JPS6311974B2 - - Google Patents

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JPS6311974B2
JPS6311974B2 JP55055809A JP5580980A JPS6311974B2 JP S6311974 B2 JPS6311974 B2 JP S6311974B2 JP 55055809 A JP55055809 A JP 55055809A JP 5580980 A JP5580980 A JP 5580980A JP S6311974 B2 JPS6311974 B2 JP S6311974B2
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JP
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particles
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density
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water absorption
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JP55055809A
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Shigeya Sato
Tsukasa Yamagishi
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP80107757A priority patent/EP0032557B1/en
Priority to DE8080107757T priority patent/DE3072109D1/de
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Publication of JPS6311974B2 publication Critical patent/JPS6311974B2/ja
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、架橋ポリエチレン系樹脂発泡粒子を
型内で加熱融着させて得られる新規な成形体に関
するものである。さらに詳しくいえば、従来の成
形体に比べて、熱経時的収縮率が小さく、断熱性
能の持続性が良好で、耐圧縮クリープ性、塗膜コ
ーテイング適性及び外観品位(美粧性)が優れた
新規なポリエチレン系樹脂発泡成形体に関するも
のである。 従来、架橋ポリエチレン発泡粒子を型内に充て
んし、これを加熱発泡させて粒子間を溶着させ、
型に一致した成形体にする方法は知られている。
このようにして得られた成形体は、ポリスチレン
発泡成形体に比較し、強じんかつ柔軟な膜質を有
し、弾力性に富むことから、住居、冷凍庫、船
舶、自動車等における断熱材、各種物品の包装、
輸送の際の緩衝材、マツト、パツキン等のクツシ
ヨン材、その他浮材、装飾品、玩具用材料などの
分野に、ポリスチレン発泡成形体に代るものとし
て注目されている。 しかしながら、現実には、その成形方法により
得られる発泡成形体の性質に制限があり、用途に
対応する特性を実現できないため、その需要は完
全に伸び悩みの状態にある。例えば、断熱材分野
では経時的な断熱性能の低下が著しい上に、特に
成形体の表面が約90℃を越える高温雰囲気に曝さ
れる天井材などに用いると成形体の寸法が4〜7
%収縮し、各ユニツト間にすき間を生じて断熱材
としての役割を果しえなくなるという欠点があ
る。 また、緩衝材、クツシヨン材の分野では、特に
耐圧縮クリープ性に乏しく、これを改善するため
に成形体の密度を高めると弾力性や緩衝特性が劣
