JPH0746220A - ディジタル復調装置 - Google Patents

ディジタル復調装置

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JPH0746220A
JPH0746220A JP5190511A JP19051193A JPH0746220A JP H0746220 A JPH0746220 A JP H0746220A JP 5190511 A JP5190511 A JP 5190511A JP 19051193 A JP19051193 A JP 19051193A JP H0746220 A JPH0746220 A JP H0746220A
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Yasunari Ikeda
康成 池田
Toshihisa Momoshiro
俊久 百代
Yasu Ito
鎮 伊藤
Yoshikazu Miyato
良和 宮戸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マルチパス妨害等に対する耐性が高いディジ
タル復調装置を提供することを目的とする。 【構成】 レジスタ141、142は信号I’および信
号Q’を一時記憶し、補正処理によって生じる遅延を補
償する。ノイズフィルタ部143はそれぞれ各搬送波信
号を記憶するノイズフィルタ144、145から構成さ
れ、信号I’および信号Q’をフィルタリングする。メ
モリ部146は、それぞれ対応するノイズフィルタ14
4、145のフィルタリング出力を記憶する。マルチプ
レクサ149はメモリ部146に記憶された信号の内、
基準信号を順次選択し、基準信号Ir および基準信号Q
r とする。補正量計算回路151は、基準信号Ir 、Q
r、補正目標値Id d に基づいて補正量IC および補
正量QC を算出する。正演算回路152に入力する。補
正演算回路152は、補正量IC 、QC に基づいて信号
i 、信号Qi を補正し、この補正結果を出力信号
o 、出力信号Qo とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直交周波数多重方式(O
FDM)による信号を受信し、この信号が伝送路上で受
けたマルチパス等の妨害を除去して復調するディジタル
復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル形式の信号を伝送する場合、単
一周波数の搬送波信号をディジタル信号に基づいて位相
変調および振幅変調する方法が一般的に用いられてい
る。このような変調方式としては、位相のみを変化させ
る位相変調(PSK)が、また、位相と振幅の両方を変
化させる直交変調(QAM)がよく用いられる。上述の
各変調方式のように、従来は単一周波数の搬送波信号を
伝送帯域におさまる程度の占有帯域幅を有するように変
調していた。一方、最近では新たな変調方式として、直
交周波数多重方式(OFDM)と呼ばれる変調方式が提
案されている。
【0003】この直交周波数多重方式は、伝送帯域内に
複数の直交する搬送波信号を発生させ、伝送帯域を分割
し、それぞれの搬送波信号をディジタル信号により位相
変調(PSK)や直交変調(QAM)する変調方式であ
る。複数の搬送波信号により伝送帯域を分割するので1
つの搬送波信号当たりの帯域は狭くなるので、1つの搬
送波信号当たりの変調速度は遅くなる。しかし伝送帯域
が同一である場合、複数の搬送波信号をそれぞれ変調し
た結果得られる総合的な伝送速度は従来の変調と変わら
ない。この方式では多数の搬送波信号が並列に伝送され
るので、シンボル当たりの速度は遅くなるため、いわゆ
るマルチパス妨害の存在する伝送路では、シンボルの時
間長に対する相対的なマルチパス妨害波の遅延時間を小
さくすることが可能である。従って、この方式はマルチ
パス妨害の影響を受けにくく、この特徴により地上波に
よるデジタル信号の伝送に対して特に注目されている。
【0004】ここで、直交多重周波数多重方式の信号処
理には離散的フーリエ変換および離散的逆フーリエ変換
を高速に行う必要がある。しかし、最近の半導体技術の
進歩により、従来困難であったハードウェア的な処理に
よる離散的フ−リエ変換や離散的逆フ−リエ変換を実行
可能な半導体素子が供給されるようなってきており、従
って、このような素子を用いて簡単に直交周波数多重方
式の変調を行う、あるいは、この変調方式により変調さ
れた信号を復調することができる。このような半導体技
術の進歩もこの直交周波数多重方式が注目されている理
由の一つである。
【0005】以下、一般的な直交周波数多重方式につい
て説明する。直交周波数多重方式の特徴は、伝送チャン
ネル(伝送帯域)を分割した所定の帯域幅ごとに直交す
る搬送波信号を発生し、変調後の信号がそれぞれの帯域
幅に納まる程度の低いデータ速度のディジタル信号で各
搬送波信号のそれぞれをディジタル信号で変調するので
はなく、全ての搬送波信号の変調を離散的逆フ−リエ変
換(IDFT)により一括して行う点にある。
【0006】以下、図7参照して直交周波数多重方式の
動作を説明する。図7は、直交周波数多重方式の各搬送
信号による情報伝達を説明する図である。図7におい
て、#k(kは整数)に示す信号は、それぞれ時間区間
(シンボル区間)Ts において、周期Ts /kの搬送波
信号波形を示し、(a),(b)はそれぞれ伝送すべき
情報の値1,0の場合の搬送波信号波形を示す。
【0007】所定のある時間区間Ts をシンボル時間と
する。図7の#1〜#nには、それぞれ周期Ts 〜周期
s /nの搬送波信号#1〜#nの集合が示してある。
このような搬送波信号#1〜#nが順番に並んでいると
して、これらの各搬送波信号の振幅及び位相を伝送すべ
き情報で規定すると、シンボルの波形を伝送すべき情報
(ディジタル信号)で規定することができる。例えば図
7(a)に示す各搬送波信号波形と、(b)に示す搬送
波信号波形を定義する。受信機が図7(a)に示す波形
の信号を論理値1に対応付け、図7(b)に示す波形の
信号を論理値0に対応付けることにより、各搬送波信号
ごとに情報(ディジタル信号)を伝送することができ
る。
【0008】図7に示した例においては、各搬送波信号
を2つの位相状態で規定したいわゆるBPSKで変調
し、各搬送波信号ごとに1ビットの情報を伝送している
が、各搬送波信号ごとにより多くの位相および振幅を定
義し、多値化して伝送することも可能である。すなわ
ち、各搬送波信号の振幅及び位相を規定することによっ
てその波形を得る。この波形を得るための処理動作はい
わゆる逆フ−リエ変換となる。従って、直交周波数多重
方式においては、離散的逆フ−リエ変換回路を用いて直
交周波数多重信号を得ることができる。
【0009】以下、図10を参照して直交周波数多重変
調を行う変調装置の構成を説明する。図10は、従来の
直交周波数多重変調装置80の構成を示す図である。直
交周波数多重変調装置80は、シリアル/パラレル変換
回路803、804、離散的逆フ−リエ変換回路(ID
FT)805、パラレル/シリアル変換回路(P/S)
806、806、バッファメモリ(BM)808、80
9、D/A変換回路(D/A)810、811、ロ−パ
スフィルタ(LPF)812、813、乗算回路81
4、815、局部発振器816、90゜移相回路(H)
817、加算回路818、バンドパスフィルタ(BP
F)819、RFコンバ−タ820、および、送信アン
