JPH0747855A - 変速機の状態表示装置、変速機のシフト位置表示装置、変速機のチェンジ位置表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レバーの一部に配設した表示部により変速機
の現在の状態を正確に表示すること。 【構成】 マニュアル変速機１のシフト位置に対応する
前進後進切換用および１速２速切換用との２本のシフト
レバー２の傾きを上下動に夫々変換する変速機構３と、
シフトレバー２内に介挿され変速機構３が変速した上下
動に応じて上下動する伝達機構４と、シフトレバー２の
上部のノブ５内に介挿され伝達機構４の上下動に応じて
揺動する表示部を構成する揺動機構６と、ノブ５の上部
に形成した表示部を形成する窓７とから成り、窓７と揺
動機構６との位置関係により、前進または後進に対応す
る矢印、および１速または２速に対応する１または２の
数字を選択的に表示する変速機のシフト位置表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レバーの一部に表示部
を配設し、変速機の現在の状態を選択的に表示する変速
機の状態表示装置、マニュアル変速機のシフト位置を選
択的に表示する変速機のシフト位置表示装置、自動変速
機のチェンジレバーの位置を選択的に表示する変速機の
チェンジ位置表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】第１の従来の変速機のシフト位置表示装
置は、図９の（Ａ）ないし（Ｃ）に示すようにシフトレ
バーの上部のノブにギアの段数、英文字または前進、後
進の矢印マークによりシフト位置を参考程度に表示し、
図１０に一例を示すようにシフト位置によりシフトレバ
ーの位置が変化するので、ドライバがシフトレバーの位
置および角度により判断するものであった。

【０００３】第２の従来装置は、自動変速機のチェンジ
レバーの位置をインストルメントパネルの一部に選択的
に表示するか、チェンジレバーの根元部に近接する部分
に選択的に表示するものがあった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記第１の従来装置
は、シフトレバーの位置および角度からドライバが自ら
判断しなければならず、近い位置で同じ角度のシフト位
置の場合はシフトレバーを操作してシフト位置を確認し
なければならないという問題が有った。

【０００５】上記第２の従来装置は、インストルメント
パネルの表示部またはチェンジレバーに近接する部分を
見た上で、チェンジレバーに目を移してもう一度見た上
で操作しなければならないという問題が有った。

【０００６】そこで本発明者は、シフト位置やチェンジ
レバー位置等の変速機の現在の状態をシフトレバーの一
部例えばレバーの上部やノブに選択的に表示するという
本発明の技術的思想に着眼し、更に研究開発を重ねた結
果、シフトレバーの一部に配設した表示部を見ればシフ
ト位置やチェンジ位置等の現在の状態を正確に把握する
ことが出来、シフトレバーに触ってシフト位置を確認す
ることを不要にし、レバー以外の部分に目を移すことを
無くすことができるという目的を達成する本発明に到達
した。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明（請求項１に記載
の第１発明）の変速機の状態表示装置は、変速機の現在
の変速状態をレバーの操作に応じて選択的に表示する表
示部をレバーの一部に配設したものである。

【０００８】本発明（請求項２に記載の第２発明）の変
速機のシフト位置表示装置は、マニュアル変速機のシフ
ト位置に応じて動く部材の動きを伝達機構によりシフト
レバー内を伝達し、上部のノブ部にシフト位置を選択的
に表示する表示部を配設したものである。

【０００９】本発明（請求項３に記載の第３発明）の変
速機のシフト位置表示装置は、マニュアル変速機のシフ
ト位置に応じて動く部材の位置を検出するセンサと、シ
フトレバー上部のノブ部に配設され、前記センサが検出
したシフト位置を選択的に表示する表示部とから成るも
のである。

【００１０】本発明（請求項４に記載の第４発明）の変
速機のチェンジ位置表示装置は、自動変速機のチェンジ
レバーの現在の位置を選択的に表示する表示部をチェン
ジレバー上部のノブ部に配設したものである。

【００１１】

【作用】上記構成より成る第１発明の変速機の状態表示
装置は、変速機の現在の変速状態をレバーの一部に配設
した表示部に選択的に表示するものである。

【００１２】上記構成より成る第２発明の変速機のシフ
ト位置表示装置は、マニュアル変速機のシフト位置に応
じて動く部材の動きを、伝達機構によりシフトレバー内
を伝達し、上部のノブ部に配設した表示部に選択的に表
示するものである。

【００１３】上記構成より成る第３発明の変速機のシフ
ト位置表示装置は、センサによりマニュアル変速機のシ
フト位置に応じて動く部材の位置を検出し、上部のノブ
部に配設した表示部により前記センサが検出したシフト
位置を選択的に表示するものである。

