JPH0750574Y2 - 瓦取付用ビス - Google Patents
瓦取付用ビスInfo
- Publication number
- JPH0750574Y2 JPH0750574Y2 JP1993020952U JP2095293U JPH0750574Y2 JP H0750574 Y2 JPH0750574 Y2 JP H0750574Y2 JP 1993020952 U JP1993020952 U JP 1993020952U JP 2095293 U JP2095293 U JP 2095293U JP H0750574 Y2 JPH0750574 Y2 JP H0750574Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thread
- mounting hole
- screw
- roof tile
- roof
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 22
- 239000004567 concrete Substances 0.000 claims description 2
- 239000011381 foam concrete Substances 0.000 description 14
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 5
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 4
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 2
- 239000002023 wood Substances 0.000 description 2
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16B—DEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
- F16B25/00—Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws
- F16B25/0036—Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws characterised by geometric details of the screw
- F16B25/0042—Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws characterised by geometric details of the screw characterised by the geometry of the thread, the thread being a ridge wrapped around the shaft of the screw
- F16B25/0047—Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws characterised by geometric details of the screw characterised by the geometry of the thread, the thread being a ridge wrapped around the shaft of the screw the ridge being characterised by its cross-section in the plane of the shaft axis
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Geometry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
- Dowels (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、カラーベストやフルベ
スト等の薄板状の瓦を気泡コンクリート基材に取付ける
ための瓦取付用ビスに関する。
スト等の薄板状の瓦を気泡コンクリート基材に取付ける
ための瓦取付用ビスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーベストやフルベスト等の薄
板状の瓦は、基材上に敷設され、ビスにより取付固着さ
れている。即ち、瓦には複数の取付孔が予め形成されて
おり、ビスを取付孔に挿通すると共に基材にねじ込み、
これにより瓦を基材に取付固着する。尚、隣接する瓦
は、先に取付けを終了した瓦の取付孔の上にオーバラッ
