JPH0747305B2 - 凹版印刷機のワイピング装置 - Google Patents

凹版印刷機のワイピング装置

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JPH0747305B2
JPH0747305B2 JP5207487A JP5207487A JPH0747305B2 JP H0747305 B2 JPH0747305 B2 JP H0747305B2 JP 5207487 A JP5207487 A JP 5207487A JP 5207487 A JP5207487 A JP 5207487A JP H0747305 B2 JPH0747305 B2 JP H0747305B2
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wiping
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intaglio
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41FPRINTING MACHINES OR PRESSES
    • B41F9/00Rotary intaglio printing presses
    • B41F9/06Details
    • B41F9/08Wiping mechanisms
    • B41F9/10Doctors, scrapers, or like devices
    • B41F9/1018Doctors, scrapers, or like devices using a wiping cylinder

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rotary Presses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は凹版印刷機において、凹版面に供給されたイン
キのうち、絵柄以外の箇所に付着した余分なインキを1
枚印刷ごとに拭き取るワイピング装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
凹版印刷機は周面に凹版が装着された凹版胴と、この凹
版胴に対接する圧胴とを備えており、給紙装置からスイ
ング装置を経て圧胴の爪にくわえ変えられて搬送される
紙には、凹版の版面に供給されたインキによる画像が転
写されることにより印刷が施され、印刷後の紙は排紙チ
エーンで搬送されて排紙される。
この種の凹版印刷機には、例えば特開昭58−101060号公
報や米国特許3762319号公報に開示されているようなワ
イピング装置が付設されている。このワイピング装置
は、凹版胴に対接してこの対接周面が互いに逆方向へ移
動するように回転するワイピングローラと、このワイピ
ングローラの周面へパツド面を対接させた複数個のブラ
シと、このブラシのローラ回転下流側に位置して先端を
ワイピングローラに対接させた硬質ゴム製等のドクタブ
レードとを備えており、インキ装置の着ローラから凹版
面に供給されたインキのうち、絵柄としての凹部の周辺
に転移して付着した余分のインキは、版面に対接して回
転するワイピングローラによつて拭き取られ、凹部の絵
柄のみが紙に転写される。そして、ワイピングローラ
は、洗浄液槽内に入れたトリクレンなどの洗浄液に浸漬
されて回転しており、前記拭き取りによつてワイピング
ローラに転移したインキは、この洗浄液と前記ブラシと
の洗浄作用で取り除かれるとともに、ワイピングローラ
で持ち回りされた洗浄液はドクタブレードで洗浄液内へ
掻き落とされる。
このようなワイピング装置によるインキ拭き取りにおい
ては、版面に対するワイピングローラの接触圧が強過ぎ
ると、絵柄としての凹部のインキまで掻き出してしまつ
て極細線が印刷できない結果になり、また、接触圧が弱
過ぎると、凹部周辺に余分なインキが残り画像の線幅が
広くなつてにじむような印刷となつたり、あるいは、一
部の非絵柄部全面にインキが残つて大きな汚れとなつた
りするので、印刷物の品質を確保するためには版面に対
