JPH0711705Y2 - 電動注出可能な電気貯湯容器 - Google Patents

電動注出可能な電気貯湯容器

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JPH0711705Y2
JPH0711705Y2 JP1991001239U JP123991U JPH0711705Y2 JP H0711705 Y2 JPH0711705 Y2 JP H0711705Y2 JP 1991001239 U JP1991001239 U JP 1991001239U JP 123991 U JP123991 U JP 123991U JP H0711705 Y2 JPH0711705 Y2 JP H0711705Y2
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liquid
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電動注出手段と、この
電動注出手段を適宜の注出流量で働かせる注出操作手段
とを備えた電動注出可能な電気貯湯容器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】手動で操作するポンプにより内容液を注
出する電気ポットの場合は、前記ポンプの操作具合いに
よって内容液の流出流量を自在に調節することができ
た。したがって内容液を受入れようとする器の形状や大
きさによって、あるいは注出初期や注出終了間際である
かどうかによって注出流量を調節し、注出の安全や注出
の過不足防止を容易に図ることができる。
【0003】ところが電動注出ポンプによって内容液を
電動にて注出する電気ポットでは、ポンプ動作スイッチ
のオン、オフによって注出、注出の停止を制御するだけ
であるので、前記のような調節が困難であり、使用上問
題となっている。
【0004】これを解消するのに、レバーの回動や操作
杆の押し込み動作の程度を電気的信号に変換し、前記程
度に応じた注出流量を設定するようにしたものが本考案
者等によって考えられている。
【0005】しかし前記のようなレバーや操作杆による
場合、内容液を注出するための注出操作量が多いし、特
異な動きをすることもあり、注出流量を調節しながらの
注出に不便である。そしてこれら操作部材は器体の外面
に突出することになり、外観が不体裁であったり、取扱
い上や転倒時等に他のものに当たったり引っ掛かったり
して不用意に操作され易く、問題である。またこれを解
消するのに、レバーや操作杆を器体の外面や操作面から
引っ込めて設置すると、操作が困難になる。またそのた
めの凹部ができて外観を不体裁にする。
【0006】一方、特開平1−277519号公報に
は、給湯用の押ボタンの押圧力、押圧時間に応じて注出
流量を調整するようにした電気ポットが開示されてい
る。このものでは、前記のような問題を解消することが
できる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記公報に開
示のものは、給湯用の押ボタンと、この押ボタンの押圧
に応動して押圧状態に応じた注出流量を設定するための
感圧抵抗素子とのそれぞれが、電気ポットの器体の上端
を開閉する蓋体の上面部と、器体の肩部材の前部上面部
とに互いに別個に設けられて、ぞれぞれに固有の取付け
部材や取付け構造が要る。また、電気ポットの器体の前
面上部に設けた操作パネルおよびこれに対向して設けら
れる回路部とも異なった位置にあることになるので、各
種の操作部や各種の操作のための表示部、および電気部
品ないしは電気結線部が分散して、構造の複雑化や操作
の複雑化を招くので、コスト上昇の原因になったり、使
用し難いものとなる。しかも、各種操作部や表示部、電
気結線部等が広い範囲に分散しこれらの設置に比較的大
きなスペースが必要となり電気ポットの大型化の原因に
もなるし、分解や修理に不便で故障等に対応し難い不利
もある。さらに、押ボタン位置と感圧抵抗素子との位置
が大きく離れているため、押ボタンの押圧操作状態に感
圧抵抗素子が確実かつ適正に応動し難く、押ボタンの押
圧操作に応答性 よく内容液を注出することができず、使
用者に戸惑いを与える。
【0008】そこで本考案は、前記従来のような問題の
ない注出操作部材および感圧部材の配置によって、注出
流量適宜にしかも応答性よく調節できる電動注出可能
