JPH0753537B2 - ペ−パストツカ付き給紙カセツト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は複写機などの装置に給紙する給紙カセットに関
し、詳しくは、片側通紙基準の用紙搬送機構を有する装
置に着脱して使用するペーパストッカ付き給紙カセット
に関するものである。

（従来の技術） ペーパストッカ付き給紙カセットには２通りの使用法が
ある。第１の使用法は、カセット本体に用紙を直接装填
して使用する方法であり、B5、A4、B4などの紙サイズに
応じて両サイドガイド部材の相互間隔を調整する方法で
ある。第２の使用法は、所定サイズに形成されたペーパ
ストッカに用紙を装填し、これをカセット本体に装着し
て使用する方法である。この場合もカセット本体の両サ
イドガイド部材の相互間隔は、ペーパストッカのサイズ
に応じて調整される。

前記ペーパストッカは各サイズの用紙に応じて必要最小
限の大きさに形成されているので、その交換は容易であ
って、給紙カセットそのものを交換する従来法に比較し
て使用に便利である。又各サイズの給紙カセットを必要
とする場合に比較し、ペーパストッカは安価に製造でき
るので、トータルコストも節減できるという長所があ
る。

ところで中央通紙基準の用紙搬送機構を有する複写機な
どの装置に給紙するペーパストッカ付き給紙カセット
は、サイドガイド部材を両サイド共、給紙通路中央の通
紙基準位置を中心とする対称位置に移動できるように構
成しているので、用紙を直接装填して使用する場合も、
ペーパストッカを装着して使用する場合も、通紙基準に
合致させて給紙することができる。

これに対し、片側通紙基準の用紙搬送機構を有する装置
に給紙するペーパストッカ付き給紙カセットは、従来、
第７図に示すように構成されている。すなわちカセット
本体ａの基準側のサイドガイド部材ｂは固定構造になっ
ている一方、非基準側のサイドガイド部材ｃは用紙ｄ又
はペーパストッカｅのサイズに応じてそれぞれに給紙方
向に平行に延在しているガイド面に直交する方向に移動
可能な構造になっている。

（発明が解決しようとする問題点） 第７図に示す従来例においては、基準側のサイドガイド
部材ｂが固定されているので、カセット本体ａ内に用紙
ｄを直接装填したときの基準位置Ｐは前記サイドガイド
部材ｂの内側面となり、ペーパーストッカｅを装着した
ときの基準位置Ｑは、ペーパストッカｅのサイド壁ｆの
内側面となり、両基準位置Ｐ、Ｑは、前記サイド壁ｆの
厚みｔ分相違することになる。

前記サイド壁ｆに厚みｔは、通常１〜3mmであるため、
複写位置などの精度に狂いが生じ、正確な給紙が行えな
いという問題がある。

（問題点を解決するための手段） 本発明は上記問題点を解決するために、片側通紙基準の
用紙搬送機構を有する装置に着脱して使用するペーパス
トッカ付き給紙カセットにおいて、給紙方向に延在する
ガイド面を有し、該ガイド面と直交する方向に平行移動
可能な基準側のサイドガイド部材と、基準側のサイドガ
イド部材のガイド面と平行なガイド面を有し、該ガイド
面と直交する方向に平行移動可能な非基準側のサイドガ
イド部材と、基準側のサイドガイド部材を非基準側のサ
イドガイド部材側の方向に付勢する付勢手段と、通紙基
準位置に沿って給紙方向に延在し、基準側のサイドガイ
ド部材のガイド面と当接することにより、該サイドガイ
ド部材を、そのガイド面が通紙基準位置と合致する位置
にて、前記付勢手段の付勢力に抗して固定する当接面を
有する、給紙カセット底面に設けられた位置決め部材
と、ペーパストッカ底部の基準側の側端に給紙方向に延
在して設けられ、ペーパストッカ装着時、基準側のサイ
ドガイド部材のガイド面と位置決め部材の当接面との間
に位置し、基準側のサイドガイド部材を非基準側のサイ
ドガイド部材の反対方向に退避させるとともに、ペーパ
ストッカの基準側のサイド壁の内側壁が通紙基準位置と
合致する位置にてペーパストッカを位置決めする、ペー
パストッカの基準側のサイド壁から同一の厚で下方に延
びるリブとを備えたことを特徴とするものである。

（作用） 上記構成のペーパストッカ付き給紙カセットの作用を第
１図及び第２図に基き説明する。

第１図はカセット本体１内に用紙ｄを直接装填した状態
を示している。非基準側のサイドガイド部材２は給紙方
向に平行に延在するガイド面を有し、前記用紙ｄのサイ
ズに応じてガイド面に直交する方向に平行移動して所定
位置に保持される。他方、基準側のサイドガイド部材３
はこれが付勢手段によって非基準側のサイドガイド部材
側に付勢されていることによって、給紙方向に平行に延
在するガイド面４が、カセット本体１の底部に通紙基準
位置に沿って給紙方向に延在するように設けられた位置
決め部材18の当接面19と当接するまで給紙方向と直交す
る方向に平行移動され、ガイド面４が基準位置Ｐに合致
するように位置決めされる。従ってカセット本体１内の
用紙ｄは前記基準位置Ｐを片側通紙基準とする装置に正
しく給紙される。

