JPH074826B2 - ポリオレフィン系樹脂型内薄肉成形体 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂型内薄肉成形体

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JPH074826B2
JPH074826B2 JP2147267A JP14726790A JPH074826B2 JP H074826 B2 JPH074826 B2 JP H074826B2 JP 2147267 A JP2147267 A JP 2147267A JP 14726790 A JP14726790 A JP 14726790A JP H074826 B2 JPH074826 B2 JP H074826B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子で出来た型内
成形体で、その成形体躯体部全体の50%以上の部分は肉
厚が5mm以下の薄肉成形体部位で構成されている処の薄
肉成形体に関する。このものは薄肉(嵩張らず)軽量
で、強靱性と緩衝性と断熱性とが兼備していることが要
求される処の、例えば車両内温調機の緩衝断熱カバー等
に特に有用なものである。
[従来技術] ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を用いた型内成形体の製
法は、例えば特公昭51−22951号公報,特公昭53−33996
号公報等に開示されていて公知である。その内容は要す
るに、樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子に
したものを発泡させて予備発泡粒子とし、この予備発泡
粒子に膨張能(型内で膨張させるためのもの)を付与し
て型内に充填し、加熱して粒子相互を膨張・融着させ
て、型窩通りの成形体にするものである。このようにし
て得られた成形体は、強靱性,弾性緩衝性,断熱性に優
れることで、例えば精密機器の緩衝容器、機器部品の緩
衝通い箱、スポーツ用緩衝安全具、温水槽断熱カバー等
に汎用されている。
しかしこのポリオレフィン系樹脂発泡粒子を用いた型内
成形体は、現状であってもその成形体躯体部全部の50%
以上の部分が5mm以下の厚みである薄肉成形部位で構成
された成形体は実在しない。その理由は本発明者等の究
明知見によると次の2つに大別される。
即ちその1つは、ポリオレフィン系樹脂は樹脂自体の特
性から、ポリスチレン系樹脂等とは違い粒径の揃った微
細樹脂粒子及びその予備粒子の作成が極めて難しいこと
である。つまり例えば一つの単純計算として、5mmの厚
み空間の型窩に発泡粒子の3粒を、厚み方向に配列させ
る粒子の最大径は約1.7mmである。けだしこの粒子の未
発泡状態である階段での粒子径は、発泡倍率が10倍の場
合で約0.79mm,発泡倍率が30倍の場合では約0.55mmであ
ったことを意味している。
しかるにポリオレフィン系樹脂の場合はこのような微細
粒子は、一旦数mm径の粒状に加工されてある樹脂を溶融
し、微小径の線状ストランドに押出してこれを微小長に
切断し作成することになるが、この切断時にストランド
が撓んで切断長が定尺に揃い難く、粒に揃った粒子が得
難いという問題がある。
更にこの微細樹脂粒子を発泡粒子にする際は、この様な
粒子は単位樹脂量に対する樹脂の表面積が増加している
ので、相対的に悪い樹脂とされている樹脂のガス保持性
が一段と悪化し、発泡直前での発泡剤ガスの逸散が著し
く、目標倍率を下回る発泡粒子になる,不均一な発泡状
態の粒子群になる,不均一気泡構造の粒子になる,或は
連通気泡構造の粒子になる等の、所謂型内成形に不向き
な予備発泡粒子になり易い問題点が存在することであ
る。
その2つめは、粒子気泡の内圧を高める,或は粒子を圧
縮する等の操作で膨張能を付与した状態の予備発泡粒子
を、狭い型窩に均一に配列させて充填することの困難性
と、この充填した粒子を均等に膨張・融着させることの
困難性にある。
この際の先ず粒子の充填は、通常加圧した気体に粒子を
浮遊させ気体の流動に拠って粒子を搬送・充填する。従
って例えば規定より大きい寸法の粒子や密度の高い粒子
は型窩に停滞し易く、又複雑形状の型窩や屈曲した流路
は圧力損失を大きくして粒子の搬送の障害になり易いこ
とである。つまりここでの問題は、部分的にしろ搬送粒
子が停滞することになると、その先の型窩への粒子の充
