JPH074445A - 正,逆転および追越回転可能なクラッチ機構 - Google Patents

正,逆転および追越回転可能なクラッチ機構

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JPH074445A
JPH074445A JP14193293A JP14193293A JPH074445A JP H074445 A JPH074445 A JP H074445A JP 14193293 A JP14193293 A JP 14193293A JP 14193293 A JP14193293 A JP 14193293A JP H074445 A JPH074445 A JP H074445A
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JP
Japan
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shaft
driven
coil spring
rotated
arrow
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Pending
Application number
JP14193293A
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English (en)
Inventor
Ichiro Sakamaki
一郎 坂巻
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SANKYO JIKOU KK
Original Assignee
SANKYO JIKOU KK
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Publication date
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Publication of JPH074445A publication Critical patent/JPH074445A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コイルスプリングを用いたワンウェイクラッ
チ機構を改良して、駆動軸から被動軸に向けて正転およ
び逆転を伝動することができ、しかも被動軸から駆動軸
に向けては正転も逆転も伝動されないような自動クラッ
チ機構を提供する。 【構成】 コイルスプリング3は駆動軸4のクラッチド
ラム4aに嵌合され、かつ、該コイルスプリング3の両
端にそれぞれ突出部3a,同3bが形成されている。上
記突出部3a,3bはスプリング座6を介して被動管軸
5に係着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動軸の回転を、正回
転,逆回転ともに被動管軸に伝動することができ、しか
も、駆動軸が停止していても被動管軸がフリーに回転し
得るように改良したクラッチ機構に関するものであっ
て、こうした機能を有することにより、駆動軸が被動管
軸を駆動している状態において、該被動管軸に外力を与
えて駆動軸よりも高速で追越回転することも可能にな
り、特に、自動車の伝動機構に適用するに好適である。
【0002】
【従来の技術】正転もしくは逆転の何れか一方のみを伝
動することができ、かつ、駆動軸が停止していても被動
転がフリーに回転(ただし、正転もしくは逆転の一方の
み)し得るクラッチ機構として、図4(A)に示すコイ
ルスプリング式のクラッチ機構が公知である。上記図4
はコイルスプリング式のクラッチ機構を模式的に描いた
斜視図であって、(A)は従来例における原理的説明図
であり、(B)は本発明における原理的説明図である。
(図4(A)参照)シャフト1にコイルスプリング2が
外嵌され、該コイルスプリングの一端が折り曲げられて
突出部2aを形成している。この突出部2aに矢印L1
方向の回転力を加えると、該コイルスプリング2はシャ
フト1に巻きついて締めつける形となり、該シャフト1
は矢印L2のごとく同方向に回転せしめられる。前記突
出部2aを矢印R1方向に回すと、該コイルスプリング
2はシャフト1に巻きつこうとせず、従って該シャフト
1は矢印R2方向に伝動されない。また、コイルスプリ
ング2の突出部2aを保持して静止せしめた状態でシャ
フト1を矢印R2方向に回すと、該突出部2aは矢印R1
方向に回される方向の力を伝達される。このような作用
を生ずる原理は、「シャフト1が矢印R2方向に回され
るということは、突出部2aがシャフト1に対して相対
的に、矢印L1方向に回されることである」と考えれば
