JPH0744267Y2 - 電気貯湯容器 - Google Patents

電気貯湯容器

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JPH0744267Y2
JPH0744267Y2 JP1991066611U JP6661191U JPH0744267Y2 JP H0744267 Y2 JPH0744267 Y2 JP H0744267Y2 JP 1991066611 U JP1991066611 U JP 1991066611U JP 6661191 U JP6661191 U JP 6661191U JP H0744267 Y2 JPH0744267 Y2 JP H0744267Y2
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heaters
heater
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boiling
heating
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洋一 日高
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Tiger Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、器体に収容している内
容器の外まわりに内容液を加熱するヒータを設けた電気
貯湯容器に関するものであり、家庭用の電気ポット等に
利用される。
【0002】
【従来の技術】この種の電気貯湯容器で、湯沸かし用の
ヒータと保温用のヒータとを組合せて使用するものが知
られている。
【0003】これらは何れも、両ヒータを1つのヒータ
として組み上げ、内容器の底部の側周面の一箇所か、あ
るいは内容器の底部下面の一箇所かの何れかに当てがっ
て設置されている。
【0004】したがってヒータが複数であっても取付け
の手間はヒータが1つの場合と同様に簡略化することが
できる。また、湯沸かし用のヒータを有しているので、
これを単独で、あるいは保温用のヒータとともに使用す
ることによって、保温時よりも大きな容量のヒータによ
って加熱することができ、その分だけ内容液の沸騰に必
要な時間を短縮することができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで水を常温から
沸騰させるには長い時間が必要である。これはタイマ設
定によって使用者が就寝中や外出中に内容液の加熱が行
われ、必要時点にて沸騰した内容液を得られるようにす
るような場合に問題にならない。しかし内容液を補給し
て温度が低下した場合や、再沸騰などで、内容液を即時
に沸騰させて即時に使用したい場合は問題となる。
【0006】このため近時では、内容液の湯沸かしに必
要な時間の短縮が望まれるようになってきている。
【0007】これに対処するのに、ヒータの容量を増大
することが考えられる。しかし前記従来のような構造で
は対処できない。
【0008】これにつき説明すると、内容器の底部の下
面や側周面にヒータを当てがうにも、他のものが装備さ
れていてこれを避けたり、器体内に設置の他のものを避
けたり、あるいは使用上の熱的安全を図る必要のある部
分に熱影響するのを回避したりするために、ヒータの設
置場所は比較的狭くなり勝ちである。
【0009】したがってヒータの容量をさらに増大する
にしても、ヒータの設置広さに制限があると、内容器内
の内容液の加熱に消費されないで他に発散する熱量の割
合がヒータ容量の増大に比例して増大するので、熱効率
が極端に低下し、不利である。
【0010】そこでヒータを容器の底部の底面と側周面
と云った2箇所に分けて設け、湯沸かしモードやカルキ
除去等のためには2つのヒータを同時に働かせて、高速
で沸騰状態やカルキ除去状態が得られるようにすること
が考えられる。
【0011】しかしこのようなことも、内容液の特定の
加熱状態では返って問題になることがある。
