JPH0745419B2 - スチレン類の精製方法 - Google Patents

スチレン類の精製方法

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JPH0745419B2
JPH0745419B2 JP60229357A JP22935785A JPH0745419B2 JP H0745419 B2 JPH0745419 B2 JP H0745419B2 JP 60229357 A JP60229357 A JP 60229357A JP 22935785 A JP22935785 A JP 22935785A JP H0745419 B2 JPH0745419 B2 JP H0745419B2
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hydrogen
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英之 高橋
静雄 坂井
忠男 今野
和義 松山
三樹生 森
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)発明の目的 本発明はスチレン類の精製方法、特に含有される高不飽
和不純物を容易に除去・精製する方法に関する。
(産業上の利用分野) 本発明の精製方法は、スチレン類に含まれる高不飽和不
純物、すなわちフェニルアセチレン等のアセチレン類及
びジオレフィン類を高い選択率で選択的に水素添加して
容易に除去できるので、重合特性にバラツキがなく、品
質の安定したポリマー製品を得るのに適する精製スチレ
ン類を製造するのに有利に使用される。
(従来の技術) スチレン類はポリマー原料として広く用いられている。
しかし、スチレン類を重合させてポリマーを製造する場
合に、重合特性にバラツキがあり、安定した品質のポリ
マー製品が得られない問題点があった。
その原因は、本発明者等の知見によれば、エチルベンゼ
ン類の脱水素反応によって得られるスチレン類が、その
反応において用いた触媒特性、反応形式、プラントの運
転条件等によって、高不飽和不純物、すなわちフェニル
アセチレン等のアセチレン類、ジオレフィン類などの含
有量が大巾に変動し、これらの高不飽和不純物がスチレ
ン類の重合時に重合抑制剤として働くことによることが
わかった。
従来、スチレン類に含有される高不飽和不純物の除去に
関する文献等はあまり見当らなかった。ただわずかに、
特公昭48−16497号公報には、ニッケル5%以上、及び
クロム、マンガン、銅の1種以上をニッケルに対して50
%以下含有せしめた固体多元触媒を特定の有機硫黄化合
物で処理した触媒を用いて、スチレン類を水素添加処理
し、含有されているフェニルアセチレンを選択的に水素
添加して除く記載がある。しかし、同公報に記載の水素
添加処理は、液空間速度がわずか5hr-1程度であること
からして、かかる方法はフェニルアセチレンを選択的に
水素添加して除くことができても、工業的に有利に実施
できる方ではない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、含有されているアセチレン類やジオレフィン
類、すなわち高不飽和不純物を工業的に有利に除去でき
るスチレン類の精製方法を提供しようとするものであ
る。
(b)発明の構成 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、前記の問題点を解決するために種々研究
を重ねた結果、高不飽和不純物を含有するスチレン類を
水素添加処理するに当り、該スチレン類を水素添加処理
する際の水素源として、エチルベンゼン類の脱水素反応
で生成したガス留分を用いて水添処理すれば、スチレン
類を選択的に水素添加して除去出来ることを見出し本発
明に到達したものである。
すなわち、本発明のスチレン類の精製方法は、スチレン
類を水素添加触媒の存在下で水素添加処理をして含有さ
れる高不飽和不純物を選択的に水素添加して除く方法に
おいて該水素添加反応における水素源としてエチルベン
ゼン類の脱水素反応で生成したガス留分を用いることを
特徴とする方法である。エチルベンゼン類の脱水素反応
で生成するガス留分を利用する事のメリットは、 1.選択的にフェニルアセチレン類を水素添加出来る事 2.このガス留分は、水素が含まれており、同じプラント
エリア内で水素が手当て出来る事 などがあげられる。
本発明で使用しているエチルベンゼン類の脱水素反応か
らのガスは、主として水素から成り立っているが、その
他に、メタン、二酸化炭素を主成分として含み、他にC2
〜C5の炭化水素ガス及び一酸化炭素等を含んでいる。
本発明の精製方法の対象となるスチレン類とは、スチレ
ン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブ
チルスチレン及びジビニルベンゼン等のスチレン類、又
はそれらの少なくとも1種を含有する組成物をいう。
かかるスチレン類は、通常、エチルベンゼン、p−メチ
ルエチルベンゼン、ジエチルベンゼン、t−ブチルエチ
ルベンゼン、ジエチルベンゼン等の少なくとも1種のエ
チルベンゼン類を脱水素触媒、たとえばFe-Ce-Kを主成
分とする触媒(特開昭49−120887号、同49−120888号、
同53−129190号、及び同53−129191号の各公報等参
照)、又はFe-Cr-Kを主成分とする触媒等の種々の脱水
素触媒の存在下で脱水素反応をさせて得られる反応生成
物、又は同反応生成物の蒸留分離によって得られる留分
等である。
上記のような方法で得られるスチレン類には、フェニル
アセチレン等のアセチレン類、及びジビニルベンゼンを
含むジオレフィン類が含まれている。本明細書では、か
かるスチレン類に含有される不純物のアセチレン類及び
ジオレフィン類を総称して「高不飽和不純物」という。
スチレン類中に含有される高不飽和不純物の含有量は、
製造条件等によっても異なるが、アセチレン類が10〜10
00ppm(重量)程度、ジオレフィン類が500ppm(重量)
程度である。
本発明の精製方法で使用する水素添加触媒は、水素添加
触媒能を有するものであればよい。好ましいその触媒は
白金属金属を触媒成分として含有する触媒である。この