テナ821から構成される。また、Iチャネル信号80
1およびQチャネル信号802は、それぞれ伝送される
べき直交周波数多重変調されるべきディジタル信号であ
り、送信信号822は、直交周波数多重変調装置80に
よる処理により生成され、送信アンテナ821から送出
される電波信号である。
【0010】以下、直交周波数多重変調装置80の動作
を説明する。Iチャネル信号801およびQチャネル信
号802は、それぞれシリアル/パラレル変換回路80
3、804に入力される。シリアル/パラレル変換回路
803、804は、Iチャネル信号801およびQチャ
ネル信号802をシリアル/パラレル変換してこれらの
並列デ−タを生成し、離散的逆フ−リエ変換回路805
に入力する。離散的逆フ−リエ変換回路805は、並列
形式のIチャネル信号801およびQチャネル信号80
2を離散的逆フ−リエ変換(IDFT)して時間領域の
信号に変換する。
【0011】離散的逆フ−リエ変換回路805において
得られた2つの並列形式の時間領域の信号はそれぞれ、
パラレル/シリアル変換回路806、807で時間的に
より直列の信号に変換され、さらにバッファメモリ80
8、809によりいわゆる後述するガ−ドインターバル
が付加され、D/A変換回路810、811に入力され
る。ガードインターバルが付加されたこれらの信号は、
D/A変換回路810、811によりアナログ形式の信
号に変換され、ロ−パスフィルタ812、813に入力
される。アナログ形式の信号に変換されたこれらの信号
は、ロ−パスフィルタ812、813によりフィルタリ
ングされて折り返し信号成分が除去され、乗算回路81
4、815に入力される。
【0012】折り返し信号成分が除去されたこれらの信
号は、乗算回路814、815により、それぞれ局部発
振器816から出力される搬送波信号、および、この搬
送波信号が90°移相回路817により90°移相され
た搬送波信号と乗算される。乗算回路814、815に
より変調されたそれぞれの搬送波信号は加算回路818
により加算され、合成される。加算回路818により合
成された信号は、バンドパスフィルタ819により所定
の帯域幅に制限され、RFコンバ−タ820に入力され
る。加算回路818により帯域制限された信号は、RF
コンバ−タ820により所望の周波数に周波数変換さ
れ、送信アンテナ821より送信信号822として出力
される。
【0013】以下、図11を参照して、直交周波数多重
方式により変調された信号を受信、復調する従来の直交
周波数多重復調装置85の構成および動作を説明する。
図11は、従来の直交周波数多重復調装置85の構成を
示す図である。直交周波数多重復調装置85は、受信ア
ンテナ851は、チュ−ナ(Tu)852、乗算回路8
53、854、局部発振器855、90゜移相回路85
6、ロ−パスフィルタ857、858、A/D変換回路
861、862、シリアル/パラレル変換回路859、
860、離散的フ−リエ変換回路(DFT)863、パ
ラレル/シリアル変換回路864、865、バッファメ
モリ866、867、搬送波信号再生回路868、およ
び、クロック再生回路(BTR)869から構成され
る。
【0014】また、図11において、RF入力信号85
0は、例えば直交周波数多重変調装置80により生成さ
れ、送出された信号(送信信号822)であり、Iチャ
ネル信号871およびQチャネル信号872は、直交周
波数多重復調装置85が直交周波数多重復調装置850
を復調した結果として得られるディジタル形式の信号で
ある。
【0015】以下、直交周波数多重復調装置85の動作
を説明する。RF信号入力850は受信アンテナ851
で捕捉され、チュ−ナ852に入力される。チュ−ナ8
52ではRF入力信号850を周波数変換して中間周波
数帯の信号とし、増幅して乗算回路853、854に入
力する。乗算回路853、854には、それぞれ局部発
振器855の出力信号、および、局部発振器855の出
力信号が90゜移相回路856により90°移相された
信号が入力されており、これらの信号とチュ−ナ852
の出力信号とを乗算し、チュ−ナ852から出力される
中間周波数帯の信号を基底帯域信号に変換する。これら
の基底帯域信号は、ローパスフィルタ857、858に
より、それぞれ不要の高調波成分が除去され、A/D変
換回路859、860に入力される。
【0016】不要な高調波成分が除去された基底帯域信
号は、それぞれA/D変換回路859、860によりデ
ィジタル形式の信号に変換され、さらにそれぞれシリア
ル/パラレル変換回路861、862により並列(パラ
レル)形式の信号に変換され、離散的フ−リエ変換回路
863に入力される。ディジタル形式の信号に変換され
たこれらの信号は、離散的フ−リエ変換回路863によ
り離散的フーリエ変換(DFT)され、さらにパラレル
/シリアル変換回路864、865により直列(シリア
ル)形式の信号に変換され、バッファメモリ866、8
67に入力される。
【0017】シリアル形式の信号に変換されたこれらの
信号は、バッファメモリ866、867により、変調時
に付加されたガ−ドインタバルの除去等の処理を受け、
ディジタル形式のIチャネル信号871およびQチャネ
ル信号872として出力される。局部発振器855は、
パラレル/シリアル変換回路864、865によるDF
T処理後の信号に基づいて、搬送波再生回路868の、
例えばコスタスル−プによる制御を受けて搬送波信号を
再生する。
【0018】ところで、一般に電波を用いた伝送系、特
に地上波による伝送を行う伝送系においては、伝送信号
がいわゆるマルチパス妨害の影響を受ける。マルチパス
妨害は、電波形式の伝送信号が障害物などによって反射
し、反射により遅延が加わった信号(マルチパス成分)
が遅延が加わらない主信号に重畳されて発生する妨害で
ある。従って、マルチパス妨害は、主信号にマルチパス
成分として振幅の減衰した遅延信号を加算することによ
りモデル化して考察することが可能である。ここで、マ
ルチパス成分の遅延時間をTd とし、また、マルチパス
成分の減衰度をαとして、図7に示した搬送波信号#1
と搬送波信号#2ついてその影響を考える。搬送波信号
#1の搬送波信号に対しては、主信号に対してマルチパ
ス成分の相対位相は2πTd /Ts (rad:ラジア
ン)となるが、搬送波信号#2に対しては4πTd /T
s (rad)となり、直交周波数多重方式におけるマル
チパス妨害の影響は各搬送波信号#1〜#nそれぞれで
その度合いが異なる。
【0019】以下、図12を参照してマルチパス妨害に
よる各搬送波信号#1〜#nの受ける影響を説明する。
図12は、マルチパス妨害による各搬送波信号#1〜#
nの受ける影響を例示する図である。図12に示した例
では、遅延時間Td をTs /4とした場合、(A)#1
に示す搬送波信号#1に対応する(B)#1に示すマル
チパス成分は主信号に対してπ/4の位相差を有する
が、(A)#2に示す搬送波信号#2の搬送波信号に対
しては(B)#2に示すマルチパス成分は主信号に対し
てπ/2の位相位相差となっている。
【0020】さらに、図12を参照してマルチパス妨害
の影響について搬送波信号#1、#2を例に考察する。
搬送波信号#1、#2に上記のマルチパス成分が重畳さ
れた場合、搬送波信号#1、#2とマルチパス成分の合
成信号は、それぞれ図12(C)に示した合成信号にお
ける(Ts −Td )の期間は送信信号と同じような波形
となる。一方、これらの合成信号の両端の期間において
は、波形が歪んでいることが分かる。これらの歪みが生
