JPH07508919A - Mriスキャナのための周波数校正法 - Google Patents

Mriスキャナのための周波数校正法

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JPH07508919A JP6525477A JP52547794A JPH07508919A JP H07508919 A JPH07508919 A JP H07508919A JP 6525477 A JP6525477 A JP 6525477A JP 52547794 A JP52547794 A JP 52547794A JP H07508919 A JPH07508919 A JP H07508919A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 MRIスキャナのための周波数校工法 発明の背景 本発明は、核磁気共鳴(NMR)技術に関するものである。更に詳しく述べると 本発明は、RF送信器および受信器を最適ラーモア周波数に自動的に調整するこ とに関するものである。
従来、化学的組成の構造を分析するために、高分解能磁気共鳴分光法で磁気共鳴 現象が使用されてきた。より最近になって、解剖学的構造のイメージングおよび 生体内で非侵襲的な分光分析を行う際に適用される医用診断形式としてNMRが 開発されてきた。現在周知のように、ラーモア周波数の無線周波(RF)エネル ギーを試料物体に照射することにより、均一な分極磁界Boの中に配置された試 料物体たとえば患者の中にNMR現象を励起することができる。医用診断の用途 では、これは通常、幾何学的形状が円筒形のRFコイルの磁界内に検査対象の患 者を配置し、RFコイルをRF電力増幅器で付勢することにより行われる。
RF励起が停止すると、同じコイルまたは別のコイルを使用することにより、R Fコイルの磁界内に横たわっている患者から出てくるNMR信号が検出される。
このNMR信号は、しばしばスピンエコーの形になっている。完全なNMRスキ ャンの途中に通常、複数のNMR信号が観測される。NMR信号を使用すること により、イメージング対象すなわち検査対象の患者についてのイメージングまた は分光情報が得られる。
各NMRスキャンの開始前に、励起磁界が最適ラーモア周波数となるようにRF 送信器の周波数を調整することが普通行われている。これは、あるNMR測定で 所望の画像コントラスト効果を生じ、スライス選択位置を正確にするために必要 である。たとえば、被検体が人間の場合、主として水および脂肪の分子によって NMR信号が作られる。
これらの2つの物質の陽子のラーモア周波数は少し異なっており、両者のラーモ ア周波数は患者ごとに、また不均一度により患者内の位置が異なると少し変わる 。従来のNMRスキャナでは、校正シーケンスを遂行するのが普通である。この 校正シーケンスでは、NMRシーケンスがまず実行され、NMR信号が処理され ることにより、信号振幅対RF周波数の画像がCRTスクリーンに形成される。
次に、操作者はこの画像を調べ、手でRF受信器の周波数を所望の値に調整する 。たとえば、表示されるNMR信号は2つのピークを示し得る。1つのピークは 脂肪の陽子に対するラーモア周波数にあり、もう1つのピークは水の陽子に対す るラーモア周波数にある。行うべき特定のNMR測定に応じて、操作者はいずれ かの周波数、またはそれらの間の周波数を選択することができる。
MRIスキャナのRF周波数を自動的に校正するための方法が、米国特許第4. 80.6,866号に説明されている。この方法では、NMR信号が関心のある 領域から取得され、周波数領域に変換される。周波数領域では、電力スベクトル 信号をフィルタリングし、適当な量だけ離れたピークを識別することにより、脂 肪および水に対する2つのピークが見出される。フィルタリングされた電カスベ クトルの一次導関数をめて、導関数が零となる点を探すことにより、すべてのピ ークが識別される。この方法はほとんどの用途で良好に動作し、MRIスキャナ の周波数が脂肪または水の精密なラーモア周波数、またはその間の周波数、たと えば中点または質量中心に自動的に設定される。しかし用途によっては、この方 法は日常的に、フィルタリングされた電カスベクトルの間違ったピークを見出し 、またMR1スキャナを正しいRF周波数に正確に設定しない。その結果、RF 励起周波数に特に敏感なパルスシーケンスによって作成される画像は不満足なも のとなり、他のパルス系列で作成された画像のコントラスト特性が変化する。
