JPS5844092B2 - 架橋ポリオレフィン樹脂発泡粒子 - Google Patents

架橋ポリオレフィン樹脂発泡粒子

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JPS5844092B2
JPS5844092B2 JP53098726A JP9872678A JPS5844092B2 JP S5844092 B2 JPS5844092 B2 JP S5844092B2 JP 53098726 A JP53098726 A JP 53098726A JP 9872678 A JP9872678 A JP 9872678A JP S5844092 B2 JPS5844092 B2 JP S5844092B2
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foaming
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信雄 三浦
修三 稲田
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Asahi Dow Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、改良された架橋ポリオレフィン発泡粒子に関
する。
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、現在、主として
上記成形体に加工され緩衝材として使用されているが、
最近これを粒子のままで、剥製物の内部充填材、枕、ク
ッション等の充填材にする等の用途、或は、発泡粒子そ
のものを溶液の中に多量に浮遊させて、発泡粒子の表面
に溶質を吸着させて溶質と溶液を分離し、後溶質が付着
した発泡粒子から溶質を離脱せしめて溶質を取出し、発
泡粒子は再生繰り返し使用するといった濾過材としての
用途等についての開発も進めている。
ポリオレフィン樹脂を基材樹脂とし、これを架橋発泡さ
せて架橋ポリオレフィン系樹脂発泡粒子にすることは、
例えば特許公開公報第26435/47号に開示されて
いるし、更に、この発泡粒子を型内に充填し、加熱して
型通りの成形体とすることも例えば米国特許第3504
068号明細書、或は特許公告公報第34391/48
号、及び同第22951151号に詳細に記載されてい
て公知である。
このようにして得られた従来の発泡粒子は、例えばこれ
を濾過材に使用すると、粒子間で浮力の状態が異なった
り、溶質の吸着状態が異なったり、粒子の圧力変形が不
均質なために濾過能力が低下したりする欠点が生じるし
、剥製物等の充填材に利用すると、経時的に局部変形が
生じる欠点がある等の理由でこの方面の開発は遅延して
いる。
更に従来の発泡粒子を用いて型内成形品を得ようとする
と、例えは成形肉厚の厚い部分では、特に成形体内部の
粒子間の融着状態が悪く、成形肉厚の薄い部分では、角
や稜部が欠けてしまっているといった欠点がある上に、
成形時間の短縮化を計るようなことは、とてもできない
状態にある。
しかして、本発明の第1の目的は発泡粒子を、例えばそ
のまま溶液に接触させることで溶液中の溶質を粒子表面
に吸着させて、溶質と溶媒とを分離させるといった濾過
材に使用した場合も、適度な圧力変形で濾過能力及び溶
質の吸着性に優れ、再生繰返し使用にも充分に耐え、且
つ溶質の分離回収も容易な新規な濾過材となり得る架橋
ポリオレフィン樹脂発泡粒子を提供することである。
本発明の第2の目的は、粒子の寸法形状、及び発泡倍率
がほぼ球形に均一に揃っていて、特殊な圧縮係数と弾力
性を有していることで、枕やクッション材の充填物に用
いたとき、人体外形との適合性に優れ、使用時の違和感
