JPH0751668Y2 - 自動販売機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、商品を滑降させて排出する排出通路と、前記
排出通路の終端に開口している商品取り出し口と、前記
商品取り出し口を当該商品取り出し口の下縁側に設けた
第１横軸芯周りで当該商品取り出し口の外側に向けて揺
動開放可能な取り出し口扉と、前記取り出し口扉が閉じ
姿勢に復帰揺動するよう付勢する第１付勢部材と、前記
取り出し口扉の内面に受け止め支持した商品の重量で、
当該取り出し口扉を前記第１付勢部材の付勢力に抗して
開口姿勢に保持する姿勢保持部とが設けられ、前記排出
通路を滑降してきた商品が前記閉じ姿勢に復帰揺動して
いる取り出し口扉の内面に衝突することで、当該内面
が、前記第１付勢部材の付勢力に抗してその揺動端側ほ
ど低くなる傾斜姿勢に揺動され、かつ、その商品が前記
傾斜姿勢に揺動している前記内面に沿って自重移動して
その揺動端側に設けた受け面に受け止め支持される自動
販売機に関する。

〔従来の技術〕

冒記自動販売機は、商品が取り出し口扉に衝突すること
でその取り出し口扉が揺動開放され、しかも商品の重量
でその取り出し口扉を開放姿勢に保持しながら、商品を
取り出し口扉の揺動端側に自重移動させるようにしてあ
るから、商品を取り出し易い利点があるが、従来、第４
図に示すように、一定形状の取り出し口扉（01）を商品
取り出し口（02）の下縁側に設けた横軸芯（0X）周りで
揺動自在に設けて、その取り出し口扉（01）の商品取り
出し口（02）の外側に向けての揺動で、商品取り出し口
（02）を開放するように構成されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記従来技術によれば、図中の一点鎖線で示すように、
取り出し口扉（01）の揺動半径方向の長さを長くして、
取り出し口扉（01）の内面（04）に受け止められた商品
（Ｃ）を、商品取り出し口（02）前方の出来るだけ購入
者に近い位置で取り出せるようにと、取り出し口扉（0
1）が商品取り出し口（02）を閉じている状態では、そ
の揺動端側部分が商品取り出し口（02）よりも上方に大
きく突出することとなり、商品取り出し口（02）上方の
取り出し口扉（01）で隠れる部分がデッドスペースとな
って、商品広告部や商品選択部等（05）を配置する上の
自由度が少なくなる欠点がある。

本考案は、上記実情に鑑みてなされたものであって、取
り出し口扉の構造を工夫することにより、商品取り出し
口上方に設けられる商品広告部や商品選択部等の配置上
の自由度を大きくしながら、商品を商品取り出し口前方
の出来るだけ購入者に近い位置で取り出せるようにする
ことを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するための本考案の特徴構成は、 商品を滑降させて排出する排出通路と、前記排出通路の
終端に開口している商品取り出し口と、前記商品取り出
し口を当該商品取り出し口の下縁側に設けた第１横軸芯
周りで当該商品取り出し口の外側に向けて揺動開放可能
な取り出し口扉と、前記取り出し口扉が閉じ姿勢に復帰
揺動するよう付勢する第１付勢部材と、前記取り出し口
扉の内面に受け止め支持した商品の重量で、当該取り出
し口扉を前記第１付勢部材の付勢力に抗して開放姿勢に
保持する姿勢保持部とが設けられ、前記排出通路を滑降
してきた商品が前記閉じ姿勢に復帰揺動している取り出
し口扉の内面に衝突することで、当該内面が、前記第１
付勢部材の付勢力に抗してその揺動端側ほど低くなる傾
斜姿勢に揺動され、かつ、その商品が前記傾斜姿勢に揺
動している前記内面に沿って自重移動してその揺動端側
に設けた受け面に受け止め支持される自動販売機であっ
て、 前記取り出し口扉が、前記第１横軸芯周りで前記第１付
勢部材の付勢力に抗して商品取り出し口の外側に向けて
揺動開放可能な第１扉部材と、前記第１扉部材の揺動端
側に前記第１横軸芯と略平行に設けた第２横軸芯周りで
揺動可能な第２扉部材と、前記第２扉部材の前記第１扉
部材に対する揺動範囲を、第２扉部材の内面が第１扉部
材の内面に滑らかに連続する開き位置と、第２扉部材の
内面が前記開き位置よりも第１扉部材の内面側に近接す
る折り畳み位置とに亘る揺動範囲に規制する揺動規制部
と、前記第２扉部材が前記折り畳み位置に復帰揺動する
よう付勢する第２付勢部材とを設けて構成され、前記取
り出し口扉が閉じ姿勢に復帰揺動されている状態では、
前記第２扉部材が前記折り畳み位置に復帰揺動され、前
記取り出し口扉が閉じ姿勢に復帰揺動されている状態に
おいて、前記排出通路を滑降してきた商品が第１扉部材
の内面に衝突することで、当該内面が前記第１付勢部材
の付勢力に抗してその揺動端側ほど低くなる傾斜姿勢に
揺動し、かつ、その商品が前記傾斜姿勢に揺動している
前記内面に沿って自重移動するとともに、前記第１扉部
材の内面に沿って自重移動してきた商品が前記折り畳み
位置に復帰揺動している第２扉部材の内面に衝突するこ
とで、当該第２扉部材が、前記第２付勢部材の付勢力に
抗して前記開き位置に揺動され、かつ、その商品が当該
第２扉部材の内面に設けた受け面に受け止め支持される
点にあり、かかる構成から次の作用効果を奏する。