【００１４】上記構成より成る第４発明の変速機のチェ
ンジ位置表示装置は、自動変速機のチェンジレバー上部
のノブ部に配設した表示部によりチェンジレバーの現在
の位置を選択的に表示するものである。

【００１５】

【発明の効果】上記作用を奏する第１発明の変速機の状
態表示装置は、レバーの一部に配設した表示部により変
速機の現在の変速状態を正確に認識することが出来、レ
バーに触って位置を確認することを不要にし、レバー以
外のインストルメントパネルおよびレバー根元部に近接
する部分を見る必要が無いという効果を奏する。

【００１６】上記作用を奏する第２発明の変速機のシフ
ト位置表示装置は、シフト位置に応じて動く部材の動き
を伝達機構によりシフトレバー内を伝達し、ノブ部に配
設した表示部に選択的に表示するので、シフト位置を表
示部に確実に伝達できるとともに、マニュアル変速機の
シフト位置を正確に認識することが出来、シフトレバー
を操作して位置を確認することを不要にし、シフトレバ
ー以外のインストルメントパネルおよびレバー根元部に
近接する部分を見る必要が無いという効果を奏する。

【００１７】上記作用を奏する第３発明の変速機のシフ
ト位置表示装置は、センサが検出したシフト位置表示装
置位置をノブ部に配設した表示部に選択的に表示するの
で、シフト位置表示装置レバー内の構造をシンプルにす
ることができるとともに、マニュアル変速機のシフト位
置を正確に認識することが出来、シフトレバーを操作し
て位置を確認することを不要にし、シフトレバー以外の
インストルメントパネルおよびレバー根元部に近接する
部分を見る必要が無いという効果を奏する。

【００１８】上記作用を奏する第４発明の変速機のチェ
ンジ位置表示装置は、チェンジレバーのノブ部に配設し
た表示部によりチェンジレバーの現在の位置を選択的に
表示するので、自動変速機のチェンジレバーの位置を正
確に認識することができ、チェンジレバー以外のインス
トルメントパネルおよびレバー根元部に近接する部分を
見る必要が無いという効果を奏する。

【００１９】

【実施例】以下本発明の実施例につき、図面を用いて説
明する。

【００２０】（第１実施例）第１実施例の変速機のシフ
ト位置表示装置は、第１および第２発明をフォークリフ
トのような産業車両のマニュアル変速機に適用した実施
例で、図１ないし図４に示すように、マニュアル変速機
１のシフト位置に対応する前進後進切換用と１速２速切
換用との２本のシフトレバー２の傾きを上下動に変換す
る変換機構３と、シフトレバー２内に介挿され変換機構
３が変換した上下動に応じて上下動する伝達機構４と、
シフトレバー２の上部のノブ５内に介挿され伝達機構４
の上下動に応じて揺動する表示部を構成する揺動機構６
と、ノブ５の上部に形成した表示部を形成する窓７とか
ら成り、窓７と揺動機構６との位置関係により、前進ま
たは後進に対応する矢印、１速または２速に対応する１
または２の数字を選択的に露出し得る構成より成るもの
である。

【００２１】マニュアル変速機１は、図３に示すように
並設された２本のシフトレバー２（図中代表的に１本の
み示す）の傾きに応じてロッド１１およびリンク１２を
介してシフトスプール１３が軸方向に移動し、シフトス
プール１３に係止されたフォーク１４によりシンクロ１
５を図中左右方向に移動させることにより前進ギアもし
くは後進ギアの切換、および１速ギアもしくは２速ギア
の切換を可能にする構成より成る。

【００２２】シフトレバー２は、鉄製の中空パイプ２０
で構成され、下端の軸２１上を揺動し得るように構成さ
れ、軸２１より少し上部に軸方向の長穴２２が形成され
ているとともに、一定距離上方に前記ロッド２１に係止
される係止部２３が配設されている。

【００２３】変換機構３は、図１に示すように車体に固
着された扇形の部材３０で構成され、斜めに配設された
斜めスリット３１が形成され、伝達機構４の下部に固着
したガイドピン３２が、シフトレバー２の長穴２２と、
斜めスリット３１に介挿され、シフトレバー２がシフト
操作により揺動すると、ガイドピン３２は斜めスリット
３１に沿ってシフトレバー２の長穴２２上を上下動し得
る構成より成る。

【００２４】伝達機構４は、シフトレバー２内に介挿さ
れたインナシャフト４０で構成され、下端に上記ガイド
ピン３２が固着され、シフトレバー２の揺動に応じてガ
イドピン３２が上下動すると、シフトレバー２内を摺動
して上下動し得る構成より成り、上端にはラック４１が
形成されている。

