JP2829335B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光磁気記録媒体に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、書き換え可能な光記録媒体として、磁気光学効
果を利用した光磁気記録媒体が精力的に研究開発され、
一部では実用化されるに至っている。この光磁気記録媒
体は大容量高密度記録、非接触記録再生、アクセスの容
易さ等の利点に加え、重ね書き(オーバーライト)が可
能という点で文書情報ファイル、ビデオ・静止画ファイ
ル、コンピューター用メモリ等への利用が期待されてい
る。
上記高磁気記録媒体は、垂直磁化膜すなわち膜面と垂
直な方向に磁化容易軸を有する磁性膜を記録膜とし、レ
ーザービームを照射するとともに磁界を印加することに
より情報の記録、再生及び消去を行うようになってい
る。光磁気記録媒体に用いる記録材としては、総合的な
特性から見て、非晶質の希土類−遷移金属合金薄膜、例
えば、Tb−Fe−Co、Dy−Fe−Co、Gd−Tb−Fe−Co、Dy−
Tb−Fe−Co、Gd−Dy−Fe−Co等が最も優れているが、こ
れらの材料は耐食性に欠けるという欠点がある。すなわ
ち、腐食に伴い、高密度記録の必要条件である保磁力の
低下や高C/N比の必要条件であるカー回転角の減少、誤
り率の増加など多くの欠陥を露呈することとなる。
一方、光磁気記録媒体に使用される代表的な基板材料
として、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリ
レート(PMMA)などのプラスチックが挙げられる。プラ
スチック基板は、コストが低く、トラッキング用のグル
ープやプレフォーマットを構成するピットの形成が射出
成形を用いることにより比較的容易に行えるという利点
がある。ところが、プラスチック基板は一般に吸水性、
吸湿性が高いため、これを用いた場合には上記耐食性の
問題はより一層深刻化する。
このため、従来その対策として主に以下の2つの方法
がとられてきた。
(i)添加物を用いて耐食性を向上させる。
(ii)保護膜を形成して耐食性を向上させる。
上記(i)の方法は、記録層にCr、Pt、Mn等の添加物
を混入させて耐食性を向上させようとするものである。
一方、(ii)の方法は、プラスチック基板と記録膜との
間に保護膜を設けることにより耐食性を向上させようと
するものである。保護膜材料としてはSiN、AlN等の高融
点窒化物等が好ましく、これらの窒化物は記録材の構成
元素であるTb,Fe等との反応性が低く、また界面での反
応性も低い。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記(i)の方法を用いた場合には、
耐食性の改善度は依然不十分であった。
また、(ii)の方法を用いた場合には、耐食性はかな
り改善されるものの、成膜の際にクラックを生じやすい
という欠点がある。
一方、特開昭60−191451号公報には、ガラス基板上に
直接記録膜をスパッタ形成する前に基板表面をスパッタ
エッチング(以下逆スパッタを記す)することにより、
基板上に吸着している酸素や油分等の不純物を浄化し、
耐久性を向上させる技術が開示されているものの、ガラ
ス基板の場合は吸水性、透湿性がほとんどないので基板
側からの酸素、水分の侵入はほとんど問題とはならない
ことから、同文献には上記のような保護膜形成時に発す
るクラックを防止する対策については言及がない。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされ
たもので、耐食性に優れるとともにクラックの発生が防
止されて信頼性の高い光磁気記録媒体を提供することを
目的とする。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記目的を達成するため、本発明によれば、光学的に
透明なプラスチック基板上に少なくとも保護膜を介して
非晶質の希土類−遷移金属磁性合金薄膜からなる記録層
を設けてなる光磁気記録媒体において、前記基板の表面
粗さが5〜20Åであり、かつ、前記基板上に積層される
膜の前記基板とのテープ剥離テストによる付着強度が20
00g/25mm以上であることを特徴とする光磁気記録媒体が
提供される。
以下本発明の光磁気記録媒体について詳述する。
第1図は本発明による光磁気記録媒体の一構成例を示
す断面図であり、基板1上に保護膜2を介して記録膜
3、保護膜4及び反射膜5を順次積層した構成になって
いる。
基板1にはアクリル樹脂、ポリカーボネート等のプラ
スチック材料が使用され、膜厚は1〜2mm程度が適当で
ある。保護膜2,4としてはSiN、AlN等の窒化物等が用い
られ、膜厚は800〜1200Å程度が適当である。記録膜3
としては、TbDyFeCo、GdDyFeCo等の希土類−遷移金属の
非晶質磁性合金が用いられ、膜厚は150〜300Å程度が適
当である。記録膜3は単層膜であってもよく、積層膜で
あってもよい。反射膜5にはAl、Cl等あるいはこれらの
合金等の高反射率の材料が用いられ、膜厚は300〜600Å
程度が適当である。これら各膜の成膜法としてはスパッ
タ法、蒸着法、イオンプレーティング法等を用いること
ができる。
本発明の光磁気記録媒体の特徴は、上記構成におい
て、プラスチック基板1の表面粗さRaを5〜20Åとする
とともに、プラスチック基板1上の積層膜2〜5とプラ
スチック基板1との付着強度を2000g/25mm(テープ剥離
テスト)以上とした点にある。表面粗さ及び付着強度の
制御は、例えば保護膜2の形成前にプラスチック基板1
にイオンボンバードあるいは逆スパッタを施し、その強
度及び時間を調整することにより行うことができる。第
2図にイオンボンバードによる付着強度変化の一例を示
す。また、第3図に表面粗さRaと付着強度との関係、第
