JPH0749063A - 車両用内燃機関の吸気温制御装置 - Google Patents

車両用内燃機関の吸気温制御装置

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JPH0749063A
JPH0749063A JP551394A JP551394A JPH0749063A JP H0749063 A JPH0749063 A JP H0749063A JP 551394 A JP551394 A JP 551394A JP 551394 A JP551394 A JP 551394A JP H0749063 A JPH0749063 A JP H0749063A
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intake
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和貴 鈴木
Tatsuo Sugimoto
竜雄 杉本
Yasutoshi Yamanaka
保利 山中
Takayuki Hayashi
孝幸 林
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1の目的は、燃費の悪化を招くことなく吸
気温を低下させることにあり、第2の目的は、低コスト
で吸気温を適正な温度に制御することにある。 【構成】 エンジン3の冷却水回路4に接続された温水
回路5は、ラジエータ2の一部を利用して設けられたサ
ブラジエータ6、このサブラジエータ6で冷却された冷
却水またはラジエータ2の上流から導かれた冷却水をエ
ンジン3の吸入空気と熱交換させる吸気熱交換器7、サ
ブラジエータ6で冷却された冷却水とラジエータ2の上
流から導かれた冷却水との吸気熱交換器7への流入割合
を調節する冷温水切替弁38を備える。この冷温水切替
弁38は、吸気熱交換器7で冷却水と熱交換された吸入
空気の温度に基づいて、制御装置39により制御され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン冷却水を利用
して内燃機関の吸気温を適正な温度に制御する車両用内
燃機関の吸気温制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両では、内燃機関に吸入され
る吸入空気の温度(以下吸気温と言う)が上昇すると、
空気が希薄となって出力低下を招き、吸気温が低過ぎる
と、空気の密度が大きくなって多量のHCを排出してし
まう。そこで、従来より、吸気温が高過ぎる場合には、
冷房手段(冷凍サイクル)によって得られた冷風を利用
して吸気温を低下させる方法が提案されている(実開昭
60−43132号公報参照)。また、吸気温が低過ぎ
る場合には、吸入空気を高温のエンジン冷却水と熱交換
させることによって吸気温を上昇させる方法が提案され
ている(実開平1−173449号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、冷風を利用
して吸気温を低下させる方法は、冷媒圧縮機の負荷が増
大することで燃費の悪化を招くとともに、冷媒圧縮機の
耐久性が低下するという課題を有している。また、上述
の吸気温を低下させる方法と吸気温を上昇させる方法と
を組み合わせて吸気温を適正な温度に制御しようとした
場合、両者の方法では、吸入空気との熱交換を行う熱交
換媒体が異なり、2つの熱交換系を構成することになる
ため、構造が複雑になってコストが高くなる。本発明の
車両用内燃機関の吸気温制御装置は、上記事情に基づい
て成されたもので、第1の目的は、燃費の悪化を招くこ
となく吸気温を低下させることにあり、第2の目的は、
低コストで吸気温を適正な温度に制御することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、下記の構成を備えた技術的手段を採用す
る。請求項1では、ラジエータを有する内燃機関の冷却
水回路と、この冷却水回路と環状に接続されて、前記冷
却水回路を流れる冷却水の一部が循環する低温水回路
と、この低温水回路に設けられて、前記冷却水回路より
導かれた冷却水を冷却媒体との熱交換によって冷却する
冷却手段と、前記低温水回路の前記冷却手段より下流に
設けられるとともに、前記内燃機関の吸気経路に配され
て、前記冷却手段で冷却された冷却水と前記内燃機関に
吸入される吸入空気との熱交換を行なう吸気熱交換器と
を備える。
【0005】請求項2では、ラジエータを有する内燃機
関の冷却水回路と、この冷却水回路と環状に接続され
て、前記冷却水回路を流れる冷却水の一部が循環する低
温水回路と、この低温水回路に設けられて、前記冷却水
回路より導かれた冷却水を冷却媒体との熱交換によって
冷却する冷却手段と、前記低温水回路の前記冷却手段よ
り下流に設けられるとともに、前記内燃機関の吸気経路
に配されて、前記内燃機関に吸入される吸入空気と冷却
水との熱交換を行なう吸気熱交換器と、前記ラジエータ
より上流の前記冷却水回路から前記吸気熱交換器へ冷却
水を導く高温冷却水路と、前記低温水回路を通って前記
吸気熱交換器へ流入する冷却水量と前記高温冷却水路を
通って前記吸気熱交換器へ流入する冷却水量との割合を
調節する冷却水量調節手段とを備える。
【0006】請求項3では、請求項2記載の車両用内燃
機関の吸気温制御装置において、前記冷却水量調節手段
は、前記吸気経路を流れる吸入空気の温度を検出する吸
気温検出手段と、前記冷却水回路より前記低温水回路を
通って前記吸気熱交換器へ流れる冷却水路と前記冷却水
回路より前記高温冷却水路を通って前記吸気熱交換器へ
流れる冷却水路との切り替えを行なう水路切替弁と、前
