JPH0746619B2 - モジュール式プラグ用ケーブルアダプタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は通信機関やデータ送信ケーブルに常用されて
いるモジュール式プラグに関する。

モジュール式プラグは電話コードや他の通信ケーブルに
極く普通に使用されるようになっており、諸産業にも歓
迎されている。このようなプラグは例えば米国特許第3,
954,320号に記載されている。此等のプラグは一般に平
形ケーブル用に設計されている。ジャケットの一部が除
去されて個々の絶縁導体を、プラグの腔部の床内の溝に
受承されるように整列させ、こうして上記溝の上方に整
列させた絶縁体刺通端子によって成端されるように整列
させる。次に、固定部材がケーブルジャケット上に錠止
されて成端部に作用する応力を緩和する。かかる構成に
よれば、それぞれ対応する各端子及び導体の配置を変更
することが許されない。

このようなプラグを丸形多導体ケーブルに使用すること
がしばしば望ましいが、これには幾つかの問題がある。
丸形ジャケットケーブルは平形ケーブルを受容するよう
な形状に成形された腔部には適合しないし、固定部材で
錠止する余地もない。前記腔部に挿入する部分からケー
ブルジャケットを除去すると、上記固定部材用の隙間が
多過ぎるようになって導体を押圧して応力を緩和させる
ことができない。更に、長いばらばらの導体を端子下方
の溝に整列させることがむづかしくなる。

本発明は、平形ケーブルを受承するモジュール式プラグ
に丸形ケーブルの導体を成端させることのできる簡単な
アダプタを供することにある。

本発明に係わるモジュール式プラグ用ケーブルアダプタ
は平形ケーブルの端部を受容する入口開口部を有し、挿
入された前記端部の各導体に端子を圧入接続するよう構
成したモジュール式プラグに、丸形多導体ケーブルを接
続するモジュール式プラグ用ケーブルアダプタであっ
て、前記丸形多導体ケーブルを受容する凹部を一側に有
し、他側に前記入口開口部に挿入される平面部を有する
と共に該平面部には前記丸形多導体ケーブルの端部の導
体を前記端子に対応して平面状に整列させる整列手段を
設けたベースと、前記ケーブルを前記凹部内に保持する
保持手段と、を有することを特徴とする。該アダプタ
は、ケーブルの裸にした端部の導体が如何なる希望順序
にも配置方向づけられる平面部を持つベースと、整列さ
せた導体をプラグの床内の溝内にあるように保持し、続
いて成端されうるように保持する櫛形部材とを有する。
前記固定部材はこの際導体のための応力緩和部材として
作用するばかりでなく、櫛形部材に当接してベースを錠
止する役目をする。前記ベースに錠止されるヨークはケ
ーブルジャケットの応力緩和部材の役目をする。

第１図はアダプタと、丸形ケーブル（ケーブル）と、モ
ジュール式プラグとの分解斜視図で、ベース（30）と応
力緩和ヨーク（60）とが丸形ケーブル（２）に組付けら
れ、次いでモジュール式プラグ（10）の腔部（14）（入
口開口部）に挿入されるようになっている。これらの部
材はプラスチックから成形され、全体としてアダプタと
呼ぶことにする。ベース（30）は第１端部（34）と、第
２端部（36）と、互いに平行な直立側壁（40）とによっ
て周囲が定められる平面部（38）を具えた平面部分（3
2）を有する。一連の平行な平面隔壁（整列手段）（4
2）が平面部（38）から起立するとともに互いに離隔し
てケーブル（２）のジャケット除去端部（８）における
個々の導体（６）を受承する。前記ベース（30）はプラ
スチックから成形され、更に内部に円筒形凹部（凹部）
（52）を具えたジャケット収納部分（50）を一体的に有
する。前記凹部の軸線は隔壁（42）の平面と平行であ
る。前記凹部（52）は、第２図に示されるように、導体
（６）が平面部（38）上に配置され、隔壁（42）および
側壁（40）からなる櫛形部材中に配列される際、前記ジ
ャケット（４）を受容する。前記凹部（52）の両側には
平行なスロット（54）が形成され、該スロットはジャケ
ット収納部分（50）の側壁（55）に接する。前記スロッ
ト（54）は応力緩和ヨーク（保持手段）（60）のキャッ
プ（62）から張り出しているアーム（64）を受承するよ
うな形状を有する。前記アームには前記スロット内でケ
ーブルジャケットを錠止するために鋸歯（66）が形成さ
れている。