じるのは、マルチパス成分の遅延時間分だけマルチパス
成分の隣接シンボルが主信号のある時点でのシンボルに
混入して合成されるからである。このため、ある時点で
の受信信号は隣接シンボルの影響を必ず受けることにな
り、妨害を受けることになる。上述の理由から、直交周
波数多重復調装置85側でいかなるDFTの時間窓を離
散的フ−リエ変換回路863に設定しても、DFT時間
窓の中に隣接シンボルの一部が存在することになるの
で、離散的フ−リエ変換して復調した時正しい振幅及び
位相は得られない。
【0021】離散的フ−リエ変換回路863に設定する
DFT時間窓が2つのシンボルにまたがるのを避けるた
め、直交周波数多重方式においては通常、ガ−ドインタ
ーバルと呼ばれる信号期間Tg を設けてシンボルを構成
する。このガードインターバルTg は、直交周波数多重
変調装置80において離散的逆フ−リエ変換回路805
が、Iチャネル信号801およびQチャネル信号802
をIDFTして生成した信号の前部を、バッファメモリ
808、809によりシンボルの後部に付加したもので
あり、ガードインターバルTg が付加されたシンボルは
シンボル長が長くなる。所定の搬送波信号についてのガ
ードインターバルの付加は同時に、その他の各搬送波信
号についてのガードインターバルTg の付加でもある。
【0022】図13は、ガ−ドインタバルTg を付加し
た信号について図7および図12に示した搬送波信号#
1を例にマルチパス妨害を受けた場合の搬送波信号の波
形を示す図である。図13において、Ts はシンボルの
時間長であり、TW は離散的フ−リエ変換回路863に
設定されるDFT時間窓の時間長、Td はマルチパス妨
害波の遅延時間である。また、図13(A)はガ−ドイ
ンタバルTg が付加された搬送波信号#1の主信号を、
(B)は搬送波信号#1のマルチパス成分の波形を、
(C)は受信信号(合成信号)の波形を示す。図13
(C)に示したように、受信側のDFT時間窓を主信号
およびマルチパス成分の両方に対してDFT時間窓の中
の全ての領域が同一のシンボルとなるようにDFT時間
窓の搬送波信号の各周期における位相(窓位相)を設定
することにより、隣接するシンボルから所定のシンボル
の復調信号に与えられる影響を排除することができる。
【0023】以上のことから、直交周波数多重変調装置
80側において、マルチパス妨害を回避するために適当
な時間幅のガ−ドインタバルTg を付加して信号を形成
することが有効であることがわかる。しかし、DFT時
間窓の全ての領域を同一のシンボルであるようにする時
間窓の与え方は位置ではなく、この時間窓の再生位相に
よって受信信号の再生位相が異なる。さらには、マルチ
パス成分の遅延時間Td や希望波対不要波比(D/U)
によっても主信号との合成信号は送信信号とその振幅や
位相が異なる。この振幅および位相に対応するようにガ
−ドインタバルTg を設けることにより、シンボル間に
DFT時間窓がまたがることにより生じる隣接するシン
ボルからの影響が回避可能である。しかし、マルチパス
成分の遅延時間Td 、マルチパス成分の振幅、あるい
は、DFT時間窓の再生位相により、受信された各搬送
波信号#1〜#nの振幅および位相は通常、送信された
時点での各搬送波信号の振幅および位相と異なる。従っ
て、送信側で付加されたガードインターバルTg が受信
側では必ずしも有効ではない可能性がある。
【0024】そこで、受信した各搬送波信号の振幅およ
び位相を補正することが必要となる。この補正は、直交
周波数多重変調装置80側で各搬送波信号#1〜#nに
対する何らかの基準信号を送信信号に付加して送信し、
直交周波数多重復調装置85側でこれらの基準信号を分
離して処理を行い、受信信号の振幅および位相を補正こ
とにより行われる。従来、上述の各受信搬送波信号に係
る補正のための補正回路は、かなり複雑な構成であっ
た。また、送信側で付加される各搬送波信号に対する基
準信号は、伝送中に雑音等の影響を受けることになり、
このような基準信号に基づいて受信搬送波信号の補正を
行うことは、伝送路における雑音の影響をさらに補正処
理において受信搬送波信号に加えることになるため適切
ではない。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】従来技術として上述し
た直交周波数多重変調装置、および、直交周波数多重復
調装置においては、ガードインターバルを設けることに
より、DFT処理における隣接するシンボルの影響を排
除可能である。しかし、受信された各搬送波信号の振幅
および位相は通常、送信時の各搬送波信号の振幅および
位相と異なっているため、送信側で付加されたガードイ
ンターバルが有効でない場合がある。このため、受信側
で受信された各搬送波信号の振幅および位相を補正する
必要がある。この受信された各搬送波信号に係る補正の
ためには、送信側で各搬送波信号に対する何らかの基準
信号を受信側に送る必要がある。しかし、上述の受信信
号の振幅および位相の補正のための補正回路は複雑な構
成であるという問題がある。また、補正に使用される各
搬送波信号に対する基準信号は必然的に伝送路における
雑音の影響を受けることとなり、雑音の影響を受けた基
準信号に基づいて受信信号の補正を行うことは不適切で
あるという問題がある。
【0026】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、簡単な回路構成により、直交周
波数多重方式により変調された直交変調信号を受信し、
復調して得られる基底帯域信号の補正を行うことができ
るディジタル復調装置を提供することを目的とする。ま
た、受信された各搬送波信号の補正に使用される基準信
号に対する雑音の影響を排除可能とし、この基準信号に
基づいて受信された各搬送波信号の補正を行うことによ
り、マルチパス妨害等に対する耐性が高いディジタル復
調装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のディジタル復調装置は、それぞれ複数の基底
帯域信号により相互に直交する複数の搬送波信号が変調
され、周波数多重化された直交変調信号を受信し、前記
各搬送波信号に対応する前記複数の基底帯域信号を復調
する基底帯域信号復調手段と、前記各搬送波信号ごと
に、それぞれ対応する前記基底帯域信号から基準信号を
分離し、該基準信号とその目標値に基づいて、該搬送波
信号ごとに補正量をそれぞれ算出する補正量算出手段
と、当該基底帯域信号に対応する前記補正量に基づい
て、前記各基底帯域信号それぞれの補正演算を行う補正
手段とを有する。
【0028】前記複数の直交変調信号は、前記複数の基
底帯域信号を周波数領域から時間領域に変換した信号に
より前記複数の搬送波信号を変調し、これらの変調後の
搬送波信号を合成することにより生成され、前記基底帯
域信号復調手段は、該直交変調信号、および、互いに直
交する局部信号を乗算し、これらの乗算結果を時間領域
から周波数領域に変換することにより前記複数の基底帯
域信号を復調することを特徴とする。また好適には、前
記複数の直交変調信号は、前記複数の基底帯域信号を周
波数領域から時間領域に変換した信号により前記複数の
搬送波信号を変調し、これらの変調後の搬送波信号を合
成することにより生成され、前記基底帯域信号復調手段
は、該直交変調信号、および、互いに直交する局部信号
を乗算し、これらの乗算結果を時間領域から周波数領域
に変換することにより前記複数の基底帯域信号を復調す
ることを特徴とする。また好適には、前記周波数領域か