容易に納得される。そして、シャフト1が矢印L2方向
に回転しても、同様の理由により突出部2aは回転力を
受けない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図4(A)に示した公
知技術はいわゆるワンウェイクラッチであって、例えば
シャフト1の正転(矢印R2)を伝動するように構成す
ると、シャフト1の逆転(矢印L2)は伝動されない。
本発明は上述の事情に鑑みて為されたものであって、駆
動側の軸が正転したときも、逆転したときも、その回転
を被動側の軸に伝動することができ、かつ、駆動側の軸
が停止しているとき被動側の軸はフリーに回転すること
ができ、しかも、駆動側の軸が或る速度で正転,逆転し
ているとき、被動側の軸が外力を受けると上記正,逆転
を追い越して、それよりも速く正,逆転し得るクラッチ
機構を提供することを目的とする。このような機能を有
するクラッチ機構は、動力駆動される機器類全般に応用
することが出来るが、とりわけ自動車におけるエンジン
の回転出力を車輪に伝える伝動系に好適である。
【0004】
【課題を解決するための手段】まず、図4を参照して本
発明の基本的原理について説明する。同図(A)に示し
た従来例のコイルスプリング式クラッチ機構を、同図
(B)のごとく改良して、コイルスプリング3の両端に
それぞれ突出部3a,同3bを形成する。突出部3a付
近の構造は、前述した従来例における突出部2a付近の
構造と類似であって、該突出部3aを矢印L1方向に回
すとシャフト1が矢印L2方向に回され、該突出部3a
を矢印R1方向に回してもシャフト1は回転力の伝動を
受けない。そして、突出部3bを矢印R3方向に回すと
シャフト1は矢印R2方向に回される。同様の原理によ
り、突出部3aを保持してシャフト1を矢印R2方向に
回すと該突出部3aは矢印R1方向の回転力を伝動さ
れ、該シャフト1を矢印L2方向に回しても該突出部3
aは回転力の伝動を受けない。
【0005】また、突出部3bを突出してシャフト1を
矢印L2方向に回すと該突出部3bは矢印L3方向の回転
力を受け、シャフト1を矢印R2方向に回しても該突出
部3bは回転力の伝動を受けない。上述の原理に基づい
て創作した本発明に係るクラッチ機構の構成は、駆動側
の軸と被動側の管軸とが同心状に配置されており、両端
に突出部を有するコイルスプリングが上記駆動側の軸に
嵌合されており、上記コイルスプリングの両端の突出部
のそれぞれが前記被動側の軸に対して、円周方向の遊隙
を介して係着されていて、駆動軸の正転および逆転が、
それぞれ前記コイルスプリングを介して被動管軸に伝動
され、被動管軸の回転は駆動軸に対して伝達されないよ
うになっていることを特徴とする。
【0006】
【作用】上記の構成によると、駆動側の軸が正転すると
コイルスプリングを介して被動側の管軸が正転方向の伝
動を受ける。また、駆動側の軸が逆転するとコイルスプ
リングを介して被動側の管軸が逆転方向の伝動を受け
る。さらに、被動側の管軸が外力を受けると、駆動軸の
正転,逆転を追い越して、該駆動軸よりも高速で正転,
逆転することもできる。また、駆動軸が停止していると
き被動管軸が回転外力を受けるとフリーに回転すること
ができる。こうした機能は、動力で駆動される機械装置
全般に広く応用できるが、特に自動車の伝動系統に適用
したときデファレンシャルギヤの省略を可能ならしめ、
デファレンシャルギヤに起因する不具合(例えば軟弱地
での空転)が防止される。
【0007】
【実施例】次に、図1ないし図3を順次に参照しつつ本
発明の実施例を説明する。図1においては、製作上の都
合で別体に作成した部材であっても、組立ての際に一体
的に結合して、作動時にも一体の部材として作用する部
材は1個の部材として描いてある。図1は、本発明に係
る正,逆転および追越回転可能なクラッチ機構の1実施
例を示す断面図である。図2は上記実施例におけるC−
C断面を描いた矢視図である。図3は上掲の図2に示し
たD−D断面展開図であって、(A)は正転状態を、
(B)は逆転状態を、それぞれ模式的に描いてある。図
1に示したコイルスプリング3は、本発明の基本的な原
理図である図4(B)に示したコイルスプリング3と同
様ないし類似の構成部材である。駆動軸4と被動管軸5
とは、図外のベアリングによって相対的な回転自在に、
かつ同心に保持されている。上記駆動軸4の一部に、前
記コイルスプリング3と嵌合するクラッチドラム4aが
形成されている。上記クラッチドラム4aに嵌め合わさ
れたコイルスプリング3の両端に形成されている突出端
3a,3bは、それぞれスプリング座6を介して被動管
軸5に係合されている。その係合状は、図1のC−C矢
視図を示した図2に表わされているように、周方向の遊