を感じさせない充填物としての架橋ポリオレフィン樹脂
発泡粒子、更に剥製等の経時的収縮や部分変形を生じせ
しめない充填物としての架橋ポリオレフィン樹脂発泡粒
子、を提供することである。
本発明の第3の目的は、従来の方法では得られない能率
的な成形工程の設計が可能であり、成形時における成形
サイクルの短縮が可能であり、それでいて、成形体の角
、稜部等もが型再現性良く成形でき、成形体の肉薄部分
といえども、充分な緩衝性能が備わっているといった成
形体となり得る架橋ポリオレフィン樹脂発泡粒子を提供
することである。
すなわち、本発明は、各粒子が実質的に球状で均一径を
有する実質的に空洞のない独立気泡構造を有し、弾性並
びに自由流動性を有し、置型内成形が可能である架橋ポ
リオレフィン樹脂発泡粒子よりなり、その平均粒径が1
.4〜5.5間の範囲にあり、平均発泡倍率が未発泡樹
脂粒子の体積の18〜37の範囲にあり、且式 S/(
RXF)(Sは1−/−圧力下でのモ縮に必要な全エネ
ルギー、Rは発泡倍率及びFは流動性)で表わされる圧
縮係数が1.6X10−3〜4.0X10−”の範囲に
あることを特徴とする架橋ポリオレフィン樹脂発泡粒子
を提供する。
本発明の架橋ポリオレフィン樹脂発泡粒子の最も重要な
要件は、 a)はぼ均一な径の球状粒子である。
b)その平均粒径は1.4〜5.5uの範囲内である。
C)粒子内部は多数の独立気泡で充満されており空洞(
void )が無い。
d)原料樹脂粒子の体積を基準とした発泡倍率が18〜
37倍の範囲である。
e)圧縮係数が1.6X10−” 〜4.OX10−3
の範囲内である。
以上a)〜e)の組合せであり、どの一つを欠いても本
発明は達成されない。
その理由は次の事由による。
即ち、例えば、a)が不揃いであると、粒子の空気輸送
時等に分粒され、バラツキの巾が増大される欠点を生じ
る。
b)c) 、 d)はe)の値を規定範囲内に納める上
での必要最小条件であるが、b) 、 c) 、 d)
が揃ったからといって必ずしもe)の値が規定範囲に収
まるとはかぎらない。
その意味でこのe)は、現在十分には解明されていない
発泡粒子構造の代用特性であると考えられる。
又、e)、即ち圧縮係数の値が、本発明に及ぼす作用機
能について、型内成形の場合を例示して詳述すると、圧
縮係数が1.6X10−3未満のものでは、型内充填時
に粒子ブリッジが生じ易く、得られる成形体も薄壁部で
は空洞があり、成形体の角、稜部等の型再現性は低下す
る。
更に厚壁部にあっては、内部の粒子間の融着性が低下し
、緩衝能の高い良質の成形体にはならない傾向にある。
他方、4.0X10 ’の値を越えて大きくなると、
得られる成形体の表面部近くの粒子の溶融が進行してい
て、内部の粒子の発泡の進行が遅れている傾向にあり、
成形体内部に空洞が生じたり、内部粒子間の融着状態が
悪化したり、成形体が冷却後収縮してしまうといった現
象が生じ易い。
又、圧縮係数が1.6X10−3〜4、O×10−3の
値の範囲にあると、加熱成形時の温度を比較的低くして
も、短時間で成形が完了するので、成形サイクルの短縮
化を計れるといった利点が生じる。
こうした諸現象を経済的に同時に満足させたいという観
点からは、本発明の発泡粒子の内、粒子径が2〜4.5
間、発泡倍率が23〜32倍、圧縮係数が2.2X10
−3〜3.6X10−3の範囲のものを選ぶようにする
方が、例えば、約3〜6關の肉厚み部分を持つ複雑形状
の成形体を、型通りの形状に完成させるといった利点が
大きく、優れている。
この圧縮係数が型内成形に及ぼす作用機能については、
未だ十分な解明がなされていないが、上記の結果から考
察すると、発泡粒子が型内に充填されるときは、粒子が
適度に圧縮変形して、狭い型内にも細密充填される必要
があり、又加熱成形時にあっても、加熱に用いる水蒸気