化するという欠点がある。さらに、浮材の分野で
は、経時的な浮力の低下が著しく、これを予防す
るために表面塗装を行つても塗膜乾燥時にピンホ
ールを生じて予期したほどの効果が得られず、結
局浮力低下防止に対する有効な手段はないという
欠点がある。他方、装飾品、玩具、化粧箱の分野
では、成形体表面粒子間融着部に生じるくぼみや
成形体のひけなどのため、外観品位がそこなわ
れ、これは表面塗装その他の補助的処理を行つて
も是正できないという欠点がある。 このように、従来の架橋ポリエチレン発泡粒子
から得られる発泡成形体は、それぞれの用途の基
本的な要求品質を満たすことができないため、単
にレンズ、メガネ、時計などの緩衝通い箱、軽量
精密機器類の収納箱、はく製の芯材などごく限ら
れた特殊な用途に供されるにすぎないのが現状で
ある。 本発明者らは、このような従来のポリエチレン
系樹脂発泡成形体が示す欠点の原因を解明すべく
鋭意研究を重ねた結果、この本質的な原因は、発
泡粒子を構成するセル構造及びその材質とともに
架橋ポリエチレン発泡粒子を型内で加熱膨張さ
せ、相互に融着させるときの成形条件にあり、得
られた成形体が一見して完全に融着しているよう
になつていても、実際には不完全な状態となつて
おり、その傾向は、特に成形体の肉厚の厚いもの
ほどまた成形体密度が低いものほど著しくなるこ
と、そしてこれらの事項は吸水率を尺度として判
断されうることを見出し、これらの知見に基づい
て本発明をなすに至つた。 したがつて、本発明の目的は、従来の架橋ポリ
エチレン系樹脂発泡成形体がもつ望ましい特性を
保持したまま、その欠点のみを解消した新規な成
形体を提供すること、換言すれば熱経時的収縮率
が小さく、断熱性能の持続性が良く、耐圧縮クリ
ープ性、塗膜コーテイング適性及び外観品位(美
粧性)に優れた成形体を提供することにある。 そして、本発明に従えば、多数の微細セル構造
を含む架橋ポリエチレン発泡粒子の融着集合体で
構成された成形体であつて、前記セル構造を形成
する樹脂の溶融温度が107〜124℃の範囲にあるこ
と、成形体の密度が0.025〜0.05g/cm3の範囲に
あり、かつ密度(D)と成形体を25%の圧縮率まで圧
縮するときの応力(F)とが式 1/140(270−6/D)≦F≦1/140(315−6/D) ……() の関係を満たすこと、及び成形体を水面下25mmに
24時間浸せきさせたときに示す吸水率が0.3容量
%以下であることを特徴とする架橋ポリエチレン
系樹脂発泡成形体によつて、前記の目的を達成す
ることができる。 本発明の成形体は、多数の微細セル構造を含む
架橋ポリエチレン発泡粒子が相互に融着した集合
体から構成されているが、前記微細セル構造を形
成する架橋ポリエチレン樹脂は107〜124℃の範囲
内の溶融温度を有するものであることが必要であ
る。この溶融温度が上記範囲外のものは、たとえ
他の条件が満たされていても、本発明の目的を達
成することができない。この溶融温度は、発泡粒
子の調製条件により若干変動するため、必ずしも
原料として用いるポリエチレン樹脂の溶融温度と
一致するとは限らない。 次に、本発明の成形体は、最終的に0.025〜
0.05g/cm3の密度を有することが必要である。こ
の範囲外の密度のものは、吸水率を、所望の数値
すなわち0.3容量%以下にすることはできない。 本発明者らは、樹脂の種類、架橋度、成形体を
構成する発泡流子のセル構造及び粒子間の融着状
態を変化させ、生成する成形体の内部構造に及ぼ
す影響を種々検到し、これらの因子と最終的に得
られる成形体の特性との関係を究明すべく試みた
ところ、成形体の密度(D)と、その成形体を25%の
圧縮率まで圧縮するときの応力すなわち圧縮応力
(F)とが特定の関係にある場合に、良質の成形体に
なることを知つた。 すなわち、第1図は、セル構造を形成する架橋
ポリエチレン樹脂の溶融温度が105〜127℃にある