【0012】例えば内容液が20℃以下と所定温度より
も低い場合に、前記2つのヒータを同時通電すると、内
容液への熱の吸収が十分でないため、熱多くがまわりに
逸散してしまう不都合がある。
【0013】また2つのヒータを同時通電して内容液を
加熱し沸騰させるようにすると、高速で沸騰させること
はできる。しかし内容液が沸騰に近づくと内容液が急激
に膨張するとともに多量の蒸気が発生して内圧が急上昇
し、内容液の自然流出を招くと云ったこともある。
【0014】一方、実開昭54−33262号公報は、
内容器の底部の底面と側周面との2箇所にヒータを設け
たものを開示している。このもは、内容液を所定の温度
まで昇温させるだけで、内容液を沸騰させる湯沸しモー
ドについての開示はないが、ヒータを2箇所に分設する
ことにより、高容量での加熱を熱効率よく達成すること
はできる。
【0015】しかし、内容液が所定温度に達するまでは
両ヒータを通電し、所定温度に達した後は一方のヒータ
を通電するとう単純な通電制御しか行っていないので、
内容液を初期沸騰させるような場合に適用すると、内容
液が低温度域にある間、高容量加熱での熱が効率よく内
容液に吸収されない問題があるし、高容量加熱状態で沸
騰に達してしまうと、内容液が過激に突沸したり一度に
多量の蒸気が発散したりする危険がある。
【0016】このような点に鑑み本考案は、2箇所に設
けられる2つのヒータが通電される加熱モードにおい
て、所定の条件にて2つのヒータを通電するようにし
て、前記のような不都合なしに、2つのヒータによる高
速加熱が熱効率よくかつ安全に達成することができる
気貯湯容器を提供することを課題とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本考案は上記のような課
題を達成するため、器体に収容している内容器の底部の
2箇所に設ける2つのヒータを有し、これら2つのヒー
タを用いる湯沸しモードの際内容液が加熱初期の所定
温度に達するまでは2つのヒータの一方を通電しその後
沸騰前の所定温度に達するまでは2つのヒータの双方を
通電し沸騰前の所定温度に達した後は2つのヒータの一
方を通電する制御手段を有したことを特徴とするもので
ある。
【0018】
【作用】本考案の上記構成では、内容の底部の2箇所
に設けられる2つのヒータを用いる湯沸しモードである
と、制御手段の働きによって、内容液が加熱初期の所定
温度に達するまでは2つのヒータの一方を通電する低容
量にて加熱することにより、内容液が加熱初期の所定温
度以下で外部からの熱を十分に吸収できない状態にあっ
ても、内容液の初期昇温を無駄なく着実に図れるととも
に、その後は2つのヒータの双方を通電する高容量にて
加熱することにより、内容液沸騰前の所定の温度まで
の昇温を比較的短時間に達成し、沸騰前の所定温度に達
した後は再び2つのヒータの一方を通電する低容量の加
熱に戻すことにより、高容量加熱状態で沸騰に至って内
容液が過激に突沸したり一度に多量の蒸気を発散したり
する危険を沸騰前から回避できるので、内容液を熱効率
よく早期にしかも安全に沸騰させることができる。
【0019】
【実施例】以下本考案の各実施例につき図を参照して詳
細に説明する。
【0020】図1〜図6は本考案の第1の実施例を示
し、湯沸かし可能でかつ非加圧タイプの電動ポンプによ
って内容液を注出する電気ポットの場合を示している。
【0021】図1に示すように、内容器2を外装ケース
3内に収容して器体1を構成している。内容器2は外装
ケース3の上端に無理嵌めした合成樹脂製の肩部材4に
よって上端フランジを受けられている。
【0022】そして外装ケース3の下端には合成樹脂製
の底環5が当てがわれ、この底環5と前記内容器2の底
部とを図示しない連結金具によって連結し外装ケース
3、内容器2および底環5の相互を一体化している。底
環5の開口には底蓋10が自身に設けられている複数の
爪の嵌め合わせと一箇所でのビス止めにて取付られ、こ
の底蓋10の下面外周部には、それに設けられた複数の
爪によって回転座体9が回転可能に嵌め付けられ、器体
