JPH0750105B2 - 結晶性ポリマ−の逐次抽出分離方法 - Google Patents

結晶性ポリマ−の逐次抽出分離方法

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JPH0750105B2
JPH0750105B2 JP15174786A JP15174786A JPH0750105B2 JP H0750105 B2 JPH0750105 B2 JP H0750105B2 JP 15174786 A JP15174786 A JP 15174786A JP 15174786 A JP15174786 A JP 15174786A JP H0750105 B2 JPH0750105 B2 JP H0750105B2
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浅沼  正
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリマーの逐次抽出分離方法に関する。詳し
くは、結晶性ポリマーを逐次抽出して結晶性、組成など
の異なる各成分に分離する方法に関する。
〔従来の技術〕
ポリマーを種々の溶媒を用いて逐次抽出して結晶性、組
成、分子量などの異なる各成分に分離することは良く知
られている。中でもポリプロピレン、ポリエチレンなど
の結晶性ポリマーを逐次抽出して各成分に分離すること
は広く行われ、沸点の異なる炭化水素溶媒を用いてその
溶剤の還流状態で抽出する方法(Bull.Chemical Societ
y Japan,37巻,909ページ(1964年)、良溶媒である炭化
水素化合物と貧溶媒であるアルコール類などとの混合溶
媒を用いて逐次抽出する方法(中部化学関係学協会支部
連合秋期大会第13回講演予稿集3A,20(1982年))など
がある。
〔発明が解決すべき問題点〕
ポリマーの物性改良などの目的で重合法−物性−組成の
3者の関係を検討することは重要であり、この目的のた
め上記逐次抽出を実施することは広く行われているが、
混合溶媒を用いる方法は分離性能は優れているが操作に
熟練を要するという問題があり、また沸点の異なる炭化
水素溶媒を用いる方法は簡単であるが抽出分離の再現性
等の精度に難があるという問題があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は上記問題点を解決し、しかもロボット等を利
用した自動逐次抽出をも可能にせしめる方法について鋭
意検討し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、円筒の一端に脱着可能な蓋を設け、他
端より内側に円筒に密着したフィルターを設けてなる容
器に、初めに蓋を解放して結晶性ポリマーを装入し、次
いで蓋を閉じた後蓋を設けた端を下方に向け、フィルタ
ーを通して該結晶性ポリマーを加熱下に溶解する比較的
高沸点の溶媒を装入し、次いで該容器を加熱して結晶性
ポリマーを実質的に溶解した後、降温して結晶性ポリマ
ーを析出せしめ、しかる後容器を逆転して蓋を設けた端
を上部とし、蓋を解放して該容器を抽出器に入れ、比較
的低沸点の溶媒より逐次溶媒の還流状態で析出したポリ
マーを抽出することを特徴とする結晶性ポリマーの逐次
抽出分離方法である。
本発明において用いる容器としては、例えば第1図に例
示するような構造のものが用いられ、材質としてはガラ
ス或いは金属製のものなどが好ましく用いられる。第1
図は該容器の断面図であり、1はフィルターであり、通
常円形で円筒に密着した構造であり、該フィルターは円
筒に融着せしめておくが好ましい。2は結晶性ポリマー
の溶解時に用いるスターラーを示している。3は蓋、4
は蓋の押さえ、5は結晶性ポリマーを溶解析出させる部
分である。蓋の形状については特に制限はないが、取り
外し可能であり、閉じた状態で加熱しても液がモレない
形状であれば良い。1のフィルターの上方の部分は結晶
性ポリマー溶解用の溶媒を装入するために用いると便利
であり、フィルターは一端に接せず、やや内側に設けら
れている。フィルターを通して5に溶媒を装入するには