種々の成形体について、その密度(D)と圧縮応力(F)
との関係及びその成形体の吸水率(容量%)の関
係を示したグラフであるが、この図から、吸水率
が0.3%容量%以下になるには、セル構造を形成
する架橋ポリエチレン樹脂の溶融温度が107〜124
℃の範囲にあること、成形体の密度(D)が0.025〜
0.05g/cm3の範囲にあることと同時に、密度(D)と
圧縮応力(F)との関係が前記式()を満たしてい
ることが必要であることが分る。 なお、第1図中の符号は次の基準による層別結
果を示すものである。
【表】
【表】 このように、成形体を常態の水面下25mmに24時
間浸せきさせたときに示す吸水率が0.3容量%以
下になるものは、セル構造を形成する樹脂の溶融
温度が107〜124℃の範囲にあり、かつ成形体密度
(D)とその圧縮応力(F)との関係が、第1図における
点(F、D)の座標で、a(0.54、0.025)、b
(1.39、0.050)、c(0.21、0.025)、d(1.07、
0.050)の4点で囲まれた域に入ることが分る。
そして、前記溶融温度が、セルを形成する材質の
特性を、またDとFとの関係が成形体を形成する
セルや粒子間融着の状態を示すものであることを
考慮すると、この両者の組合せは、成形体の内部
構造を示す1つの指標であるということができ
る。 次に第2図は、成形体の吸水率(Vol%)と経
時における成形体の断熱性能の低下率との関係を
示す図である。 第2図でいう断熱性能の低下率は、成形体を外
屋根断熱材として用いたときに生じる(約2年後
の)経時的な断熱性能の評価に匹敵する代用特性
で、低下率が大きい程、断熱性能の持続性が悪
く、逆に低下率が小さい程、断熱性能の持続性が
優ることを示している。 本発明の成形体が前記した各要件を満たすこと
によつて、従来の成形体に比べて非常に優れた特
性をもたらす理由は、次のように考えられる。 本発明の成形体は、ポリエチレンを架橋し、こ
れを予備発泡して発泡粒子とし、該発泡粒子を型
内に充てんした後、これを水蒸気で直接加熱し、
各粒子を発泡融着させて成形体にしたものである
が、この型内成形時、粒子の型内充てん率が同じ
であり、かつ、型内加熱が完了するまでに粒子の
一部(特に型表面部)が流動変形を起して粒子間
隙を閉鎖しない場合は、粒子間隙は相対的に同じ
であるからこの間隙を通つて隅々の各粒子を加熱
する水蒸気の通過加熱効率は、使用する水蒸気圧
の高さに比例する。一方、上記型内粒子の流動変
形が生じるタイミングは、使用する粒子の融点と
水蒸気温度との温度差に関係する。他方、成形体
の溶融温度は、原料樹脂の融点、架橋状態、架橋
度及び熱履歴等に影響されるものであるから、発
泡粒子の溶融点は成形体のそれより少なくとも低
いことはあり得ない。 本発明の成形体は少なくとも107〜124℃以上の
高い溶融点を持つ発泡粒子が用いられることにな
るから加熱に使用する水蒸気は、上記温度差を小
さくした状態でかつ高圧側の水蒸気が採用できる
ことになり、その結果型内粒子の隅々までもが均
質に瞬時に加熱されて均質に発泡し、異常な溶融
流動も生じないからセル径やセル分布が均一化
し、セル膜に生じるしわも異常な配向を有せず、
さらには粒子間の融着も密に完全なものになる。 そして、これらのことは、成形体密度(D)とその
圧縮応力(F)との関係及び吸水率との関係を示す式
()として要約されるのである。 本発明の成形体が、従来の成形体と本質的に異
なる内部構造を有するものであることは、以下の
事実によつても裏付けられる。 すなわち、本発明の成形体を、例えばこれを切
りきざんで約5mm角の粒状となし、この粒子を
110℃の水蒸気で5秒間加熱した後、70℃の室内
で5時間放置すると、加熱前の元の粒子の体積の
1.15倍以上の体積の粒子に再膨張する特性を有し
ている。この特性は従来の同程の成形体では認め
ることも、予想することもできなかつた顕著な特