填はまばらで偏在した状態のものになり、充填操作中に
その偏在が矯正される可能性がまず無いことである。棒
等でつついて詰込むのと訳が違うのである。
次にこの際の膨張・融着の為の加熱は、水蒸気を型窩内
に注入して充填されてある粒子の個々に水蒸気が直接接
触する加熱効率の高い方法が採用される。しかし充填状
態が密に過ぎると型窩内部に水蒸気が到達せずに加熱が
不十分になるし、粗の充填部分は過剰発泡となって密度
斑を形成したり、更には粒子の膨張能力を越えた粗の充
填は、加熱は十分出来ても膨張が粒子間の間隙を埋づめ
きれず空隙や空洞を形成して、いずれも融着状態が不十
分なものになる問題がある。殊に粒子の偏在した充填状
態は、水蒸気の気体の流通が抵抗の少ない部分を流路に
して短絡した形で行なわれて、そのことが複雑不可解な
融着斑の現象原因となることにも注意が肝要になる。
従って通常は、より高水準の膨張能を付与した発泡粒子
を採用し若干粗の状態に充填して、充填時に生じてしま
う粒子間の空隙を膨張能で補なえば、上述の諸現象の対
策になるのではないか?と考えるのが一般的であるが、
高い膨張能の発泡粒子は圧力や温度雰囲気に対する体積
膨張性が敏感なため、圧損の影響で型窩途中での搬送詰
まりの原因になったり、加熱時には型窩の表面部粒子が
急激に膨張融着して、型窩内部の粒子間に空気を封じ込
めたりする等の内部粒子の膨張・融着を進める障害にな
る不良現象が先行して、予測通りの成果が得られないの
である。
かかる現状にあって、当社では先に薄肉成形体として実
公昭57−55064号に記載の技術を完成した。この技術は2
5%圧縮時の歪み未回復率が2〜5%の値の発泡粒子を
採用することによって、厚み方向に3粒以上の粒子を配
列させることに成功したものである。
しかし、到達できる薄肉化の限界は6mmが限度であり、
これを1mm減じる処の技術の壁は極めて厳しいものであ
る。即ち厚み方向に5mm以下と言う狭い型窩の空間に、
複数個の粒子を整然と配列した状態に充填し、これを完
全な融着状態の成形体にすることが困難な為に、部分空
隙がある,大きな密度斑がある、融着斑が著しい等の不
良現象が重なり、結果的に外観品位や断熱性能や緩衝性
能,構造強度に乏しい成形体になってしまうのである。
さりとて1個の粒子で成形体の厚み断面を形成させたの
では、同じ厚みのものは成形できたと仮定しても厚みの
異なる部分成形できない問題が生じるので、これにたよ
ることは出来ない問題点がある。
従って形状では5mm以下と言う薄肉の成形体部位が必要
なときは、特性が確保できるに十分な厚みの発泡体を成
形し、それに厚みを分断したり切削除去して作る、こう
した加工が出来る部分にしか5mm以下の肉厚みには出来
ないのが型内成形の現状の技術水準である。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら上記の切断・切削した成形体では、単純な
形状の部位部分はには対応できても、例えば第1〜2図
(車両内温調機の緩衝断熱カバー)に代表される複雑形
状をしたものは、工業的に作成できない。つまり現状成
形技術による5mm以下の薄肉成形体では、その外観品
位,寸法精度、緩衝性能,断熱性能,及び機械的特性等
を高度に要求する成形体にはなり得ない。従って本発明
の目的は、成形された状態のままで成形体の大部分が5m
m以下の薄肉部位で構成され、それでいて外観品位,緩
衝性能,断熱性能,及び機械的特性等を高度に兼備した
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成形体を提供する
ことにあり、そのことによって未開発のままの用途分
野、例えば精密機器部品の緩衝通い箱、車両内の緩衝断
熱内装材、模型工作用部品類、医療器具緩衝外装材、救
命具浮材、衣料芯地材、玩具類等の分野で、軽量・薄肉
化が要求される新分野への進出展開をはかる為のもので
ある。
[課題を解決するための手段] 上記本発明の目的は本発明の成形体、即ち「ポリオレフ
ィン系樹脂発泡粒子による発泡倍率(cc/g)が4〜25の
型内成形体において、その成形体躯体部全体の50%以上
の部分が、成形されたままの状態にあって肉厚みの方向
に4粒以下の発泡粒子が配列した5mm以下の肉厚みを有
する面部であって最も短い辺の長さが肉厚み寸法の15倍
以上である面部を形成している処の薄肉成形体部位で構
成されており、その薄肉成形体部位は界面活性剤を含む
水に浸漬させて求めた「水浸透率」で2体積%以下の値