記吸気温検出手段の検出値に基づいて前記水路切替弁の
作動を制御する制御装置とを備える。
【0007】請求項4では、請求項2記載の車両用内燃
機関の吸気温制御装置において、前記冷却水量調節手段
は、前記高温冷却水路より流入する冷却水の温度に基づ
いて、前記低温水回路を通って前記吸気熱交換器へ流入
する冷却水量と前記高温冷却水路を通って前記吸気熱交
換器へ流入する冷却水量との割合を調節するサーモスタ
ットを使用したものである。
【0008】請求項5では、ラジエータを有する内燃機
関の冷却水回路と、前記ラジエータより上流の前記冷却
水回路から前記内燃機関の吸気経路に設けられた気化器
へ冷却水を導くアイシング防止回路と、前記冷却水回路
と前記アイシング防止回路とを接続する低温水回路と、
この低温水回路に設けられて、前記冷却水回路より導か
れた冷却水を冷却媒体との熱交換によって冷却する冷却
手段と、前記冷却水回路より前記アイシング防止回路を
通って前記気化器へ導かれる冷却水量と前記冷却水回路
より低温水回路および前記アイシング防止回路の一部を
通って前記気化器へ導かれる冷却水量との割合を調節す
る冷却水量調節手段とを備える。
【0009】請求項6では、請求項5記載の車両用内燃
機関の吸気温制御装置において、前記冷却水量調節手段
は、前記アイシング防止回路より流入する冷却水の温度
に基づいて、前記冷却水回路より前記アイシング防止回
路を通って前記気化器へ導かれる冷却水量と前記冷却水
回路より前記低温水回路および前記アイシング防止回路
の一部を通って前記気化器へ導かれる冷却水量との割合
を調節するサーモスタットを使用したものである。
【0010】請求項7では、請求項5記載の車両用内燃
機関の吸気温制御装置において、前記冷却水量調節手段
は、前記吸気経路を流れる吸入空気の温度を検出する吸
気温検出手段と、前記冷却水回路より前記アイシング防
止回路を通って前記気化器へ流れる冷却水路と前記冷却
水回路より前記低温水回路および前記アイシング防止回
路の一部を通って前記気化器へ流れる冷却水路との切り
替えを行なう水路切替弁と、前記吸気温検出手段の検出
値に基づいて前記水路切替弁の作動を制御する制御装置
とを備える。
【0011】請求項8では、請求項5〜7記載の何れか
の車両用内燃機関の吸気温制御装置において、前記アイ
シング防止回路は、前記気化器に導かれた冷却水を、前
記気化器より下流の前記吸気経路に導くように構成され
ている。
【0012】
【作用】上記各請求項に係わる本発明は、以下の作用を
奏する。 (請求項1に係る本発明)冷却水回路より低温水回路に
導かれた冷却水は、その低温水回路に設けられた冷却手
段によって冷却された後、冷却手段より下流に設けられ
た吸気熱交換器へ送られる。吸気熱交換器では、低温水
回路を通って導かれた冷却水と内燃機関の吸気経路を流
れる吸入空気との熱交換が行われる。従って、冷却手段
で冷却水の温度を吸気温より低くすることで、吸気温を
低下させることができる。
【0013】(請求項2に係る本発明)内燃機関に吸入
される吸入空気は、吸気経路に配された吸気熱交換器で
冷却水と熱交換される。吸気熱交換器には、冷却水量調
節手段によって調節された割合に応じて、冷却手段で冷
却された低温の冷却水と高温冷却水路を通って導かれた
高温の冷却水とが流入する。従って、吸気熱交換器に流
入する低温の冷却水と高温の冷却水との流入割合を調節
することで、最適な吸気温を得ることができる。
【0014】(請求項3に係る本発明)請求項2に記載
された冷却水量調節手段は、吸気経路を流れる吸入空気
の温度に基づいて水路切替弁の作動が制御される。これ
により、最適な吸気温が得られるように、吸気熱交換器
へ流入する低温の冷却水量と高温の冷却水量との割合を
調節することができる。
【0015】(請求項4に係る本発明)請求項2に記載
された冷却水量調節手段は、サーモスタットを使用する
ことにより、高温冷却水路より流入する冷却水の温度に
基づいて、低温水回路を通って吸気熱交換器へ流入する
冷却水量と高温冷却水路と通って吸気熱交換器へ流入す
る冷却水量との割合を調節することができる。
【0016】(請求項5に係る本発明)内燃機関の吸気
経路に設けられた気化器を通過する吸入空気は、気化器
での氷結を防止するためのアイシング防止回路を通って
気化器へ導かれた冷却水、あるいは低温水回路およびア
イシング防止回路の一部を通って気化器へ導かれた冷却
水との間で熱交換される。従って、アイシング防止回路
を通って気化器へ導かれる冷却水量と低温水回路および
アイシング防止回路の一部を通って気化器へ導かれる冷
却水量との割合を冷却水量調節手段により調節すること
で、最適な吸気温を得ることができる。
【0017】(請求項6に係る本発明)請求項5に記載
された冷却水量調節手段は、サーモスタットを使用する
ことにより、アイシング防止回路より流入する冷却水の
温度に基づいて、冷却水回路よりアイシング防止回路を
通って気化器へ流入する冷却水量と冷却水回路より低温
水回路およびアイシング防止回路の一部を通って気化器
へ流入する冷却水量との割合を調節することができる。
【0018】(請求項7に係る本発明)請求項5に記載
された冷却水量調節手段は、吸気経路を流れる吸入空気
の温度に基づいて水路切替弁の作動が制御される。これ
により、最適な吸気温が得られるように、気化器へ流入
する低温の冷却水量と高温の冷却水量との割合を調節す
ることができる。
【0019】(請求項8に係る本発明)アイシング防止
回路によって気化器に導かれた冷却水は、さらに気化器
より下流の吸気経路に導かれて、吸気経路を流れる吸入
空気との間で熱交換が行なわれる。
【0020】
【実施例】次に、本発明の車両用内燃機関の吸気温制御