1を定置したとき回転座体9上で器体3を回転させられ
るようになっている。
【0023】内容器2の底部には内容液を注出する注出
路11が接続されている。この注出路11は内容器2と
外装ケース3との間の空間で、肩部材4の前部に設けら
れた嘴状突出部12内にまで立ち上がり、この部分でU
字状に屈曲して吐出口19が下向きに開口している。注
出路11の内容器2よりも下になった部分には、注出路
11に流入する内容液を前記吐出口19に送り出す注出
ポンプ13が設けられ、モータによって駆動するように
している。
【0024】前記吐出口19から吐出される内容液は一
旦大気に開放された後、前記嘴状突出部12の下側に当
てがい外装ケース3の前部に取付た下カバー15に一体
成形された注液ガイド16に受けられ、注液ガイド16
に案内されて注液される。
【0025】また注出路11の立ち上がり部は内容器2
と同じ液位となるのを利用して液量を静電容量方式やフ
ォトセンサ方式で検出する液量検出部21が設けられて
いる。注出路11の屈曲部のすぐ上流側には転倒時止水
弁22が設けられている。
【0026】内容器2の底部の側周面に側面ヒータ61
を設けて当てが、底部下面には底面ヒータ61b、
61cを設けて当てがってある
【0027】底面ヒータ61b、61cは湯沸かしヒー
タと保温ヒータとであり、環状のマイカ板に線条の底面
ヒータ61b、61cのそれぞれを交互に巻付けてマイ
カ板間に挟み付け、ケースに収容したものである。
【0028】側面ヒータ61aも線条であり、ベルト状
のマイカ板に巻付けたものを中空バンド状のケースに収
容したものである。
【0029】内容器2の底部下には金具23を利用して
遮熱板24がビス止めされ、この遮熱板24と、底面ヒ
ータ61b、61cの裏側との間に押さえね28を挟み
込み、これによって底面ヒータ61b、61cを内容器
2の底部下面に押し当てている。遮熱板24の一部に前
記注出ポンプ13が取付けられている。
【0030】底面ヒータ61b、61cの中央の透孔に
は内容液の温度を感知する温度センサ33が設けられ、
遮熱壁34によって底面ヒータ61b、61cから熱的
に隔絶され、底面ヒータ61b、61cの熱影響なしに
内容器2の温度を正確に検出できるようにしている。
【0031】側面ヒータ61aは内容器2の底部外周に
巻付けられ、バンド状のケースの両端部間をビス連結
し、このビスの締め付け加減によって内容器2の側周面
に締結し確固に取付けている。
【0032】底環5には回路収容ボックス41が下向き
に開口して設けられている。これにより回路収容ボック
ス41に収容される回路基板48が上方からの漏水に対
する防水がなされる。
【0033】器体1の上端には器体蓋62が設けられて
いる。器体蓋62はその後部で肩部材4にヒンジピン6
3によって開閉可能に枢着されている。この枢着は肩部
材4に着脱自在に嵌め合わせた軸受部材64に対して行
い、軸受部材64の着脱によって器体蓋62を着脱でき
るようにしている。これによって器体1内の洗浄や、内
容液の給排が容易となる。
【0034】軸受部材64は肩部材4の凹部65内に上
方より挿入され、器体蓋62を開き方向に付勢するよう
にヒンジピン63の回りに働かせたばね68の一端68
aが凹部65内に設けられている係止部66に弾性的に
係合することにより、軸受部材64を装着状態に確実に
係止する。
【0035】これを解除するには、器体蓋62を前記ば
ね68の付勢力が働く所定の開放位置からさらに開き方
向に回動すると、この動きにばね68の一端68aが追
従して、前記係止部66から外れるので、この状態にて
軸受部材64を器体蓋62とともに持ち上げればよい。
【0036】器体蓋62の自由端部には、肩部材14の
係止部71にばね72の付勢によって弾性係合し、器体
蓋62を閉じ状態に係止するロック部材69が設けられ
ている。
【0037】ロック部材69は器体蓋62の裏板82上
面に形成された突起83によって進退を案内される。
【0038】ロック部材69の斜面75には、器体蓋6
2内の軸受150に対し軸76によって後部を枢着され
