JPH0751971A - ワークの位置決め方法及びその装置 - Google Patents

ワークの位置決め方法及びその装置

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JPH0751971A
JPH0751971A JP22509893A JP22509893A JPH0751971A JP H0751971 A JPH0751971 A JP H0751971A JP 22509893 A JP22509893 A JP 22509893A JP 22509893 A JP22509893 A JP 22509893A JP H0751971 A JPH0751971 A JP H0751971A
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JP
Japan
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work
positioning
pressing
fitting
fixed
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JP22509893A
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English (en)
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Masao Nomura
正雄 野村
Takashi Takeda
隆 武田
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HOKUTO Manufacturing
AGC Inc
Hokuto KK
Original Assignee
HOKUTO Manufacturing
Asahi Glass Co Ltd
Hokuto KK
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Publication date
Application filed by HOKUTO Manufacturing, Asahi Glass Co Ltd, Hokuto KK filed Critical HOKUTO Manufacturing
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ワークに位置決め穴が形成されていない場合
であっても正確に位置決めすることができるとともに多
種類のワークを位置決めし得るワークの位置決め方法を
提供する。 【構成】 テーブル2,3,4に形成された多数の固定
部10の内選択された二以上の固定部のそれぞれに位置
決め部材13,14を固定する。テーブル2,3,4上
のワークWが位置決め部材13,14の全てに当接する
まで該ワークWを押圧する。 【効果】 多数の固定部の内で選択された二以上の固定
部に位置決め部材を固定することから、これらの位置決
め部材の固定位置をワークの形状や大きさに応じて変更
することにより多種類のワークを正確に位置決めするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばワークの組付工
程,焼成工程,成形工程等の各工程をするに先立ち、該
ワークの位置決めを図るために使用されるワークの位置
決め方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ワークの位置決めを図る方法
又は装置として、例えば特開平3−241895号公
報、実開昭61−137441号公報、実開平2−15
838号公報、実開平3−55130号公報に開示され
ているものがある。上記特開平3−241895号公報
に開示されている装置は、目盛付押出部材により一対の
位置決め部材が取り付けられたガイド対を基板の搬送方
向と垂直な方向に所定量移動させることにより位置決め
部材の設定位置の段違いを防止し確実な位置決め作業を
可能とするものである。また、実開昭61−13744
1号公報に開示された装置では、プリント基板(ワー
ク)のサイズの変更に対応して位置決めピンを自動的に
移動させて基板テーブル上の所定の位置にプリント基板
(ワーク)を位置決め保持し得るようになされたもので
ある。また、実開平2−15838号公報に開示された
装置は、ワークベースが着脱可能であると同時に、ワー
クベースに取り付けられるロケートピン及びクランプユ
ニットが着脱可能で、かつ位置調整可能とすることによ
り、ごく一部の段取替え作業だけでワーク変更に対応し
得るようにしたものである。また、実開平3−5513
0号公報に開示された装置では、ワーク載置用パレット
に、ワークの種類に応じてそれぞれ対応する複数の位置
決めピンを突出方向に弾性支持するとともにこの位置決
めピンを没入支持するロックピンによる位置決めピンの
ロックを選択的に解除するロック解除部材を設けること
により自動化を可能とするとともに確実な処理をし得る
ようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た各公報に開示された装置は、以下に説明する各種の課
題を有する。すなわち、上記特開平3−241895号
公報に開示されている装置では、位置決め部材の設定位
置を選択できるものの、この選択の幅は極めて制限され
たものであるとともに、2つの位置決め部材により位置
決めするものであることから、種々異なるワークの形状
に対応することができない。また、実開昭61−137
441号公報に開示された装置では、プリント基板(ワ
ーク)のサイズの変更に対応して位置決めピンを自動的
に移動させる構成が採用されているが、やはりこの装置
においても可動側位置決めピンと基準側位置決めピンと
によりプリント基板(ワーク)を位置決めするものであ
るから上記特開平3−241895号公報に開示されて
いる装置と同様の課題を有している。また、実開平2−
15838号公報及び実開平3−55130号公報に開
示された装置では、いずれもワークに形成された位置決
め用の穴に位置決めピンが挿入されることにより該ワー
クの位置決めを図るものであることから、ワークに上記
位置決め穴が形成されていない場合には位置決めをする
ことができない。
【0004】そこで、本発明は上述した従来の位置決め
装置が有する種々の課題を解決するために提案されたも
のであって、様々な形状をしたワークのいずれをも確実
に位置決めすることができるとともに、ワークに位置決
め用の穴が形成されていない場合であっても確実に位置
決めすることができるワークの位置決め方法及びその装
