JPH0751698A - 泥土の処理方法及び再生土 - Google Patents
泥土の処理方法及び再生土Info
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Abstract
する。 【構成】 建設現場等から排出される汚泥,一般残土な
どの泥土Aから、トロンメル2及び分級機3により、砂
利B及び砂Cを分離除去する。残った泥水をシックナー
6により一定の脱水を行った後、フィルタープレス8に
掛け、水と固形粘土Dとに分離する。得られた固形粘土
Dに砂利E及び砂Fを例えば同等の割合で添加して混合
装置9により混合し再生土Hを得る。再生土Hは十分な
強度,安全性を備え、固形粘土Dの存する難透水性によ
り、溜め池の築堤用の良質な刃金土等として有効に利用
することができる。
Description
れる汚泥や一般残土等の泥土から得られる固形粘土の資
源としての再利用を図るようにした泥土の処理方法及び
再生土に関するものである。
作業により、粘土分を含んだ汚泥が排出されるようにな
る。従来では、この種の汚泥や一般残土は、処理施設に
搬送され次のように処理されていた。即ち、まず、汚泥
はトロンメル及び分級機にかけられ、砂礫分が分離除去
される。その砂礫分は、粒径によって各種等級に分類さ
れ、生コンの骨材などに使用される。そして、残りのス
ラリー状の粘土泥漿はフィルタープレスにより脱水さ
れ、その残滓分が最終的にケーキ状の固形粘土として排
出されるのである。
一部が瓦や陶器の原料として再利用されていたが、その
他の大部分は産業廃棄物としての処理を行う必要があ
り、例えば廃棄物処理場にて埋立て処分されていた。
土を産業廃棄物として処理するには、多大なコストがか
かり、また、近年では、廃棄物処理場の不足や資源確
保,環境保護の問題も深刻化してきている。このため、
上記のような固形粘土にあっても、埋立て処分するので
はなく、産業用材料として再生し、有効利用を図ること
が求められてきているのである。
剤を添加して強度を出し、これを道路掘削土の埋め戻し
材として再利用することが一部試みられているが、これ
では、得られた処理品のpHが高くなるため、限られた
用途にしか使用することができず、また、処理に要する
コストも比較的高くなる不具合があった。
で、その目的は、建設現場等から排出される汚泥や一般
残土等の泥土から得られる固形粘土を、効果的に再利用
することができる泥土の処理方法及び再生土を提供する
にある。
は、建設現場等から排出される汚泥や一般残土等の泥土
から砂礫分及び水分を分離除去して得られた固形粘土
に、砂利及び砂を添加し撹拌混合して再生土を生成する
ところに特徴を有する。この場合、固形粘土,砂利及び
砂の三者をほぼ同等の割合で混合することにより、再生
土としての築堤用材料を生成することができる。
排出される汚泥や一般残土等の泥土から砂礫分及び水分
を分離除去して得られた固形粘土に、砂利及び砂を混合
してなるところに特徴を有する。この場合、固形粘土,
砂利及び砂の三者をほぼ同等の割合で混合するようにす
れば効果的である。
去して得られる固形粘土の有効利用を図るべく研究を重
ねた結果、固形粘土に砂利及び砂を混合して生成した再
生土は、砂利が添加されることによって、土質安定剤を
使用せずとも十分な強度が得られることを知見し、本発
明を完成させたのである。即ち、泥土から砂礫分及び水
分を分離除去することにより排出される固形粘土に、砂
利及び砂を添加し撹拌混合することにより、十分な強度
を備えた再生土として有効利用することができるのであ
る。
は、路体材,路床材,下層路盤材などの道路工事用材料
や、盛土材,埋戻し材など各種の用途に利用することが
できるのであるが、本発明者は、固形粘土の存する難透
水性に着目し、この再生土が、のり面工事のための土羽
材や、溜め池の築堤や護岸に使用する良質な築堤用材料
として利用するに好適することを確認したのである。こ
の場合、固形粘土,砂利及び砂の三者の混合割合を変化
させることにより、使用する用途に応じた強度や透水率
を有する再生土を生成することができ、固形粘土,砂利
及び砂の三者をほぼ同等の割合で混合することにより、
築堤用の刃金土として好適する再生土を得ることができ
るものである。
より得られた砂礫分は、粒径によって各種等級に分類
し、生コンの骨材などに使用することができ、また、水
分も、処理設備内を循環させることにより、有効に利用