第２図は前記ヨーク（60）が前記ジャケット収納部分
（50）に組み付けられた状態を示している。前記キャッ
プ（62）はアーム（64）がスロット（54）内のラッチア
ーム（56）と漸次錠止係合するに従って、前記ケーブル
（２）に押付けられる（第３図参照）。この押付けは、
最初に導体（６）を平面部分（32）上に配置してから行
えば、前記ケーブル（２）が前記ジャケット収納部分
（50）とキャップ（62）との間に圧縮される時に、一組
の前記導体（６）が整列するので、最も具合がよい。第
２図が示すように導体（６）は第１端部（34）を越えて
伸び、スロット（22）に受容されている端子（20）と整
列できるように正しく離隔されるとともに床（16）の端
部にある溝に容易に滑り込む（米国特許第3,954,320号
参照）前記平面部分（32）は腔部（14）に収納されるよ
うな形状を有するので、前記導体（６）の整列を乱すよ
うな側方への動きは不可能であることに注意されたい。
プラグ（10）は米国特許第3,954,320号に記載されてい
る標準型のもので、錠止部材（24）が平面部分（32）
の、腔部（14）への挿入を許容するような開位置にあ
る。プラグ（10）は標準ジャッキと錠止するためのラッ
チを持っている。

第４図は前記アダプタがケーブル（２）に組み付けら
れ、前記平面部分（32）が前記腔部（14）に収納されて
いる状態を示している。前記第２端部（36）は、ヨーク
（60）を組み付ける前の前記ジャケット（４）の停止部
材として作用するので、予定長さのジャケット（４）を
除去することにより、正しい長さの導体（６）のジャケ
ットを、平面部（32）の完全挿入を妨げることなく端子
（20）と整列できるように除去できることに注意された
い。固定部材（24）は、拘束部材（28）や端子（20）と
同様、導体（６）の上方になお丁番接合されている。前
記端子はほぼ米国特許第3,954,320号に開示されたよう
なものである。

第５図は前記端子（20）が夫々の個々の導体（６）の導
電性より線（７）と接触するため押しつけ固定された後
の前記プラグ（10）を示している。前記拘束部材（28）
は同様に押し込まれており、また固定部材（24）はヒン
ジ（26）の周りを下方に施回され、腔部（14）の床（1
6）に対面している平面（17）の下方に錠止される。固
定部材（24）の下部位置への錠止は２つの機能を持って
いる。第１には前記導体（６）をベース（30）の前記平
面部（38）に押し付けて応力緩和の役をし、第２には前
記固定部材（24）は前記隔壁（42）に当接して平面部分
（32）の腔部（14）からの抜け出しを防止している。前
記アダプタはこのようにして前記プラグ（10）の後退に
抗して錠止される。平形ケーブルのジャケット部分を直
接前記腔部（14）に挿入する際にも同じプラグを使用す
ることができ、また前記平面部分（32）は前記ジャケッ
トで除去した場合も適用できるほど充分に厚いので、丸
形ケーブル（２）と本発明のアダプタとに対して使用す
る場合に特別のプラグを必要としないことに注目された
い。前記ジャケット（４）に対する応力緩和はヨーク
（60）と前記ジャケット収納部分（50）との協働により
なされる。

上述のことは例示的なもので、特許請求の範囲を限定し
ようとするものではない。

本発明のモジュール式プラグ用ケーブルアダプタは丸形
多導体ケーブルの端部を、平形ケーブルのように平面的
に整列させる整列手段を平面部に設けたベースを有し、
前記平面部をモジュール式プラグの平形ケーブルを受容
するように構成した入口開口部に挿入して丸形ケーブル
の導体を成端するよう構成したので以下の効果を奏す
る。

即ち、丸形多導体ケーブルを平形ケーブルしか受容でき
ないモジュール式プラグに容易に成端でき、且つケーブ
ル保持手段とも相俟って確実な電気的信頼性の高い接続
をすることができる。更にモジュール式プラグの応用範
囲を拡大することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はアダプタと、丸形ケーブルと、モジュール式プ
ラグとの分解斜視図、第２図はプラグに収納されるよう
に導体を整列させた丸形ケーブルに組み付けたアダプタ
の斜視図、第３図は第２図の３−３線に沿う断面図、第
４図は成端および錠止前のアダプタとプラグ内のケーブ
ル端部の断面図、第５図は完全に組立てられ錠止された
アダプタと、プラグと、ケーブル端部との断面図であ
る。 ２……丸形多導体ケーブル ６……導体 10……モジュール式プラグ 14……入口開口部 20……端子 38……平面部 42……整列手段 52……凹部 60……保持手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】平形ケーブルの端部を受容する入口開口部
   を有し、挿入された前記端部の各導体に端子を圧入接続
   するよう構成したモジュール式プラグに、丸形多導体ケ
   ーブルを接続するモジュール式プラグ用ケーブルアダプ
   タであって、 前記丸形多導体ケーブルを受容する凹部を一側に有し、
   他側に前記入口開口部に挿入される平面部を有すると共
   に該平面部には前記丸形多導体ケーブルの端部の導体を
   前記端子に対応して平面状に整列させる整列手段を設け
   たベースと、 前記ケーブルを前記凹部内に保持する保持手段と、 を有することを特徴とするモジュール式プラグ用ケーブ
   ルアダプタ。