ら時間領域への変換は、離散的逆フーリエ変換であり、
前記時間領域から周波数領域への変換は、離散的フーリ
エ変換であることを特徴とする。また、前記補正量算出
手段は、前記各基準信号に対応して設けられ、これらの
基準信号をそれぞれ記憶する基準信号記憶手段と、前記
各基準信号をフィルタリングして前記各基準信号記憶手
段に入力するフィルタリング手段とを有することを特徴
とする。また、前記フィルタリング手段は、ある時点で
該基準信号記憶手段に記憶される基準信号と、該時点で
前記基底帯域復調手段において復調された基準信号とを
所定の割合で平均化してフィルタリングを行うことを特
徴とする。また、前記所定の割合は可変であって、該所
定の割合は、演算制御手段を用いた制御により、当該デ
ィジタル復調装置、および、前記直交変調信号の受信状
態に対応して変更されることを特徴とする。本発明のデ
ィジタル変調装置は、直交周波数多重信号の所定の位置
に、所定の値を表す基準信号を挿入する基準信号挿入手
段を有することを特徴とする。
【0029】
【作用】送信側において、各搬送波信号ごとに基準信号
を付加して送出する。受信側において、各搬送波信号ご
とに基準信号を復調、および、分離してメモリに記憶
し、これらの受信された基準信号、および、基準信号の
目標値との誤差に基づいて補正量を計算する。この補正
量と復調された基底帯域信号との演算により補正演算処
理を行う。上述のような補正を行うことにより、受信さ
れ復調された各搬送波に対応する基底帯域信号に対する
適切な補正が可能となり、復調後の信号から伝送路上で
受けるマルチパス妨害等の影響を有効に排除する。さら
に、復調された基準信号、および、メモリに記憶された
基準信号を適切な比で平均化することにより、基準信号
に対して伝送路上で加わった雑音の影響を排除し、さら
に適切な基準信号を得る。また、受信された基準信号、
および、メモリに記憶された基準信号を平均化する際の
比を変更可能とし、この比の値を適宜変更することによ
り、補正処理の応答速度を加減する。
【0030】
【実施例】実施例の説明に先立ち、直交周波数多重(O
FDM)信号を数式を用いて説明する。直交周波数多重
信号は、一般の64QAM等の多値変調が単一の搬送波
信号を振幅変調および位相変調して所定の帯域内で情報
の伝送を行うのに対し、複数の搬送波信号をそれぞれ、
単一の搬送波信号を使用した変調方式に比べて低い情報
速度(ビットレート)で変調して所定の帯域内で情報の
伝送を行う変調方式である。直交周波数多重信号の搬送
波信号数がNであって、各搬送波信号についてQAM変
調した場合、直交周波数多重信号のm番目のシンボルf
m (t)は、次式で表される。
【0031】
【数1】
【0032】式1において、Δφmnは、後述するガード
インターバルによるシンボルの位相回転を補正する項で
あり、次式で表される。
【0033】
【数2】
【0034】式1、および、式2より、直交周波数多重
信号は次式で定式化される。
【0035】
【数3】
【0036】以下、直交周波数多重信号の電力スペクト
ラムを定式化する。式1で表された第m番目のシンボル
の時間幅T’の第m番目のシンボルfm (t)のフーリ
エ積分は次式のように表される。
【0037】
【数4】
【0038】式4より、この区間におけるエネルギース
ペクトラムは、次式で表される通りとなる。
【0039】
【数5】
【0040】式5第2項において、
【0041】
【数6】
【0042】は、第m番目と第k番目の搬送波信号の変
調波の相関関数であり、情報に相関がないことを仮定す
ると、式6は0となる。従って、式3は次式のように変
形される。
【0043】
【数7】
【0044】受信側においては、受信した直交多重周波
数多重信号をフーリエ変換して復調を行う。この際、時
間窓により直交周波数多重信号を切り出してからフーリ
エ変換を行う。この時間窓のタイミングと復調出力との
関係を説明する。以下説明の簡略化のために、上記各式
においてm=0である場合について説明する。従って、
式1は次式のようになる。
【0045】
【数8】
【0046】まず、ガードインターバルがない(T=
T’)場合を説明する。時間窓がτo だけずれた場合、
積分期間〔−T/2,T/2〕には、m=0,−1の2
つのシンボルが存在する。このフーリエ積分Fo
(ω)は次式で表される。
【0047】
【数9】
【0048】ここで、式9の第2項は時間窓がずれたた
めに隣接のシンボルから漏れた妨害成分である。
【0049】式9から2N点の離散的フーリエ変換(D
FT)に対する係数Fok’を求めると次式のようにな
る。
【0050】
【数10】
【0051】式9の〔 〕内の第1項は信号成分、第2
項は他の搬送波信号からの漏洩信号成分、第3項は隣接
シンボルからの漏洩信号成分を表す。また係数は、全体
の振幅および位相の変化を表す。
【0052】以上より、k番目の搬送波信号における信
号電力Sk に対する漏洩信号成分による妨害電力Ik
比は、次式で表される。
【0053】
【数11】
【0054】以下、ガードインターバルがある場合を説
明する。まず、時間窓のずれτo が小さく、積分期間が
同一シンボル内(τo ≦Tg /2)である場合のフーリ
エ積分Fo "'(ω)は次式で表される。
【0055】
【数12】
【0056】式12から、L点DFTに対する係数
ok"'を求めて次式を得る。
【0057】
【数13】
【0058】式13には信号成分しか存在しない。従っ
て、式13より信号移相は搬送波信号によって回転して
いることがわかる。
【0059】次に、時間窓のずれτo が大きく、積分区
間が隣接シンボルにかかる場合を説明する。この場合、
ガードインターバルがない場合のモデルと同様となるの
で、フーリエ積分、DFT、および、信号電力対妨害電
力比Sk /Ik はそれぞれ式9〜式11と同一となる。
【0060】次にガードインターバルとして無信号を割
り当てた場合について説明する。時間窓のずれτo に比
べてガードインターバルとしての無信号期間が充分長い
場合、そのフーリエ積分Fo ・・・(ω)は次式のよう
に表される。
【0061】
【数14】
【0062】式14は、式9の第1項のみとなる。この
理由は、時間窓のずれτo が無信号期間の積分となるた
めに0となり、ガードインターバルがない場合に生じる
隣接シンボルからの信号成分の漏洩がなくなるためであ
る。
【0063】式14から、2N点の離散的フーリエ変換
を行った場合の係数Fok・・・を求めると次式のように
なる。
【0064】
【数15】
【0065】式15の〔 〕内の第1項は信号成分であ
り、第2項は他の搬送波信号からの漏洩信号成分を表し
ている。信号電力対妨害電力比Sk /Ik は、次式の通
りとなる。
【0066】
【数16】
【0067】以下、マルチパス妨害等により発生するゴ
ーストの影響を説明する。ゴーストgo (t)として、
次式で表される主信号がτo だけ遅延し、そのレベルが
αo 、その位相がθo だけ回転した信号を仮定する。
【0068】
【数17】
【0069】式17において、exp(jθo )を仮定
したのは、I軸およびQ軸の漏洩、すなわち直交ゴース
トをも考慮したためである。また、主信号Fokは次式で
表される。
【0070】
【数18】
【0071】ガードインターバルとして無信号を割り当
てた場合、ゴースト成分のDFT係数Gokは式15を参
照して次式で表される。
【0072】
【数19】
【0073】従って、主信号にゴーストが加わった受信
信号のDFT係数Hokは次式で表される。
【0074】