な電気貯湯容器を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の電動注出可能な
電気貯湯容器は、上記のような目的を達成するため、
動注出手段と、この電動注出手段を適宜の注出流量で働
かせる押圧操作部と、この押圧操作部の操作部回路と
備えた電動注出可能な電気貯湯容器において、圧操作
を、この押圧操作部の押圧操作の表示部とともに、湯
沸し操作部や湯沸し表示部が設けられる同一の操作面上
に設け、押圧操作部の押圧状態に応動して押圧状態に対
応した注出流量を設定するための感圧部材を、操作面と
近接位置で対向して設けられた操作部回路基板上に設け
ことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本考案の上記構成では、押圧操作部が押圧操作
の表示部とともに、他の操作部や表示部が設けられる同
一の操作面上に設けられることにより、内容液を押圧操
作状態に対応した適宜の注出流量で注出する押圧操作
を、他の操作部や表示部のある同一の操作面のもとに簡
易に達成できるし、操作部および表示部が複数位置に分
散して、構造の複雑化や、操作の複雑化を招き、コスト
が上昇したり使用し難くなるようなことを回避すること
ができる。
【0011】また、押圧操作部の押圧状態に応じた注出
流量を設定して内容液を注出するための感圧部材が、操
作面と近接位置で対向して設けられた操作部回路基板上
に設けてあることにより、感圧部材を設けるための特別
な取付け構造や配線が不要となるので構造が簡単で組み
立てや修理に便利なものとなるし、感圧部材が押圧操作
部の近くに位置して、押圧部材の押圧操作に確実かつ適
正に応動して押圧状態に応じた注出流量での内容液の注
出を応答性よく確実に達成することができると ともに、
小さな範囲にまとまり省スペース化を図ることができ
る。
【0012】
【実施例】以下本考案の一実施例を図を参照して詳細に
説明する。
【0013】本実施例は湯沸かし可能でかつ非加圧タイ
プの電動ポンプによって内容液を注出する電気ポットの
場合を示している。図1に示すように、ヒータ61が底
部下面に当てがわれた内容器2を外装ケース3内に収容
して器体1を構成している。
【0014】内容器2は外装ケース3の上端に無理嵌め
した合成樹脂製の肩部材4によって上端フランジを受け
られている。
【0015】そして外装ケース3の下端には合成樹脂製
の底環5が当てがわれ、この底環5と前記内容器2の底
部とを図示しない連結金具によって連結し外装ケース
3、内容器2および底環5の相互を一体化している。底
環5の開口には底蓋10が複数の爪の嵌め合わせと一箇
所でのビス止めにて取付られ、この底蓋10の下面外周
部には、それに設けられた複数の爪8によって回転座体
9が回転可能に嵌め付けられ、器体1を定置したとき回
転座体9上で器体3を回転させられるようになってい
る。
【0016】内容器2の底部には内容液を注出する注出
路11が接続されている。この注出路11は内容器2と
外装ケース3との間の空間で、肩部材4の前部に設けら
れた嘴状突出部12内にまで立ち上がり、この部分でU
字状に屈曲して吐出口19が下向きに開口している。注
出路11の内容器2よりも下になった部分には、注出路
11に流入する内容液を前記吐出口19に送り出す注出
ポンプ13が設けられ、モータ14によって駆動するよ
うにしている。
【0017】前記吐出口19から吐出される内容液は一
旦大気に開放された後、前記嘴状突出部12の下側に当
てがい外装ケース3の前部に取付た下カバー15に設け
られた注液ガイド16に受けられ、注液ガイド16に案
内されて注液される。注液ガイド16は2重パイプ構造
をなし、前記吐出内容液が大気に開放され易く、かつ注
液時に外気を吸入して破泡網20とともに注液を細かな
泡状にして極く静かにしかも跳ね返りがないようにして
注液できるようにしている。
【0018】注液ガイド16は下カバー15へはそれに
設けられている開口への螺合部18によって着脱自在に
取付られている。また注出路11の立ち上がり部は内容
器2と同じ液位となるのを利用して液量を静電容量方式
やフォトセンサ方式で検出する液量検出部21が設けら
れている。注出路11の屈曲部のすぐ上流側には転倒時
止水弁22が設けられている。
【0019】内容器2の底部下には金具23を利用して
遮熱板24がビス止めされ、この遮熱板24と、ヒータ
61の裏側との間に抑えばね28を挟み込み、これによ
ってヒータ61を内容器2の底部下面に押し当ててい
