JPH0743516A - 枠部の機能性塗膜等を形成する方法 - Google Patents
枠部の機能性塗膜等を形成する方法Info
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- JPH0743516A JPH0743516A JP18475593A JP18475593A JPH0743516A JP H0743516 A JPH0743516 A JP H0743516A JP 18475593 A JP18475593 A JP 18475593A JP 18475593 A JP18475593 A JP 18475593A JP H0743516 A JPH0743516 A JP H0743516A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating film
- coating
- transparent substrate
- window
- conductive circuit
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】複数の導電性回路を表面に有する透明基板上
に、複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める
枠部の機能性を有する塗膜とを精度良く形成する方法を
提供する。 【構成】(a)上記透明基板1全面に、塗膜5を形成す
る工程、(b)前記塗膜の表面に、次の現像工程におい
て窓部4の部分又はそれとその左右の辺の片方もしくは
両方に隣接する部分以外の部分を覆う塗膜6を与えるよ
う、光線を照射し、窓部の部分又はそれとその部分の左
右の辺の片方もしくは両方に隣接する部分の塗膜を除去
する工程、(c)残した塗膜に再露光を行い、導電性回
路2上に位置する複数の窓部に、後記の露光工程で使う
光線を遮光する性質を有する塗膜を形成する工程を含む
方法とする。
に、複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める
枠部の機能性を有する塗膜とを精度良く形成する方法を
提供する。 【構成】(a)上記透明基板1全面に、塗膜5を形成す
る工程、(b)前記塗膜の表面に、次の現像工程におい
て窓部4の部分又はそれとその左右の辺の片方もしくは
両方に隣接する部分以外の部分を覆う塗膜6を与えるよ
う、光線を照射し、窓部の部分又はそれとその部分の左
右の辺の片方もしくは両方に隣接する部分の塗膜を除去
する工程、(c)残した塗膜に再露光を行い、導電性回
路2上に位置する複数の窓部に、後記の露光工程で使う
光線を遮光する性質を有する塗膜を形成する工程を含む
方法とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の導電性回路を表
面に有する透明基板上に、その導電性回路上に位置する
複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠部
の機能性(例えば、遮光性)を有する塗膜とを形成する
方法に関するるものである。特に、カラー液晶表示装置
(LCD)に使用されるカラーフィルターにおけるカラ
ーの窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠部の
機能性塗膜、この塗膜は不要光の遮光や、その他の特性
向上の働きをする、塗膜の形成に有用な方法である。
又、この方法は、TFT (薄膜トランジスタ)とカラーフ
ィルターとを用いたマトリックス型カラー表示装置に使
用されるカラーフィルターの製造にも有用な方法であ
る。
面に有する透明基板上に、その導電性回路上に位置する
複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠部
の機能性(例えば、遮光性)を有する塗膜とを形成する
方法に関するるものである。特に、カラー液晶表示装置
(LCD)に使用されるカラーフィルターにおけるカラ
ーの窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠部の
機能性塗膜、この塗膜は不要光の遮光や、その他の特性
向上の働きをする、塗膜の形成に有用な方法である。
又、この方法は、TFT (薄膜トランジスタ)とカラーフ