隙Sが設けられている。この遊隙の配置を、そのD−D
断面展開図である図3に示されているごとくである。前
記のスプリング座6は一体の部材であるが本図1にはそ
の断面が3個所に現われているので、該3個所のそれぞ
れに図面参照番号6を付してある。
【0008】次に、以上のごとく構成された本実施例の
作用について、図3を参照しつつ次に述べる。説明の便
宜上、図4に示したR1〜R3方向を正転Rと呼び、L1
〜L3方向を逆転Lと呼ぶことにする。ただし、本発明
において正,逆転の呼称は任意に定め得るものである。
図3においては、上記の正転R,逆転Lがそれぞれ付記
した矢印R,矢印Lのごとくである。
【0009】力の伝達経路は、通常の伝動状態において
は、コイルスプリング3→スプリング座6の方向であ
り、これと反対方向の力が掛かったときは後述のごとく
伝動が遮断される。矢印P1〜P4はコイルスプリング3
とスプリング座6との間に作用する力の方向のみを表わ
してあり、これらの矢印の長さが力の大きさを表わすも
のではない。そして、下記の説明における上記の力の作
用方向を表わす矢印P1〜P4は、コイルスプリング3が
スプリング座6を引っ張る力の方向として用いる場合
と、スプリング座6がコイルスプリング3を押す力の方
向として用いる場合とが有る。図3(A)において駆動
軸4が正転Rすると、コイルスプリング3は正転方向に
共回りしようとして、その突出部3aがスプリング座6
を矢印P1方向に引っ張る。これに伴って該コイルスプ
リング3は駆動軸4に向けて締め付け作用を生じ、該コ
イルスプリング3と駆動軸4とは「クラッチ接」の状態
となる。この状態において突出部3a真近部の空隙Sは
前記矢印P1と反対方向に寄せられている。また、他端
側の突出部3bは回転力の伝動に関して遊んでおり、該
突出部3b真近部の空隙は正,逆転両側に分かれた空隙
S′,S″となっている。このように空隙S′,S″を
配分することは、スプリング座6と被動管軸5との凹凸
形状を適宜に設定して行うことができ、必ずしも本例
(図3)の通りでなくても良い。
【0010】このようにしてコイルスプリング3が正転
方向に回されると、スプリング座6が正転方向に回さ
れ、被動管軸5も正転R方向に回される。
【0011】上記と反対に駆動軸4が停止していて被動
管軸5が正転(矢印R)方向に回されると、スプリング
座6がコイルスプリング3の突出端3aを矢印P1方向
に押すので、該コイルスプリング3と駆動軸4とは「ク
ラッチ断」の状態になり、被動管軸5はフリーに回転す
ることができる。同様の理由により、駆動軸4が或る回
転速度で正転(矢印R)しているとき、被動管軸5はそ
れよりも高速で駆動軸4の正転を追い抜いて回転するこ
ともできる。
【0012】図3(A)について以上に説明したのは、
駆動軸4もしくは被動管軸5が矢印R方向に正転した場
合の作用である。次に、図3(B)を参照して矢印L方
向に逆転した場合について説明する。駆動軸4が逆転
(矢印L)するとコイルスプリング3が逆転方向に共回
りしようとして、その突出部3bがスプリング座6を矢
印P3方向に引っ張り、該コイルスプリング3と駆動軸
4とは「クラッチ接」の状態となる。この状態でコイル
スプリングの突出端3aは遊んでいる。その反対に被動
管軸5が逆転方向(矢印L)に回されると、スプリング
座6がコイルスプリングの突出端3aを矢印P4方向に
押し、「クラッチ断」の状態となる。
【0013】図5は本発明に係る正,逆転および追越回
転可能なクラッチ機構の適用例における作用,効果の説
明図であって、(A)は自動車の伝動系に用いた場合の
平面図であり、(B)は自動車の伝動系に用いた場合の
背面図であって、いずれも模式的に描いてある。後車軸
RSは左,右に分割されていない1本の軸であって、エ
ンジンEによりトランスミッションTおよび傘歯車装置
KGを介して正,逆転駆動される。左側の後輪HLおよ
び右側の後輪HRは、それぞれ本発明に係るクラッチ機
構Ptを介して前記後車輪RSに装着されている。
【0014】(A)図において自動車(図示省略)の進
行方向は図の上方である。ハンドルを左に切ると、左,
右の後輪HL,HRは旋回中心Oの回りにそれぞれ矢印
a,bのごとく円弧を描いて進行しなければならず、軌
跡円弧bは軌跡円弧aよりも長い。従って左後輪HLに
比して右後輪HRは高速回転しなければならない。こう
した機能を果たさせるため、従来は一般に後車軸(トル
クシャフト)を左右に分割するとともに差動歯車装置
(デファレンシャルギヤ)を設けていた。その結果、旋
回走行に際して左,右後輪の差動を行わせることは出来
たが、構造が複雑で製造コストが高価であった。さら
に、(B)図のごとく、例えば右後輪HRが軟弱地盤に
陥没したとき左後輪HLが硬地盤上に乗っていても該左