【００２５】揺動機構６は、ノブ５内に配設した軸５１
の回りに揺動し得る断面略Ｔ字状の部材６０で構成さ
れ、下端にラック４１に噛合するピエオン６１が形成さ
れ、上記ラック４１とともにラックアンドピニオン機構
を構成し、ラック４１が上下動するとそれに応じて部材
６０がピニオン６１の軸の回りを揺動し得る構成より成
り、上面には図４（Ａ）、（Ｂ）に示すように前進、後
進の矢印または変速段数の１または２の数字が貼着され
ている。

【００２６】窓７は、ノブ５の上部に形成された矩形の
穴７０で構成され、透明のアクリル板７１が配設され、
揺動機構６の部材６０の上部に貼着された前進および後
進で方向の異なる矢印もしくは変速段数である「１」ま
たは「２」を選択的に表示し得る構成より成る。

【００２７】上記構成より成る第１実施例の変速機のシ
フト位置表示装置は、操作者によりシフトレバー２が操
作されると、それに応じてガイドピン３２が斜めスリッ
ト３１に沿って移動するとともに、シフトレバー２の長
穴２２上を上下に移動するので、それに応じてインナシ
ャフト４０が上下動して、上端のラック４１がピニオン
６１を回転させ、揺動機構６の部材を反時計方向に揺動
させ、例えば前進の「矢印」もしくは２速の数字「２」
が表示部を構成する窓７に位置するようにして、操作者
がその「矢印」又は「２」を見ることができるようにす
るものである。

【００２８】上記作用を奏する第１実施例の変速機のシ
フト位置表示装置は、シフトレバー２の上部に形成した
窓７に、現在のシフト位置の「矢印」もしくは「数字」
を選択的に表示するので、操作者がマニュアル変速機の
シフト位置を正確に認識することが出来、エンジン始動
時の安全のためにシフトレバー２を操作してシフト位置
を確認するための操作を不要にするとともに、近接して
並設される前後進レバーと変速レバーの誤動作を無くす
ことが出来、シフトの操作性が向上するという効果を奏
する。

【００２９】また第１実施例の変速機のシフト位置表示
装置は、シフトレバー２の操作による揺動角を変換機構
３により機械的に上下動に変換し、シフトレバー２内を
インナシャフト４０により機械的にノブ５内のラックア
ンドピニオン機構に伝達して、揺動機構６を揺動させる
ものであるため、確実にシフトレバー２の動きを変換、
伝達して、表示することができるという効果を奏する。

【００３０】（第２実施例）第２実施例の変速機のシフ
ト位置表示装置は、第１および第３発明の実施例であ
り、第１実施例と同様にフォークリフトに適用したもの
で、図５および図６に示すようにトランスミッションケ
ースＴＣに配設されシフトスプール２３の位置を検出す
る前進用Ｆスイッチ３３、中立用Ｎスイッチ３４、後進
用Ｒスイッチ３５と、シフトレバーの上部に配設された
ノブ５に配設された「Ｆ」、「Ｎ」、「Ｒ」の表示部の
下部に夫々ランプを配設して、シフトスプール１３の位
置に応じて例えばオンとなった中立用Ｎスイッチ３４に
接続したランプのみ点灯し、「Ｎ」の表示部のみ点灯表
示し得る構成より成るものである。

【００３１】上記構成より成る第１実施例の変速機のシ
フト位置表示装置は、シフトレバー２が前進にシフトさ
れると、前進用Ｆスイッチ３３がオンとなり、ノブ５に
配設されたＦの表示の下のランプのみが点灯し、シフト
位置がＦにあることを表示するので、正確に認識するこ
とが出来るという効果を奏する。

【００３２】また第２実施例の変速機のシフト位置表示
装置は、スイッチとランプのみにより構成され、シフト
レバー２内にはリード線を配設するだけの構成のため、
第１実施例に比べ構造が簡単であり、且つ安価であると
いう効果を奏する。

【００３３】（第３実施例）第３実施例の変速機のシフ
ト位置表示装置は、第１および第３発明の実施例で、通
常の自動車のマニュアル変速機に適用したもので、図７
に示すようにセンサは第２実施例と同様の変速機内に配
設したスイッチにより１速、２速、３速、４速および後
進の各シフト位置を検出し、コンピュータによりシフト
レバー２の上部のノブ５の少し下部の運転者から見やす
い位置の外周に配設された７個のセグメントの液晶表示
部７３の印加セグメントを制御して、現在のシフト位置
を「１」、「２」、「３」、「４」および「Ｒ」の中か
ら選択的に表示し得る構成より成るものである。