プして配置され、前記と同様にビスを用いて基材に取付
固着される。
板状の瓦は、基材上に敷設され、ビスにより取付固着さ
れている。即ち、瓦には複数の取付孔が予め形成されて
おり、ビスを取付孔に挿通すると共に基材にねじ込み、
これにより瓦を基材に取付固着する。尚、隣接する瓦
は、先に取付けを終了した瓦の取付孔の上にオーバラッ
プして配置され、前記と同様にビスを用いて基材に取付
固着される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前述した従来の瓦取付
用ビスは、螺糸付きシャンクの先端に尖端部を設けると
共に、尾端に皿状の頭部を設けており、瓦に設けられた
取付孔の内径に対して、螺糸の山径を小さく形成してい
る。即ち、従来、ねじ釘等の技術分野においては、瓦等
の取付部材に予め設けた下孔にビスを挿通せしめるため
には、下孔の内径よりもビスの山径を小さく形成しなけ
ればならないとするのが技術常識とされ、これが既成観
念として定着している。
用ビスは、螺糸付きシャンクの先端に尖端部を設けると
共に、尾端に皿状の頭部を設けており、瓦に設けられた
取付孔の内径に対して、螺糸の山径を小さく形成してい
る。即ち、従来、ねじ釘等の技術分野においては、瓦等
の取付部材に予め設けた下孔にビスを挿通せしめるため
には、下孔の内径よりもビスの山径を小さく形成しなけ
ればならないとするのが技術常識とされ、これが既成観
念として定着している。
【0004】そこで、伝統的な木造建築等に見られるよ
うに、瓦を敷設すべき基材が木材等である場合は、従来
のビスにおいても好適にねじ込まれ、基材上に瓦を必要
十分な締着力で固着することができた。
うに、瓦を敷設すべき基材が木材等である場合は、従来
のビスにおいても好適にねじ込まれ、基材上に瓦を必要
十分な締着力で固着することができた。
【0005】ところが、近年、ALC等の気泡コンクリ
ート材が普及するに伴い、木材等の使用を可及的抑制す
る傾向にあり、カラーベストやフルベスト等の薄板状の
瓦においても、気泡コンクリート基材の上に直接敷設す
ることが行われている。そして、この場合、瓦を取付固
着するに際しては、ビスを瓦の取付孔に挿通せしめた
後、気泡コンクリート基材に直接ねじ込むことが行われ
ている。
ート材が普及するに伴い、木材等の使用を可及的抑制す
る傾向にあり、カラーベストやフルベスト等の薄板状の
瓦においても、気泡コンクリート基材の上に直接敷設す
ることが行われている。そして、この場合、瓦を取付固
着するに際しては、ビスを瓦の取付孔に挿通せしめた
後、気泡コンクリート基材に直接ねじ込むことが行われ
ている。
【0006】然しながら、既に知られているように、A
LC等の気泡コンクリート材は、脆弱であるため、ビス
の締着力を十分に得ることが困難であり、特に、前述の
ような山径の小さいビスでは、締着力が弱く、一旦ねじ
込みを完了しても、小さな引抜き力により気泡コンクリ
ート材から容易に抜け出してしまう虞れがある。このた
め、暴風雨等により瓦が煽りを受けると、ビスが引き抜
かれて瓦の脱落事故を生じる虞れがある。
LC等の気泡コンクリート材は、脆弱であるため、ビス
の締着力を十分に得ることが困難であり、特に、前述の
ような山径の小さいビスでは、締着力が弱く、一旦ねじ
込みを完了しても、小さな引抜き力により気泡コンクリ
ート材から容易に抜け出してしまう虞れがある。このた
め、暴風雨等により瓦が煽りを受けると、ビスが引き抜
かれて瓦の脱落事故を生じる虞れがある。
【0007】ところで、ALC等の発泡コンクリート材
に対する締着力を増すためには、一般的にビスを大型化
し、殊に螺糸の山径を大きくすれば良い。然しながら、
カラーベストやフルベスト等の薄板状の瓦においては、
予め取付孔の内径寸法が決定されているため、前述のよ
うなねじ釘等の技術分野における既成観念に従う限り、
螺糸の山径を取付孔の内径よりも大径化することはでき
ない。
に対する締着力を増すためには、一般的にビスを大型化
し、殊に螺糸の山径を大きくすれば良い。然しながら、
カラーベストやフルベスト等の薄板状の瓦においては、
予め取付孔の内径寸法が決定されているため、前述のよ
うなねじ釘等の技術分野における既成観念に従う限り、
螺糸の山径を取付孔の内径よりも大径化することはでき
ない。
【0008】この点について、本考案者は、締着力の優
れた瓦用ビスを提供するため、敢えて従来の既成観念を
打ち破り、螺糸の山径を取付孔の内径よりも大径化する
ことを試みたが、この場合、次のような重大な問題点が
あることを知見した。
れた瓦用ビスを提供するため、敢えて従来の既成観念を
打ち破り、螺糸の山径を取付孔の内径よりも大径化する
ことを試みたが、この場合、次のような重大な問題点が
あることを知見した。
【0009】即ち、単に、ビスにおける螺糸の山径を瓦