発明の概要 本発明は、各NMRスキャンの直前に遂行されるシーケンスの間にRF周波数の 調整が自動的に行われるようにNMRスキャナに対し改良を行う。更に詳しく述 べると、NMRスキャナは第1の広帯域NMR測定を行う。この第1の広帯域N MR測定では、被検体の中の関心のある領域でNMR信号の最高のピークの周波 数が決定され、RF送受信周波数がこの決定された周波数に設定される。第2の 狭帯域NMR測定を行うことにより、関心のある領域から第2のNMR信号を得 る。このNMR信号が分析されて、その中の脂肪および水のピークの周波数が決 定される。このために、NMR信号を周波数領域に変換し、変換されたNMR信 号を脂肪および水のピークの相関モデルと相関させて相関周波数を作り、この相 関周波数の一方の側で水のピーク周波数を突き止め、相関周波数の他方の側で脂 肪のピーク周波数を突き止める。そして、RF送信器およびRF受信器の周波数 は、これらの決定された周波数に対して設定される。
本発明の一般的な目的は、NMRシステムのRF周波数校正の正確さを改善する ことである。相関モデルは、変換されたNMR信号に存在するはずの脂肪および 水のピークの理想化された表現(representat 1on)である。相 関プロセスは、NMR信号スペクトル上でこのモデルを「滑らせ」、最も適合す る周波数を突き止める。水および脂肪のピークは、脂肪と水のピークの間に予想 される化学シフトの半分のところにあるこの相関周波数の両側に位置するはずで ある。この手法は、NMR信号スペクトルが多数の候補ピークをそなえていると きに特に良好に性能を改善する。これは、相関プロセスが、予想されたスペクト ルに最も良く適合するピーク候補対を選び出すからである。
本発明の上記および他の目的および利点は、下記の説明から明らかとなる。説明 には、付図を参照する。付図には、本発明の実施例が図示されている。しかし、 このような実施例は必ずしも本発明の全範囲を表すものではない。したがって、 本発明の範囲を解釈するためには、請求の範囲を参照すべきである。
図面の簡単な説明 図1は本発明を用いるNMRシステムのブロック図である。
図2は図1のNMRシステムの一部を形成するトランシーバの電気ブロック図で ある。
図3は図1のNMRシステムによって実行されるプレスキャン(prescan )プログラムのフローチャートである。
図4はプレスキャンの一部として遂行されるNMR測定測定パルスシーケンスジ ラフである。
図5はプレスキャンの一部として遂行される第2のNMR測定パルスシーケンス を示すグラフである。
図6は図4のNMR測定によって得られる変換されたNMR信号を示すグラフで ある。
図7は図5のNMR測定によって得られる変換されたNM RfH号を示すグラ フである。
図8は図3のプレスキャンプログラムの一部を更に詳細に示すフローチャートで ある。
図9は図8のプレスキャンプログラムで使用される好ましい相関を表すグラフで ある。
図10は図8のプログラムによって実行されるプロセスを例示する、図7の変換 されたNMR信号を表すグラフである。
好適実施例の説明 まず図1には、本発明を含み、ゼネラルエレクトリック社(General E lectric Company)からシグナ(S I GNA)という商標で 販売されている好ましいNMRシステムの主要構成要素が示されている。このシ ステムの動作は、操作卓100から制御される。操作卓100には、操作卓プロ セッサ101が含まれている。
操作卓プロセッサ101は、キーボード102をスキャンし、そして制御パネル 103およびプラズマ表示装置/タッチスクリーン104を介して操作者からの 入力を受ける。
操作卓プロセッサ101は通信リンク116を介して別個のコンピュータシステ ム107の中のアプリケーションインタフェースモジュール117と通信する。
キーボード102および制御パネル103を介して、操作者はコンピュータシス テム107の中の画像プロセッサ106による画像の作成および表示を制御する 。画像プロセッサ106は、ビデオケーブル105を介して操作卓100上のビ デオ表示装置118に直接接続される。
コンピュータシステム107は、VME規格に従うバックプレーンのまわりに形 成される。コンピュータシステム107には、このバックプレーンを介して相互 に通信する多数のモジュールが含まれている。アプリケーションインタフェース 117と画像プロセッサ106の他に、これらのモジュールには、VMEバック プレーンを制御するCPUモジュール108、およびバス110を介してディス ク記憶装置111およびテープ駆動装置112を含む一組の周辺装置にコンピュ ータシステム107を接続する5C3Iインタフエースモジユール109が含ま れる。コンピュータシステム107には、メモリモジュール113および直列イ ンタフェースモジュール114も含まれている。メモリモジュール113は、当 業者には画像データアレーを記憶するためのフレームバッファとして知られてい る。直列インタフェースモジュール114は、高速直列リンク115を介してコ ンピュータシステム107を別個のシステム制御キャビネット122の中に配置 されたシステムインタフェースモジュール120に結合する。