置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであって、その第1の発明
は、ワークの位置決め方法であって、テーブルに形成さ
れた多数の固定部の内選択された二以上の固定部のそれ
ぞれにワークの側面と点接触させられる位置決め部材を
固定する第1の工程と、この第1の工程に次いで上記テ
ーブル上にワークを載置する第2の工程と、この第2の
工程に次いで上記テーブル上のワークが上記複数の位置
決め部材の全てに当接するまで該ワークを押圧する第3
の工程とを有することを特徴とするものである。ここ
で、上記位置決め部材は、例えばピン等のように、少な
くとも位置決めをするワークの側面と点接触するもので
あれば良い。なお、上記第1の工程は、上述のように必
ずしも位置決め部材をテーブルの固定部に固定する工程
ではなく、テーブルの上面に出没自在となされた多数の
位置決め部材の内選択された二以上の位置決め部材を突
出させる工程からなるものであっても良い。
【0006】また、第2の発明は、ワークの位置決め装
置であって、上面に多数の固定部が形成されてなるテー
ブルと、これらの固定部の内選択された二以上の固定部
に固定されるとともにワークの側面と点接触する位置決
め部材と、上記テーブル上にワークを載置する載置手段
と、上記テーブル上に載置されたワークの側面に上記二
以上の位置決め部材の全てに当接するよう該ワークを押
圧する押圧手段とを備えてなることを特徴とするもので
ある。なお、上記テーブルに形成されている多数の固定
部は、位置決め部材としてピンを使用した場合には、こ
のピンが嵌合する嵌合穴として構成されているものであ
っても良い。また、上記二以上の位置決め部材をテーブ
ルに形成された固定部に(例えば、上述のように嵌合穴
に)固定する作業作業は、作業者により行われる場合で
あっても、またワークの形状に応じて位置決め部材を固
定(嵌合)すべき位置が記憶された所定の嵌合手段によ
る場合であっても良い。また、上記押圧手段には、単に
板体のように、ワークの側面と1箇所又は(ワークの形
状により)複数箇所において接触するものばかりではな
く、例えばピンのように、押圧するワークの側面に点接
触する押圧側位置決め部材が形成されてなるものであっ
ても良く、さらには、上記ワークを押圧する押圧手段
は、該ワークを一方に押圧する第1の押圧手段と、この
第1の押圧手段による押圧方向と直交する方向に押圧す
る第2の押圧手段との二つの押圧手段から構成しても良
い。
【0007】また、第3の発明は、上記第2の発明と同
様にワークの位置決め装置であって、上面に多数の嵌合
穴が形成されてなる一方のテーブルと、この一方のテー
ブルと同じ高さとなされ上面に多数の嵌合穴が形成され
てなる他方のテーブルと、前記一方のテーブルの上面又
は他方のテーブルの上面の少なくともいずれか一方にワ
ークを載置する載置装置と、上記一方及び他方のテーブ
ルに形成された多数の嵌合穴の内選択された二以上の嵌
合穴のそれぞれに嵌合される位置決め部材と、上記一方
又は他方のテーブルの少なくともいずれか一方を該一方
又は他方のテーブル方向及びその逆方向に移動させる移
動手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
なお、この第3の発明においても、上記第2の発明のよ
うに、上記移動手段による移動方向と直交する方向にワ
ークを押圧する押圧手段が設けられているものであって
も良い。
【0008】
【作用】本発明に係るワークの位置決め方法及びその装
置によれば、ワークは、テーブルの上面に固定又は嵌合
された二以上の位置決め部材と、ワークを押圧する工程
又は押圧手段若しくは移動手段により、周部において少
なくとも3点により挟まれ、これによってテーブル上で
位置決めされる。特に、本発明では、テーブルの上面に
は多数の固定部又は嵌合部が形成されており、二以上の
位置決め部材をこれら多数の固定部又は嵌合部の内選択
された固定部又は嵌合部に固定又は嵌合する構成とさ
れ、若しくはテーブルの上面に出没自在となされた多数
の位置決め部材の内選択された二以上の位置決め部材が
突出する構成とされているので、ワークの大きさや形状
が異なる場合であっても確実に位置決めすることができ
る。このことは、例えばワークである自動車窓用ガラス
板を曲げ成形する工程に先立って該ガラス板を位置決め
する必要がある場合において、たとえ個々のガラス板が
自動車の車種等に応じてその大きさや曲率が種々異なる
場合であっても、確実に対応し正確に位置決めすること
ができる点に鑑みれば極めて有用なものであると言い得
る。また、ワークの大きさ又は形状に応じた二以上の固
定部又は嵌合穴を選択するとともに該嵌合穴のそれぞれ
に上記位置決め部材を嵌合する嵌合手段を構成要素とし
たワークの位置決め装置によれば、作業者による位置決
め部材の嵌合作業が不要となり、ワークの位置決めを自
動化することができる。
【0009】一方、ワークを押圧する押圧手段として、
押圧するワークの側面に点接触する押圧側位置決め部材
が形成されているワークの位置決め装置によれば、ワー
クが押圧されてテーブル上に固定又は嵌合された位置決
め部材方向に移動する際、これら位置決め部材及び押圧
側位置決め部材とワークとの間に大きな摺接抵抗を受け
ることがないので、該ワークが移動途中において停止す
る等の危険性がなく、一層確実な位置決めが図れる。さ
らに、この押圧部材が、ワークを一方向に押圧する第1
の押圧手段と、この第1の押圧手段による押圧方向と直
交する方向に押圧する第2の押圧手段とにより構成され
たワークの位置決め装置によれば、ワークを一方向のみ
に押圧する押圧手段が構成されている装置では、確実に
位置決めできない種類のワークであっても確実に位置決
めすることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係るワークの位置決め装置の
実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、この実施例に係る位置決め装置は、板材をワーク
として位置決めする際に使用される位置決め装置に本発
明を適用したものである。
【0011】このワークの位置決め装置1は、図1に示
すように、ワークが載置される第1乃至第3のテーブル
2,3,4と、これらのテーブル2,3,4上にワーク
を搬送する搬送装置5と、上記第2のテーブル3を上記
第1のテーブル2方向及びその逆方向へスライドさせる
スライド機構6と、上記第1乃至第3のテーブル2,
3,4上に載置されたワークを移動させるプッシャー7
とを備えている。
【0012】上記第1乃至第3のテーブル2,3,4