る。遮熱板24の一部に前記モータ14が取付けられて
いる。
【0020】ヒータ61の中央の透孔には内容液の温度
を感知する温度センサ33が設けられ、遮熱板24にビ
ス止めされた保持板35が前記温度センサ33を遮熱壁
を介し保持している。
【0021】底環5には回路収容ボックス41が設けら
れている。回路収容ボックス41は底環4に一体成形し
た蓋部42と、この蓋部42に下方より当てがい取付け
た容器部44とからなる。容器部44と蓋部42との相
互間の合わせ目にはシールパッキング47が挟み込まれ
て回路収容ボックス42を密封容器としている。これに
より回路収容ボックス41に収容される回路基板48の
防水が充分になる。
【0022】器体1の上端には器体蓋62が設けられて
いる。器体蓋62はその後部で肩部材4にヒンジピン6
3によって開閉可能に枢着されている。この枢着は肩部
材4に着脱自在に嵌め合わせた軸受部材64に対して行
い、軸受部材64の着脱によって器体蓋62を着脱でき
るようにしている。これによって器体1内の洗浄や、内
容液の給排が容易となる。
【0023】軸受部材64は肩部材4の凹部65内に上
方より挿入され、凹部65内の係止部66に樹脂ばね片
164が弾性係合することにより不用意な脱落が防止さ
れる。軸受部材64を装着状態に確実に係止し、またこ
れを解除するためには、凹部65内に挿入された軸受部
材64の一部にフック部が弾性係合するロック部材67
が設けられ、この係止を解除するにはロック部材67を
ばね221に抗して係止解除方向にスライドさせるよう
になっている。
【0024】器体蓋62は軸受部材64との間でばね6
8によって開き方向に付勢され、閉じ状態は器体蓋62
の前端部に設けられたロック部材69がばね71の付勢
によって肩部材4の一部に設けた係止部72に係合する
ことによりロックされる。
【0025】ロック部材69は器体蓋62の裏板82上
面に形成された突起83によって進退を案内される。
【0026】ロック部材72の斜面75には、器体蓋6
2内の軸受201に対し軸76によって後部を枢着され
たロック解除レバー77の先端部の突起78が当接して
いる。このロック解除レバー77は前記ロック部材69
がばね71によって前記係合位置に進出されていると
き、前記斜面75によって突起78を介し上方に押上げ
られていて、先端部の操作部79が器体蓋62の上面開
口81から器体蓋62の表面と面一な状態に露出してい
る。
【0027】この状態で操作部79が押し下げられると
ロック解除レバー77は反時計方向に回動され突起78
によってロック部材69の斜面75を押動し、ロック部
材69をばね68に抗して後退させ前記係止部72との
係合を外す。このため器体蓋62の閉じ状態へのロック
が解除される。このロック解除が完了する時点では、ロ
ック解除レバー77と器体蓋62との間にはロックを解
除する方向の遊びがあり、器体蓋62はロック解除レバ
ー77が押圧操作から解放されているかどうかに係わり
なく前記ばね68によって開き方向に少し回動される。
【0028】これによってロック部材69は前記係止部
72の位置から上方に少しずらされるので、前記ロック
解除とともに操作部79から手を離す自然な操作によっ
て、ロック部材69が再度係止部72に係合するような
ことなしに、器体蓋62がばね68によって自動的に全
開状態まで開かれるようにしている。
【0029】ロック解除レバー77には安全部材111
が働かされている。安全部材111は器体蓋62にロッ
ク解除レバー77の長手方向にスライドできるように支
持されている。そして操作部112によりスライド操作
されると、係止部113がロック解除レバー77の先端
部の下に進退され、先端部の下に進入しているときロッ
ク解除レバー77の可動を阻止し、不用意なロック解除
が行われないようにしている。
【0030】器体蓋62の後部には前記軸受部材64の
外周部に圧接するばね片84がビス85によって取付け
られている。このばね片84は器体蓋62の開閉動作の
際に軸受部材64の外周に摺接し、器体蓋62がばね6
8によって開かれるときの開き動作に制動を及ぼす。し
たがって器体蓋62は前記ロック解除の際の自動的な開
き動作がゆっくりとした動作で行われる。
【0031】器体蓋62の裏板82の下面には内容器2
の後部を閉じる金属製の内蓋85が当てがわれ、図示し
ない位置にてビス止めされている。内蓋85の外周と裏
板82との間には内容器2の口縁に対向するシールパッ
