JPH0744916B2

JPH0744916B2 - 食器洗浄機

Info

Publication number: JPH0744916B2
Application number: JP63244463A
Authority: JP
Inventors: 建夫鳥山; 直孝高柳; 正義岡部; 桂池戸
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1988-09-30
Filing date: 1988-09-30
Publication date: 1995-05-17
Anticipated expiration: 2010-05-17
Also published as: JPH0295328A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、洗浄槽内に収納され食器類に洗浄水を噴出さ
せて洗浄する食器洗浄機に関するものである。

［従来の技術］従来、ポンプ式の加圧送水装置を用いて、ノズル体に設
けた噴射孔により洗浄水を洗浄槽内の食器類に噴射し、
食器類の洗浄を行う食器洗浄機はよく知られている。

第６図（イ）はこのような従来の食器洗浄機の構成例を
示す断面図、（ロ）はその平断面図である。図におい
て、（１）は洗浄槽、（２）はカゴ（３）内に収容され
た食器類、（４）は循環ポンプ、（５）は複数の噴射孔
（６）を有するノズル体、（７）は洗浄水、（８）はフ
ィルタである。

上記のように構成した食器洗浄機において、洗浄槽
（１）内の底部に配設され複数の噴射孔（６）を有する
ノズル体は、循環ポンプ（４）で加圧された水圧によっ
て噴射孔（６）から洗浄水（７）を噴射し、その反力に
よって回転しながら洗浄槽（１）内のカゴ（３）に収納
された食器類（２）に付着している汚れを洗い流して洗
浄している。

なお、洗浄水（７）は給水装置（図示せず）によって一
旦洗浄槽（１）内に貯溜去れ、ヒーター等による加熱手
段（図示せず）で加熱されながら残滓フィルタ（８）を
介して循環ポンプ（４）へ戻るようになっている。

［発明が解決しようとする課題］上記のような従来の食器洗浄機においては、洗浄水
（７）を噴射する噴射孔（６）の噴射角度を調整して
も、例えば第６図（ロ）に示す洗浄槽（１）の隅部
（Ａ）付近と、中央部（Ｂ）付近とでは、洗浄水（７）
のかかり方が均一とならず、洗浄効率が悪くなってしま
う。

また、洗浄効率を向上させるためには、食器類（２）の
汚れ面を噴射方向に対面させる必要があるが、食器類
（２）の形状は種々様々であり、特に茶椀や吸い物椀の
ような深い容器の場合には、その内面に付着した汚れを
洗浄することは容易でなく、食器の間隔を広げて洗浄水
（７）の噴射方向を極端に横方向に向ける等の工夫が必
要となる。しかしながら、洗浄槽（１）のスペースの問
題や、ノズル体（５）の動作との関係からこれらが十分
に行えず、従って洗浄槽が大きくなる割には一度に洗浄
できる食器類（２）の量が少い等の問題があった。

本発明はかかる課題を解消するためになされたもので、
洗浄効率の向上と省スペース化とを実現できる食器洗浄
機を得ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］本発明に係る食器洗浄機は、洗浄槽の底部付近において
直線往復運動を行なうノズル体を有し、このノズル体に
半球状の膨出部の上部をＶ字状にカットして形成した噴
射孔を有する補助ノズルを回動可能に装着すると共に、
ノズル体の補助ノズルを装着する円筒部に設けられ補助
ノズルに洗浄水を給水する送水口を円形に形成し、噴射
孔の中心と送水口の中心とをずらせるようにしたもので
ある。

［作用］ノズル体は洗浄槽内で往復移動しながら噴射孔から洗浄
水を噴出して食器類を洗浄する。また、異なる形状の食
器類を同時に洗浄するる場合、補助ノズルをずらせて噴
射孔から噴出する洗浄水を食器類の形状に沿った形状と
することにより、洗浄効果を高めることができる。

［実施例］第１図（イ）は本発明の実施例の縦断面図、（ロ）はそ
の側断面図、第２図は１図のノズル体の実施例を示す斜
視図、第３図は第２図の補助ノズルの実施例を示す斜視
図である。なお、第６図で説明した従来例と同一又は相
当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。

第１図及び第２図において（１）は前面が開口した横長
の箱状の洗浄槽である。（４）は洗浄槽（１）に洗浄水
を供給する循環ポンプで、洗浄槽（１）に設けた給水手
段（図示せず）により給水される洗浄水を、ホースを介
して給水案内管（12）に圧送する。この給水案内管（1
2）は、洗浄槽（１）の底部のほぼ中央部に水平かつ横
断的に配設されており、両端部にはストッパ（13）が固
定されている。

（10）は駆動モータで、この駆動モータ（10）はモータ
軸（９）に所定値以上の負荷が加わると、回転方向が反
転する正逆回転機能を備えており、モータ軸（９）はシ
ール部材を介して洗浄槽（１）内に突出し、先端部には
ピニオン（17）が取付けられている。

（５）はほぼ方形の本体部と、その両端部にこれと直交
して設けられた腕部（5a），（5b）とからなる平面Ｈ状
のノズル体で、上下の部材からなり給水案内管（12）に
これをとり囲むように水密に取付けられており、給水案
内管（12）を軸と仕手左右方向に移動しうるように構成
されている。（15）はノズル体（５）の下部の一方の側
に設けられたラックで、駆動モータ（10）のモータ軸
（９）に取付けたピニオン（17）と噛合っている。

ノズル体（５）の腕部（5a），（5b）の上面には複数の
噴射孔（6a）が設けられており、また、一方の腕部（5
b）上部材の両端部には第３図に示すように半円筒部が
突設され、また下部材には先端に円板部を有する半円筒
部が突設されていて、上、下部材（51），（52の接合部
（53）を溶着等で接合することにより上部に円形の送水
口（56）を有する円筒部（55）が形成される。（57）は
円板部（58）の中心に設けたねじ穴である。（60）は腕
部（5b）の円筒部（55）に回転可能に嵌合される円筒状
の補助ノズルで、下部の長さ方向には板状の舌片（61）
が突設されており、上部には半球状の膨出部の上部をＶ
字状にカットして形成した噴射孔（6b）が設けられてい
る。このように構成した補助ノズル（60）は腕部（5b）
の円筒部（55）に嵌入され、座金（62）を介してねじ
（63）により回動可能にねじ止めされる。したがって、
舌片（61）に外力を作用させて補助ノズル（60）を回動
させれば、噴射孔（6b）から噴出する洗浄水の噴射角度
を変えることができる。なお、この補助ノズル（60）は
両方の腕部（5a），（5b）の端部に設けてもよい。

第４図はノズル体（５）の腕部（5a），（5b）及び補助
ノズル（60）に設けた噴射孔（6a），（6b）の構造を示
すものであり、（イ）は斜視図、（ロ）はその上面図、
（ハ）は（ロ）図のＡ−Ａ断面図、（ニ）はＢ−Ｂ断面
図である。これら噴射孔（6a），（6b）（以下噴射孔
（6a）について説明する）は、半球状の膨出部の上部を
ほぼＶ字状にカットして形成したもので、（ニ）図によ
り噴射孔（6a）内の洗浄水の流れについて説明する。
P_O，V_Oは噴射孔（6a）の入口における洗浄水の圧力と速
度を示すもので、点Ｘにおける洗浄水（７）の流線ベク
トルは、噴射孔（6a）内面の半球壁面によりV_Aに曲げら
れ、左右から同一曲面を上昇した流れは噴射孔（6a）の
中心を通る仮想反射面に沿って平行になり、直上昇流と
なる。（ハ）は同様の考察からＡ−Ａ方向の洗浄水
（７）の広がりを示すものである。

第５図はノズル体（５）に設けた円筒部（55）と、これ
に嵌合した補助ノズル（60）との関係を示す説明図であ
る。本発明においては、円筒部（55）に設けた円形の送
水口（56）の中心と、補助ノズル（60）に設けた噴射孔
（6b）の中心を若干ずらせて配置しうるようにしたもの
である。

このように構成したことにより、円筒部（55）から送水
口（56）に圧送された洗浄水（７）は、送水口（56）の
中心と噴射孔（6b）の中心のずれにより左右のバランス
がくずれ、図の左方からのベクトルが大きくなるため、
噴射孔（6b）から噴出する洗浄水（７）は、中央部が右
側に圧せられたほぼ半月状の噴射膜となる。このため、
深い食器類（２）の内壁面に強い洗浄水を噴射すること
ができる。

上記のように構成した本発明の食器洗浄機において、食
器類（２）をカゴ（３）に収納して洗浄槽（１）内に収
容し、電源スイッチ（18）をONすると、洗浄槽（１）内
に給水装置（図示せず）から一定量の洗浄水（７）が給
水され、この給水が終了すると循環ポンプ（４）及びモ
ータ（10）が作動する。

洗浄槽（１）内の洗浄水（７）は、フィルタ（８）及び
ホースを経て循環ポンプ（４）の上方に設けられた給水
案内管（12）へ圧送され、この圧送された洗浄水（７）
は給水案内管（12）の中央部に設けた送水孔（14）より
ノズル体（５）に送られ、ノズル体（５）の腕部（5
a），（5b）に設けた噴射孔（6a）から第４図（ハ），
（ニ）に示すような流路で洗浄水をほぼ真上に噴射す
る。

また、補助ノズル（60）に設けられた噴射孔（6b）に
は、第５図に示すように送水口（56）より洗浄水（７）
がほぼ半月形の噴射膜となって噴射される。この場合、
舌片（61）により補助ノズル（60）を回動し、送水口
（56）の中心と噴射孔（6b）の中心との相対位置をずら
すことにより、噴射孔（6b）からの噴射方向及び形状を
変えることができるので、カゴ（２）に収納した食器類
（２）の洗浄面の傾きに応じて効果的な噴射方向を選択
して、洗浄水（７）を噴射させることができる。

一方、以上の動作と並行して、駆動モータ（10）により
回転するピニオン（17）と噛合うラック（15）によって
ノズル体（５）が水平方向に移動し、ノズル体（５）の
端部とストッパ（13）とが衝接するたびごとに、駆動モ
ータ（10）の回転方向が反転するので、ノズル体（５）
は一定の周期で給水案内管（12）に沿って摺動しながら
左右への移動を繰返し、噴射孔（6a），（6b）はこの左
右への移動に従って食器類（２）に洗浄水（７）を噴射
し、付着した汚れを洗浄する。なお、この場合、ストッ
パ（13）又は洗浄槽（１）にカム等を設けることによ
り、ノズル体（５）がストッパ（13）と衝接した際舌片
（61）がカム等に当って補助ノズル（60）を回動させる
ようにすれば、往復運動の都度噴射孔（6b）からの洗浄
水（７）の噴射方向及び形状を変えることができる。

［発明の効果］以上説明したように、本発明によれば洗浄槽内でノズル
体が往復移動しながら、カゴに並べた食器類に洗浄水を
噴射して洗浄し、特に、洗浄する食器類の傾きに応じて
補助ノズルの噴射孔の中心と円形の送水口の中心をずら
すことにより、噴射孔から噴出する洗浄水を例えば半月
状の噴射膜にするなど、効果的な噴射角及び形状を選択
できるように構成したので、形状の異なる食器類の汚れ
面に対して隅々まで均一に洗浄水を噴射することができ
る。このため、食器類の汚れの除去効果が優れ、さら
に、洗浄槽の形状を従来の回転式ノズル体の場合のよう
に円形や正方形でなく、洗浄容量等に適応した形状にす
ることができるので、洗浄槽スペースを有効に設定で
き、かつ小形化することができる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図（イ）は本発明の一実施例の縦断面図、（ロ）は
側断面図、第２図は第１図のノズル体の実施例を示す斜
視図、第３図（イ）は第２図のノズル体と補助ノズルの
実施例を示す分解斜視図、（ロ）はその組立状態を示す
断面図、第４図（イ）はノズル体に設けられた噴射孔の
構造を示す斜視図、（ロ）は平面図、（ハ）はそのＡ−
Ａ断面図、（ニ）はＢ−Ｂ断面図、第５図は補助ノズル
に設けられた噴射孔の作用説明図、第６図（イ），
（ロ）は従来の食器洗浄機の構成例を示す縦断面図及び
平断面図である。図において、（１）は洗浄槽、（２）は食器類、（３）
はカゴ、（４）は循環ポンプ、（５）はノズル体、（5
a），（5b）は腕部、（6a），（6b）は噴射孔、（７）
は洗浄水、（９）はモータ軸、（10）は駆動モータ、
（12）は給水案内管、（14）は送水孔、（15）はラッ
ク、（17）はピニオン、（55）は円筒部、（56）は送水
口、（60）は補助ノズル、（61）は舌片である。なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者池戸桂群馬県新田郡尾島町大字岩松800番地三菱電機株式会社群馬製作所内 (56)参考文献特開昭60−53120（ＪＰ，Ａ)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗浄槽内においてカゴに収納した食器類に
ノズル体に設けた噴射孔から洗浄水を噴射して上記食器
類に付着している汚れを洗い流す食器洗浄機において、上記洗浄槽の底部付近において直線往復運動を行なうノ
ズル体を有し、このノズル体に半球状の膨出部の上部を
Ｖ字状にカットして形成した噴射孔を有する補助ノズル
を回動可能に装着すると共に、上記ノズル体の補助ノズ
ルを装着する円筒部に設けられ該補助ノズルに洗浄水を
給水する送水口を円形に形成し、上記噴射孔の中心と上
記送水口の中心とをずらせるようにしたことを特徴とす
る食器洗浄機。