は、それぞれ長方形状に切断された鉄板からなり、上面
には、本発明を構成する固定部としての円形状の嵌合穴
10が多数穿設されていとともに、先端がワークの下面
に当接し該ワークを上記第1乃至第3のテーブル2,
3,4の面からやや上方位置で支持する複数の支持部材
11が固定されている。なお、これらの支持部材11
は、図1中黒丸で示されている。また、上記多数の嵌合
穴10は、図2及び図3に示すように、本発明を構成す
る位置決め部材としての位置決めピン13が着脱自在に
嵌合されるものである。この位置決めピン13は、略円
柱状の支軸13aと、この支軸13aの中途部に固定さ
れた円盤部13bとから構成されている。上記支軸13
aの上端側には、後述するピン着脱装置を構成するクラ
ンプ部によりクランプされる部位であり、下端側は上記
嵌合穴10内に嵌合される部位である。なお、この位置
決めピン13の内部には図示しないボールベアリングが
取り付けられており、円盤部13bは上記支軸13aを
中心にスムーズに回動するようにされてなるとともに、
該円盤部13bの周面にはウレタン樹脂からなる保護ラ
バーが貼付されている。したがって、後述するように、
ワークWの端部がこの位置決めピン13の円盤部13b
に当接した際、該ワークWが損傷しないとともに、円盤
部13bが回転することにより該ワークWが一方から押
圧された時大きな抵抗を受けることなくスムーズに移動
し位置決めされる。なお、図1に示す位置決め装置で
は、本発明を構成する位置決めピンとして、図2に示す
ように、円盤部13b,14bの径のみ異なる大小2種
類の位置決めピン13,14を使用するようになされて
いる。したがって、後述するように、位置決めするワー
クWの形状や大きさに応じてこれらの位置決めピン1
3,14のいずれかを選択することにより、最も正確な
位置決めをすることができる。なお、図2に示す位置決
めピンの内で、二点鎖線で示すのが大型の位置決めピン
13であり、一点鎖線で示すものが小型の位置決めピン
14である。
【0013】また、前記支持部材11は、図2に示すよ
うに、合成樹脂により成形されてなり第1乃至第3の各
テーブル2,3,4に複数個穿設された固定穴15に固
定されてなる固定部11aと、この固定部11aに植立
されてなり上記第1乃至第3の各テーブル2,3,4の
上面から上方に突出してなる多数本の馬毛11bとから
構成されている。なお、この馬毛11bが第1乃至第3
の各テーブル2,3,4の上面から突出している長さ
は、これらの支持部材11上にワークWが載置された
際、図2に示すように、該ワークWの端部が上記大型の
位置決めピン13又は小型の位置決めピン14を構成す
る円盤部13b,14bの外周面の略中心に位置する長
さとなされている。
【0014】また、図1に示すように、前記第1のテー
ブル2の一側には、複数のピン確認センサ20が配設さ
れている。このこれらのピン確認センサ20は、図3に
示すように、略L字状に折曲されてなる支持金具21に
固定されてなり、第1のテーブル2の一側側に穿設され
た嵌合穴10aに前記位置決めピン13(14)が固定
されている状態又は固定されていない状態を確認するも
のである。すなわち、後述するように、上記第1のテー
ブル2の一側側に穿設された嵌合穴10で且つこれらの
ピン確認センサ20が配設されている位置に対応する嵌
合穴10aは、ワークWの位置決め作業をする際に選択
された所定の他の嵌合穴10に固定される位置決めピン
13(14)を待機させるためのものであり、そして、
このピン確認センサ20は、これらの嵌合穴10aから
位置決めピン13(14)が後述するピン着脱装置によ
り抜き取られて前記第1,第2又は第3の各テーブル
2,3,4に穿設された他の嵌合穴10に固定された場
合、再びまた元の嵌合穴10aに該位置決めピン13
(14)を戻すためのセンサである。
【0015】次に、前記第2のテーブル3について説明
する。この第2のテーブル3は、図1に示すように、前
記多数の嵌合穴10及び複数の支持部材11が形成され
ているとともに均等に分割されてなる第1乃至第3の小
テーブル25,26,27と、これらの小テーブル2
5,26,27の他側に固定されてなる第1乃至第3の
補助テーブル28,29,30とから構成されている。
そして、この第2のテーブル3には、上記第1の小テー
ブル25と第1の補助テーブル28、第2の小テーブル
26と第2の補助テーブル29、第3の小テーブル27
と第3の補助テーブル30とをそれぞれ独立して、前記
第1のテーブル2方向又はこれと逆方向にスライドさせ
る前記スライド機構6が設けられている。なお、このス
ライド機構6は、本発明を構成する第1の押圧手段であ
る。
【0016】このスライド機構6は、図4に示すよう
に、複数のレール35と、これらのレール35の上面に
慴接する二つのリニアガイド36,37と、上記レール
35間に配設された第1のエアーシリンダ38と、この
第1のエアーシリンダ38のシリンダロッド38aの先
端とシリンダロッド39aの先端が接続されてなる第2
のエアーシリンダ39とから構成されているものであ
る。上記各レール35は、図6に示すように、この位置
決め装置1に設けられた複数の脚部40の上端に溶接さ
れてなる横フレーム41の上面に固定されるとともに該
横フレーム41の長さ方向と直交する方向に固定された
複数の固定板42上に固定されてなるものである。一
方、これらのレール35の上面に慴接する上記リニアガ
イド36,37は、図4又は図6に示すように、前記第
1乃至第3の小テーブル25,26,27の下面に固定
されてなるものである。なお、上記各リニアガイド3
6,37には、ベアリング36a,37aがそれぞれ配
設されている。また、上記各レール35間に配設された
第1のエアーシリンダ38は、図1又は図5に示すよう
に、上記複数の横フレーム42の上面であって該横フレ
ーム42の長さ方向と直交する方向に固定されてなる縦
フレーム45の上面に、L字状に折曲されてなる二つの
固定金具46,47を介して固定されている。一方、上
記第2のエアーシリンダ39は、図5に示すように、小
テーブル27(25,26)の下面に、間に台座板4
8,49を介して固定された二つのL字状の固定金具5
0,51により固定されている。そして、上記第1のエ
アーシリンダ38のシリンダロッド38aの先端及び第
2のエアーシリンダ39を構成するシリンダロッド39
aの先端には、それぞれナックルジョイント38b,3
9bが固着されており、これらナックルジョイント38
b,39bはナックルピン53により連結されている。
したがって、上記第1のエアーシリンダ38と第2のエ
アーシリンダ39との少なくともいずれか一方が駆動す