するワイピングローラの接触圧を正しく調節する必要が
あり、従来のワイピング装置にはこの接触圧調節装置が
付設されている。
従来におけるこの種ワイピングローラ接触圧調節装置
は、ワイピングローラ偏心軸受で軸支させてこの偏心軸
受をハンドル操作によりウオームとウオームホイル、ま
たはねじ軸などを介し回動させてワイピングローラを版
面に対する遠近方向へわずかに進退させるものであつ
た。
〔問題が解決しようとする問題点〕
ところで、印刷作業を一時中断する場合等には、従来一
般に印刷胴の胴抜きと同時にワイピングローラを凹版面
から離間させるが、従来はこの場合、作業者がこれをハ
ンドル操作によつて行つていたので、そのために専任者
が必要で省力化が計れないばかりでなく、ワイピングロ
ーラを離間させると、折角調節された接触圧が解消され
てしまい、運転再開時には改めて接触圧を調節しなけれ
ばならず、無駄な労力と時間を要すると言う問題があつ
た。さらに左右の操作用ハンドルを機械の運転中に同期
させて行うことが困難であつた。
〔問題点を解決するための手段〕
このような問題点を解決するために本発明では、ワイピ
ングローラを軸支する偏心軸受に流体圧シリンダのピス
トンロツド作用端を枢着し、この流体圧シリンダをピス
トンロッドの進退方向へ微動調節自在な調節機構で支持
させた。
〔作用〕
流体圧シリンダを設けたことによりこれを自動化するこ
とが容易であるから、これを自動化すると、印刷作業の
中断時等には印刷胴の胴抜きに連動して流体圧シリンダ
のピストンロツドが移動し偏心軸受を介してワイピング
ローラが凹版胴から離間する。印刷作業の再開時には、
印刷胴の胴入れに連動してワイピングローラが凹版胴に
対接する。このとき、流体圧シリンダのストローク端限
で規制して接触させるようにしてこれを流体圧シリンダ
支持の調節機構で設定しておけば、再運転時に、作業中
断前のワイピングローラ接触圧が確実に再現される。ま
た、ワイピングローラの接触圧を調節したい場合には、
流体圧シリンダを支持する調節機構を操作すればよく、
機械の運転中に操作が可能である。
〔実施例〕
第1図ないし第5図は本発明に係るワイピング装置の実
施例を示し、第1図はその側面図、第2図は分解平面
図、第3図はドクタブレード装置の縦断面図、第4図は
概要配置図、第5図は本発明を実施した凹版印刷機の概
要側面図である。図において、紙1が積載された給紙装
置2とその前方の印刷装置3との間には、給紙装置2の
サツカ機構で上層から1枚ずつ送り出される紙1を受け
て印刷見当を合わせる差板4と、差板4上の紙1をくわ
えて揺動するスイング装置5とが配設されている。印刷
ユニット3には、爪6と爪台7とからなる3組のくわえ
爪装置8(以下爪8と略称する)が外周部を円周方向に
3等分する位置に配設された圧胴9が軸架されており、
これにはほぼ同径の凹版胴10と、ほぼ1/3径の渡し胴11
および排紙胴12が対接されている。このうち渡し胴11に
は、爪8と同構成の1組の爪が設けられており、スイン
グ装置5からくわえ替えた紙1を圧胴9の爪8にくわえ
替えさせるように構成されている。また排紙胴12と同軸
上のスプロケツトと図示しないスプロケットとの間に
は、左右一対の排紙チエーン13が張架されており、これ
には圧胴9の爪8から紙1をくわえ替えて排紙チエーン
13の走行とともに搬送する排紙爪が設けられている。さ
らに凹版胴10の周面には、非画線部としての平面と画線
部としての凹部とで形成された凹版が装着されている。
凹版の表面には、複数個の着肉ローラ14が対接されてお
り、これにはインキ壷15内で回転する壷ローラ16が対接
されている。17は壷ローラ16に対接しインキ壷15から流
出するインキを均らす振りローラである。
概略以上のように構成された凹版印刷機には、全体を符
号20で示すワイピング装置が付設されている。このワイ
ピング装置20は、前記凹版胴10の斜め下方に位置して機
台フレーム側に支持された洗浄液槽21を備えており、こ
の洗浄液槽21内には、例えばトリクレンなどの洗浄液22
が蓄えられている。洗浄液槽21の上部開口端には、枢軸
22を中心にして回動自在な半割蝶番式に形成された一対
の軸受カバー23が、両側板に設けられており、閉塞後、
締金具24によつて固定されている。各軸受カバー23に