【数20】
【0075】式20において、第1項は信号成分であ
り、第2項は他の搬送波信号からの漏洩信号成分であ
る。従って、この場合の信号電力対妨害電力比Sk /I
k は次式の通りとなる。
【0076】
【数21】
【0077】式21より、信号電力対妨害電力比Sk
k は次式の通りとなる。
【0078】
【数22】
【0079】
【数23】
【0080】式20〜式23は、時間窓が主信号に一致
していると仮定して計算したものであり、時間窓がずれ
ている場合はさらに信号電力対妨害電力比Sk /Ik
悪化する。
【0081】以下本発明のディジタル復調装置の実施例
を説明する。本発明のディジタル復調装置は、直交周波
数多重信号として無線伝送される、例えばディジタル映
像信号を受信し、復調する装置である。
【0082】以下、直交周波数多重復調装置の各部分の
構成を説明する。図1は、本発明の直交周波数多重復調
装置1の構成を示す図である。直交周波数多重復調装置
1は、2種類の搬送波信号および2種類の基底帯域信号
(Iチャネル信号およびQチャネル信号)を用いた直交
周波数多重方式の信号を復調する。直交周波数多重復調
装置1の各部分の内、受信アンテナ101は、例えば従
来の技術として示した直交周波数多重変調装置80によ
り直交周波数多重され、電波信号として送出された受信
信号を捕捉する。チューナ102は、受信アンテナ10
1により補足された受信信号を所定の中間周波数帯に変
換し、増幅して復調装置に入力する。復調回路110
は、チューナ102から入力される受信信号から2種類
の基底帯域信号(信号I’と信号Q’)を復調して補正
回路140に入力する。補正回路140は、送信側で付
加された基準信号に基づいて復調回路110から入力さ
れる信号I’と信号Q’を補正して出力する。つまり本
発明の直交周波数多重復調装置1は、従来の技術として
示した直交周波数多重復調装置85と同等の復調回路1
10により2種類の基底帯域信号(信号I’および信号
Q’)を復調し、復調されたこれらの信号をさらに補正
回路140で補正するように構成されている。
【0083】図2は、図1に示した復調回路110の構
成を示す図である。復調回路110の各部分の内、乗算
回路111、112は、それぞれチューナ102から入
力された中間周波数帯域の受信信号と、局部発振器(L
O)113の出力信号、および、局部発振器113の出
力信号を90゜移相回路116により90°移相した信
号とを乗算してローパスフィルター(LFP)115、
116に入力する。ローパスフィルター115、116
は、それぞれ乗算回路111、112の出力信号の内、
所定の高域遮断周波数以下の成分を通過させ、不要な周
波数成分を取り除き、アナログ/ディジタル変換回路
(A/D)117、118、および、クロック再生回路
127に入力する。
【0084】アナログ/ディジタル変換回路117、1
18は、それぞれローパスフィルター115、116か
ら入力されるアナログ形式の信号をディジタル形式の信
号に変換する。シリアル/パラレル変換回路(S/P)
119、120は、それぞれアナログ/ディジタル変換
回路117、118から入力される直列(シリアル)形
式のディジタル信号を並列(パラレル)形式の信号に変
換してDFT回路121に入力する。DFT回路121
は、シリアル/パラレル変換回路119、120から入
力されるディジタル信号を離散的フ−リエ変換(DF
T)してパラレル/シリアル変換回路(P/S)12
2、123に入力する。DFT演算は次式で表される。
【0085】
【数24】
【0086】パラレル/シリアル変換回路122、12
3は、DFT回路121から入力されたパラレル形式の
ディジタル信号をシリアル形式の信号に変換し、バッフ
ァメモリ(B/M)124、125、および、搬送波信
号再生回路126に入力する。
【0087】バッファメモリ124、125は、パラレ
ル/シリアル変換回路122、123から入力される信
号についてガードインターバルの除去等の処理を行い、
信号I’および信号Q’として出力する。搬送波信号再
生回路(CR)126は、例えばコスタスループ回路等
により構成され、パラレル/シリアル変換回路122、
123の出力信号に基づいて局部発振器113を制御し
て所定の周波数の局部周波数信号を発生させる。局部発
振器113は、例えば電圧制御発信回路(VCO)であ
り、搬送波信号再生回路126の制御により所定の周波
数の局部信号を発生する。90°位相回路114は、局
部発振器113の出力信号の位相を90°移相させ、位
置制御部112に入力する。クロック再生回路127
は、ローパスフィルター115、116から入力される
信号に基づいてクロック信号(CK)を生成し、また、
DFT時間窓を生成してDFT回路121に入力する。
【0088】図3は、図1に示した補正回路140の構
成を示す図である。補正回路140の各部分の内、レジ
スタ(R)141、142は、それぞれ信号I’および
信号Q’を一時記憶し、ノイズフィルタ部143、メモ
リ部146等の補正回路140のその他の部分で生じる
遅延を補償して補正演算回路152に入力する。ノイズ
フィルタ部143は、それぞれ受信信号に含まれる搬送
波信号の数nだけ設けられた復調回路110から入力さ
れる信号I’および信号Q’を処理するノイズフィルタ
(NF)144a〜144n、および、ノイズフィルタ
145a〜145nから構成され、信号I’および信号
Q’をフィルタリングしてメモリ部146に入力する。
ノイズフィルタ部143のノイズフィルタ144a〜1
44n、145a〜145nは、それぞれ伝送路上で基
準信号に混入した雑音を除去するために設けられたもの
である。仮に、雑音の混入した基準信号をそのまま用い
て補正演算回路152における補正演算を行った場合、
出力信号Io および出力信号Qo の信号電力対雑音電力
比が劣化してしまう。従って、何らかの手法を用いて基
準信号に含まれる雑音を除去する必要が生じる。直交周
波数多重復調装置1においては、補正回路140のノイ
ズフィルタ部143を構成する各フィルタ144a〜1
44n、145a〜145nが基準信号に重畳された雑
音を除去する。ノイズフィルタ144a〜144n、1
45a〜145nそれぞれの構成およびその特性は図
4、図5を参照して後述する。
【0089】メモリ部146は、それぞれノイズフィル
タ144a〜144n、145a〜145nに対応する
メモリ(M)147a〜147n、148a〜148n
から構成され、ノイズフィルタ部143のフィルタリン
グ出力を記憶する。マルチプレクサ(MUX)149
は、メモリ部146の各メモリ147a〜147n、1
48a〜148nに記憶された信号の内、基準信号(リ
ファレンス信号)を順次選択し、基準信号Ir および基
準信号Qr として補正量計算回路151に入力する。補
正目標値メモリ150は、補正目標値Id および補正目
標値Qd を記憶し、補正量計算回路151に入力する。
補正量計算回路151は、基準信号Ir 、基準信号
r 、補正目標値Id 、および、補正目標値Qd に基づ
いて補正量IC および補正量QC を算出し、補正演算回
路152に入力する。補正演算回路152は、補正量I
C および補正量QC に基づいて、レジスタ141、14
2から入力される信号Ii 、信号Qi を補正し、この補
正結果を出力信号Io および出力信号Qo として出力す
る。
【0090】図4は、ノイズフィルタ144a〜144
n、145a〜145nの構成を示す図である。ノイズ
フィルタ144a〜144n、145a〜145nは、