ると、図5に示す第3の小テーブル27と第3の補助テ
ーブル30とは、レール35に沿って図中矢印X方向又
はY方向にスライドする。すなわち、本実施例に係る位
置決め装置1では、第2のテーブル3を構成する第1乃
至第3の小テーブル25,26,27のそれぞれに前述
したスライド機構6が設けられているので、これらのテ
ーブル25,26,27が同時にスライドさせられるば
かりではなく、各小テーブル25,26,27が別個に
スライドさせられるようにされている。なお、本実施例
に係る位置決め装置1では、上述のように、スライド機
構6の構成要素として、二つのシリンダ38,39を用
いたので、第2のテーブル3のスライド範囲を、位置決
めするワークWの形状や大きさに応じて自由に選択する
ことができる。
【0017】次に、上記第1のテーブル2と第2のテー
ブル3との間の構成について説明する。この第1のテー
ブル2と第2のテーブル3との間には、前述したよう
に、多数の嵌合穴10及び複数の支持部材11が設けら
れてなる第3のテーブル4と、これら第1乃至第3のテ
ーブル2,3,4上にワークWを搬送する搬送装置5が
設けられている。この搬送装置5は、図6に示すよう
に、第3のテーブル4の下方に配設されてなる駆動モー
タ61と、第3のテーブル4の一端側下方に配設されて
なり上記駆動モータ61の回転駆動力がベルト62を介
して伝達される駆動軸63と、この駆動軸63に連結さ
れてなる二つの駆動プーリ64と、上記第3のテーブル
4の他端側斜め下方に配設されてなり二つの従動軸6
5,66を中心に転動する二つの従動プーリ67,68
(図1参照)と、上記各駆動プーリ64から従動プーリ
67,68に亘って掛け渡されてなる二つの搬送ベルト
69,70とから概略構成されているとともに、この搬
送装置5の下方に配設された昇降装置90により昇降自
在となされている。すなわち、上記搬送装置5には、図
1に示すように、それぞれ第3のテーブル4の下面側に
並列して配設されてなる二つの水平支持プレート71,
72と、図6に示すように、これらの水平支持プレート
72の中途部からそれぞれ垂下してなる四つの垂直支持
プレート73,74,75,76と、これらの垂直支持
プレート73,74,75,76の下端に固定されてな
り上記水平支持プレート72と並行して配設されてなる
二つの下端側水平支持プレート77とを備えてなり、上
記駆動モータ61はこの下端側水平支持プレート77に
固定されている。また、上記各水平支持プレート72の
後端側上面には上記駆動軸63を回転可能に支持する一
方の軸受78が固定されており、先端側上面には、図1
に示すように、上記従動軸65,66と、この従動軸6
5,66と一体となされた従動プーリ67,68とを回
転可能に支持する他方の軸受79,80が固定されてい
る。したがって、上記駆動モータ61が、図6中反時計
回り方向に回転駆動すると、この駆動力により二つの駆
動プーリ64が該駆動モータ61の回転方向と同じ方向
に回転し、これにより搬送ベルト69,70が走行して
ワークWが図6中右方向から左方向に搬送される。そし
て、上記二つの下端側水平支持プレート77の下面に
は、上述した昇降装置90が設けられている。この昇降
装置90は、下面が接地されてなる装置本体90aと、
この装置本体90aの上面から上方に突出してなりそれ
ぞれ先端は上記二つの水平支持プレート77間に固定さ
れてなる二つの連結板90b,90cの下面に固定され
てなる駆動シャフト90d,90eとから構成されてい
る。そして、この昇降装置90は、後述するように、ワ
ークWが上流側搬送装置99から上記搬送装置5を構成
する搬送ベルト69,70上に移送されて所定の位置ま
で到達するまでの間は、上記駆動シャフト90d,90
eは上昇した状態となされ、ワークWが所定の位置に到
達すると下降駆動されて図6に示す状態とされる。
【0018】次に、前記プッシャー7の構成について説
明する。なお、このプッシャー7は、本発明を構成する
第2の押圧手段である。このプッシャー7は、図1及び
図6に示すように、脚部40に固定された取付アーム1
00を介して上記駆動プーリ64の上方に配設されてな
るものである。そして、このプッシャー7は、図7に示
すように、外装フレーム101と、この外装フレーム1
01の後端側に固定されてなるサーボモータ102と、
このサーボモータ102と連結されてなる回動シャフト
103と、この回動シャフト103と並行に配設されて
なる図示しない補助シャフトと、上記回動シャフト10
3と補助シャフトとの間であってやや下方に配設された
第3のエアーシリンダ105と、このエアーシリンダ1
05の駆動により略90度回転するとともに前記サーボ
モータ102の駆動により第1乃至第3のテーブル2,
3,4上のワークWの後端部を押圧する押し出し板10
6とを備えている。
【0019】そして、上記第2のサーボモータ102
は、取付板110を介してハウジング101に固着され
てなり、先端に設けられてなる回転支軸102aと上記
回動シャフト103とは、連結部材111を介して連結
されている。また、この回動シャフト103の中途部に
は回動シャフト103の回転により回動シャフト103
の軸方向にスライドするスライド部材114が配設さ
れ、前記補助シャフトにも同様のスライド部材が配設さ
れて、これらのスライド部材114は互いに台座部11
9を介して固定されてなる連結板120により連結され
ている。そしてこの連結板120の両端には、略菱形状
に成形されてなる一方のアームと図示しない他方の支持
アーム122が並設されており、さらにこの一方の固定
アームから他方の固定アーム122に亘って水平シャフ
ト125が固定されている。なお、上記一方の固定アー
ムと他方の固定アーム122との間隔は、少なくとも図
6に示す上流側搬送装置99の搬送ベルト99a間の幅
及び第3のテーブル4の両側を走行する搬送ベルト6
9,70の間隔よりも広い間隔とされている。
【0020】また、上記一方の固定アームと他方の固定
アーム122との間であって、上記連結板120の下面
には、前記第3のエアーシリンダ105が固定されてい
る。そして、この第3のエアーシリンダ105を構成す
るシリンダロッド105aの先端には、平面がコ字状と
なされた連結金具134が固定されている。この連結金
具134には互いに対向してなる左右の腕部134aが
形成されており、これらの腕部134aにはそれぞれ図
示しない透孔が穿設されている。そして、この連結金具
134に形成された上記左右の腕部134aの間には、
回転金具136が取り付けられている。この回転金具1
36の一端には、上記コ字状となされた連結アーム13
4を構成する左右の腕部134aに穿設された図示しな