徴である。 本発明の成形体は、例えば密度0.930、メルト
インデツクス2.4のポリエチレン樹脂を用い、こ
れに従来公知の架橋方法、予備発泡方法を適用し
て、見掛容積約41cm3/gの予備発泡粒子を調製
し、該粒子内に残存する発泡剤を除去したのち、
適当な容器内で加圧処理して、元の発泡粒子のか
さ密度の90%になるように圧縮し、これをそのま
ま型内に充てんして加熱発泡させることにより製
造することができる。 この場合の操作条件は、使用する装置の種類や
大きさ、使用する発泡剤の種類や量その他の要因
によつて変化するので、一律に論じられないが、
特に留意しなければならないのは、架橋予備発泡
粒子を調製する段階で、得られる発泡粒子の発泡
倍率(D′)と圧縮応力(F′)との間で、式 1/140(422−10×D′)≦F′≦1/140(566−10×D
′) (ただし、D′は20〜40の数値である) で表わされる関係が満たされるように、架橋条
件、予備発泡条件、発泡工程条件を選択すること
が必要である。 このようにして得られた予備発泡粒子のセル構
造を形成する樹脂の溶融温度は、成形体自体の溶
融温度よりもやや高くなるのが普通である。 次に本発明の成形体を製造する場合には、予備
発泡粒子のセル壁に、歪や損傷を与えないような
発泡能付与及び型内成形の方法を用いることが必
要である。もしも予備発泡粒子のセル壁に歪や損
傷を生じると、得られる成形体の密度(D)と圧縮応
力(F)との間で前記した所定の関係を満たすことが
困難になり、ひいては目的とする優れた特性をも
つ成形体を得ることができなくなる。 本発明者らの研究によると、セルを形成する樹
脂の溶融温度が成形体のそれに近似し、かつ前記
F′、D′の関係式を満たす発泡粒子を用いるとき
は、発泡成形を行う段階で粒子内に発泡剤が含ま
れていたり、あるいは粒子内の気体内圧が大気圧
よりも高くなつているなどの外観膨張能付与がな
くても、型内での加熱によつて十分に膨張し完全
な成形体を与える能力を有しているので、特に発
泡能を付与する処理を行う必要はない。 したがつて、型内に充てんする場合において
も、単に型内の隘路を通つて発泡粒子が型全体に
緊密に充てんされやすいように、例えば元の発泡
粒子かさ密度の2〜18%程度までの小さい圧力
で、発泡粒子を圧縮するだけで十分である。 次に、型内で発泡粒子を加熱し、発泡させると
ともに融着させるためには、通常、水蒸気により
直接加熱が用いられるが、この場合、従来の成形
条件に比べ水蒸気圧をやや高くして成形したの
ち、約70℃の乾燥器内で6時間程度熟成させるの
が有利である。 本発明方法において原料として用いられるポリ
エチレン樹脂はエチレンのホモポリマーが好まし
いが、ポリエチレン樹脂としての特性が維持され
ている範囲において、他のモノマーを含むコポリ
マーであつてもよいし、また、他の樹脂との混合
物であつてもよい。 このポリエチレン樹脂は、前記したように所定
の溶融温度範囲内にあることが必要であるが、こ
の溶融温度は示差熱温度計(パーキン−エルマー
社製、デイフアレンシヤル・スキヤニング・カロ
リメーター、1−B型)を用い、昇温速度10℃/
min試料量0.005gの条件下で測定されたもので
ある。 また、圧縮応力は、縦100mm、横100mm、厚さ25
mm以上の試料を12±3mm/分の割合で圧縮し、25
%の歪を生じたときの圧縮応力値を測定すること
によつて求めた。 さらに吸水率は、およそ50mm立方の成形体試験
片を作り、その体積(V)及び重量(W)を正確
に測定したのち、約20℃の淡水の水面下25mmの位
置に24時間浸せきし取出した後、表面を手早く拭
き取り、浸せき前後の重量増加分(ω)を求め次
式によつて計算した。 吸水率(%)=ω×100/V×水の密度 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 なお、各例中における特性の測定及び評価は、