のものであることを特徴とするポリオレフィン系樹脂型
内薄肉成形体」を採用することによって容易に達成され
る。
[作用] 以下本発明の内容を図面等を用いて詳述する。第1〜2
図は、本発明の成形体を例示する概念図で、車両内温調
機の緩衝断熱カバーである場合を示したものである。そ
して第1図は全体を2分割した形状を示す斜視図、第2
図は成形体の厚み状態を例示したもので第1図のX−X
方向の切断断面図、第2図は第1図の成形体立ち上り部
の厚み断面を構成する発泡粒子の配列状態を厚み寸法と
共に示す拡大図である。第1〜2図が示す様に、本発明
の成形体はその主要部、即ち成形体躯体部の全体の少な
くとも50%以上のより多くの部分が5mm以下の薄厚成形
体で構成され、その成形体は最も短い辺の長さがその肉
厚み寸法の15倍以上である面部(つまり広い面部)を持
って構成しているものであることが分かる。しかもこの
面でなる成形体は成形されたままの状態のもので、例え
ば第2図の断面(tの数字は厚み寸法を示す)で例示さ
れる様に、部分的には5mmを越えた厚肉部と共存するこ
とはあっても、屈曲部や湾曲部を有したりしながら、5m
m以下と言う寸法範囲内で断続的に或は連続的に厚みを
変化させたりすることができる処の、一体化された成形
体である。従って必要に応じて様々な形態のものに出来
るし、一旦型窩が形成されてしまうと、同じ形状のもの
を寸法精度よく経済的に大量に再現供給することが出来
ると言う効果を有している。そしてこの要件は、切断・
切削加工して得る薄肉成形体、或いは成形体の極く一部
の小面積部分が結果的に薄肉部が形成されていると言う
様な、従来の成形体とは技術的に一線を異にするもので
あることを示すものである。
第2図において、本発明で言う薄肉形成体部位は、肉厚
みの方向に4粒以下、その殆んどが3粒或は2粒及び1
粒の発泡粒子が配列して5mm以下の肉厚を形成している
ことが分かる。そして肉厚み方向で見た粒子の変形状態
は、粒子相互が接触している側の粒子面に比べて型窩表
面側に接触している粒子面の方が相対的に大きく平坦化
して、粒子相互の界面に空隙を持たず密に接触し融着し
ている様子を示している。この構造は、本発明の成形体
は定められた型窩の厚み間隙内に充填された発泡粒子が
膨張してその型窩寸法の肉厚みを形成したままのもので
ある(型開き充填法でない)ことを実証するものであ
り、後述する発泡体の諸特性を兼備した状態で、4〜25
倍もの広範囲の発泡倍率の成形体が得られると言う利点
につながる。この成形体の発泡倍率は、使用する予備発
泡粒子の発泡倍率で調製され、ほぼ発泡粒子と同じ発泡
倍率のものになる。
しかし型内充填を気体で行なう関係で低発泡のものは重
くて、高発泡のものは粒径を小さく揃え難くて、共に均
質充填が難かしく、良質の成形体を安定して得る観点か
らは成形体の発泡倍率は5〜20倍の範囲で選ぶことが望
ましい。
尚ここで言う粒子の数は、対象分野が持つ技術課題の困
難性を示すもので、この処は[従来技術]の項で詳述し
たので、重複をさける意味でここでは省略する。
次に本発明で言う「水浸透率」は、成形体の構造指標で
ある。この処の事実関係は本発明者らによって初めて究
明されたもので、第1表(実施例1,2,比較例1〜4に対
応)に示されている。
即ち第1表は、実施例・比較例で得られた成形体の解析
表で、縦欄に「水浸透率」をその数値の小さい順に配
し、横欄にはその成形体の外観品位(ひけ,粒子間くぼ
み),引張強度(平均値とそのバラツキ),硬度均質
性,密度均質性,25%圧縮永久歪,25%繰返圧縮永久歪,
及び断熱性能の各評価結果を記号表現にして配置し、得
られた各々の薄肉成形体を解析評価したものである。
第1表の結果によると「水浸透率」が2体積%以下の成
形体は、少なくとも上記の諸特性の総てを高水準に兼備
するものであることが判る。
ここで評価している外観品位(ひけ,粒子間くぼみ),
引張強度(平均値とバラツキ),硬度均質性,密度均質
性は、商品価値を含めた成形体としての構造機械特性
を、25%圧縮永久歪,25%繰返圧縮永久歪は弾性的緩衝
能の維持で示す緩衝性能を、断熱性能は水蒸気の透過性
と断熱能の相乗作用と考えられる結露の発生状態を各々
想定して評価したものである。
従って本発明で言う「水浸透率」の要件は、薄肉成形体
の構造状態を示す一つの指標として意義があり、その値
が2体積%以下であることはその成形体の完成度(実用
性)の水準に示すものとして価値がある。従って「水浸
透率」が1.5%以下は更に成形体の完成度が高くて望ま
