JPH0747442A - ブラインドリベット用マンドレルの製造方法 - Google Patents

ブラインドリベット用マンドレルの製造方法

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JPH0747442A
JPH0747442A JP5214947A JP21494793A JPH0747442A JP H0747442 A JPH0747442 A JP H0747442A JP 5214947 A JP5214947 A JP 5214947A JP 21494793 A JP21494793 A JP 21494793A JP H0747442 A JPH0747442 A JP H0747442A
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Shinjo Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 マンドレル本体をなす心棒の軸線に対して偏
心や偏肉のない均一な頭部が得られるブラインドリベッ
ト用マンドレルの製造方法を提供する。 【構成】 円錐状又は角錐状の切断端部20aを有する
金属線材20を一対の割りダイス11,11で挟持固定
し、割りダイスの上端面14から突出させた切断端部2
0aを含む所定長さの据え込み代26をパンチ12で加
圧して頭部27を圧造成形するブラインドリベット用マ
ンドレルの製造方法において、パンチは、割りダイスの
上端面14,14と平行な下端面17に切断端部20に
整合する円錐状又は角錐状の凹部18が設けられてお
り、割りダイスで挟持固定した金属線材の切断端部20
aを凹部18に密接嵌合させて、据え込み代26の軸方
向両側を拘束した状態でパンチにより据え込み代を加圧
して、拘束されていない半径方向へ膨出させ、扁平なフ
ランジ部31に円錐状又は角錐状の突部が突出した頭部
を圧造成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラインドリベット用
マンドレルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、代表的なブラインドリベット1
を示しており、該ブラインドリベット1は、一端にフラ
ンジ状の頭部3を有する円筒状のリベット本体2と、該
リベット本体2の貫通孔4に挿通して組み付けられるマ
ンドレル5とからなり、該マンドレル5は心棒5aの端
部にリベット本体2の開口端部をかしめて拡張する頭部
6を有し、また、心棒5aの頭部6近傍に引きちぎり狭
窄部7が設けられている。8,9は板状の被締結部材で
ある。
【0003】このようなブラインドリベット1のマンド
レル5は金属線材から製釘機により安価に量産されてい
る。製釘機によるマンドレル5の製造では、予備据え込
みなしに、パンチによる一工程で丸形の頭部を圧造する
が、加工される金属線材の切断端部がいわゆる喰い切り
切断のため楔形状あるいは角錐状になっており、このよ
うな切断端部を球面状の凹部を有する成形パンチで予備
据え込みなしに圧造すると、ダイスから突出する金属線
材の据え込み代が長いこともあって、切断端部が傾いた
り、加圧の途中で不均一に半径方向へ膨出し、その結
果、圧造された頭部6がマンドレル本体をなす心棒5a
の軸線に対して偏心したり、頭部6の周縁部の形状及び
肉厚が不均一になり易いという問題があった。そして、
このような不均一な形状の頭部6を有するマンドレル5
を用いてリベット本体2の開口部2aをかしめると、図
6(b)に示すように、リベット本体2が歪んで不均一
に変形し、頭部6が脱落(芯抜け)したり、かしめ不良
による強度の不足あるいはリベット本体2に挫屈を生じ
るという不都合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決すべくなされたもので、従来のマンドレ
ルの製造と同様に製釘機を用いて安価に製造することが
できるものでありながら、頭部の圧造加工時における半
径方向への膨出が均一で、偏心や偏肉が発生しない頭部
が得られるブラインドリベット用マンドレルの製造方法
を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、円錐状又は角錐状の切断端部を有する金
属線材を一対の割りダイスで挟持固定し、前記割りダイ
スの上端面から突出させた前記切断端部を含む所定長さ
の据え込み代をパンチで加圧して頭部を圧造成形するブ
ラインドリベット用マンドレルの製造方法において、前
記パンチが、前記割りダイスの上端面と平行な下端面
と、該下端面に設けられた前記切断端部に整合する円錐
状又は角錐状の凹部とを有し、前記切断端部を前記凹部
に密接嵌合させて拘束した状態で前記パンチにより前記
据え込み代を加圧して半径方向へ膨出させ、扁平なフラ
ンジ部に円錐状又は角錐状の突部が突出した頭部を圧造