たロック解除レバー77の先端部の突起72が当接して
いる。このロック解除レバー77は前記ロック部材69
がばね71によって前記係合位置に進出されていると
き、前記斜面75によって突起78を介し上方に押上げ
られていて、先端部の操作部79が器体蓋62の上面開
口81から器体蓋62の表面と面一な状態に露出してい
る。
【0039】この状態で操作部79が押し下げられると
ロック解除レバー77は反時計方向に回動され突起78
によってロック部材69の斜面75を押動し、ロック部
材69をばね68に抗して後退させ前記係止部72との
係合を外す。このため器体蓋62の閉じ状態へのロック
が解除される。このロック解除が完了する時点では、ロ
ック解除レバー77と器体蓋62との間にはロックを解
除する方向の遊びがあり、器体蓋62はロック解除レバ
ー77が押圧操作から解放されているかどうかに係わり
なく前記ばね68によって開き方向に少し回動される。
【0040】これによってロック部材69は前記係止部
71の位置から上方に少しずらされるので、前記ロック
解除とともに操作部79から手を離す自然な操作によっ
て、ロック部材69が再度係止部72に係合するような
ことなしに、器体蓋62がばね68によって自動的に全
開状態まで開かれるようにしている。
【0041】ロック解除レバー77には安全部材114
が働かされている。安全部材114は器体蓋62にロッ
ク解除レバー77の長手方向にスライドできるように支
持されている。そして操作部114aによりスライド操
作されると、係止部114bがロック解除レバー77の
先端部の下に進退され、先端部の下に進入しているとき
ロック解除レバー77の可動を阻止し、不用意なロック
解除が行われないようにしている。
【0042】器体蓋62の裏板82の下面には内容器2
の後部を閉じる金属製の内蓋85が当てがわれ、ビス8
0にてビス止めされている。内蓋85の外周と裏板82
との間には内容器2の口縁に対向するシールパッキング
86が挟持されており、器体蓋62が閉じられると内蓋
85はこのシールパッキング86部で内容器2の口縁に
接し、内容器2を閉じる。
【0043】内蓋85と裏板82との間には内容器2内
で発生する蒸気を外部に逃がす蒸気通路87が設けられ
ている。蒸気通路87は内蓋85に内容器2側への開口
88を持ち、器体蓋62の後部側の上面に外部への開口
89を持っている。開口88部には裏板82に下方より
嵌め付けた弁室91が設けられ、これに器体1が転倒し
たときに閉じる転倒時止水弁92が設けられている。
【0044】この弁室91の直ぐ下流側には器体蓋62
の上部にまで達する広い空間を持った溜り部93が設け
られ、器体1が前後、左右の何れかに転倒して内容液が
前記転倒時止水弁92によっても止められずに蒸気通路
87を通じて流出しようとするとき、この流出しようと
する内容液を溜り部93に溜め込み、内容液が溢れ出る
まで下流側への流出を抑え、また防止するようにしてい
る。
【0045】これにより内容液の外部への流出が抑制さ
れ、外部に流出するまでに器体1を正常な状態に戻す時
間的な余裕を充分に与えることができる。このために溜
り部93から下流側への流出口94の通路断面積を小さ
くし、かつこの流出口94に対し第1の溜り部93の形
状を器体1の前後、左右の方向と、器体蓋62の上面側
とに拡がりを持つようにするなど種々の工夫がなされ
る。
【0046】前記回路基板48に装備された制御回路1
00は本発明の制御手段としてマイクロコンピュータ1
01を利用したものである。嘴状突出部12の上面に設
けた操作パネル201に設けられる注出操作キー102
は圧力センサ103を押圧操作するように設けられてお
り、注出操作時の押圧力の差を圧力センサ103によっ
て電気的信号に変換してマイクロコンピュータ101に
入力することにより、前記注出ポンプ13の駆動電圧を
切換えて注出流量を増減制御するようにしている。
【0047】操作パネル201は図2に示す通りであ
り、前記注出操作キー102の他、再沸騰・カルキ除去
設定キー104、タイマ設定キー105、注出ロック・
