JPH0745958B2 - 床置設備ユニツト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の利用分野］ 本発明は建物内の空調及び電源供給を行なうための床置
設備ユニツトに関する。

［背景技術］ 一般的に建物内の空調システムは、スラブと天井板との
間にダクトを配置し、室内のエアはこのダクトを介して
排出し空調ユニツトへ送り込むと共に、空調処理したエ
アは同様なダクトを通して室内へ供給されるようになっ
ている。更に建物内の照明も天井面に照明器具を有して
室内の全ての照明器具を同時に点滅したり複数個毎に点
滅するようになっている。

このため室内の一部分を使用する場合にも広い範囲に亘
った空調，照明をせざるをえず、省エネルギ化に反して
いる。

このため本出願人は床下に空気供給路を設けて施工工事
を簡単にし且つ省エネルギ化にに適した空調システムを
提案している。（特開昭59−131251号）。

本発明はこのような背景のもとに成されたものであり、
床下に空気供給路を有する空調システムに用いられ、床
下から所望の場所にのみ空調空気の供給，排出及び照明
を行なって省エネルギ効果を達成することができる床置
設備ユニツトを得ることが目的である。

［発明概要及び作用］ 本発明に係る置床設備ユニットでは、床上に設置され床
下と室内とを連通する中空部を備えたユニット本体と、
前記中空部を仕切り空気供給路と空気排出路とを形成す
る隔壁と、床下に設置され前記空気供給路に接続され空
調された空気を送る空調機と、前記ユニット本体へ設け
られた照明器具と、前記照明器具と床下電源との連結用
配線を収納する配線通路と、を有することを特徴として
いる。

このため、この置床設備ユニットのユニット本体を床上
の所望の位置に配置すれば、レイアウトに応じて所望の
場所にのみ空調を行うことができる。また、ユニット本
体の空気供給路は床下に設置した空調機に直結して接続
されているので、床下において、無駄な空間を空調する
ことがない。

さらに、照明器具もユニット本体に設けられているの
で、所望の場所にのみ照明を行うこともできる。

従って、床上を空調する場合においても、また、照明す
る場合においても、省エネルギー効果を向上できる。

［発明の実施例］ 第１図には本発明の第１実施例が適用された床置設備ユ
ニツトが示されている。

この床置設備ユニツトではユニツト型床板10上へ設置さ
れるユニツト本体12へ事務用デスク14が取り付けられて
いる。

ユニツト本体12は第2,3図にも示される如く平面形状が
矩形状の外枠16に対して内枠18が相対移動して上下調節
できるようになっている。

内枠18の上端部には天井面22方向に向けてアンビエント
ライト24が設けられており、天井面22を照明できるよう
になっている。

またこのアンビエントライト24に隣接して、事務用デス
ク14上を照明することができるタスクライト26が設けら
れており、事務用デスク14で作業を行なう執務者28の手
元のみを照明するタスクライテングを行なうようになっ
ている。

外枠16内は上端が閉止されると共に、隔壁50によって空
気供給路52及び空気排出路54に区分されており、空気供
給路52の上端部付近は冷気吹出口52A、下端部付近は暖
気吹出口52Bとされ、それぞれ室内へ冷気及び暖気を吹
出すようになっている。これらの吹出口52A、52Bへは必
要に応じて開閉弁を取りつけることができる。一方空気
排出路54は吹込口54A,54Bを介して室内と連通され、室
内空気の吸込用となっている。

また外枠16の幅方向両端部は隔壁40,42によって空気供
給路52,空気排出路54と区画された配線通路44を有して
おり、第２図に示される如くこの配線通路44内へ収納さ
れる配線46によってアンビエントライト24,タスクライ
ト26への給電が成されるようになっている。またこの配
線通路44内には第２図に示される如く事務用デスク14に
面して配置される空調制御盤48,図示しない温度センサ
ー，電話機等への信号送信用配線が通されるようになっ
ている。

この配線通路44内へは内枠18の両側下部から垂下される
脚部19が挿入されて外枠16の摺動用となっている。この
内枠18の上下高さは外枠16との間に螺合されるボルト20
の締付位置を調整することにより固定される。

外枠16は下端部が床板10へ固着された支持金具56上へ搭
載され、床板10と床スラブ58との間に配置される空調機
60と連通されている。この空調機60は床下へ供給される
外気を所望温度に調整した後にフアン62で空気供給路52
内へ送り込み、又空気排出路54からの室内空気を床下へ
取り出すことができるようになっている。

このような空調機60はユニツト型床板10の適宜位置に対
応して設けることができ、所望位置へ設備ユニツトを設
置できるようになっている。またこの空調機60に対応し
てユニツト本体12と連結可能な電源及び信号配線が配置
されている。

