JP2002070739A - 往復式冷媒圧縮機 - Google Patents

往復式冷媒圧縮機

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JP2002070739A
JP2002070739A JP2000260596A JP2000260596A JP2002070739A JP 2002070739 A JP2002070739 A JP 2002070739A JP 2000260596 A JP2000260596 A JP 2000260596A JP 2000260596 A JP2000260596 A JP 2000260596A JP 2002070739 A JP2002070739 A JP 2002070739A
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JP
Japan
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cylinder block
chamber
hole
gasket
pressure chamber
Prior art date
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Application number
JP2000260596A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kanai
宏 金井
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Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 体積効率の高い往復式冷媒圧縮機を提供す
る。 【解決手段】 シリンダブロックとバルブプレートのフ
ロント側端面に配設されている吸入弁21との間に冷媒
の漏れを抑えるガスケット50を配置した。このガスケ
ット50の圧縮室と吸入室とを連通させる吸入ポートと
対向する位置に貫通孔54を形成した。この貫通孔54
の周縁に沿うように環状ビード部55を形成した。その
結果、従来例のように円環状のビード部を形成する場合
に比べてガスケット50と吸入弁21との間に形成され
る隙間が小さくなって圧縮室22のデッドボリュームが
減少し、体積効率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷媒圧縮機に関
し、特にCO(二酸化炭素)を冷媒として用いる車両
用空調装置の冷媒圧縮機として好適な往復式冷媒圧縮機
に関する。
【0002】
【従来の技術】往復式冷媒圧縮機は、シリンダボアを有
するシリンダブロックと、シリンダブロック内に形成さ
れた圧縮室と、シリンダブロックに固定されたリヤヘッ
ドと、シリンダブロックとリヤヘッドとの間に配置され
たバルブプレートと、バルブプレートに形成された吸入
ポートと、シリンダブロックとバルブプレートとの間に
配置されたガスケットと、このガスケットに形成された
貫通孔とを備えている。
【0003】リヤヘッドには圧縮室へ冷媒を供給する吸
入室と、圧縮室から冷媒が流入する吐出室とが形成され
ている。
【0004】図5は従来のガスケットの部分平面図、図
6はシリンダブロックの部分平面図、図7は吸入弁の部
分平面図である。
【0005】ガスケット250には、シリンダブロック
201のシリンダボア206と対向し、シリンダボア2
06とほぼ同等の大きさを有する貫通孔254と、クラ
ンク室(図示せず)と吸入室(図示せず)とを連通させ
る連通路282と対向し、この連通路282と略同等の
大きさを有する貫通孔272と、クランク室と吐出室
(図示せず)とを連通させる連通路286と対向し、こ
の連通路286とほぼ同等の大きさを有する貫通孔27
6と、シリンダブロック201とリヤヘッド等を軸方向
に一体的に結合する締結ボルトを通すための通し孔28
0とが形成されている。
【0006】貫通孔254の周囲には、シリンダボア2
06の開口縁を囲繞するシール部としての円環状のビー
ド部255が形成されている。このビード部255はガ
スケット250を部分的に凸形状に湾曲させることによ
って形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ガスケット250をシ
リンダブロック201と吸入弁213とで挟持した状態
で締結ボルトを締め付けたとき、軸方向の締付力が円環
状のビード部255に集中し、ビード部255が押しつ
ぶされてシリンダボア206の開口縁の周囲がシールさ
れる。
【0008】その結果、シリンダブロック201と吸入
弁213との間からの高圧の冷媒ガスの漏れを抑制する
ことができる。
【0009】しかし、ビード部255を完全に押しつぶ
すことはできないので、ビード部255以外の部分には
ガスケット250と吸入弁213との間に隙間が生じ、
ビード部255以外の部分を完全にシールすることは難
しい。
【0010】そのため、この往復式冷媒圧縮機では以下
に述べる問題がある。
【0011】シリンダボア206の開口縁には吸入弁
213のリフトを規制する切欠206aが形成されてい
る。そして、吸入弁213はこの切欠206aの外側を
シール部213aとしている。
【0012】そのため、ビード部255の形成にはシリ
ンダボア206だけでなく、吸入弁213のシール部2
13aの位置を考慮する必要がある。
【0013】しかし、ビード部255は円環状であるの
で、切欠206aの分だけ大径になり、シリンダブロッ
ク201と吸入弁213との間に形成される隙間が広く
なって圧縮室のデッドボリュームが増加し、体積効率が
悪化する。
【0014】クランク室とリヤヘッドとを連通させる
連通路282には絞りが設けられ、この絞りによって連
通路282を通る冷媒ガスの流量が設定されている。
【0015】しかし、円環状のビード部255の外側の
隙間はクランク室圧力となっており、クランク室と連通
路282の絞りのリヤ側との間に大きな差圧(最大3M
Pa程度)が発生し、連通路282に設定流量以上の冷
媒ガスが流れ、体積効率が悪化する。
【0016】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は体積効率の高い往復式冷媒圧縮機
を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明は、シリンダボアを有するシリン
ダブロックと、前記シリンダブロック内に形成され、冷
媒を圧縮する圧縮室と、前記シリンダブロックに固定さ
れ、前記圧縮室へ冷媒を供給する低圧室と、前記圧縮室
から冷媒が流入する高圧室とが形成されたシリンダヘッ
ドと、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの
間に配置され、前記圧縮室と前記高圧室及び前記低圧室
とを仕切るためのバルブプレートと、前記バルブプレー
トに形成され、前記圧縮室と前記低圧室とを連通させる
吸入孔と、前記シリンダブロックと前記バルブプレート
との間に配置され、冷媒の漏れを抑えるガスケットと、
このガスケットに形成され、前記吸入孔と対向する吸入
孔対向孔とを備えた往復式冷媒圧縮機において、前記ガ
スケットにビード部が前記吸入孔対向孔の周縁に沿うよ
うに形成されていることを特徴とする。
【0018】ガスケットに形成されたビード部が圧縮室
と低圧室とを連通させる吸入孔を包囲し、吸入孔が確実
にシールされる。
【0019】請求項2記載の発明は、シリンダボアを有
するシリンダブロックと、前記シリンダブロック内に形
成され、冷媒を圧縮する圧縮室と、前記シリンダブロッ
クの一端に固定され、前記圧縮室へ冷媒を供給する低圧
室と、前記圧縮室から冷媒が流入する高圧室とが形成さ
れたリヤヘッドと、前記シリンダブロックの他端に固定
され、斜板等を収容するクランク室が形成されたフロン
トヘッドと、前記シリンダブロックに形成され、前記高
圧室と前記クランク室とを結ぶ第1通路と、前記シリン
ダブロックに形成され、前記低圧室と前記クランク室と
を結ぶ第2通路と、前記シリンダブロックと前記リヤヘ
ッドとの間に配置され、前記圧縮室と前記高圧室及び前
記低圧室とを仕切るためのバルブプレートと、前記シリ
ンダブロックと前記バルブプレートとの間に配置され、
冷媒の漏れを抑えるガスケットと、このガスケットに形
成され、前記第1通路と対向する第1孔と、このガスケ
ットに形成され、前記第2通路と対向する第2孔とを備
えた往復式冷媒圧縮機において、前記ガスケットにビー
ド部が前記第1孔及び前記第2孔の少なくとも一方を包
囲するように形成されていることを特徴とする。
【0020】ガスケットに形成されたビード部が高圧室
とクランク室とを結ぶ第1通路及び低圧室とクランク室
とを結ぶ第2通路の少なくとも一方を包囲し、第1通路
及び第2通路の少なくとも一方が確実にシールされる。
【0021】請求項3記載の発明は、シリンダボアを有
するシリンダブロックと、前記シリンダブロック内に形
成され、冷媒を圧縮する圧縮室と、前記シリンダブロッ
クの一端に固定され、前記圧縮室へ冷媒を供給する低圧
室と、前記圧縮室から冷媒が流入する高圧室とが形成さ
れたリヤヘッドと、前記シリンダブロックの他端に固定
され、斜板等を収容するクランク室が形成されたフロン
トヘッドと、前記シリンダブロックに形成され、前記高
圧室と前記クランク室とを結ぶ第1通路と、前記シリン
ダブロックに形成され、前記低圧室と前記クランク室と
を結ぶ第2通路と、前記シリンダブロックと前記リヤヘ
ッドとの間に配置され、前記圧縮室と前記高圧室及び前
記低圧室とを仕切るためのバルブプレートと、前記バル
ブプレートに形成され、前記圧縮室と前記低圧室とを連
通させる吸入孔と、前記シリンダブロックと前記バルブ
プレートとの間に配置され、冷媒の漏れを抑えるガスケ
ットと、前記ガスケットに形成され、前記吸入孔と対向
する吸入孔対向孔と、このガスケットに形成され、前記
第1通路と対向する第1孔と、このガスケットに形成さ
れ、前記第2通路と対向する第2孔とを備えた往復式冷
媒圧縮機において、前記ガスケットにビード部が前記第
1孔、前記第2孔及び前記吸入孔対向孔を包囲するよう
に形成されていることを特徴とする。
【0022】ガスケットに形成されたビード部が高圧室
とクランク室とを結ぶ第1通路、低圧室とクランク室と
を結ぶ第2通路、圧縮室と低圧室とを連通させる吸入孔
を包囲し、第1通路、第2通路、吸入孔が確実にシール
される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0024】図1はこの発明の第1実施形態に係る斜板
式圧縮機を示す縦断面図である。
【0025】この斜板式圧縮機(往復式冷媒圧縮機)は
CO(二酸化炭素)を冷媒とする冷凍装置の一構成部
品として用いられる。
【0026】この斜板式圧縮機のシリンダブロック1の
一端面にはバルブプレート2を介してリヤヘッド(シリ
ンダヘッド)3が、他端面にはフロントヘッド4が配置
されている。
【0027】フロントヘッド4、シリンダブロック1、
バルブプレート2及びリヤヘッド3は通しボルト31と
ナット32とで軸方向に一体的に結合されている。
【0028】シリンダブロック1に形成されたシリンダ
ボア6内にはピストン7が摺動可能に挿入されている。
また、シリンダブロックには後述する吸入弁21のリフ
ト量を制限するための切欠6aが形成されている。
【0029】フロントヘッド4には、後述する斜板10
やスラストフランジ40等を収容するクランク室8が形
成されている。
【0030】リヤヘッド3には吸入室(低圧室)13と
吐出室(高圧室)12とが形成されている。
【0031】吸入室13は吐出室12の周囲に位置して
いる。吸入室13から圧縮室22へ冷媒ガスが供給さ
れ、圧縮室22から吐出室12へ冷媒ガスが流入する。
【0032】シャフト5の一端部はラジアル軸受26を
介してフロントヘッド4に回転可能に支持され、シャフ
ト5の他端部はスラスト軸受24及びラジアル軸受25
を介してシリンダブロック1に回転可能に支持されてい
る。
【0033】スラストフランジ40は、シャフト5に固
定され、シャフト5と一体に回転する。
【0034】斜板10は、シャフト5に傾斜かつ摺動可
能に取り付けられている。また、斜板10は、リンク機
構41を介してスラストフランジ40に連結され、スラ
ストフランジ40の回転につれて一体に回転する。
【0035】斜板10の周縁部とピストン7の一端部と
はシュー60,61を介して連結されている。シュー6
0,61は球面60a,61aと平面60b,61bと
を有している。
【0036】ピストン7に対してそれぞれ一組のシュー
60,61が斜板10を挟むように配置され、シュー6
0,61はシャフト5の回転につれて斜板10の摺動面
10a,10b上を相対回転する。斜板10の回転によ
りピストン7がシリンダボア6内を直線往復運動する。
【0037】バルブプレート2はシリンダブロック1と
リヤヘッド3との間に配置され、圧縮室22と吐出室1
2及び吸入室13とを仕切る。
【0038】このバルブプレート2には、圧縮室22と
吐出室12とを連通させる吐出ポート16と、圧縮室2
2と吸入室13とを連通させる吸入ポート(吸入孔)1
5とが、それぞれ周方向に沿って一定間隔おきに設けら
れている。
【0039】吐出ポート16は吐出弁17により開閉さ
れ、吐出弁17はバルブプレート2のリヤヘッド側端面
に弁押さえ18とともにボルト19及びナット20によ
り固定されている。
【0040】また、吸入ポート15は吸入弁21により
開閉され、吸入弁21はバルブプレート2のフロント側
端面に配設されている。
【0041】シャフト5に固定されたスラストフランジ
40はスラスト軸受33を介してフロントヘッド4の内
壁面に回転可能に支持されている。
【0042】前述のようにスラストフランジ40と斜板
10とはリンク機構41を介して連結され、斜板10は
シャフト5と直角な面に対して傾斜可能である。
【0043】リンク機構41は、斜板10の摺動面10
b側に設けられたブラケット10cと、ブラケット10
cに形成された直線的なガイド溝10dと、スラストフ
ランジ40に固定されたロッド43とで構成される。
【0044】ガイド溝10dの長手軸は斜板10の摺動
面10bに対して所定角度傾いている。ロッド43の球
状の先端部43aはガイド溝10dに相対摺動可能に嵌
合している。
【0045】スラストフランジ40と斜板10との間に
は巻バネ47が装着され、この巻バネ47の付勢力によ
り斜板10がリヤ側へ付勢され、スラスト軸受24と斜
板10との間には巻バネ48が装着され、この巻バネ4
8の付勢力により斜板10がフロント側へ付勢される。
【0046】図2(a)は図1のA矢視図、図2(b)
はガスケットの断面図である。
【0047】シリンダブロック1(図1参照)と吸入弁
21との間には冷媒の漏れを抑えるガスケット50が配
置されている。
【0048】ガスケット50にはシリンダブロック1の
各シリンダボア6と対応した位置にシリンダボア6と略
同等の大きさの貫通孔(吸入孔対向孔)54が複数形成
されている。
【0049】貫通孔54は吸入ポート15と対向する。
この貫通孔54はほぼ円形であり、シリンダボア6に形
成された切欠6aに対応する部分が半径方向外方へ膨ら
んでいる。
【0050】ガスケット50の貫通孔54の周縁には、
貫通孔54を包囲する環状ビード部55が形成されてい
る。
【0051】この環状ビード部55はガスケット50を
部分的に吸入弁21方向へ凸形状に湾曲させることによ
って形成されている。
【0052】ガスケット50は、図2(b)に示すよう
に、金属板51と、この金属板51の両面にそれぞれ固
着されたゴム材52,53とで構成されている。
【0053】次に、この斜板式圧縮機の作動を説明す
る。
【0054】図示しない車載エンジンの回転動力がシャ
フト5に伝達されると、シャフト5の回転力はスラスト
フランジ40、ヒンジ機構41を経て斜板10に伝達さ
れ、斜板10が回転する。
【0055】斜板10の回転によりシュー60,61が
斜板10の摺動面10a,10b上を相対回転し、斜板
10からの回転力がピストン7の直線往復運動に変換さ
れる。
【0056】ピストン7がシリンダボア6内を往復運動
すると、シリンダボア6内の圧縮室22の容積が変化
し、この容積変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐
出が順次行なわれ、斜板10の傾斜角度に応じた容量の
高圧の冷媒ガスが吐出される。
【0057】吸入時、吸入弁21が開き、吸入室13か
らシリンダボア6内の圧縮室22へ低圧の冷媒が吸入さ
れ、吐出時、吐出弁17が開き、圧縮室22から吐出室
12へ高圧の冷媒ガスが吐出される。
【0058】この実施形態によれば、ガスケット50の
貫通孔54の周縁に沿って環状ビード部55が形成され
ているので、従来例に比べてガスケット50とシリンダ
ブロック1との間に形成される隙間が小さくなってデッ
ドボリュームが減少し、体積効率が向上する。
【0059】図3はこの発明の第2実施形態に係る斜板
式圧縮機の要部を示す部分平面図、図4は図3のIV−IV
線に沿った断面図であり、上記実施形態と同一部分には
同一符号を付してその説明を省略する。
【0060】この実施形態は、貫通孔54の周囲だけで
なく、連通孔71と対応した位置に形成され、連通孔7
1とほぼ同径の貫通孔(第1孔)72の周囲と、連通孔
75と対応した位置に形成され、連通孔75とほぼ同径
の貫通孔(第2孔)76の周囲とに、それぞれビード部
156,157を形成した点で第1実施形態と異なる。
【0061】連通孔71はシリンダブロック1に形成さ
れ、この連通孔71は吐出室12とクランク室8とを連
通させる通路(第1通路)81の一部を構成する。
【0062】油分離器(図示せず)で分離された油が連
通孔71を通じてクランク室8へ供給される。
【0063】連通孔71の途中には絞り73が設けら
れ、この絞り73によって連通孔71を通る油の流量が
調整される。
【0064】連通孔75はシリンダブロック1に形成さ
れ、この連通孔75は吸入室13とクランク室8とを連
通させる通路(第2通路)85の一部を構成する。
【0065】連通孔75の途中には絞り78が設けら
れ、この絞り78によって連通孔75を通る冷媒ガスの
流量が調整される。
【0066】この実施形態の斜板式圧縮機には、通路8
1とは別に、吐出室12とクランク室8とを連通させる
冷媒ガス通路(図示せず)があり、この冷媒ガス通路の
途中にはこの通路断面積を調節可能なコントロールバル
ブ(図示せず)が設けられている。
【0067】熱負荷が大きくなったとき、コントロール
バルブが閉弁動作して冷媒ガス通路の通路断面積が減少
し、吐出室12からクランク室8へ流れる冷媒ガスが抑
制されるとともに、通路85を介してクランク室8内の
冷媒ガスが吸入室13へ抜けて、クランク室8の圧力が
低くなり、斜板10の傾斜角度が大きくなる。
【0068】これに対し、熱負荷が小さくなったとき、
コントロールバルブが開弁動作して冷媒ガス通路の通路
断面積が増大し、吐出室12からクランク室8へ冷媒ガ
スが流れる。このとき、通路85を介してクランク室8
内の冷媒ガスは吸入室13へ抜けるが、通路85中の絞
り78の絞り機能が働くため、クランク室8の圧力は高
くなり、斜板10の傾斜角度が小さくなる。
【0069】このとき、高圧となる絞り73のリヤ側と
クランク室圧力のビード部156の外側との間には大き
な差圧が発生するが、ビード部156によってシール性
が向上しているので、差圧に起因する漏れが発生し難
い。
【0070】また、低圧となる絞り75のリヤ側とクラ
ンク室圧力のビード部157外側との間には大きな差圧
が発生するが、ビード部157によってシール性が向上
しているので、差圧に起因する漏れが発生し難い。
【0071】この実施形態によれば、貫通孔76の周囲
にビード部157が形成され、ビード部157の外側か
ら貫通孔76へ冷媒ガスが流れ難いので、第1実施形態
よりも体積効率が向上する。
【0072】また、クランク室の圧力の低下に起因する
デストロークのし難くさを解消できる。
【0073】更に、貫通孔72の周囲にビード部156
が形成され、ビード部156の内側から貫通孔72へ冷
媒ガスが流れ難いので、第1実施形態よりも体積効率が
向上する。
【0074】また、クランク室の圧力の増加に起因する
ストロークのし難くさを解消できる。
【0075】なお、コントロールバルブとクランク室と
を連通させる通路に対しても本願発明を同様に適用する
ことができる。
【0076】ガスケットには通路と対応した位置に、通
路とほぼ同径の貫通孔を形成する。貫通孔の周囲にはビ
ード部を形成する。
【0077】そのため、差圧に起因する所定量以上の流
れが通路に発生せず、体積効率がより向上する。
【0078】上記各実施形態では、本願発明をシリンダ
ブロック1と吸入弁21との間に設けたガスケット15
0に適用した場合で説明したが、本願発明をリヤヘッド
3とバルブプレート2との間に設けたガスケット150
に適用してもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
の往復式冷媒圧縮機によれば、従来例に比べてガスケッ
トとシリンダブロックとの間の隙間が小さくなって圧縮
室のデッドボリュームが減少し、体積効率が向上する。
【0080】請求項2記載の発明の往復式冷媒圧縮機に
よれば、ビード部の外側と通路との間の冷媒ガスの流れ
がなくなるので、体積効率が向上する。
【0081】請求項3記載の発明の往復式冷媒圧縮機に
よれば、ビード部の外側と第1通路及び第2通路との間
の冷媒ガスの流れがなくなるとともに、ビード部で包囲
される隙間が円形のビード部に比べて狭くなって圧縮室
のデッドボリュームが減少し、体積効率がより向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る斜板式圧
縮機を示す縦断面図である。
【図2】図2(a)は図1のA矢視図、図2(b)はガ
スケットの部分断面図である。
【図3】図3はこの発明の第2実施形態に係る斜板式圧
縮機の要部を示す部分平面図ある。
【図4】図4は図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図5は従来のガスケットの部分平面図である。
【図6】図6はシリンダブロックの部分平面図である。
