JP3080263B2 - 斜板式圧縮機の吸入制御機構 - Google Patents

斜板式圧縮機の吸入制御機構

Info

Publication number
JP3080263B2
JP3080263B2 JP04103003A JP10300392A JP3080263B2 JP 3080263 B2 JP3080263 B2 JP 3080263B2 JP 04103003 A JP04103003 A JP 04103003A JP 10300392 A JP10300392 A JP 10300392A JP 3080263 B2 JP3080263 B2 JP 3080263B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
swash plate
chamber
piston
bore
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04103003A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05296146A (ja
Inventor
和朗 村上
栄夫 森
昇司 竹本
敏行 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP04103003A priority Critical patent/JP3080263B2/ja
Publication of JPH05296146A publication Critical patent/JPH05296146A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3080263B2 publication Critical patent/JP3080263B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として車両空調用に
供される斜板式圧縮機に係り、詳しくは単頭形若しくは
両頭形のピストンを装備した斜板式圧縮機における吸入
制御機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に上記斜板式圧縮機では、複数のボ
アを形成したシリンダブロックの外端が吸入リ−ド弁及
び弁板を介してハウジング(シリンダヘッド)により閉
塞され、ハウジングに内設された吸入室の圧力とボア
(圧縮室)内圧力との差圧によって、同吸入リ−ド弁が
弁板上の吐出ポートを開閉するようになされている。
【0003】すなわち図2は、汎用されている両頭斜板
式圧縮機を例示するものであって、前後に対設されたシ
リンダブロック1、2の両端部は、前後の弁板3、4を
介してフロント及びリヤのハウジング5、6により閉鎖
され、これらはボルト挿通孔1a、2aに挿通された複
数本のボルト7によって結合されている。シリンダブロ
ック1、2の結合部分には斜板室8が形成され、そこに
は両シリンダブロック1、2の中心軸孔1b、2bを貫
通する駆動軸9に固定された回転斜板10が収容されて
いる。上記シリンダブロック1、2には複数対のボア1
1が駆動軸9を囲繞して等分配置され、各ボア11には
両頭形のピストン12が嵌挿されて、各ピストン12は
半球状のシュ−13を介して回転斜板10に係留されて
いる。
【0004】上記フロント及びリヤのハウジング5、6
にはそれぞれ中心側に吸入室14、15が形成され、外
周側に吐出室16、17が形成されている。また、前後
の弁板3、4にはそれぞれ吸入室14、15から各ボア
11内に低圧の冷媒ガスを吸入するための吸入孔18、
19と、各ボア11から吐出室16、17内に圧縮され
た高圧の冷媒ガスを吐出するための吐出孔20、21と
が形成されている。さらに、弁板3、4のシリンダブロ
ック1、2側には吸入リ−ド弁22、23が介装され、
弁板3、4のハウジング5、6側には吐出リ−ド弁2
4、25が介装されている。
【0005】そして、上記リヤ側シリンダブロック2に
付設されたフランジには斜板室8に開口する図示しない
吸入口が穿設され、両シリンダブロック1、2の各ボア
11挟間には、斜板室8と吐出室14、15とを連通す
る複数の吸入通路28、29が形成されており、上記吸
入口から斜板室8に吸入された冷媒ガスがこの吸入通路
28、29を通って吸入室14、15内に導入されるよ
う構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
斜板式圧縮機は、シリンダブロックと弁板との間に介装
された吸入リ−ド弁の撓みを利用してボア内に冷媒ガス
を吸入する仕組であるが、かかる吸入リ−ド弁は苛酷な
繰返し変形によって疲労劣化を招き易く、そのため、信
頼性確保のための材料や加工精度の高品質化に伴うコス
トアップは、将来的な課題としてかねてよりその対応が
模索されている。また、弁体の剛性を重視するあまり、
これを厚さの増強によって解決しようとすれば、逆に吸
入遅れが大きくなって動力損失を一層助長させるといっ
た不具合がある。
【0007】本発明は、吸入弁体を完全に省略し、ピス
トンの動きそれ自体をポートの開閉に利用した画期的な
吸入制御機構の提供を、解決すべき技術課題とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題解決の
ため、駆動軸と共動する回転斜板を収納した斜板室兼吸
入室と、該駆動軸を囲繞して等分配置された複数のボア
とを有するシリンダブロックと、該回転斜板に係留され
て各ボア内を直動するピストンとを備え、上記各ボア挟
間にはピストンの摺動界面によって開閉され、かつ有効
吸入行程中の圧縮室と追尾関係にある隣接ボアの吸入室
導通部とを時限的に連通する吸入ポートが形成されてな
る新規な技術手段を採用している。
【0009】
【作用】本発明になる斜板式圧縮機では、実質的に吸入
が開始される圧縮室頂部と、回転斜板の回転に基づいて
追尾する関係にある隣接ボアの吸入室導通部とが、各ボ
ア挟間に形成された吸入ポートによって結ばれており、
とくに該吸入室導通部側の開口位置は予めピストン摺動
界面の行程軌跡に適合するよう設定されている。したが
って、各圧縮室は有効吸入行程中に限り該吸入ポートを
介して吸入室(斜板室)と連通され、それ以外の動作行
程中は該吸入ポートに関与する少なくとも一方のピスト
ン摺動界面によって吸入室との連通が遮断される。すな
わち、各ボア挟間に形成された吸入ポートはピストン摺
動界面の周期運動に基づいて正確に開閉されるので、と
かく問題視されていた吸入リ−ド弁の省略に加えて、よ
り信頼性の高い吸入制御を着実に遂行することができ
る。
【0010】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の実施例を説明す
る。図1は4気筒圧縮機をボア中心に展開した断面説明
図で、中央の特定ボアとこれに隣接する両ボアの相対的
な動作関係が画かれている。なお、本発明圧縮機は斜板
室が吸入ポートに直接連なる吸入室としての機能も兼備
しており、吸入弁機構のほか、ハウジングに内設された