装置の第1実施例を図1ないし図9を基に説明する。図
1はエンジンルーム内に配置された吸気温制御装置の全
体構成図である。本実施例の吸気温制御装置1は、ラジ
エータ2を有するエンジン3の冷却水回路4に接続され
た温水回路5、ラジエータ2の一部を利用して設けられ
たサブラジエータ6、エンジン3の吸入空気と冷却水と
の熱交換を行う吸気熱交換器7、この吸気熱交換器7に
流入する低温の冷却水量と高温の冷却水量との割合を調
節する冷却水量調節手段(後述する)等を備える。
【0021】冷却水回路4は、エンジン3のウォータジ
ャケット(図示しない)とラジエータ2とを環状に接続
する環状水路4aと、ラジエータ2を迂回するバイパス
水路4bを備える。この冷却水回路4には、エンジン3
によって駆動されるウォータポンプ8と、ラジエータ2
への冷却水量を制御するサーモスタット9が配されてい
る。
【0022】サーモスタット9は、環状水路4aとバイ
パス水路4bとの接続部に配されて、環状水路4a側の
開度とバイパス水路4b側の開度とを相対的に可変す
る。サーモスタット9の開度(環状水路4a側の開度)
は、エンジン出口水温がTw1(例えば約80℃)以下の
時に全閉(環状水路4a側の開度が全閉)となり、以
後、冷却水温の上昇に応じて開度が大きくなり、エンジ
ン出口水温がTw2(例えば約90℃)以上の時に全開と
なる。なお、冷却水回路4には、図1に示すように、温
水配管10によってヒータコア11が接続され、その温
水配管10に設けられたウォータバルブ12を開くこと
によって、冷却水回路4とヒータコア11とを冷却水が
循環するように設けられている。
【0023】ラジエータ2は、図2に示すように、放熱
部13、アッパタンク14、ロアタンク15より成り、
ラジエータ2の車両後方側(図1の下方)に設置された
クーリングファン16の送風を受けて冷却水の放熱を行
う。なお、図1に示すラジエータ2の車両前方側には、
冷凍サイクルの冷媒凝縮器17が配置されている。
【0024】放熱部13は、図3に示すように、冷却水
路を成す複数のチューブ13aとコルゲートフィン13
bとを交互に積層して成り、放熱部13の上部側にアッ
パタンク14、下部側にロアタンク15が配置されてい
る。そのアッパタンク14およびロアタンク15は、各
チューブ13aの端部が挿入されるコアプレート18に
パッキン19を介してかしめ固定されている。
【0025】アッパタンク14には、図2に示すよう
に、冷却水を流入させる流入パイプ20とサブラジエー
タ6用の流出パイプ21とが設けられ、ロアタンク15
には、冷却水を流出させる流出パイプ22が設けられて
いる。また、アッパタンク14には、ラジエータ2の内
圧を設定圧以下に保つための加圧キャップ23が設けら
れている。この加圧キャップ23は、ラジエータ2の内
圧が設定圧に達することでオーバフローパイプ24を開
口する。オーバフローパイプ24より流出した冷却水
は、ラジエータ2の外部に設置されたリザーブタンク2
5へ流入する(図1参照)。
【0026】このラジエータ2は、上述のサブラジエー
タ6を一体に構成するもので、流入パイプ20より流入
した冷却水が、ラジエータ2の放熱部13とサブラジエ
ータ6の放熱部13′とに分かれて流れるように設けら
れている。サブラジエータ6は、本発明の冷却手段を成
すもので、アッパタンク14とロアタンク15との間を
冷却水が蛇行して流れるように、アッパタンク14内と
ロアタンク15内にそれぞれ仕切板26を設置して構成
されている(図2および図3参照)。このサブラジエー
タ6は、ラジエータ2に対して冷却水量が少なく、且つ
放熱部13′を冷却水が蛇行して流れるように設けたこ
とで(放熱面積が増大する)、ラジエータ2で冷却され
た冷却水より低い温度の冷却水(理想的には外気温)を
得ることができる。サブラジエータ6で冷却された冷却
水は、アッパタンク14の側端部に設けられた流出パイ
プ21より温水回路5へ導かれる。
【0027】温水回路5は、低温水配管27、高温水配
管(下述する)、および帰路配管28を備える。低温水
配管27は、サブラジエータ6と吸気熱交換器7とを接
続して、サブラジエータ6で冷却された冷却水を吸気熱
交換器7に導く。
【0028】高温水配管は、ラジエータ2より上流の冷
却水を吸気熱交換器7に導くもので、エンジン3の吸気
経路に設けられたスロットルボディ29での氷結を防止
するためのアイシング防止回路30と、このアイシング
防止回路30と吸気熱交換器7とを連絡する連絡配管3
1より成る。アイシング防止回路30は、ラジエータ2
より上流の冷却水回路4とスロットルボディ29とを接
続して、エンジン冷却後の冷却水をスロットルボディ2
9まで導く。連絡配管31は、吸気熱交換器7より上流
の低温水配管27に接続されて、アイシング防止回路3
0を介してスロットルボディ29まで供給された冷却水
を吸気熱交換器7に導く。
【0029】帰路配管28は、吸気熱交換器7とラジエ
ータ2より下流(サーモスタット9より下流位置)の冷
却水回路4とを接続して、吸気熱交換器7でエンジン3
の吸入空気と熱交換された冷却水を冷却水回路4へ還流
させる。
【0030】吸気熱交換器7は、図4に示すように、吸
気経路に介在されたエアクリーナ32のケース32a内
で、フィルタ32bの下流側に配置されている。なお、
吸気経路は、エンジンルームR内の前方寄りに開口する
吸気ダクト33、エアクリーナ32、このエアクリーナ
32でろ過された空気をスロットルボディ29へ導くエ
アクリーナホース34、スロットルボディ29、エンジ
ン3の吸気脈動を防止するためのサージタンク35、お
よび吸入空気をエンジン3の各シリンダ(図示しない)
へ供給するインテークマニホールド36より構成され
る。