は、第1図,第2図に示す外周25aの中心であるメタル
芯Fと、内孔25bの芯であるローラ芯F1とを図に符号t
で示すだけ偏心させた偏心軸受25が割締めによつて固定
されており、この偏心軸受25の内孔25bには、周面を凹
版胴10上の版面に対接させたワイピングローラ26が、両
端軸をプツシユ27ところがり軸受28とを介して回動かつ
軸線方向へ進退自在に軸支されている。このワイピング
ローラ26は、一方の端軸に固定されたギア29と、その下
方のピニオン30との噛合によつて原動側から回転駆動さ
れているとともに、他端の溝車31にころを嵌合させた図
示しない振り機構によつて軸方向に往復駆動されてい
る。なお、ワイピングローラ26の回転方向は、図に矢印
で示すように、凹版胴10と同方向であつて、対接周面は
互いに反対方向へ周回している。
一方、洗浄液槽21の両側板上端には、ねじ孔を有するね
じ軸受32がボルト止めされており、各ねじ軸受32のねじ
孔には、ハンドル33付きのねじ軸34が、回動操作により
進退できるように螺合されている。35は各ねじ軸34の先
端に回動自在に装着されたスラストベアリング36内蔵の
カツプリングであつて、各カツプリング35には、それぞ
れ油圧シリンダ37が、ねじ軸34と同芯状に固定されてお
り、そのピストンロツド38は、ワイピングローラ26の真
下に臨んでいる。そして、このピストンロツド38の作用
端は、前記偏心軸受25にボルト止めされた金具39にピン
40で枢着されており、油圧シリンダ37のピストンロツド
38を油圧で進退させることにより偏心軸受25がメタル芯
Fを中心にして回動し、偏心作用によりワイピングロー
ラ26が凹版胴10の版面に対して着脱されるように構成さ
れている。また、その着状態でハンドル33を回動操作し
てねじ軸34を進退させることにより、版面に対するワイ
ピングローラ26の接触圧が微調整される。34aはねじ軸3
4を回動位置で固定するハンドル34b付きの固定ナツトで
ある。
また一方、洗浄液槽21の後側側板21a上面には、断面横
長長方形に形成された長尺のブレードベース41が、両端
と中央との3箇所に設けた蟻溝式のガイド42の嵌合によ
り案内されて軸心直交方向へ平行移動できるように支持
されている。43はブレードベース41よりも広幅でこれよ
りもやや短い長尺の板状に形成されたブレードホルダで
あつて、ブレードベース41の両端部以外の箇所に形成さ
れた傾斜面41aに重ねられて4個の固定ねじ44(後述)
により着脱自在に固定されており、その前端部には、合
成ゴム等の弾性材で板状に形成されたドクタブレード45
(以下ブレード45と言う)が、ブレード押さえ46で押さ
えられて複数個のボルト47で固定されている。前記固定
ねじ44は複数個のハンドル挿入孔44aを備えた頭部44b
と、ピン44cと、スライドベース41のねじ孔に螺入され
るねじ部44bとで一体形成されており、ピン部44cとねじ
部44dとの段部が締付け面に当接した締付け端限におい
て、頭部44b下面とブレードホルダ43上面との間に、第
3図に符号t1で示す間隙が形成されるように構成されて
いる。そしてこの間隙t1には、複数個の皿ばね48が、キ
ヤツプ49と座金50とで上下から挾持され介装されてい
る。また、頭部44bに設けられた環状溝内には、圧縮コ
イルばね51が介装されており、さらにピン部44cの下端
部にはストツパ52が嵌装されている。なお、ピン部44c
の嵌合孔43aは、ピン部44cとほぼ同幅の長孔状に形成さ
れており、ストツパ52を孔周縁に当接させて固定ねじ44
の抜けを阻止するとともに、ブレードホルダ43をワイピ
ングローラ26に対する遠近方向へ移動可能となるように
構成されている。ブレードホルダ43の左右2箇所には、
L字状に形成されたブレードホルダ43移動用の移動金具
53がボルト止めされており、その垂直部材に設けたU字
溝53aには、全体を符号54で示すブレードホルダ前後調
節用の調節ハンドルのピン部54aが嵌合されている。調
節ハンドル54は、ピン部54aと、ハンドル55付きの頭部5
4bと、この頭部54bとともに調節ハンドル54の移動を規
制する大径部54cと、ブレードベース41のねじ孔に螺入