ィルターとを用いたマトリックス型カラー表示装置に使
用されるカラーフィルターの製造にも有用な方法であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶を利用したLCDは、いわゆ
るポケットテレビ等に使われてきたが、近年大型化、大
画面化が急速に進められている。画質もTN液晶からSTN
液晶やTFT に代表されるアクティブ駆動素子の開発でCR
T に迫るものが商品化されている。TFT によるカラー表
示装置の画質向上と生産性の改善については、様々な検
討が行われているが、その重要な技術の一つとして、TF
T の光リーク防止及び画質向上( 見かけのコントラス
ト) のためのブラックマトリックスと呼ばれる遮光膜の
形成方法及びその形状の問題がある。LCDのカラー化
に使用されるカラーフィルターのカラーの窓部の塗膜以
外の部分を埋める枠部の機能性塗膜の形成に使用される
方法として、従来、シルクスクリーン法、オフセット法
などの印刷技術による方法が知られている。また、複数
の平行な帯状の導電性回路上に帯状のカラー塗膜を電着
法により形成し、次いで機能性塗膜を与えるネガ型フォ
トレジストを全面に塗布して、前記カラー塗膜をマスク
代わりにして基板背面から露光して、帯状のカラー塗膜
の間隙にブラックマトリックスとしての機能性塗膜を形
成する方法が知られている(特開昭59ー114572
公報)。
るポケットテレビ等に使われてきたが、近年大型化、大
画面化が急速に進められている。画質もTN液晶からSTN
液晶やTFT に代表されるアクティブ駆動素子の開発でCR
T に迫るものが商品化されている。TFT によるカラー表
示装置の画質向上と生産性の改善については、様々な検
討が行われているが、その重要な技術の一つとして、TF
T の光リーク防止及び画質向上( 見かけのコントラス
ト) のためのブラックマトリックスと呼ばれる遮光膜の
形成方法及びその形状の問題がある。LCDのカラー化
に使用されるカラーフィルターのカラーの窓部の塗膜以
外の部分を埋める枠部の機能性塗膜の形成に使用される
方法として、従来、シルクスクリーン法、オフセット法
などの印刷技術による方法が知られている。また、複数
の平行な帯状の導電性回路上に帯状のカラー塗膜を電着
法により形成し、次いで機能性塗膜を与えるネガ型フォ
トレジストを全面に塗布して、前記カラー塗膜をマスク
代わりにして基板背面から露光して、帯状のカラー塗膜
の間隙にブラックマトリックスとしての機能性塗膜を形
成する方法が知られている(特開昭59ー114572
公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし最近、将来が有
望視されているTFT 方式のLCD においては、スイッチン
グ素子の光リークを防ぐため、ブラックマトリックス
(遮光膜)の遮光率向上が要求されている。更に、画質
向上のため、遮光膜のパターンは、格子状であることが
望ましい。しかしながら、従来の印刷による方法は、格
子間が約100μmの空隙程度の粗い粗度パターンのも
のしか出来ず、格子状に精度よくブラックマトリックス
の機能性塗膜を形成出来なかった。また、従来の電着法
により形成した帯状のカラー塗膜をマスク代わりにして
基板背面からの露光する方法は、機能性塗膜を帯状のカ
ラー塗膜間に精度よく形成できるが、帯状のカラー塗膜
を横切る方向に機能性塗膜を形成することが困難である
という課題があった。
望視されているTFT 方式のLCD においては、スイッチン
グ素子の光リークを防ぐため、ブラックマトリックス
(遮光膜)の遮光率向上が要求されている。更に、画質
向上のため、遮光膜のパターンは、格子状であることが
望ましい。しかしながら、従来の印刷による方法は、格
子間が約100μmの空隙程度の粗い粗度パターンのも
のしか出来ず、格子状に精度よくブラックマトリックス
の機能性塗膜を形成出来なかった。また、従来の電着法
により形成した帯状のカラー塗膜をマスク代わりにして
基板背面からの露光する方法は、機能性塗膜を帯状のカ
ラー塗膜間に精度よく形成できるが、帯状のカラー塗膜
を横切る方向に機能性塗膜を形成することが困難である
という課題があった。
【0004】そこで、この発明の目的は、従来のこのよ
うな課題を解決することであり、複数の導電性回路を表
面に有する透明基板上に、その導電性回路上に位置する