しい。
ここでいうポリオレフィン系樹脂は、一般にポリオレフ
ィン系樹脂と分類される樹脂の総称で、中でも予備発泡
粒子にすることが出来、それを型内成形に供した時に発
泡粒子相互が融着し一体化した発泡成形体にすることが
出来るポリオレフィン系樹脂を意味する。具体的には例
えば低,中,高密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチ
レン,線状超低密度ポリエチレン,エチレン酢酸ビニル
共重合体等で代表されるエチレン系樹脂、ポリプロピレ
ン、エチレンプロピレンランダム共重合体,エチレンプ
ロピレンブロック共重合体等で代表されるプロピレン系
樹脂であり、これらの混合樹脂であってもよい。中でも
低,中密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレン,線
状超低密度ポリエチレンこれらの混合樹脂が発泡・成形
性に優れる点で望ましい。
又これらの樹脂は架橋して用いることも、架橋せずに用
いることもある。その架橋の有無や架橋度の選択は、対
象にする樹脂や目標とする成形体の設計値によって適宜
に選択すればよい。例えば一般には,プロピレン系樹脂
は無架橋の状態で十分実用に供する成形体が得られる
が、ポリエチレンで代表されるエチレン系樹脂では架橋
した方が発泡構造の均質性や成形体の機械特性が高まる
観点で望ましい。この場合の架橋度は、沸騰キシレンの
8時間抽出残渣で求めるゲル分率で、5〜70%の範囲で
用いられる。
以下本発明の成形体の製造方法を詳述する。但し本発明
の成形体は、この記載の方法に制約されるものではな
い。
本発明に用いる製造法もその基本概念は特公昭51−2295
1号公報,特公昭53−33996号公報等に開示されている内
容と同種のもので、その基本工程は、 1.樹脂を溶融押出して目標小サイズの樹脂粒子にする工
程。
2.小サイズの樹脂粒子に発泡材を含浸して発泡させ、予
備発泡粒子にする工程。
3.予備発泡粒子に膨張能を付与する工程。
4.その発泡粒子を型内に充填する工程。
5.型内に水蒸気を導入して加熱し、膨張・融着させて成
形体にする工程。
で構成される。しかしながら本発明では上記の工程の個
々に、それぞれに数々の創意・工夫が施されている。そ
の処の要点を工程別に整理すると、上記第1.の工程で
は、押出されたストランドに張力を与えた状態に保持し
切断することで、切断時の寸法不揃いを低減させた。即
ち押出されたストランドは緊張状態で冷却して引き取
り、これに熱処理を加えて硬化させリボン状に引き揃
え、回転体の表面側に切断刃を切断寸法間隔に植設した
回転体上に強く巻き重ねて固定し、その状態で上部から
押圧を与えて重なりの内側から切断する方法を採用し
た。この方法は従来使用されてきたペレットカッターと
呼称される切断装置のものより、その切断寸法のバラツ
キ発生を50%以上減少させることに成功した。次の2.の
工程では、特に5倍以上の高発泡粒子を得る場合、発泡
粒子の目標発泡倍率に合わせ、2〜3段階の発泡・膨張
で目標の倍率にする方法を採用した。尚この際、発泡で
発泡させる1段階目の発泡は、3〜5倍程度の低倍率に
押さえ、その後は無機ガスを含浸させて加熱膨張させる
方法を採用した。この場合のポイントは段階での発泡倍
比を2〜4倍の範囲に押さえることである。この小さな
発泡倍率で段階的に順次倍率を高める方法は、得られる
予備発泡粒子の気泡構造や粒子間の発泡状態を均一に
し、型内成形に適した粒子を提供するのに有効であっ
た。
次に上記3.の工程では、その粒子の内圧が0.2〜0.15kg/
cm2Gになるように無機ガスを追添し、且つその発泡粒
子の元の見掛の体積の80%以下の体積になる圧縮状態に
して膨張付与をした。次の4.と5.の工程はこれを組合せ
工程としてとらえて様々な工夫をした。先ず使用する金
型には、型窩内壁の全面をフロン樹脂加工して滑性を良
くし、充填時はその型窩の壁面及び充填粒子の乾燥度を
高めるようにした。更に型窩への粒子の搬送供給を司ど
るフィダー4とは別に、型窩に加圧気体を吹き込むエヤ
ーブースター7を適所に配備する一方、奥まった型窩の
先端や入混んだ型窩壁面部の各所には、蒸気口2とは別
の小さな穴の排気口2′を配置し(第4,5図参照)、供
給された粒子の型窩内の流動・搬送を強化するようにし
た。
更に又、型壁外周を覆う蒸気室側には加圧気体や水蒸気
の供給・排気の管理を司どる処の、圧力検出調整装置や