されるねじ部54dとで一体形成されている。そして前記
ブレード45は、先端をワイピングローラ26の周面に当接
させていて、ワイピングローラ26が持ち回りした洗浄液
を掻き落とす機能を有しており、ハンドル55を把持して
調節ハンドル54を進退させることにより、ブレードホル
ダ43とともにブレード45が進退し、ワイピングローラ26
に対する接触圧が調節されたり、あるいはブレード45が
ワイピングローラ26から離間したりするように構成され
ている。この場合、本装置においては固定ねじ44を弛め
ずに締めたままでも、皿ばね48の弾発力が作用している
だけであつて、この状態でブレードホルダ43の進退が可
能である。さらにブレードベース41の左右両端部には、
ブレードホルダ43をブレードベース41から離間させる方
向に弾発する各前後一対のばね機構56が設けられてい
る。このばね機構56は、プレードベース41側の段付ばね
孔に装填された圧縮コイルばね57と、これに被冠された
上下動自在な段付きのキヤツプ58と、ばね孔の上端長孔
部に装填されて長孔部の底面にボルト止めされた長方形
のキヤツプ押さえ59とで構成されており、キヤツプ押さ
え59でばね孔からの抜けを阻止されたキヤツプ58が圧縮
コイルばね57に弾発されてブレードホルダ43を上方へ付
勢するように構成されている。
以上のように構成されたブレード装置のブレードベース
41は、調節ねじ54によつて微量に進退調節されるととも
に、ワイピングローラ26の着脱動作に連動して進退する
ように構成されている。すなわち、前記両側の偏心軸受
25の側面には、外周25aと非同心の円弧状溝カム面60aを
有するカム60がボルト止めされており、一方ブレードベ
ース41の両端部には、溝カム面60aと係合するカムフオ
ロア61が遊端部に枢着されたカムレバー62が、ボルト止
めされている。このように構成されていることと、前記
ガイド42で案内されていることとにより、偏心軸受25が
回動してこれと一体のカム60がメタル芯Fを中心にして
周回すると、外周25aと非同心円弧の溝カム面60aの作用
により、カムレバー62は上下方向へ静止したまま前後方
向へ進退するので、ブレード45が進退する。すなわち、
ワイピングローラ26を着状態から脱状態にすると、ブレ
ード45も着状態から脱状態になり、ワイピングローラ26
の着状態においてブレード4も着状態になるとともに、
この再度の着状態におけるブレード45の接触圧は、脱動
作前の接触圧がそのまま再現され、再調節の必要がな
い。
ここでワイピングローラ26等の位置関係を第4図に基づ
いて説明する。本装置においては、メタル芯Fの位置
を、凹版胴芯F2、ワイピングローラ芯F1、ピニオン芯F3
でなす角度θとワイピングローラ芯F1にて点対称となる
位置で、かつ凹版胴芯F2とワイピングローラ芯F1とを結
ぶ線上のワイピングローラ芯F1に立てた垂線に対する±
45゜の範囲内に設定するとともに、ピニオン芯F3とワイ
ピングローラ芯F1とを結ぶ線に対して±45゜の範囲内に
設けた。またこの範囲において偏心軸受25の回動による
ギア29とピニオン30との芯間距離の変化に対して、ギア
の噛合に支障のない程度にギアをマイナス転位にした。
こうすることにより、偏心軸受25を回動させてもギア29
とピニオン30との噛合に支障がない。
第1図において符号63で示すものは、図示しないアーム
に支持されてパツド面をワイピングローラ26の周面に着
脱自在に対接させた複数個のブラシであつて、版面から
拭き取られてワイピングローラ26の周面に転移したイン
キを、パツドに浸透した洗浄液の溶解作用と、ブラシ63
の押圧作用とで洗浄液槽21内へ掻き落とすように構成さ
れている。
以上のように構成された凹版印刷機において、給紙装置
2から差板4上へ1枚ずつ送り出された紙1は、スイン
グ装置5から渡し胴11を経て圧胴3の爪8にくわえ替え
られて搬送される。一方、凹版胴10上の凹版面には、イ
ンキ壷15内の3色のインキが着肉ローラ14で供給されて
いるので、このインキは両胴9,10間を通過する紙1に転
写されて印刷が施され、印刷後の紙1は排紙チエーン13
の爪にくわえ替えられて搬送後排紙される。
このような印刷動作におけるワイピング動作を説明す