第２図はカセット本体１にペーパストッカ５を装着した
状態を示している。非基準側のサイドガイド部材２は前
記ペーパストッカ５のサイズに応じて給紙方向と直交す
る方向に平行移動してガイド面がこれに対向するペーパ
ストッカ５の非基準側の外面に当接して所定位置に保持
される。他方、基準側のサイドガイド部材３は、ペーパ
ストッカ５の装着を可能にするため、前記付勢手段によ
る付勢に抗して非基準側のサイドガイド部材の反対方向
に退避されながら、前記ペーパストッカ５の底部の基準
側の側端に給紙方向に延在し、ペーパストッカ５の基準
側のサイド壁７から同一の厚さで下方に延びるリブ21
を、カセット本体１の底部にある前記位置決め部材18の
当接面19との間に受入れるとともに、前記付勢手段によ
る付勢によて前記リブを当接面19に当接させることによ
り、ペーパストッカ５の基準側のサイド壁７の内側面８
が前記基準位置Ｐに一致するように保持するので、ペー
パストッカ５内の用紙ｄは前記基準位置Ｐを片側通紙基
準とする装置に正しく給紙される。

（実施例） 第１図ないし第５図に示す本発明の実施例は、第６図に
例示する各サイズの用紙（例えばA3、B4、A4、B5、A5、
B6、A6）ｄを、片側通紙基準の複写機（装置）９に給紙
するペーパストッカ付き給紙カセットに関するものであ
る。ペーパストッカ５としては使用頻度の高いサイズの
もの、例えばB4、A4、B5サイズのものが備えられてい
る。カセット本体１は、第３図に示すように、複写機９
に着脱可能に装着されて使用され、カセット本体１内の
用紙ｄは、複写機９内の給紙ローラ10及びサバキ台11に
よって１枚づつ複写機９内部に供給される。カセット本
体１内の押上げ板12は、複写機９の押上げコロ13によっ
て傾斜状態に押上げられ、前記用紙ｄの前端部を前記給
紙ローラ10に圧接させて、給紙が円滑に行われるように
している。第３図において、25はカセット本体の１の蓋
板である。

カセット本体１の内部の左右、つまり給紙通路の両側に
は、サイドガイド部材２、３が配設されている。非基準
側のサイドガイド部材２は給紙方向に延在するガイド面
2aを有し、カセット本体１内に直接装填された用紙ｄの
サイズ又はカセット本体１に装着されたペーパストッカ
５のサイズに応じて給紙方向に直交する方向に平行移動
できるように構成されている。第５図には非基準側のサ
イドガイド部材２を給紙方向と直交する方向に案内する
ガイド孔14が示されている。

基準側のサイドガイド部材３は非基準側のサイドガイド
部材２のガイド面2aと平行なガイド面3aを有し、第１図
に示すように用紙ｄが直接装填されたときガイド面3aが
基準位置Ｐに合致する位置に保持される一方、第２図に
示すようにペーパストッカ５がカセット本体１に装着さ
れたときは給紙方向に直交する方向に平行移動して非基
準側のサイドガイド部材２から離れる方向に退避するよ
うに構成されている。前記サイドガイド部材３とカセッ
ト本体１の側壁15との間には圧縮バネ16、16が付勢手段
として介装されていて、前記基準側のサイドガイド部材
３を非基準側のサイドガイド部材２側方向に付勢してい
る。

基準側のサイドガイド部材３の給紙方向に直交する方向
の平行移動は、カセット本体１の底壁17に突条形状に形
成されて通紙基準位置に沿って給紙方向に延在する位置
決め部材である当り部18に当接して規制されている。こ
の当り部18の外側面側に位置する当接面19は前記基準位
置Ｐに合致するように設定され、第１図に示すようにカ
セット本体１内に用紙ｄを直接装填したとき、前記サイ
ドガイド部材３のガイド面3aとの当接によって、このガ
イド面3aが前記基準位置Ｐに合致するように位置決めす
る。従って、用紙ｄはこの基準位置Ｐを片側通紙基準と
する複写機９に正しく給紙される。

前記当り部18の給紙方向手前側部分は、第４図及び第５
図に示すように給紙通路中央側、つまり非基準側に屈曲
して、当接面19に当接している基準側のサイドガイド部
材３のガイド面3aから離れるガイド部20が形成されてい
る。