以下のようにして行つた。 (1) 熱経時的収縮性;50mm立体の成形体試験片
を、90℃に調温した恒温槽内に96時間置き、取
り出したのち1時間放冷し、最初の成形体に対
する寸法変化率(%)を求め、その最大値につ
いて以下の基準により評価する。
【表】 (2) 耐圧縮クリープ性;成形体試験片(50×50×
25mm)に80℃の温度の下で、0.1Kg/cm2の荷重
を掛け、その直後の厚さ(to)と、24時間経過
後の厚さ(t)を測定し、次式に従つて計算す
る。 圧縮クリープ(%)=to−t/to×100
【表】 (3) 表面平滑性;水平に置いた成形体表面の任意
の場所に50mm平方の区域を選び、これを枠で囲
んだのち、寒天液を流し込み、冷却し、固化さ
せる。次いでこれを引きはがし、接着面を上側
にして平板上に置き、突出した部分を水平面で
カツトし、切りとられた寒天塊の数を求め、上
記区域内の表面に存在する発泡粒子数との割合
を以下の基準に従つて評価する。 なお、水平面でカツトを行う際の高さは平均
粒子径の1/5とする。
【表】 (4) 塗膜コーテング適性;少なくとも一面は切断
されない成形面をもつ、およそ50mm立方の成形
体試験片を70℃のクロロセン液に約10秒浸せき
し、その後塩化ビニールと酢酸ビニールの共重
合体樹脂をメチルエチルケトン、トルエンの混
合溶液に約20%溶解したコーテング液中に沈め
込み素早く取出した後、一角支持にて前記成形
面が上側になるように吊下げ20℃、約5m/
minの通風下で乾燥する。 乾燥後の成形体の前記成形面の一面を観察し
直径1mm以上の穴数を計数し次の基準により評
価する。
【表】 (5) 断熱性能の経時的持続性;縦200mm、横200
mm、厚さ25mmの成形体試料片について、第3図
に示す装置を用いて測定する。 すなわち、断熱材2で囲まれた温度調節機3
を備えた容器1に50℃の温湯4を入れ、該容器
の開口部側を、前記の試料片により、パツキン
6を介して閉塞する。この際、試料片の下面と
容器内の温湯面との間は約30mmの距離を設ける
ように配置する。また、試料片の上面は、循環
水口7及び8から循環される冷却水によつて3
℃に冷却されている冷却板9に密着している。
このような状態を保つて、30日間放置したの
ち、試料片の表面をガーゼで軽く拭きとり、
ASTMC518に従つてこのものの熱伝導率λ′を
測定し、あらかじめ試験前に同じ条件下で測定
した熱伝導率λとの変化の割合λ′/λを求め、
次表に従つて評価する。
【表】 (6) 総合評価;各特性の評価を総合し、商品価値
を判定する。
【表】 また、各例で使用したポリエチレン樹脂の種
類を、第1表に示す。
【表】 参考例 耐圧容器にリン酸ナトリウム水溶液と塩化カリ
ウム水溶液とから調製したリン酸カリウム0.25重
量部を含む水180重量部を収容し、かきまぜなが
らネオベレツクス0.1重量部を含む水20重量部に
ジクミルパーオキシド0.38重量部を加温し、かき
まぜながら、微細分散せしめたものを加えた後、
ポリエチレン(三井ポリケミカル製、商品名ミラ
ソン−9)粒径2.5mmの100重量部を加え、容器内
を窒素置換して100℃で2時間、次に135℃で7時
間の処理を行い内容物を取出したところ、ゲル分
率が50%前後の架橋ポリエチレン粒子を得た。 〔〕 この架橋粒子を耐圧容器に収容しジクロロ
ジフルオロメタンを12%含浸させて加熱発泡粒
子とし該発泡粒子を18Kg/cm2圧のジクロロジフ
ルオロメタンガス下に保持した後これを除圧し
て見掛容積約45c.c./gの発泡粒子を得た。この
発泡粒子5625c.c.を耐圧容器内に収容し、1.2
Kg/cm2圧の空気で加圧して発泡粒子容積を4050
c.c./gまで圧縮してのち、内寸法300mm×300mm
×50mm(内容積4500cm3)の型内に収容し、2.5
Kg/cm2圧の水蒸気で加熱し、後冷却して成形体
を得た。 この成形体を、成形体−()とする。 〔〕 上記架橋粒子を耐圧容器に収容し、ジクロ