の比較的低い圧力で、発泡粒子が適度に変形して粒子間
にすき間を作り、水蒸気を型内の深部にまで良く流通さ
せるようにして、成形体全体の発泡粒子を同時に発泡さ
せるようにする、といったことが必要で、圧縮係数その
ものは正に、一定外力に対し適度な変形が生じる発泡粒
子の指標であるとも考えられる。
本発明の発泡粒子の製造方法は公知の方法、たとえば、
押出発泡によりストランド状に予備発泡したものを粒状
に切断し、得られた粒状発泡体に電離性放射線を照射し
架橋発泡粒子とし、次いで、この発泡粒子に、発泡能を
付与して二次発泡する方法、粒状の架橋樹脂に発泡剤を
含有させ発泡する方法等が用いられるが、発泡剤を含有
する架橋ポリオレフィン系樹脂を先ずa′)平均発泡倍
率3〜9倍に予備発泡させ、b’) 上記予備発泡粒
子に発泡能を付与して平均発泡倍率13〜37倍に発泡
させる方法を用いるのが好ましい。
この理由は、次の事由による。
即ち例えばb/)の発泡倍率を約13〜37倍に限定し
ている理由は、発泡条件の設定が難しく、例えば、同一
ロット中でも得られる粒子の発泡倍率にバラツキが生じ
易い約13〜37倍にも及ぶ発泡粒子の高発泡技術を対
象とし、このバラツキを工業的な生産工程に適合できる
範囲に迄減少させうる経済的な安定した生産条件を確立
することに置いていることにある。
又、必要に応じては、本願発明の発泡粒子に記載されて
いるような、発泡倍率が18〜37倍にもなっていても
、その粒子径が1.4〜5.5間といった発泡の安定化
が難しいと言われている比較的小粒子の発泡を安定化し
、その上で、発泡粒子の圧縮係数を1.6X10 ’
〜4.0X10−3の範囲に収め得るような均質な発泡
を完成させる上での制約条件も付加されているのである
こうした両者の要求を同時に満そうとする観点からは、
b / )に示す発泡倍率は、18〜37倍の範囲を選
ぶ方が良い。
次に、a’)の発泡倍率を3倍未満にすると、次の工程
での発泡能の付与に時間がかかりすぎて不経済になるし
、更にこのものを発泡させて高発泡粒子にしようとする
と、バラツキが増大してしまう欠点がある。
上記の経済性とバラツキの増大を更にきびしく吟味する
ときは、a′)の発泡倍率は約4〜7倍の範囲にする方
が良い。
又、a′)に示す倍率のものをb’)に示す倍率のもの
にする場合の発泡倍率比は、目標とするb’)の発泡粒
子の倍率に合うように適宜選ぶことができるが、生じる
バラツキを最少限にし、経済的に高発泡化を行わせる見
地からは、10倍未満、即ち3〜8倍の範囲を選べるよ
うにa′)、b/)の各各の発泡倍率を定めるようにす
ると良い。
上記方法により得られる発泡粒子は85係以上の独立気
泡率及び25〜400セル数/maの気泡径を有する独
立気泡構造を有する。
以上要するに、架橋ポリオレフィン樹脂は、発泡性ガス
体の保持力が小さく、且つ結晶性の樹脂であることから
発泡に適した温度範囲が狭いために、一度に10倍以上
の発泡を完了させるための発泡能を一律に付与させるこ
とが難しく、或は付与させた発泡能を一律に10倍以上
の膨張力として取り出すことが困難であるから、一旦は
、バラツキの少ない低発泡の発泡粒子にしておき、これ
に充分な発泡能を付与させて、均一な高発泡粒子を得る
必要があると推定される。
又この方法は、得られる架橋ポリオレフィン発泡粒子に
今迄に知られなかった圧縮係数と弾力性を与え、気泡分
布が均一で、寸法も揃っているはかりでなく、今迄困難
とされてきた高発泡小粒子の製造をも可能にした。
本発明におけるa′)部分の発泡及びb/)部分での発
泡能の付与方法は、いずれも、空気・窒素等で代表され
る窒素を主成分とした無機ガス、或は揮発性炭化水素・
ハロゲン化炭化水素等で代表される有機ガス等を粒子内
に含有(例えは、温度、圧力を付与させて粒子内に浸透