【0031】冷却水量調節手段は、吸気温を検出する吸
気温センサ37、低温水配管27と連絡配管31との接
続部に設けられた冷温水切替弁38と、この冷温水切替
弁38を制御する制御装置39より成る。吸気温センサ
37は、エアクリーナ32のケース32a内で吸気熱交
換器7より後方(下流)に設けられて、吸気熱交換器7
で冷却水と熱交換された後の吸入空気の温度を検出す
る。冷温水切替弁38は、低温水配管27を通って吸気
熱交換器7へ流入する低温の冷却水と高温水配管を通っ
て吸気熱交換器7へ流入する高温の冷却水との流量割合
を調節するもので、その構造および作動を以下に説明す
る。
【0032】冷温水切替弁38は、図5に示すように、
2つの流入ポート40a、40bと1つの流出ポート4
0cを有する弁本体40、各流入ポート40a、40b
を切り替えるスプール弁41、このスプール弁41を付
勢するスプリング42、スプール弁41を駆動するカム
43、このカム43を駆動する駆動用モータ44等より
構成される。
【0033】流入ポート40aは、低温水配管27が接
続されて、サブラジエータ6で冷却された冷却水が供給
され、流入ポート40bは、連絡配管31が接続され
て、スロットルボディ29に導かれた冷却水が供給され
る。流出ポート40cは、接続ホース45を介して吸気
熱交換器7の冷却水流入口(図示しない)に連絡されて
いる。
【0034】スプール弁41は、弁本体40内を摺動可
能に設けられて、カム43の回転に伴ってリフト量xが
可変し、そのリフト位置に応じて、流入ポート40aよ
り流入する冷却水量と流入ポート40bより流入する冷
却水量との割合が決まる。具体的には、リフト量xが最
小の時(図5に示す状態)には、流入ポート40aを閉
じて流入ポート40bと流出ポート40cとを連通する
ことにより、流入ポート40bのみより冷却水が流入す
る。リフト量xが最大の時には、流入ポート40bを閉
じて流入ポート40aと流出ポート40cとを連通する
ことにより、流入ポート40aのみより冷却水が流入す
る。また、リフト量xが最小と最大の間では、流入ポー
ト40aおよび流入ポート40bが共に流出ポート40
cと連通し、リフト量xに応じて、流入ポート40aお
よび流入ポート40bより流入する冷却水の流入割合が
決まる。
【0035】スプリング42は、その一端が、Oリング
46を介して弁本体40の下端部に固定されたキャップ
47に係止され、他端がスプール弁41の下端面に係止
されて、リフト量xが最小となる方向(図5の上方)へ
スプール弁41を付勢する。カム43は、自身の回転運
動がシャフト48を介してスプール弁41に伝えられる
ことで、スプール弁41に変位を与える。シャフト48
は、Oリング49を介して弁本体40に支持されてい
る。
【0036】駆動用モータ44は、カム43の回転角を
任意に可変するために、小刻みな等回転角運動で回転す
ることのできるステップモータを採用する。制御装置3
9は、マイクロコンピュータ(図示しない)を内蔵する
もので、吸気温センサ37の検出値Taiを基に冷温水切
替弁38の作動を制御する。
【0037】次に、本実施例の作動を制御装置39の処
理手順に基づいて説明する。図6は制御装置39の作動
を示すフローチャートである。まず、吸気温センサ37
の検出値Taiを読み込む(ステップS1)。続いて、吸
気温センサ37の検出値Taiが、例えば30℃〜40℃
の範囲内(30℃≦Tai≦40℃)にあるか否かを判定
する(ステップS2)。これは、エンジン3の燃料消費
率が最小範囲となる吸気温に制御するためで、一般に、
吸気温と燃料消費量との関係は図7に示す様になる。
【0038】このステップS2の判定で、吸気温(検出
値Tai)が例えば30℃より低い時は、スプール弁41
のリフト量xが最小となるようにカム43の回転角を制
御する(ステップS3)。この結果、冷温水切替弁38
のスプール弁41が流入ポート40aを閉じて流入ポー
ト40bと流出ポート40cとを連通することにより、
高温水配管を介して供給された冷却水が冷温水切替弁3
8を経て吸気熱交換器7へ導かれる(ステップS4)。
これにより、冷却水温が30℃未満の時には、エアクリ
ーナ32に供給された吸入空気が吸気熱交換器7で冷却
水と熱交換されることで、冷却水温の上昇とともに吸気
温(検出値Tai)も上昇する。
【0039】一方、ステップS2の判定で、吸気温(検
出値Tai)が例えば40℃より高い時は、スプール弁4
1のリフト量xが最大となるようにカム43の回転角を
制御する(ステップS5)。この結果、冷温水切替弁3
8のスプール弁41が流入ポート40bを閉じて流入ポ
ート40aと流出ポート40cとを連通することによ
り、低温水配管27を介して供給された冷却水が冷温水
切替弁38を経て吸気熱交換器7へ導かれる(ステップ
S6)。この場合、流入ポート40bが閉じられること
により、高温水配管に冷却水の流れは生じないが、アイ
シング防止回路30内の対流によって、スロットルボデ
ィ29での氷結を防止することは可能である。
【0040】これにより、エアクリーナ32に供給され
た吸入空気が、サブラジエータ6で外気温近く(例えば
30℃)まで冷却された冷却水と熱交換されることで吸
気温(検出値Tai)が低下する。なお、外気温が30℃
以下の場合でも、吸気ダクト33がエンジンルームR内
に開口することから、エンジンルームR内の雰囲気温度
が上昇する(エンジン3の排気輻射熱等により)こと
で、吸気ダクト33より吸入された吸入空気が40℃以
上になる場合がある。
【0041】また、ステップS2の判定で、吸気温(検
出値Tai)が例えば30℃〜40℃の範囲内にある時
は、予め吸気温(検出値Tai)に対して設定されたリフ