それぞれ同一構成の一般に巡回型フィルタと呼ばれるフ
ィルタであり、それぞれ減算回路1441、乗算回路1
442、加算回路1443、および、レジスタ1444
が図中に示すように接続されて構成されている。ノイズ
フィルタ144a〜144n、145a〜145nは、
それぞれ対応する搬送波信号の基準信号が入力された場
合にのみレジスタ1444に信号をラッチし、積分動作
を行って雑音(ノイズ)成分を除去する。減算回路14
41は、復調回路110から入力される信号I’および
信号Q’に含まれる基準信号からレジスタ1444によ
り1動作周期分の遅延が与えられた加算回路1443の
出力信号を減算する。乗算回路1442は、加算回路1
441の加算結果に係数α(0<α≦1)を乗算して加
算回路1443に入力する。加算回路1443は、乗算
回路1442の乗算結果とレジスタ1444により1動
作周期分の遅延が与えられた加算回路1443の出力信
号を加算してフィルタリング結果として出力する。
【0091】図5は、ノイズフィルタ144a〜144
n、145a〜145nの伝達特性を示す図である。図
中の特性に付した係数αの値は、乗算回路1142の係
数αを示し、横軸Ωは周波数、縦軸|H(Ω)|は伝達
特性を示す。図5に示すように、係数αの値が大きい場
合(1に近い場合)は通過帯域が広くなり、反対に係数
αの値が小さい場合(0に近い場合)は通過帯域が狭く
なる。つまり、係数αの値が大きい場合はノイズ除去特
性が良好であるものの追従性が悪くなり、係数αの値が
小さい場合はノイズ除去特性が悪くなるものの追従性が
良好になる。
【0092】ノイズフィルタ144a〜144n、14
5a〜145nのこのような特性を利用して、例えば受
信周波数(通信チャネル)の変更時、あるいは、直交周
波数多重復調装置1の装置立ち上げ時等には係数αの値
を大きくして入力信号に対する追従性を高め、順次係数
αの値を次第に小さくすることにより、追従性とノイズ
除去特性の両者を満足するトレードオフ点で動作させる
ことができる。この係数αの調節は、復調された基準信
号、および、メモリ143に記憶された基準信号を適切
な比で平均化することに相当し、さらに適切な基準信号
を得ることを可能としている。
【0093】このような制御は、マイクロコンピュータ
を用いた制御により容易に実現可能である。図6は、係
数αを調節するアルゴリズムの例である。図6におい
て、ステップ01(S01)において、直交周波数多重
復調装置1のマイクロプロセッサは、電源が投入(O
N)されたか否かを判断する。電源が投入された場合S
02の処理に進み、投入されなかった場合S01の処理
に留まる。ステップ02(S02)において、マイクロ
プロセッサは、係数αを1に設定する。ステップ03
(S03)において、マイクロプロセッサは、再生され
た搬送波信号、再生されたクロック信号、および、DF
T時間窓信号の同期を監視する。これらの各信号の同期
が確立した場合S04の処理に進み、確立しない場合S
03の処理に留まる。ステップ04(S04)におい
て、マイクロプロセッサは係数αを、例えばより小さい
値0.5に設定する。ステップ05(S05)におい
て、マイクロプロセッサは所定の時間のタイマを起動す
る。ステップ06(S06)において、マイクロプロセ
ッサは、タイマの経過時間を判断し、所定の時間が経過
した場合S07の処理に進み、経過しない場合S06の
処理に留まる。ステップ07(S07)において、マイ
クロプロセッサは、所定の時間経過後、より大きな効果
を得るために係数αを、例えばより小さい値0.25に
変更する。ステップ08(S08)において、マイクロ
プロセッサは上述の各信号の同期が維持されているか否
かを判断する。維持されている場合係数αを0.25に
固定し、維持されない場合S02の処理に進む。
【0094】以下、直交周波数多重復調装置1の動作を
説明する。受信信号は受信アンテナ101で補足され、
チュ−ナ102に入力される。チュ−ナ102は、受信
信号を周波数変換して中間周波数帯の信号として復調回
路110の乗算回路111、112に入力する。乗算回
路111、112には、それぞれ局部発振器113の出
力信号、および、局部発振器113の出力信号が90゜
移相回路114により90°移相された信号が入力され
ており、これらの信号とチュ−ナ102の出力信号とを
乗算し、チュ−ナ102から出力される中間周波数帯の
信号を基底帯域信号に変換する。これらの基底帯域信号
は、ローパスフィルタ115、116により、それぞれ
不要の高調波成分が除去され、A/D変換回路117、
118に入力される。
【0095】不要な高調波成分が除去された基底帯域信
号は、それぞれA/D変換回路117、118によりデ
ィジタル形式の信号に変換され、さらにそれぞれシリア
ル/パラレル変換回路119、120により並列(パラ
レル)形式の信号に変換され、DFT回路121に入力
される。ディジタル形式の信号に変換されたこれらの信
号は、DFT回路121においてクロック再生回路12
7から出力されるDFT時間窓に基づいて切り取られ、
離散的フーリエ変換(DFT)され、さらにパラレル/
シリアル変換回路122、123によりシリアル形式の
信号に変換され、バッファメモリ124、125に入力
される。
【0096】シリアル形式の信号に変換されたこれらの
信号は、バッファメモリ124、125により、変調時
に付加されたガ−ドインタバルの除去等の処理を受け、
ディジタル形式の信号I’および信号Q’として補正回
路140に入力される。局部発振器113は、パラレル
/シリアル変換回路122、123によるDFT処理後
の信号に基づいて、搬送波再生回路126の、例えばコ
スタスル−プによる制御を受けて搬送波信号を再生す
る。
【0097】信号I’および信号Q’は、それぞれレジ
スタ141、142に一時記憶されるとともに、信号
I’および信号Q’の内、それぞれの搬送波信号に対応
する基準信号は、ノイズフィルタ部143で雑音が除去
されてメモリ部146に記憶される。マルチプレクサ1
49は、メモリ部146から各搬送波信号ごとの基準信
号を順次選択して基準信号Ir および基準信号Qr とし
て補正量計算回路151に入力する。補正量計算回路1
51においては、基準信号をIr、基準信号Qr、補正
目標値メモリ150から入力される補正目標値Id 、お
よび、補正目標値Qd に基づいて次式に示す演算を行
い、補正量IC および補正量QC を算出して補正演算回
路152に入力する。
【0098】
【数25】
【0099】一方、レジスタ141、142に一時記憶
された信号I’および信号Q’は、上述の処理による遅
延が補償され、補正演算回路152に順次入力される。
補正演算回路152においては、レジスタ141、14
2から出力される信号Ii および信号Qi について次式
に示す補正演算が行われ、この補正演算結果が出力信号
o および出力信号Qo として出力される。
【0100】
【数26】
【0101】以上述べたように、各搬送波信号ごとに、
それぞれ対応する基準信号に基づいて補正量を計算し、
この補正量を用いて補正演算を行うことにより各搬送波
信号の基底帯域信号の有する情報を正確に復調可能であ
る。
【0102】なお、本実施例においては説明の都合上、
メモリ部146をノイズフィルタ部143に後置した
が、メモリ部146の各メモリ147a〜147n、1
48a〜148nを、図4に示したレジスタ1444で
代用することが可能である。つまり、メモリ部146を