〔作用〕

取り出し口扉が閉じ姿勢に復帰揺動されている状態で
は、第２扉部材が折り畳み位置に復帰揺動されている。

そして、取り出し口扉が閉じ姿勢に復帰揺動されている
状態において、排出通路を滑降してきた商品が第１扉部
材の内面に衝突すると、当該内面が第１付勢部材の付勢
力に抗してその揺動端側ほど低くなる傾斜姿勢に揺動
し、かつ、その商品が傾斜姿勢に揺動している第１扉部
材の内面に沿って自重移動する。

更に、第１扉部材の内面に沿って自重移動してきた商品
が折り畳み位置に復帰揺動している第２扉部材の内面に
衝突すると、当該第２扉部材が、第２付勢部材の付勢力
に抗して開き位置に揺動し、かつ、その商品が当該第２
扉部材の内面に設けた受け面に受け止め支持される。

〔考案の効果〕

取り出し口扉が商品取り出し口を閉じている状態では、
第２扉部材が折り畳み位置に復帰揺動されているから、
商品取り出し口上方に設けられる商品広告部や商品選択
部等の配置上の自由度が大きく、取り出し口扉が開放姿
勢に保持されている状態では、第２扉部材が開き位置に
揺動して取り出し口扉の揺動半径方向の長さが長くな
り、しかも、商品が第２扉部材の内面に設けた受け面に
受け止め支持されるから、商品を商品取り出し口前方の
出来るだけ購入者に近い位置で取り出せる。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第２図、第３図は、サーペンタイン式商品貯蔵庫（１）
の複数が前後左右に内装されている本体（Ａ）に、扉体
（Ｂ）が揺動開閉可能に枢支されている自動販売機を示
し、扉体（Ｂ）の前面に、商品サンプル棚（2a）、商品
選択ボタン（2b）、商品取り出し口（2c）、硬貨投入口
（2d）、硬貨返却口（2e）等を備えている購入操作パネ
ルが設けられている。

前記商品取り出し口（2c）には、その下縁側に設けた第
１横軸芯（X₁）周りで当該商品取り出し口（2c）の外側
に向けて揺動開放可能な取り出し口扉（５）と、取り出
し口扉（５）が閉じ姿勢に復帰揺動するよう弾性付勢す
る第１付勢部材としての第１バネ（S₁）と、取り出し口
扉（５）の内面（9a），（9b）に受け止め支持した商品
（Ｃ）の重量で、当該取り出し口扉（５）を第１バネ
（S₁）の付勢力に抗して開放姿勢に保持する姿勢保持部
としての受け部材（10）とが設けられている。

前記扉体（Ｂ）の内側に、販売指令に基づいて商品貯蔵
庫（１）から払い出される缶入り飲料等の商品（Ｃ）を
受け止めて商品取り出し口（2c）に向けて搬送する商品
搬送機構（Ｄ）が設けられている。

前記商品搬送機構（Ｄ）は、商品貯蔵庫（１）下側に設
けられている商品出口（1a）から落下排出される商品
（Ｃ）を受け止めて一側方に載置搬送するコンベア式の
横搬送装置（３）と、横搬送装置（３）或いは直上の商
品出口（1b）から落下排出される商品（Ｃ）を受け止め
て上方に搬送する上下搬送装置（４）と、上下搬送装置
（４）から落下排出される商品（Ｃ）を滑降させて商品
取り出し口（2c）から排出する排出通路（６）とを設け
て構成されている。