システム制御キャビネット122には、共通バックプレーン118によって一緒 に接続された一連のモジュールが含まれている。バックプレーン118は、CP Uモジュール119によって制御されるバス構造を含む多数のバス構造で構成さ れる。直列インタフェースモジュール120はこのバックプレーン118を高速 直列リンク115に接続し、パルス発生器モジュール121が直列リンク125 を介してバックプレーン118を操作卓100に接続する。
遂行されるべきスキャンシーケンスを指示する指令をシステム制御キャビネット 122が操作者から受けるのは、このリンク125を介してである。
パルス発生器モジュール121は、システム構成要素を動作させることにより所 望のスキャンシーケンスを実行する。パルス発生器モジュール121は、作成さ れるべきRFパルスのタイミング、大きさ及び形状、ならびにデータ取得窓のタ イミングおよび長さを示すデータを作成する。
パルス発生器モジュール121は直列リンク126を介して一組の勾配増幅器1 27にも接続されて、スキャンの間に作成されるべき勾配パルスのタイミングお よび形状を示すデータを勾配増幅装置127に伝える。パルス発生器モジュール 121は直列リンク128を介して生理的取得制御器129から患者データを受 けることも行う。生理的取得制御器129は、患者に接続された多数の異なるセ ンサからの信号を受けることができる。たとえば生理的取得制御器129は、電 極からのECG信号、またはふいごからの呼吸信号を受け、そしてスキャンを患 者の心臓周期または呼吸周期と同期させるパルス発生器モジュール121に対す るパルスを作成する。そして最後に、パルス発生器モジュール121は直列リン ク132を介してスキャン室インタフェース回路133に接続される。スキャン 室インタフェース回路133は入力135で、患者および磁石システムの位置お よび状悪に対応する種々のセンサからの信号を受ける。患者位置決めシステム1 34が患者クレードルを動かしてスキャンのための所望の位置に患者を移すため の指令を受けるのも、スキャン室インタフェース回路133を介して行われる。
パルス発生器モジュール121によって作成される勾配波形は、Gx増幅器13 6、Gy増幅器137およびGz増幅器138で構成される勾配増幅装置127 に印加される。勾配増幅器13G、137、および138は各々、全体が139 で表された集合体の中の対応する勾配コイルを励起するために使用される。勾配 コイル集合体139は磁石集合体141の一部を形成する。磁石集合体141に は、分極磁石140が含まれている。分極磁石140は、内腔142を通って水 平に伸びる0、5テスラまたは15テスラの分極磁界を作成する。勾配コイル1 39は内腔142を取り巻いている。付勢されると、勾配コイル139は主分極 磁界と同じ方向に磁界を生じるが、勾配G、、G。
およびG、はデカルト座標系の互いに直交するX軸、y軸およびZ軸の方向に向 いている。すなわち、主磁石140が発生する磁界が2方向を向いており、これ をBOで表し、2方向の総磁界をB、で表すことにすれば、G、=δB。
/δx、Gy 二δB、/δy、GI=δB、/θZであり、磁石集合体141 の内腔の中の任意の点(x、y、z)における磁界はB (x、y、z) =B o +Gt x+Gy y+G、zで与えられる。勾配磁界を使用することによ り空間情報が符号化されて、スキャンされている患者から出て来るNMR信号と なる。
内腔142の中には、円筒形の全身RFコイル152が配置されている。システ ム制御キャビネット122の中のトランシーバモジュール150から供給される RFパルスに応動して、このコイル152は円偏波されたRF磁界を作成する。
これらのパルスは、RF増幅器151により増幅され、送受切換スイッチ154 によりRFコイル152に結合される。送受切換スイッチ154はRFコイル集 合体の一要素部分を形成する。波形および制御信号はパルス発生器モジュール1 21によって供給され、RF搬送波の変調とモード制御のためにトランシーバモ ジュール150によって使用される。患者の中の励起された核から放射されるN MR信号は、同じRFコイル152によって検知し、送受切換スイッチ154を 介して前置増幅器153に結合することができる。増幅されたNMR信号は、ト ランシーバ150の受信部で復調、フィルタリングおよびディジタル化される。
