JPH0746445B2 - 光磁気記録ディスクと、その製造方法 - Google Patents

光磁気記録ディスクと、その製造方法

Info

Publication number
JPH0746445B2
JPH0746445B2 JP5279095A JP27909593A JPH0746445B2 JP H0746445 B2 JPH0746445 B2 JP H0746445B2 JP 5279095 A JP5279095 A JP 5279095A JP 27909593 A JP27909593 A JP 27909593A JP H0746445 B2 JPH0746445 B2 JP H0746445B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
magneto
injection
disk
polycarbonate substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5279095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06342538A (ja
Inventor
優 佐藤
永芳 塚根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP5279095A priority Critical patent/JPH0746445B2/ja
Publication of JPH06342538A publication Critical patent/JPH06342538A/ja
Publication of JPH0746445B2 publication Critical patent/JPH0746445B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカーボネート基板を
有する光磁気記録ディスクと、その製造方法とに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】希土類−遷移金属アモルファス層を真空
蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の手段
で基板上に形成し、このアモルファス層にレーザービー
ムを当てて熱磁気効果によって情報の書き込み/消去を
行い、光磁気効果により情報の読み出しを行う光磁気記
録方法は公知である。希土類−遷移金属アモルファス層
を形成する基板としてはガラス板、アクリル樹脂やポリ
カーボネート樹脂のような透明プラスチック板、さらに
不透明材料のアルミニウム等の金属板やシリコンウエハ
ーが提案されている。
【0003】しかし、各種提案されているこれら基板の
中で、ガラス基板は垂直磁化可能なアモルファス層を形
成することは可能であるが、光磁気記録ディスクとした
場合にはディスクの重量が大きくなり、誤って落下
させた場合に破損する危険があり、高速回転に耐えな
い、研磨が必要なため高価になり、レーザービーム
のトラッキングに用いる案内溝を成形で直接作るのが困
難である等の欠点があり、工業的生産には不向きであ
る。一方、アルミニウムの様な金属材料やシリコンウエ
ハーは、ガラスと同様に垂直磁化可能なアモルファス層
を形成することは可能であるが、ガラスと同じ欠点、す
なわち表面研磨が必要なため極めて高価になり、シ
リコンの場合には大面積のものができず、レーザービ
ームのトラッキングに用いる案内溝を転写法で直接形成
できず、不透明であるので透明材料のように基板側か
ら書き込みや再生ができないため、表面に付着したゴミ
やキズにより信号/雑音比(S/N比)が大きく影響さ
れる等の欠点がある。
【0004】一方、アクリル樹脂やポリカーボネートの
ような透明プラスチック材料の場合には、アモルファス
垂直磁化膜の形成技術が確立されていない上に、次のよ
うな欠点もある: アクリル樹脂は、光学性能は十分であるが吸湿量が
大きいため吸湿変形を生じ、また、成形条件にも依存す
るが、熱変形が大きいという欠点がある。これに起因す
る変形によって垂直磁化膜やこの上に形成されるSiO2
TiO2、Al2O3 、Ta2O5 、MgF2 等の保護膜にクラックが
入ったり、これら薄膜が基板から剥落するという現象を
生じ易い。また、薄膜とアクリル樹脂との密着性がガラ
スや金属に比較して極めて低く、他のプラスチック材料
に比較しても低いという欠点もある。 ポリカーボネート樹脂はアクリル樹脂のような吸湿
変形や熱変形は少いが、複屈折率が大きいという光学的
欠点と、薄膜の密着性が低いという欠点とを有してい
る。
【0005】この他にも透明プラスチックはあるが、ス
チレン系樹脂は複屈折がポリカーボネートよりも更に大
きく、塩化ビニル樹脂は残留塩素による薄膜の腐食の問
題および光学的性能が劣るという問題があり、ポリエス
テル樹脂は光学的な透明性および複屈折率に問題がある
ため、いずれの材料も光磁気記録ディスク用基板として
は欠点がある。そのため実用化されていないのが現状で
ある。
【0006】従って、大量生産性に優れ、しかも、取り
扱いが容易なプラスチック基板上に安定な垂直磁化膜を
形成する光磁気記録ディスクの生産技術の確立が強く望