吸入室や斜板室と同吸入室とを連通する吸入通路が省去
されるなど、吸入系の構成についてはいささか異なるも
のの、斜板式圧縮機としての他の基本構成については従
来ととくに変るところはないので、均等要素には同一符
号を付して本発明に直接関与しない構成についての詳し
い図示説明は省略する。
【0011】図において、1はシリンダブロック、3は
吐出孔20を有する弁板、8は斜板室を兼ねる吸入室で
あって、11aは説明上の基準となる特定ボア、11
b、11cはこれに隣接するボアを示し、12a、12
b、12cは同様に各ボア11a、11b、11c内を
直動するピストンを示している。そしてシリンダブロッ
ク1の各ボア挟間にはピストンの摺動界面によって開閉
され、有効吸入行程中にある圧縮室と追尾する関係にあ
る隣接ボアの吸入室導通部とを時限的に連通する吸入ポ
ート30が形成されている。
【0012】さて、図示(A)〜(D)は、特定ボア1
1aを基準として動作行程の推移を段階的に示したもの
で、(A)は、特定ボア11a内のピストン12aが上
死点位置を占め、矢印Sで示す回転斜板の回転方向に基
づいて、先行する図示右側の隣接ボア11bではピスト
ン12bが下動中の吸入行程、同じく追尾する図示左側
の隣接ボア11cではピストン12cが上動中の圧縮、
吐出行程にあることを表している。つまりこの時点で
は、ボア11aとボア11cとの挟間に形成された吸入
ポート30の両開口30a、30bがいずれもピストン
12c、12aの摺動界面によって閉鎖され、該吸入ポ
ート30は不通状態におかれている。
【0013】この状態からピストン12aが下動を開始
し、トップクリアランスに残留する冷媒ガスが再膨張し
た(B)の時点では、ボア11cの吸入導通部に位置す
る開口30aが、ピストン12cの更なる上動によって
開放されているものの、ボア11aの圧縮室に位置する
開口30bはピストン12aの頂端と合致した形態で依
然閉鎖が保たれている。
【0014】この状態からピストン12aが更なる下動
を続けて(C)の下死点位置に至る有効吸入行程中は、
両開口30a、30bの開放によって吸入ポート30は
完全に開通され、吸入室8内の低圧冷媒ガスはボア11
cの吸入室導通部から該吸入ポート30を経由してボア
11aの圧縮室に吸入される。なお、ピストン12aが
下死点位置へ到達するのと期を一にして、ボア11cの
吸入室導通部に位置する開口30aが追尾的に下動する
ピストン12cの摺動界面によって閉鎖される。
【0015】したがって、この状態から上動に転じたピ
ストン12aが上死点へ達する圧縮、吐出行程中、ピス
トン12cの摺動界面による開口30aの閉鎖、つまり
吸入室8と吸入ポート30との遮断状態が堅持され、上
動するピストン12aの摺動界面が開口30bを閉鎖す
る(D)時点以降の圧縮室は、更に吸入ポート30それ
自体との連通も遮断されて再び吐出完了の(A)の状態
に復帰する。なお、圧縮された高圧の冷媒ガスは吐出弁
機構を介して吐出孔20から吐出され、従来と同様吐出
室及び吐出フランジを経由して周知の冷凍回路へと送出
される。
【0016】このように本発明圧縮機の吸入制御機構
は、各ボアの圧縮室と追尾関係にある隣接ボアの吸入室
導通部とを結ぶ吸入ポートが、ピストンの周期運動を介
して正確に開閉され、各圧縮室は有効吸入行程中に限り
吸入室との連通が許容されるので、きわめて高精度の吸
入制御を遂行することができる。なお、上述の実施例で
は、圧縮室内にある吸入ポートの開口位置が残留冷媒ガ
スの再膨張を考慮した形態で設けられているが、設計
上、該開口がトップクリアランスと直接連通する構成で
あっても、本発明の実施を妨げない。
【0017】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明は、各ボア
挟間にピストンの摺動界面によって開閉され、かつ有効
吸入行程中の圧縮室と追尾関係にある隣接ボアの吸入室
導通部とを時限的に連通する吸入ポートを形成したもの
であるから、次に掲記する優れた効果を奏する。 (1)吸入リード弁にみられるような疲労劣化の懸念が
ないので、圧縮機の耐久性及び信頼性が向上する。 (2)吸入の開始時期がピストンの動作位置に基づい
て、あくまでも機械的に設定されるので、吸入遅れに起
因する動力損失問題も解消される。 (3)独立した吸入弁体の省略に加えて、ハウジングに
内設されていた吸入室及び該吸入室と斜板室とを結ぶ吸
入通路などもすべて不要となるので、機体の簡潔化とと
もに製造コストを格段と低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧縮機をボア中心に展
開した断面説明図で、(A)〜(D)は1サイクル中の
吸入制御状態を段階的に示したものである。
【図2】従来の斜板式圧縮機を示す断面図である。
【符号の説明】
1はシリンダブロック、3は弁板、8は吸入室(斜板
室)、11a、11b、11cはボア、12a、12
b、12cはピストン、30は吸入ポート、30a、3
0bは開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 敏行 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社豊田自動織機製作所内 (56)参考文献 特公 昭49−14482(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 27/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸と共動する回転斜板を収納した斜板
    室兼吸入室と、該駆動軸を囲繞して等分配置された複数
    のボアとを有するシリンダブロックと、該回転斜板に係
    留されて各ボア内を直動するピストンとを備え、上記各
    ボア挟間にはピストンの摺動界面によって開閉され、か
    つ有効吸入行程中の圧縮室と追尾関係にある隣接ボアの
    吸入室導通部とを時限的に連通する吸入ポートが形成さ
    れてなる斜板式圧縮機の吸入制御機構。
JP04103003A 1992-04-22 1992-04-22 斜板式圧縮機の吸入制御機構 Expired - Fee Related JP3080263B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04103003A JP3080263B2 (ja) 1992-04-22 1992-04-22 斜板式圧縮機の吸入制御機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04103003A JP3080263B2 (ja) 1992-04-22 1992-04-22 斜板式圧縮機の吸入制御機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05296146A JPH05296146A (ja) 1993-11-09
JP3080263B2 true JP3080263B2 (ja) 2000-08-21