【図7】図7は吸入弁の部分平面図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 2 バルブプレート 3 リヤヘッド(シリンダヘッド) 6 シリンダボア 12 吐出室(高圧室) 13 吸入室(低圧室) 15 吸入ポート(吸入孔) 22 圧縮室 50,150 ガスケット 54 貫通孔(吸入孔対向孔) 55,155 ビード部 72 貫通孔(第1孔) 76 貫通孔(第2孔) 81 連通路(第1通路) 85 連通孔(第2通路)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボアを有するシリンダブロック
    と、 前記シリンダブロック内に形成され、冷媒を圧縮する圧
    縮室と、 前記シリンダブロックに固定され、前記圧縮室へ冷媒を
    供給する低圧室と、前記圧縮室から冷媒が流入する高圧
    室とが形成されたシリンダヘッドと、 前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの間に配
    置され、前記圧縮室と前記高圧室及び前記低圧室とを仕
    切るためのバルブプレートと、 前記バルブプレートに形成され、前記圧縮室と前記低圧
    室とを連通させる吸入孔と、 前記シリンダブロックと前記バルブプレートとの間に配
    置され、冷媒の漏れを抑えるガスケットと、 このガスケットに形成され、前記吸入孔と対向する吸入
    孔対向孔とを備えた往復式冷媒圧縮機において、 前記ガスケットにビード部が前記吸入孔対向孔の周縁に
    沿うように形成されていることを特徴とする往復式冷媒
    圧縮機。
  2. 【請求項2】 シリンダボアを有するシリンダブロック
    と、 前記シリンダブロック内に形成され、冷媒を圧縮する圧
    縮室と、 前記シリンダブロックの一端に固定され、前記圧縮室へ
    冷媒を供給する低圧室と、前記圧縮室から冷媒が流入す
    る高圧室とが形成されたリヤヘッドと、 前記シリンダブロックの他端に固定され、斜板等を収容
    するクランク室が形成されたフロントヘッドと、 前記シリンダブロックに形成され、前記高圧室と前記ク
    ランク室とを結ぶ第1通路と、 前記シリンダブロックに形成され、前記低圧室と前記ク
    ランク室とを結ぶ第2通路と、 前記シリンダブロックと前記リヤヘッドとの間に配置さ
    れ、前記圧縮室と前記高圧室及び前記低圧室とを仕切る
    ためのバルブプレートと、 前記シリンダブロックと前記バルブプレートとの間に配
    置され、冷媒の漏れを抑えるガスケットと、 このガスケットに形成され、前記第1通路と対向する第
    1孔と、 このガスケットに形成され、前記第2通路と対向する第
    2孔とを備えた往復式冷媒圧縮機において、 前記ガスケットにビード部が前記第1孔及び前記第2孔
    の少なくとも一方を包囲するように形成されていること
    を特徴とする往復式冷媒圧縮機。
  3. 【請求項3】 シリンダボアを有するシリンダブロック
    と、 前記シリンダブロック内に形成され、冷媒を圧縮する圧
    縮室と、 前記シリンダブロックの一端に固定され、前記圧縮室へ
    冷媒を供給する低圧室と、前記圧縮室から冷媒が流入す
    る高圧室とが形成されたリヤヘッドと、 前記シリンダブロックの他端に固定され、斜板等を収容
    するクランク室が形成されたフロントヘッドと、 前記シリンダブロックに形成され、前記高圧室と前記ク
    ランク室とを結ぶ第1通路と、 前記シリンダブロックに形成され、前記低圧室と前記ク
    ランク室とを結ぶ第2通路と、 前記シリンダブロックと前記リヤヘッドとの間に配置さ
    れ、前記圧縮室と前記高圧室及び前記低圧室とを仕切る
    ためのバルブプレートと、 前記バルブプレートに形成され、前記圧縮室と前記低圧
    室とを連通させる吸入孔と、 前記シリンダブロックと前記バルブプレートとの間に配
    置され、冷媒の漏れを抑えるガスケットと、 前記ガスケットに形成され、前記吸入孔と対向する吸入
    孔対向孔と、 このガスケットに形成され、前記第1通路と対向する第
    1孔と、 このガスケットに形成され、前記第2通路と対向する第
    2孔とを備えた往復式冷媒圧縮機において、 前記ガスケットにビード部が前記第1孔、前記第2孔及
    び前記吸入孔対向孔を包囲するように形成されているこ
    とを特徴とする往復式冷媒圧縮機。
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