い透孔と同じ径の透孔が穿設されてなり、該回転金具1
36と上記連結金具134とはこれらの透孔に挿通され
た軸137により互いに回動可能に連結されている。ま
た、上記回転金具136の中途部には透孔136bが穿
設され、この透孔136bには、前述した図示しない一
方の固定アームから他方の固定アーム122に亘って固
定された水平シャフト125が嵌着されている。
【0021】そして、上述した一方及び他方の固定アー
ム122の内側であって水平シャフト125の左右両端
側には、該水平シャフト125を中心に略90度回動す
る一方及び他方の回動アーム138の基端が固定されて
なり、これらの回動アーム138の一側には補助プレー
ト140を介して前記押し出し板106が固定されてい
る。したがって、前記第3のエアーシリンダ105が駆
動しシリンダロッド105aが図7中矢印F方向に移動
すると、上記回転金具136は水平シャフト125を中
心に時計回り方向に回転し、この回転金具136の回転
により上記回動アーム138と補助プレート140及び
押し出し板106とは一体的に略90度時計回り方向に
回転して、図8に示す位置に移動する。なお、図7及び
図8中において、プッシャー7の下方に一点鎖線で示さ
れているのは、上流側搬送装置99を構成する搬送ベル
ト99aであり、二点鎖線で示すものはこの搬送ベルト
99a上に載置されたワークWである。すなわち、後述
するように、ワークWが上流側搬送装置99の搬送ベル
ト99aにより順番にこのプッシャー7の下方を通過す
る間は、図8に示すように、このプッシャー7を構成す
る第3のエアーシリンダ105のシリンダロッド105
aが矢印F方向に移動されている状態を保持し、これに
よって前記押し出し板106を回転させ上方に逃がすよ
うにされている。したがって、上流側搬送装置99から
本装置1を構成する搬送装置5にワークWが搬送される
までの間は、図8に示す状態となされ、該ワークWが搬
送装置5に搬送された後には、図7に示す状態とされ
る。
【0022】次に、前記第1乃至第3の各テーブル2,
3,4に穿設された多数の嵌合穴10に、前記大型の位
置決めピン13又は小型の位置決めピン14を嵌合させ
るとともに、位置決めされたワークWを上記各テーブル
2,3,4上から他所へ移送させるピン着脱装置150
について説明する。なお、このピン着脱装置150は、
本発明を構成する嵌合手段である。このピン着脱装置1
50は、図1に示す第1のテーブル2の側方に配置され
るものであって、図9に示すように、下側台座部151
a及び上側両台座部151bからなる台座部151と、
この台座部151の上面から起立してなる二つの起立板
152と、これらの起立板152の上端側一側面に取り
付けられたモータ153により回動する二つの回動アー
ム154,155と、基端がこれらの回動アーム15
4,155の先端に支軸156,157により回動可能
に連結されてなる主アーム158と、この主アーム15
8の先端に取り付けられピンクランプ部160及びワー
ク吸着部161とを備えてなる先端側ユニット162と
から概略構成され、該先端側ユニット162の回転,垂
直移動,水平移動及び上記上台座部151bの回転等を
行い得るようになされてなるものである。この先端側ユ
ニット162は、一方及び他方のクランプ部材166,
167とを有するピンクランプ部160と、略ベース板
状となされた取付基板169とこの取付基板169の下
面に固定されてなる三つの吸着パッド170とからなる
ワーク吸着部161とを備えている。上記一方及び他方
のクランプ部材166,167は、図示しないエアーシ
リンダにより回転するピニオンギア及びラックギアが収
納されている駆動ボックス内の該エアーシリンダの駆動
により位置決めピン13,14をクランプするようにさ
れている。一方、上記ワーク吸着部161を構成する各
吸着パッド170は、図示しない吸引装置に連結された
ホースと接続してなるものであり、該吸引装置の駆動に
よりワークWを吸着するようにされている。
【0023】なお、上述したピン着脱装置150は、少
なくとも、図13に示す中央演算処理装置(CPU)1
80において記憶された各種の情報に基づいて駆動する
ようにされている。すなわち、この中央演算処理装置1
80には、位置決めするワークWの形状,大きさに対応
して、使用する位置決めピン13,14の種類,該位置
決めピン13,14の使用数,第1乃至第3のテーブル
2,3,4に穿設された多数の嵌合穴10の内で嵌合す
るべき嵌合穴10ばかりではなく、前記第2のテーブル
3を構成する三つの小テーブル25,26,27のそれ
ぞれに配設された第1及び第2のエアーシリンダ38,
39の内で駆動されるもの、さらには前記プッシャー7
を構成するサーボモータ102の駆動の有無等の情報が
予め記憶されている。そして、上記ピン着脱装置150
や第1及び第2のエアーシリンダ38,39、サーボモ
ータ102は、これらの情報に基づいて駆動するように
なされている。
【0024】以下、上述した本実施例に係るワークの位
置決め装置1により、ワークWが位置決される工程につ
いて詳細に説明する。先ず、上記第1のテーブル2の一
側側に穿設され、ピン確認センサ20が近傍に配設され
ている嵌合穴10aにそれぞれ嵌合されている大小の位
置決めピン13,14を、位置決めするワークWの形状
や大きさに応じて、第1乃至第3のテーブル2,3,4
に多数穿設された嵌合穴10に嵌合させる。例えば図1
0に示すように、第1のテーブル2に大型位置決めピン
13(以下、この位置決めピン13を第1の位置決めピ
ン13Wとする。)と小型の位置決めピン14(以下、
この位置決めピン14を第2の位置決めピン14Xとす
る。)とを一つずつ上記嵌合穴10内に嵌合させ、第2
のテーブル3を構成する第3の小テーブル27に小型の
位置決めピン14(以下、この位置決めピン14を第3
の位置決めピン14Yとする。)を一つ上記嵌合穴10
内に嵌合させ、さらに第3のテーブル4には大型の位置
決めピン13(以下、この位置決めピン13を第4の位
置決めピン13Zとする。)を一つ上記嵌合穴10内に
嵌合させる。なお、この時、前記第2のテーブル3を構
成する第1の小テーブル25と第1の補助テーブル2
8,第2の小テーブル26と第2の補助テーブル29,
第3の小テーブル27と第3の補助テーブル30の各下
面側に配設されたそれぞれの第1のエアーシリンダ38
を構成するシリンダロッド38a及び/又は第2のエア
ーシリンダ39のシリンダロッド39aは伸長させら
れ、この結果図10に示すように、他方の搬送ベルト7
0と上記第1乃至第3の小テーブル25,26,27の
一側とはやや離間された状態となされている。ここで、
上記第1乃至第4の位置決めピン13W,14X,14