することができる。
照して説明する。本実施例に係る泥土の処理の手順は、
図1の流れ図に示す通りであり、まず、この処理手順の
概略について述べる。例えば建設現場において地盤の掘
削工事等が行われると、汚泥や一般残土等の泥土Aが排
出される。溶出試験によって、カドミウム,全シアン,
有機りん化合物等の有害物質が含まれていないことが確
認された泥土Aに対して、次の処理が実行される。
パー1に収容される。ホッパー1に収容された泥土A
は、まず、トロンメル2に送られ、ここで清水により水
洗いされながら、粒径の比較的大きな砂利Bが分離除去
される。次に、砂利Bが除去された泥水が分級機3に送
られ、ここでさらに水洗いされながら、粒径の比較的小
さい砂Cが分離除去される。この場合、前記トロンメル
2及び分級機3における水洗い用の清水は、循環水貯蔵
タンク4から供給されるようになっている。尚、上記砂
利B及び砂Cは、粒径によって各種等級に分類され、生
コンの骨材などに使用される。
されて、粘土分やシルト分等を含んだ泥水は、排水槽5
に収容される。このとき、泥水は、強アルカリ性となっ
ており、pHを下げるため、例えばポリ塩化アルミニウ
ム等の一次薬が投入される。これにて、泥水のpHは、
6〜7程度まで下げられる。pHが下げられた泥水は、
次にシックナー6に送られ、一定の脱水処理が行われ
る。このときには、例えばアロンフロック等の二次薬が
投入され、泥(粘土の泥漿)と清水とが分離される。分
離された清水は、前記循環水貯蔵タンク4に送られるよ
うになる。
った泥水は、スラリー槽7に収容され、その後、フィル
タープレス8により加圧濾過されて、清水が除去され
る。その残滓分がケーキ状の固形粘土Dとなるのであ
る。また、分離された清水は、やはり前記シックナー6
を経由して循環水貯蔵タンク4に送られ、上記したトロ
ンメル2及び分級機3における水洗い用の清水として繰
返し使用されるようになっている。これにて、水の効果
的なリサイクルが図られるようになっている。
より得られた固形粘土Dに、例えば天然砂利や砕石等の
粒径5〜40mmの砂利E、及び、主として粒径0.7
mm以下の砂F(例えば山砂)が添加され、混合装置9
によって撹拌混合されることにより、再生土Hが生成さ
れるようになっている。この場合、固形粘土D,砂利E
及び砂Fの混合割合は、例えば1:1:1とされてい
る。また、この混合時には、水Gが添加されて再生土H
は所定の含水量(例えば15%以上)とされるようにな
っている。
至図4を参照して述べる。この混合装置9は、大きく分
けて、図2に示す搬送機構部10と、図3及び図4に示
す混合機本体11とから構成されている。このうち、搬
送機構部10は、図2で左右方向に延びるベルトコンベ
ア12に、左から順に第1,第2,第3の3個のスクリ
ューフィーダ13,14,15を備えて構成されてい
る。
0mmのベルト12aを図で左から右へ向けて定速で送
るように構成され、その先端部(図で右端部)が、後述
する混合機本体11の投入口部分に位置されている。そ
して、前記スクリューフィーダ13,14,15は、周
知のように、夫々に設けられたホッパー13a,14
a,15a内の材料を、モータにより駆動されるスクリ
ューの回転により、前記ベルト12aに連続的に供給す
るように構成されている。
のホッパー13aには、砂利Eが収容され、第2のスク
リューフィーダ14のホッパー14aには、砂Fが収容
され、第3のスクリューフィーダ15のホッパー15a
には、固形粘土Dが収容されるようになっている。これ
にて、ベルトコンベア12には、砂利E,砂F,固形粘
土Dの順に材料が落下し、混合機本体11に送られるよ
うになっている。このとき、固形粘土Dが水分の少ない
塊状となっている事情があっても、スクリューの作用に
より破砕されながら安定して供給されるようになってい
る。
14,15の駆動源となるモータには可変速モータが使
用されており、スクリューの回転数を自在に調整するこ
とができるようになっている。これにより、固形粘土
D,砂利E及び砂Fの混合割合を任意に変更することが
できるようになっている。尚、図示はしないが、ベルト
コンベア12の下流部の上方には、水供給装置が設けら
れ、必要な水Gが材料上にシャワー状に降り注がれるよ
うになっている。
4に示すように、ベース16上に、左右に長い箱状の混
合室17を有して構成され、その混合室17の図で左端