複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠部
の機能性(例えば、遮光性)を有する塗膜とを精度良く
形成する方法を提供することである。とくに、各窓部の
幅が100μm以下の微細なパターンを有する塗膜を精
度良く形成する方法を提供することである。
うな課題を解決することであり、複数の導電性回路を表
面に有する透明基板上に、その導電性回路上に位置する
複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠部
の機能性(例えば、遮光性)を有する塗膜とを精度良く
形成する方法を提供することである。とくに、各窓部の
幅が100μm以下の微細なパターンを有する塗膜を精
度良く形成する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電着塗装
法によれば塗膜を極めて精度よく導電回路上にのみ選択
的に塗着でき、しかもそれによって露光工程で使うUV
光線等を遮るのに有効な遮光膜を形成しうることに着眼
し、その他いろいろな工夫をすることにより、上記の目
的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させたもの
である。
法によれば塗膜を極めて精度よく導電回路上にのみ選択
的に塗着でき、しかもそれによって露光工程で使うUV
光線等を遮るのに有効な遮光膜を形成しうることに着眼
し、その他いろいろな工夫をすることにより、上記の目
的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させたもの
である。
【0006】すなわち、本発明は、複数の導電性回路を
表面に有する透明基板上に、その導電性回路上に位置す
る複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠
部の機能性塗膜とを形成する方法において、(a)上記
導電性回路を有する透明基板全面に、ポジ型フォトレジ
ストを塗布して、塗膜を形成する工程、(b)形成され
たポジ型フォトレジスト塗膜の表面に、次の現像工程に
おいて窓部の部分又は窓部の部分とその部分の左右(下
地の導電性回路の長手方向を上下とする。以下同じ)の
辺の片方もしくは両方に隣接する部分を覆わずそれ以外
の部分を覆う塗膜を与えるようなパターンを有するマス
クを重ねて、光線を照射する露光工程、(c )窓部の部
分又は窓部の部分とその部分の左右の辺の片方もしくは
両方に隣接する部分の塗膜を除去し、それ以外の部分の
塗膜を残す現像工程、(d)残した塗膜に再露光を行う
工程、(e)以上の工程を経て得られた透明基板に、そ
の導電性回路を一方の電極として使って電着塗装を行な
うことにより、その導電性回路上に位置する複数の窓部
に、後記の露光工程で使う光線を遮光する性質を有する
塗膜を形成する工程、(f)上記(d)工程で再露光さ
れた塗膜のみを除去する工程、(g)以上の工程を経て
得られた透明基板全面にネガ型フォトレジストを塗布し
て、塗膜を形成する工程、(h)透明基板の背面より露
光する工程、(i)下地に上記(e)工程で形成された
遮光性の窓部の塗膜が存在するために露光されなかった
未硬化部分を除去する現像工程、を上記の順に行うこと
を特徴とする方法である。
表面に有する透明基板上に、その導電性回路上に位置す
る複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠
部の機能性塗膜とを形成する方法において、(a)上記
導電性回路を有する透明基板全面に、ポジ型フォトレジ
ストを塗布して、塗膜を形成する工程、(b)形成され
たポジ型フォトレジスト塗膜の表面に、次の現像工程に
おいて窓部の部分又は窓部の部分とその部分の左右(下
地の導電性回路の長手方向を上下とする。以下同じ)の
辺の片方もしくは両方に隣接する部分を覆わずそれ以外
の部分を覆う塗膜を与えるようなパターンを有するマス
クを重ねて、光線を照射する露光工程、(c )窓部の部
分又は窓部の部分とその部分の左右の辺の片方もしくは
両方に隣接する部分の塗膜を除去し、それ以外の部分の
塗膜を残す現像工程、(d)残した塗膜に再露光を行う
工程、(e)以上の工程を経て得られた透明基板に、そ
の導電性回路を一方の電極として使って電着塗装を行な
うことにより、その導電性回路上に位置する複数の窓部