における取付孔の内径よりも大径に形成した場合は、ビ
スを取付孔に挿通せしめる際に、螺糸が取付孔にねじ込
まれるため該取付孔の内周部を切削してしまい、所謂バ
カ孔を形成してしまう。このため、ビスの締着後、年月
を経ると、ビスの首部に対して瓦が横方向にガタツキを
生じ、暴風雨等により煽りを受けた際に瓦が振動し、ビ
スを弛緩せしめてしまう問題がある。
における取付孔の内径よりも大径に形成した場合は、ビ
スを取付孔に挿通せしめる際に、螺糸が取付孔にねじ込
まれるため該取付孔の内周部を切削してしまい、所謂バ
カ孔を形成してしまう。このため、ビスの締着後、年月
を経ると、ビスの首部に対して瓦が横方向にガタツキを
生じ、暴風雨等により煽りを受けた際に瓦が振動し、ビ
スを弛緩せしめてしまう問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】 本考案は、前記課題を
解決した瓦取付用ビスを提供するものであり、その手段
として構成したところは、薄板状の瓦の取付孔を挿通し
て気泡コンクリート基材にねじ込まれるビスであって、
螺糸付きシャンクの先端に尖端部を設けると共に、尾端
に皿状の頭部を設け、前記螺糸に臨む頭部のテーパ部に
セレーションを設けた瓦取付用ビスにおいて、前記瓦の
肉厚をT、取付孔の内径をA、螺糸の谷径をd、螺糸の
山径をD、螺糸のピッチをPとしたとき、d<A<Dに
形成されると共に、螺糸を取付孔にねじ込むことにより
ねじ溝を切削形成した状態で、取付孔の内周部が周方向
に関する少なくとも1個所において螺糸のねじ山を一つ
だけ臨ましめることにより、該個所における取付孔の軸
方向に二つ以上のねじ溝を形成されない原形残存部を形
成せしめるように、T×2/3<Pに形成して成り、更
に、前記頭部のセレーションが取付孔の開口縁を切削す
ることにより瓦内に埋入され密着した状態で、前記原形
残存部がそのまま原形を残すように、前記テーパ部の軸
方向寸法Sを、瓦の肉厚Tに対して、S<T×2/3に
形成して成る点にある。
解決した瓦取付用ビスを提供するものであり、その手段
として構成したところは、薄板状の瓦の取付孔を挿通し
て気泡コンクリート基材にねじ込まれるビスであって、
螺糸付きシャンクの先端に尖端部を設けると共に、尾端
に皿状の頭部を設け、前記螺糸に臨む頭部のテーパ部に
セレーションを設けた瓦取付用ビスにおいて、前記瓦の
肉厚をT、取付孔の内径をA、螺糸の谷径をd、螺糸の
山径をD、螺糸のピッチをPとしたとき、d<A<Dに
形成されると共に、螺糸を取付孔にねじ込むことにより
ねじ溝を切削形成した状態で、取付孔の内周部が周方向
に関する少なくとも1個所において螺糸のねじ山を一つ
だけ臨ましめることにより、該個所における取付孔の軸
方向に二つ以上のねじ溝を形成されない原形残存部を形
成せしめるように、T×2/3<Pに形成して成り、更
に、前記頭部のセレーションが取付孔の開口縁を切削す
ることにより瓦内に埋入され密着した状態で、前記原形
残存部がそのまま原形を残すように、前記テーパ部の軸
方向寸法Sを、瓦の肉厚Tに対して、S<T×2/3に
形成して成る点にある。
【0011】
【0012】
【実施例】以下図面に基づいて本考案の1実施例を詳述
する。
する。
【0013】図1において、瓦取付用ビス1は、螺糸2
を備えたシャンク3の先端に尖端部4を設けると共に、
尾端に皿状の頭部5を設けており、前記螺糸2に臨む頭
部5のテーパ部にセレーション6を形成している。尚、
頭部5には、プラス溝等、回転工具係合用の係合部7が
設けられている。
を備えたシャンク3の先端に尖端部4を設けると共に、
尾端に皿状の頭部5を設けており、前記螺糸2に臨む頭
部5のテーパ部にセレーション6を形成している。尚、
頭部5には、プラス溝等、回転工具係合用の係合部7が
設けられている。
【0014】前記螺糸2は、軸線に直交する基準線Lに
対して、進入側フランク8のフランク角αを10度ない
し20度、好ましくは15度、後退側フランク9のフラ
ンク角βを25度ないし35度、好ましくは30度に形
成している。
対して、進入側フランク8のフランク角αを10度ない
し20度、好ましくは15度、後退側フランク9のフラ
ンク角βを25度ないし35度、好ましくは30度に形
成している。
【0015】図2に示すように、瓦取付用ビス1は、カ
ラーベストやフルベスト等の薄板状の瓦10に予め設け
られた取付孔11を挿通され、該瓦10を敷設せしめら
れた気泡コンクリート基材12にねじ込まれる。
ラーベストやフルベスト等の薄板状の瓦10に予め設け
られた取付孔11を挿通され、該瓦10を敷設せしめら
れた気泡コンクリート基材12にねじ込まれる。
【0016】一般的に、瓦10の肉厚Tは4.5mm、取
付孔11の内径Aは4.05mmとされているのが通常で
ある。
付孔11の内径Aは4.05mmとされているのが通常で