温度検出調整装置を配備し、充填成形の方式を次の様に
改める。即ち粒子の充填(上記搬送強化を含む)操作時
は、一連の充填供給の系の圧力が、圧縮された粒子の圧
縮圧(kg/cm2G)と同圧にする処の均圧充填とし、充填
後の型内圧が粒子の圧縮圧と同じ状態に保持する。そし
て次いでその型内圧を上記粒子の圧縮圧の50〜30%に減
調圧し、その状態で発泡粒子の基材樹脂の融点以下〜減
圧した型内圧以上の圧力の水蒸気を型内に導入流出させ
て、粒子間に帯留している空気を排出させると共に型窩
内の粒子を予備加熱し、その後型内の圧力を放圧すると
同時に基材樹脂の融点プラス3℃〜14℃の加熱成形用の
水蒸気を導入し、充填された型窩内の粒子の膨張・融着
を測る方式のものに変更する方法を採用した。この方法
の狙いは、高い膨張能の予備発泡粒子を、充填時には型
窩内で帯留詰りしない様に複数の粒子が並んだ寸法が型
窩の間隙寸法より幾分小さくなる状態に圧縮て、隅々ま
で十分に充填しておき、加熱成形時には型窩全体の内部
粒子にまで水蒸気が行き亘るまで発泡粒子の膨張を抑制
して、粒子間に介在する空気の排出と加熱を完全な状態
にし、加熱による膨張能を十分に発揮させ、型内全体の
粒子がその粒子間の融着を密に強固にさせることを目標
にしたものであり、発明者等の長期に亘る開発研究の結
果ようやくその完成を見た新規な方向である。
本発明でいう発泡倍率(cc/g)は、重量(Wg)が既知の
試料の体積(Vcc)を水没法で正確に求めその(Vcc)を
重量(Wg)で除した値(倍率:cc/g)で示したものであ
る。
又本発明でいう「界面活性剤を含む水に浸漬させて求め
た水浸透率」は、界面活性剤(アルキルベンゼンスルフ
ォン酸ソーダ)を1重量%を含む23℃目標に調温した水
に、予じめ正確に体積(Vcc)及び重量(Wg)を求めて
おいた成形体の部分であって、本発明でいう薄肉成形対
部位のみ(発泡体試料)を水面下5cmに水没させて24時
間浸漬し、これを取出してエチルアルコール液槽内に移
して30秒間浸漬し、後これを40℃に調温中の温風循環式
乾燥器内で10分間風乾し、風乾後の重量(WAg)を計
り、次式で計算する。
[実施例・比較例] 以下本発明の内容を実施例・比較例において更に詳述す
る。
先ずこの実施例・比較例で用いた評価方法をまとめて示
す。
1)成形体の外観品位 外観不良として求められる欠充填部及び膨張不良部を、
成形体の全体について次の2項目を目視と手ざわりで観
測評価する。
1)−1,ひけ 成形体表面部で発泡粒子間融着部分のみが粒子部分の陥
没によって縞状にうきより、しわのように見える部分の
発生の程度 1)−2成形体表面部に生じている発泡粒子間のくぼみ
の程度を評価する。
2)引張強度(平均値とバラツキ) 成形体各部位の発泡粒子の融着強さの状態を示そうとす
るもので、外周部,底部,仕切部の9壁部位から各々3
点ずつ(計27点)を選び、各々から第6図に示すダンベ
ル状試料を打抜型で打抜き、JIS K6767の5,2,1項記載の
方法に準じて測定し、その平均値とバラツキ(最大値と
最小値との差)を求める。
3)硬度の均質性 成形体内部に隠れている小部分の欠充填部分,過発泡分
を検出しようとしたもので、上記9壁部位の各々につい
てランダムに30点測定する。
測定方法はJIS K6301に記載のスプリング式硬度計(C
型)を用い、試料とする成形体を厚さ20mmの鋼板上に平
置して測り、最大値と最小値の差で評価する。
4)密度の均質性 成形体各部位の充填度の片寄りを評価しようとするもの
で、上記9壁部位より各3点ずつ(計27点)を選び、目
標値,幅20mm,長さ100mmの試料を打抜き、各試料につい
て重量とその体積(水没法による)を求めてその密度
(g/cm3)を計算し、得られた密度の最大値と最小値と
の差の平均密度に対する割合で評価する。
5)緩衝性能 成形体が弾性的緩衝性能を備えた発泡体でありたいとす
る観点から、次の2項目を評価する。尚試料は上記9つ
の壁部位から各5点ずつ寸法約50mm×50mmの試料片を切
出し、この5点を両面テープ(商品名:ナイスタックNW
−K25)で積層一体化して測定に供した。尚試料厚みの
測定は、積層部の浮き上りを防ぐためダイヤルゲージ
(テクロック社製,KM−130)を内蔵した厚さ測定機を用
い、0.01kg/cm2の静的応力を負荷して30秒後に測定する
様にした。
5)−1、25%圧縮永久歪(%) 成形体に一定荷重が長時間に亘ってかけられたときに生
じる歪量の割合を示すもので、JIS K6767の試験法に依