ト量xが得られるようにカム43の回転角を制御する
(ステップS7)。この結果、冷温水切替弁38のスプ
ール弁41が、流入ポート40aおよび流入ポート40
bを共に流出ポート40cと連通させることにより、高
温水配管を介して供給された冷却水と低温水配管27を
介して供給された冷却水とが冷温水切替弁38を経て吸
気熱交換器7へ導かれる(ステップS8)。この時、高
温水配管を介して供給された冷却水と低温水配管27を
介して供給された冷却水との割合は、スプール弁41の
リフト位置に応じて決まる。これにより、エアクリーナ
32に供給された吸入空気は、冷温水切替弁38を経て
温度調節された冷却水との熱交換によって、吸気温(検
出値Tai)が30℃〜40℃の範囲内に保たれる。
【0042】このように本実施例では、吸入空気を適正
な温度に保つことができるため、充填効率が向上し、そ
の結果、エンジン3の出力が向上する。従って、エンジ
ン3の出力を同一とした場合の燃料消費量を少なくする
ことができる。実際に、従来の方法で吸気温を制御した
場合と本実施例の吸気温制御装置1で吸気温を制御した
場合とで燃料消費量を比較すると、図8に示すように、
本実施例の方が燃料消費量を少なくすることができた。
【0043】また、本実施例では、アイシング防止回路
30から吸気熱交換器7へ冷却水を導くように構成した
ことにより、吸気熱交換器7で熱交換された吸入空気
が、スロットルボディ29を通過する際に、アイシング
防止回路30でスロットルボディ29に導かれた冷却水
と再度熱交換されることになる。従って、エンジン始動
時の冷却水温が低い時でも、従来の方法よりエンジン3
を始動してから速く吸気温を高めることが可能である。
実際に、エンジン始動後のHCの量を測定すると、図9
に示すように、従来の方法で吸気温を制御した場合と比
較して、本実施例の方がエンジン始動直後よりHCの量
を低減することができた。
【0044】なお、本実施例では、冷却水回路4内の差
圧を利用して温水回路5に冷却水を流すことができるた
め、冷却水回路4のウォータポンプ8以外に温水回路5
用のポンプを設ける必要はない。従って、冷却水温がサ
ーモスタット9の開弁温度以下の時でも、帰路配管28
の下流端が冷却水回路4のサーモスタット9より下流位
置に連絡されていることから、冷却水回路4から温水回
路5へ冷却水が流れることは可能である。
【0045】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
10は冷温水切替弁38aの断面図である。本実施例
は、冷却水量調節手段としてワックス式の冷温水切替弁
38aを使用したものである。ワックス式冷温水切替弁
38aは、第1実施例に示した冷温水切替弁38のスプ
ール弁41の代わりに、温度に応じて膨脹および収縮す
るワックス50を封入したエレメント51を備える。こ
のエレメント51には、エレメント51の変位に伴って
流出ポート40cと連通する流入ポート40a、40b
の切り替えを行うバルブ52が装着されている。
【0046】エレメント51のリフト量xは、図11に
示すように、流入ポート40bより流入する冷却水温T
wに応じて決まる。例えば、冷却水温Twが30℃より
低い時には、ワックス50が収縮してリフト量xが最小
(図10に示す状態)となることで、流入ポート40a
が閉じて流入ポート40bと流出ポート40cが連通す
る。冷却水温Twが例えば40℃を越えると、ワックス
50が膨脹してリフト量xが最大となることで、流入ポ
ート40bが閉じて流入ポート40aと流出ポート40
cが連通する。冷却水温Twが例えば30℃〜40℃の
範囲内(30℃≦Tw≦40℃)の時には、その冷却水
温Twに応じてワックス50が膨脹し、エレメント51
が変位する(リフトする)ことで、流入ポート40aお
よび流入ポート40bが共に流出ポート40cと連通す
る。
【0047】次に、本実施例の冷温水切替弁38aの作
動を図12に示すフローチャートを基に説明する。冷温
水切替弁38aの流入ポート40bより流入する冷却水
温Twが例えば30℃より低い時(ステップS10でT
w<30℃)は、エレメント51のリフト量xが最小と
なって流入ポート40bが開き、流入ポート40aが閉
じられることにより(ステップS20)、流入ポート4
0bより冷却水が流入する(ステップS30)。これに
より、吸気熱交換器7にはラジエータ2より上流の冷却
水が供給される(つまり、サブラジエータ6で冷却され
た冷却水は供給されない)ため、冷却水温の上昇に伴っ
てより早く吸気温を上昇させることができる。また、そ
れによって、水温の立上り特性の向上にも有利となる。
【0048】その後、冷却水温Twの上昇に伴って、冷
却水温Twが例えば30℃〜40℃の範囲内にある時
(ステップS10でYES)は、その冷却水温Twに応
じたエレメント51のリフト量x(ステップS40)に
従って、流入ポート40aより流入する冷却水量と流入
ポート40bより流入する冷却水量との割合が決まる
(ステップS50)。これにより、吸入空気は、冷温水
切替弁38aを経て温度調節された冷却水との熱交換に
よって、適正な吸気温に保たれる。
【0049】さらに、冷却水温Twが上昇して例えば4
0℃を越えると(ステップS10で40℃<Tw)、エ
レメント51のリフト量xが最大となって流入ポート4
0aが開き、流入ポート40bが閉じられることにより
(ステップS60)、流入ポート40aより冷却水が流
入する(ステップS70)。これにより、吸気熱交換器
7では、サブラジエータ6で冷却された冷却水のみが供
給されて吸入空気との熱交換が行われるため、吸気熱交
換器7に供給される冷却水の温度に応じて、吸入空気を
ほぼ適正な温度に保つことが可能である。