まれている。本発明者達は、上記問題点に対してプラス
チック材料の中でポリカーボネート樹脂が総合的な物性
に最も優れており、その問題点である複屈折率および
密着性を改良すれば、ガラスやアルミ等の無機基板と
同等またはそれ以上の優れた性能を有する光磁気記録デ
ィスクが製造できると考え、本発明に到達した。
【0007】なお、希土類−遷移金属アモルファス層を
用いる光磁気記録ディスクにおいての複屈折率が重要
である理由は、希土類−遷移金属アモルファス層にレー
ザービームを照射して極カー効果(Polar kerr effect)
を用いて情報の再生・読み取りを行うが、この極カー効
果に基づくカー回転角θkは約 0.1〜0.5 と非常に小さ
いため、複屈折率が大きいと、直径約1μ程度の微小な
反転磁化よりなる情報点の境界が不明瞭になり、再生が
できなくなるためである。また、の基板と薄膜との間
の密着性が重要である理由は、薄膜中の歪と垂直磁化特
性との間に密接な関係があるためである(H. Takagi et
al J. Appl. Physics 50 (3) P1642〜1644参照) 。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光磁
気特性がガラス等の無機材料の基板と同等またはそれ以
上で、取り扱い性および大量生産性に優れたプラスチッ
ク基板を用いた光磁気ディスクと、その製造方法とを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明なポリカ
ーボネート基板と、このポリカーボネート基板上に成膜
された希土類−遷移金属のアモルファス層とから成る光
磁気記録ディスクにおいて、ポリカーボネート基板が下
記条件: (a) 平均分子量が 14000〜22000 のポリカーボネートを
用い、(b) 射出シリンダー温度Tを 330〜400 ℃に設定
し、金型温度を80〜 130℃に設定し且つ射出シリンダー
内でのポリカードネート樹脂の滞留時間t(単位=分)
を下記〔数7〕を満たすように設定し、
【数7】 (ここで、Tは射出シリンダー温度(単位=℃))(c)
射出工程における射出速度すなわちキャビティー内への
流入速度v(単位=ml/秒)をR/dを等間隔目盛の横
軸、vを対数目盛の縦軸とした片対数表上で下記〔数
8〕の領域内に選択し:
【数8】 (ここで、Rはディスクの半径(単位=mm)、dはディ
スクの厚さ(単位=mm))(d) 偏平環状キャビティーの
中心部近傍に設けたゲートの開口の総断面積S(単位=
mm2 )を下記〔数9〕:
【数9】 を満たす条件で射出成形された、波長 632.8nmのHe−Ne
レーザを用いて常温で測定した時の複屈折率(Δnd)の
絶対値が 25 nm以下であるポリカーボネート基板であ
り、且つ、光磁気記録ディスクのC/N比が 29 dB以上
であることを特徴とする光磁気記録ディスクを提供す
る。本発明は、上記光磁気記録ディスクの製造方法にも
関するものである。
【0010】
【作用】基板材料のポリカーボネートとしては現在工業
的に生産されているものの中でビス(ヒドロキシフェニ
ル)アルカン系ポリカーボネートが好ましい。ビス(ヒ
ドロキシフェニル)アルカン系ポリカーボネートとは、
ビス(4ヒドロキシフェニル)アルカンのようなヒドロ
キシジ(単核もしくは複核アリール)化合物とカーボネ
ートプリカーサー、例えばホスゲン、ホスメートまたは
カーボネートエステルとを反応させて得られる芳香族炭
化水素重合体であり一般式〔化1〕で表される:
【0011】
【化1】 (ここで、Aは2価フェノールの2価芳香族基)
【0012】2価フェノールは官能基として2個の水酸
基を有し、芳香族の炭素原子に直接結合している。代表
的なものとしては 2, 2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)
プロパン、ハイドロキノン、レゾルシノール、 2, 2-ビ
ス-(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、 2, 4'- ジヒド
ロキシジフェニルメタン、ビス-(2-ヒドロキシフェニ
ル) メタン、ビス-(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビ
ス-(4-ヒドロキシ−5-ニトロフェニル)メタン、 1, 1-
ビス-(4-ヒドロキシフェニルエタン)、 3, 3-ビス- (4
- ヒドロキシフェニル) ペンタン、2, 2'-ジヒドロキシ
フェニル、 2, 6-ジヒドロキシナフタレン、ビス-(4-ヒ
ドロキシフェニル)スルホン、2, 4'-ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、 5'-クロル-2,4'-ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、ビス-(4-ヒドロキシフェニル) ジフェニ
ルジスルホン、 4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、 3'-ジクロルジフェニルエーテル、 4, 4'- ジヒド
ロキシ-2, 5-ジエトキシジフェニルエーテル、2,2-(4,
