JPH0744730U - 適量排液機能を備えた合成樹脂製容器蓋 - Google Patents
適量排液機能を備えた合成樹脂製容器蓋Info
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- JPH0744730U JPH0744730U JP141295U JP141295U JPH0744730U JP H0744730 U JPH0744730 U JP H0744730U JP 141295 U JP141295 U JP 141295U JP 141295 U JP141295 U JP 141295U JP H0744730 U JPH0744730 U JP H0744730U
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- annular wall
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 定量性の確保、良好な操作性、確実な復元性
及び制作の容易性等の諸要件を同時に満足させること。 【構成】 排液筒と弾性圧潰部とを具備する合成樹脂製
容器蓋。弾性圧潰部は、弾性変形部と被押圧部とを含ん
でいる。弾性変形部は、下環状壁と、下環状壁の内周縁
から上方に延びる円筒壁と、円筒壁の上端から半径方向
内方に延びる上環状壁とを有している。被押圧部は、弾
性変形部の上環状壁の内周縁から上方に延びる円筒壁
と、円筒壁に接続された円形上壁とを有している。
及び制作の容易性等の諸要件を同時に満足させること。 【構成】 排液筒と弾性圧潰部とを具備する合成樹脂製
容器蓋。弾性圧潰部は、弾性変形部と被押圧部とを含ん
でいる。弾性変形部は、下環状壁と、下環状壁の内周縁
から上方に延びる円筒壁と、円筒壁の上端から半径方向
内方に延びる上環状壁とを有している。被押圧部は、弾
性変形部の上環状壁の内周縁から上方に延びる円筒壁
と、円筒壁に接続された円形上壁とを有している。
Description
【0001】
本考案は、殊に、容器本体内に収容されている液体を適量づつ排液する、適量 排液機能を備えた合成樹脂製容器蓋に関する。
【0002】
辣油、食酢或いはコーヒー用液体クリーム等の液体を収容した容器本体のため の容器蓋として、容器本体内に収容されている液体を適量づつ排液する、適量排 液機能を備えた合成樹脂製容器蓋が種々提案されている。かような容器蓋は通常 は適宜の合成樹脂から一体に成形され、細長く延在する排液筒と弾性圧潰部とを 具備している。容器本体を把持して容器蓋の上記排液筒の下流端を下方に向け、 容器蓋の上記弾性圧潰部を押圧して弾性的に圧潰せしめると、弾性圧潰量に対応 した量の液体が上記排液筒を通して排液される。排液が遂行された後、弾性圧潰 部の押圧を解除すると、弾性圧潰部は元の状態に弾性的に復元する。この復元作 用に付随して発生する負圧に起因して、排液時に排液筒を満たしていた液体が容 器本体内に引き戻される。
【0003】 前記した種類の容器蓋の従来例としては、例えば、実開昭55−148064 号公報に開示されたものを挙げることができる。この容器蓋は、軟質合成樹脂か ら形成され、短筒状取付部の上方に形成された薄肉のドーム型頭部と、ドーム型 頭部の下縁から側方に突出する排液筒とを備えている。この容器蓋は短筒状取付 部を介して容器本体の口部に装着される。ドーム型頭部を指先にて押圧すると、 ドーム型頭部はその弾性により凹み、容器本体内の液体が排液筒から排出される 。押圧を解除すると、ドーム型頭部の弾性による復元力により元の形状に戻され 、排液筒部分の液体が容器蓋内に引き戻される。
【0004】 また前記した種類の容器蓋の他の従来例としては、例えば、実開昭57−85 449号公報に開示されたものを挙げることができる。この容器蓋は、蓋部本体 と送気部とを備えている。蓋部本体の上部には円筒状の誘導壁部が、また中部外 方には排液筒が、中部内方には受棚部が、更に下部には嵌合口が、それぞれ形成 されている。送気部は、剛性を有する頭部と、蛇腹状側壁部と、下部に形成され た送気口とを備えている。送気部の送気口縁部が蓋部本体の受棚部に対し気密に 装着されることにより、送気部は、蓋部本体の誘導壁部に摺動可能に装着される 。この容器蓋は、蓋部本体の嵌合口を介して容器本体に口部に装着される。送気 部を指先にて押圧すると、送気部はその蛇腹状側壁部において軸方向に縮小され 、容器本体内の液体が排液筒から排出される。押圧を解除すると、蛇腹状側壁部 の弾性による復元力により元の形状に戻され、排液筒部分の液体が容器蓋内に引 き戻される。
【0005】
しかして、上述した従来の形態の容器蓋には、次のとおりの解決すべき問題が ある。実開昭55−148064号公報に開示された容器蓋においては、一度の 押圧操作により規定された適量排液が確実になされる定量性の確保、適宜の押圧 力にて操作される良好な操作性、迅速に元の形状に復元する確実な復元性、とい った諸要件を同時に充分満足させる(バランスさせる)ことが困難である。すな わちこの容器蓋においては、ドーム型頭部が過剰に柔らかい場合には、指先にて 押圧したときに反転が生じ、元の形状に復元できなくなる。他方、過剰ではない にしても明らかに柔らかい場合には、復元が迅速に行なわれないので、排液筒内 の液体が戻り切れず、液垂れを生ずるおそれがある。したがって、復元性を確保 するため、ドーム型頭部は相当程度硬く形成されているのが実情である。ドーム 型頭部が硬いことに起因して、操作性が著しく悪く、また定量排液のための凹ま せる程度が曖昧である故、定量性の確保も困難である。
【0006】 他方、実開昭57−85449号公報に開示された容器蓋においては、合成樹 脂により一体成形できる制作の容易性、構成の簡潔性等の要件を両立させること が困難である。すなわち、上述したように、この容器蓋は、蓋部本体と送気部と を備えている。蛇腹状側壁部を有する送気部は、蓋部本体と一体に成形すること は不可能ではないにしても著しく困難である。したがってこの形態の容器蓋は、 部品点数が増加し、構成が複雑化する。また定量性を確保するため、蓋部本体の 誘導壁部の排液筒に対向する部位には、手動操作可能にその上端縁部から部分的 に削除した制限壁部が形成されている。すなわち、送気部を指先にて押圧した際 、操作人の指が制限壁部の上端に当接し、加圧量を制限しようとするものである が、この構成では排液量を一定に維持することは困難であり、特に小量の排液が 要求される場合においては一層困難となる。
【0007】 本考案は上記事実に基づいてなされたものであり、その主たる目的は、定量性 の確保、良好な操作性、確実な復元性及び制作の容易性等の諸要件を同時に満足 することができる、新規な、適量排液機能を備えた合成樹脂製容器蓋を提供する ことである。
【0008】
本考案によれば、排液筒と、該排液筒を通して適量排液するために押圧される 弾性圧潰部とを具備する合成樹脂製容器蓋において、 該弾性圧潰部は、弾性変形部と被押圧部とを含み、 該弾性変形部は、下環状壁と、該下環状壁の内周縁から上方に延びる円筒壁と 、該円筒壁の上端から半径方向内方に延びる上環状壁とを有し、 該被押圧部は、該弾性変形部の該上環状壁の内周縁から上方に延びる円筒壁と 、該円筒壁に接続された円形上壁とを有する、ことを特徴とする適量排液機能を 備えた合成樹脂製容器蓋、が提供される。
【0009】 前記容器蓋において、該弾性変形部の該上環状壁及び該下環状壁は肉薄であっ て柔軟である、ことが好適である。
【0010】
本考案の容器蓋は、従来の容器蓋と同様に、容器本体の口部に装着されて使用 される。弾性圧潰部の被押圧部の円形上壁を指先にて軸方向下方に押圧すると、 その押圧力は、被押圧部の円筒壁を介して弾性変形部の上環状壁の内周縁に作用 する。上環状壁は、弾性変形部の円筒壁の上端(上環状壁の外周縁)を支点とし て変形し、その内周縁が軸方向下方に移動する。前記押圧力は、更に弾性変形部 の円筒壁を介して下環状壁の内周縁に作用する。下環状壁は、その外周縁を支点 として変形し、その内周縁が軸方向下方に移動する。弾性変形部は、以上のよう に軸方向の力に比較的弱い上環状壁及び下環状壁から徐々に変形してゆく。被押 圧部の更なる押し込みによって、弾性変形部の円筒壁も変形してゆく。弾性変形 部の変形が実質上限界に達すると、被押圧部はその形状を実質上保持しながら弾 性変形部の円筒壁内に沈み込む形態でその移動が停止する。以上の押込操作によ り液体が排液筒から排出される。前記押圧を解除すると、弾性変形部は、その弾 性による復元力により元の形状に戻され、被押圧部は元の位置に戻される。これ により排液筒部分の液体が容器蓋内に引き戻される。
【0011】 前記押圧操作は、弾性変形部の変形が実質上限界に達した時点で、円筒壁と円 形上壁からなる被押圧部がその形状を実質上保持しながら弾性変形部の円筒壁内 に沈み込む形態で確実に停止されるので、被押圧部の押込量は略一定に維持され 、規定された適量排液、特に少量の定量排液が確実になされる。押圧操作の間、 被押圧部は略当初の形状に保持されること、弾性変形部の変形による被押圧部の 押圧方向が一定であること、弾性変形部が軸方向の力に比較的弱い上環状壁及び 下環状壁から徐々に変形してゆくことによる適宜の押圧力により押圧操作を行い 得ること等により、操作性はきわめて良好である。弾性変形部の上環状壁及び下 環状壁が肉薄であって柔軟であるよう構成された場合には、充分容易に弾性的に 変形されるので、操作性は一層向上する。弾性変形部は、下環状壁と、下環状壁 の内周縁から上方に延びる円筒壁と、円筒壁の上端から半径方向内方に延びる上 環状壁とを有する構成である故その復元性に優れ、押圧力が解除された後、的確 なタイミングで確実に元の形状に復元することができる。また容器蓋全体を合成 樹脂により一体成形できるので、制作はきわめて容易である。更に本考案におい ては、多少の制作誤差があったとしても、定量性の確保、良好な操作性、確実な 復元性等の諸特性に影響を及ぼすことがないので、制作は一層容易となる。
【0012】
以下添付図面を参照して、本考案に従って構成された容器蓋の好適具体例につ いて詳細に説明する。図1及び図2を参照して説明すると、全体を番号2で示す 容器蓋は、ポリエチレンの如き適宜の合成樹脂から射出乃至圧縮成形によって一 体に形成されている。この容器蓋2は、直立円筒形状である主側壁4を有する。 主側壁4の所定の角度部位には上下方向略中間に位置する円形でよい開口6が形 成されており、そしてこの開口6に対応して主側壁4から半径方向外方の上方へ 直線状に傾斜して延在する排液筒8が形成されている。排液筒8は円筒形状でよ く、上記開口6から半径方向に延びる排液流路10を規定している。上記主側壁 4の上下方向略中間には、そこから実質上水平に半径方向外方に延びるフランジ 壁12が接続されている。図1を参照することによって理解される如く、フラン ジ壁12は上記排液筒8によって中断されており、排液筒8の外周面がフランジ 壁12に接続されている。フランジ壁12の外周縁には、そこから下方に垂下す る円筒形状の外側壁14が接続されている。上記排液筒8が存在する部位におい ては、外側壁14は排液筒8の外周面下半部から下方に垂下している。図2に明 確に図示する如く、外側壁14の内周面には環状係止突条16が形成されている 。
【0013】 上記主側壁4の上端には、弾性圧潰部18が配設されている。この弾性圧潰部 18は、弾性変形部20と被押圧部22とを含んでいる。弾性変形部20は、上 記主側壁4の上端から半径方向内方へ実質上水平に延びる下環状壁24と、この 下環状壁24の内周縁から上方に実質上鉛直に延びる円筒壁26と、この円筒壁 26の上端から半径方向内方へ実質上水平に延びる上環状壁28とを有する。上 記被押圧部22は、上記上環状壁28の内周縁から上方に実質上鉛直に延びる円 筒壁30と、この円筒壁30の上端に接続された円形上壁32とを有する。弾性 変形部20における上記下環状壁24及び上環状壁28は、比較的肉薄であって 柔軟であることが好適であり、その場合、充分容易に弾性的に変形される。後に 更に言及する如く、被押圧部22の円形上壁32の上面に指を当接せしめてこれ を押圧すると、弾性圧潰部18が図4に2点鎖線で示す通りに弾性的に圧潰され る。
【0014】 図2を参照して説明を続けると、本考案に従って改良された図示の容器蓋2に おいては、排液筒8によって規定される排液流路10は、流路断面積Adを有す る下流部10dと低減された流路断面積Auを有する上流部10uとを有する。 下流部10d及び上流部10uの流路断面形状は共に円形でよい。下流部10d の流路断面積Adは3.0乃至8.0mm2 程度でよい。上流部10uの流路断 面積Auは、下流部10dの流路断面積Adよりも相当小さくて、1.0乃至2 .0mmであるのが好ましい。下流部10dの流動方向長さl1 は4.0乃至8 .0mm程度でよい。主側壁4に形成されている開口6の断面形状及び寸法は上 流部10uの断面形状及び寸法と合致せしめられているのが好都合であり、この 場合主側壁4の内面から上流部10uの下流端までの流動方向長さl2 は1.5 乃至4.0mm程度でよい。排液流路10を規定する排液筒8は、実質上水平或 いは幾分下方に傾斜して半径方向外方に延在するようになすこともできるが、図 2に図示する通り、5乃至30度程度でよい傾斜角度αをなして上方に傾斜して 半径方向外方に延在しているのが好都合である。
【0015】 図2と共に図3を参照して説明すると、本考案に従って改良された図示の容器 蓋2においては、主側壁4の内面には、上記開口6から実質上鉛直に主側壁4の 下端まで延びる戻し溝34が形成されている。主側壁4の内面には、更に、上記 開口6の両側を実質上鉛直に主側壁4の上端から下端まで延びる一対の戻し突条 36が形成されている。
【0016】 図4を参照して説明すると、上述した通りの容器蓋2は、辣油、食酢或いはコ ーヒー用液体クリーム等の液体を収容した容器本体38に適用される。ガラス又 は適宜の合成樹脂から形成することができる容器本体38は、上面が開口された 円筒形状の口頸部40を有する。口頸部40の外周面には、環状係止溝42が形 成されている。容器本体38の口頸部40を容器蓋2の主側壁4と外側壁14と の間に挿入せしめることによって、口頸部40に容器蓋2が装着される。かくす ると、外側壁14の内周面に形成されている係止突条16が口頸部40の外周面 に形成されている係止溝42に係合し、かくして口頸部40に容器蓋2が係着さ れる。
【0017】 容器本体38内に収容されている液体を適量排出する時には容器本体38を把 持して直立状態から略90度傾斜せしめ、容器蓋2に形成されている排液筒8の 下流端を下方に指向せしめる。次いで、容器蓋2の被押圧部22の円形上壁32 に指を当接せしめてこれを押圧し、図4に2点鎖線で図示する如く、弾性圧潰部 18を弾性変形せしめる。更に具体的には、弾性圧潰部18の被押圧部22の円 形上壁32を指先にて軸方向下方(図2及び図4の下方)に押圧すると、その押 圧力は、被押圧部22の円筒壁30を介して弾性変形部20の上環状壁28の内 周縁に作用する。上環状壁28は、弾性変形部20の円筒壁26の上端(上環状 壁28の外周縁)を支点として変形し、その内周縁が軸方向下方に移動する。前 記押圧力は、更に弾性変形部20の円筒壁26を介して下環状壁24の内周縁に 作用する。下環状壁24は、その外周縁である主側壁4の上端を支点として変形 し、その内周縁が軸方向下方に移動する。弾性変形部20は、以上のように軸方 向の力に比較的弱い上環状壁28及び下環状壁24から徐々に変形してゆく。弾 性変形部20の変形が実質上限界に達すると、被押圧部22はその形状を実質上 保持しながら弾性変形部20の円筒壁26内に沈み込む形態でその移動が停止す る(図4の2点鎖線参照)。かくすると、弾性圧潰部18の弾性変形に起因する 容器蓋2内の容積の低減により、容器本体38及び容器蓋2内の気圧が増大し、 従って、上述した容積の低減量に対応した適量の液体が排液筒8から排液される 。
【0018】 上記の通りにして適量排液を終了した後、被押圧部22の円形上壁32の押圧 を解除すると、弾性変形部20は、その弾性による復元力により元の形状に戻さ れ、被押圧部22は元の位置に戻される。すなわち弾性圧潰部18は元の状態に 弾性的に復元せしめられる。
【0019】 前記弾性圧潰部18の押圧操作は、弾性変形部20の変形が実質上限界に達し た時点で、円筒壁30と円形上壁32からなる被押圧部22がその形状を実質上 保持しながら弾性変形部20の円筒壁26内に沈み込む形態で確実に停止される ので、被押圧部22の押込量は略一定に維持され、規定された適量排液、特に少 量の定量排液が確実になされる。押圧操作の間、被押圧部22は略当初の形状に 保持されること、弾性変形部20の変形による被押圧部22の押圧方向が一定で あること、弾性変形部20が軸方向の力に比較的弱い上環状壁28及び下環状壁 24から徐々に変形してゆくことによる適宜の押圧力により押圧操作を行い得る こと等により、操作性はきわめて良好である。弾性変形部20の上環状壁28及 び下環状壁24が肉薄であって柔軟であるよう構成された場合には、充分容易に 弾性的に変形されるので、操作性は一層向上する。弾性変形部20は、下環状壁 24と、下環状壁24の内周縁から上方に延びる円筒壁26と、円筒壁26の上 端から半径方向内方に延びる上環状壁28とを有する構成である故その復元性に 優れ、押圧力が解除された後、的確なタイミングで確実に元の形状に復元するこ とができる。また容器蓋2全体を合成樹脂により一体成形できるので、制作はき わめて容易である。更に本考案においては、多少の制作誤差があったとしても、 定量性の確保、良好な操作性、確実な復元性等の諸特性に影響を及ぼすことがな いので、制作は一層容易となる。
【0020】 排液操作終了後、容器本体38を直立状態に戻してテーブル上面等に載置し静 止せしめる。かくすると、前記したように容器蓋2の弾性圧潰部18が元の状態 に弾性的に復元し、これによって容器本体38及び容器蓋2内に幾分かの負圧が 生成されること、そしてまた容器蓋2の排液筒8は上方に傾斜して半径方向外方 に直線状に延在していることに起因して、適量排液時に排液筒8を満たしていた 液体は、排液筒8内をその上流に向けて流動し容器本体38内に流入する。
【0021】 容器蓋2は、本来その容積が小さいことから適量(少量)排液を目的として使 用されるものであり、弾性圧潰部18の復元に起因する前記負圧による吸引力は 弱い。従って適量排液後、弾性圧潰部18の復元によって排液筒8内の液体が完 全に容器本体38内に引き戻されず、残留する場合がある。容器蓋2においては 、例えそのような残留があったとしても、弾性圧潰部18の復元に起因する前記 負圧によって、少なくとも上流部10uの下流端(下流部10dの上流端)まで 液体を吸引させておけば(前記負圧による吸引力が弱くとも、この部位までの吸 引は常に確実に行なわれる)、この残液は、上流部10u(開口6)の流路断面 積Auが下流部10dの流路断面積Adより小さくせしめられていることによる 毛管現象に起因すると推定される吸引力の作用により、容器本体38内に確実に 引き戻されるのである。すなわち弾性圧潰部18の復元に起因する負圧による吸 引力と、上流部10u(開口6)の流路断面積Auが下流部10dの流路断面積 Adより小さくせしめられていることによる毛管現象に起因すると推定される吸 引力との相乗作用により、本来、適量排液後の吸引力の弱い容器蓋2においても 、排液筒8内の液体を確実に容器本体内に引き戻すことができる。
【0022】 図示の容器蓋2においては、排液筒8内をその上流端まで流動した液体は、主 側壁4の内面に形成されている戻し溝34に円滑に進入し、かかる戻し溝34内 を流下する。容器本体38を傾斜せしめて適量排液を遂行する際には、容器蓋2 の弾性圧潰部18内に液体が充満する。而して、主側壁4の内面には一対の戻し 突条36が形成されている故に、容器本体38が直立状態に戻されると、容器蓋 2の弾性圧潰部18を充満していた液体は、排液筒8内に進入することなく、上 記一対の戻し突条36に沿って円滑に流下する。
【0023】
本考案に従って改良された容器蓋によれば、被押圧部を指先にて一度押圧する ことにより、規定された適量排液(特に少量の定量排液)が確実になされ、よっ て定量性が確保される。また、適宜の押圧力にて操作することができるので、良 好な操作性が確保される。更に、被押圧部に対する押圧力を解除することにより 、的確なタイミングで元の形状に復元することができるので、確実な復元性も達 成される。容器蓋全体を合成樹脂により一体成形できるので、制作はきわめて容 易である。万一、制作上多少の誤差が生じた場合においても、前記効果に影響を 及ぼすことがないので、制作は一層容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に従って構成された合成樹脂製容器蓋の
一具体例を示す斜視図。
一具体例を示す斜視図。
【図2】図1の容器蓋を示す断面図。
【図3】図1の容器蓋の内側を示す斜面図。
【図4】図1の容器蓋を容器の口頸部に装着した状態
を、一部を断面で示す側面図。
を、一部を断面で示す側面図。
2 容器蓋 4 主側壁 6 開口 8 排液筒 18 弾性圧潰部 20 弾性変形部 22 被押圧部 24 下環状壁 26 円筒壁 28 上環状壁 30 円筒壁 32 円形上壁 38 容器本体 40 容器本体口頸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 阿部 勝 東京都千代田区内幸町1丁目3番1号 日 本クラウンコルク株式会社内 (72)考案者 竹国 正勝 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラウ ンコルク株式会社平塚工場内 (72)考案者 岡 賢博 東京都千代田区内幸町1丁目3番1号 日 本クラウンコルク株式会社内 (72)考案者 石井 修 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラウ ンコルク株式会社平塚工場内
Claims (3)
- 【請求項1】 排液筒と、該排液筒を通して適量排液す
るために押圧される弾性圧潰部とを具備する合成樹脂製
容器蓋において、 該弾性圧潰部は、弾性変形部と被押圧部とを含み、 該弾性変形部は、下環状壁と、該下環状壁の内周縁から
上方に延びる円筒壁と、該円筒壁の上端から半径方向内
方に延びる上環状壁とを有し、 該被押圧部は、該弾性変形部の該上環状壁の内周縁から
上方に延びる円筒壁と、該円筒壁に接続された円形上壁
とを有する、ことを特徴とする適量排液機能を備えた合
成樹脂製容器蓋。 - 【請求項2】 該弾性変形部の該上環状壁及び該下環状
壁は肉薄であって柔軟である、請求項1記載の適量排液
機能を備えた合成樹脂製容器蓋。 - 【請求項3】 該弾性変形部の該上環状壁及び該下環状
壁並びに該被押圧部の該円形上壁はそれぞれ実質上水平
に延び、該弾性変形部の該円筒壁及び該被押圧部の該円
筒壁はそれぞれ実質上鉛直に延びる、請求項1又は請求
項2記載の適量排液機能を備えた合成樹脂製容器蓋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995001412U JP2558868Y2 (ja) | 1995-02-10 | 1995-02-10 | 適量排液機能を備えた合成樹脂製容器蓋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995001412U JP2558868Y2 (ja) | 1995-02-10 | 1995-02-10 | 適量排液機能を備えた合成樹脂製容器蓋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0744730U true JPH0744730U (ja) | 1995-11-28 |
JP2558868Y2 JP2558868Y2 (ja) | 1998-01-14 |
Family
ID=11500778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1995001412U Expired - Lifetime JP2558868Y2 (ja) | 1995-02-10 | 1995-02-10 | 適量排液機能を備えた合成樹脂製容器蓋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2558868Y2 (ja) |
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1995
- 1995-02-10 JP JP1995001412U patent/JP2558868Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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