ある。
【0017】本考案において、瓦取付用ビス1の螺糸2
は、谷径d、山径D、ピッチPを、d<A<Dに形成す
ると共に、T×2/3<Pに形成している。即ち、前記
肉厚Tが4.5mm、内径Aが4.05mmとされた瓦10
に対して、谷径dは3.0mmないし4.0mm、好ましく
は3.0mm、山径Dは5.5mmないし6.0mm、好まし
くは5.8mm、ピッチPは3.0mmないし4.0mm、好
ましくは3.6mm(この場合、P=T×4/5)であ
る。
は、谷径d、山径D、ピッチPを、d<A<Dに形成す
ると共に、T×2/3<Pに形成している。即ち、前記
肉厚Tが4.5mm、内径Aが4.05mmとされた瓦10
に対して、谷径dは3.0mmないし4.0mm、好ましく
は3.0mm、山径Dは5.5mmないし6.0mm、好まし
くは5.8mm、ピッチPは3.0mmないし4.0mm、好
ましくは3.6mm(この場合、P=T×4/5)であ
る。
【0018】前述のように、d<A<Dに構成すること
により、谷径dが取付孔11の内径Aより小さいため、
シャンク3を取付孔11に挿通することが可能な反面、
山径Dが可及的に大きく形成されているため、気泡コン
クリート基材12の内部における螺糸2の係合力が大き
く、引き抜き抵抗の大きい締着力が得られる。
により、谷径dが取付孔11の内径Aより小さいため、
シャンク3を取付孔11に挿通することが可能な反面、
山径Dが可及的に大きく形成されているため、気泡コン
クリート基材12の内部における螺糸2の係合力が大き
く、引き抜き抵抗の大きい締着力が得られる。
【0019】また、前述のように、T×2/3<Pに構
成することにより、螺糸2を取付孔11に螺挿せしめる
際、該取付孔11の内周部の切削破壊を最小限に抑制す
ることができる。即ち、ビス1を回転しながら瓦10の
取付孔11にねじ込むと、前述のようにA<Dである以
上、螺糸2による取付孔11の内周部の切削破壊は不可
避であるが、T×2/3<Pであるため、取付孔11の
内周部は、周方向に関して、瓦10の肉厚T方向に、上
下2条のねじ溝2a、2bを形成される個所以外に、必
ず少なくとも1個所は、上下に1条のねじ溝2cだけを
形成される部分を残存せしめることになる。従って、こ
の1条のねじ溝2cに近傍する瓦素材の原形残存部10
aにより、後述するように取付孔11が破壊されてバカ
孔化することを防止する。
成することにより、螺糸2を取付孔11に螺挿せしめる
際、該取付孔11の内周部の切削破壊を最小限に抑制す
ることができる。即ち、ビス1を回転しながら瓦10の
取付孔11にねじ込むと、前述のようにA<Dである以
上、螺糸2による取付孔11の内周部の切削破壊は不可
避であるが、T×2/3<Pであるため、取付孔11の
内周部は、周方向に関して、瓦10の肉厚T方向に、上
下2条のねじ溝2a、2bを形成される個所以外に、必
ず少なくとも1個所は、上下に1条のねじ溝2cだけを
形成される部分を残存せしめることになる。従って、こ
の1条のねじ溝2cに近傍する瓦素材の原形残存部10
aにより、後述するように取付孔11が破壊されてバカ
孔化することを防止する。
【0020】更に、本実施例において、図2(B)に示
すように、セレーション6を設けた頭部5のテーパ部の
軸方向寸法Sは、S<T×2/3に形成されている。即
ち、前記肉厚Tが4.5mmとされた瓦10に対して、テ
ーパ部の軸方向寸法Sは2.3mmないし2.8mm、好ま
しくは2.5mmである(この場合、S=T×5/9であ
る)。
すように、セレーション6を設けた頭部5のテーパ部の
軸方向寸法Sは、S<T×2/3に形成されている。即
ち、前記肉厚Tが4.5mmとされた瓦10に対して、テ
ーパ部の軸方向寸法Sは2.3mmないし2.8mm、好ま
しくは2.5mmである(この場合、S=T×5/9であ
る)。
【0021】以上の実施例によれば、気泡コンクリート
基材12に瓦10を載置した状態でビス1を回転しなが
ら取付孔11にねじ込むと、螺糸2により取付孔11の
内周部にはねじ溝2a、2b、2cが形成されるが、取
付孔11の周方向に関して少なくとも1個所には切削破
壊によりねじ溝を形成されない原形残存部10aが残存
せしめられる。
基材12に瓦10を載置した状態でビス1を回転しなが
ら取付孔11にねじ込むと、螺糸2により取付孔11の
内周部にはねじ溝2a、2b、2cが形成されるが、取
付孔11の周方向に関して少なくとも1個所には切削破
壊によりねじ溝を形成されない原形残存部10aが残存
せしめられる。
【0022】そこで、ビス1のねじ込みを続けると、ビ
ス1は、尖端部4からシャンク3にかけて気泡コンクリ
ート基材12にねじ込み締着される一方、図2(B)に
示すように、セレーション6を設けた頭部5のテーパ部
が取付孔11の上部開口縁を切削しつつ進入し、頭部5