4図に表面粗さRaと再生C/Nとの関係(条件:回転速度1
800rpm、CAV、記録位置R=30mm、記録周波数3.7MHz、
デューティ20%)、第5図に付着強度と発生クラック数
との関係をそれぞれ示す。これらの図から、付着強度が
2000g/25mm(テープ剥離テスト)未満であると発生クラ
ック数は多くなるが、2000g/25mm以上になるとほとんど
零となり(第5図)、また、表面粗さRaが5Åより小さ
くなるとC/Nは問題ないが付着強度が2000g/25mmより小
さくなり(第3図)、20Åより大きくなると付着強度は
問題ないがC/Nが低下する(第4図)ことがわかる。し
たがって、表面粗さRa及び付着強度が上記範囲である場
合にのみ本発明の目的を達成することが可能となる。
なお、第1図に示した層構成は単なる例示であって、
本発明はこの例のみに限定されるのではなく、適宜変
形、偏向が可能である。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について説明する。
(実施例1) ポリカーボネート基板を95℃で2時間アニールする脱
水処理を施した後、真空チャンバー内を1×10-6Torr以
下迄真空引きし、該基板の膜形成側の表面に対しイオン
ボンバードを500Wのパワーで1分間行った。このイオン
ボンバードにより基板の表面粗さRaは5Åとなった。次
に、スパッタ法により該基板上に順次SiN膜(膜厚1000
Å)、TbDyFeCo膜(膜厚250Å)、SiN膜(膜厚300
Å)、Al膜(膜厚500Å)を設け、光磁気ディスクを作
製した。この光磁気ディスクに1cm角にカットを入れ、
膜面側においてテープ剥離テストを行ったところ、3000
g/25mmでも剥離されなかった。また、この光磁気ディス
クを80℃・85%RHの環境下に2000時間放置する保存信頼
性テストを行った。その結果を第6図にAで示すが、20
00時間経過後もビットエラーレート(BER)の増加はほ
とんどなく、信頼性に優れたものであることが確認され
た。
(実施例2) ポリカーボネート基板を90℃で2時間アニールする脱
水処理を施した後、真空チャンバー内を1×10-6Torr以
下迄真空引きし、該基板の膜形成側の表面に対しイオン
ボンバードを300kWのパワーで2分間行った。このイオ
ンボンバードにより基板の表面粗さRaは15Åとなった。
次に、スパッタ法により該基板上に順次SiN膜(膜厚110
0Å)、TbDyFeCo膜(膜厚270Å)、Sin膜(膜厚350
Å)、Al膜(膜厚600Å)を設け、光磁気ディスクを作
製した。この光磁気ディスクに1cm角にカットを入れ、
膜面側においてテープ剥離テストを行ったところ、3000
g/25mmでも剥離されなかった。また、この光磁気ディス
クを80℃・85%RHの環境下に2000時間放置する保存信頼
性テストを行ったところ、実施例1の光磁気ディスクと
同様に、2000時間経過後もビットエラーレートの増加は
ほとんどなく、信頼性に優れたものであることが確認さ
れた。
(実施例3) ポリカーボネート基板を90℃で2時間アニールする脱
水処理を施した後、真空チャンバー内を1×10-6Torr以
下迄真空引きし、該基板の膜形成側の表面に対し逆スパ
ッタ(1W/cm2)を1分間行った。この逆スパッタにより
基板の表面粗さRaは10Åとなった。次に、スパッタ法に
より該基板上に順次SiN膜(膜厚900Å)、GdDyFeCo膜
(膜厚250Å)、SiN膜(膜厚300Å)、Al膜(膜厚500
Å)を設け、光磁気ディスクを作製した。この光磁気デ
ィスクに1cm角にカットを入れ、膜面側においてテープ
剥離テストを行ったところ、3000g/25mmでも剥離されな
かった。また、この光磁気ディスクを80℃・85%RHの環
境下に2000時間放置する保存信頼性テストを行った。そ
の結果を第6図にBで示すが、2000時間経過後もビット
エラーレートの増加はほとんどなく、信頼性に優れたも
のであることが確認された。
(比較例) 実施例1において、基板処理を施さないこと以外は同
様にして光磁気ディスクを作製した。この光磁気ディス
クにつき上記と同様にテープ剥離テストを行ったとこ
ろ、500g/25mmで剥離が生じた。基板面の表面粗さRaは
1〜2Åであった。また、上記と同様にして行った保存
信頼性テストの結果を第6図にCで示すが、1000時間経
過後より著しいビットエラーレートの増加が認められ
た。
〔発明の効果〕
本発明の光磁気記録媒体においては、基板の表面粗さ
を5〜20Åとするとともに、積層膜と基板との付着強度
を2000g/25mm(テープ剥離テスト)以上としたので、保
護膜のクラック発生を極めて少なく抑えることが可能と
なり、耐食性、保存信頼性に優れた光磁気記録媒体を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による光磁気記録媒体の層構成例を示す
断面図、第2図はイオンボンバードによる付着強度変化
を示す図、第3図は表面粗さRaと付着強度の関係を示す
図、第4図は表面粗さRaとC/Nの関係を示す図、第5図
は付着強度と発生クラック数との関係を示す図、第6図
は保存信頼性テストの結果を示す図である。 1……プラスチック基板 2,4……保護膜 3……記録膜 5……反射膜

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に透明なプラスチック基板上に少な
    くとも保護膜を介して非晶質の希土類−遷移金属磁性合
    金薄膜からなる記録層を設けてなる光磁気記録媒体にお
    いて、 前記基板の表面粗さが5〜20Åであり、かつ、前記基板
    上に積層される膜の前記基板とのテープ剥離テストによ
    る付着強度が2000g/25mm以上であることを特徴とする光
    磁気記録媒体。
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