前記上下搬送装置（４）は、案内レール（4a）に沿って
駆動昇降されるエレベータ台（4b）に、商品（Ｃ）が載
置される商品受け台（4c）を揺動可能に枢支して構成さ
れ、商品受け台（4c）に枢支したローラ（4d）を揺動案
内レール（4e）に係入させて、エレベータ台（4b）の上
昇にともなって商品（Ｃ）を載置している商品受け台
（4c）が徐々に強制的に揺動され、商品（Ｃ）が排出通
路（６）内に落下排出されるよう連係させてある。

前記取り出し口扉（５）は、第１図に示すように、排出
通路（６）を滑降してきた商品（Ｃ）の滑降運動力で弾
性付勢力に抗して下向きに揺動開放され、かつその商品
（Ｃ）を取り出し口扉（５）の内面に受け止め支持する
ことで開放姿勢に保持されるもので、第１横軸芯（X₁）
周りで第１バネ（S₁）の付勢力に抗して商品取り出し口
（2c）の外側に向けて揺動開放可能な第１扉部材（5a）
と、第１扉部材（5a）の揺動端側に第１横軸芯（X₁）と
略平行に設けた第２横軸芯（X₂）周りで揺動可能な第２
扉部材（5b）と、第２扉部材（5b）の第１扉部材（5a）
に対する揺動範囲を、第２扉部材（5b）の内面（9b）が
第１扉部材（5a）の内面（9a）に滑らかに連続する開き
位置と、第２扉部材（5b）の内面（9b）が開き位置より
も第１扉部材（5a）の内面（9a）側に近接する折り畳み
位置とに亘る一定角度の揺動範囲に規制する揺動規制部
と、第２扉部材（5b）が折り畳み位置に復帰揺動するよ
う付勢する第２付勢部材としての第２バネ（S₂）とを設
けて構成され、第１扉部材（5a）と第２扉部材（5b）の
左右両端には商品落下防止用の側壁（7a），（7b）が連
設されている。

前記揺動規制部は、第１扉部材（5a）の側壁（7a）に長
孔（8a）を円弧状に形成し、この長孔（8a）に第２扉部
材（5b）の側壁（7b）に突設した軸部材（8b）を係入さ
せて構成されている。

そして、第１扉部材（5a）を第１バネ（S₁）で扉体
（Ｂ）前面側に圧接させて、第２扉部材（5b）が折り畳
み位置に復帰揺動している状態で、取り出し口扉（５）
が商品取り出し口（2c）を閉鎖する閉じ姿勢に保持され
ている。

また、第１扉部材（5a）の内面と第２扉部材（5b）の内
面に亘って、開放姿勢で受け止め支持している商品
（Ｃ）を取り出し口扉（５）の遊端側に自重移動させる
案内面（9a），（9b）が形成されている。

そして、排出通路（６）を滑降してきた商品（Ｃ）が第
１扉部材（5a）に接当すると、その第１扉部材（5a）は
その商品（Ｃ）の滑降運動力で第１バネ（S₁）による弾
性付勢力に抗して商品取り出し口（2c）下側の受け材
（10）に当たるまで下向きに揺動し、商品取り出し口
（2c）が開放される。

更に、その商品（Ｃ）が第１扉部材（5a）に形成した案
内面（9a）に沿って自重で滑降移動或いは転動移動して
第２扉部材（5b）に接当すると、その第２扉部材（5b）
はその商品（Ｃ）の移動力で第２バネ（S₂）の付勢力に
抗して第１扉部材（5a）から離間する開き位置に揺動
し、第１扉部材（5a）の案内面（9a）と第２扉部材（5
b）の案内面（9b）とが揺動端側ほど低くなる傾斜姿勢
に揺動して、取り出し口扉（５）は開放姿勢に切り換え
られる。

取り出し口扉（５）の開放姿勢では、第１扉部材（5a）
の案内面（9a）と第２扉部材（5b）の案内面（9b）とが
一連に連続していて、第１扉部材（5a）の案内面（9a）
に受け止め支持されている商品（Ｃ）が第２扉部材（5
b）の案内面（9b）に自重で滑降移動或いは転動移動
し、第２扉部材（5b）の案内面（9b）終端に形成した凹
入受け面（11）に受け止め保持される。

