JPH0751945B2 - 圧縮機の吐出圧力脈動低減構造 - Google Patents

圧縮機の吐出圧力脈動低減構造

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JPH0751945B2
JPH0751945B2 JP63282825A JP28282588A JPH0751945B2 JP H0751945 B2 JPH0751945 B2 JP H0751945B2 JP 63282825 A JP63282825 A JP 63282825A JP 28282588 A JP28282588 A JP 28282588A JP H0751945 B2 JPH0751945 B2 JP H0751945B2
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忠一 河村
新一 鈴木
和宏 野村
弘幸 出口
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株式会社豊田自動織機製作所
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は斜板式圧縮機等ピストンの往復動により圧縮を
行う圧縮機の吐出圧力脈動低減構造に関するものであ
る。
[従来の技術] ピストンの往復動により圧縮を行う圧縮機の一種である
斜板式圧縮機は第6図に示すように、相互に接合された
シリンダブロック1,2の両端部がバルブプレート3,4を介
してフロントハウジング5及びリヤハウジング6により
閉塞され、適数本のボルト(図示せず)により結合固定
されている。シリンダブロック1,2の接合部分には斜板
室7が形成され、斜板室7には両シリンダブロック1,2
の中心に貫設された軸孔1a,2aを貫通する駆動軸8に固
着された状態で斜板9が収容されている。シリンダブロ
ック1,2には駆動軸8と平行にかつ駆動軸8から等距離
の位置に複数対(一対のみ図示)のシリンダボア10が形
成され、各シリンダボア10内には両頭のピストン11が嵌
挿されている。各ピストン11はほぼ半球状のシュー12を
介して斜板9に係留されており、斜板9の回転によりピ
ストン11がシリンダボア10内を往復動される。
前記両ハウジング5,6には外周側に吸入室13,14が形成さ
れ、中心側に吐出室15,16が形成されている。前記斜板
室7は図示しない吸入通路により吸入室13,14に連通さ
れており、斜板室7及び吐出室15,16は図示しない冷房
回路に接続されている。バルブプレート3,4には吸入室1
3,14とシリンダボア10とを連通させる吸入孔17,18と、
吐出室15,16とシリンダボア10とを連通させる吐出孔19,
20とがそれぞれ形成されている。バルブプレート3,4の
シリンダボア10側には吸入孔17,18を開閉する吸入弁21,
22が、吐出室15,16側には吐出孔19,20を開閉する吐出弁
23,24がそれぞれ設けられ、吐出弁23,24の背面にはリテ
ーナ25,26が配設されている。
吐出弁24は第7図に示すように、バルブプレート4に形
成された吐出孔20の周囲に密着状態で面接触して吐出孔
20を閉塞するようになっている(フロント側の吐出弁23
においても同様)そして、ピストン11の移動に伴いシリ
ンダボア10内の冷媒ガスの圧力が一定値以上になると吐
出弁24の開放方向に湾曲して、シリンダボア10内の冷媒
ガスが吐出室16へ吐出されるようになっている。
[発明が解決しようとする課題] 圧縮機内には潤滑油がミスト状で存在し、バルブプレー
ト3,4及び吐出弁23,24の表面は潤滑油が付着した状態に
ある。そして、従来の圧縮機ではバルブプレート3,4は
その表面が滑らかに(面粗度7Rz以下)形成されている
ため、吐出弁23,24が閉じた状態では吐出弁23,24とバル
ブプレート3,4との間に存在する潤滑油の表面張力の作
用により、吐出弁23,24がバルブプレート3,4に密着した
状態となる。そのため、シリンダボア10内の圧力が潤滑
油の表面張力及び粘着力に打勝つまでは吐出弁23,24が
バルブプレート3,4から離間されず、第8図に示すよう
にオーバーコンプレッションが大きくなる。そして、大
きなオーバーコンプレッション状態で吐出弁23,24が急
に開放されるため、吐出弁23,24の先端側がリテーナ25,
26に衝突するとともに、冷媒ガスが勢いよく吐出されて