4'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'- テトラハロジフェニル)
プロパンがある。カーボネートエステルはジフェニルカ
ーボネートが有利であるが、ジメチルカーボネート、ジ
メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、フェニル
メチルカーボネート、フェニルトリルカーボネート、ジ
(トリル)カーボネートなども使用することができる。
カーボネートプリカーサーとしてホスゲンのようなカー
ボニルハライドを使用した場合には遊離酸捕捉体の存在
下で縮合反応を行ない、カーボネートエステルを使用す
る場合は減圧下でのエステル交換反応によってポリカー
ボネートを合成することができる。
【0013】ポリカーボネート樹脂の分子量は、機械的
特性と成形性との兼ね合いで、平均分子量が14,000〜2
2,000であるのが好ましい。すなわち、平均分子量が14,
000未満のものでは衝撃強度等の機械的特性が不足し、2
2,000を超えると溶融粘度が高過ぎるため転写性等の光
ディスク基板の特性が低下する。ポリカーボネート樹脂
の溶融時の劣化、分解を防止するために酸化防止剤を添
加することもできるが、光ディスク基板の記録媒体への
悪影響を無くするために添加剤は極力用いないのが望ま
しい。
【0014】本発明で使用される光磁気記録媒体は公知
の任意の希土類−遷移金属アモルファス合金でよく、例
えばTb−Fe系合金(特公昭57−20691 号) 、Dy−Fe系合
金(特公昭57−20692 号) 、Gd−Tb−Fe系合金 (特開昭
56−126907号) 、Gd−Tb−Dy−Fe系合金 (特開昭57−94
948 号) 、Gd−Co(特開昭54−121719号) 、Tb−Fe−Co
系等が挙げられる。これらの希土類−遷移金属アモルフ
ァス合金の層は蒸着、スパッタリング、イオンプレーテ
ィング等の方法で形成するのが好ましい。このアモルフ
ァス層の厚さは一般に 500〜1,500 Åである。
【0015】本発明の光磁気記録ディスクの一つの特徴
は波長632.8 nmのHe−Neレーザを用いて常温で測定した
時のポリカーボネート基板の複屈折(Δnd) の絶対値が
25nm以下である点にある。本発明者はこのような低い
複屈折率のポリカーボネート基板を射出成形で作る方法
を開発した。一般に、ポリカーボネート樹脂を射出成形
で作ると複屈折率が高くなり、それを防止する方法は特
開昭58−126119号および特開昭58−180553号に記載され
ている。しかし、これら公報に記載のポリカーボネート
基板は直径が 130mm以下の小径のものであり、 130mmを
超える大径のポリカーボネート基板の射出成形法は本出
願人が同時に出願した特公平3−41048号公報に開示さ
れている。この特公平3−41048 号に記載のポリカーボ
ネート基板の射出成形法の要点は下記の点にある。
【0016】偏平環状キャビティーの中心部より溶融し
たポリカーボネート樹脂を射出して厚さdが 1.0mm〜2.
0mm で、半径Rが65mm以上且つ 175mm以下の高密度情報
記録単体用ポリカーネート製ディスク基板の射出成形方
法において、(1) ポリカーボネート樹脂として平均分子
量が14,000〜22,000のポリカーボネートを用い、射出シ
リンダー温度Tを 330〜400 ℃に設定し、金型温度を80
〜130 ℃に設定し且つ射出シリンダー内でのポリカーボ
ネート樹脂の滞留時間t (単位=分)を下記〔数10〕
を満たすように設定し、
【0017】
【数10】 (ここで、Tは射出シリンダー温度(単位=℃))(2) 射
出工程における射出速度すなわちキャビティー内への流
入速度v(単位=ml/秒)をR/dを等間隔目盛の横
軸、vを対数目盛の縦軸とした片対数表上で下記〔数1
1〕の領域内に選択し:
【0018】
【数11】 (ここで、Rはディスクの半径(単位=mm)、dはディ
スクの厚さ(単位=mm))(3) 偏平環状キャビティーの
中心部近傍に設けたゲートの開口の総断面積S(単位=
mm2 )を下記〔数12〕を満たすように設定する:
【0019】
【数12】 上記成形法によって作ったポリカーボネート基板は半径
上の40〜170mm の記録領域における複屈折が 25 nm以下
になる。
【0020】本発明の光磁気ディスクの基本は図1に示
すように、ポリカーボネート基板1とアモルファス記録
層2と、表面保護層3とで構成されるが、図2に示すよ
うにポリカーボネートプラスチック基板とアモルファス
層との間にポリマー層4を設けることができる。
【0021】このポリマー層4はポリカーボネート基板
との密着性が強いものでなければならず、本出願人の特
願昭58−185094号に記載されたものであるのが好まし
い。本出願人の特願昭58−185094号に記載されているよ
うに、上記ポリマーは架橋性ポリマーであるのが好まし
く、具体的には、ポリアリル化合物、多官能性アクリル
化合物、熱硬化性樹脂や、アルキルシリケート加水分解
物、オルガノポリシロキサン、SiO2、TiO2、窒化珪素の
ような無機骨格のポリマーを例示することができる。上
記ポリマー層の厚さは0.01〜10μであるのが好ましい。
上記ポリマー層を設けることによりアモルファス記録層