させる)させることで発泡能を付与し、これを膨張させ
ることでも発泡は達成できるが、本発明の方法では、a
/)部分の発泡は液化状態のハロゲン化炭化水素の中
に樹脂粒子を浸漬して、樹脂粒子内に液体のハロゲン化
炭化水素を含浸せしめ、これを加熱発泡させてaつ部分
の発泡粒子とし、b / )部分の発泡能の付与は、a
′)の発泡粒子を高圧(例えば約5 kg /−ゲージ
)高温(例えば約so’c)の空気雰囲気下に数時間保
持し、a/)の発泡粒子の気泡内に空気を圧入して発泡
能を付与し、これを加熱膨張させる方法を用いるように
した方が、良い結果が得られている。
これはおそらく、a′)部分では液体のハロゲン化炭化
水素が硬い粒子の芯部まで良く含浸し、均一な発泡を可
能ならしめ、更にb/)の段階では、潜熱などの影響を
受は難い発泡条件下で、発泡が完成されているためと考
えられる。
一方、上記本発明の架橋ポリオレフィン発泡粒子は、特
にこれを、型内成形に用いたとき、成形工程の上で、或
は、得られる成形体の上で、今までにない新しい形体を
生み出すことができる。
すなわち、上記本発明の発泡粒子を用い、これに発泡能
を付与させた後、通常の型内成形方法により新しい成形
体を得ることができる。
従来公知のポリオレフィン発泡粒子の型内成形方法、例
えば米国特許第3504068号実施例3に記載されて
いるような、ポリオレフィン発泡粒子を10000以上
の加熱状態で加圧して粒子を収縮せしめ、収縮した状態
の粒子を加圧下の型内に充填し、後型内を大気圧にもど
して粒子を膨張させ、粒子間を融着して成形体とする方
法、或は、同第6欄第55行目〜第7欄第7行目に記載
されているような、加熱したポリオレフィン発泡粒子を
型内に充填し、型内の圧力を高めて、該粒子を圧縮し、
次に型内の体積を減じておいて型内の圧力を大気正に開
放し、該粒子を膨張融着せしめて成形体を得る方法、日
本国特許公告公報第22951151号に記載される、
架橋ポリオレフィン樹脂発泡粒子を、高温、高圧状態の
無機ガス雰囲気下に保持し、該発泡粒子気泡内に無機ガ
スを含有させて気泡内の内圧を高め(発泡能の付与)、
これを取出し冷却し、直ちに(内圧が保持されているこ
とが必要)型内に充填し、型を加熱して該粒子を膨張さ
せ、成形体を得る方法等が適用出来るが、架橋発泡ポリ
オレフィン発泡粒子を、元の体積の40〜80係になる
まで圧縮しく常温でも可)、圧縮した粒子をそのまま型
内に充填しく充填後の型内は大気圧状態でも若干の加圧
状態でも良い)、その後型内の粒子を直接水蒸気(約1
10〜130°C)で加熱する方法が好ましい。
その利点は、■ 低温、短時間で成形できるので成形サ
イクルが向上する。
■ 成形の直前に発泡粒子を圧縮充填するだけであるか
ら工程が簡単で経済的、能率的な工程が組める。
■ 発泡粒子の発泡能の経時変化がないので成形体のバ
ラツキが小さい。
■ 圧縮した状態の発泡粒子を加熱しないままで型内に
充填するので、肉薄の成形体や、複雑形状の成形体が、
型再現性良く成形できる。
■ 型内粒子の均質性、融着性に優れるので緩衝性能の
良い発泡体である。
等が挙げられる。
これらの利点は、使用する発泡粒子の圧縮係数や弾力性
等を選ぶことによって、一段と完全なものになる。
即ち、型内の発泡粒子を直接加熱する約110〜130
℃の水蒸気の持つ圧力で、発泡粒子自体が適度に圧力変
形し水蒸気を型内の芯部にまで通過させて、型内の発泡
粒子全体が、はぼ等しい熱量を受けて短時間で同時に発
泡するし、成形温度も、低温側の条件が採用できるから
冷却時間も短縮されるといった作用をもたらすものと推
定される。
向この場合、得られた成形体を調温された乾燥室でしば
らく滞在させておく場合もあり得る。
又このようにして得られた型内成形体の従来品にない最
