JPH074471U - カード繰り出し・取り込み装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カードの取り込みと繰り出しとができる。 【構成】 カード集積部15，16のカードを一端側に開口
したカード入出口17側に押圧する押圧手段18を設ける。
カード集積部15，16のカード入出口側に、正逆両方向に
回転可能な搬送手段の送りベルト36を設ける。１枚のカ
ードのみの通過を許容する狭小間隙をこのカード入出口
17との間に保持するとともにカード入出口との間に広い
間隙を保持する移動可能なゲート部材の可動厚み規制部
材39を設ける。カード集積部15，16のカード入出口17側
に退避位置と集積部15，16内に突出した突出位置とに移
動可能な押圧部材の押圧プーリ30を可動厚み規制部材39
に連動させる。 【効果】 カードの繰り出し時には、押圧部材をカード
集積部のカード入出口から退避または突出移動させ、ゲ
ート部材を狭小または幅広間隙保持状態できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えばパチンコホールにおいて利用される遊技カードといわれるプ リペイドカードなどを管理するカード管理機などにおいて、収納するカードを繰 り出し処理することができるようにするとともに、送り込まれてくるカードを取 り込み処理することのできるカード繰り出し・取り込み装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のカード処理装置は、集積されたカードを１枚ずつ繰り出し処理 する繰り出し装置と、１枚ずつ搬送されてくるカードを取り込み処理する収納装 置はそれぞれ個別に設けた構造が採られていた。

【０００３】 また、実開平１−１２３２６５号公報に記載されるように、単一の機体内に収 納されたカードを繰り出し処理するとともに送り込まれたカードを取り込み処理 することのできるカード送り込み装置が知られている。このカード送り込み装置 は、カード収納部に収納されたカードをカード処理部に繰り出すとともにカード 処理部から送り込まれたカードを前記カード収納部と別のリジェクトスタッカー に取り込む構造が採られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

近年、カードの利用方法の多様化に伴い、カード管理機として、収納したカー ドを繰り出すとともにこのカードを取り込むカード繰り出し・取り込み装置が要 望されている。しかしながら上記従来の装置では、予め収納していたカードは繰 り出すことができるが、このカードを取り込むことができなかった。

【０００５】 例えば、パチンコホールなどにおいて利用される遊技カードといわれるプリペ イドカードなどのカードを管理するものである。通常、図６に示すように、カー ド会社１から価値付けされた遊技カード（金額毎に複数種類）が納品され、パチ ンコホールの事務所内のカード管理機２にまとめて収納管理される。そして、こ のカード管理機２から所定種類の遊技カードを所定枚数だけそれぞれ取り出し、 パチンコホール内のカード販売機３に分配装着する。また、カード販売機３で遊 技カードを購入した客は、遊技カードを使ってパチンコ玉やメダルなどの遊技媒 体を貸出し機から借り出す。そして、付加されていた価格価値が全て使用された 遊技カードは廃却される。また、カード販売機３内に残留した遊技カードは、防 犯上の理由により回収されて再びカード管理機２に収納するようにしている。

【０００６】 本考案は上記問題点に鑑みなされたもので、送り込まれる搬送されてきたカー ドを取り込むとともに該カードを繰り出すことができるカード繰り出し・取り込 み装置を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案のカード繰り出し・取り込み装置は、収納しているカードを繰り出すと ともに、送られてくるカードを取り込むカード繰り出し・取り込み装置において 、カードを集積状態に収納し一端側にカード入出口を開口したカード集積部と、 このカード集積部内に設けられこのカード集積部内に集積されたカードをこのカ ード集積部のカード入出口側に押圧する押圧手段と、前記カード集積部のカード 入出口側に設けられ正逆両方向に回転可能な搬送手段と、前記カード入出口に設 けられ１枚のカードのみの通過を許容する間隙をこのカード入出口との間に保持 した狭小間隙保持状態とこの狭小間隙より広い間隙をこのカード入出口との間に 保持した幅広間隙保持状態とに移動可能なゲート部材と、前記カード集積部のカ ード入出口側に設けられこのカード入出口より退避した退避位置と集積部内に突 出した突出位置とに移動可能に取り付けられた押圧部材と、前記押圧部材の退避 位置への移動とゲート部材の幅狭間隙保持状態への移動および前記押圧部材の突 出位置への移動とゲート部材の幅広間隙保持状態への移動を連動させる連動機構 とを備えたものである。

【０００８】

【作用】 本考案のカード繰り出し・取り込み装置は、繰り出し時には、連動機構によっ て押圧部材をカード集積部の底面のカード入出口から退避した位置に移動させ、 ゲート部材を狭小間隙保持状態として、カード入出口から繰り出されたカードを 搬送手段によって繰り出す。

【０００９】 また、収納時には、連動機構によって押圧部材をカード入出口からカード集積 部に突出した位置に移動させて集積収納したカードをカード入出口から内方に押 圧するとともにゲート部材を幅広間隙保持状態として、搬送手段によって送り込 まれるカードを取り込む。

【００１０】

【実施例】

次に、本考案の一実施例のカード繰り出し・取り込み装置を備えたカード管理 機を図面について説明する。

【００１１】 図４に示すように、管理機機体10には、カード投入・投出部11と、取り扱うカ ードの種類（通常は５種類）と同数のカード収納部12およびこれらのカード投入 ・投出部11とカード収納部12とを結ぶカード搬送路13とを備えている。このカー ド搬送路13には計数センサ14が設けられている。

【００１２】 前記カード投入・投出部11のカード集積部15と前記カード収納部12のカード集 積部16には底部のカード入出口17に向って集積されたカードを図示しないばね手 段により押圧する押圧手段の押圧板18がそれぞれ設けられ、このカード入出口17 にはカード19の繰り出し・取り込み機構20がそれぞれ配置されている。また、図 示していないが、前記カード搬送路13には振り分け機構が配置され、カード投入 ・投出部11から搬送されるカード19を所定のカード収納部12に送り込むとともに 、各カード収納部12から搬送されるカード19をカード投入・投出部11に送り込む 。

【００１３】 次に、カード投入・投出部11およびカード収納部12にそれぞれ設けられたカー ド繰り出し・取り込み機構を図１ないし図３について説明する。

【００１４】 カード投入・投出部11およびカード収納部12には略同一構造のカード繰り出し ・取り込み機構20が取り付けられている。なお、図１および図２ではカード投入 ・投出部11に取り付けられカード19をカード収納部12に向けて繰り出すとともに このカード収納部12から送り込まれたカード19を取り込む送りカード繰り出し・ 取り込み機構20を示している。

【００１５】 前記カード投入・投出部11のカード集積部15，16の底部に形成したカード入出 口17の外側上方位置には、周面にカード19の縁部に係合して繰り出す段差21を有 する回転円板22が回転軸23に取り付けられ、この回転円板22の回転軸23にはカム 板24が取り付けられている。このカム板24に係合する係合縁25を形成した振動部 材26が軸27によって回動自在に取り付けられ、この振動部材26の係合縁25はこの 振動部材26に係止した引っ張りばね28の付勢力によって前記カム板24に圧接され 、前記回転円板22の回転によって回転するカム板24により振動部材26は軸27を中 心として往復振動する。そして、この振動部材26の先端部は前記カード集積部15 ，16のカード入出口17に臨ませられているカードに振動を与える振動付与部23a に形成されている。

【００１６】 前記カード集積部15，16の底部に開口したカード入出口17の外側下部位置には 、ブラケット29に押圧部材となる押圧プーリ30が軸31にて回転自在に支持され、 この押圧プーリ30の下側に搬入出側プーリ32が回転軸33にて回転自在に軸支され 、この押圧プーリ30と搬入出側プーリ32との間に搬送手段の送りベルト36が張設 されている。そして、この搬入出側プーリ32の回転軸33は図示しない電動機によ って正逆回転可能となっている。

【００１７】 また、この搬入出側プーリ32の回転軸33に前記ブラケット29が回動自在に支持 され、このブラケット29の下端にはソレノイド34の吸引杆35が枢着連結されてい る。そして、このソレノイド34が非励磁状態では前記押圧プーリ30がカード集積 部15，16内から退避した位置にあり、励磁状態では前記押圧プーリ30がカード集 積部15，16内に突出した位置にある。

【００１８】 また、前記カード集積部15，16のカード入出口17の下部には固定厚み規制部材 38が固定され、この固定厚み規制部材38に対向してゲート部材となる可動厚み規 制部材39が設けられている。この固定厚み規制部材38の先端は前記カード集積部 15，16の外方に突出され、この固定厚み規制部材38の先端上面は下方に向って傾 斜面40に形成されている。また、前記可動厚み規制部材39の上部は連動機構とな る揺動アーム41に取り付けられ、この揺動アーム41は軸41a にて前記ブラケット 29に支持されている。また、この可動厚み規制部材39は、圧縮ばね42により前記 固定厚み規制部材38に接近する方向に付勢され、通常は両厚み規制部材38，39の 間隔がカード１枚分の厚みより広くかつ２枚分の厚みより狭くなるように保持さ れている。

【００１９】 そして、この揺動アーム41は前記ブラケット29のソレノイド34の励磁動作によ り、前記可動厚み規制部材39の先端を移動させ、この可動厚み規制部材39と前記 固定厚み規制部材38との間隔を拡げる。すなわち、前記押圧部材の押圧プーリ30 の退避位置への移動とゲート部材の可動厚み規制部材39の幅狭間隙保持状態への 移動および前記押圧プーリ30の突出位置への移動と可動厚み規制部材39の幅広間 隙保持状態への移動が連動機構の揺動アーム41にて連動される。

【００２０】 また、前記搬入出側プーリ32に対向して圧接される回転ローラ44が設けられ、 この搬入出側プーリ32と回転ローラ44との搬入出側に一対の案内ローラ45，46が 設けられ、この案内ローラ45，46の搬入出側に前記カード搬送路13の搬送ベルト 47が設けられている。

【００２１】 また、図示しない操作部には、「入庫」「通常」「集計」のモードを選択する モード選択キー、処理するカードの種類（例えば１０００円、２０００円、３０ ００円、５０００円、１００００円）を選択するカード選択スイッチ、処理する カードの枚数を入力するテンキー、カードの投出あるいは取り込みの実行を指示 する実行キー、カードの種類別在庫枚数を表示部に表示させる在庫表示スイッチ 、集計表のプリントアウトを指示するプリントアウトキーなどのスイッチ類およ び表示部が備えられている。

【００２２】 次に、このカード管理機の操作手順を図５のフロー図を参照して説明する。

【００２３】 カード会社から納品された遊技カードをカード管理機に収納する時には、モー ド選択キーによって「入庫」を選択する（ステップ１）。そして、カード（１種 類、例えば１０００円）をカード投入・投出部11にセットした後、カード選択ス イッチによって「１０００円」を選択し（ステップ２）、テンキーによって取り 込み枚数またはセットした全数の指定を入力する（ステップ３）。次に，実行キ ーを操作すれば（ステップ４）、カードが取り込まれ（ステップ５）、所定のカ ード収納部12に収納される。また、各カード販売機から回収されたカードを収納 する場合も同様である。

【００２４】 また、カード販売機に分配するためにカードを取り出す時には、モード選択キ ーによって「通常」を選択する（ステップ11) 。取り出したいカードの種類をカ ード選択スイッチによって選択し（ステップ12）、取り出したい数をテンキーに よって入力する（ステップ13）。実行キーを押せば（ステップ14）、対応する収 納部12からカードが繰り出され（ステップ15）、カード投入・投出部に集積され る。

【００２５】 さらに、集計表を打ち出す場合には、モード選択キーによって「集計」を選択 し（ステップ21）、プリントアウトキーを操作する（ステップ22）と集計表が印 刷される（ステップ23）。

【００２６】 そして、いずれのモードにおいても、在庫表示スイッチを操作すれば種類別の カードの在庫数を表示させることができる。

【００２７】 次にこの実施例の作用を説明する。

【００２８】 カード集積部15，16内のカード19を繰り出す場合は図１に示すように、ソレノ イド34は励磁されておらず、押圧プーリ30はカード集積部15，16のカード入出口 17内から外方に退避するとともに、両厚み規制部材38，39の間隔は１枚のカード 19の厚みより広く、２枚のカード19の厚みより狭い狭小間隔状態に保持されてい る。この状態で図１矢指方向に回転円板22を回転させるとともに搬送ベルト47を 駆動させると、カード集積部15，16に集積されたカード19のうち最前位のカード 19の上端面を回転円板22の段差21が押し出される。押し出されたカード19は引き 続いて送りベルト36によって 送り出され、搬送ベルト47に受け渡される。最前位のカード19の移動に引きずら れて次位のカード19が送り出されようとしても、厚み規制部材38，39によって規 制される。この回転円板22を連続回転させることにより、カード19の連続高速繰 り出しができる。そして、振動部材26の振動付与部23a によって振動が加えられ ているため、カード19が高速で繰り出されても集積されているカード19の回転円 板22への押し付けが不安定になることがない。

【００２９】 また、搬送ベルト47によって搬送されてきたカード19をカード集積部15，16内 に集積収納する場合は、図３に示すように、ソレノイド34が励磁され、押圧プー リ30がカード集積部15，16内に移動するとともに、可動厚み規制部材39の先端が 図中右方向に移動する。押圧プーリ30の突出によって集積されたカードが図中左 方向に押し込まれ、次のカードを受入れる空間が形成される。一方、可動厚み規 制部材39の先端の移動によりカードの進入が容易になる。この状態で、搬送ベル ト47、送りベルト36および回転円板22が図３矢指方向に駆動される。搬送ベルト 47で搬送されてきたカードは、間隔が拡がった両厚み規制部材38，39の間を通っ てカード集積部15，16内に進入する。この時、集積されたカードは押し込まれて いるので、カードの先端同士が衝突することはない。さらに、カードは送りベル ト36および回転円板22によってカード集積部15，16に送り込まれ、その先端が振 動部材26の先端部に接触する位置に達すれば、取り込み動作が終了する。

【００３０】

【考案の効果】

本考案によれば、カードの繰り出し時には、連動機構によって押圧部材をカー ド集積部のカード入出口から退避した位置に移動させ、ゲート部材を狭小間隙保 持状態として、カード入出口から繰り出されたカードを搬送手段によって繰り出 すことができ、また、収納時には、連動機構によって押圧部材をカード入出口か らカード集積部に突出した位置に移動させて集積収納したカードをカード入出口 から内方に押圧するとともにゲート部材を幅広間隙保持状態として、搬送手段に よって送り込まれるカードを取り込むことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例のカード繰り出し・取り込み
装置のカードを繰り出す状態を示す側面図である。

【図２】同上カードを取り込む状態を示す側面図であ
る。

【図３】同上斜視図である。

【図４】同上カード繰り出し・取り込み装置機構を設け
たカード管理機の内部構造を示す説明図である。

【図５】同上カード管理機の操作手順を示すフロー図で
ある。

【図６】遊技カードの運用形態を示す説明図である。

【符号の説明】

15，16 カード集積部 17 カード入出口 18 押圧手段の押圧板 19 カード 30 押圧部材となる押圧プーリ 36 搬送手段の送りベルト 39 ゲート部材の可動厚み規制部材 41 連動機構の揺動アーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 収納しているカードを繰り出すととも
   に、送られてくるカードを取り込むカード繰り出し・取
   り込み装置において、 カードを集積状態に収納し一端側にカード入出口を開口
   したカード集積部と、 このカード集積部内に設けられこのカード集積部内に集
   積されたカードをこのカード集積部のカード入出口側に
   押圧する押圧手段と、 前記カード集積部のカード入出口側に設けられ正逆両方
   向に回転可能な搬送手段と、 前記カード入出口に設けられ１枚のカードのみの通過を
   許容する間隙をこのカード入出口との間に保持した狭小
   間隙保持状態とこの狭小間隙より広い間隙をこのカード
   入出口との間に保持した幅広間隙保持状態とに移動可能
   なゲート部材と、 前記カード集積部のカード入出口側に設けられこのカー
   ド入出口より退避した退避位置と集積部内に突出した突
   出位置とに移動可能に取り付けられた押圧部材と、 前記押圧部材の退避位置への移動とゲート部材の幅狭間
   隙保持状態への移動および前記押圧部材の突出位置への
   移動とゲート部材の幅広間隙保持状態への移動を連動さ
   せる連動機構とを備えたことを特徴とするカード繰り出
   し・取り込み装置。