キング86が挟持されており、器体蓋62が閉じられる
と内蓋85はこのシールパッキング86部で内容器2の
口縁に接し、内容器2を閉じる。
【0032】内蓋85と裏板82との間には内容器2内
で発生する蒸気を外部に逃がす蒸気通路87が設けられ
ている。蒸気通路87は内蓋85に内容器2側への開口
88を持ち、器体蓋62の後部側の上面に外部への開口
89を持っている。開口88部には裏板82に下方より
嵌め付けた弁室91が設けられ、これに器体1が転倒し
たときに閉じる転倒時止水弁92が設けられている。
【0033】この弁室91の直ぐ下流側には器体蓋62
の上部にまで達する広い空間を持った第1の溜り部93
が設けられ、器体1が左右のどちらかに転倒して内容液
が前記転倒時止水弁92によっても止められずに蒸気通
路87を通じて流出しようとするとき、この流出しよう
とする内容液を第1の溜り部93に溜め込み、内容液が
溢れ出るまで下流側への流出を抑え、また防止するよう
にしている。
【0034】これにより内容液の外部への流出が抑制さ
れ、外部に流出するまでに器体1を正常な状態に戻す時
間的な余裕を充分に与えることができる。このために第
1の溜り部93から下流側への流出口94の通路断面積
を小さくし、かつこの流出口94に対し第1の溜り部9
3の形状を器体1の左右両方向と、器体蓋62の上面側
とに拡がりを持つようにするなど種々の工夫がなされ
る。
【0035】第1の溜り部93の流出口94の下流側に
は開口89よりも後方に拡がった第2の溜り部95が設
けられている。この第2の溜り部95は前記開口89よ
りも後方に拡がっているので、器体1が後方に倒れて内
容液が第1の溜り部94に溜まらずに流出してきても、
これを開口89よりも低い第2の溜り部95に溜め込
み、開口89から外部に流出するのを遅らせ、また防止
する。
【0036】第2の溜り部95の下には横向きの開口9
6によって通じた補助溜り部97も設けられている。こ
の補助溜り部97は流出しようとする内容液が第1、第
2の各溜り部94、95をオーバーフローするような場
合でも、これを受け入れて溜め込むことができ、前記オ
ーバーフローによる内容液の外部への流出をさらに抑え
る。
【0037】第2の溜り部95の後部にはドレン口98
が設けられ、器体蓋62が開かれたとき、第1、第2、
補助の各溜り部94、95、97に溜め込まれた内容液
が器体1の内容器2内に流下されるようにしている。し
かしこのドレン口98は器体1の閉じ状態で開放状態に
あると、器体1の転倒時に内容液が蒸気通路87に流出
してきたとき、ドレン口98を通じて器体1と器体蓋6
2との間に流出してしまう。
【0038】これを解消するのにドレン口98にシール
リップ99を設け、これが器体蓋62の閉じ状態のとき
肩部材4の内面に圧接することによりドレン口98がシ
ールリップ99と肩部材4の内面とによって閉じられる
ようにしている。
【0039】前記回路基板48に装備された制御回路1
00はマイクロコンピュータ101を利用したものであ
る。嘴状突出部12の上面に設けた操作パネル201に
設けられる注出操作キー102は圧力センサ103を押
圧操作するように設けられており、注出操作時の押圧力
の差を圧力センサ103によって電気的信号に変換して
マイクロコンピュータ101に入力することにより、前
記注出ポンプ13の駆動電圧を切換えて注出流量を増減
制御するようにしている。
【0040】操作パネル201は図2に示す通りであ
り、前記注出操作キー102の他、再沸騰・カルキ除去
設定キー104、タイマ設定キー105、注出ロック・
解除キー106と、液量の表示部107、沸騰、カルキ
除去、保温の各表示部108〜110、タイマ設定時刻
の表示部111〜113が設けられている。
【0041】再沸騰・カルキ除去キー104と、注出ロ
ック・解除キー106とは、操作される毎に設定モード
がロータリー式に変化するようにされている。
【0042】図3は前記操作パネル201に対向してそ
の下に設けられた回路基板115を示し、室温センサ2
10や注出可表示部116も設けられている。なお各表
示部108〜113、115、116はLEDからな
る。
【0043】回路基板115はいわゆるプリント基板か
らなり、前記各電子、電気部品を部品実装機により自動
実装され、プリント回路に接続されている。そして必要
な外部接続のための端子群211が、回路基板115の
一側に一定のピッチで配設されている。したがってこの