用いずに、ノイズフィルタ144a〜144n、145
a〜145nそれぞれのレジスタ1444の出力信号を
マルチプレクサ149により選択するように構成するこ
とが可能である。また、ノイズフィルタ144a〜14
4n、145a〜145nは、図4に示した巡回型のフ
ィルタでなくともよく、例えば非巡回型のフィルタにこ
れらを置換可能である。上述した実施例に示した他本発
明のディジタル復調装置は、例えば変形例に示したよう
に種々の構成をとることができる。
【0103】以下第2の実施例として、上述した本発明
の直交周波数復調装置1により受信される基準信号を有
する直交周波数多重信号を生成する直交周波数多重変調
装置31を説明する。図8は、本発明の直交周波数多重
変調装置31の構成を示す図である。本発明の直交周波
数多重変調装置31は、直交多重周波数多重信号に所定
の基準信号(Ref)を挿入して受信側に送出する装置
である。図8において、バッファ(Buf)321、3
22は、直交周波数多重変調装置31に入力されるIチ
ャネル信号およびQチャネル信号(I、Q)をバッファ
リングして速度変換を行って多重化回路(MUX)32
4に入力する。ROM323は、基準信号(Ir
r )を記憶しており、この基準信号をIチャネル信号
およびQチャネル信号に同期して多重化回路324に入
力する。多重化回路324は、Iチャネル信号、Qチャ
ネル信号、および、基準信号を所定の形式で多重化し
て、信号Io および信号Qo としてシリアル/パラレル
変換回路301、302に入力する。
【0104】シリアル/パラレル変換回路301、30
2は、入力されるディジタル形式の信号Io および信号
o をシリアル/パラレル変換して離散的逆フ−リエ変
換回路303に入力する。離散的逆フ−リエ変換回路
(IDFT)303は、シリアル/パラレル変換回路3
01、302から入力される信号Io および信号Qo
周波数領域から時間領域に変換(IDFT)し、パラレ
ル/シリアル変換回路304、305に入力する。ID
FTの演算は次式で表される。
【0105】
【数27】
【0106】この際、離散的逆フ−リエ変換回路303
は、予め直交周波数多重復調装置2との間で取り決めら
れた所定の周波数成分に相当する離散的逆フーリエ変換
(IDFT)係数が0になるようにIDFTを行う。
【0107】パラレル/シリアル変換回路(P/S)3
04、305は、離散的逆フ−リエ変換回路303の出
力信号(係数)をパラレル形式の信号に変換し、バッフ
ァメモリ306、307に入力する。バッファメモリ
(BM)306、307は、パラレル/シリアル変換回
路304、305から入力される信号にガードインター
バルを付加する等の処理を行い、D/A変換回路30
8、309に入力する。D/A変換回路308、309
は、バッファメモリ306、307から入力されるディ
ジタル形式の信号をアナログ形式の信号に変換してロー
パスフィルタ310、312に入力する。乗算回路31
2、313は、それぞれ局部発振器314から入力され
る搬送波信号、および、この搬送波信号が90°移相回
路315で90°移相された信号とロ−パスフィルタ3
10、311の出力信号を乗算し、加算回路316に入
力する。局部発振器314は、搬送波信号を生成して、
乗算回路312および90°移相回路315に入力す
る。90゜移相回路(H)315は、局部発振器316
から入力される搬送波信号を90°移相し、乗算回路3
13に入力する。バンドパスフィルタ(BPF)317
は、加算回路316の出力信号を所定の帯域幅に制限し
てRFコンバ−タ318に入力する。RFコンバ−タ3
18は、バンドパスフィルタ317の出力信号を送信周
波数に変換し、送信アンテナ319から送信信号として
送出する。
【0108】以下、直交周波数多重変調装置31の動作
を説明する。Iチャネル信号およびQチャネル信号は、
バッファ321、322により速度変換され、多重化回
路324において所定の形式で、ROM323に記憶さ
れた基準信号Ir 、Qr が挿入され、信号Io および信
号Qo としてシリアル/パラレル変換回路301、30
2に入力される。なお、Iチャネル信号およびQチャネ
ル信号には、後述の離散的フーリエ変換(DFT)処理
に必要な時間窓信号の生成および同期のために使用され
る同期信号が付加されている。これらの回路の動作によ
り、直交周波数多重変調装置31は直交周波数多重信号
に基準信号を挿入する。
【0109】図9は、直交周波数多重信号への基準信号
の挿入を説明する図である。図9において、(A)は直
交周波数多重信号のシンボル期間を示し、(B)はIチ
ャネル信号およびQチャネル信号を示し、(C)はRO
M323から出力される基準信号Ir 、Qr を示し、
(D)は多重化回路324の出力信号を示す。図9
(A)、(B)に示す複数のシンボルからなるシンボル
期間に、図9(C)に示す所定の値の基準信号Refを
挿入する。この基準信号は、図(D)に示すように、例
えば8シンボル期間ごとに1シンボル期間分挿入され
る。この基準信号Refの値、および、その挿入位置を
受信側および送信側で予め取り決めておけば、この基準
信号を利用して補正回路140による受信信号の補正を
行うことが可能である。
【0110】シリアル/パラレル変換回路301、30
2は、上述のように基準信号が挿入された信号Io およ
び信号Qo をシリアル/パラレル変換してこれらの並列
デ−タを生成し、離散的逆フ−リエ変換回路303に入
力する。離散的逆フ−リエ変換回路303は、並列形式
の信号Io および信号Qo を離散的逆フ−リエ変換(I
DFT)して時間領域の信号に変換する。
【0111】離散的逆フ−リエ変換回路303において
得られた2つの並列形式の時間領域の信号はそれぞれ、
パラレル/シリアル変換回路304、305で時間的に
より直列の信号に変換され、さらにバッファメモリ30
6、307に上述のガ−ドインターバルが付加され、D
/A変換回路308、309に入力される。ガードイン
ターバルが付加されたこれらの信号は、D/A変換回路
308、309によりアナログ形式の信号に変換され、
ロ−パスフィルタ310、311に入力される。アナロ
グ形式の信号に変換されたこれらの信号は、ロ−パスフ
ィルタ310、311によりフィルタリングされて折り
返し信号成分が除去され、乗算回路312、313に入
力される。
【0112】折り返し信号成分が除去されたこれらの信
号は、乗算回路312、313により、それぞれ局部発
振器314から出力される搬送波信号、および、この搬
送波信号が90°移相回路315により90°移相され
た搬送波信号と乗算される。乗算回路312、313に
より変調されたそれぞれの搬送波信号は加算回路316
により加算され、合成される。加算回路316により合
成された信号は、バンドパスフィルタ317により所定
の帯域幅に制限され、RFコンバ−タ318に入力され
る。加算回路316により帯域制限された信号は、RF
コンバ−タ318により所望の周波数に周波数変換さ
れ、送信アンテナ319より送信信号として出力され
る。以上の処理により、直交周波数変調装置31の送信
信号に、図9に示したような形式で基準信号が挿入され
て送出される。
【0113】上述の直交周波数多重変調装置31の各部
分は、同等の機能を有する回路に置き換えることが可能
である。また、例えば直交周波数多重変調装置31のI
DFT回路303からバッファメモリ306、307の
各部分の機能を同等の機能を実現する計算機上のソフト
ウェアにより構成する等、本発明の直交周波数多重変調