る。給紙が開始され印刷胴の胴入れが行われると、この
動作に連動して油圧シリンダ37が作動し、後退していた
ピストンロツド38が図示の位置まで前進するので、偏心
軸受25がメタル芯Fを中心にして図の時計方向へ回動
し、図示のようにワイピングローラ26が版面に押圧され
る。このときカム60も図示の位置まで時計方向に周回す
るので、その溝カム面60aにカムフオロア61を係合させ
てカムレバー62が前進し、これと一体のブレードベース
41がガイド42に案内されて平行移動し、ブレード45の先
端がワイピングローラ26の周面に対接する。この状態で
印刷作業を行うと、着肉ローラ14によつて凹版面の絵柄
部である凹部の周辺に付着された余分なインキは、ワイ
ピングローラ26で拭き取られてその周面に転移する。転
移したインキは、ブラシ63のパツドに浸透した洗浄液の
洗浄作用とブラシ63の押圧作用とで洗浄液槽21内の洗浄
液中へ掻き落とされるとともに、ワイピングローラ26に
持ち回りされた洗浄液はブレード45によつて洗浄液槽21
内へ掻き落とされる。
そして、版面に対するワイピングローラ26の接触圧を調
節する場合には、固定ナツト34aを弛めてハンドル33を
回動操作すると、ねじ軸34がねじ作用で進退し、これに
カツプリング36で連結固定された油圧シリンダ37が進退
して、前記と同様に偏心軸受25がわずかに回動し、ワイ
ピングローラ26の接触圧が微調節される。この調節は機
械の運転中にワイピング作用を見ながら操作できる。
また、印刷開始時や、長期使用後の摩耗時等において、
ブレード45による掻き落とし作用を調節する場合には、
ハンドル55を把持して調節ねじ54を回動させると、ブレ
ードホルダ43が進退してこれと一体のブレード45が進退
するので、ブレード45の接触圧が調節される。この場
合、従来は固定ねじ44に相当するねじを弛めてブレード
ベース41を移動させていたが、本装置ではブレードベー
ス41は皿ばね48の弾発力でブレードベース41に押圧され
ているだけであるから、固定ねじ44を締めたままでブレ
ード45の調節が可能である。
印刷作業の中断時等において、給紙動作が停止して印刷
胴が胴抜きされると、油圧シリンダ37がこれに連動して
作動し、ピストンロッド38が後退するので、偏心軸受25
が先程とは逆方向に回動し、偏心作用によりワイピング
ローラ26が凹版面から離間する。偏心軸受25の回動によ
りこれと一体のカム60が周回し、カムレバー62を介して
ブレードベース41が後退するので、ブレード45がワイピ
ングローラ26の周面から離間する。印刷作業の再開時に
は、給紙動作が開始されて印刷胴が胴入れされると、こ
れに連動して油圧シリンダ37のピストンロツド38が前進
するので、前記印刷作業開始時と同じくワイピングロー
ラ26とブレード45とが連動して着状態になる。このよう
なワイピングローラ26の着脱動作においては、ブレード
ホルダ43とブレードベース41との相対位置が変化しない
ので、運転再開時には運転中断前のブレード45の接触圧
がそのまま正確に再現される。また、メタル芯Fの位置
設定と溝カム面60aの形状設定とによりブレード45が先
ずワイピングローラ26から逃げてこれにワイピングロー
ラ26が追従するようにすることができるので、ブレード
45の先端とワイピングローラ26の周面とが干渉しない。
さらにメタル芯Fの位置設定により、ワイピングローラ
26が脱状態になつてもギア29とピニオン30との噛合が、
支障のあるほど浅くなつたり深くなつたりすることがな
い。
次に、ブラシ63のパツドが摩耗してその上方から手を入
れる場合や、ブレード45が摩耗したときなどには、ブレ
ードホルダ43を取り外す。すなわち、固定ねじ44のハン
ドル孔44aにハンドルを挿入して弛めると、ねじ部44dが
ねじ孔から抜け出し、皿ばね48の弾発力が解けるととも
に、圧縮コイルばね57の弾発力がブレードホルダ43の下
面に作用する。そしてこの弾発力がブレードホルダ43そ
の他の重量と釣り合い、ブレードホルダ43は水平状態か
あるいはブレード45側が上がつた状態で上昇する。した
がつて、通常、ワイピングローラ26空転時の液上がり防
止のためブレード45先端とワイピングローラ26周面との