端子群216を介し前記各電気、電子部品と他との電気
的接続が簡易に行われる。
【0044】図4に前記操作パネル201と回路基板1
15との組合せ状態が示されている。
【0045】図5は制御回路100のブロック構成を示
し、マイクロコンピュータ101には図に示すように前
記各種入出力に関する電気、電子部品がA/D変換機3
01、302やスイッチ回路303、駆動回路304、
表示回路305を介し適宜接続されている。
【0046】ところで、上記本実施例において、電動注
出手段としての注出ポンプ13と、この注出ポンプ13
を適宜の注出流量で働かせる押圧操作部としての注出操
作キー102と、この注出操作キー102の操作部回路
としてのマイクロコンピュータ101を利用した制御回
路100とを備えた電動注出可能な電気貯湯容器であっ
て、注出操作キー102を、この注出操作キー102の
押圧操作の表示部としての文字表示102aとともに、
湯沸し操作部としての再沸騰・カルキ除去設定キー10
4や湯沸し等表示部としての文字表示104a、あるい
は前記各種の表示部が設けられる、操作パネル201が
なす同一の操作面上に設け、注出操作キー102の押圧
状態に応動して押圧状態に対応した注出流量を設定する
ための感圧部材である圧力センサ103を、操作面と近
接位置にて対向して設けられた操作部回路基板としての
回路基板115上に設けた点に本考案の特徴がある。
【0047】これによって、注出操作キー102が文字
表示102aとともに、他の操作部や表示部であるタイ
マ設定キー105、注出ロック・解除キー106と、液
量の 表示部107、沸騰、カルキ除去、保温の各表示部
108〜110、タイマ設定時刻の表示部111〜11
3が設けられる同一の操作パネル201の操作面上に設
けられることにより、内容液を押圧操作状態に対応した
適宜の注出流量で注出する押圧操作を、他の操作部や表
示部のある同一の操作パネル201がなす操作面のもと
に簡易に達成できるし、注出操作キー102および文字
表示102aが複数位置に分散して、構造の複雑化や、
操作の複雑化を招き、コストが上昇したり使用し難くな
るようなことを回避することができる。
【0048】また、注出操作キー102の押圧状態に応
じた注出流量を設定して内容液を注出するための圧力セ
ンサ103が、操作パネル201がなす操作面に対応し
て設けられる同一の回路基板115上に設けてあること
により、圧力センサ103を設けるための特別な取付け
構造や配線が不要となるので構造が簡単で組み立てや修
理に便利なものとなるし、圧力センサ103が注出操作
キー102の近くに位置して、注出操作キー102の押
圧操作に確実かつ適正に応動して押圧状態に応じた注出
流量での内容液の注出を応答性よく確実に達成すること
ができるとともに、小さな範囲にまとまり省スペース化
を図ることができる。
【0049】以下本実施例の制御回路100による主な
動作制御について説明する。図6は主な動作制御を示す
メインルーチンのフローチャートであり、電源オンによ
ってまずステップ#1の初期設定が行われた後、各種の
入出力に応じた処理が行われる(ステップ#2)。次で
沸騰処理(ステップ#3)がコールされ、内容液が保温
温度よりも低いとき、つまり給水初期や内容液の注ぎ足
しによって温度が低い場合、また再沸騰・カルキ除去キ
ー104によって再沸騰が設定された場合に、内容液を
沸騰まで加熱するように制御する。
【0050】続いて保温処理(ステップ#4)がコール
され、初期沸騰ないしは再沸騰の後内容液を所定温度に
保温するように制御する。
【0051】さらに続いてタイマ処理(ステップ#5)
がコールされ、タイマ設定キー105によってタイマ設
定がなされている場合、沸騰動作開始時刻をタイマ設定
時刻にて内容液を沸騰させるのに必要な時刻まで遅らせ
てから沸騰動作を開始するように遅延制御する。
【0052】次でカルキ除去処理(ステップ#6)がコ
ールされ、再沸騰・カルキ除去キー104がカルキ除去
モードに操作されている場合、ステップ#3での沸騰動
作を所定時間継続させるように制御する。しかしカルキ
除去のために沸騰動作を間断的に繰返し行うようにして
もよい。
【0053】次にポンプ処理サブルーチン(ステップ#
7)がコールされ、注出操作部102による圧力センサ
103の押圧力に応じた注出流量を設定し、この設定注
出流量を得るように注出ポンプ13のモータ14を駆動
する。
【0054】最後にその他の処理(ステップ#8)を終
