JPH0743602U - 浴槽湯循環装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】浴槽湯循環装置の循環部において、浴槽湯が濾
過も浄化もされないまま濾過タンク内を通過して排出部
に送られてしまうことを有効に防止して、浴槽湯の濾過
を完全なものにすることができる浴槽湯循環装置を提供
する。 【構成】浴槽湯を吸入する吸湯部と、吸入した浴槽湯を
濾過させる循環部と、濾過された浴槽湯を浴槽内に排出
させる排湯部とから成り、前記の循環部では、濾過タン
ク内に濾材が収納されており、この濾材によって浴槽湯
が濾過されるようになっている浴槽湯循環装置におい
て、前記の濾過タンクの内壁と濾材の間には、弾性シー
トが介設されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、浴槽湯を強制循環させて濾過され浄化された浴槽湯を再び浴槽内に 排出する浴槽湯循環装置に係り、特に浴槽湯が濾過も浄化もされないまま濾過タ ンク内を通過して排出部に送られてしまうことを有効に防止することができる浴 槽湯循環装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、浴槽湯を強制循環させて異物の除去等を行った後この浴槽湯を再び 浴槽内に排出する浴槽湯循環装置が知られている（例えば実開平３−７４８８６ 号参照）。 この浴槽湯循環装置は、例えば、図４に示すような要素の組合せにより構成さ れている。すなわち、図４において、符号１は吸入口ユニットで、浴槽内の髪の 毛などをキャッチするためのヘアーキャッチャーが内蔵されている。また符号２ は、ポンプ３からの吸込力により浴槽湯を循環部へ吸い込むための入水ホース、 符号４は吸い上げた浴槽湯を所望の温度に保温するためのヒーターである。また 、符号５は、フィルター６、濾材７や活性炭８などが内部に積層された濾過タン クである。また符号９はオゾンを発生させるためのオゾン発生機で、このオゾン 発生機９からのオゾンは気泡としてジェットノズル１０から放出されて殺菌を行 うようになっている。

【０００３】 また符号１１は、濾過され活性化された浴槽湯をポンプの圧力により浴槽内に 再び放出する為の出水ホース、符号１２は、エアーホースで、外部から取り込ま れたエアーは、このエアーホース１２から、出水ホースとの連結点であるホース ホルダー１３に送り込まれる。ホースホルダー１３では、出水ホースからの浴槽 湯とエアーホース１２からのエアーとが混合されて、気泡を含む噴流となってジ ェットノズル１０から噴出されるようになっている。なお、符号１４はユーザー がこの浴槽湯循環装置を制御するためのコントロールパネル、符号１５は濾過タ ンク５を密閉するための濾過タンク蓋、符号１６はトップカバー、符号１７は転 倒したことを検知するための転倒スイッチである。