の垂直磁化特性は大巾に向上し、結果として、実用可能
なC/N比45dB以上の光磁気ディスクが得られる。
【0022】本発明ではC/N比を向上させるために、
上記ポリマー層とは反対側のアモルファス層の表面に誘
電層および/または反射層を設けることもできる。表面
とは基板の反対側であり、ポリマー層を設ける場合はポ
リマー層の反対側でもある。この誘電層は誘電率の大き
い材料、例えばSiO2、TiO2、窒化珪素等にすることがで
き、表面保護層と兼用することもできる。反射層は光を
反射する材料の層で、通常はアルミ等の本属薄膜を用い
る。
【0023】以上の説明から明らかなように、本発明者
は光磁気記録ディスクの実用上の問題であった、 高い複屈折率(Δnd)に起因する信号/雑音比(C
/N)の低下、および ポリカーボネート基板と光磁気記録媒体との密着性
の悪さに起因する垂直磁化特性の低下を一挙に解決し
て、実用可能な光磁気ディスクを完成させたものであ
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。実施例中
に記載された諸物性の測定法は以下の通りである。 (イ)複屈折:He−Neレーザーを光源としてセナルモン
補償器(λ/4波長板)を用い常温で測定したレターデ
ーションΔndの絶対値で表示した。ここで、Δn は複屈
折率、dは基板の厚さである。 (ロ)カー(Kerr)回転角θk および保磁力Hc:図3に示
す磁気光学効果測定装置を用いて測定した。すなわち、
He-Ne レーザー1からのレーザー光線10をポーラライザ
ー2およびビームスプリッター3を介して、電磁コイル
4の電磁場内に置かれたサンプル5に当て、反射光をビ
ームスプリッター3で分離し、アナライザー6を介して
光検出器7で検知し、増幅器8を介してレコーダー9に
記録させる。11は電磁コイル4の駆動手段である。
【0025】(ハ)C/N:第4図に示す書き込み・再
生・消去装置により下記条件で測定した: 書き込みレーザーパワー 4〜10mW 再生レーザーパワー 0.8〜1.5 mW ディスク回転数 900〜1,350 rpm キャリヤー周波数 1MHz 分解能帯域巾 30kHz 印加磁界 200〜1,000 Oe 光磁気ディスク1をモーター2で回転させながら、その
表面に波長 830nmのレーザー光を当てる。このレーザー
光は信号発生回路6によって駆動される半導体レーザー
7からミラー8、ポーラライザー9、ハーフミラー10を
介して送られる。ディスク1からの反射光はハーフミラ
ー10で分離され、他のハーフミラー15でさらに分離さ
れ、各偏光光線は各アナライザー11および光検出器12を
介して差動増幅器13に入れられ、その結果がスペクトル
アナライザー14に表示される。3は書込み−消去用電磁
コイルで、このコイル3は駆動手段5を介して駆動され
る。 (ニ)ポリカーボネートおよびアクリル樹脂のMFI
(表示はg/10分):JISK−6719に基づいて測定
(荷重=3800g、測定温度= 230℃)。
【0026】実施例1〜3 本出願人が同時に出願した特願昭59−12565 号(特公平
3−41048 号公報) に記載された方法を用い、ポリカー
ボネート樹脂(MFI=15)を射出成形機で直径 200m
m、厚さ 1.2mmのディスクに成形した。この基板をクリ
ーンルーム内でフレオンにより洗浄した後、日本真空技
術株式会社製RFマグネトロンスパッタリング装置を用
い、希土類−遷移金属アモルファス垂直磁化膜を約 1,0
00Åおよび保護膜を約 1,500Å形成し物性測定した。結
果は〔表1〕に示してある。
【0027】実施例4 実施例1に記載の方法でポリカーボネート基板を成形
し、これに特願昭和58−185094号の実施例2に記載のダ
イセル化学株式会社製ポリオルガノシロキサン膜を 0.2
μの厚さに形成した後、実施例1〜3と同様にアモルフ
ァス垂直磁化膜を約 1,000Å、保護膜を約 1,500Åの厚
さに形成した。測定した物性は〔表1〕に示してある。
【0028】比較例1〜2 ポリカーボネート樹脂(MFI−15)を従来法に従って
射出成形してディスク基板を得た。この基板に実施例1
〜3と同一条件でアモルファス垂直磁化膜を約1,000
Å、保護膜を約 1,500Åの厚さに形成した。〔表1〕に
示すようにC/Nを測定することができなかった。
【0029】比較例3〜4 基板材料としてポリメチルメタクリル樹脂(MFI=
2)を用い、射出成形で直径 200mm、厚さ1.2mm のディ
スク基板を得た。また、直径 200mm、厚さ 1.2mmのホウ
硅酸ガラス製ディスクを準備した。実施例1〜3と同一
条件でスパッタリングでアモルファス垂直磁化膜を約10
00Å、保護膜を約 1,500Åの厚さに形成し、物性を測定
した。結果は〔表1〕に示してある。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】〔表1〕から明らかなように、本発明に
よる複屈折率が25nm以下のポリカーボネート基板を用い
た場合にみ良好なC/N比の光磁気ディスクが得られ、
特に本発明のポリマー層を介在させることによってC/
N比はさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光磁気ディスクの基本構成を示す概