り評価した。
5)−2、25%繰返圧縮永久歪(%) 成形体に一定荷重がくり返してかけられたときに生じる
歪量の割合を示すもので、JIS K6767の試験法に依り評
価した。
6)断熱性能 この評価は成形体の透湿性と断熱性の相乗効果と考えら
れる結露の発生を評価するものである。
(試料調整) 各成形体の外周部位より、180mm×150mmの試料板を切出
し、これに温度差吸湿処理を施こす。この処理装置は、
断熱材で覆われた一つの密封された箱体が、断熱材で覆
われた仕切板によって二つに分割されており、その仕切
板には試料取付部が開口し、分割された二つの室には各
々独立した温湿度調節器付きの気体供給装置が配備され
たものである。この装置の仕切板開口部に上記試料板を
取付けて密封し、一方の室を温度5℃,湿度80%に、他
方の室を温度60度,湿度90%になるように各々調節し、
その状態を10日間維持して試料に吸湿処理を施こす。
(評価方法) 上記箱体内の条件を常態に解除して、処理の終った試料
板の高温室側に結露センサ(商品名;旭化成(株)社
製,型式ADS−J02P)を配置し、成形体表面に生じた結
露の発生を、インテリジエントレコーダー(商品名;横
河電機(株)社製,LR4110型式3711)の電位差800mVのチ
ャート上に取出せるようにする。その状態で低温室側を
温度10℃,湿度60%に、高温室側を温度20℃,湿度40%
に各々調整して一時間維持し、その後高温側の湿度を一
分当り1%の昇湿速度で順次80%にまで加湿し、結露が
生じたときの温度をもって評価とする。
[実施例−1] 1)微細樹脂粒子を得る工程条件 低密度ポリエチレン[商品名;サンテックLD;旭化成工
業(株)社製,密度0.93g/cm3,融点117℃]のペレット
を溶融押出し、径約0.4mmφのストランドとし、目標値
1.3mm寸法に切断した。この切断寸法を揃えておくこと
は、肉厚み5mm以下の薄肉成形体を得る上で基本的な操
作になるので、ここで扱う全実験は総て、本又記載の方
法の改良された切断法で得た目標寸法0.4mmφ×1.3mmL
の微細樹脂粒子を用いることにした。
2)上記樹脂粒子を架橋する工程条件 上記微細樹脂粒子に水懸濁系でジクミルパーオキサイド
を含浸させ、160℃で45分間加熱分解し、ゲル分率50%
(沸騰キシレン×8時間抽出)の架橋ポリ:エチレン樹
脂粒子にした。
3)架橋樹脂粒子を予備発泡粒子にする工程条件 架橋樹脂粒子と発泡材[モノクロロジフルオロメタン
(F22)液とをオートクレーブ内に入れ、圧力24kg/cm2
G下で攪拌しながら昇温し60℃で一時間上記発泡剤を樹
脂粒子に含浸(推定含浸量5.5%)させた後、その樹脂
粒子を発泡槽内に収容し、圧力0.56kg/cm2Gの水蒸気で
40秒間加熱し、発泡倍率4cc/gの発泡粒子にする[一段
目の発泡]。
この一段目の発泡粒子をオートクレーブ内に収容し、温
度85℃,圧力9.5kg/cm2Gの窒素ガス雰囲気下に7時間
保持して膨張能を付与し、発泡槽に移送して圧力0.56kg
/cm2Gの水蒸気で15秒間加熱し、発泡倍率12cc/gを発泡
粒子にする[二段目の発泡]。
更にこの二段目の発泡粒子をオートクレープ内に収容
し、温度85℃,圧力9.5kg/cm2Gの窒素ガス雰囲気下に
7時間保持して膨張能を付与し、発泡槽に移送して圧力
0.6kg/cm2Gの水蒸気で15秒間加熱し発泡倍率27cc/gの
予備発泡粒子とした[三段目の発泡]。
この際、一段目と二段目の間の発泡倍率は3倍、二段目
と三段目の間の発泡倍率は2.3倍である。
4)予備発泡粒子に型内膨張能を付与する工程から型内
充填し型内成形をする工程条件、 上記予備発泡粒子をオートクレーブ内に移し、温度40
℃,圧力7kg/cm2Gの窒素ガス雰囲気下に2時間保持し
て膨張能を付与させた。この際の公知方法で測った予備
発泡粒子の内圧は、0.2kg/cm2Gであった。この予備発
泡粒子を圧縮槽に移し、圧力1.3kg/cm2Gの加圧空気で
元の見掛の容積の70%[圧縮率30%]になるように圧縮
して更に膨張能を付与させ、型内及び型内への充填運搬
系路の総てを上記圧縮圧が保たれる状態にして、この圧
縮粒子をフィーダー4を用いて型内に充填した。
この場合の型は、雄雌二つの型がはまり合った時、その
型窩の型状が第3図に示す形状[外形寸法;縦240mm横4
00mm深さ160mm(各部位の肉厚みは総て5mm)]をした第
4,5図の様式でなる金型[各仕切部の中ほどに一基ずつ