【0050】この場合は、第1実施例と同様に、流入ポ
ート40bが閉じられることで、高温水配管に冷却水の
流れは生じないが、アイシング防止回路30内の対流に
よって、スロットルボディ29での氷結を防止すること
は可能である。なお、この場合、冷却水温Twが40℃
を越えても、サーモスタット9の開弁温度以下であれば
サーモスタット9が環状水路4a側を閉じることになる
が、第1実施例で説明したように、帰路配管28の下流
端が冷却水回路4のサーモスタット9より下流位置に連
絡されていることから、差圧に応じて低温水配管27を
冷却水が流れることはできる。
【0051】次に、本発明の第3実施例を説明する。図
13は冷温水切替弁38bの断面図である。本実施例の
ワックス式冷温水切替弁38bは、エレメント51のリ
フト量xが最大で、流出ポート40cが流入ポート40
aのみと連通した状態の時に、高温水配管より供給され
た冷却水をサーモスタット9より下流の冷却水回路4へ
還流させるための第2流出ポート40dを有する。この
第2流出ポート40dは、図14に示すように、連通管
53によって帰路配管28の途中に接続されており、エ
レメント51のリフト量xが最大の時に、流入ポート4
0bと連通する(この時、流入ポート40aは流出ポー
ト40cと連通している)ことで、高温水配管より供給
された冷却水が、吸気熱交換器7を通過することなく、
直接帰路配管28へ流れるように設けられている。な
お、冷温水切替弁38bの作動は、前述の実施例で説明
したワックス式冷温水切替弁38aと同様に、流入ポー
ト40bより流入する冷却水温Twに応じてエレメント
51のリフト量xが決まる(作動説明は省略する)。
【0052】本実施例では、吸気熱交換器7に低温水配
管27から導かれた冷却水のみが供給される場合でも、
流入ポート40bと第2流出ポート40dが連通するこ
とにより、高温水配管に冷却水を流すことができる。こ
のため、スロットルボディ29を常時冷却水が流れるこ
とになり、本来のアイシング防止機能を損なうことはな
い。
【0053】次に、本発明の第4実施例を説明する。図
15は吸気温制御装置の全体構成図、図16はスロット
ルボディの模式図である。本実施例の吸気温制御装置1
は、エンジン3の低負荷時(アイドリング〜低速時)か
ら急激に加速して高負荷時に達した時のエンジン3の出
力低下を防止するもので、アイシング防止回路30、サ
ブラジエータ6(第1実施例参照)、低温水配管27、
および冷却水量調節手段(後述する)を備える。
【0054】なお、エンジン3の出力低下は以下の理由
に因る。エンジン3の吸気経路に設けられたスロットル
ボディ29は、氷結を防止するために高温(約90〜1
00℃)の冷却水が流れていることから、エンジン3の
低負荷時にスロットルボディ29のバイパス通路29a
(図16参照)を流れる空気がスロットルボディ29よ
り吸熱して高温(例えば70〜85℃)になってしま
う。このため、低負荷時から急激に加速した場合には、
バイパス通路29aを通過した高温の空気の影響により
吸気温が上昇してノッキングが発生し易くなる。そこ
で、現状では、ノッキングの発生を防止するためにエン
ジン3の点火時期がコンピュータ制御によって遅角操作
されており、それに伴ってエンジン3の出力低下を招い
ている。
【0055】本実施例のアイシング防止回路30は、図
16に示すように、バイパス通路29aが設けられたス
ロットルボディ29を通って、ラジエータ2の上流側と
下流側とを接続する。スロットルボディ29は、エンジ
ン3の低負荷時(アイドリング〜低速)にスロットルバ
ルブ29bの開度が小さくなる(アイドリング時には、
図16の二点鎖線で示す様にほぼ全閉する)ことから、
スロットルボディ29を通過する吸入空気は、バイパス
通路29aを流れることになる。なお、バイパス通路2
9aを通過する空気量は、スロットルアジャストスクリ
ュ29cの回転操作によって調整される。
【0056】サブラジエータ6は、第1実施例と同様の
構造でラジエータ2と一体に設けられ(図2および図3
参照)、ラジエータ2で冷却された冷却水より低い温度
の冷却水(理想的には外気温)を得ることができる。低
温水配管27は、サブラジエータ6で冷却された冷却水
をスロットルボディ29より上流のアイシング防止回路
30に導くもので、冷却水量調節手段を介してアイシン
グ防止回路30に接続されている。
【0057】冷却水量調節手段は、第2実施例で説明し
たワックス式冷温水切替弁38aを用いたもので、ワッ
クスを封入したエレメント51のリフト量xが、流入ポ
ート40bより流入する冷却水温Twに応じて決まる
(図11参照)。流入ポート40aは、低温水配管27
が接続されて、サブラジエータ6で冷却された冷却水が
供給され、流入ポート40bは、冷却水回路4側のアイ
シング防止回路30が接続されて、冷却水回路4より高
温の冷却水が供給され、流出ポート40cは、スロット
ルボディ29側のアイシング防止回路30が接続され
て、スロットルボディ29に冷却水を導く。
【0058】次に、本実施例の作動を説明する。流入ポ
ート40bより流入する冷却水温Twに応じてエレメン
ト51のリフト量xが変化し、そのリフト量xに応じて
流入ポート40aより流入する冷却水量と流入ポート4
0bより流入する冷却水量との割合が調節される。例え
ば、流入ポート40bより流入する冷却水温Twが30
℃以下の時は、リフト量xが最小となることから、流入
ポート40bが開いて、流入ポート40aが閉じること
により、通常のアイシング防止回路30として機能す
る。
【0059】また、流入ポート40bより流入する冷却
水温Twが30℃以上に上昇(Tw<40℃)すると、
その冷却水温Twに応じたエレメント51のリフト量x