送受切換スイッチ154はパルス発生器モジュール121からの信号によって制 御される。これにより、送信モードの間は、RF増幅器151がコイル152に 電気的に接続され、受信モードの間は、前置増幅器153がコイル152に電気 的に接続される。送受切換スイッチ154により、別個のRFコイル(たとえば 、頭部コイルまたは表面コイル)を送信モードまたは受信モードで使用すること ができる。
分極磁石140、勾配コイル139およびRFコイル152を支持する他に、主 磁石集合体141は、主磁石140に付設され、分極磁界の不均一を補正するた めに使用される一組のシムコイル156も支持する。主電源157は、超伝導主 磁石140が発生する分極磁界を適当な動作強さにするために使用された後、除 去される。
RFコイル152によってピックアップされたNMR信号はトランシーバモジュ ール150によってディジタル化され、やはりシステム制御キャビネット122 の一部であるメモリモジュール160に転送される。スキャンが完了して、デー タアレー全体がメモリモジュール160に取得されると、アレープロセッサ16 1はデータをフーリエ変換して、画像データのアレー(配列)を作る。この画像 データは直列リンク115を介してコンピュータシステム107に伝えられる。
コンピュータシステム107で、画像データがディスクメモリ111に記憶され る。操作卓100から受けた指令に応動して、この画像データはテープ駆動装置 112に保管してもよく、あるいは画像プロセッサ10Gで更に処理し、操作卓 100に伝え、ビデオ表示装置104で表示してもよい。
特に図1および2に示すようにトランシーバ150には、電力増幅器151を介 してコイル】52AにRF励起磁界B1を作成する構成要素、およびその結果の コイル152Bに誘導されるNMR信号を受ける構成要素が含まれる。
上記のように、コイル152Aと152Bは図2に示すように分離してもよいし 、あるいは図1に示すように単一の全身コイルとしてもよい。RF励起磁界のベ ースすなわち搬送波の周波数は周波数シンセサイザ200の制御下で作成される 。周波数シンセサイザ200はCPUモジュール119およびパルス発生器モジ ュール121がらバックプレーン118を介して−組みのディジタル信号(CF )を受ける。これらのディジタル信号は、出力201に送出されるRF搬送波信 号の周波数および位相を示す。この指令されたRF搬送波が変調器兼逓昇変換器 202に印加される。変調器兼逓昇変換器202では、やはりバックプレーン1 18を介してパルス発生器モジュール121がら受けた信号R(t)に応じて、 指令されたRF搬送波の振幅が変調される。信号R(t)は作成されるべきRF 励起パルスのエンベロープ、したがって帯域幅を規定する。信号R(1)は、所 望のエンベロープを表す一連の記憶されたディジタル値を順次読み出すことによ りモジュール121の中に作成される。これらの記憶されたディジタル値を操作 卓100から変更することにより、任意の所望のRFパルスエンベロープを作成 することができる。変調器兼逓昇変換器202は、出力205に所望のラーモア 周波数のRFパルスを供給する。
線205を介して出方されるRF励起パルスの大きさは励起減衰器回路206に よって減衰される。励起減衰器回路206はバックプレーン118がらディジタ ル指令TAを受ける。減衰されたRF励起パルスは、RFコイル152Aを駆動 する電力増幅器151に印加される。トランシーバ122のこの部分の更に詳細 な説明については、ここに引用されている米国特許第4,952,877号を参 照されたい。
やはり図1および図2に示すように、被検体で生じるNMR信号は受信コイル1 52Bによってピックアップされ、前置増幅器153を介して受信器兼減衰器2 07の入力に印加される。受信器兼減衰器207は更にNMR信号を増幅し、こ れはバックプレーン118がら受けたディジタル減衰信号(RA)で決まる量だ け減衰される。RF励起の間に受信器兼減衰器207か過負荷にならないように 、パルス発生器モジュール121からの信号によって受信器兼減衰器207はタ ーンオンおよびターンオフされる。