えて後ステップ#2に戻り、以後上記制御を繰り返す。
【0055】図7は保温処理サブルーチン(ステップ#
4)のフローチャートを示し、保温モードであると(ス
テップ#60)、ステップ#12以下の処理を実行す
る。ステップ#61では室温センサ210からの室温デ
ータを取り込み、ステップ#62で液位検出部21にか
らの液量データを取り込む。
【0056】次でステップ#63で前記室温データと液
量データとから内容液の現時点での降温特性を判定し、
これを補償するに適正なヒータ1の通電W数を図示しな
いテーブル等から設定し、ステップ#15でヒータ1の
通電W数を前記設定にしたがって変更する。これにより
内容液はその残量と室温とにより変化する降温特性に見
合った加熱を常時受けることになり、理想的には温度変
化のない構成度な保温制御を実現する。実験によっても
所定温度をほぼ正確に保つことができ、保温温度を例え
ば98℃程度の高温に設定しても沸騰に至ることはな
く、安全に使用できた。
【0057】このような制御での内容液の温度変化の一
例を示せば図8の通りである。
【0058】なおこの場合の各種取り込み条件の評価と
W数の設定にファジィ理論を適用してさらに制御精度を
向上することもできる。
【0059】図9はタイマ設定処理サブルーチンのフロ
ーチャートを示し、タイマ設定モードであると(ステッ
プ#31)、液量情報、および室温情報を取り込む(ス
テップ#32)。
【0060】次に液量および室温に対応する内容液の昇
温特性から、タイマ設定時刻に沸騰した内容液を得るた
めの、液量および室温に見合った沸騰開始タイマを設定
し(ステップ#33)、沸騰開始タイマの減算とタイマ
設定時刻の表示とを行う(ステップ#34)。
【0061】沸騰開始タイマが終了すると(ステップ#
35)、ヒータ61を沸騰モードでオンし、カルキ除去
表示を点滅して沸騰動作に入ったことを表示する(ステ
ップ#36)。そして沸騰が終了すると(ステップ#3
7)、ヒータ61を保温モードオンに切換え、保温表示
を点滅して沸騰が終了したことを表示する(ステップ#
38)。
【0062】この状態でタイマ設定時刻になるか(ステ
ップ#39)、再沸騰・カルキ除去キー104が再沸騰
モードに操作されると、ブザー音を鳴らせるとともに、
保温表示を連続点灯に切換え、かつタイマ表示をオフし
てタイマ設定モードが解除されたことを表示し、リター
ンする。
【0063】図10はカルキ除去処理サブルーチンのフ
ローチャートを示し、カルキ除去モードであると(ステ
ップ#51)、液量データを読み込んで後(ステップ#
52)、カルキ除去のための液量に見合った沸騰継続時
間を設定し(ステップ#53)、前記沸騰モードでの初
期沸騰動作に設定継続時間を加算する(ステップ#5
4)。
【0064】図11はポンプ動作処置サブルーチンを示
し、注出モードであると(ステップ#61)、前記初期
設定によって注出ロック状態とされているので、この状
態で注出ロック・解除キー106がオンされて注出ロッ
クが解除されるまで注出ロック・解除キー106部の注
出可表示116をオフ状態に保ち(ステップ#62、#
63)、注出ロック・解除キー106が操作されると注
出可表示116をオンするとともに、注出ロックを解除
し(ステップ#64)、圧力センサ103が注出操作キ
ー104によって押圧されていることによるセンサ出力
を読み込む(ステップ#65)。
【0065】次にセンサ出力が加圧状態にあるか、減圧
状態にあるかを判定し(ステップ#66)、加圧状態に
あれば加圧データとして前記センサ出力を取扱い、これ
に相当する加圧ランクを設定する(ステップ#67、6
8)。また減圧状態であれば減圧データとして前記セン
サ出力を取扱い、これに相当する減圧ランクを設定する
(ステップ#69、#70)。
【0066】続いて現駆動ランクから前記設定した増減
ランク分を増減した後のランクにてモータ14を駆動
し、注出操作の押圧の程度に応じた流量で内容液の注出
が行われるようにする(ステップ#71)。
【0067】このような注出動作は圧力センサ103が
注出操作から解放され、圧力センサ103がオフになる
まで繰返し行われる(ステップ#72)。注出が終了し
てモータの駆動が停止した以降に、継続して20秒以上
注出動作が行われなかった場合は、安全のため注出ロッ
ク処理を自動的に行ってリターンする(ステップ#7
3、#74)。
【0068】図12は本考案の第2の実施例を示し、第