に従って、流入ポート40aより流入する冷却水量と流
入ポート40bより流入する冷却水量との割合が決ま
る。さらに、流入ポート40bより流入する冷却水温T
wが40℃以上に上昇すると、エレメント51のリフト
量xが最大となることから、流入ポート40bが閉じ
て、流入ポート40aが開くことにより、スロットルボ
ディ29には、サブラジエータ6で冷却された低温の冷
却水のみが供給される。
【0060】この結果、スロットルボディ29は、エン
ジン冷却後の冷却水温が40℃以上に上昇しても、サブ
ラジエータ6で冷却された冷却水が流れることから、ス
ロットルボディ29自体を比較的低温(例えば40℃以
下)に保つことができる。従って、エンジン3の低負荷
時にスロットルボディ29のバイパス通路29aを流れ
る吸入空気が、スロットルボディ29より吸熱して高温
(例えば70〜85℃)になるのを防止することができ
る。これにより、エンジン3の低負荷時から急激に加速
するような時でも低温の吸入空気がエンジン3に供給さ
れることからノッキングの発生が無くなり、それに伴っ
て点火時期の遅角操作が不要となるため、エンジン3の
出力低下を抑えることができる。
【0061】このように、本実施例では、スロットルボ
ディ29の温度上昇を抑えて、スロットルボディ29の
バイパス通路29aを通過する吸入空気を冷却すること
ができるため、エンジン3の低負荷時に急激に加速した
時の吸気温の上昇を効果的に抑えることができる。ま
た、本実施例の吸気温制御装置は、第1〜3実施例に示
した吸気熱交換器が不要となることから、低コストなシ
ステムを構成することができる。
【0062】この第4実施例では、冷却水量調節手段と
してワックス式の冷温水切替弁38aを使用したが、第
1実施例と同様に、吸気温を検出する吸気温センサ、冷
温水切替弁(本発明の水路切替弁)、および吸気温セン
サの検出値に基づいて冷温水切替弁の作動を制御する制
御装置より構成しても良い。なお、冷温水切替弁は、冷
却水回路4より低温水配管27およびアイシング防止回
路30の一部を通ってスロットルボディ29へ流れる冷
却水路と冷却水回路4よりアイシング防止回路30を通
ってスロットルボディ29へ流れる冷却水路との切り替
えを行なう。
【0063】次に、本発明の第5実施例を説明する。図
17は本実施例に係る吸気温制御装置の模式図である。
本実施例の吸気温制御装置1は、第4実施例に示したア
イシング防止回路30が、スロットルボディ29の下流
でサージタンク35内(インテークマニホールド36内
でも良い)を通るように構成されている。これにより、
スロットルボディ29でバイパス通路29aを通過する
吸入空気と熱交換された冷却水が、再びサージタンク3
5内を流れる吸入空気と熱交換されるため、冷却効果を
高めることができる。
【0064】
【発明の効果】本発明の車両用内燃機関の吸気温制御装
置は、低温水回路に設けられた冷却手段で冷却された冷
却水と内燃機関に吸入される吸入空気とを熱交換させる
ことにより、吸入空気の温度を低下させることができ
る。このため、従来のように冷房手段によって得られた
冷風を利用する必要がないことから、冷媒圧縮機の負荷
が増大することに伴う燃費の悪化ならびに冷媒圧縮機の
耐久性低下を防止することができる。
【0065】また、本発明では、ラジエータの上流から
導かれた冷却水と吸入空気とを熱交換させることで吸入
空気の温度を高めることができる。従って、冷却手段で
冷却された冷却水とラジエータの上流から導かれた冷却
水との割合を調節して吸入空気と熱交換させることで、
吸入空気の温度を適正に保つことができる。
【0066】さらには、冷却手段で冷却された低温の冷
却水をアイシング防止回路を利用して気化器へ導くこと
により、気化器自体を比較的低温に保つことができる。
この結果、内燃機関の低負荷時に気化器を流れる吸入空
気が気化器より吸熱して高温になるのを防止することが
できるため、低負荷時から急激に加速した場合の吸気温
の上昇が抑えられて、内燃機関の出力低下を抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る車両用内燃機関の吸気温制御
装置の全体構成図である。
【図2】ラジエータの正面図である。
【図3】サブラジエータの構成を示す断面図である。
【図4】吸気熱交換器を含むエアクリーナの断面図であ
る。
【図5】冷温水切替弁の断面図である。
【図6】制御装置の作動を示すフローチャートである。
【図7】吸気温と燃料消費率との関係を示すグラフであ
る。
【図8】従来例と本実施例の燃料消費量を比較したグラ
フである。
【図9】従来例と本実施例のHCの量を比較したグラフ
である。
【図10】第2実施例に係る冷温水切替弁の断面図であ
る。
【図11】冷却水温と冷温水切替弁のリフト量との関係
を示すグラフ(第2実施例)。
【図12】第2実施例の作動を示すフローチャートであ
る。
【図13】第3実施例に係る冷温水切替弁の断面図であ
る。
【図14】第3実施例に係る吸気温制御装置の全体模式
図である。
【図15】第4実施例に係る吸気温制御装置の全体構成
図である。
【図16】スロットルボディの模式図である(第4実施
例)。
【図17】第5実施例に係る吸気温制御装置の模式図で
ある。
【符号の説明】
1 吸気温制御装置 2 ラジエータ 3 エンジン(内燃機関) 4 冷却水回路 6 サブラジエータ(冷却手段) 7 吸気熱交換器 27 低温水配管(低温水回路) 28 帰路配管(低温水回路) 29 スロットルボディ(気化器) 30 アイシング防止回路(高温冷却水路) 31 連絡配管(高温冷却水路) 32 エアクリーナ(吸気経路) 33 吸気ダクト(吸気経路) 34 エアクリーナホース(吸気経路) 35 サージタンク(吸気経路) 36 インテークマニホールド(吸気経路) 37 吸気温センサ(吸気温検出手段) 38 冷温水切替弁(水路切替弁・第1実施例) 38a 冷温水切替弁(冷却水量調節手段・第2実施