Y,13Zを嵌合穴10内に嵌合させる工程は、作業者
が行っても良いが、本実施例では図9に示す前記ピン着
脱装置150により自動的に行うようにされている。ま
た、この工程が終了するまでの間、図6に示す上流側搬
送装置99は、その駆動が停止されている。また、この
時、前記プッシャー7は、図8に示すように、前記押し
出し板106の正面が上方を向いた状態となされてい
る。
【0025】そして、このピン着脱装置150による位
置決めピン13W,14X,14Y,13Zの嵌合工程
が終了すると、それまで停止していた上流側搬送装置9
9の駆動が開始されるとともに、図6に示す前記搬送装
置5全体が、昇降装置90の駆動による昇降シャフト9
0d,90eの伸長により上昇させられ、さらに駆動モ
ータ61の駆動による搬送ベルト69,70の走行が開
始される。これら上流側搬送装置99及び本装置1を構
成する搬送装置5の駆動により、ワークWは上流側から
徐々に第1乃至第3のテーブル2,3,4の上方に移動
して来る。なお、この時、上述のようにプッシャー7を
構成する押し出し板106の正面は、前述した通り上方
を向いた状態が保持されているので該押し出し板106
の裏面にワークWが衝突することがない。そして、上記
搬送ベルト69,70の走行により、ワークW全体が第
1乃至第3のテーブル2,3,4の上方に移動させられ
ると、この状態が図示しないセンサにより確認され、こ
のセンサによる信号により前記駆動モータ61の駆動が
停止されるとともに、再び前記昇降装置90が駆動して
上記搬送装置5全体が図6に示す状態に下降させられ
る。この搬送装置5の下降により、それまで搬送ベルト
69,70上に載置させられていたワークWは、図12
に示すように、第1乃至第3の各テーブル2,3,4の
上面に固定されてなる複数の支持部材11の先端により
支持される。
【0026】そして、上述のように搬送装置5の下降に
よりワークWが支持部材11の先端により支持される
と、次に、前記プッシャー7と第3の位置決めピン14
Yが嵌合されてなる第3の小テーブル27との双方、又
はプッシャー7は駆動せず該第3の小テーブル27のみ
が駆動を開始させられる。すなわち、本実施例に係る位
置決め装置1では、位置決めするワークWの形状や大き
さに応じて、第2のテーブル3を構成する第1乃至第3
の小テーブル25,26,27の全てを図16に示す位
置から第3のテーブル4方向に移動させる(大型又は小
型の位置決めピン13,14が第1乃至第3の小テーブ
ル25,26,27の全てに嵌合された場合)ことがで
きるとともに、該第1乃至第3の小テーブル25,2
6,27の内の一つ又は二つを第3のテーブル4方向に
駆動させることができる。さらに、これら第1乃至第3
の小テーブル25,26,27の移動のみでは正確な位
置決めができない場合には、これらの小テーブル25,
26,27の全部又は一部が駆動されるとともに、前記
プッシャー7も駆動させ得るようにされている。したが
って、以下、上記第3の小テーブル27とプッシャー7
との双方が駆動する場合の動作について説明する。
【0027】そこで、先ず、第3の小テーブル27が移
動する動作について説明すると、上述のように、搬送装
置5の下降が終了すると、第3の小テーブル27と第3
の補助テーブル30との下面側に配設されてなる第1の
エアーシリンダ38のシリンダロッド38a又は第2の
エアーシリンダ39のシリンダロッド39aの少なくと
も一方が伸長される。これによって、上記第3の小テー
ブル27及び第3の補助テーブル30は一体的に、図1
1に示す位置から図12に示すように、前記第3のテー
ブル4方向に移動させられる。なお、ワークWの形状や
大きさ等により、上記第3の補助テーブル27を第3の
テーブル4方向又はその逆方向に最大限移動させる必要
がある場合には、上記二つのエアーシリンダ38,39
の双方を駆動させる。このように、上記第3の小テーブ
ル27を第3のテーブル4方向に移動させると、先ず、
該第3の小テーブル27に嵌合された第3の位置決めピ
ン14Yの外周面がワークWに当接するとともに、この
第3の小テーブル27の移動により徐々に第1のテーブ
ル2に嵌合されてなる第1及び第2の位置決めピン13
W,14Xや第3のテーブル4に嵌合されてなる第4の
位置決めピン13ZとワークWとが当接する。なお、図
11に示す状態から、上記第3の小テーブル27の移動
により第3の位置決めピン14Yと第2の位置決めピン
14XとによりワークWが挟まれた状態となると、ワー
クWは第4の位置決めピン13Z及び第1の位置決めピ
ン13W方向に逃げることとなるが、本実施例に係る位
置決めピン13,14は、それぞれ図示しないボールベ
アリングにより回動するように構成されているとともに
ワークWの下面は複数の支持部材11により支持されて
なるので、極めてスムーズに第4の位置決めピン13Z
及び第1の位置決めピン13W方向に逃がすことができ
る。
【0028】一方、前記プッシャー7は、前記搬送装置
5の下降が終了すると、第3のエアーシリンダ105の
シリンダロッド105aが伸長させられ、これによっ
て、図8に示すように、それまで正面が上方を向いてい
た押し出し板106が略90度回転し、図7に示す状態
とされる。そして、この押し出し板106の回転が終了
すると、次に前記サーボモータ102が所定数値分パル
ス制御されることにより回転シャフト103が回転し、
これによって上記第3のエアーシリンダ105と一体的
に上記押し出し板106がワークW方向に前進する。し
たがって、この押し出し板106によりワークWは第4
の位置決めピン13Z方向に移動させられる。
【0029】このように、上記第3の小テーブル27及
びプッシャー7の駆動により、ワークWは、上記第1乃
至第4の位置決めピン13W,14X,14Y,13Z
と該プッシャー7を構成する押し出し板106とによ
り、図12に示すように、挟まれた状態とされて位置決
めされる。そして、このように位置決めされたワークW
は、ピン着脱装置150のワーク吸着部161に設けら
れた三つの吸着パッド170により吸着されて持ち上げ
られ他所へ移動させられる。なお、上述のように、吸着
パッド170により該ワークWを吸着することにより該
吸着パッド170内の圧力が所定の数値となった時点で
ピン着脱装置150に設けられた図示しない圧力スイッ
チがオンされ、これによって、前記昇降装置90,第3
のエアーシリンダ105及び第1及び/又は第2のエア
ーシリンダ38,39が駆動されて、再び元の状態に復
帰させられる。なお、上記ピン着脱装置150によりワ
ークWが他所へ移動させられた後に搬送されて来る図示
しない次のワークが上記ワークWと同じ形状で且つ同じ