間隙を1mm以下にする場合でも、ブレード45の先端とワ
イピングローラ26の周面とが接触することがない。ねじ
部44dが抜けきると、圧縮コイルばね51の弾発力がスト
ツパ52が長孔43aに圧接され、ブレードホルダ43は固定
ねじ44を伴つて外される。交換作業等が終わつてブレー
ドホルダ43を再装着する場合には、ブレードホルダ43を
ブレードベース41上に重ね、ハンドル孔44aにハンドル
を挿入して固定ねじ44のねじ部44aをねじ孔に螺入する
と、先ず圧縮コイルばね51が圧縮され、引き続き皿ばね
48に弾発力が蓄積されながら固定ねじ44はピン部44cの
段部がねじ孔段部で止まるまで螺入される。この結果、
ブレードホルダ43は長孔43aをピン部44cで案内されて進
退可能に支持される。
なお、本実施例においては液体圧シリンダとして油圧シ
リンダを例示したが、エアシリンダでもよい。また、流
体圧シリンダを支持してこれをピストンロツドの進退方
向へ微動調節する調節機構は、本実施例の構成に限定す
るものではない。
〔発明の効果〕
以上の説明により明らかなように本発明によれば凹版印
刷機のワイピング装置において、ワイピングローラを軸
支する偏心軸受に流体圧シリンダのピストンロツド作用
端を枢着し、この流体圧シリンダをピストンロツドの進
退方向へ微動調節自在な調節機構で支持させたことによ
り、印刷作業の中断時等において、流体圧シリンダによ
りワイピングローラを脱状態にし、運転再開時に着状態
にした場合、流体圧シリンダのストローク端限で規制し
てワイピングローラを凹版面に接触させるようにしてお
けば、運転再開時に作業中断前のワイピングローラの接
触圧が正確に再現されるので、運転再開時に改めて接触
圧を調節する必要がなく、労力が軽減され、休転時間の
短縮により生産性が向上する。また、流体圧シリンダは
自動化が容易であるから、これを自動化してワイピング
ローラの着脱を印刷胴の着脱に連動させるようにすれ
ば、ワイピングローラの着脱のための専任者を必要とせ
ず、省力化が計れる。さらに、ワイピングローラの接触
圧調節を着脱動作と切り離して機械の運転中にワイピン
グ動作を見ながら行えるので、ワイピング機能が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本発明に係る凹版印刷機のワイピ
ング装置の実施例を示し、第1図はその側面図、第2図
は分解平面図、第3図はドクタブレード装置の縦断面
図、第4図は概要配置図、第5図は本発明を実施した凹
版印刷機の概要側面図である。 10……凹版胴、20……ワイピング装置、25……偏心軸
受、25a……外周、25b……内孔、26……ワイピングロー
ラ、32……ねじ軸受、33……ハンドル、34……ねじ軸、
35……カツプリング、37……油圧シリンダ、38……ピス
トンロツド、39……金具、40……ピン、F……メタル
芯、F1……ローラ芯、t……偏心寸法。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機台側の支持孔と回動自在に嵌合する外周
    の軸芯と、内孔の軸芯とを偏心させた偏心軸受を設けて
    この偏心軸受の前記内孔にワイピングローラを回転自在
    に軸支させ、前記偏心軸受の外周側にピストンロツドの
    作用端を枢着されこのピストンロツドの進退により前記
    ワイピングローラの周面を凹版胴上の凹版面に接離させ
    る流体圧シリンダを設けるとともに、この流体圧シリン
    ダを、前記ピストンロツドの進退方向へ微動調節自在な
    調節機構で支持させたことを特徴とする凹版印刷機のワ
    イピング装置。
JP5207487A 1987-03-09 1987-03-09 凹版印刷機のワイピング装置 Expired - Lifetime JPH0747305B2 (ja)

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JP5207487A JPH0747305B2 (ja) 1987-03-09 1987-03-09 凹版印刷機のワイピング装置

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