を瓦10に押圧した状態でねじ込みを完了する。
ス1は、尖端部4からシャンク3にかけて気泡コンクリ
ート基材12にねじ込み締着される一方、図2(B)に
示すように、セレーション6を設けた頭部5のテーパ部
が取付孔11の上部開口縁を切削しつつ進入し、頭部5
を瓦10に押圧した状態でねじ込みを完了する。
【0023】この際、図2(B)に示すように、セレー
ション6の切削破壊により、頭部5のテーパ部は、瓦1
0内に埋入され取付孔11に密着するが、前述した原形
残存部10aは、そのまま原形を残しており、シャンク
3を好適に抱持する。従って、取付完了後において、ビ
ス1の横方向に対して、瓦10は、前記原形残存部10
aを介してシャンク3に係合し、ガタツキや位置ずれを
阻止されている。
ション6の切削破壊により、頭部5のテーパ部は、瓦1
0内に埋入され取付孔11に密着するが、前述した原形
残存部10aは、そのまま原形を残しており、シャンク
3を好適に抱持する。従って、取付完了後において、ビ
ス1の横方向に対して、瓦10は、前記原形残存部10
aを介してシャンク3に係合し、ガタツキや位置ずれを
阻止されている。
【0024】本考案の特徴を明瞭ならしめるため、図3
に比較例を示している。この比較例は、瓦10の肉厚T
に対して、螺糸2のピッチPを、T×2/3>Pに形成
している。従って、図3(A)に示すように、ビス1を
回転しながら取付孔11に挿通せしめると、取付孔11
は、周方向に関して、何れの個所も必ず上下に2条以上
のねじ溝を形成される。即ち、一側部において、ねじ溝
2a、2bを、他側部において、ねじ溝2c、2dを形
成され、本考案について上述したような原形残存部10
aに相当する部分を有しない。
に比較例を示している。この比較例は、瓦10の肉厚T
に対して、螺糸2のピッチPを、T×2/3>Pに形成
している。従って、図3(A)に示すように、ビス1を
回転しながら取付孔11に挿通せしめると、取付孔11
は、周方向に関して、何れの個所も必ず上下に2条以上
のねじ溝を形成される。即ち、一側部において、ねじ溝
2a、2bを、他側部において、ねじ溝2c、2dを形
成され、本考案について上述したような原形残存部10
aに相当する部分を有しない。
【0025】 このため、比較例では、頭部5が取付孔
11に進入すると、図3(B)に示すように、取付孔1
1は、全周にわたり上下2条のねじ溝の間において圧潰
され、破壊されたバカ孔13を形成してしまう。その結
果、取付完了後、瓦10は、前記バカ孔13を介してビ
ス1の横方向に遊動してガタツキ可能であり、ガタツキ
によるビス1の弛緩を促進する。
11に進入すると、図3(B)に示すように、取付孔1
1は、全周にわたり上下2条のねじ溝の間において圧潰
され、破壊されたバカ孔13を形成してしまう。その結
果、取付完了後、瓦10は、前記バカ孔13を介してビ
ス1の横方向に遊動してガタツキ可能であり、ガタツキ
によるビス1の弛緩を促進する。
【0026】
【考案の効果】 本考案によれば、薄板状の瓦10を気
泡コンクリート基材12に取付固着するに際し、1本の
ビスにより、次のような相互に有機的に関連した
(1)、(2)、(3)の効果を同時に奏することがで
きる。 (1)ビス1の螺糸2の山径Dを可及的大きく形成して
いるので、脆弱な気泡コンクリート基材12に対して引
き抜き抵抗を大ならしめる強固な締着を可能にできる。 (2)前記のような大きな山径Dによる結果、取付孔1
1の切削破壊は不可避であるから、通常は取付孔11が
バカ孔化してしまう問題を生じることになるが、本考案
によれば、螺糸のピッチPを瓦の肉厚Tに対して、T×
2/3<Pに形成しているので、螺糸2を取付孔11に
ねじ込むことによりねじ溝を切削形成した状態で、図2
(A)に示すように、取付孔11の内周部が周方向に関
する少なくとも1個所において螺糸2のねじ山を一つだ
け臨ましめる個所を形成するため、該個所には取付孔1
1の軸方向に二つ以上のねじ溝が絶対に形成されること
はなく原形残存部10aを有することになり、この原形
残存部10aに基づいて取付孔11の形崩れを防止し、
取付孔11のバカ孔化を防止することができる。 (3)ところで、瓦の取付に際しては、ビスの頭部が瓦
の表面に突出しないことが望ましいため、ビス1を更に
ねじ込むことにより頭部5を取付孔11に進入せしめる
ように、頭部5を皿状に形成すると共に頭部のテーパ部
にセレーション6を設けることが必要になるが、通常は
セレーション6が取付孔11を切削するので、この切削
により前記(2)において折角形成した原形残存部10
aを崩壊してしまうことになる。この点に関して、本考
案によれば、前記テーパ部の軸方向寸法Sを瓦の肉厚T
に対して、S<T×2/3に形成しているので、セレー
ション6が取付孔11の開口縁を切削することにより頭
