JPH0744229Y2

JPH0744229Y2 - 気泡浴槽付衛生設備室

Info

Publication number: JPH0744229Y2
Application number: JP1988150431U
Authority: JP
Inventors: 和夫満田; 浩暁奥村
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1988-11-17
Filing date: 1988-11-17
Publication date: 1995-10-11
Anticipated expiration: 2003-11-17
Also published as: JPH0271390U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は浴槽を備えた衛生設備室に関し、さらに詳しく
は、前記浴槽が気泡流を噴出してマッサージ効果を得る
気泡浴槽である衛生設備室に関する。

（従来の技術とその問題点）一般に浴槽を備えた衛生設備室は、一半部に浴槽を載置
した床パン周縁に、鋼板の裏面に石こうボード等を貼付
けた鋼板パネル、又はフレーム付基板にタイルを貼付け
たタイルパネル等の壁パネルを立設して側周壁を形成す
ると共に、上面を天井パネルで被蓋して天井壁を形成し
て構成される。前記側周壁には、FRP,HIPS（ハイインパ
クトスチール）等の合成樹脂からなる収納機能を備えた
壁パネル（収納壁パネル）が適宜に組み込まれる。

一方、気泡浴槽は、浴槽に吸引金具及び噴出金具を設
け、夫々の金具を連絡管によって循環ポンプに連絡して
なり、循環ポンプの作動によって吸込んだ浴槽水を噴出
金具に送って気泡流を噴出するようになっている。

ところで、上記衛生設備室における浴槽に気泡流噴出機
能を付加しようとした場合、循環ポンプの振動音が室内
に反響して騒音となり、入浴者ばかりか室外にいる者に
まで不快感を与える虞れがある。

そこで、循環ポンプを室外に設置して騒音の発生を出来
る限り抑えることが考えられるが、この場合において
も、循環ポンプの振動が連絡管，浴槽等を介して衛生設
備室に伝わり、この振動により、FRP,HIPS等の合成樹脂
によって成形された比較的比重の小さい壁パネル（上述
の収納壁パネル等）や天井パネルが共振して騒音を発生
するという不具合を生じていた。

（考案が解決しようとする課題）本考案はこのような従来事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、FRP,HIPS等の合成樹脂で
成形された比較的比重の小さい壁パネル（収納壁パネル
等）や天井パネルに、循環ポンプの振動が伝わっても共
振しない程度の比重又は強度を付加して、気泡流噴出時
に騒音を発生する虞れのない気泡浴槽付衛生設備室を提
供することにある。

（課題を達成する為の手段）以上の目的を達成する為に本考案の気泡浴槽付衛生設備
室は、一半部に浴槽を載置した床パン周縁に、鋼板パネ
ル又はタイルパネルからなる比較的比重の大きい壁パネ
ルと、FRP等からなる比較的比重の小さい壁パネルとを
適宜数立設して側周壁を形成すると共に、FRP等からな
る天井パネルで上面を被蓋して衛生設備室本体を形成
し、さらに前記浴槽には吸引金具と噴出金具を設けると
共に、室外に設置した循環ポンプと前記夫々の金具を連
絡管によって連絡してなり、前記循環ポンプの作動によ
って吸引金具から吸い込んだ浴槽水を噴出金具に送って
浴槽内に気泡流を噴出する気泡浴槽付衛生設備室であっ
て、上記FRP等からなる比較的比重の小さい壁パネル
と、FRP等からなる天井パネルとの少なくとも一方のパ
ネル体の裏面に、制振材を設けたことを特徴とする。

（作用）以上の手段によれば、制振材を設けることで、比較的比
重の小さい壁パネル，天井パネルの比重又は強度を増大
せしめて、これら壁パネル，天井パネルの、循環ポンプ
の振動による共振を低減し、気泡流噴出時における共鳴
音の発生を防ぐ。

（実施例）以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図中
（Ａ）は衛生設備室本体、（Ｂ）は気泡浴槽を示してい
る。

衛生設備室本体（Ａ）は、平面矩形状に成形した床パン
（１）周縁に壁載せ面（1a）を連設形成し、この壁載せ
面（1a）に鋼板パネルからなる壁パネル（２），（２）
…を立設すると共に、任意の箇所にはFRPで一体成形し
た収納壁パネル（３）を組込んで側周壁（A₁）を形成
し、且つ、FRPで一体成形した天井パネル（４）で上面
を被蓋して天井（A₂）を形成してなる。

壁パネル（２）は、壁載せ面（1a）から天井パネル
（４）に至る高さをもって一体成形した鋼板製の壁面構
成体（2a）と、該壁面構成体（2a）の裏面全域にわたっ
て貼付けた石こうボード（５）から形成してある。