溶媒をフィルター上方に入れた時容器全体を減圧下に保
持し次いで常圧にもどすなどの操作で容易に行える。フ
ィルターとしては金網或いは焼結フィルターなどを用い
れば良い。
本発明の逐次抽出を適用するに好適な結晶性ポリマーと
しては沸点の異なる溶剤によって組成の異なる成分に抽
出分離が容易なポリα−オレフィンであり、中でも結晶
性ポリプロピレン、特にプロピレンのブロック共重合体
に適用すると効果的である。
逐次抽出に使用する溶剤としては特に制限はなく、炭化
水素化合物、ハロゲン化炭化水素、エステル類、エーテ
ル類、ケトン類が使用でき、それらによる還流状態での
抽出は常圧〜減圧下に結晶性ポリマー融点以下の温度で
実施される。好ましい溶剤としては結晶性ポリマーの融
点以下の沸点を有する溶剤である。
本発明においては、結晶性ポリマーはまず第1図に示す
ような容器に入れられ、後述の該結晶性ポリマーを溶解
しうる溶剤によって実質的に完全に溶解される。次いで
ポリマーが結晶化析出するに充分な時間低温に保持して
ゲル状物にされる。ここで使用する溶剤としては、結晶
性ポリマーを完全に溶解せしめるものであれば良く特に
制限はないが比較的高沸点の溶剤でしかも逐次抽出に使
用する溶剤と相溶性の良好なものが好ましく利用され
る。又、場合によっては比較的低沸点の溶剤であっても
加圧下で結晶性ポリマーを溶解せしめることも可能であ
る。具体的には高沸点の炭化水素化合物が好適なものと
してあげられ、例えばポリプロピレンに適用するもので
あれば、デカン、デカリン、テトラリン、キシレン、エ
チルベンゼン、白灯油、軽油などが例示できる。
溶解に際しては、第1図に示すようにスターラー等で撹
拌することが好ましい。又、ポリマー中に架橋されたも
のが含有されている場合、或いは無機物が含有されてい
る場合は、予め不溶物を除去するか、或いは不溶物が存
在した状態で冷却しポリマーを結晶化析出することが行
われる。ここでポリマーを結晶化析出する際の低温と
は、ポリマーが結晶化析出するに充分な温度で得られた
ゲル状物を最初に抽出する溶剤の沸点より若干低い温度
であれば良く、ポリマーの結晶化析出は通常は常温で行
われる。低温で保持する時間は結晶性ポリマーの特製に
よって好ましい範囲は変化しうるが、通24時間で充分で
ある。また溶解した状態から低温になるまでの冷却時間
を長くし、結晶性ポリマーを逐次的に結晶化させゲル状
物とすることもできる。
上述の方法で得られたゲル状の結晶性ポリマーを入れた
容器6は抽出器に移され抽出される。この際には第2図
に示すように蓋を上方にし、しかも蓋は解放され抽出器
にセットされる(第2図)。7は還流冷却器、8は抽出
溶剤、9は抽出溶剤の加熱器である。抽出器としては、
ソックスレー抽出器、熊川式抽出器などが例示できるが
その形状としては特に限定はなく還流抽出ができる形状
のものであれば良い。
1つの溶媒での抽出時間は還流の程度によっても相異し
特定できないが、通常は数時間〜十数時間で充分であ
る。1つの溶媒での抽出が終われば次いでより高沸点の
抽出溶剤或いは溶解度パラメーターが相異する溶剤によ
って抽出が行われる。抽出物は必要に応じ貧溶媒(例え
ばα−オレフィンの重合体であればメタノール等が挙げ
られる)中に投ずることで析出分離できる。
本発明において重要なのは、特定の形状の容器でポリマ
ーの加熱溶解及び冷却ゲル化を行い、続けて同じ容器を
用いゲル状物と溶液を分離することなく抽出操作を行う
点にある。従って抽出に使用する溶媒の量はゲル状物と
するのに用いた比較的高沸点の溶媒が混合しても大幅に
沸点が上昇しない程度用いるのが良い。
〔発明の効果〕
本発明の方法を実施することにより結晶性ポリマーを組
成、結晶性などの相異する部分に容易に分離することが
可能であり、工業的に極めて価値があるデータを採用す
ることが可能となり、極めて意義がある。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
参考例 1)固体触媒成分の調整 直径12mmの鋼球9Kgの入った内容積4の粉砕用ポット
を4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに窒素雰