も重要な特徴は、 イ)成形体壁部の肉厚みが約3〜6mmの部分が存在す
るような繊細な型内成形体となり得ること、口)成形体
の表面、角部、稜部には欠損した部分がほとんど存在し
ないこと、 ノ→壁部の密度(g/CC,)当りの圧縮強度〔25係
変形時(kg/i))が14〜18と柔軟なこと、 である。
上記型内成形体の特徴は、従来の発泡粒子を用いた型内
成形方法からは機能的に達成し得ないものであり、実用
上商品価値の高いものとして重用される。
本発明でいうポリオレフィン系樹脂とは、例えは、高密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、等で代表されるエチレンのホモポリマー及びこれ
らの混合物、及びエチレン成分が80係以上のエチレン
系共重合体(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アク」ル酸エステル共重合体、エチレンーメ
クアクリル酸エステル共重合体)等をいう。
使用する樹脂のM、 I 、は任意のものが選ばらるが
、一般に1.0〜45の範囲内の樹脂が使用される。
樹脂の架橋は、有機過酸化物による方法の他、電子線照
射によっても実施されるが、工業的には有機過酸化物を
使用した方が有利であり、有機過酸化物系の架橋剤、例
えば、ジクミルノく−オキサイド、2,5−ジメチル(
2,5−ジーt−ブチルノく−オキシ)ヘキセン−3,
2;α−ジメチル−α−メチル−α−エチルベンジルパ
ーオキサイド等により効果的に行われる。
架橋剤の量は、反応条件、使用樹脂の種類、要求される
発泡体の緒特性により選択される。
一般(こは樹脂に対し0.35〜1.51係の範囲内で
ある。
架橋反応は、公知の方法により行うことができ、例えは
、有機過酸化物を含んだ樹脂粒子を水性媒体中に分散さ
せ加熱することによって行える。
架橋反応に用いられる樹脂粒子は、はぼ球状ないしは加
熱により球状化しうるペレット状のものが使用される。
その大きさは球換算径で0.5〜2.1 TrLTrL
であるものが一般に使用される。
架橋樹脂のゲル分率は30〜70%の範囲であるものが
発泡性の上で好ましい。
本発明の架橋ポリオレフィン樹脂発泡粒子及びこれから
得られる型内成形体は、例えは、基材樹脂の段階で顔料
を混合分散させておく、或は発泡粒子や成形体の段階で
その表面に染料を沈着させたり、染料を塗布したりして
着色することもできる。
以下、本発明で用いる用語の説明及び測定法、判定法に
ついて述べる。
1)粒子径 発泡粒子を10倍に投映し、100粒以上について、粒
子像に外接する円の径を測り、その平均値で示した。
2)圧縮係数 下記の式で算出した。
S;発泡粒子を空気圧で加圧できる水の入っている耐圧
メスシリンダー中に水没させ、発泡粒子の体積(Vo)
を大気圧下で測り、次に該メスシリンダー内に空気を圧
入して加圧し、その時の空気圧(P)と、圧縮された発
泡粒子の体積(V)を測定する。
同様の操作を加圧力(P)を一定間隔、例えは0.3k
g/i、0、5 kg /cri増大させるように変え
て繰り返し、圧縮歪力(P kg /cwt )と圧縮
率((Vo −V)/Vo)との関係を求め、第1図に
示される曲線を描き、第1図に示される圧力1kg/i
までの積分値を求めた値である。
(第1図は0.5kg/−の間隔で圧力を変化させた場
合の一例を示す) 発泡倍率(R);発泡粒子W(g)を精秤し、該粒子を
水の人っているメスシリンダー中に水没させ、発泡粒子
の体積V (CC)を測定して求めたかさ密度ρ1=W
/Vを求めた。
該粒子を窒素雰囲気下、160℃で30分間加熱し、脱
泡した樹脂の密度ρ。
を求め、ρ。/ρ1によって計算した小数点以下を四捨
五入した。
樹脂の流動性(F);発泡粒子を窒素雰囲気下、160