大きさのワークである場合は、再び昇降装置90を駆動
させ搬送装置5全体を上昇させるとともに、上流側搬送
装置99を駆動させ、さらには駆動モータ61を駆動さ
せるが、次のワークが異なる形状や大きさである場合に
は、上記昇降装置90等の駆動を開始させるに先立ち、
ピン着脱装置150の駆動により前記第1乃至第4の1
3W,14X,14Y,13Zを元の嵌合穴10aに返
却した後に新たに所定の嵌合穴10内に所定の位置決め
ピン13,14を嵌合させる。
【0030】このように、本実施例に係るワークの位置
決め装置1によれば、複数の位置決めピン13,14に
より位置決めされるとともに、これらの位置決めピン1
3,14が固定される第1乃至第3のテーブル2,3,
4には多数の嵌合穴10が穿設されているので、あらゆ
る形状のワークWを正確に位置決めすることができる。
また、本実施例では、本発明を構成する位置決めピンと
して、大型の位置決めピン13と小型の位置決めピン1
4との二種類の位置決めピンを各テーブル2,3,4上
に嵌合し得るようにされているので、ワークWの形状や
大きさによりさらに正確な位置決めをすることができ
る。また、本実施例に係る装置1では、第3のテーブル
4を移動させることによりワークWを位置決めする構成
を採用しているばかりではなく、プッシャー7の押し出
し板106によりワークWを移動させる構成をも採用し
ていることから、ワークWを一方向にのみ移動させるこ
とにより位置決めできない形状のワークWであっても正
確な位置決めをすることができる。また、上記位置決め
ピン13,14の外周は回転する構造とされているの
で、ワークWを位置決めピン13,14により挟みなが
ら一定方向へワークWを逃がす場合においても極めてス
ムーズに行うことができる。
【0031】なお、前記実施例に係るワークの位置決め
装置1では、二種類の位置決めピン13,14の選択及
び嵌合穴10内への嵌合を行うピン着脱装置150の制
御、第1及び/又は第2のエアーシリンダ38,39の
駆動による第2のテーブル3の移動制御、プッシャー7
を構成するサーボモータ102のオンオフ制御並びにそ
のパルス制御は、位置決めするワークWの形状や大きさ
に対応したものとなるように、図13に示す中央演算処
理装置180に入力端末181を介して予め記憶された
数値制御に基づいて行うようにされているが、さらに、
ワークWを搬送する上流側搬送装置99に対して搬送さ
れて来るワークWの形状や大きさを判別する判別装置1
82を設け、この判別装置182による信号に基づき中
央演算処理装置180を介して最も適切な位置決めをす
るよう上記ピン着脱装置150とプッシャー7と第1及
び第2のエアーシリンダ38,39との制御を行うよう
にすれば、あらゆる形状のワークWを正確に位置決めす
ることができる。
【0032】また、上述した実施例に係るワークの位置
決め装置1では、本発明を構成する位置決め部材として
の位置決めピン13,14を第1乃至第3のテーブル
2,3,4に穿設された多数の嵌合穴10内に嵌合させ
る構成を採用したが、本発明では、上述した構成に代え
て、例えば、図14に示すように、テーブル200に多
数の透孔201を穿設するとともに、該テーブル200
の下方であって各透孔201の穿設位置に対応する位置
には、位置決め部材としてのシリンダロッド202aが
上記透孔201から出没するよう多数のシリンダ202
を配設したものであっても良い。本発明の構成要素の一
部としてこのような構成要素を採用した場合であっても
上述した作用効果を実現することができるとともに、こ
うした構成を採用することにより前記実施例のようにピ
ン着脱装置150を使用する必要がない。また、他の例
としては、図示しないテーブル内部に多数の磁石を固定
し、これらの磁石の内で選択された磁石に磁性体を備え
た位置決め部材としての位置決めピンを磁着してなるも
のであっても良い。
【0033】また、前記実施例に係るワークの位置決め
装置1では、第3のテーブル4を移動させることにより
ワークWを移動させる構成を、本発明を構成する押圧手
段として採用したが、こうした構成に代えて、図15に
示す押圧手段210を採用しても良い。この押圧手段2
10は、水平に配設された第1のエアーシリンダ211
と、シリンダロッド212aの先端がこの第1のエアー
シリンダ211に固定されてなり該第1のエアーシリン
ダ211の配設方向と直交する方向に配設された第2の
エアーシリンダ213とを備え、上記第1のエアーシリ
ンダ211のシリンダロッド211aには連結部材21
4を介してL字状に折曲されたアーム215が取り付け
られているとともに、このアーム215の先端には、テ
ーブル216上に固定された位置決めピン217,21
8方向にワークWを押圧するとともに上記アーム215
を中心に回転可能となされた回転部材219が取り付け
られてなるものである。本発明の構成要素である押圧手
段を、このような構成とする場合でってもワークWの形
状や大きさが異なる場合でも正確に位置決めすることが
できる。
【0034】
【発明の効果】上記各実施例の説明からも明らかなよう
に、本発明に係るワークの位置決め方法及びその装置に
よれば、ワークは、テーブルの上面に固定又は嵌合され
た二以上の位置決め部材と、ワークを押圧する工程又は
押圧手段若しくは移動手段により、少なくとも3点によ
り挟まれるように固定され、これによってテーブル上で
位置決めされる。特に、本発明では、テーブルの上面に
は多数の固定部又は嵌合部が形成されており、二以上の
位置決め部材をこれら多数の固定部又は嵌合部の内選択
された固定部又は嵌合部に固定又は嵌合する構成とさ
れ、若しくはテーブルの上面に出没自在となされた多数
の位置決め部材の内選択された二以上の位置決め部材が
突出する構成とされているので、ワークの大きさや形状
が異なる場合で且つワークに位置決め穴が形成されてい
ない場合であっても確実に位置決めすることができる。
また、ワークの大きさ又は形状に応じた二以上の嵌合穴
を選択するとともに該嵌合穴のそれぞれに上記位置決め
部材を嵌合する嵌合手段を構成要素としたワークの位置
決め装置によれば、作業者による位置決め部材の嵌合作
業が不要となり、ワークの位置決めを自動化することが
できる。
【0035】一方、ワークを押圧する押圧手段として、
押圧するワークの側面に点接触する押圧側位置決め部材
が形成されているワークの位置決め装置によれば、ワー
クが押圧されてテーブル上に固定又は嵌合された位置決
め部材方向に移動する際、これら位置決め部材及び押圧
側位置決め部材とワークとが褶接することからより確実
な位置決めが図れる。さらに、この押圧部材が、ワーク
を一方向に押圧する第1の押圧手段と、この第1の押圧