装置31は種々の構成をとることができる。
【0114】
【発明の効果】各搬送波信号に対する基準信号を分離し
た後、ノイズを除去して伝送路雑音の影響を排除した後
にメモリに格納し、このメモリの出力と補正目標値から
各搬送波信号に対する補正量を計算し、各搬送波信号に
対してそれぞれ対応する補正量を用いて補正演算するこ
とにより、耐雑音性の良好な直交周波数多重信号の補正
を行うことができる。またこの補正により、マルチパス
妨害等による影響を復調信号から有効に排除することが
可能である。また、基準信号のフィルタリングに巡回型
フィルタを使用し、その乗算係数を変更することによ
り、追従性及び雑音除去特性の優れた直交周波数多重信
号についての補正を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直交周波数多重復調装置の構成を示す
図である。
【図2】図1に示した復調回路の構成を示す図である。
【図3】図1に示した補正回路の構成を示す図である。
【図4】図1に示した各ノイズフィルタの構成を示す図
である。
【図5】図1に示した各ノイズフィルタの伝達特性を示
す図である。
【図6】係数αを調節するアルゴリズムの例である。
【図7】直交周波数多重方式の各搬送信号による情報伝
達を説明する図である。
【図8】本発明の直交周波数多重変調装置の構成を示す
図である。
【図9】直交周波数多重信号への基準信号の挿入を説明
する図であって、(A)は直交周波数多重信号のシンボ
ル期間を示し、(B)はIチャネル信号およびQチャネ
ル信号を示し、(C)はROMから出力される基準信号
r 、Qr を示し、(D)は多重化回路の出力信号を示
す。
【図10】従来の直交周波数多重変調装置の構成を示す
図である。
【図11】従来の直交周波数多重復調装置の構成を示す
図である。
【図12】マルチパス妨害による各搬送波信号#1〜#
nの受ける影響を例示する図であって、(A)#1、#
2はそれぞれ搬送波信号#1、#2の主信号、(B)#
1、#2はそれぞれ搬送波信号#1、#2に対応するマ
ルチパス成分、(C)#1、#2は、これらの合成信号
を示す。
【図13】ガ−ドインタバルTg を付加した信号につい
て図7および図10に示した搬送波信号#1を例にマル
チパス妨害を受けた場合の搬送波信号の波形を示す図で
あって、(A)はガ−ドインタバルTg が付加された搬
送波信号#1の主信号を、(B)は搬送波信号#1のマ
ルチパス成分の波形を、(C)は受信信号(合成信号)
の波形を示す。
【符号の説明】
1・・・直交周波数多重復調装置、101・・・受信ア
ンテナ、102・・・チューナ、110・・・復調回
路、111,112,1441・・・乗算回路、113
・・・局部発振器、114・・・90°移相回路、11
5,116・・・ローパスフィルター、117,118
・・・アナログ/ディジタル変換回路、119,120
・・・シリアル/パラレル変換回路、121・・・DF
T回路、122,123・・・パラレル/シリアル変換
回路、124,125・・・バッファメモリ、126・
・・搬送波信号再生回路、140・・・補正回路、14
1,142,1444・・・レジスタ、143・・・ノ
イズフィルタ部、144a〜144n,145a〜14
5n・・・ノイズフィルタ、1441・・・減算回路、
1443・・・加算回路、146・・・メモリ部、14
7a〜147n,148a〜148n・・・メモリ、1
49・・・マルチプレクサ、150・・・補正目標値メ
モリ、151・・・補正量計算回路、152・・・補正
演算回路、31・・・直交周波数多重変調装置、30
1,302・・・シリアル/パラレル変換回路、303
・・・IDFT回路、304,305・・・パラレル/
シリアル変換回路、306,307・・・バッファメモ
リ、308,309・・・D/A変換回路、310,3
11・・・ローパスフィルタ、312,313・・・乗
算回路、314・・・搬送波信号発生回路、315・・
・90°移相回路、316・・・加算回路、317・・
・バンドパスフィルタ、318・・・RFコンバータ。
319・・・送信アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮戸 良和 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ複数の基底帯域信号により相互に
    直交する複数の搬送波信号が変調され、周波数多重化さ
    れた直交変調信号を受信し、前記各搬送波信号に対応す
    る前記複数の基底帯域信号を復調する基底帯域信号復調
    手段と、 前記各搬送波信号ごとに、それぞれ対応する前記基底帯
    域信号から基準信号を分離し、該基準信号とその目標値
    に基づいて、該搬送波信号ごとに補正量をそれぞれ算出
    する補正量算出手段と、 当該基底帯域信号に対応する前記補正量に基づいて、前
    記各基底帯域信号それぞれの補正演算を行う補正手段と
    を有するディジタル復調装置。
  2. 【請求項2】前記複数の直交変調信号は、前記複数の基
    底帯域信号を周波数領域から時間領域に変換した信号に
    より前記複数の搬送波信号を変調し、これらの変調後の
    搬送波信号を合成することにより生成され、 前記基底帯域信号復調手段は、該直交変調信号、およ
    び、互いに直交する局部信号を乗算し、これらの乗算結
    果を時間領域から周波数領域に変換することにより前記
    複数の基底帯域信号を復調することを特徴とする請求項
    1に記載のディジタル復調装置。
  3. 【請求項3】前記周波数領域から時間領域への変換は、
    離散的逆フーリエ変換であり、 前記時間領域から周波数領域への変換は、離散的フーリ
    エ変換であることを特徴とする請求項2に記載のディジ
    タル復調装置。
  4. 【請求項4】前記補正量算出手段は、前記各基準信号に
    対応して設けられ、これらの基準信号をそれぞれ記憶す
    る基準信号記憶手段と、 前記各基準信号をフィルタリングして前記各基準信号記
    憶手段に入力するフィルタリング手段とを有することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディジタル
    復調装置。
  5. 【請求項5】前記フィルタリング手段は、ある時点で該
    基準信号記憶手段に記憶される基準信号と、該時点で前
    記基底帯域復調手段において復調された基準信号とを所
    定の割合で平均化してフィルタリングを行うことを特徴
    とする請求項4に記載のディジタル復調装置。
  6. 【請求項6】前記所定の割合は可変であって、該所定の
    割合は、演算制御手段を用いた制御により、当該ディジ
    タル復調装置、および、前記直交変調信号の受信状態に
    対応して変更されることを特徴とする請求項5に記載の
    ディジタル復調装置。
  7. 【請求項7】直交周波数多重信号の所定の位置に、所定
    の値を表す基準信号を挿入する基準信号挿入手段を有す
    ることを特徴とするディジタル変調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1115874C (zh) * 1996-08-30 2003-07-23 三星电子株式会社 数字调制系统中自适应计算数字信号判定误差的电路和方法

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