℃、30分間加熱し、脱泡して得た樹脂粒子を高化式フ
ローテスター(島津製作所製)を用い、ダイφ1間×L
61n1rt(フラットエントリー)荷重150−1温
度1800C(予備加熱時間5分)にて測定したプラン
ジャー降下速度(CrrL/mi 、 )である。
なお、この樹脂の流動性とは、発泡粒子を構成する樹脂
膜の外力による変形されやすさ、特に、型内成形におけ
る熱媒による温度、動圧力による変形されやすさを示す
代用特性値である。
3)成形性 300X600X80mmの箱状で、底の部分の肉厚8
m1rL、外側の壁面の肉厚25間、中仕切り(縦1×
横24)の肉厚□in立上り25間の形状を有する製品
を成形し、中仕切り部分への発泡粒子の充填率、および
、箱底部の稜線部への充填性、および成形加熱時間を評
価した。
■ 狭部充填性 上記製品の中仕切り部分を上面より10間切断して得た
サンプルを水没させその体積を測り、理論上の成形体積
との比率を求め、下記の基準で評価した。
■ 稜部充填性 稜線300mm当りにある2mm以上の欠損部の個数を
測定し、下記の基準で評価した。
■ 成形時間 一方加熱(最高スチーム圧o、3kg/−ゲージ圧)、
両面加熱(最高スチーム圧1.0kg/dゲージ圧)の
トータル加熱時間を変えて成形し、成形品に収縮、ヒケ
等の不良が現われない最短成形加熱時間を求め、下記の
基準で評価した。
なお、ヒケの評価は、成形後24時間放置し成形体容積
を測り、金型容積に対するその比率が0.8未満のもの
をヒケ有りとした。
4)成形品の品質 成形品の外観、 性で評価した。
内部融着性、および狭部融着 ■ 外観品位 成形品の平面部に生じた深さ2間以上の欠損部の数をか
ぞえ、それを下記の基準で評価した。
■ 内部融着性 前記成形品の外側壁部を切断し、水深5cfrLに沈め
24時間後取出し、エタノールで表面を洗浄後、35℃
で1時間乾燥後、その重量を測定しサンプル体積当りの
吸水率を算出し、下記の基準で評価した。
■ 狭部融着性 成形品の中仕切り部分を切断して取出し、その引張り強
度を測定し、下記の基準で評価した。
総合評価 下記の基準で評価した。
◎:すべての項目が○印 ○:Δ印が3ヶ以上で×印がない △:△印が4ヶ以上で×印がない ×:×印が1ヶ以上 ゲル分率 樹脂粒子をトルエン中に沈め、還流下24時間加熱し、
抽出残分の重量百分率で示す。
7)発泡粒子の気泡の大きさ 発泡粒子を切断し、その切断面を顕微鏡で観察し、5ケ
所について1m4あたりの気泡の数を数えてその平均値
で示す。
8)独立気泡率 発泡粒子を、界面活性剤を加え表面張力を低下させた水
溶液中に23°Cで24時間沈めた後、粒子表面に付着
した水をエチルアルコールで洗浄し乾燥した後その重量
変化を測定して、下式により求めた。
9)メルトインデックス(M、 I 、 )ASTM
D−1238−65Tに準じて測定した。
10)発泡粒子の倍率バラツキ 任意の10ケ所より各々50gずつ採取したサンプルに
ついて、フルイ式粒度分布測定器により分級し、最も多
量の粒子が残留したフルイ上の粒子の平均発泡倍率(T
)と、それより大きな粒子全体の平均発泡倍率(M)と
、小さな粒子全体の平均発泡倍率(N)とを求め次式に
より求めた。
実施例 1 密度0.921、M、1.−2.5の低密度ポリエチレ
ンペレット100部と、ジクミルパーオキサイド0.4
5部を分散安定剤の存在下、水に分散させ160℃まで
2時間で昇温し、1600Cで3゜分間加熱することに
よりゲル分率55%粒子径0.7mmのほぼ球状の架橋
ポリエチレン樹脂粒子を製造した。
次いで、該粒子を過剰量のジクロルジフルオロメタンと
80’C27気圧で30分間処理し、ジクロルジフルオ
ロメタンを15係含浸させ、スチームで120℃に14
秒間加熱し発泡させ発泡倍率4倍の架橋ポリエチレンの
予備発泡粒子を得た。
この予備発泡粒子を70°C9気圧の空気加圧雰囲気下
に4時間保持し、発泡粒子内に空気を圧入し、次いで、
スチームで107°Cに12秒加熱し発泡させることに
より、発泡倍率23倍の発泡粒子を製造した。
該発泡粒子を常温常圧下1週間放置した後測定した圧縮
係数は3.5X10 ”(S値−〇、25、流動性3
.1)粒子径は2間であった。
この発泡粒子を金型充填の直前に空気圧でもとの体積の
65係に圧縮し、圧縮したまま金型に充填し、加熱成形
して、成形性、および製品品質を評価した。
成形機は、東洋機械金属製ECHO−120型を用いた
その結果、成形量は平均発泡倍率24倍で狭部充填率9
8係、稜部充填性は欠損部の数5個、成形時間10秒(
最高スチーム圧1.0kg/crAゲージ圧)、成形量
の外観品位は欠損部の数3個、内部融着性は0.2 %
(吸水率)、狭部融着性は引張強度3.4±0.15
kg/−であった。
評価結果を第1表屑1に示す。
架橋ポリエチレン樹脂粒子の大きさ、予備発泡粒子の倍
率を変えて上記と同様の方法で製造した発泡粒子の性状
および成形性の評価結果を第1表に示した。
ただし、実験A4,5,6,8,10.11は原料ポリ
エチレンとして密度0.915M、 I 、=20の低
密度ポリエチレンを使用した。
比較例 1 実施例1と同じ方法で製造した粒子径1.5間の架橋ポ
リエチレン樹脂粒子100部に対し、ジクロルジフルオ
ロメタン20部を加え80°01時間含浸処理を行い、
ジクロルジフルオロメタンを15幅含有した発泡性粒子
を得た。
該粒子をスチームで125℃に14秒間加熱し、発泡倍
率13倍、粒子径3.5間の発泡粒子を製造した。
圧縮係数は1.2X10−3(S =0.048、流動
性=3.1)であり、実施例1と同様の方法で成形性お
よび成形品の品質を評価した結果、狭部充填性98係、
稜部の欠損部の個数は10個、成形時間13秒、外観品
位は欠損部の個数4個、内部融着性は0.6幅(吸水率
)、狭部融着性は、引張強度3.1±0.2 kfj
/CIItであった。
評価結果を第2表/161に示した。
架橋樹脂粒子の大きさを変えて上記と同様の方法で製造
した種々の発泡粒子を製造し、評価した結果を第2表に
示した。
なお、A5,6,7.89は原料ポリエチレンとして密
度0.915M、1.=20のものを使用した。
又、慮5,7は実施例1と同様の二段発泡法で製造した
実施例 2 密度0.921M、1.=3.5の低密度ポリエチレン
を使用して実施例1と同様の方法で径1mrlLの架橋
樹脂粒子を製造し、倍率の異なる予備発泡粒子を製造し
た。
次いで各々について発泡粒子を製造した。
発泡粒子の倍率、およびそのバラツキ、圧縮係数を第3
表に示した。
第3表より、予備発泡粒子を3〜9倍にした後、13〜
37倍の発泡粒子を製造することによりバラツキが小さ
くなり好ましく、さらに4〜7倍の予備発泡粒子から1
8〜37倍の発泡粒子を製造することがより好ましいこ
とが明らかである。
実施例 3 種々のポリオレフィン系樹脂を用いて発泡粒子を製造し
た。
1)密度0.951M、 I 、−10の高密度ポリエ
チレンを平均径1.2mmのほぼ球状の粒子とし、該粒
子に電離性放射線を照射してゲル分率40係の架橋ポリ
エチレン粒子を製造した。
次いで、ジクロロテトラフルオロエタンを40°Cで1
時間別圧下含浸させ、スチームで140℃に20秒間加
熱し、発泡倍率7倍の一次発泡粒子を得た。
この−次発泡粒子を90℃9.5気圧の空気加圧雰囲気
下8時間保持し、発泡粒子内に空気を圧入し、欠いてス
チームで1400Gに15秒間加熱し発泡倍率24倍の
二次発泡粒子を製造した。
該発泡粒子の性状を第4表に示した。2)1)と同様の
方法で第4表に示した樹脂を原料として発泡粒子を製造
した。
なお、発泡する時の加熱条件は次のとおりである。
実施例 4 実施例1と同様の方法で得た1次発泡粒子を次傘本表の
条件で処理し、発泡能を付与させ2次発泡粒子を製造し
た。
発泡性気体として有機気体を用いた場合、有機気体の蒸
発潜熱のため、発泡に必要な熱量が多くなり、バラツキ
も大きくなる傾向にある。
又、発泡能を付与した発泡粒子の熱伝導率に差があり、
二次発泡時の気泡構造に差が生じ、圧縮係数が小さくな
る。
実施例 5 実施例1と同様の方法で製造した二次発泡粒子を用いて
、下記の条件で成形した結果を第6表に示す。
成形金型は、外寸法300X300X100山外壁部肉
厚25間、内仕切りの肉厚9mm(2X2枚)の箱状の
ものを使用し、加熱成形時の最高水蒸気圧1.0kg/
ff1Gで成形した。
なお、実験慮1,2の発泡性粒子は、粒子内に追撚され
た気体が透散してしまうと成形能がなくなるため、発泡
能付与後、該装置から成形量だけ順次取出し、直ちに成
形金型に充填して加熱成形した。
実施例 6 成形可能な範囲を次の方法により評価した。
外寸法が200X400X100間であり、壁部の肉厚
が20間である箱状であって、内部に長さ160mm高
さ50間、肉厚が2,3,4,5゜6.8,10,15
11!71!の仕切りが34間間隔で配列された試験用
金型を用いた。
成形時の加熱条件は、使用した発泡粒子各々について最
適条件で行った。
なお、実験番号1〜5はそれぞれ実施例1の実験番号1
,2,5,6゜7と同じ発泡粒子を使用し、実験番号6
,7.8はそれぞれ、比較例1、実験番号1,2.9と
同じ発泡粒子を使用した。
粒子の充填率が98φ以上である中仕切りの肉厚、壁面
の内側稜300mm当りの欠損部の数、箱底面100c
I?L当りの欠損部の数、成形品の密度(g/ee)当
りの圧縮強度(25係圧縮に9/CwL)を求めた。
結果を第7表に示す。
本発明の発泡粒子を用いることにより、従来の発泡成形
品より軟かく、特に圧縮成形法を用いることにより肉厚
の小さい部分を有する製品も成形可能であり、品質も優
れた製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は発泡粒子の圧縮系数を決定するための圧縮エネ
ルギー(S)を積分するための圧縮圧カー圧縮率曲線の
一例を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 各粒子が実質的に球状で均一径を有する実質的に空
    洞のない独立気泡構造を有し、弾性並びに自由流動性を
    有し、置型内成形が可能である架橋ポリオレフィン樹脂
    発泡粒子よりなり、その平均粒径が1.4〜5.5朋の
    範囲にあり、平均発泡倍率が未発泡樹脂粒子の体積の1
    8〜37の範囲にあり、且式 S/(RXF) C8
    はlky/CTL圧力下での圧縮に必要な全エネルギー
    、Rは発泡倍率及びFは流動性)で表わされる圧縮係数
    が1.6×10−3〜4.0X10−3の範囲にあるこ
    とを特徴とする架橋ポリオレフィン樹脂発泡粒子。 2 ポリオレフィン樹脂がポリエチレンである特許請求
    の範囲第1項記載の発泡粒子。 3 ポリオレフィンが低密度ポリエチレン(密度0.9
    10〜0.930)である特許請求の範囲第2項記載の
    発泡粒子。 4 平均粒径が2.0〜4.5mmの範囲であり、平均
    発泡倍率が23〜32の範囲内であり、圧縮係数が2.
    2X10−3〜3.6X10−”の範囲内である特許請
    求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の発泡粒子。
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