ロジフルオロメタンによつて60℃で2時間加圧
含浸処理し、13.5重量%の含浸ビーズを得、こ
のものを1.2Kg/cm2圧の水蒸気で20秒加熱し、
見掛容積約18c.c./gの発泡粒子を得た。この粒
子を耐圧容器に収容し、18Kg/cm2圧、75℃の空
気中に20分保持し後これを大気圧まで除圧し、
見掛容積約27c.c./gの発泡粒子にした。この粒
子内の平均内圧は、0.84Kg/cm2(ゲージ圧)で
あつた。該発泡粒子を直に内寸法300mm×300mm
×50mm(内容積4500cm3)の型内に収容し、これ
を1.9Kg/cm2の水蒸気で20秒加熱して成形体を
得た。 この成形体を成形体−()とする。 上記成形体()、()について、気泡膜の溶
融温度、密度及び吸水率を測定した結果を第2表
に示す。 なおここでいう粒子の内圧は以下のようにして
測定した。すなわち加圧雰囲気中より取出した発
泡粒子約10gを手早く5個の容器に分納し、その
重量(W)を正確に秤量したのち、一端が大気圧
下に開放された5本の水柱管にそれぞれ連結し、
発泡粒子から逸散するガス量(VG)を経時的に
測定し、次の計算式に従つてそれぞれの値を求め
その平均値をもつて内圧とする。 発泡粒子の内圧=VG/VS−W/D ただしDは使用したポリエチレンの密度であり
VSは同じ母集団より大量に得た試量により重量
と体積の換算係数を求め、実測した発泡粒子の重
量より算出した発泡粒子の体積である。なおこの
場合の測定の終点は前後1時間における内圧の差
が0.01Kg/cm2未満となつた時点とする。 実施例 1 基材樹脂を第1表のA、B、C(各平均粒径1.2
mm)に変更すること、ジクミルパーオキシドの使
用量を高めてゲル分率58−62%になるように変更
すること、基材樹脂粒子を成形用発泡粒子にする
段階を、見掛かさ容積で約14c.c./gとする第一段
階と、見掛かさ容積で約41c.c./gとする第二段階
との2段階発泡とし、かつ第一段階の発泡はジク
ロロジフルオロメタンを含浸させる発泡法とし、
第二段階の発泡は空気を含浸させる発泡法に変更
すること、以外は参考例と同じ方法でA、B、C
の各樹脂について発泡粒子を調製した。 この発泡粒子を1週間大気圧下に放置し粒子内
に発泡剤や大気圧以上の内圧が含まれていないこ
とを確認した後、該粒子を耐圧容器に入れ、常温
0.6Kg/cm2圧の空気で約5秒間処理し、元のかさ
容積の88%(圧縮率12%)に圧縮し、これをその
まま型内に充てんして加熱する方法()、及び
上記で確認した発泡粒子をそのまま(圧縮率0)
で型内に充てんし加熱する方法()の2種の成
形方法をそれぞれ目標密度、0.04g/c.c.及び0.03
g/c.c.の成形体を調製し70℃の熱風乾燥炉で5時
間乾燥して成形体を得た。なお、用いた型は、参
考例と同じ成形温度は1.3Kg/cm2圧の水蒸気で約
15秒とした。得られた成形体のそれぞれについ
て、気泡膜の溶融温度、密度及び吸水率を測定し
た結果を第2表に示す。
【表】 第2表の結果によると、従来粒子間融着に優れ
た成形体が得られると評価されている成形法から
得た成形体も、これを吸水率(容量%)で再評価
すると、融着の程度に未だ改良の余地が残されて
いることを示す。 また、実施例1のB樹脂を用いた成形体は、従
来の成形体及び他の成形体と比べ、非常に小さい
吸水率の成形体になつていることが分る。 実施例 2 第2表に示す成形体()()及び−B、
−B、−C、−Cについてそれぞれ前記の
評価方法で、断熱特性の経時持続性を評価した。 その結果は第3表及び第2図に成形体の吸水率
との関係として示した。 第2図の結果によると、断熱特性の経時持続性
は、吸水率が0.3%付近で急激に変化し、この経
時持続性を確保するためには吸水率が少なくとも
0.3%以下のものでなくてはならないことを示す。
また、従来の成形体は、相当に経時持続性が悪い