収納壁パネル（３）はFRPにより、壁載せ面（1a）から
天井パネル（４）に至る高さをもって一体成形されたも
ので、その裏面部全域にわたってはウレタンを吹付けて
形成した制振材（20）を設けてある。

天井パネル（４）はFRPにより、側周壁（A₁）の上縁間
にわたる平面矩形状に一体成形されたもので、その裏面
部全域にわたっては前記収納壁パネル（３）同様に、制
振材（20）を設けてある。

尚、収納壁パネル（３），天井パネル（４）はFRP以外
の合成樹脂、例えばHIPS等で一体成形しても良く、また
制振材（20）はゴム板，鉛板等で形成しても良い。

さらに制振材（20）は、必ずしも収納壁パネル（３），
天井パネル（４）の裏面全域にわたって形成する必要は
なく、収納壁パネル（３），天井パネル（４）の裏面の
一半部或いは所定の複数箇所に形成する等、適宜に選択
される。

気泡浴槽（Ｂ）は、床パン（１）一半部に載置した浴槽
（６）に吸引金具（7a），噴出金具（7b）を設け、夫々
の金具（7a）（7b）を連絡管（８）でもって循環ポンプ
（９）に連絡してなり、循環ポンプ（９）の作動によっ
て吸引金具（7a）から吸込んだ浴槽水を噴出金具（7b）
へ送って気泡流を噴出するようになっている。尚、図中
（10）は給気管（10a）を介して噴出金具（7b）に連絡
する給気口である。

以上のような構成からなる本実施例の気泡浴槽付衛生設
備室によれば、制振材（20）が収納壁パネル（３），天
井パネル（４）に所定の比重及び強度を付加して、気泡
浴槽（Ｂ）の振動による収納壁パネル（３）及び天井パ
ネル（４）の共振を低減せしめ、これら収納壁パネル
（３），天井パネル（４）からの共鳴音の発生を防ぐ。

また、天井パネル（４）の裏面全域に設けたウレタン製
の制振材（20）により、衛生設備室本体（Ａ）の保温性
を向上する。

尚、本実施例ではFRP,HIPS等の合成樹脂によって一体成
形された比較的比重の小さい壁パネルを収納壁パネル
（３）としたが、本考案はこれに限られるものではな
く、FRP,HIPS等で一体成形した収納機能を備えない壁パ
ネル（不図示）の裏面に制振材（20）を設けても良い。

また、収納壁パネル（３）を備えない場合は天井パネル
（４）のみに制振材（20）を設け、さらに、天井パネル
（４）の共振が小さい場合は収納壁パネル（３）のみに
制振材（20）を設けるようにしても良い。

（考案の効果）本考案は以上説明した様に、FRP,HIPS等の合成樹脂で成
形された比較的比重の小さい壁パネル，天井パネルの裏
面に制振材を設けることで、これら比較的比重の小さい
パネル体の比重，強度を増大せしめて、循環ポンプの振
動による共振を防ぐことができる。

従って、気泡流噴出の際に発生する騒音を出来る限り小
さなものとし、しかも合成樹脂製のパネル体の裏面に制
振材を設けるだけで所定の効果が得られることから衛生
設備室全体の重量が大幅に増大する虞れもない。

よって、一般の戸建て住宅或いはアパートやマンション
等の集合住宅において、二階以上への設置に極めて有利
である、新規な気泡浴槽付衛生設備室を提供することが
できた。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案気泡浴槽付衛生設備室の一実施例を示し、
第１図は中央縦断正面図、第２図は一部切欠して表す平
面図である。尚、図中（Ａ）：衛生設備室本体、（A₁）：側周壁、（A₂）：天
井（１）：床パン、（２）：壁パネル（比較的比重の大き
い壁パネル）（３）：収納壁パネル（比較的比重の小さい壁パネル）（４）：天井パネル（Ｂ）：気泡浴槽、（６）：浴槽、（7a）：吸引金具（7b）：噴出金具、（８）：連絡管、（９）：循環ポン
プ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一半部に浴槽を載置した床パン周縁に、鋼
板パネル又はタイルパネルからなる比較的比重の大きい
壁パネルと、FRP等からなる比較的比重の小さい壁パネ
ルとを適宜数立設して側周壁を形成すると共に、FRP等
からなる天井パネルで上面を被蓋して衛生設備室本体を
形成し、さらに前記浴槽には吸引金具と噴出金具を設け
ると共に、室外に設置した循環ポンプと前記夫々の金具
を連絡管によって連絡してなり、前記循環ポンプの作動
によって吸引金具から吸い込んだ浴槽水を噴出金具に送
って浴槽内に気泡流を噴出する気泡浴槽付衛生設備室で
あって、上記FRP等からなる比較的比重の小さい壁パネ
ルと、FRP等からなる天井パネルとの少なくとも一方の
パネル体の裏面に、制振材を設けたことを特徴とする気
泡浴槽付衛生設備室。