Family

ID=14342494

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04103003A Expired - Fee Related JP3080263B2 (ja) 1992-04-22 1992-04-22 斜板式圧縮機の吸入制御機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3080263B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7056615B2 (ja) * 2018-03-30 2022-04-19 株式会社豊田自動織機 ピストン式圧縮機
CN110318973B (zh) * 2018-03-30 2020-10-23 株式会社丰田自动织机 活塞式压缩机
JP7136003B2 (ja) * 2018-08-10 2022-09-13 株式会社豊田自動織機 ピストン式圧縮機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05296146A (ja) 1993-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2751454B2 (ja) 斜板式圧縮機の潤滑構造
US5603611A (en) Piston type compressor with simple but vibration-reducing suction reed valve mechanism
KR100235512B1 (ko) 압축기의 머플러 구조체
US5562425A (en) Gas suction structure in piston type compressor
US6231315B1 (en) Compressor having a value plate and a gasket
US5800133A (en) Compressor with discharge chamber relief valve
US5607287A (en) Reciprocating piston type compressor with an improved discharge valve mechanism
WO2007123002A1 (ja) 圧縮機
US5249939A (en) Valved discharge mechanism of a refrigerant compressor
JP3080263B2 (ja) 斜板式圧縮機の吸入制御機構
US6012905A (en) Suction and discharge valve mechanism for fluid displacement apparatus
EP1236896B1 (en) Compressor piston
US6632074B2 (en) Pressure setting means for a multistage type piston compressor
US5533872A (en) Reciprocating piston compressor
US6378417B1 (en) Swash plate compressor in which an opening edge of each cylinder bore has a plurality of chamferred portions
JP3082480B2 (ja) ピストン式圧縮機における冷媒ガス吸入構造
JP2002005026A (ja) ピストン式圧縮機
JP2002031058A (ja) 往復式冷媒圧縮機
JPH10231783A (ja) 往復動型圧縮機
JPH11173269A (ja) 往復式圧縮機
WO2004074685A1 (ja) バルブ位置決め機構
KR100676744B1 (ko) 압축기용 밸브 유니트
JP3139643B2 (ja) 斜板式圧縮機
JPH10299657A (ja) 往復式圧縮機
JP3384401B2 (ja) 容量可変型斜板式圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees