JPH0745200A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル

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JPH0745200A
JPH0745200A JP5205588A JP20558893A JPH0745200A JP H0745200 A JPH0745200 A JP H0745200A JP 5205588 A JP5205588 A JP 5205588A JP 20558893 A JP20558893 A JP 20558893A JP H0745200 A JPH0745200 A JP H0745200A
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JP
Japan
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dielectric
average particle
melting point
pdp
porosity
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JP5205588A
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English (en)
Inventor
Akira Kani
章 可児
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Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定動作ができ、消費電力の少ないプラズマ
ディスプレイパネルを提供する。 【構成】 電極あるいは配線が交差する部分に形成され
る絶縁層の少なくとも一部分が、気孔率20〜70%の
多孔質誘電体で形成されることを特徴とするプラズマデ
ィスプレイパネル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマディスプレイパ
ネルに関する。
【0002】
【従来の技術】薄型の表示装置としてプラズマディスプ
レイパネル(以後、PDPと略記する)が使用されてい
る。PDPには各種のものが知られており、放電ガスの
発光色を見る単色PDPや、放電で発生する紫外線によ
って蛍光体を可視発光させるカラーPDPがある。ま
た、露出電極を用いた直流型や被覆電極を用いた交流
型、あるいはこれらの混合型もある。
【0003】平面型PDPを形成するため、前面ガラス
板と背面板を対向させ、周囲を低融点ガラス等で封じて
放電ガス容器を構成する。各面板は、安価な窓用ソーダ
ライムガラス等が賞用される。通常、背面板に設けられ
る排気孔および排気管によって、パネルは排気後ガスが
封入され、排気管をチップオフすることでPDPは完成
される。
【0004】多数の表示セルは、ライン状の2つの電極
群が所定間隔を隔てて、交差する位置に平面配置され
る。アドレスするため2つの電極群が必要であるが、こ
れらとは独立した電極を形成することもある。例えば、
放電開始電圧を低下させたり、放電開始時間を短くする
ためのプライミング電極や表示放電を持続させるサステ
イン電極等である。アドレス電極と独立したこれら電極
は、通常共通結線される。また、これらの働きをアドレ
ス電極で兼用するタイプもある。
【0005】従来より用いられているPDPの模式部分
断面図を図1および2に示す。なお、共通の符号は同様
のものを表す。
【0006】図1は直流型PDPで、前面ガラス板FG
には垂直方向のライン状陽極A(例えば透明なIn−S
n酸化物)が、背面板BPには平行方向のライン状陰極
K(例えばNi)が各々被着され、各電極が交差する位
置に表示セルCLが形成されている。隣接するセルの間
には隔壁PWが、例えばガラスインクの印刷で形成され
ている。この隔壁によって電極間隔が規定され、放電空
間が確保される。また、PDPの内外圧力差を支え誤放
電を防止している。前面板には、陽極の一部を露出した
状態で各色の蛍光体PHが印刷等で被着されている。
【0007】図2は交流直流混合型PDPで、前面板に
は透明なサステイン電極S1が全面に被着され、誘電体
DLで被覆されている。被覆誘電体は、例えば透明ガラ
ス層と表面保護層(MgO)で構成されている。この表
面ライン状陰極が垂直方向に形成されている。隔壁は、
セル形状に対応した貫通孔を有する金属板から形成さ
れ、表面を誘電体で被覆してサステイン電極S2を兼用
している。背面板には平行方向でライン状の陽極(例え
ばAg)が形成され、セル全面に蛍光体が被着されてい
る。
【0008】なお、透明電極やMgO保護層はスパッタ
等の薄膜技術が、金属板加工にはエッチングが、その他
は厚膜技術の適用が一般的である。また、PDP形成の
熱工程を考慮して、各材料の熱膨張は近似したものが選
定される。もちろん、上記以外の構成、材料、形成技術
を用いるものも多く知られている。
【0009】さて、PDPで用いる誘電体には2種類の
目的がある。1つは電極あるいは配線(以後、特に断わ
らない場合には単に電極と総称する)の短絡防止であ
り、他の1つは表面電荷を放電に利用することである。
【0010】後者では一定の電荷が必要なため、誘電体
の材料、厚み、面積等は最適に設計される。図2のサス
テイン電極を被覆する誘電体はこのような例である。
【0011】前者では絶縁耐圧が大きいことが考慮され
るが、誘電体容量は小さいほど望ましい。PDPでは、
アドレス等のため電極は頻繁にスイッチングされる。従
って、この間の誘電体はコンデンサーとして充放電さ
れ、これは放電とは関係がないから無効電力となるから
である。また、大きな充放電によるノイズは、回路誤動
作の原因ともなる。図1の隔壁や、図2でサステイン電
極S2が陰極、陽極とで挟まれる誘電体がこの例であ
る。付け加えれば、サステイン電極間の誘電体でも放電
に関与しない部分はこの例となる。
【0012】以上のような電極間に挿入される誘電体
で、放電に関与しない部分の吟味は従来余りなされてお
らず、消費電力や動作の確実性の観点から充分なものと
いえないのが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の課題に鑑みなされたもので、安定動作ができ、消
費電力が少ないPDPを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、次
のようなPDPによって達成される。
【0015】すなわち、本発明は、電極あるいは配線が
交差する部分に形成される絶縁層の少なくとも一部分
が、気孔率20〜70%の多孔質誘電体で形成されるこ
とを特徴とするPDPである。
【0016】以下、本発明をさらに詳しく説明する。本
発明の特徴は誘電体層の形成にあり、その他は一般的な
PDPの構成、材料、形成技術で公知のものが利用でき
る。
【0017】従来技術で説明したように、放電に利用す
る電荷形成部分以外、誘電体層の静電容量は小さいほど
よい。もちろん、絶縁耐圧の著しい劣化は避けなければ
ならない。電極間に形成される誘電体の静電容量を小さ
くする方法として、下記(1)〜(3)の形状設計によ
るものがある。
【0018】(1)電極(配線)面積を小さくする。 (2)電極間隔を大きくする。 (3)電極と重なる誘電体面積を小さくする。
【0019】しかし、(1),(2)ではPDP特性か
ら自由に設計することはできない。(1)で配線部分を
細かくすることはできるが、断線の危険や配線抵抗が増
大するという不都合がある。また、形成技術上の限界も
ある。これは(3)も同様で、隔壁といった高い誘電体
形成では特に顕著である。
【0020】従って、誘電体として誘電率が小さい材料
を選択することが最も効果的な方法である。
【0021】PDPの誘電体材料は、低融点ガラスやフ
ィラーとしてのセラミックが一般的である。簡便な厚膜
技術が利用できるからである。このような材料の誘電率
εは5以上が殆どで、最も小さい石英ガラスでも3.8
程度である。これに対して気体の誘電率εは1に近い小
さなものである。
【0022】本発明では気体を複合させた誘電体、すな
わち多孔質誘電体を用いる。従って、その複合誘電率は
小さなものとすることができる。
【0023】多孔質誘電体をPDPに適用した場合、考
慮すべき点はいくつかある。開気孔の場合、空孔の直径
は15μm程度以下に細分化されることが好ましい。こ
のような微小空間内の放電電圧は非常に高く、セルの放
電と関係がなくなるからである。しかし、セルと接する
誘電体の表面形状は滑らかなものがよい。放電セル間の
特性ばらつきをなくすためである。また、空孔の直径が
1μmより小さくなると排気抵抗が増加し、気孔の表面
積が増えるからガス吸着も多くなる。これは排気時間の
延長をもたらし好ましくない。閉気孔では上記問題はな
いが、直径が5μmより大きな空孔を用いると、薄い誘
電体層や微細なパターンのものが形成ができなくなると
いう制約がある。また、直径が1μmより小さい空孔で
は、大きな気孔率を得ることが困難となる。
【0024】多孔質誘電体の気孔率は20〜70%が好
ましい。20%より小さいと静電容量低減効果が小さく
なる。さらに好ましくは40%以上である。上限は強度
および形成技術で決まる。同様の構成で気孔率が大きく
なるほど強度は低下する。好ましい多孔質誘電体の構成
は次のようである。閉気孔の場合、球形の空孔が密に積
み重なったものが比強度が高い。連通気孔の場合、柱が
海綿状につながった構造が強い。同じ気孔率では前者が
一般に強い。しかし、PDPでは取扱い上の保証が得ら
れれば強度はそれほど必要がないから、前記理想的な形
態から外れたものでも実用的な強度は得られ、その上限
は70%である。理想的な形態ではさらに大きな気孔率
でもよいが、高度な形成技術が必要となる。
【0025】上記したように、絶対ではないが閉気孔の
構成が好ましい。開気孔で誘電体層が薄いと絶縁の信頼
性が低くなる。誘電体の上に導体回路が形成され、気孔
が大きい場合に特にそうである。
【0026】次に、多孔質誘電体の形成方法を説明す
る。PDPの誘電体では、簡便な厚膜技術適用のため低
融点ガラス粉末を用いる。フィラーとしてセラミック粉
末を添加する場合もある。粉体の平均粒径は0.1〜1
5μm程度である。必要な厚みやパターンの精細度によ
って大きさは決められる。粉体は液体ベヒクルと共に混
練してインク状とされ、印刷乾燥後、焼成してガラスは
溶融される。ビヒクルとしては、例えばエチルセルロー
ス等の樹脂をブチルカルビトールアセテート等の溶剤に
溶解したものが賞用されている。
【0027】誘電体が低融点ガラスだけの場合、焼成を
制御して気孔を形成できる。焼成温度を低くして粉体間
の空隙が消失しないようにする。あるいは、溶融ガラス
中の気孔が、合体成長して表面から離脱する前に加熱を
止めた。これらの方法で得られる気孔率は30%前後ま
でで余り大きくない。
【0028】低融点ガラスとフィラーとの混合の場合、
ガラスを小さくして気孔形成ができる。強度も勘案する
と、ガラス量の下限は10重量%程度である。角ばった
粉体のフィラーほど気孔を大きくできるが、得られる気
孔率は40%程度までである。
【0029】より大きな気孔率を形成する工夫は次のよ
うである。第1は、ガラスが軟化変形しない温度で消失
する粉体を混合するもので、例えば有機物粉体を用い
る。加熱で炭化しやすいものは絶縁性を劣化させるため
避ける。分解性が高いアクリル樹脂やナフタリンのよう
に昇華するものが好適な例である
【0030】第2は、ガラス溶融温度でガスを発生する
物質を混合する。例えば、各種の炭酸塩、アンモニウム
塩化合物等が例示される。
【0031】第3は、バルーン状フィラーを使用する。
高融点ガラスや各種セラミックのバルーンが例示され
る。バルーンは完全に気密である必要はなく、溶融ガラ
スが入り込まない程度の小さな孔はあってもよい。
【0032】以上の方法で大きな気孔率が達成され、前
述の方法と組み合わせてさらに大きくすることができ
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例等によりさらに具体的
に説明する。
【0034】実施例1〜5および比較例1 図1に示される構成のPDPを形成した。誘電体隔壁
は、次のような誘電体組成物を用い多層印刷で形成し
た。すなわち、液体ビヒクルは、エチルセルロース10
重量%をブチルカルビトールアセテートに溶解したもの
である。粉体は、平均粒径4μmでSiO2−PbO−
23−Al23系の低融点ガラス(作業温度約540
℃)、平均粒径0.3μmのAl23フィラー、SiO
2が主成分の高融点ガラスバルーンで平均粒径10μ
m、壁厚み1μmである。従って、平均直径8μmの閉
気孔が形成されることとなる。低融点ガラスとAl23
フィラーの容積比は9:1で一定とし、この合計とガラ
スバルーンを種々の比率で調合した。これら粉体を前記
ビヒクルと混練して印刷インクとした。
【0035】調合割合(容量基準)と得られた隔壁の気
孔率を表1に示すと共に、所定面積で測定した陰極、陽
極間の静電容量を表1に示す。なお、静電容量は比較例
1を100とした指数で示した。
【0036】
【表1】
【0037】実施例6〜9および比較例2 図2に示される構成のPDPを形成した。隔壁でもある
サステイン電極を被覆する誘電体は電着で形成してい
る。作業温度約630℃で平均粒径2μmのガラス70
容量%と平均粒径3μmのMgO30容量%を電解質液
体に分散させ、隔壁となる金属板を電極として電着後焼
成し、厚み約10μmとしている。この隔壁板の上下面
に厚み40μmの多孔質誘電体を印刷で形成した。イン
ク調合は実施例1と同様であるが、ガラスバルーンを平
均粒径7μmのアクリルビーズに変更した。アクリルビ
ーズは、焼成によって消失し、後に約6.5μmの閉気
孔を形成している。
【0038】調合割合(容量基準)と得られた隔壁の気
孔率を表1に示すと共に、所定面積で測定した陰極、陽
極間の静電容量を表2に示す。なお、静電容量は比較例
2を100とした指数で示した。
【0039】
【表2】
【0040】上記実施例の多孔質誘電体は、いずれも通
常のパターンニングが可能で実用的な強度を備えてい
た。したがって、PDPの組立や駆動にはなんら問題が
なかった。
【0041】以上の実施例から、本発明は各種PDPに
適用できることが理解されるであろう。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、、本発
明では次のような効果が奏せられる。
【0043】(1)電極間に形成される誘電体層を多孔
質としているから、スイッチングによる充放電の無効電
力ロスを低減できる。また、ノイズも小さくなるため駆
動が安定である。
【0044】(2)多孔質誘電体の形成として簡便な厚
膜技術が適用でき、微細なパターンニングにも対応可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 PDPの一例を示す部分模式断面図。
【図2】 PDPの他の例を示す部分模式断面図。
【符号の説明】
FG:前面板、BP:背面板、K:陰極、A:陽極、S
1,S2:サステイン電極、PW:隔壁、DL:誘電
体、PH:蛍光体、CL:表示セル。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極あるいは配線が交差する部分に形成
    される絶縁層の少なくとも一部分が、気孔率20〜70
    %の多孔質誘電体で形成されることを特徴とするプラズ
    マディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】 前記多孔質誘電体の空孔の直径が1〜1
    5μmで、独立した多数の閉気孔で形成される請求項1
    に記載のプラズマディスプレイパネル。
JP5205588A 1993-07-29 1993-07-29 プラズマディスプレイパネル Pending JPH0745200A (ja)

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