解除キー106と、液量の表示部107、沸騰、カルキ
除去、保温の各表示部108〜110、タイマ設定時刻
の表示部111〜113が設けられている。
【0048】再沸騰・カルキ除去設定キー104と、注
出ロック・解除キー106とは、操作される毎に設定モ
ードがロータリー式に変化するようにされている。
【0049】図3は制御回路100を示し、マイクロコ
ンピュータ101には図に示すように前記各種入出力に
関する電気、電子部品がA/D変換機301、302や
スイッチ回路303、駆動回路304、表示回路305
を介し適宜接続されている。
【0050】内容液は、底部側面の側面ヒータ61a、
底部下面底面ヒータ61b、61cを利用して各種の
モードで加熱するが、2箇所に設けられた側面ヒータ6
1aと一方の底面ヒータ61bとを組み合わせ利用して
内容液を初期沸騰させるのに、特に本実施例ではマイク
ロコンピュータ101によって、器体1に収容している
内容器2の底部の2箇所に設ける2つのヒータ61a、
61bを用いる湯沸しモードの際内容液が加熱初期の
所定温度に達するまでは2つのヒータの一方例えば側面
ヒータ61aを通電しその後沸騰前の所定温度に達する
までは2つのヒータ61a、61bの双方を通電し沸
前の所定温度に達した後は2つのヒータの一方例えば底
面ヒータ61bを通電するように制御することを基本的
な特徴としている。
【0051】これにより、内容の底部の2箇所に設け
られる2つのヒータ、側面ヒータ61a、および一方の
底面ヒータ61bを用いる湯沸しモードであると、制御
手段であるマイクロコンピュータ101の働きによっ
て、内容液が加熱初期の所定温度に達するまでは2つの
ヒータの一方である側面ヒータ61を通電する低容量
にて加熱することにより、内容液が加熱初期の所定温度
以下で外部からの熱を十分に吸収できない状態にあって
も、内容液の初期昇温を無駄なく着実に図れるととも
に、その後は2つのヒータ、側面ヒータ61aおよび底
面ヒータ61bの双方を通電する高容量にて加熱するこ
とにより、内容液沸騰前の所定の温度までの昇温を比
較的短時間に達成し、沸騰前の所定温度に達した後は再
び2つのヒータの一方例えば底面ヒータ61bを通電す
る低容量の加熱に戻すことにより、高容量加熱状態で沸
騰に至って内容液が過激に突沸したり一度に多量の蒸気
を発散したりする危険を沸騰前から回避できるので、内
容液を熱効率よく早期にしかも安全に沸騰させることが
できる。
【0052】なお、本実施例ではさらに、前記側面ヒー
タ61a、底面ヒータ61bの適時な通電とは別に、今
1つの底面ヒータ61cを常時通電するようにしている
が、これを省略することができる。
【0053】以下本実施例の動作制御の具体例について
説明する。図4はマイクロコンピュータ101の主な動
作制御を示すメインルーチンのフローチャートであり、
電源オンによってまずステップ♯1の初期設定が行われ
た後、各種の入出力に応じた処理が行われる(ステップ
♯2)。次沸騰処理(ステップ♯3)がコールされ、
内容液が保温温度よりも低い場合に、内容液を側面ヒー
タ61aおよび底面ヒータ61b、61cの全てによる
高容量状態にて、しかも広域から熱効率よく沸騰まで高
速に加熱するように制御する。
【0054】そしてこの場合も内容液が加熱初期の所定
温度例えば20℃に達するまでは、側面ヒータ61aの
みを通電し、外部からの熱を吸収しにくい温度状態にあ
るときの加熱が、全ヒータでの加熱によって熱の多くが
まわりに逸散してしまうのを防止する。
【0055】また内容液が沸騰前の所定温度以上、例え
ば95℃以上に達すると、底面ヒータ61b、61cを
オフして、内容液が全ヒータの加熱によって急激に膨張
しあるいは多量の蒸気を発生して内圧が急上昇し、内容
液が自然流出されるようなことも解消する。
【0056】これの具体的な制御は図5に示す沸騰処理
サブルーチンのフローチャートに示す通りである。
【0057】このような条件設定上、前記所定温度95
℃以上の98℃の保温中に行われる再沸騰やカルキ除去