〔別実施例〕

取り出し口扉は、第１扉部材に二個以上の第２扉部材を
揺動自在に連結して構成されるものであっても良い。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案に係る実施例を示し、第１図
は要部断面側面図、第２図は一部切欠正面図、第３図は
正面図である。第４図は従来例を示す要部断面側面図で
ある。 （2c）……商品取り出し口、（５）……取り出し口扉、
（5a）……第１扉部材、（5b）……第２扉部材、（６）
……排出通路、（8a,8b）……揺動規制部（9a），（9
b）……内面、（10）……姿勢保持部、（11）……受け
面、（Ｃ）……商品、（S₁）……第１付勢部材、（S₂）
……第２付勢部材、（X₁）……第１横軸芯、（X₂）……
第２横軸芯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】商品（Ｃ）を滑降させて排出する排出通路
   （６）と、 前記排出通路（６）の終端に開口している商品取り出し
   口（2c）と、 前記商品取り出し口（2c）を当該商品取り出し口（2c）
   の下縁側に設けた第１横軸芯（X₁）周りで当該商品取り
   出し口（2c）の外側に向けて揺動開放可能な取り出し口
   扉（５）と、 前記取り出し口扉（５）が閉じ姿勢に復帰揺動するよう
   付勢する第１付勢部材（S₁）と、 前記取り出し口扉（５）の内面（9a），（9b）に受け止
   め支持した商品（Ｃ）の重量で、当該取り出し口扉
   （５）を前記第１付勢部材（S₁）の付勢力に抗して開放
   姿勢に保持する姿勢保持部（10）とが設けられ、 前記排出通路（６）を滑降してきた商品（Ｃ）が前記閉
   じ姿勢に復帰揺動している取り出し口扉（５）の内面
   （9a），（9b）に衝突することで、 当該内面（9a），（9b）が、前記第１付勢部材（S₁）の
   付勢力に抗してその揺動端側ほど低くなる傾斜姿勢に揺
   動され、 かつ、その商品（Ｃ）が前記傾斜姿勢に揺動している前
   記内面（9a），（9b）に沿って自重移動してその揺動端
   側に設けた受け面（11）に受け止め支持される自動販売
   機であって、 前記取り出し口扉（５）が、 前記第１横軸芯（X₁）周りで前記第１付勢部材（S₁）の
   付勢力に抗して商品取り出し口（2c）の外側に向けて揺
   動開放可能な第１扉部材（5a）と、 前記第１扉部材（5a）の揺動端側に前記第１横軸芯
   （X₁）と略平行に設けた第２横軸芯（X₂）周りで揺動可
   能な第２扉部材（5b）と、 前記第２扉部材（5b）の前記第１扉部材（5a）に対する
   揺動範囲を、第２扉部材（5b）の内面（9b）が第１扉部
   材（5a）の内面（9a）に滑らかに連続する開き位置と、
   第２扉部材（5b）の内面（9b）が前記開き位置よりも第
   １扉部材（5a）の内面（9a）側に近接する折り畳み位置
   とに亘る揺動範囲に規制する揺動規制部（8a,8b）と、 前記第２扉部材（5b）が前記折り畳み位置に復帰揺動す
   るよう付勢する第２付勢部材（S₂）とを設けて構成さ
   れ、 前記取り出し口扉（５）が閉じ姿勢に復帰揺動されてい
   る状態では、前記第２扉部材（5b）が前記折り畳み位置
   に復帰揺動され、 前記取り出し口扉（５）が閉じ姿勢に復帰揺動されてい
   る状態において、前記排出通路（６）を滑降してきた商
   品（Ｃ）が第１扉部材（5a）の内面（9a）に衝突するこ
   とで、 当該内面（9a）が前記第１付勢部材（S₁）の付勢力に抗
   してその揺動端側ほど低くなる傾斜姿勢に揺動し、 かつ、その商品（Ｃ）が前記傾斜姿勢に揺動している前
   記内面（9a）に沿って自重移動するとともに、 前記第１扉部材（5a）の内面（9a）に沿って自重移動し
   てきた商品（Ｃ）が前記折り畳み位置に復帰揺動してい
   る第２扉部材（5b）の内面（9b）に衝突することで、 当該第２扉部材（5b）が、前記第２付勢部材（S₂）の付
   勢力に抗して前記開き位置に揺動され、 かつ、その商品（Ｃ）が当該第２扉部材（5b）の内面
   （9b）に設けた受け面（11）に受け止め支持される自動
   販売機。