種の水素添加触媒は、通常、その触媒成分が適当な担体
に担持されており、その触媒成分の担持量は通常、0.01
〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%である。ま
た、その担体としては、耐熱性の無機化合物担体、たと
えばアルミナ、シリカなどの合成ゲル担体、或いはケイ
ソウ土、多孔性粘土などの天然無機物担体等があげられ
る。
本発明の精製方法の特徴は、前記した様にその水素添加
反応をエチルベンゼン類の脱水素反応で生成したガス留
分を用いて行なわせる点にある。
本発明の水素添加における反応圧力は、通常、減圧〜加
圧下、好ましくは10kg/cm2G以下である。水素分圧は2kg
/cm2G以下、好ましくは1kg/cm2G以下が好ましい。その
水素分圧が高すぎるとスチレン等の有用なスチレン類が
水素添加されてロスになるし、その水素分圧があまり低
くすぎると目的の高不飽和不純物を有効に水素添加して
除くことができなくなる。
本発明の水素添加における反応温度は200℃以下、好ま
しくは100℃〜室温である。その反応温度が高すぎると
スチレン等のスチレン類が水素添加されてロスになる
し、低くすぎると目的の高不飽和不純物の水素添加速度
がおそくなり、工業的実施上の支障となる。
本発明の水素添加反応は、バッチ方式により行なわせる
ことができるし、所定温度に保たれた触媒層へスチレン
類及び水素を連続的に供給して反応させる連続方式によ
っても実施することができる。連続方式で反応させる場
合の触媒層へのスチレン類の供給速度は、液空間速度
(LHSV)で1〜500hr-1、好ましくは10〜300hr-1であ
る。同速度が高すぎるとフェニルアセチレン等の高不飽
和不純物の転化率が低下して、充分に除去できなくなる
し、同速度が低くすぎるとスチレン等の有用なスチレン
類が水素添加されてロスになる。
(実施例等) 以下に、触媒製造例、実施例及び比較例をあげてさらに
詳述する。これらの例に記載のppm及び%は特に記載し
ない限り重量基準による。
触媒製造例 3mmφ×3mmの円柱型に成形したγ−アルミナに、濃度0.
6重量%の塩化パラジウム水溶液を含浸させ、110℃で1
昼夜乾燥させた。
次いで、その乾燥物を水素気流下で400℃の温度で16時
間還元処理して組成がPd(0.3%)/γ−Al2O3の水素添
加触媒を得た。
実施例1 前記の製造例1で調製した触媒6gを管型反応器に充填
し、この触媒層の温度を80℃に保ちながら、これにスチ
レン60重量%エチルベンゼン35重量%、フェニルアセチ
レン150重量ppm及び他の脱水素反応生成物からなる粗ス
チレンを下記の反応条件で水素添加処理をした。水素と
してはエチルベンゼン類の脱水素反応で生成したガスを
そのまま5kg/cm2Gの圧力で反応系へ導入した。
反応条件 反応温度 80℃ 反応圧力 4kg/cm2G H2/フェニルアセチレン 3モル/モル スチレン供給速度 100hr-1 (LHSV) 反応生成物の分析結果からフェニルアセチレンの除去率
及び水素添加選択率を下記式にもとずき求めたところそ
れぞれ40%と35%であった。この場合反応器出口で未反
応水素が確認された。
比較例1 実施例1と同じ触媒を用いて水素に100%純度水素を用
いた以外は反応条件も全く同じとした。
フェニルアセチレンの除去率及び水素添加選択率は、そ
れぞれ40%と26%であった。
これらの比較からエチルベンゼン類の脱水素反応で生成
したガス留分を水素源として使用するとフェニルアセチ
レンの水素添加選択率が向上することが明らかである。
比較例2 水素としてC10〜C13パラフィンの脱水素反応により生成
したガス留分(水素約93%、メタン約7%のほか極微量
のC2〜C5炭化水素を含む)を用いた以外は実施例1と同
じ操作を行った。
フェニルアセチレンの除去率及び水素添加選択率は、そ
れぞれ39%と25%であった。
比較例3 水素としてプロパンの脱水素反応により生成したガス留
分を蒸留して得た水素ガスを用いた以外は実施例1と同
じ操作を行った。
フェニルアセチレンの除去率及び水素添加選択率は、そ
れぞれ41%と24%であった。
(c)発明の効果 本発明の精製方法は、スチレン類中に含まれるフェニル
アセチレン等の不純物を、高い水素添加選択率で除去す
ることができ、その際にスチレン等の有用成分の水素添
加による消耗が少ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松山 和義 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市事業所内 (72)発明者 森 三樹生 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市事業所内 (56)参考文献 特開 昭60−13724(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン類を水素添加触媒の存在下で水素
    添加処理して含有される高不飽和不純物を選択的に水素
    添加して除去する方法において、 該スチレン類を水素添加処理する際の水素源としてエチ
    ルベンゼン類の脱水素反応で生成したガス留分を用いる
    ことを特徴とするスチレン類の精製方法。
JP60229357A 1985-10-15 1985-10-15 スチレン類の精製方法 Expired - Lifetime JPH0745419B2 (ja)

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JPS6287534A JPS6287534A (ja) 1987-04-22
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JPS604139A (ja) * 1983-06-22 1985-01-10 Showa Denko Kk 選択的水素添加方法
JPS6013724A (ja) * 1983-07-01 1985-01-24 Mitsubishi Petrochem Co Ltd スチレン類の精製方法

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