部上面に投入口17aが設けられると共に、右端部下面
に排出口17bが設けられている。そして、混合室17
内には、左右に延びて2本のシャフト18が回転自在に
設けられ、そのシャフト18に放射方向に突出する複数
個のインペラ19が取付けられている。前記シャフト1
8は、ベース16上に設けられたモータ20及び伝達機
構21等により回転されるようになっている。
送され投入口17aから投入された材料(固形粘土D,
砂利E及び砂F並びに水Gの混合物)が、複数個のイン
ペラ19の回転により、排出口17b側(右方)へ送ら
れつつ十分に撹拌混合されるようになり、固形粘土D,
砂利E及び砂Fが均等に混ざった再生土Hが排出口17
bから排出されるようになるのである。
の有用性について述べる。本発明者は、固形粘土Dに砂
利E及び砂Fを混合して生成した再生土Hは、砂利Eが
添加されることによって、土質安定剤等の薬剤を使用せ
ずとも十分な強度が得られることを知見したのである。
さらに、本発明者は、固形粘土Dの存する難透水性に着
目し、再生土Hが、溜め池などの築堤用材料として使用
することができることを確認したのである。
るには、固形粘土D,砂利E及び砂Fの三者の混合割合
をほぼ同等とすることが最適である。次の表1には、固
形粘土D,砂利E及び砂Fの混合割合を1:1:1とし
た再生土H(刃金土)における、土質試験結果を示して
いる。また、図5は、この再生土H(刃金土)の粒径加
積曲線を示し、図6は再生土Hの締固め試験における乾
燥密度−含水比曲線を示している。
ての機能に優れた再生土Hが得られたことが理解でき
る。また、表には示していないが、上記再生土Hは十分
なCBR値を得ることができ、強度面でも優れたもので
あった。この強度は、砂利Eの混合割合を上げれば、よ
り大きくすることができる。さらには、再生土Hは、有
害物質を含まず、また植物の育成に何ら支障がないこと
も確認した。
ている。図7は、再生土Hを築堤用材料として使用した
ものであり、溜め池22の周囲に、再生土Hにより堤防
23を築堤している。ここで、堤防23は、内側に抱土
24、外側に鞘土25を配し、それらの中間に刃金土2
6を所定厚み(例えば3m)に施工して構成される。ま
た、前記抱土24と刃金土26との間には、必要に応じ
てトラジション材27が施工される。これによれば、堤
防23からの透水を抑えることができ、貯水に適した溜
め池21を築造することができる。再生土Hには生石灰
などの土質安定剤が含まれていないので、ほぼ中性を呈
し、十分な安全性が得られることは勿論である。
る土質の条件を示している。上記表1に示したように、
固形粘土D,砂利E及び砂Fの混合割合を1:1:1と
した本実施例における再生土H(刃金土26)は、全て
の条件をクリアし、刃金土26に好適するものであるこ
とが理解できる。
10−5〜1×10−3cm/sの半透水性材料が用い
られる。また、前記鞘土25には、透水係数が1×10
−3cm/s以上の透水性材料が用いられる。前記トラ
ジション材27には、前記抱土24と刃金土26との中
間の性質の材料が用いられる。本実施例の方法によれ
ば、固形粘土D,砂利E及び砂Fの混合割合や粒径を変
化させることにより、それら抱土24,鞘土25,トラ
ジション材27に好適する再生土Hも得ることができる
ものである。
料に使用した例を示している。本実施例の方法により得
られる再生土Hは、道路28の上層の舗装部分29や上
層路盤30を除いた、下層路盤31,路床盛土32,路
体盛土33に使用でき、さらには、のり面用の土羽材3
4として使用することができる。この場合にも、固形粘
土D,砂利E及び砂Fの三者の混合割合や粒度を変化さ
せることにより、使用する用途に応じた強度等を有する
再生土Hを得ることができるのである。また、再生土H
を土羽材34として使用する場合、予め芝などの植物の
種子等を再生土Hに混ぜ込んでおくようにしても効果的
である。その他、再生土Hは、埋戻し材,盛土材,農業
用土など広く各種の用途に使用することができる。
から排出される汚泥や一般残土等の泥土Aから得られる
固形粘土Dに、砂利E及び砂Fを添加して撹拌混合する
ことにより、土木材料等として利用可能な再生土Hを生
成することができた。従って、従来では産業廃棄物とし
て処理されていた固形粘土Dを、産業用資源として有効
に再利用することができるものである。
加して撹拌混合するという極めて簡単な方法で固形粘土