1の実施例における圧力センサの押圧力の変化による注
出流量の設定状態の具体的一例を示している。
【0069】図でわかるように、圧力センサの押圧力に
応じたセンサ出力が、各注出流量ランクにおいて、Δα
上昇すると注出流量ランクを1ランク上げ、Δβ減少す
ると、注出流量ランクを1下げるようにしている。
【0070】図のように各ランクによってΔα、Δβの
値を適宜異なるように設定することもできるが、同一に
してもよい。
【0071】時に操作されたときだけ注出ロックが解除
されるようにし、さらなる安全を図っている。
【0072】図14は本考案の第3の実施例を示し、図
で分かるように圧力センサの出力時間に応じて流出流量
ランクを例えば1〜5に設定し(ステップ#66a、6
7a〜67e)、選定ランクにて注出ポンプのモータを
駆動するようにした点で第1の実施例と異なっている。
【0073】なお此の場合注出操作キーの操作はその操
作時間にて注出流量を設定しているので、別に設けた注
出停止キーの操作によって注出が停止するようにしてい
る。
【0074】
【考案の効果】本考案によれば、押圧操作部が押圧操作
の表示部とともに、他の操作部や表示部が設けられる同
一の操作面上に設けられることにより、内容液を押圧操
作状態に対応した適宜の注出流量で注出する押圧操作
を、他の操作部や表示部のある同一の操作面のもとに簡
易に達成できるし、操作部および表示部が複数位置に分
散して、構造の複雑化や、操作の複雑化を招き、コスト
が上昇したり使用し難くなるようなことを回避すること
ができる。
【0075】また、押圧操作部の押圧状態に応じた注出
流量を設定して内容液を注出するた めの感圧部材が、操
作面と近接位置で対向して設けられた操作部回路基板上
に設けてあることにより、感圧部材を設けるための特別
な取付け構造や配線が不要となるので構造が簡単で組み
立てや修理に便利なものとなるし、感圧部材が押圧操作
部の近くに位置して、押圧部材の押圧操作に確実かつ適
正に応動して押圧状態に応じた注出流量での内容液の注
出を応答性よく確実に達成することができるとともに、
小さな範囲にまとまり省スペース化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示す電気ポットの縦断
面図である。
【図2】図1の電気ポットの操作パネルの平面図であ
る。
【図3】図2の操作パネルの裏面の回路基板を示す平面
図である。
【図4】図2、図3の操作パネル、回路基板の組付け部
の拡大断面図である。
【図5】図1の電気ポットの制御回路のブロック図であ
る。
【図6】図1の電気ポットの主な動作制御のメインルー
チンを示すフローチャートである。
【図7】図6の保温処理サブルーチンのフローチャート
である。
【図8】図1の制御での内容液の温度変化とヒータの通
電状態を示すグラフである。
【図9】図6のタイマ設定サブルーチンのフローチャー
トである。
【図10】図6のカルキ除去サブルーチンのフローチャ
ートである。
【図11】図6のポンプ動作処理サブルーチンのフロー
チャートである。
【図12】本考案の第2の実施例を示す注出流量ランク
の具体的設定例を示すグラフである。
【図13】本考案の第3の実施例示すポンプ動作処理サ
ブルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
1 器体 13 注出ポンプ 14 モータ 100 制御回路 101 マイクロコンピュータ 102 注出操作キー102a、104a 文字表示 103 圧力センサ104 再沸騰・カルキ除去設定キー 115 回路基板 201 操作パネル

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動注出手段と、この電動注出手段を適
    宜の注出流量で働かせる押圧操作部と、この押圧操作部
    の操作部回路とを備えた電動注出可能な電気貯湯容器に
    おいて、圧操作部を、この押圧操作部の押圧操作の表
    示部とともに、湯沸し操作部や湯沸し表示部が設けられ
    る同一の操作面上に設け、押圧操作部の押圧状態に応動
    して押圧状態に対応した注出流量を設定するための感圧
    部材を、操作面と近接位置で対向して設けられた操作部
    回路基板上に設けたことを特徴とする電動注出可能な電
    気貯湯容器。
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