では、容量の大きな底面ヒータ61bの通電は断たれ
る。
【0058】沸騰処理サブルーチンに続いては保温処理
(ステップ#4)がコールされ、初期沸騰ないしは再沸
騰の後、底面ヒータ61b、61cの内の保温用である
小容量の底面ヒータ61cのみをオンして過剰加熱によ
る熱損失がないように内容液を所定温度に保温するよう
に制御する。
【0059】底面ヒータ61b、61cは内容器2に底
部下面に当てがわれており、小容量通電状態での加熱に
よる保温を熱効率よく達成するとともに、内容液が少な
くなっても内容液よりも底面ヒータ61b、61cの方
が上になることはなく、長時間置かれ易い保温状態にお
いて空炊き状態を招き難く、使用の安全を図り易い。
【0060】この意味で、側面ヒータ61aはできるだ
け低く設けておくのが空炊き防止上有利である。
【0061】さらに続いてタイマ処理(ステップ#5)
がコールされ、タイマ設定キー105によってタイマ設
定がなされている場合、沸騰動作開始時刻をタイマ設定
時刻にて内容液を沸騰させるのに必要な時刻まで遅らせ
てから沸騰動作を開始するように遅延制御する。
【0062】次でカルキ除去処理(ステップ#6)がコ
ールされ、再沸騰・カルキ除去設定キー104がカルキ
除去モードに操作されている場合、ステップ#3での沸
騰動作を所定時間継続させるように制御する。しかしカ
ルキ除去のために沸騰動作を間断的に繰返し行うように
してもよい。またこのカルキ除去処理の際、側面ヒータ
61aと底面ヒータ61b、61cとは交互に通電する
ようにする。この場合、内容液は側面ヒータ61aにて
加熱されているときの対流と、底面ヒータ61b、61
cにて加熱されているときの対流とが加熱位置の違いに
応じ異なることによって、内容液が撹乱されるので、臭
いや、カルキおよびその化合物等の異物の発散を促進す
ることができる。
【0063】次にポンプ処理サブルーチン(ステップ#
7)がコールされ、注出操作部102による圧力センサ
103の押圧力に応じた注出流量を設定し、この設定注
出流量を得るように注出ポンプ13のモータ14を駆動
する。
【0064】最後にその他の処理(ステップ#8)を終
えて後ステップ#2に戻り、以後上記制御を繰り返す。
【0065】以上の処理による各場合の側面ヒータ61
aおよび底面ヒータ61b、61cの通電状態と、内容
液の温度変化とを示すと図6の通りである。
【0066】図7、図8は本考案の第2の実施例を示し
ている。本実施例は、操作パネル201に高速加熱処理
を特に設定する高速キー311を設け、これを操作した
場合には、前記第1の実施例において内容液が加熱初期
での所定温度以下のときに側面ヒータ61aを通電しな
いようにする制御を省略するようにしている。
【0067】これによって、熱損失をよしとして、沸
動作がより高速に達成されるようになる。
【0068】この場合のマイクロコンピュータ101を
利用した制御手段による具体的な制御は図8に示す沸騰
処理サブルーチンのフローチャートの通りである。
【0069】図9は本考案の第3の実施例を示してい
る。本実施例は本発明の制御手段としてハードな制御回
路400によりヒータの通電を制御する場合において、
保温用の底面ヒータ61cを通電しっ放しにし、保温は
内容液の降温特性とのバランスによって所定の温度に保
温するようにしている。
【0070】これに対し湯沸かしは、内容液が保温温度
以下であって沸騰サーモスタット401がオンするか、
あるいは再沸騰キー104がオンされるかしたとき、湯
沸かしヒータである底面ヒータ61bや側面ヒータ61
aをオンするとともに、リレー402をオンして、この
ときのリレー接点402aのオンによって、前記ヒータ
のオン状態を自己保持し、内容液を沸騰させるようにし
ている。
【0071】沸騰状態になるとスチームセンサ403が
蒸気の温度を検出してオフすることによりリレー402
をオフとし、リレー接点402aがオフすることにより
前記自己保持を解いて、底面ヒータ61b、側面ヒータ
61aをオフとし、沸騰動作を終了するようにしてい
る。