受信されるNMR信号はラーモア周波数またはその近傍にある。実施例では、ラ ーモア周波数は15テスラの場合に約63.86MHzであり、0.5テスラの 場合に約21.28MHzである。この高周波信号は逓降変換器208により2 段階のプロセスで逓降変換される。逓降変換器208はまずNMR信号を線20 1の搬送波信号と混合した後、結果として得られる差信号を線204の2,5M Hzの基準信号と混合する。結果として線212に得られる逓降変換されたNM R信号は、最大帯域幅が125kH2であり、中心が187.5kHzの周波数 にある。この逓降変換されたNMR信号は、アナログ−ディジタル(A7/D) 変換器209の入力に印加される。A/D変換器209は、250k)(zの繰 り返し周波数でアナログ信号をサンプリングし、ディジタル化する。A/D変換 器209の出力はディジタル検出信号処理器210に印加される。
ディンタル検出兼信号処理器210は受信されたディジタル信号に対応する16 ビツトの同相(1: i n−pha se)値および16ビツトの直角(Q: quadrature)値を作成する。受信されたNMR信号の、結果として得 られるディジタル化された1値およびQ値の流れがバンクプレーン118を介し てメモリモジュール160Iご出力され、そこで画像を再構成するために用いら れる。
受信されたNMR信号に含まれる位相情報を保存するために、励起部の変調器兼 逓昇変換器202と受信部の逓降変換器208は共に、共通の信号で動作する。
更に詳しく述べると、周波数シンセサイザ200の出力201の搬送波信号およ び基準周波数発生器203の出力204の2゜5 M Hzの基準信号が両方の 周波数変換プロセスで用いられる。このようにして、位相の一貫性が維持され、 検出されたNMR信号の位相変化は、励起されたスピンが生じる位相の変化を正 確に示す。2.5MHzの基準信号の他に5MHz、10MHzおよび60MH zの基準信号が、共通の20MHzのマスタクロツタ信号から基準周波数発生器 203によって作成される。後者の3つの基準信号は、出力201に搬送波信号 を生じるために周波数シンセサイザ200によって用いられる。受信器の更に詳 しい説明については、ここに引用されている米国特許第4.992゜736号を 参照されたい。
本発明は、トランシーバ150の中のシンセサイザ200によって作成されるR F搬送波周波数の自動調整に関するものである。NMRスキャナから最適な結果 を得るために、このRF周波数を精密に設定しなければならない。最適RF周波 数は通常、スキャンごとに変わる。そして本発明は、「プレスキャン」シーケン スの一部として各スキャンの初めに日常的に実行される。この「プレスキャン」 シーケンスでは、他のシステムパラメータも調整または校正される。たとえば、 このような調整の1つが米国特許第5゜107,21.5号、rNMRスキャナ のためのRF電力校正法(RF Power Ca1ibration F。
r 、An NMR5canner)Jに説明されている。
プレスキャンシーケンスは、−組の記憶されたプログラム命令に応動して主コン ピユータ107によって実行される。
プレスキャンシーケンスは、ディジタル信号CFS TAおよびRAを作成する 。ディジタル信号CF、TAおよびRAは、上記のようにトランシーバ150を 動作させるために用いられる。
図3を参照して説明する。プレスキャンシーケンスに入り、プロセスブロック2 50に示されるようにプレスキャンシーケンスの必要とする種々のデータ構造が 初期化される。次にプロセスブロック251で、ループに入る。プロセスブロッ ク251で、プレスキャンは主スキャンプログラムからの信号を待つ。主スキャ ンプログラムは、中心周波数選択のための操作者の規準のようなデータをプレス キャンに供給する。次に判定ブロック252で、操作者が自動周波数調整モード の動作を選択したが否がを判定するための試験が行われる。選択していなければ 、プレスキャンはそれの他の機能を遂行し続け、操作者が現在の周波数設定に満 足しているか、または自動プレスキャンの後でスキャンの前にRF周波数を手で 調整しようとしていると仮定する。そうでなければ、プロセスブロック253に 示されるように、NMR測定を行うことにより、適当なRF周波数が粗く決めら れる。後で更に詳しく説明するように、この測定ではNMR信号を用いることに よりそれのピーク振幅の周波数が検出され、この周波数がトランシーバ150に 出力される(CF、)。次に、プロセスブロック254で上記米国特許の教示に 従って、最適送信器減衰値(TA)が計算される。搬送波の周波数(CFI ) または送信器減衰値(TA)が自動的に決定できない場合には、これは判定ブロ ック255で検出され、操作者への表示のためプロセスは256のエラーを記録 (log)するように分岐する。
これまでと同様、図3を参照して説明を続ける。自動周波数調整モードが選択さ れた場合には、システムは判定ブロック257で分岐し、プロセスブロック25 8で第2の、狭帯域のNMR測定が行われて、正確なRF周波数設定(CF2) が決定される。後で更に詳しく説明するように、この第2の測定および後続のN MR信号の分析では、操作卓(図1)を介して操作者が入力したデータが用いら れる。