各サイズの紙に対応して形成されたペーパストッカ５の
底部の基準側の側端には、基準側のサイド壁７から、こ
の基準側サイド壁７と同一の厚さｔで下方に延びて、給
紙方向に延在するリブ21が突設されている。このペーパ
ストッカ５がカセット本体１に給紙方向の手前側から装
着されるとき、前記リブ21が前記ガイド部20に案内され
て、このガイド部20に続く前記当接面19と基準側のサイ
ドガイド部材３のガイド面3aとの間に、基準側のサイド
ガイド部材３を圧縮バネ16による付勢に抗して非基準側
のサイドガイド部材２と反対方向側に退避させながら進
入して行き、前記当り部18の当接面19と基準側にサイド
ガイド部材３のガイド面3aとの間に、圧縮バネ16の付勢
力により挟圧保持される。このとき、前記リブ21の当接
面19に当接されている内側面21aが前記基準側のサイド
壁７の内側面８と第２図に示すように同一平面上にある
ことによって、基準側のサイド壁７の内側面８が前記基
準位置Ｐに合致するように位置決めされるので、ペーパ
ストッカ５内の用紙ｄは前記基準位置Ｐを片側通紙基準
とする複写機９に正しく給紙される。なお、22はペーパ
ストッカ５の押上板である。

このように本実施例では、前記リブ21、前記当り部18、
及び圧縮バネ16、16によって付勢される基準側のサイド
ガイド部材３で、ペーパストッカ５の位置規制手段６を
構成している。

又本実施例は、第４図及び第５図に示すように、カセッ
ト本体１の前面壁23の背面に凸部24、24を形成し、この
凸部24の平坦面24aを給紙方向の基準位置Ｓとしてい
る。凸部24の突出量ｍは、ペーパストッカ５の前面の基
準側および非基準側に位置する前面壁26、26の厚みｎに
対し、ｍ≧ｎとなるように定められている。従って、第
５図に示すようにペーパストッカ５をカセット本体１に
装着したときも、ペーパストッカ５内の用紙ｄは、その
前端が前記基準位置Ｓに一致するようにセットされ、用
紙ｄをカセット本体１内に直接装填したときの給紙方向
の基準位置Ｓと同一となり、給紙方向においても用紙ｄ
を正しくセットすることができる。

（発明の効果） 本発明は上記構成、作用を有するので、片側通紙基準の
装置に給紙するペーパストッカ付き給紙カセットにおい
て、カセット本体内に紙を直接装填する場合も、カセッ
ト本体にペーパストッカを装着する場合も、共に同一の
片側通紙基準位置に紙をセットでき、正しく給紙するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明の実施例を示し、第１図は
カセット本体内に紙を直接装填した場合の横断面図、第
２図はカセット本体にペーパストッカを装着した場合の
横断面図、第３図は装置全体を示す縦断側面図、第４図
は要部の斜視図、第５図は蓋板を省略して装置全体を示
す平面図であり、第６図は各サイズの紙と基準位置を示
す平面図、第７図は従来例の横断面図である。 １……カセット本体 ２……非基準側のサイドガイド部材 2a……ガイド面 ３……基準側のサイドガイド部材 3a……ガイド面 ５……ペーパストッカ ７……基準側のサイド壁 ８……内側面 ９……装置 16……圧縮バネ 18……当たり部 19……当接面 21……リブ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】片側通紙基準の用紙搬送機構を有する装置
   に着脱してペーパストッカ付き給紙カセットにおいて、 給紙方向に延在するガイド面を有し、該ガイド面と直交
   する方向に平行移動可能な基準側のサイドガイド部材
   と、 基準側のサイドガイド部材のガイド面と平行なガイド面
   を有し、該ガイド面と直交する方向に平行移動可能な非
   基準側のサイドガイド部材と、 基準側のサイドガイド部材を非基準側のサイドガイド部
   材側の方向に付勢する付勢手段と、 通紙基準位置に沿って給紙方向に延在し、基準側のサイ
   ドガイド部材のガイド面と当接することにより、該サイ
   ドガイド部材を、そのガイド面が通紙基準位置と合致す
   る位置にて、前記付勢手段の付勢力に抗して固定する当
   接面を有する、給紙カセット底面に設けられた位置決め
   部材と、 ペーパストッカ底部の基準側の側端に給紙方向に延在し
   て設けられ、ペーパストッカ装着時、基準側のサイドガ
   イド部材のガイド面と位置決め部材の当接面との間に位
   置し、基準側のサイドガイド部材を非基準側のサイドガ
   イド部材の反対方向に退避させるとともに、ペーパスト
   ッカの基準側のサイド壁の内側面が通紙基準位置と合致
   する位置にてペーパストッカを位置決めする、ペーパス
   トッカの基準側のサイド壁から同一の厚さで下方に延び
   るリブと、 を備えたことを特徴とするペーパストッカ付き給紙カセ
   ット。