なおユニツト型床板10は大きさが一定とされて、所定間
隔で設置されるステー11を介して床スラブ58上へ敷設さ
れるようになっている。

このように構成される本実施例では、床置設備ユニツト
を所望位置の床板10へ設置することにより、第１図に示
される如く、床下から調整後のエアを空気供給路52を介
して室内へ供給することができ、且つこの供給場所を任
意に選択することができる。このため、執務者28の作業
位置付近にのみ空調及び照明を行なうことができ、室内
の不必要な部分へこれらを供給しないため、著しくエネ
ルギの節約が可能となる。また建物の施工においても、
床下に全て空調ユニツト及び配線を配置することができ
るので、作業が煩雑である天井裏における工事をなくす
ことができ、又床上における配線も解消できるため、工
事が簡単となり、仕上りもすっきりする。

次に第4,5図には本発明の第２実施例が示されている。

この実施例では前記実施例と異なり、事務用デスク14と
分離された床置設備ユニツトが示されている。この床置
設備ユニツトではユニツト本体である支柱64を有し、こ
の支柱64の下端部が前記実施例と同様に床板10を貫通し
て支持金具56へ取り付けられている。またこの支柱64に
おいても内部に隔壁66が設けられて空気供給路52,空気
排出路54とに分離し、それぞれこれらと連通する空気吹
出口30,空気吸込口32が形成されている。

また上端部には前記実施例と同様なアンビエントライト
24が備えられ、このアンビエントライト24及び外周に配
置される空調制御盤48では内部を貫通する電源び情報線
が床板10の下方へと連結されている。

またタスクライト26は支柱64へ固着されたブラケツト68
へ取り付けられており、必要に応じて支柱64から取り外
すことができるようになっている。

従ってこの実施例では事務用デスク14のない部分におけ
る空調が可能であり、又必要に応じて事務用デスク14び
タスクライト26を配置することにより前記実施例と同様
の効果を得ることができる。

次に第6,7図には本発明の第３実施例が示されており、
ユニツト本体を床板10へ取り付けるための具体例が示さ
れている。

床板10に形成される開口70にはその下部へ支持金具56が
固着されており、この支持金具56には蓋板72が螺合され
ている。このため蓋板72は床板10と同一平面を形成し、
ユニツト本体が使用されない場合には通常の床材として
の役目を有している。

第７図に示される如く、蓋板72が取り除かれた状態では
ユニツト本体12の下端部を段付孔74内へ緊密に収容して
ユニツト本体12の上下方向及び水平方向の位置決めを行
なうことができる。また支持金具56には一部に配線用コ
ネクタ76が固着されており、ユニツト本体12の下端部に
取り付けられ、配線用コネクタ76と連結する配線用コネ
クタ78がユニツト本体12の取り付け時に連結して電源及
び信号の供給を行なうことができる。

なお上記各実施例では床下へ外気が導入される構成を示
したが、この外気は予めセントラル空調機等の他の空調
機で処理し、これを床下へ導いてユニツト本体へ供給す
ることができ、必要に応じて補助送風機を設けてもよ
い。

［発明の効果］ 以上説明した如く本発明に係る置床設備ユニットでは、
床上に設置され床下と室内とを連通する中空部を備えた
ユニット本体と、前記中空部を仕切り空気供給路と空気
排出路とを形成する隔壁と、床下に設置され前記空気供
給路に接続され空調された空気を送る空調機と、前記ユ
ニット本体へ設けられた照明器具と、前記照明器具と床
下電源との連結用配線を収納する配線通路と、を有す
る。これにより、床上の所望の場所へ床下から空気供給
及び電源供給を行うことができ、また、床下の無駄な空
間を空調することがないので、省エネルギー効果を向上
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る床置設備ユニツトの第１実施例を
示す断面図、第２図は第１図の一部を示す斜視図、第３
図は第１図の平面断面図、第４図は本発明の第２実施例
を示す第１図に相当する断面図、第５図は第２実施例の
斜視図、第６図は本発明の第３実施例を示す断面図、第
７図は第３実施例におけるユニツト本体の取り付け状態
を示す断面図である。 12……ユニツト本体、 16……外枠、 18……内枠、 24……アンビエントライト、 26……タスクライト、 30……空気吹出口、 32……空気吸込口、 36,52……空気供給路、 38,54……空気排出路、 46……配線、 60……空調機、 64……支柱。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】床上に設置され床下と室内とを連通する中
   空部を備えたユニット本体と、前記中空部を仕切り空気
   供給路と空気排出路とを形成する隔壁と、床下に設置さ
   れ前記空気供給路に接続され空調された空気を送る空調
   機と、前記ユニット本体へ設けられた照明器具と、前記
   照明器具と床下電源との連結用配線を収納する配線通路
   と、を有することを特徴とした置床設備ユニット。
2. 【請求項２】前記照明器具は前記ユニット本体の頂部へ
   上方に向けて配置されたアンビエントライトであること
   を特徴とした前記特許請求の範囲第（１）項に記載の置
   床設備ユニット。
3. 【請求項３】前記ユニット本体は高さ調整手段を有する
   ことを特徴とした前記特許請求の範囲第（１）項又は第
   （２）項に記載の置床設備ユニット。