更に詳しく述べるとRF周波数は、下記の周波数のいずれか1つに設定すること ができる。
WATER水分子に関連する核のラーモア周波数、FAT・脂肪分子に対応する 核のラーモア周波数、MIDPOINT・水のラーモア周波数と脂肪のラーモア 周波数の中間の周波数、 PEAK・変換されたNMR信号に最大のピークを生じる周波数、および CENTROID 変換されたNMR信号の重み付けされた中心周波数。
これらの選択された周波数の内の1つを決定した後、プレスキャンはプロセスブ ロック259で受信器減衰設定値(RA)を決定する。CF2またはRAが決定 できない場合には、システムは判定ブロック260で分岐することにより、エラ ーを表示する。そうでない場合には、主コンピユータは261に示されるように トランシーバ150に計算された値CF2、TAおよびRAを出力する。次に、 プレスキャンプロセスはループをブロック251に戻り、主スキャンプログラム からのもう1つの呼び出しを待つ。もちろん、主スキャンプログラムは、トラン シーバ150が選択されたRF周波数に精密に同調された状態で、プログラミン グされたスキャンを行うように進む。
特定のスキャンを行うための最適RF周波数の決定には、2つのN M R測定 の実行が必要となる。これらの内の第1のものは、図4のパルスシーケンスに示 されている。図4のパルスシーケンスは、粗い周波数CF+を探索するための手 順の一部として実行される。第2のNMR測定は図5のパルスシーケンスに示さ れている。図5のパルスシーケンスは、正確な周波数CF2を見つけるための手 順の一部として実行される。これらのパルスシーケンスは、上記のようなプレス キャンプログラムの指示のもとにパルス発生器121(図1)によって標準形式 で調和を保ちつつ実行される。
図4を参照して説明する。関心のある領域の中心を通る選択されたスライスの中 のスピンを励起することにより、粗パルスシーケンスが始まる。これは、勾配G zが印加されている間に作成される90°の励起パルスで標準形式で行われる。
次に、Gz勾配を逆転することによりスピンの位相戻しを行い、そしてA/D変 換器を作動することによりNMR信号を取得する。この信号は復調され、その直 角位相IおよびQが取得される。実施例では、信号IおよびQが4kHzのサン プリング速度(rate)でディジタル化され、256個のサンプルが取得され る。これらのサンプルはNMR信号の成分の大きさを時間の関数として表し、そ れらはコンピュータシステムの中にファイル5(t)= S + (t ) +  j S o (t )として記憶される。これらの信号は一緒になって、NM R信号の位相も示す。次に、複素データの高速フーリエ変換を使用して、ファイ ル5(t)が周波数領域に変換される。変換されたデータはファイルF (f)  −Fl (f)+jF、(f)として記憶される。
次に、変換された信号F「の大きさは次式のように計算される。
IF(f)l=(F、’(f)+F、”(f))””その結果得られる変換され た信号IF(f)lは、ケンブリッジ大学プレス(Cambridge Uni versity Press)1986年発行のウィリアム・エッチ・プレス( Wi l I iam H,Press)他によるNumerical Rec ipes+の495−497頁に開示されているように高周波成分をディジタル フィルタで除去することにより、平滑化される。この変換された信号は図6に示 されている。ただし、この波形の精密な形状はNMR測定毎に異なることは理解 されるはずである。
特に図6を参照して説明する。変換されたNMR信号を分析して、最高のピーク の周波数を決定する。これは、変換されたNMRのIF(f)l信号の導関数を め、導関数が正の符号から負の符号に変わるそれらの周波数を識別することによ り行われる。次に、これらの周波数の各々で信号の大きさを測定することにより 、最高のピークの周波数を決定する。この周波数は第1パスすなわち粗いR,F 周波数CF、として戻される。粗いRF周波数CF、はトランシーバ150に出 力される。RF周波数が設定されたので、第2のパスの間に高分解能のNMR測 定を行うことができる。
RF周波数の第2のパスの調整の間に行われる第2のNMR測定に対するパルス シーケンスが図5に示されている。