ものであることも分る。
【表】 なお、第3表(及び第2図)の結果からは、本
発明が対象としているような粒子を融着させて得
られる成形体は、吸水率の程度(成形体が示す吸
水率の程度)によつて、成形体内部に存在する水
の分布状態(例えば粒状分布、平行状分布など)
が変るために、断熱性能の経時変化が吸水率と直
線的でなくなるものと推察される。 実施例 3 成形方法は実施例1の方法()から方法
()の間の条件を適宜選ぶこと、並に成形に使
用する発泡粒子の基材樹脂にA、B、C、D、E
のポリエチレン粒子(径1.2mm)を用いること、
架橋剤の使用量を変更して、ゲル分率を55〜65%
に変更すること、発泡粒子のかさ密度を約60g/
cm3〜20g/cm3の範囲のものにするために、発泡剤
の含浸量や第1・第2の発泡段階で使用する発泡
の割合を適宜選ぶようにすること以外は実施例1
の実験を繰返した。 得られた成形体について(1)〜(44)の番号を付
しおのおのセル膜の溶融温度、密度、圧縮応力及
び吸水率を測定し、第4表に示した。 また、第4表の内容を前記して基準で層別し表
示付号で示した。この結果を第1図に移しプロツ
トした。 第1図の結果によると、吸水率が0.3%以下の
成形体にするためには、気泡膜の溶融温度は少な
くとも107〜124℃のものにしなければならず、さ
らに107〜124℃の溶融温度の気泡膜の成形体で
も、その密度(D)と圧縮応力(F)との関係が、(D)が
0.025〜0.05g/cm3の範囲で、点〔(F)、(D)〕で表
現する座標でA〔0.54、0.025〕、B〔1.39、0.050〕、
C〔0.21、0.025〕、D〔1.07、0.050〕を結ぶ扇形の
部分で示される範囲の成形体である必要性が分
る。
【表】
【表】 実施例 4 実施例2で得た成形体区分番号(14)、(23)、
(41)と、評価水準の参考のために参考例で得た
成形体()、()について、それぞれ熱経時的
収縮性、耐圧縮クリープ性、外観品位(表面平滑
性)、塗膜コーテング適性、断熱性能の持続性に
ついて評価した。 その結果を第5表に示す。 第2表の結果によると、本発明の要件を満す成
形体は従来の成形体に比べ、従来の成形体の持つ
欠点をすべておぎなう格段に優れた成形体である
ことが分る。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は種々の成形体の密度(D)と該成形体の圧
縮応力(F)との関係を付号表示により層別してプロ
ツトしたグラフ、第2図は断熱性能の経時持続性
を各吸水率前後の熱伝導率の比として表わしたグ
ラフ、第3図は断熱性能の経時持続性を評価する
ために該試料片に対し吸水を促進する装置の説明
図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多数の微細セル構造を含む架橋ポリエチレン
    発泡粒子の融着集合体で構成された成形体であつ
    て、前記セル構造を形成する樹脂の溶融温度が
    107〜124℃の範囲にあること、成形体の密度が
    0.025〜0.05g/cm3の範囲にあり、かつ密度(D)と
    成形体を25%の圧縮率まで圧縮するときの応力(F)
    とが式 1/140(270−6/D)≦F≦1/140(315−6/
    D) の関係を満たすこと、及び成形体を水面下25mmに
    24時間浸せきさせたときに示す吸水率が0.3容量
    %以下であることを特徴とする架橋ポリエチレン
    系樹脂発泡成形体。
JP5580980A 1979-12-10 1980-04-26 Molded foamed article of crosslinked polyethylene resin Granted JPS56151736A (en)

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