例) 38b 冷温水切替弁(冷却水量調節手段・第3実施
例) 39 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 孝幸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジエータを有する内燃機関の冷却水回路
    と、 この冷却水回路と環状に接続されて、前記冷却水回路を
    流れる冷却水の一部が循環する低温水回路と、 この低温水回路に設けられて、前記冷却水回路より導か
    れた冷却水を冷却媒体との熱交換によって冷却する冷却
    手段と、 前記低温水回路の前記冷却手段より下流に設けられると
    ともに、前記内燃機関の吸気経路に配されて、前記冷却
    手段で冷却された冷却水と前記内燃機関に吸入される吸
    入空気との熱交換を行なう吸気熱交換器とを備えた車両
    用内燃機関の吸気温制御装置。
  2. 【請求項2】ラジエータを有する内燃機関の冷却水回路
    と、 この冷却水回路と環状に接続されて、前記冷却水回路を
    流れる冷却水の一部が循環する低温水回路と、 この低温水回路に設けられて、前記冷却水回路より導か
    れた冷却水を冷却媒体との熱交換によって冷却する冷却
    手段と、 前記低温水回路の前記冷却手段より下流に設けられると
    ともに、前記内燃機関の吸気経路に配されて、前記内燃
    機関に吸入される吸入空気と冷却水との熱交換を行なう
    吸気熱交換器と、 前記ラジエータより上流の前記冷却水回路から前記吸気
    熱交換器へ冷却水を導く高温冷却水路と、 前記低温水回路を通って前記吸気熱交換器へ流入する冷
    却水量と前記高温冷却水路を通って前記吸気熱交換器へ
    流入する冷却水量との割合を調節する冷却水量調節手段
    とを備えた車両用内燃機関の吸気温制御装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の車両用内燃機関の吸気温制
    御装置において、 前記冷却水量調節手段は、 前記吸気経路を流れる吸入空気の温度を検出する吸気温
    検出手段と、 前記冷却水回路より前記低温水回路を通って前記吸気熱
    交換器へ流れる冷却水路と前記冷却水回路より前記高温
    冷却水路を通って前記吸気熱交換器へ流れる冷却水路と
    の切り替えを行なう水路切替弁と、 前記吸気温検出手段の検出値に基づいて前記水路切替弁
    の作動を制御する制御装置とを備えたことを特徴とす
    る。
  4. 【請求項4】請求項2記載の車両用内燃機関の吸気温制
    御装置において、 前記冷却水量調節手段は、前記高温冷却水路より流入す
    る冷却水の温度に基づいて、前記低温水回路を通って前
    記吸気熱交換器へ流入する冷却水量と前記高温冷却水路
    を通って前記吸気熱交換器へ流入する冷却水量との割合
    を調節するサーモスタットを使用したことを特徴とす
    る。
  5. 【請求項5】ラジエータを有する内燃機関の冷却水回路
    と、 前記ラジエータより上流の前記冷却水回路から前記内燃
    機関の吸気経路に設けられた気化器へ冷却水を導くアイ
    シング防止回路と、 前記冷却水回路と前記アイシング防止回路とを接続する
    低温水回路と、 この低温水回路に設けられて、前記冷却水回路より導か
    れた冷却水を冷却媒体との熱交換によって冷却する冷却
    手段と、 前記冷却水回路より前記アイシング防止回路を通って前
    記気化器へ導かれる冷却水量と前記冷却水回路より低温
    水回路および前記アイシング防止回路の一部を通って前
    記気化器へ導かれる冷却水量との割合を調節する冷却水
    量調節手段とを備えた車両用内燃機関の吸気温制御装
    置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の車両用内燃機関の吸気温制
    御装置において、 前記冷却水量調節手段は、前記アイシング防止回路より
    流入する冷却水の温度に基づいて、前記冷却水回路より
    前記アイシング防止回路を通って前記気化器へ導かれる
    冷却水量と前記冷却水回路より前記低温水回路および前
    記アイシング防止回路の一部を通って前記気化器へ導か
    れる冷却水量との割合を調節するサーモスタットを使用
    したことを特徴とする。
  7. 【請求項7】請求項5記載の車両用内燃機関の吸気温制
    御装置において、 前記冷却水量調節手段は、 前記吸気経路を流れる吸入空気の温度を検出する吸気温
    検出手段と、 前記冷却水回路より前記アイシング防止回路を通って前
    記気化器へ流れる冷却水路と前記冷却水回路より前記低
    温水回路および前記アイシング防止回路の一部を通って
    前記気化器へ流れる冷却水路との切り替えを行なう水路
    切替弁と、 前記吸気温検出手段の検出値に基づいて前記水路切替弁
    の作動を制御する制御装置とを備えたことを特徴とす
    る。
  8. 【請求項8】請求項5〜7記載の何れかの車両用内燃機
    関の吸気温制御装置において、 前記アイシング防止回路は、前記気化器に導かれた冷却
    水を、前記気化器より下流の前記吸気経路に導くことを
    特徴とする。
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