第1パスの調整の結果として励起磁界B1のRF周波数が少し変化している上に 、この第2のNMR測定には多数の他の相違が存在する。90度のB1パルスお よびGzパルスによって、選択されたスライスが励起され、位相戻しされた後、 2つのGz勾配パルス301と302との中間に作成される第2の励起パルス3 00によって、励起されたスピンが180’傾けられる。その結果、A/D変換 器が次にターンオンされたとき、取得されるNMR信号はエコーパルスである。
更に、303と304で表されるようなY方向またはX方向に勾配パルスを印加 することにより、このNMR信号を更に、選択されたスライスの中の特定の領域 に位置符号化することができる。これが特に有用であるのは、これらの軸の1つ に沿った選択されたスライスの中の、関心のある領域の外側にかなりの組織があ る場合である。位置符号化によって除去されない場合には、このような組織はN MR信号に影響を及ぼし、関心のある領域のNMRスキャンに対する最適RF周 波数より低い周波数になることがある。これらの位置符号化勾配パルスは随意選 択的であるので、それらは図5の破線で示される。しかしシステムは、最も多く の組織があると考えられる方向に沿って自動的に位置符号化勾配パルスを印加す る。
第2のNMR測定の間、l信号およびQ信号がアナログ−ディジタル変換器20 9(図2)によって1kHzのサンプル速度でサンプリングされ、ディジタル化 される。このようなディジタル化されたサンプルが256個得られ、これらを上 記のように処理することにより、変換されフィルタリングされたNMR信号の大 きさを含んでいるファイルIF(f)lが作成される。この変換されたNMR信 号が図7に示されている。そして、サンプリング速度がより低いため、ずっと狭 い周波数範囲がカバーされることがわかる。
特に図8を参照して説明する。変換されたNMR信号を分析することにより、最 適の選択されたRF周波数を決定する。このプロセスの第1のステップはプロセ スブロック′ 270で示されるように、変換されたNMR信号を相関モデルと 相関させることである。相関モデルは図9に示されており、2つのパルス271 および272で構成される。
パルス271と272は、使用されている特定のNMRシステムの水と脂肪との 間の化学シフトに対応する量だけ周波数が隔たっている。実施例の1.5テスラ のNMRシステムでは、パルス271とパルス272との間の間隔は210ヘル ツであり、各パルス271.272の幅は30ヘルツである。この相関モデルは 、脂肪と水によって作成される2つのピークを表す簡略化され理想化された信号 である。
相関は、図9の相関モデルと図7のNMR信号スペクトルIF(f)lとを畳み 込み積分(convo Iu t i。
n)することにより、行われる。パルス271をNMR信号スペクトルの左端( すなわち+500Hz)として相関モデルが位置決めされ、各波形の対応する周 波数ビン(bin)が乗算された後、加算される。パルス271と272の大き さを” 工”に設定することにより、このステップは簡略化されて、各パルス2 71.272の「もとで」NM R1+↑号スペクトルの大きさが単に合計され る。次に相関モデルは、右の1つの周波数ビンに動かされ、畳み込み積分ステッ プが繰り返される。相関モデルの右側のパルス272がN M R信号スペクト ルの右側の端の最後の周波数ビン(すなわち−300Hz)に達するまで、これ は継続する。この一連の畳み込み積分によって作成される最大の値が最良の相関 であり、この最大値の対応する周波数(f、。
、)がプロセスブロック270で作成される。この結果が図10に破線274で 示されている。
再び図8を参照して説明する。プロセスブロック275に示されるように、NM R信号スペクトルIF(f)Iのピークを突き止める。これは、記憶された信号 IF(f)1の導関数をめ、導関数が正から負に変わる周波数を識別することに より行われる。判定ブロック276に示されるように、相関周波数f t61の 左側で突き止められたピークは水のピークに対する候補であり、1つだけしかな い場合には、プロセスブロック277に示されるようにWATER周波数がこの 単一のピークの周波数に設定される。判定ブロック278で判定されるように相 関周波数f cotの左側に多数のピークがある場合には、WATER周波数が 計算されなければならない。プロセスブロック179に示され、そして図10の 領域280で示されるように、相関周波数f eatの左側の105Hzの周波 数を中心とする30Hzの領域のIF(f)I値の質量中心が計算される。
これは、累積された面積が領域280の全面積の半分に等しくなるまで、領域2 80を横切って数値積分することにより、決定される。プロセスブロック280 に示されるように、WA T E R周波数はこの値に設定される。