部5を瓦内に埋入し密着せしめた状態で、図2(B)に
示すように、前記原形残存部10aがそのまま原形を残
すことになり、取付孔11のバカ孔化防止という所期の
目的を達することができたものである。
泡コンクリート基材12に取付固着するに際し、1本の
ビスにより、次のような相互に有機的に関連した
(1)、(2)、(3)の効果を同時に奏することがで
きる。 (1)ビス1の螺糸2の山径Dを可及的大きく形成して
いるので、脆弱な気泡コンクリート基材12に対して引
き抜き抵抗を大ならしめる強固な締着を可能にできる。 (2)前記のような大きな山径Dによる結果、取付孔1
1の切削破壊は不可避であるから、通常は取付孔11が
バカ孔化してしまう問題を生じることになるが、本考案
によれば、螺糸のピッチPを瓦の肉厚Tに対して、T×
2/3<Pに形成しているので、螺糸2を取付孔11に
ねじ込むことによりねじ溝を切削形成した状態で、図2
(A)に示すように、取付孔11の内周部が周方向に関
する少なくとも1個所において螺糸2のねじ山を一つだ
け臨ましめる個所を形成するため、該個所には取付孔1
1の軸方向に二つ以上のねじ溝が絶対に形成されること
はなく原形残存部10aを有することになり、この原形
残存部10aに基づいて取付孔11の形崩れを防止し、
取付孔11のバカ孔化を防止することができる。 (3)ところで、瓦の取付に際しては、ビスの頭部が瓦
の表面に突出しないことが望ましいため、ビス1を更に
ねじ込むことにより頭部5を取付孔11に進入せしめる
ように、頭部5を皿状に形成すると共に頭部のテーパ部
にセレーション6を設けることが必要になるが、通常は
セレーション6が取付孔11を切削するので、この切削
により前記(2)において折角形成した原形残存部10
aを崩壊してしまうことになる。この点に関して、本考
案によれば、前記テーパ部の軸方向寸法Sを瓦の肉厚T
に対して、S<T×2/3に形成しているので、セレー
ション6が取付孔11の開口縁を切削することにより頭
部5を瓦内に埋入し密着せしめた状態で、図2(B)に
示すように、前記原形残存部10aがそのまま原形を残
すことになり、取付孔11のバカ孔化防止という所期の
目的を達することができたものである。
【0027】
【0028】
【図1】本考案の1実施例を示す平面図と、側面図と、
一部拡大断面図である。
一部拡大断面図である。
【図2】本考案の1実施例を示しており、(A)はビス
の螺進状態を示す拡大断面図、(B)は締着完了状態を
示す拡大断面図である。
の螺進状態を示す拡大断面図、(B)は締着完了状態を
示す拡大断面図である。
【図3】本考案に対する比較例を示しており、(A)は
ビスの螺進状態を示す拡大断面図、(B)は締着完了状
態を示す拡大断面図である。
ビスの螺進状態を示す拡大断面図、(B)は締着完了状
態を示す拡大断面図である。
1 ビス 2 螺糸 3 シャンク 4 尖端部 5 頭部 6 セレーション 7 係合部 8 進入側フランク 9 後退側フランク 10 瓦 10a 原形残存部 11 取付孔 12 気泡コンクリート基材 T 瓦の肉厚 A 取付孔の内径 d 螺糸の谷径 D 螺糸の山径 S テーパ部の軸方向寸法
Claims (1)
- 【請求項1】 薄板状の瓦の取付孔を挿通して気泡コン
クリート基材にねじ込まれるビスであって、螺糸付きシ
ャンクの先端に尖端部を設けると共に、尾端に皿状の頭
部を設け、前記螺糸に臨む頭部のテーパ部にセレーショ
ンを設けた瓦取付用ビスにおいて、 前記瓦の肉厚をT、取付孔の内径をA、螺糸の谷径を
d、螺糸の山径をD、螺糸のピッチをPとしたとき、d
<A<Dに形成されると共に、螺糸を取付孔にねじ込む
ことによりねじ溝を切削形成した状態で、取付孔の内周
部が周方向に関する少なくとも1個所において螺糸のね
じ山を一つだけ臨ましめることにより、該個所における
取付孔の軸方向に二つ以上のねじ溝を形成されない原形
残存部を形成せしめるように、T×2/3<Pに形成し
て成り、 更に、前記頭部のセレーションが取付孔の開口縁を切削
することにより瓦内に埋入され密着した状態で、前記原
形残存部がそのまま原形を残すように、 前記テーパ部の
軸方向寸法Sを、瓦の肉厚Tに対して、S<T×2/3
に形成して成ることを特徴とする瓦取付用ビス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993020952U JPH0750574Y2 (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 瓦取付用ビス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993020952U JPH0750574Y2 (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 瓦取付用ビス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0673422U JPH0673422U (ja) | 1994-10-18 |