【0072】なお前記沸騰動作の制御において、底面ヒ
ータ61c、側面ヒータ61aの双方を通電しっ放しに
して高速沸騰を実行するかどうかは、選択スイッチ40
4の操作によって使用者が選択できるようにしてある。
【0073】高速沸騰が選択されない場合、選択スイッ
チ404に並列に設けたサーモスタット405によって
内容液が加熱初期の所定温度20℃以下である場合に、
側面ヒータ61aをオフ状態として、過剰加熱による熱
損失を防止するようにしてある。
【0074】図10は本考案の第4の実施例を示してい
る。本実施例は第3の実施例のようなハードな制御回路
400において、加熱初期制御サーモスタット405に
よって、内容液が加熱初期の所定温度20℃に達するま
では側面ヒータ61aをオフしておき、内容液温度が低
い場合の過剰加熱による熱損失を防止し、内容液が沸騰
前所定温度95℃に達した以降は沸騰前制御サーモスタ
ット411オフにて底面ヒータ61bをオフすることに
より、沸騰に近い状態となった以降加熱が過剰で内容液
の急激な膨張や蒸気の多量発生による内容液の自然流出
を防止するようにしてある。
【0075】
【考案の効果】内容の底部の2箇所に設けられる2つ
のヒータを用いる湯沸しモードであると、制御手段の働
きによって、内容液が加熱初期の所定温度に達するまで
は2つのヒータの一方を通電する低容量にて加熱するこ
とにより、内容液が加熱初期の所定温度以下で外部から
の熱を十分に吸収できない状態にあっても、内容液の初
期昇温を無駄なく着実に図れるとともに、その後は2つ
のヒータの双方を通電する高容量にて加熱することによ
り、内容液沸騰前の所定の温度までの昇温を比較的短
時間に達成し、沸騰前の所定温度に達した後は再び2つ
のヒータの一方を通電する低容量の加熱に戻すことによ
り、高容量加熱状態で沸騰に至って内容液が過激に突沸
したり一度に多量の蒸気を発散したりする危険を沸騰前
から回避できるので、内容液を熱効率よく早期にしかも
安全に沸騰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示す電気ポットの縦断
面図である。
【図2】図1の電気ポットの操作パネルの平面図であ
る。
【図3】図1の電気ポットの制御回路のブロック図であ
る。
【図4】図1の電気ポットの主な動作制御のメインルー
チンを示すフローチャートである。
【図5】図4の沸騰処理サブルーチンのフローチャート
である。
【図6】図1の制御での内容液の温度変化とヒータの通
電状態を示すグラフである。
【図7】本考案の第2の実施例を示す電気ポットの操作
パネルの平面図である。
【図8】図8の操作パネルからの高速の入力に対する処
理を含む沸騰処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図9】本考案の第3の実施例を示す電気ポットの制御
回路図である。
【図10】本考案の第4の実施例を示す電気ポットの制
御回路図である。
【符号の説明】
1 器体 2 内容器 61a 側面ヒータ 61b 底面ヒータ 100、400 制御回路 101 マイクロコンピュータ 405 加熱初期制御サーモスタット 411 沸騰前制御サーモスタット

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 器体に収容している内容器の底部の2箇
    所に設ける2つのヒータを有し、これら2つのヒータを
    用いる湯沸しモードの際内容液が加熱初期の所定温度
    に達するまでは2つのヒータの一方を通電しその後沸騰
    前の所定温度に達するまでは2つのヒータの双方を通電
    し沸騰前の所定温度に達した後は2つのヒータの一方を
    通電する制御手段を有したことを特徴とする電気貯湯容
    器。
JP1991066611U 1991-08-22 1991-08-22 電気貯湯容器 Expired - Lifetime JPH0744267Y2 (ja)

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