に、後記の露光工程で使う光線を遮光する性質を有する
塗膜を形成する工程、(f)上記(d)工程で再露光さ
れた塗膜のみを除去する工程、(g)以上の工程を経て
得られた透明基板全面にネガ型フォトレジストを塗布し
て、塗膜を形成する工程、(h)透明基板の背面より露
光する工程、(i)下地に上記(e)工程で形成された
遮光性の窓部の塗膜が存在するために露光されなかった
未硬化部分を除去する現像工程、を上記の順に行うこと
を特徴とする方法である。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用される透明基板材料としては、ガラスあるい
はプラスチックの板等があげられる。この基板に形成さ
れる導電性回路は、ITO 膜( 錫をドーブした酸化インジ
ウム膜) あるいは、ネサ膜( アンチモンドープした酸化
錫膜)等の透明導電性材料により作られる。導電性回路
のパターンは、複数の帯状のものを平行に並べたものが
一般的である。ここでいう帯状には、長手方向の左右の
線が一直線のものだけでなく、左右に凹凸を描くもの
(後述の図3のBに示されるようなもの)も含まれる。
これらは、従来より良く知られている方法で作られる。
おいて使用される透明基板材料としては、ガラスあるい
はプラスチックの板等があげられる。この基板に形成さ
れる導電性回路は、ITO 膜( 錫をドーブした酸化インジ
ウム膜) あるいは、ネサ膜( アンチモンドープした酸化
錫膜)等の透明導電性材料により作られる。導電性回路
のパターンは、複数の帯状のものを平行に並べたものが
一般的である。ここでいう帯状には、長手方向の左右の
線が一直線のものだけでなく、左右に凹凸を描くもの
(後述の図3のBに示されるようなもの)も含まれる。
これらは、従来より良く知られている方法で作られる。
【0008】本発明における、導電性回路を有する透明
基板と(a)〜(i)の各工程で得られる製品の断面の
模式図を図1に示した。また、本発明における、導電性
回路、(d)工程で得られる塗膜、および(e)工程で
得られる窓部の塗膜の各パターンの平面の模式図を図2
に示した。本発明における(a)の工程は、導電性回路
を有する透明基板全面に、ポジ型フォトレジストを塗布
して、塗膜を形成する工程である。(a)工程で使用す
るポジ型フォトレジストの例として、ノボラック型フェ
ノール樹脂に、0―キノンジアジドのエステル化物を含
有したもの等が挙げられるが、もちろんこれらのものに
限定されるものではない。市販品として、東京応化社製
のOFPR―800(商品名)、住友化学工業社製のPF―7
400(商品名)、富士ハントエレクトロニクステクノ
ロジー社製FHー2030(商品名)などが挙げられる。
基板と(a)〜(i)の各工程で得られる製品の断面の
模式図を図1に示した。また、本発明における、導電性
回路、(d)工程で得られる塗膜、および(e)工程で
得られる窓部の塗膜の各パターンの平面の模式図を図2
に示した。本発明における(a)の工程は、導電性回路
を有する透明基板全面に、ポジ型フォトレジストを塗布
して、塗膜を形成する工程である。(a)工程で使用す
るポジ型フォトレジストの例として、ノボラック型フェ
ノール樹脂に、0―キノンジアジドのエステル化物を含
有したもの等が挙げられるが、もちろんこれらのものに
限定されるものではない。市販品として、東京応化社製
のOFPR―800(商品名)、住友化学工業社製のPF―7
400(商品名)、富士ハントエレクトロニクステクノ
ロジー社製FHー2030(商品名)などが挙げられる。
【0009】複数の導電性回路上にポジ型フォトレジス
トの塗膜を形成する方法としては、スクリーン印刷法、
オフセット印刷法、ロールコート法、バーコート法、ス
ピンコート法等が使用できる。これらの中で、スピンコ
ート法により塗膜を形成する場合には、ボジ型フォトレ
ジストに希釈剤(例えば、エチルセロソルブアセテート
などの非反応性希釈剤) を加え低粘度化するのが好まし
く、そのフォトレジスト100重量部に対して5〜40
重量部の希釈剤を加えるのが、特に好ましい。また、ス
ピンコート法における回転数は、二段階とし、初めに1
00〜400rpm で基板上に広げ、次に800〜500
0rpm で膜厚を均一にすることが椎奨される。スピンコ
ート法は、導電性回路を有する透明基板上に忠実に精度
良く塗膜を形成することができるため有用である。導電