手段による押圧方向と直交する方向に押圧する第2の押
圧手段とにより構成されたワークの位置決め装置によれ
ば、ワークを一方向のみに押圧する押圧手段が構成され
ている装置では、確実に位置決めできないワークであっ
ても位置決めが可能となり、さらに一層あらゆる種類の
ワークを正確に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例を示すワークの位置
決め装置の平面図である。
【図2】図2は、テーブルに穿設された嵌合穴内に嵌合
された大小の位置決めピンの相違を示す断面図である。
【図3】図3は、第1のテーブルに穿設された嵌合穴に
嵌合されている位置決めとピン確認センサとを示す斜視
図である。
【図4】図4は、第2のテーブルに配設されたスライド
機構の要部を示す平面図である。
【図5】図5は、図5に示すスライド機構のV−V線断
面図である。
【図6】図6は、本発明の一実施例に係るワークの位置
決め装置の側面図である。
【図7】図7は、プッシャーの構成を一部切欠いて示す
側面図である。
【図8】図8は、同じくプッシャーの構成を一部切欠い
て示す側面図であって、第3のエアーシリンダの駆動に
より押し出し板が図7に示す位置から略90度回転した
後の状態を示すものである。
【図9】図9は、ピン着脱装置の全体を示す側面図であ
る。
【図10】図10は、実施例に係るワークの位置決め装
置を構成する第1乃至第3のテーブルに位置決めピンが
固定された状態を示す平面図である。
【図11】図11は、搬送装置によりワークがテーブル
上に搬送された状態を示す平面図である。
【図12】図12は、ワークが位置決めされた状態を示
す平面図である。
【図13】図13は、中央演算処理装置とピン着脱装置
等の各構成との接続状態を示すブロック図である。
【図14】図14は、位置決め部材の他の構成を模式的
に示す断面図である。
【図15】図15は、押し出し手段の他の構成を模式的
に示す断面図である。
【図16】
【符号の説明】
1 ワークの位置決め装置 2 第1のテーブル 3 第2のテーブル 4 第3のテーブル 5 搬送装置 6 スライド機構 7 プッシャー 10 嵌合穴 13 大型の位置決めピン 14 小型の位置決めピン W ワーク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図16
【補正方法】削除

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テーブルに形成された多数の固定部
    の内選択された二以上の固定部のそれぞれにワークの側
    面と点接触させられる位置決め部材を固定する第1の工
    程と、この第1の工程に次いで上記テーブル上にワーク
    を載置する第2の工程と、この第2の工程に次いで上記
    テーブル上のワークが上記複数の位置決め部材の全てに
    当接するまで該ワークを押圧する第3の工程とを有する
    ことを特徴とするワークの位置決め方法。
  2. 【請求項2】 上記第1の工程は、テーブルの上面
    に出没自在となされた多数の位置決め部材の内選択され
    た二以上の位置決め部材を突出させる工程からなること
    を特徴とする請求項1記載のワークの位置決め方法。
  3. 【請求項3】 上面に多数の固定部が形成されてな
    るテーブルと、これらの固定部の内選択された二以上の
    固定部に固定されるとともにワークの側面と点接触する
    位置決め部材と、上記テーブル上にワークを載置する載
    置手段と、上記テーブル上に載置されたワークの側面に
    上記二以上の位置決め部材の全てに当接するよう該ワー
    クを押圧する押圧手段とを備えてなることを特徴とする
    ワークの位置決め装置。
  4. 【請求項4】 上面に多数の嵌合穴が形成されてな
    るテーブルと、これらの嵌合穴に嵌合するとともにワー
    クの側面と点接触する二以上の位置決め部材と、ワーク
    の大きさ又は形状に応じて二以上の嵌合穴を選択すると
    ともに該選択された嵌合穴のそれぞれに上記位置決め部
    材を嵌合する嵌合手段と、上記テーブル上にワークを載
    置する載置手段と、上記テーブル上に載置されたワーク
    の側面に上記二以上の位置決め部材の全てに当接するよ
    う該ワークを押圧する押圧手段とを備えてなることを特
    徴とするワークの位置決め装置。
  5. 【請求項5】 上記押圧手段には、押圧するワーク
    の側面に点接触する押圧側位置決め部材が形成されてな
    ることを特徴とする請求項3又は4記載のワークの位置
    決め装置。
  6. 【請求項6】 上記押圧手段は、該ワークを一方向
    に押圧する第1の押圧手段と、この第1の押圧手段によ
    る押圧方向と直交する方向に押圧する第2の押圧手段と
    から構成されてなることを特徴とする請求項3,4又は
    5記載のワークの位置決め装置。
  7. 【請求項7】 上面に多数の嵌合穴が形成されてな
    る一方のテーブルと、この一方のテーブルと同じ高さと
    なされ上面に多数の嵌合穴が形成されてなる他方のテー
    ブルと、前記一方のテーブルの上面又は他方のテーブル
    の上面の少なくともいずれか一方にワークを載置する載
    置手段と、上記一方及び他方のテーブルに形成された多
    数の嵌合穴の内選択された二以上の嵌合穴のそれぞれに
    嵌合される位置決め部材と、上記一方又は他方のテーブ
    ルの少なくともいずれか一方を該一方又は他方のテーブ
    ル方向及びその逆方向に移動させる移動手段と、を備え
    てなることを特徴とするワークの位置決め装置。
  8. 【請求項8】 上記移動手段による移動方向と直交
    する方向にワークを押圧する押圧手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項7記載のワークの位置決め装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006142419A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Imao Corporation:Kk 取付補助ベースおよび位置決め部材、並びに、工作機械のパレット
WO2011162071A1 (ja) * 2010-06-21 2011-12-29 有限会社 海鴻社 インクジェットプリンターを用いた立体印刷物用印刷治具

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