後輪HLが回転トルクを発揮できないという問題が有っ
た。本発明のクラッチ機構Ptを適用すると、図5
(A)のように左方旋回する場合、左後輪HLが本発明
のクラッチ機構Ptの作用で後車輪RSと同一回転速度
で回転するとともに、右後輪HRは本発明機構Ptの作
用で後車軸RSよりも高速で回転(追越回転)し、円滑
に旋回走行することができる。また図5(B)の場合、
右後輪HRが軟弱地盤に陥没して空転するか否かに拘ら
ず、硬地盤上の左後輪HLは本発明のクラッチ機構Pt
の作用で後車輪RSと同一回転速度で回転して自動車
(図示省略)を進行させ、軟弱地から脱出することがで
きる。
【0015】
【発明の効果】本発明を適用すると、駆動側の軸が正転
するとコイルスプリングを介して被動側の管軸が正転方
向の伝動を受ける。また、駆動側の軸が逆転するとコイ
ルスプリングを介して被動側の管軸が逆転方向の伝動を
受ける。さらに、被動側の管軸が外力を受けると、駆動
軸の正転,逆転を追い越して、該駆動軸よりも高速で正
転,逆転することもできる。また、駆動軸が停止してい
るとき被動管軸が回転外力を受けるとフリーに回転する
ことができる。こうした機能は、動力で駆動される機械
装置全般に広く応用できるが、特に自動車の伝動系統に
適用したときデファレンシャルギヤの省略を可能ならし
め、デファレンシャルギヤに起因する不具合(例えば軟
弱地での空転)が防止されるという優れた実用的効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る正,逆転および追越回転可能なク
ラッチ機構の1実施例を示す断面図である。
【図2】上記実施例におけるC−C断面を描いた矢視図
である。
【図3】上掲の図2に示したD−D断面展開図であっ
て、(A)は正転状態を、(B)は逆転状態を、それぞ
れ模式的に描いてある。
【図4】コイルスプリング式のクラッチ機構を模式的に
描いた斜視図であって、(A)は従来例における原理的
説明図であり、(B)は本発明における原理的説明図で
ある。
【図5】本発明に係る正,逆転および追越回転可能なク
ラッチ機構の適用例における作用,効果の説明図であっ
て、(A)は自動車の伝動系に用いた場合の平面図であ
り、(B)は自動車の伝動系に用いた場合の背面図であ
って、いずれも模式的に描いてある。
【符号の説明】
1…シャフト、2…コイルスプリング、2a…突出部、
3…コイルスプリング、3a,3b…突出部、4…駆動
軸、5…被動管軸、6…スプリング座、S…遊隙。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側の軸と被動側の管軸とが同心状に
    配置されており、両端に突出部を有するコイルスプリン
    グが上記駆動側の軸に嵌合されており、上記コイルスプ
    リングの両端の突出部のそれぞれが前記被動側の軸に対
    して、円周方向の遊隙を介して係着されていて、 駆動軸の正転および逆転が、それぞれ前記コイルスプリ
    ングを介して被動管軸に伝動され、被動管軸の回転は駆
    動軸に対して伝達されないようになっていることを特徴
    とする、正,逆転および追越回転可能なクラッチ機構。
JP14193293A 1993-06-14 1993-06-14 正,逆転および追越回転可能なクラッチ機構 Pending JPH074445A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14193293A JPH074445A (ja) 1993-06-14 1993-06-14 正,逆転および追越回転可能なクラッチ機構

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JP14193293A JPH074445A (ja) 1993-06-14 1993-06-14 正,逆転および追越回転可能なクラッチ機構

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JPH074445A true JPH074445A (ja) 1995-01-10

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ID=15303509

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JP14193293A Pending JPH074445A (ja) 1993-06-14 1993-06-14 正,逆転および追越回転可能なクラッチ機構

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