念図。
【図2】 本発明の光磁気ディスクの構造を示す概念
図。
【図3】 磁気光学定数測定装置の概念図。
【図4】 光磁気ディスクの書込み・再生・消去装置の
概念図。
【主な参照番号】
1 ポリカーボネート基板、 2 アモルファス記
録層、3 表面保護膜、 4 ポリマー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明なポリカーボネート基板と、このポ
    リカーボネート基板上に成膜された希土類−遷移金属の
    アモルファス層とから成る光磁気記録ディスクにおい
    て、 ポリカーボネート基板が下記条件: (a) 平均分子量が 14000〜22000 のポリカーボネートを
    用い、(b) 射出シリンダー温度Tを 330〜400 ℃に設定
    し、金型温度を80〜 130℃に設定し且つ射出シリンダー
    内でのポリカードネート樹脂の滞留時間t(単位=分)
    を下記〔数1〕を満たすように設定し、 【数1】 (ここで、Tは射出シリンダー温度(単位=℃))(c)
    射出工程における射出速度すなわちキャビティー内への
    流入速度v(単位=ml/秒)をR/dを等間隔目盛の横
    軸、vを対数目盛の縦軸とした片対数表上で下記〔数
    2〕の領域内に選択し: 【数2】 (ここで、Rはディスクの半径(単位=mm)、dはディ
    スクの厚さ(単位=mm))(d) 偏平環状キャビティーの
    中心部近傍に設けたゲートの開口の総断面積S(単位=
    mm2 )を下記〔数3〕: 【数3】 を満たす条件で射出成形された、波長 632.8nmのHe−Ne
    レーザを用いて常温で測定した時の複屈折率(Δnd)の
    絶対値が 25 nm以下であるポリカーボネート基板であ
    り、且つ、 光磁気記録ディスクのC/N比が 29 dB以上であること
    を特徴とする光磁気記録ディスク。
  2. 【請求項2】 透明なポリカーボネート基板上に希土類
    −遷移金属のアモルファス層を支持した光磁気記録ディ
    スクの製造方法において、 ポリカーボネート基板を下記条件: (a) 平均分子量が 14000〜22000 のポリカーボネートを
    用い、(b) 射出シリンダー温度Tを 330〜400 ℃に設定
    し、金型温度を80〜 130℃に設定し且つ射出シリンダー
    内でのポリカードネート樹脂の滞留時間t(単位=分)
    を下記〔数4〕を満たすように設定し、 【数4】 (ここで、Tは射出シリンダー温度(単位=℃))(c)
    射出工程における射出速度すなわちキャビティー内への
    流入速度v(単位=ml/秒)をR/dを等間隔目盛の横
    軸、vを対数目盛の縦軸とした片対数表上で下記〔数
    5〕の領域内に選択し: 【数5】 (ここで、Rはディスクの半径(単位=mm)、dはディ
    スクの厚さ(単位=mm))(d) 偏平環状キャビティーの
    中心部近傍に設けたゲートの開口の総断面積S(単位=
    mm2 )を下記〔数6〕: 【数6】 を満たす条件で射出成形し、 得られたポリカーボネート基板上に希土類−遷移金属の
    アモルファス層を成膜することを特徴とするC/N比が
    29 dB以上である光磁気記録ディスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 波長 632.8nmのHe−Neレーザを用いて常
    温で測定した時のポリカーボネート基板の複屈折率(Δ
    nd)の絶対値が 25 nm以下である請求項2に記載の方
    法。
JP5279095A 1993-10-12 1993-10-12 光磁気記録ディスクと、その製造方法 Expired - Lifetime JPH0746445B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5279095A JPH0746445B2 (ja) 1993-10-12 1993-10-12 光磁気記録ディスクと、その製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5279095A JPH0746445B2 (ja) 1993-10-12 1993-10-12 光磁気記録ディスクと、その製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1256684A Division JPS60157747A (ja) 1984-01-26 1984-01-26 光磁気記録ディスク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06342538A JPH06342538A (ja) 1994-12-13
JPH0746445B2 true JPH0746445B2 (ja) 1995-05-17

Family

ID=17606351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5279095A Expired - Lifetime JPH0746445B2 (ja) 1993-10-12 1993-10-12 光磁気記録ディスクと、その製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0746445B2 (ja)