(合計四基)のエヤーブースター7を配置したもの]を
用いた。
このエヤーブースター7は上記充填操作中、5kg/cm2
の加圧空気を型内に噴射し続けて型内粒子の搬送充填を
補助した。
充填操作後、型内の圧力を0.6kg/cm2G[充填圧の46%
に相当]に調圧し、且つその圧力を維持しながら圧力の
7kg/cm2G(温度115℃)の水蒸気[融点マイナス2℃]
を注入して型内の空気の排出と充填粒子の予熱を12秒間
行ない、後型内圧力を放圧すると同時に圧力1.3kg/cm2
G[温度125℃;融点プラス8℃相当]の水蒸気を型内
に供給して6秒間加熱し、充填されている粒子の膨張・
融着を行なう成形操作を行なった。
得られた成形体は発泡倍率25cc/gの優れた発泡体であっ
た。この一連の操作及び得られた成形体を実験No.1とす
る。
[実施例−2] 上記型内充填直後の予熱条件を若干不完全な状態にする
こと、即ち充填後の型内調圧を0.4kg/cm2G[充填圧の3
1%に相当]の状態にし、予熱水蒸気圧を0.5kg/cm2(融
点マイナス4℃)と、予熱時間を7秒と短かくする条件
変更を行なったことの他は、上記実施例−1と同じ条件
の実験をくり返した。得られた成形体を実施例−2とし
た。
[比較例−1] 実施例−2に対して、予備発泡粒子を得る工程を一段階
目の4倍発泡から一挙に目標倍率の発泡粒子(倍率27cc
/g)に二段階発泡に変更することの他は、上記実施例−
2と同じ条件の実験をくり返した。得られた成形体を比
較例−1とした。
[比較例−2] 上記比較例−1に対し、型内充填後の調圧・予熱操作を
行なわない変更を加えること、即ち、二段階発泡で予備
発泡粒子(膨張能付与処理や型内充填は実施例−1と同
じ)の型内充填後、型内の圧力を常圧に放圧した後、直
に実施例−1と同じの型内成形加熱を行なう条件に変更
することの他は、上記比較例−1と同じ実験をくり返し
た。得られた成形体を比較例−2とした。
[比較例−3] 上記実施例−2の実験で、エヤーブースター7の搬送充
填補助操作を停止する変更をすることの他は、上記実施
例−2と同じ実験をくり返した。得られた成形体を比較
例−3とした。
[比較例−4] 予備発泡粒子の作成工程以降成形工程までの一連の操作
条件を、総て公知文献に記載の方法に準じた方法を採用
したもので、実施例−1と相違する主要点としては、 イ)予備発泡粒子を得る工程を、発泡剤はジクロロジフ
ルオロメタン(F12)を用い、特公昭56−1344号公報に
記載の一段階発泡法に準じて、架橋樹脂粒子から一挙に
発泡倍率17倍(cc/g)の発泡粒子を得る方法で変更した
こと、 ロ)型内膨張能の付与工程は、特公昭51−22951号公報
記載の方法に準じ、発泡粒子内の空気圧を1.7気圧(0.7
kg/cm2G)に高める方法のみに変更したこと、 ハ)型内への充填は、非圧縮状態(当然内圧充填は不
要),エヤーフースター7の未使用の充填方式(特公昭
51−22951号公報記載)に変更したこと、 ニ)型内充填後の成形加熱は、予備加熱を行なわない処
の直接加熱成形(同上公報記載の成形法)に変更し、目
標倍率25倍の成形体にしようとしたこと、 等である。得られた成形体を比較例4とした。
[実施例,比較例の検討] 得られた6種類の成形体(実施例1,2、比較例1〜4)
について本文記載の方法で、水浸透率、外観品位(ひ
け、粒子間くぼみ),引張強度(平均値とバラツキ),
硬度の均質性,密度の均質性,25%圧縮永久歪,25%繰返
圧縮永久歪及び断熱性能を評価し、その結果を第1表に
まとめた。
第1表は、得られた「水浸透率」に着目しこの値の小さ
い順に縦欄に配し、該当する各成形体の評価結果を記号
化し配列したものである。
第1表の結果に依ると、諸評価結果が○印である状態の
ものに揃えること、即ち成形体としての構造強度を有し
且つ断熱性能や衝撃性能を備えた実用価値の高い成形体
と言える状態にするには、「水浸透率」が少なくとも2
体積%以下の値のものであることが必要で、「水浸透
率」が2体積%を越えて大きい値のものになると、これ
等の評価項目の内のいずれかが不満足な値のものになっ
てしまう様子が示されている。
一般に型内成形体の諸特性は、定められた寸法の型窩空
隙間の全体に亘って隅々にまで所望量の発泡粒子が最密
充填の形で均質に充填されており、且つその粒子が均質
に充分に加熱膨張することによって最密充填粒子間の空
隙を埋め、且つ粒子間相互の界面の熱融着が完全に進行
したとき、均質な発泡構造の良質な成形体になると考え