【００３４】上記構成より成る第３実施例の変速機のシ
フト位置表示装置は、第２実施例と同様の作用効果を奏
する他、７個のセグメントの液晶表示にしたので細いシ
フトレバー２の外周に表示部７３を配設することを可能
にするとともに、ノブ５の下部に表示部を配設したので
ノブ５を運転者が手で握っている状態でもシフト位置を
見ることができるという効果を奏する。

【００３５】（第４実施例）第４実施例の変速機のチェ
ンジ位置表示装置は、第１発明および第４発明の実施例
で、自動変速機を搭載した通常の自動車に適用したもの
で、図８に示すようにチェンジレバー２８の位置を第２
チェンジレバーの上部に配設した略矩形のノブ５４に横
方向に「Ｌ」、「２」、「Ｄ」、「Ｎ」、「Ｒ」、
「Ｐ」の各レンジの表示部を配設し、前記スイッチに接
続されているランプ例えば図８に示すチェンジ位置であ
れば「Ｎ」のランプのみを点灯し得る構成より成るもの
である。

【００３６】上記構成より成る第４実施例の変速機のチ
ェンジ位置表示装置は、チェンジレバー２８の上部に配
設したノブ５４に横方向に配設した表示部７４により、
チェンジレバーの現在の位置を選択的に点灯表示するの
で、運転者が自動変速機のチェンジレバーの位置を正確
に認識することが出来るとともに、インストルメントパ
ネルやチェンジレバー根元部に近接する部分の表示部を
見るために目が奪われることが無いという効果を奏す
る。

【００３７】上述の実施例は、説明のために例示したも
ので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。

【００３８】上述の第１、第２および第３実施例につい
ては、レバーの上部のノブに表示部を配設する例につい
て述べたが、本発明はそれに限定するものでは無く、手
がノブにある時は見えなくなるので、第３実施例のよう
にノブの下部のレバー上部の側壁に配設する態様も採り
得る。

【００３９】上述の第４実施例は、ノブの上部に表示部
を配設して、パーキングおよびリバースにチェンジする
時に押すボタンを右側壁に配設する例について一例とし
て述べたが、本発明はそれに限定するものではなく、表
示部を前記ボタンのあった右側壁に配設し、ボタンを手
前側の側壁の右方に配設して、手がノブにある時にも見
えるようなノブ上の位置に表示部を配設する態様も採用
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例装置を示す一部欠截側面図
である。

【図２】第１実施例装置を示す図である。１中Ａ−Ａ線
に沿う断面図である。

【図３】第１実施例のマニュアル変速機の一部を示す断
面図である。

【図４】第１実施例の２つのノブに形成した窓を夫々示
す平面図である。

【図５】本発明の第２実施例のスイッチの配設形態を示
す断面図である。

【図６】第２実施例のノブの表示部を示す平面図であ
る。

【図７】本発明の第３実施例を示す斜視図である。

【図８】本発明の第４実施例を示す斜視図である。

【図９】従来のノブにおける表示形態を示す平面図であ
る。

【図１０】従来の前進、中立および後進におけるシフト
レバーの位置および角度関係を示す平面図である。

【符号の説明】

１ マニュアル変速機 ２ シフトレバー ３ 変換機構 ４ 伝達機構 ５ ノブ ６ 揺動機構 ７ 窓 １１ ロッド １２ リンク １３ シフトスプール １４ フォーク １５ シンクロ ２０ 中空パイプ ２１ 軸 ２２ 長穴 ２８ チェンジレバー ３０ 扇形の部材 ３１ 斜めスリット ３２ ガイドピン ３３ 前進用Ｆスイッチ ３４ 中立用Ｎスイッチ ３５ 後進用Ｒスイッチ ４０ インナシャフト ４１ ラック ５４ ノブ ６０ Ｔ字状の部材 ６１ ピニオン ７０ 矩形の穴 ７１ アクリル板 ７３、７４ 表示部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 変速機の現在の変速状態をレバーの操作
   に応じて選択的に表示する表示部をレバーの一部に配設
   したことを特徴とする変速機の状態表示装置。
2. 【請求項２】 マニュアル変速機のシフト位置に応じて
   動く部材の動きを伝達機構によりシフトレバー内を伝達
   し、上部のノブ部にシフト位置を選択的に表示する表示
   部を配設したことを特徴とする変速機のシフト位置表示
   装置。
3. 【請求項３】 マニュアル変速機のシフト位置に応じて
   動く部材の位置を検出するセンサと、 シフトレバー上部のノブ部に配設され、前記センサが検
   出したシフト位置を選択的に表示する表示部とから成る
   ことを特徴とする変速機のシフト位置表示装置。
4. 【請求項４】 自動変速機のチェンジレバーの現在の位
   置を選択的に表示する表示部をチェンジレバー上部のノ
   ブ部に配設したことを特徴とするチェンジ位置表示装
   置。