成形することを特徴とする。
【0006】
【作用】上記した本発明の製造方法では、前記切断端部
を含む所定長さの据え込み代が、前記割りダイスと前記
パンチの凹部とによって、軸方向両側が強固かつ確実に
拘束された状態で据え込まれるので、前記据え込み代は
傾いたり挫屈することなく、半径方向へ均一に膨出す
る。その結果、マンドレル本体をなす心棒の軸線に対し
て偏心や偏肉のない頭部が得られる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1ないし図3は、本発明方法を実施するための
マンドレル製造装置10と、その工程を示しており、該
製造装置10は汎用の製釘機に組み付けて使用される。
【0008】マンドレル製造装置10は、一対の割りダ
イス11,11と、加圧パンチ12とからなっている。
割りダイス11,11は、その対向面にマンドレル21
(図3、図4参照)の素材となる金属線材20を挟み付
けて挟持固定する横断面形状が半円形の凹溝13,13
を有し、割りダイス11,11の上端面14,14は凹
溝13,13の軸線に対して直角をなす平面に形成され
ている。また、両凹溝13,13にはマンドレル21の
心棒22にリベット本体41(図4参照)に対する仮止
め用膨出部23を形成する凹部24を成形するための隆
起部15,15と、引きちぎり破断部となる挟窄部25
を成形するための隆起刃16,16が突設されており、
頭部の成形に先き立って両割りダイス11,11を接近
させ、両隆起部15,15及び両隆起刃16,16によ
り金属線材20を挟み付けて凹部24と挟窄部25を有
する心棒22を成形すると同時に、金属線材20を挟持
固定するようになっている。金属線材20の切断端部2
0aは製釘機による喰い切り切断で四角錘状に形成され
ている。本発明方法はこの角錐状の切断端部20aを利
用して金属線材20の一端を拘束することを特徴とする
ものであるが、切断端部20aは円錐状に形成してもよ
い。なお、円錐状の切断端部20aも汎用の製釘機によ
る喰い切り切断で容易に成形可能である。一方、加圧パ
ンチ12は、下端面17が割りダイス11,11の上端
面14,14と平行な平面に形成され、その中央部分に
金属線材20の切断端部20aに整合する四角錘状の凹
部18が設けられている。
【0009】而して、図1に示すように、両割りダイス
11,11により挟持固定されて拘束されている金属線
材20の割りダイス11,11の上端面14,14から
突出させた所定長さ(L)の据え込み代26をパンチ1
2で加圧して頭部27(図3参照)を圧造成形するが、
その際切断端部20aがパンチ12の凹部18に密接嵌
合して拘束される。この拘束状態において、パンチ12
で据え込み代26を加圧して圧縮すると、図2に示すよ
うに、据え込み代26の切断端部20aを除く部分が半
径方向へ膨出し、さらに図3に示すように、割りダイス
11,11の上端面14,14とパンチ12の下端面1
7とで挟み付けるように圧造して、外周に自然発生する
丸み部28を有し、上下両面が平行な平面29,30の
フランジ部31が圧造成形され、該フランジ部31に金
属線材20の切断端部20aにより形成された角錐状の
突部32を突設した頭部27が成形される。このパンチ
12による据え込み加工は、据え込み代26の軸方向両
側は拘束されているが、半径方向は拘束されていないの
で、据え込み代26が傾いたり挫屈することなく、半径
方向へ均一に膨出し、偏心や偏肉のない頭部27が形成
されるのである。
【0010】図4は、上記のようにして製造されたマン
ドレル21をリベット本体41に組み付けたブラインド
リベット40を示し、図5は該ブラインドリベット40
の使用状態を示している。リベット本体41は、従来製
品と同様に一端にフランジ状頭部42を有し、中心部分
に貫通孔43を設けた円筒状をなし、アルミ合金などの
軟質金属材料でつくられている。
【0011】図6は、割りダイス11,11の上端部
に、据え込み代26の半径方向への膨出を部分的に拘束
する壁面19を設けて、フランジ部31の下部外周面に
おける膨出を規制するようにした例を示している。この
ように半径方向への膨出を部分的に拘束することによっ
て、フランジ部31の下部外周面の寸法を正確にするこ
とができ、偏心や偏肉のないより均一な頭部27が得ら
れる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
金属線材の円錐状又は角錐状の切断端部を含む所定長さ
の据え込み代が、一対の割りダイスと、パンチの下端面
に設けた前記切断端部に整合する円錐状又は角錐状の凹
部とによって、軸方向両側が強固かつ確実に拘束された
状態で据え込まれ、拘束のない半径方向に膨出して頭部
を圧造成形するから、前記据え込み代が傾いたり、挫屈
することがなく、半径方向へ均一に膨出し、マンドレル
本体をなす心棒に対して偏心や偏肉のない均一な頭部が