られる。従って上記評価項目の不満足さは成形体として
の構造的欠陥の個々を示すものであるから、これ等の諸
特性の整い方を横断的に示す「水浸透率」は、本発明の
様な成形体躯体部全体の50%以上の部分が、肉厚みが5m
m以下と言う薄肉成形体の場合の、構造状態を単的に代
表するひとつの構造指標であると言える。
念のため、実施例1,2の成形体の各所を厚み方向に切断
してその断面を観測した処、各断面はいずれもそのほと
んどは最密充填をした配列の3粒の発泡粒子で構成さ
れ、且つ発泡粒子間は発泡斑もなく、間隙は全く認めら
れない状態に密に接合し強固に融着して一体化されてい
た。
[実施例−3] この実験は上記実施例−1の再現実験である。即ち、使
用する金型も型窩の形状が第1図に示すような複雑形状
のもの(最大外寸法;開口245mm,高さ120mm,奥行き155m
m)に変更することの他は、実施例−1と同じ実験をく
り返した。
得られた成形体について、「水浸透率」を求めた処1.4
体積%の値を示し、ひけ、粒子間くぼみ等のない外観品
位にも優れた、第1図に示す形状通りの良質の成形体で
あった。
この成形体について、第1図のX−X線で切断した切断
部を第2図に示す。第2図では矢印で示す部分の厚みを
「t=数字」で示し、その部分の厚みを構成している発
泡粒子の集合状態を局部図示している。
この第2図が示す通り、実施例−3の成形体は局部的に
5mmを超える寸法部分は存在しても、その(立上り部
の)ほとんどの部分は5mm以下の肉厚みで形成され、そ
の厚みで広い面積の部位が形成されている様子が(第1
図との関係で)分る。
しかもその厚み寸法は2.8mm〜5mmの5mm以下の値で、断
続的に又は連続的に変化して一体物の成形体となってい
る。しかもその各部厚みは、厚み方向に4粒以下,その
ほとんどは3粒部分的には2粒,所によっては1粒の発
泡粒子の配列で構成されており、且つその粒子間は密に
強固に融着して一体化されている。
この第1〜2図の成形体は自動車用温調機のカバーとし
て設計されたもので、軽量,強靱で柔軟弾力性を有する
ため、その有用性はきわめて高い。
[発明の効果] 以上説明して明らかにして来たように、本発明は上述の
構成を持つことにより、従来具現させることが不可能と
されて来た、肉厚み寸法が5mm以下のポリオレフィン系
樹脂型内薄肉成形体を、実用特性を高水準に具備した状
態で提供することが出来る。この薄肉成形体は例えば、
精密機器部品等の緩衝通い箱の中仕切部分、精密機器緩
衝収納箱の内張部、車両内温調機の緩衝断熱カバー、車
両内の緩衝断熱内装機、模型工作用部品類、スポーツ用
緩衝保護具等、型内成形体の特徴を活用できて軽量・小
容量化が要求されている分野に直に用途展開が図れる有
用性を有する。従って本発明は産業界に果す役割の大き
い優れた発明である。
【図面の簡単な説明】
第1,2,3図は、本発明の成形体の概念図、第4,5図は、本
発明の成形に用いる金型の概念図,第6図は、評価用試
料の形状図。 記号説明 1,1′:金型、2;蒸気孔 2′:排気孔、3;発泡粒子搬入口 4;フィーダー、5;気体供給口 6;型窩部、7;エヤーブースター 8;ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 衛 福島県須賀川市上人担1番地 笠原工業株 式会社内 (72)発明者 石田 好男 福島県須賀川市上人担1番地 笠原工業株 式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂発泡粒子による発泡
    倍率(cc/g)が4〜25の型内成形体において、その成形
    体躯体部全体の50%以上の部分が、成形されたままの状
    態にあって肉厚みの方向に4粒以下の発泡粒子が配列し
    た5mm以下の肉厚みを有する面部であって最も短い辺の
    長さが肉厚み寸法の15倍以上である面部を形成している
    処の薄肉成形体部位で構成されており、その薄肉成形体
    部位は界面活性剤を含む水に浸漬させて求めた「水浸透
    率」で2体積%以下の値のものであることを特徴とする
    ポリオレフィン系樹脂型内薄肉成形体。
JP2147267A 1989-06-07 1990-06-07 ポリオレフィン系樹脂型内薄肉成形体 Expired - Lifetime JPH074826B2 (ja)

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