また一方では、相関周波数f eoIの左側にピークが見1Bされない場合には 、自動分析は失敗と見なされ、プロセスブロック281に示されるようにFAT 周波数とWATER周波数は共に、NMR信号スペクトルIF(f)lが最大と なる周波数値f11.に設定される。ブロック282で失敗フラグがセットされ 、操作者に失敗の警報が出されて、プロセスはブロック283から出る。
引き続き図8を参照して説明する。水のピークが見出された場合には、判定ブロ ック285および286に示されるようにシステムは相関周波数f cotの右 側に脂肪のピークを探す。単一のピークが存在する場合には、プロセスブロック 287に示されるようにWATER周波数はこのピークの周波数に設定される。
多数のピークが見出された場合には、プロセスブロック289に示されるように 図10の領域288で質量中心の計算を行うことにより、周波数CMRが作成さ れる。この計算はCMLについて説明した計算と同じであるが、相関周波数の右 側の105Hzを中ノし〜とするスペクトルの異なる30Hz部分が使用される 。
プロセスブロック290に示されるように、FAT周波数がこの質量中心周波数 CMRに設定される。水の場合と同様、相関周波数f f61の右側にピークが 見出されない場合には、プロセスブロック281でFATとWATERの両方の 値がf matに設定され、プロセスブロック282で失敗フラグがセットされ る。
引き続き図8を参照して説明する。脂肪と水の両方についてf eatの各々の 側にピークが見出された場合には、判定ブロック297でチェックを行うことに より、それらのピークが正当であるか否か判定する。たとえば、ピークが相互に 周波数で、予想される化学シフト(すなわち、実施例では210Hz)だけ離れ ていない場合には、プロセスブロック298で失敗フラグがセットされ、操作者 に失敗の警報が出される。また、識別されたピークのいずれかの大きさがNMR スペクトル信号IF(f)lのピーク値の10%より小さい場合には、失敗が表 示される。失敗が起きない場合には、プロセスはブロック299から出る。
図8のプロセスは、3つの値、WATER周波数、FAT周波数、および失敗フ ラグ状態を返す。システムはこれらの値の内の1つを直接使用し、FATまたは WATERが操作者によって選択された場合には、CF2が作成され、あるいは 、操作者がMIDPOINTを選択した場合には、それらを使ってCF 2を計 算することができる。MIDPolNTは単に、識別された2つのピークの中間 の周波数である。失敗フラグがセットされた場合には、操作者に通知され、操作 者には返された周波数を手動で変える選択の自由力(ある。
フロントページの続き (51) Int、 C1,6識別記号 庁内整理番号8203−2G I GOIR33/22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.NMRシステムのトランシーバのRF周波数を自動的に調整するための方法 において、 NMR信号を作成して取得するNMR測定を行い、該取得されたNMR信号を周 波数領域に変換し、予想される脂肪のピークと水のピークを描く相関モデルを定 め、 該相関モデルを上記変換されたNMR信号と相関させることにより相関周波数( fcor)を作成し、上記変換されたNMR信号のピークを突き止め、上記相関 周波数(fcor)の一方の側にある上記突き止められたピークの内の1つを水 のラーモア周波数として選択し、 上記相関周波数(fcor)の他方の側にある上記突き止められたピークの内の 1つを脂肪のラーモア周波数として選択し、 こうして決定された水または脂肪のラーモア周波数に基づくRF周波数指令(C F)をNMRシステムのトランシーバに出力すること を含むトランシーバRF周波数の自動調整方法。
  2. 2.上記取得されたNMR信号をフィルタリングすることを含む請求項1記載の トランシーバRF周波数の自動調整方法。
  3. 3.上記相関モデルが、NMRシステムで予想される脂肪と水の化学シフト周波 数だけ隔てられた2つのパルスを描いたものである請求項1記載のトランシーバ RF周波数の自動調整方法。
  4. 4.上記相関周波数の両側に脂肪と水の化学シフト周波数の半分隔たった所定の 領域内で2つの選択されたピークが突き止められる請求項1記載のトランシーバ RF周波数の自動調整方法。
  5. 5.上記領域の1つの中の上記変換されたNMR信号の質量中心を計算すること により、選択されたピークの内の1つが突き止められる請求項4記載のトランシ ーバRF周波数の自動調整方法。
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