得られる。そして、このような頭部を有するマンドレル
を組み付けたブラインドリベットは、かしめ強度が一定
した良好な締結を達成できる。
【0013】また、本発明方法を実施する製造装置は構
造がきわめて簡単で、しかも汎用の製釘機に組み込んで
使用できるので、上記のような頭部を具備したマンドレ
ルを安価に量産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するマンドレル製造装置を示
す要部断面正面図である。
【図2】同圧造成形工程の途中の説明図である。
【図3】同圧造工程の完了状態を示す説明図である。
【図4】完成したマンドレルをリベット本体に組み付け
て構成したブラインドリベットの一部縦断正面図であ
る。
【図5】同ブラインドリベットの使用状態を示す縦断正
面図である。
【図6】本発明の別の実施例による圧造工程の完了状態
を示す要部縦断正面図である。
【図7】従来のブラインドリベットの使用例を示す説明
図であって、(a)は締結前の準備状態を示し、(b)
は締結完了状態を示している。
【符号の説明】
10 マンドレル製造装置 11,11 割りダイス 12 加圧パンチ 13 凹溝 14 割りダイス11の上端面 17 下端面 18 凹部 19 拘束壁面 20 金属線材 20a 切断端部 21 マンドレル 22 心棒 26 据え込み代 27 頭部 28 丸み部 29,30 平面 31 フランジ部 32 突部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
請求項2前記パンチの凹部が、奥すぼまりに形成
されていることを特徴とする請求項1記載のブラインド
リベット用マンドレルの製造方法。
【請求項】 前記割りダイスの上端部に、前記据え込
み代の半径方向への膨出を部分的に拘束する壁面が設け
られ、該壁面によって前記フランジ部の下部外周面の膨
出を規制することを特徴とする請求項1又は2記載のブ
ラインドリベット用マンドレルの製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、製釘機の喰い切り刃による切断端部を有
する金属線材を一対の割りダイスで挟持固定し、前記割
りダイスの上端面から突出させた前記切断端部を含む所
定長さの据え込み代をパンチで加圧して頭部を圧造成形
するブラインドリベット用マンドレルの製造方法におい
て、前記パンチが、実質的に平坦な下端面と、該下端面
に設けられた前記切断端部に合致する開口を設けた凹部
とを有し、前記切断端部を前記凹部に合致嵌合させて拘
束した状態で前記パンチにより前記据え込み代を加圧し
て半径方向へ膨出させ、扁平なフランジ部に前記切断端
が突出した頭部を圧造成形することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
製釘機の喰い切り刃による切断端部を含む所定長さの据
え込み代が、一対の割りダイスと、パンチの下端面に設
けた前記切断端部に合致する開口を設けた凹部とによっ
て、軸方向両側が強固かつ確実に拘束された状態で据え
込まれ、拘束のない半径方向に膨出して頭部を圧造成形
するから、前記据え込み代が傾いたり、挫屈することが
なく、半径方向へ均一に膨出し、マンドレル本体をなす
心棒に対して偏心や偏肉のない均一な頭部が得られる。
そして、このような頭部を有するマンドレルを組み付け
たブラインドリベットは、かしめ変形が均一で強度が一
した良好な締結を達成できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円錐状又は角錐状の切断端部を有する金
    属線材を一対の割りダイスで挟持固定し、前記割りダイ
    スの上端面から突出させた前記切断端部を含む所定長さ
    の据え込み代をパンチで加圧して頭部を圧造成形するブ
    ラインドリベット用マンドレルの製造方法において、 前記パンチが、前記割りダイスの上端面と平行な下端面
    と、該下端面に設けられた前記切断端部に整合する円錐
    状又は角錐状の凹部とを有し、 前記切断端部を前記凹部に密接嵌合させて拘束した状態
    で前記パンチにより前記据え込み代を加圧して半径方向
    へ膨出させ、扁平なフランジ部に円錐状又は角錐状の突
    部が突出した頭部を圧造成形することを特徴とするブラ
    インドリベット用マンドレルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記割りダイスの上端部に、前記据え込
    み代の半径方向への膨出を部分的に拘束する壁面が設け
    られ、該壁面によって前記フランジ部の下部外周面の膨
    出を規制することを特徴とする請求項1記載のブライン
    ドリベット用マンドレルの製造方法。
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