圧縮機とその周辺機構に衝撃に近い振動や騒音が発生
し、それが連続して不快な脈動が生じるという問題があ
った。
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、
その目的は吐出弁開放時の遅れによる吐出圧力の脈動を
低減し、圧縮機の騒音を低減することができる圧縮機の
吐出圧力脈動低減構造を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記の目的を達成するための本発明においては、ピスト
ンの往復動により圧縮を行う圧縮機において、シリンダ
ブロックとハウジング間に介在するバルブプレートを少
なくともハウジング側に配置される面が鉄と同程度以上
の硬度を有する材質で形成し、同バルブプレートに形成
された吐出孔の吐出側周囲の面粗度を10〜20Rzとした。
[作用] 従って、本発明の圧縮機では吐出弁の閉成状態でピスト
ンの作動によりシリンダボア10内の圧力が高まると、圧
力の高まった冷媒ガスがバルブプレートの吐出孔の周囲
の面粗度の大きさ部分に侵入する。これにより吐出弁と
バルブプレートとの間に存在する潤滑油が押しのけられ
てバルブプレートに対する吐出弁の密着力が弱まるとと
もに、吐出弁に対して吐出室側から加わる押圧力が吐出
弁とバルブプレートの間に侵入した冷媒ガスの圧力によ
り弱められて吐出弁が開き易くなる。そして、シリンダ
ボア内の圧力が所定の圧力に高まった時に吐出弁が容易
に開放され、オーバーコンプレッションが小さくなり、
吐出圧力の脈動も低減される。又、バルブプレートの吐
出孔の吐出側周囲以外の表面は滑らかなため他の箇所に
おける漏れが発生する虞はない。
[実施例] 以下本発明を具体化した一実施例を第1〜5図に従って
説明する。この実施例の装置ではバルブプレートの構造
が従来の装置と異なっているだけで、他の部分の構成は
同一であり、同一部分は同一符号と付して説明を省略す
る。又、フロント側とリヤ側とは同様な作用効果である
ため、リヤ側を例にして説明する。
第2図に示すように鉄製のバルブプレート4には複数個
(この実施例では5個)の吐出孔20が形成され、バルブ
プレート4は吐出孔20の吐出側周囲が吐出弁24の先端部
外周より外側となる範囲まで面粗度10〜20Rzとなるよう
に加工され、その他の部分は従来のものと同様に面粗度
7Rz以下に加工されている。なお、各吸入孔18間にはボ
ルト挿通孔27が形成されている。
さて、第1図に示すように吐出弁24がバルブプレート4
の吐出孔20を覆う状態でバルブプレート4に当接した閉
成状態において、ピストン11の作動によりシリンダボア
10内の圧力が吐出弁24の所定の開放圧力近くまで高まる
と、高圧となった冷媒ガスが吐出弁24とバルブプレート
4との間に侵入するとともに両者の間に存在する潤滑油
を押しのけながら吐出室16内に侵入する。これによりバ
ルブプレート4に対する吐出弁24の密着力が弱くなると
とともに、吐出孔20の周囲における吐出弁24に対する吐
出室16側とバルブプレート4側との圧力差が小さくなり
吐出弁が開き易い状態となる。そして、シリンダボア10
内の圧力が所定の圧力に高まった時点で吐出弁24がバル
ブプレート4の吐出孔20から離間されて吐出孔20が開放
される。従って、吐出弁24は所定の圧力のもとで所定の
タイミングで開放されるので、吐出圧力の脈動が低減さ
れる。シリンダボア10内の圧力変化を測定したところ従
来装置のもと異なり、第3図に示すようにオーバーコン
プレッション部分の高いピークが無くなるとともに全体
の面積も小さくなっており前記のことが確認された。
吐出孔20の周囲の面粗度をあまり粗くすると吐出弁24の
閉成状態において漏れが生じて体積効率が減少し、圧縮
機の効率が低くなるためあまり粗くすることはできな
い。吐出孔20の周囲の面粗度を種々変更して体積効率の
変化を調べた結果を第4図に示す。面粗度ほぼ20Rz付近
までは体積効率がほぼ一定に保たれているが、20Rzを過
ぎる辺りから体積効率が低下するという結果が得られ
た。又、面粗度を種々変えた場合について騒音レベルの
測定を行った。結果は第5図に示すように、面粗度が10
Rzより大きくなると騒音レベルが3デシベル程度低減
し、面粗度20Rzと面粗度30Rzでは騒音レベルは同じであ
った。前記の結果から面粗度の値の好ましい範囲は10〜
20Rzとなる。又、バルブプレートの表面全体を10〜20Rz