【０００４】 次に、図５はこのような従来の浴槽湯循環装置に備えられた循環部の濾過装置 の構成を示す分解斜視図である。この濾過装置では、装置本体ケース２０内に備 えられた濾過タンク５内に、濾過された浴槽湯を排出管の導入口に導くためのス ペーサー１８、樹脂製のネット状袋に収納された活性炭８、樹脂製のネット状袋 に収納された濾過材（バクテリアが増殖しやすい多数のセラミック小球から成る ）７、フィルター６が積層された状態で収納されており、その上から濾過タンク 蓋１５が被せられている。この濾過タンク５内のフィルター６により、浴槽湯の 比較的大きなゴミや体毛が除去される。また、この濾過タンク５内の濾材７及び 活性炭８により、浴槽湯の微細なゴミ、垢、臭い、菌体、有機物、及び脂肪など が除去されるようになっている。また、前述のように、活性炭８やセラミック小 球から成る濾過材７は、樹脂製のネット状袋に収納されているが、このように、 活性炭８や濾過材７が収納袋に入れられてカートリッジ式となっているため、脱 着や交換が容易かつ効率的にできるし、掃除も収納袋に入れたままできるので掃 除などが容易にできるようになっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、図６は、図５に示すようなネットカートリッジ式の活性炭８や濾過 材７を濾過タンク５内に収納したときの状態を示す断面図である。図６に示すよ うに、ポンプ（図示せず）により吸湯部（図示せず）に吸入された浴槽湯は、吸 湯部から、負圧により、濾過タンク５内に隣接した導入口２０を上昇し（図６の 矢印ａ参照）、濾過タンク５内のフィルター６の上に導かれる（矢印ｂ参照）。 そして、この浴槽湯は、矢印ｃで示すように、フィルター６，濾過材７、及び活 性炭８を通過する間に濾過され且つ浄化されて、濾過タンク５の底部の開口２１ より排出部（図示せず）に送られる（矢印ｄ参照）。 しかしながら、特に濾過材７や活性炭８として、前述のようなネット状袋に収 納するカートリッジ式のものを採用した場合、濾過タンク５の内壁と濾過材７（ のネット状袋）や活性炭８（のネット状袋）との間に隙間２２が生じてしまうこ とがある。この場合、矢印ｅ及びｆ、又は矢印ｇ及びｈで示すように、この隙間 ２２から、浴槽湯が濾過も浄化もされないまま濾過タンク５を通過して排出部に 送られてしまう恐れがある。

【０００６】 本考案は、このような従来の問題点を解決するために考案されたものであって 、浴槽湯が濾過も浄化もされないまま濾過タンク内を通過して排出部に送られて しまうことを有効に防止することができる浴槽湯循環装置を提供することを目的 とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案に係る浴槽湯循環装置は、浴槽湯を吸入する 吸湯部と、吸入した浴槽湯を濾過させる循環部と、濾過された浴槽湯を浴槽内に 排出させる排湯部とから成り、前記の循環部に備えられた濾過タンク内には、濾 材が収納袋に収納された状態で配設されており、この濾材によって浴槽湯が濾過 されるようになっている浴槽湯循環装置において、前記の濾過タンクの内壁と濾 材の収納袋との間には、帯状の弾性シートが介設されている。 また特に本考案では、前記帯状の弾性シートは、濾材の収納袋の外周に取付け 可能になっていることが望ましい。

【０００８】

【作用】

上述のように、本考案による浴槽湯循環装置では、濾過タンクの内壁と濾材の 収納袋との間に弾性シートが介設されているので、濾過タンクの内壁と濾材の収 納袋の外周部分とは、両者ともがこの弾性シートに密着するようになり、両者の 間に隙間が生じることが防止されるようになる。 また特に本考案では、前記帯状の弾性シートは、濾材の収納袋の外周に取付け 可能になっているので、濾材の収納袋に弾性シートを取り付けた状態で両者を扱 えるので、両者の濾過タンクへの脱着が容易である。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案について図示の実施例に基づいて説明する。 図１は本考案の一実施例に係る浴槽湯循環装置の濾過装置の構成を説明するた めの分解斜視図、図２はこの濾過装置の断面図である。 本実施例において、符号５は樹脂製の濾過タンク、符号２０は、この濾過タン ク５と一体に形成された浴槽湯の導入口で、吸湯部（図示せず）により浴槽から 吸入された浴槽湯は、この導入口２０から、図示の矢印ｂのように、濾過タンク ５の中に導入されるようになっている。 この濾過タンク５の中には、まずその底部にスペーサ１８が配置され、その上 には樹脂製のネット状袋に収納された活性炭８が配置され、その上には樹脂製の ネット状袋に収納された多数のセラミック小球より成る濾過材７が配置され、最 後にフィルター６が載せられ、その上に濾過タンク蓋１５が被せられている。