Dの資源化を図ることができると共に、従来試みられて
いたような土質安定剤を添加するものとも異なり、安全
性が確保できると共に、再生土Hを幅広い用途に使用す
ることが可能となる。この結果、コスト面での有利さは
もとより、資源確保の問題や環境保護の問題の解決に大
いに寄与することができるものである。
目し、固形粘土D,砂利E及び砂Fの三者をほぼ同等の
割合で混合するようにすれば、生成された再生土Hを、
溜め池の築堤や護岸に使用するに適した良質な刃金土2
6等の築堤用材料として利用することができるものであ
る。
ものではなく、例えば泥土から固形粘土を得る処理工程
に関しては種々の変形が可能であり、また、固形粘土,
砂利及び砂を撹拌混合するため混合装置としても各種の
ものを使用することができる等、要旨を逸脱しない範囲
内で適宜変更して実施し得るものである。
の泥土の処理方法によれば、建設現場等から排出される
汚泥や一般残土等の泥土から得られる固形粘土に、砂利
及び砂を添加して撹拌混合することにより、再生土を生
成するようにしたので、従来では産業廃棄物として処理
されていた固形粘土を効果的に再利用することができる
という優れた実用的効果を奏する。また、この場合、固
形粘土,砂利及び砂の三者をほぼ同等の割合で混合する
ことにより、良質の築堤用材料を得ることができるもの
である。
場等から排出される汚泥や一般残土等の泥土から得られ
る固形粘土に、砂利及び砂を添加して撹拌混合すること
により得られるものであるから、従来では産業廃棄物と
して処理されていた固形粘土を効果的に再利用すること
ができるものである。また、固形粘土,砂利及び砂の三
者をほぼ同等の割合で混合してなる再生土は、良質の築
堤用材料として利用することができるものである。
順を示す図
曲線
に示す溜め池の断面図
面図
搬送機構部、11は混合機本体、12はベルトコンベ
ア、13〜15はスクリューフィーダ、Aは泥土、Dは
固形粘土、Eは砂利、Fは砂、Hは再生土を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】 建設現場等から排出される汚泥や一般残
土等の泥土を処理するための方法であって、前記泥土か
ら砂礫分及び水分を分離除去して得られた固形粘土に、
砂利及び砂を添加し撹拌混合して再生土を生成すること
を特徴とする泥土の処理方法。 - 【請求項2】 固形粘土,砂利及び砂の三者をほぼ同等
の割合で混合することにより、再生土としての築堤用材
料を生成するようにしたことを特徴とする請求項1記載
の泥土の処理方法。 - 【請求項3】 建設現場等から排出される汚泥や一般残
土等の泥土から砂礫分及び水分を分離除去して得られた
固形粘土に、砂利及び砂を混合してなる再生土。 - 【請求項4】 固形粘土,砂利及び砂の三者がほぼ同等
の割合で混合されていることを特徴とする請求項3記載
の再生土。
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JP5199445A Expired - Fee Related JP2898850B2 (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 泥土の処理方法 |
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CN109865733A (zh) * | 2019-03-07 | 2019-06-11 | 湖南大学 | 一种盾构渣土现场处理及资源化的系统和方法 |
JP2019105041A (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-27 | 株式会社大林組 | 土質の品質調整装置及び品質調整方法 |
JP2021025396A (ja) * | 2019-07-31 | 2021-02-22 | 大坪Gsi株式会社 | ため池堤体の遮水性ゾーンに用いる人工刃金土 |
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1993
- 1993-08-11 JP JP5199445A patent/JP2898850B2/ja not_active Expired - Fee Related
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