の面粗度とした場合には、ガスケットとの間のシール性
が悪くなり、圧縮機全体の各部分に漏れが発生するため
好ましくない。
バルブプレートの材質としてアルミニウムを使用するも
のも考えられているが、圧縮機の運転中に吐出弁(一般
にばね鋼製)がバルブプレートに対して衝撃的に押しつ
けられるため、バルブプレートの材質をアルミニウムと
した場合には吐出孔の周囲の面粗度を粗くしておいても
圧縮機の運転中における吐出弁との衝突により吐出弁と
対応する面が滑らかとなり前記の効果が継続されない。
従って、バルブプレートの材質は鉄あるいは鉄とほぼ同
等以上の硬度を有するものに限定される。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
例えば、ハウジング5,6の中心側に吸入室13,14を、外周
側に吐出室15,16をそれぞれ設けてもよい。又、バルブ
プレートとして1枚の板で形成されたものに代えて本願
出願人が先に提案したバルブプレートの吐出室側に薄い
鉄製の基板の片面にゴムなどの樹脂層を固着したアンダ
プレートを樹脂層側がバルブプレートと対向する状態に
取着した構成のものを採用してもよい。又、ピストンの
往復動により圧縮を行う圧縮機であればワッブル式圧縮
機等他の圧縮機に適用してもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によればバルブプレートの
吐出孔付近のみの面粗度を大きくすることにより、シリ
ンダボア内圧力が吐出弁開放時の所定圧力に達する少し
前に高圧となった冷媒ガスがバルブプレートと吐出弁と
の間に侵入して両者の間に存在する潤滑油が押し退けら
れ、バルブプレートに対する吐出弁の密着力が弱まるの
で吐出弁が所定の圧力で開放され、体積効率を低下させ
ることなく吐出圧力の脈動を低減でき、しかも、圧縮機
の騒音も低減されるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本発明を具体化した一実施例を示すもので
あって、第1図は要部断面図、第2図はバルブプレート
の全体図、第3図はシリンダボア内の圧力変化を示す線
図、第4図は面粗度と体積効率の関係を示すす線図、第
5図は面粗度と騒音レベルの関係を示す線図、第6図は
圧縮機の断面図、第7図は従来装置の要部断面図、第8
図は従来装置のシリンダボア内の圧力変化を示す線図で
ある。 シリンダブロック1,2、バルブプレート3,4、ハウジング
5,6、シリンダボア10、ピストン11、吐出孔19,20、吐出
弁23,24。
フロントページの続き (72)発明者 出口 弘幸 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (56)参考文献 特開 昭60−237186(JP,A) 実開 昭52−28208(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンの往復動により圧縮を行う圧縮機
    において、シリンダブロックとハウジング間に介在する
    バルブプレートを少なくともハウジング側に配置される
    面が鉄と同程度以上の硬度を有する材質で形成し、同バ
    ルブプレートに形成された吐出孔の吐出側周囲の面粗度
    を10〜20Rzとした圧縮機の吐出圧力脈動低減構造。
JP63282825A 1988-11-09 1988-11-09 圧縮機の吐出圧力脈動低減構造 Expired - Lifetime JPH0751945B2 (ja)

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DE69421157T2 (de) * 1993-12-21 2000-04-06 Sumitomo Heavy Industries Plasmastrahl-Erzeugungsverfahren und Vorrichtung die einen Hochleistungsplasmastrahl erzeugen Kann
JP2006226113A (ja) * 2003-05-27 2006-08-31 Valeo Thermal Systems Japan Corp 圧縮機に用いられる弁板のポート構造

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