【００１０】 さらに本実施例では、前記の活性炭８及び濾過材７のそれぞれの収納袋の外周 と濾過タンク５の内壁５ａとの間に、活性炭を含む不織布からなる帯状の弾性シ ート３１が、介設されている。この場合、図２に示すように、活性炭８及び濾過 材７の外周部分がこの弾性シート３１に密着させられ、またこの弾性シート３１ は濾過タンク５の内壁５ａに密着する。したがって、この弾性シート３１を介在 させることにより、活性炭８と濾過材７の収納袋の外周と濾過タンク５の内壁５ ａとの間に隙間が生じることがなくなる。よって、従来のように活性炭８又は濾 過材７と濾過タンク５の内壁５ａとの間に生じた隙間を浴槽湯が濾過又は浄化さ れないまま通過してしまう、という不都合が防止されるようになる。 なお本実施例では、この帯状の弾性シート３１は、活性炭を含む不織布により 構成されているが、本考案はこれに限られるものではなく、例えばこの弾性シー トは、ウレタン、スポンジ、発泡シリコンなどの素材によっても構成することが できることは勿論である。なお本実施例に係る浴槽湯循環装置の他の構成は、図 ４について詳述したものとほぼ同様であるので、ここでは説明を省略する。

【００１１】 次に図３は、本考案の他の実施例を説明するための斜視図である。この他の実 施例では、弾性シート３２の一方の端部３２ａの内側（濾過材７の収納袋と接す る側）に、マジックテープ（商品名）３３が接着されている。そのため、この実 施例においては、濾過材７（又は活性炭８）と弾性シート３２を濾過タンクの中 に収納しようとするときは、まず濾過材７の収納袋の外周にこの弾性シート３２ の他方の端部３２ｂを起点として巻き付けて行き、巻き終わったときにこの弾性 シート３２の前記一方の端部３２ａを前記端部３２ｂに図示のように重ねて、マ ジックテープ３３により両端部３２ａ，３２ｂを固定するようにする。これによ り、弾性シート３２と濾過材７とを一緒に扱うことが可能になり、これらの濾過 タンク５への脱着作業が極めて容易になる、という効果を得られるようになる。 この他の実施例のその他の構成については、図１および図２に示した実施例と同 様なので説明を省略する。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案による浴槽湯循環装置では、濾過タンクの内壁と 濾材の収納袋との間に帯状の弾性シートが介設されているので、濾過タンクの内 壁と濾材の収納袋の外周部分とは、この弾性シートに密着するようになり、両者 の間に隙間が生じることが防止され、浴槽湯の完全な濾過を達成することができ るようになる。 また特に本考案では、前記帯状の弾性シートは、濾材の収納袋の外周に取付け 可能になっているので、濾材と弾性シートとの濾過タンクへの脱着が容易になる 、という効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る浴槽湯循環装置の濾過
装置の構成を示す分解斜視図である。

【図２】本実施例に係る浴槽湯循環装置の濾過装置を示
す断面図である。

【図３】本考案の他の実施例の弾性シートを説明するた
めの斜視図である。

【図４】従来の浴槽湯循環装置の全体構成を説明するた
めの説明図である。

【図５】従来の浴槽湯循環装置の濾過装置を説明するた
めの分解斜視図である。

【図６】従来の浴槽湯循環装置の濾過装置を説明するた
めの断面図である。

【符号の説明】

５ 濾過タンク ５ａ 濾過タンクの内壁 ７ 濾過材 ８ 活性炭 ３１，３２ 弾性シート

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽湯を吸入する吸湯部と、吸入した浴槽
   湯を濾過させる循環部と、濾過された浴槽湯を浴槽内に
   排出させる排湯部とから成り、前記の循環部に備えられ
   た濾過タンク内には、濾材が収納袋に収納された状態で
   配設されており、この濾材によって浴槽湯が濾過される
   ようになっている浴槽湯循環装置において、 前記の濾過タンクの内壁と濾材の収納袋との間には、帯
   状の弾性シートが介設されていることを特徴とする浴槽
   湯循環装置。
2. 【請求項２】請求項１の浴槽湯循環装置において、前記
   帯状の弾性シートは、濾材の収納袋の外周に取付け可能
   になっていることを特徴とする浴槽湯循環装置。