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5720691A (en) * 1980-07-15 1982-02-03 Tokyo Shibaura Electric Co Radioactive off-gas monitor system
JPS511312U (ja) * 1974-06-17 1976-01-07
JPS5837608B2 (ja) * 1978-03-15 1983-08-17 日本放送協会 磁気記録媒体
JPS6032331B2 (ja) * 1980-03-12 1985-07-27 ケイディディ株式会社 磁気光学記録媒体
JPS5727494A (en) * 1980-07-23 1982-02-13 Sharp Corp Magneto-optical storage element
JPS5720692A (en) * 1980-07-15 1982-02-03 Hitachi Ltd Nuclear reactor instrumentation system
JPS5794948A (en) * 1980-12-04 1982-06-12 Kokusai Denshin Denwa Co Ltd <Kdd> Photomagnetic recording medium
JPS57120253A (en) * 1981-01-14 1982-07-27 Sharp Corp Magnetooptical storage elemen
US4439132A (en) * 1981-06-10 1984-03-27 Discovision Associates Hot sprue assembly for an injection molding machine
JPS58151223A (ja) * 1982-03-05 1983-09-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光デイスク基板の製造法及び成形金型
JPS58180553A (ja) * 1982-04-19 1983-10-22 Idemitsu Petrochem Co Ltd 光学機器用成形素材
JPS5912566A (ja) * 1982-07-09 1984-01-23 Hitachi Maxell Ltd 有機電解質電池
JPS60155424A (ja) * 1984-01-26 1985-08-15 Daicel Chem Ind Ltd 大径のポリカ−ボネ−ト製光デイスク基板およびその製造法
JP2735931B2 (ja) * 1990-05-31 1998-04-02 三洋電機株式会社 自動造形装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06342538A (ja) 1994-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0376231B1 (en) Optical recording media
JPH0437490B2 (ja)
JP2954440B2 (ja) 光磁気記録媒体および光磁気記録方法
JPH0746445B2 (ja) 光磁気記録ディスクと、その製造方法
JPH06342537A (ja) 光磁気記録ディスク
JPH06318347A (ja) 光磁気記録ディスク
US20030127770A1 (en) Low birefringence, low stress film suitable for optical applications
US6198704B1 (en) Magneto-optical recording medium
JP2981063B2 (ja) 光磁気ディスク及び光磁気再生装置
JP2622206B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH10162442A (ja) 光磁気記録媒体
JPH11144321A (ja) 光記録媒体
JPH06187667A (ja) 光ディスクおよび記録再生方法
JP2606729B2 (ja) 光磁気記録媒体
JP2829335B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH07186538A (ja) 光記録材料
JPH02179947A (ja) 光磁気記録媒体
JPH07302446A (ja) 光記録媒体
JPS6342053A (ja) 情報記録媒体
JPH04163737A (ja) 光テープ
JPS615460A (ja) GeNで保護された光熱磁気記録媒体
JPH02183450A (ja) 光磁気記録媒体
JPS63173248A (ja) 光磁気デイスク
JPH05234165A (ja) 光ディスク
JPH09153230A (ja) 光ディスク

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970603