JPH0750574Y2 true JPH0750574Y2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=12041532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993020952U Expired - Lifetime JPH0750574Y2 (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 瓦取付用ビス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0750574Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10235817B4 (de) * | 2002-08-05 | 2004-08-05 | Ejot Gmbh & Co. Kg | Selbstfurchende Schraube |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4439077A (en) * | 1982-02-11 | 1984-03-27 | Godsted Kent B | Concrete screw anchor |
DE3245700A1 (de) * | 1982-12-10 | 1984-06-14 | Richter-System GmbH & Co KG, 6103 Griesheim | Selbstschneidende schnellbauschraube |
JPS63163321U (ja) * | 1987-04-15 | 1988-10-25 |
-
1993
- 1993-03-29 JP JP1993020952U patent/JPH0750574Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0673422U (ja) | 1994-10-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5267423A (en) | Self-drilling anchor and bearing plate assembly | |
US4757662A (en) | Membrane roofing fastener | |
EP0489795B1 (en) | Non-seating plate/fastener assembly | |
NO162921B (no) | Festeanordning for befestigelse i gipsplater, lettbetong o.l. | |
US20030092334A1 (en) | Removable and adjustable surf fin system | |
JP2004526891A (ja) | 切削ネジ | |
US5909992A (en) | Self-tapping screw for fastening a metal corrugated board | |
JPH0750574Y2 (ja) | 瓦取付用ビス | |
JPH09310411A (ja) | コンクリート用締結装置 | |
EP0416183A1 (en) | Anchor-fixing | |
JP2019148330A (ja) | 締結装置及びこれを使用した軟質材の固定構造 | |
JP2000517012A (ja) | 波板用ファスナー | |
KR200290213Y1 (ko) | 앵커볼트의 로킹장치 | |
JP4183434B2 (ja) | 建材用ビス | |
JP2004278209A (ja) | 手摺用ブラケット | |
KR200286078Y1 (ko) | 구조물 고정용 앵커보울트 | |
KR102413865B1 (ko) | 단열재 고정구 | |
JP2554770Y2 (ja) | 床づか | |
JP4042684B2 (ja) | 埋め込み栓の施工構造 | |
JP2003027669A (ja) | 瓦締結用釘 | |
JPH036740Y2 (ja) | ||
JP3000632U (ja) | アンカー | |
JP2537128Y2 (ja) | ねじ切り用中空セラミックス・パネル | |
JPH0536586B2 (ja) | ||
JPH11311227A (ja) | ビス固定補助具 |