囲気中で塩化マグネシウム300g、テトラエトキシシラン
60ml、及びα,α,α−トリフロロトルエン45mlを加え
40時間粉砕した。
上記共粉砕物300gを5のフラスコに入れ、四塩化チタ
ン1.5、トルエン1.5を加え、100℃で30分間撹拌処
理した。次いで静置し上澄液を除き、同様に四塩化チタ
ン1.5、トルエン1.5を加え、100℃で30分間撹拌処
理し、次いで上澄液を除いた。その後4のn−ヘプタ
ンを用いて固形分を洗浄することを10回繰り返した。得
られた固体触媒スラリーの1部分をサンプリングしてチ
タン分を分析したところ1.9wt%であった。
2)重合体Aの合成 内容積5オートクレーブを用いて、上記固体触媒20m
g、ジエチルアルミニウムクロライド0.128ml、p−トル
イル酸メチル0.06ml及びトリエチルアルミニウム0.03ml
を加え、次いでプロピレンを1.8Kg装入し、さらに水素
を3.3N加え、75℃で2時間重合反応を行った。次いで
未反応のプロピレンをパージし、ポリマーを取り出し乾
燥してポリプロピレン(重合体A)250gを得た。
3)重合体Bの合成 触媒として高活性三塩化チタン(丸紅ソルヴー社製、TG
Y−24)100mgとジエチルアルミニウムクロライド1mlを
用いた他は2)と同様にしてポリプロピレン(重合体
B)750gを得た。
4)重合体Cの合成 2)と同様の反応を行った後プロピレンをパージするこ
となく内温を50℃とし、エチレン分圧8Kg/cm2−ゲージ
となるようにエチレンを追加し、さらにトリエチルアル
ミニウム0.2mlを追加し重合をつづけ、さらにエチレン
を追加しながらエチレン分圧8Kg/cm2−ゲージとなるよ
うに保って1時間重合を行った。その後プロピレンをパ
ージして重合体C334gを得た。
実施例1〜4 上記で得た重合体3gとフェノール系安定剤0.1gとを、第
1図に示すような形状のステンレス製容器(内径30mm、
長さ60mm、フィルター(200メッシュの金網2枚重ね)
を蓋より40mmの位置に設置、テーパー付の蓋はテフロン
でシールした)に入れ蓋を閉じた後、逆(第1図のよう
に)にし、フィルターを通してキシレンを10ml入れた。
その後150℃に1時間加熱して溶解し、3時間かけて25
℃まで降温し25℃で24時間保持した。ついで第2図に示
すような抽出器に蓋部を上にしてセットし各々200mlの
抽出溶剤を用い、表−1に示す条件で各々6時間抽出し
た。抽出物及び残分の全ポリマーに対する割合、極限粘
度及びそれぞれのC13NMRで測定した特性を表−1に示
す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いる容器の1例の断面図であり、第
2図は抽出器の1例の断面図である。第2図の→は冷却
水の流路を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒の一端に脱着可能な蓋を設け、他端よ
    り内側に円筒に密着したフィルターを設けてなる容器
    に、初めに蓋を解放して結晶性ポリマーを装入し、次い
    で蓋を閉じた後蓋を設けた端を下方に向け、フィルター
    を通して該結晶性ポリマーを加熱下に溶解する比較的高
    沸点の溶媒を装入し、次いで該容器を加熱して結晶性ポ
    リマーを実質的に溶解した後、降温して結晶性ポリマー
    を析出せしめ、しかる後容器を逆転して蓋を設けた端を
    上部とし、蓋を解放して該容器を抽出器に入れ、比較的
    低沸点の溶媒より逐次溶媒の還流状態で析出したポリマ
    ーを抽出することを特徴とする結晶性ポリマーの逐次抽
    出分離方法。
  2. 【請求項2】結晶性ポリマーがα−オレフィンの重合体
    である特許請求の範囲第1項記載の結晶性ポリマーの逐
    次抽出分離方法。
  3. 【請求項3】結晶性ポリマーがプロピレンのブロック共
    重合体である特許請求の範囲第1項記載の結晶性ポリマ
    ーの逐次抽出分離方法。
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