性回路を有する透明基板上に塗布されたフォトレジスト
は、必要に応じて60〜100℃、5〜60分間の条件
で熱処理される。熱処理をすることにより、そのフォト
レジスト中の樹脂が予備硬化され、その塗膜と導電性回
路を有する透明基板との密着性が向上する。
トの塗膜を形成する方法としては、スクリーン印刷法、
オフセット印刷法、ロールコート法、バーコート法、ス
ピンコート法等が使用できる。これらの中で、スピンコ
ート法により塗膜を形成する場合には、ボジ型フォトレ
ジストに希釈剤(例えば、エチルセロソルブアセテート
などの非反応性希釈剤) を加え低粘度化するのが好まし
く、そのフォトレジスト100重量部に対して5〜40
重量部の希釈剤を加えるのが、特に好ましい。また、ス
ピンコート法における回転数は、二段階とし、初めに1
00〜400rpm で基板上に広げ、次に800〜500
0rpm で膜厚を均一にすることが椎奨される。スピンコ
ート法は、導電性回路を有する透明基板上に忠実に精度
良く塗膜を形成することができるため有用である。導電
性回路を有する透明基板上に塗布されたフォトレジスト
は、必要に応じて60〜100℃、5〜60分間の条件
で熱処理される。熱処理をすることにより、そのフォト
レジスト中の樹脂が予備硬化され、その塗膜と導電性回
路を有する透明基板との密着性が向上する。
【0010】本発明における(b)の工程は、形成され
たポジ型フォトレジスト塗膜の表面に、次の現像工程に
おいて窓部の部分又は窓部の部分とその部分の左右の辺
の片方もしくは両方に隣接する部分を覆わずそれ以外の
部分を覆う塗膜を与えるようなパターンを有するマスク
を重ねて、光線を照射する露光工程である。なお、フォ
トレジスト塗膜がポジ型の場合は、露光、現像によって
マスクの遮光部分に硬化部分が形成され、マスクの透明
部分は分解部分となり除去される。マスクと下地の導電
性回路のパターンの平面の模式図の例を図3のAおよび
Bに示す。ここに示したマスクのパターンは窓部の部分
とその部分の左右の辺に隣接する部分を覆わずそれ以外
の部分を覆う塗膜を与えるものの例である。この(b)
の工程での露光には、ポジ型フォトレジスト塗膜の種類
により種々の範囲の波長光を使用できるが、一般にUV領
域が望ましく、光源として超高圧水銀灯、メタルハライ
ドランプ等を使用した装置を用いることができる。この
装置は、パターンニングの精度のためにも、ミラー式の
平行光のものが望ましい。
たポジ型フォトレジスト塗膜の表面に、次の現像工程に
おいて窓部の部分又は窓部の部分とその部分の左右の辺
の片方もしくは両方に隣接する部分を覆わずそれ以外の
部分を覆う塗膜を与えるようなパターンを有するマスク
を重ねて、光線を照射する露光工程である。なお、フォ
トレジスト塗膜がポジ型の場合は、露光、現像によって
マスクの遮光部分に硬化部分が形成され、マスクの透明
部分は分解部分となり除去される。マスクと下地の導電
性回路のパターンの平面の模式図の例を図3のAおよび
Bに示す。ここに示したマスクのパターンは窓部の部分
とその部分の左右の辺に隣接する部分を覆わずそれ以外
の部分を覆う塗膜を与えるものの例である。この(b)
の工程での露光には、ポジ型フォトレジスト塗膜の種類
により種々の範囲の波長光を使用できるが、一般にUV領
域が望ましく、光源として超高圧水銀灯、メタルハライ
ドランプ等を使用した装置を用いることができる。この
装置は、パターンニングの精度のためにも、ミラー式の
平行光のものが望ましい。
【0011】露光条件は、ポジ型フォトレジスト塗膜の
場合は、使用する光量およびそのフォトレジスト塗膜の
種類により異なるが、通常は、露光量10〜500mJ
/cm2 程度である。露光された部分は、分解反応が進
行して後述する現像液に可溶となる。
場合は、使用する光量およびそのフォトレジスト塗膜の
種類により異なるが、通常は、露光量10〜500mJ
/cm2 程度である。露光された部分は、分解反応が進
行して後述する現像液に可溶となる。
【0012】本発明における(c)の工程は、現像工程
である。ポジ型フォトレジスト塗膜の場合は、露光によ
り分解された部分が除去される。ポジ型フォトレジスト
塗膜の分解された部分の除去は、適当な溶解力を有する
薬剤、例えば、現像液に接触させ、溶出することによっ
て行なうことができる。そのような薬剤は、ポジ型フォ
トレジストの種類によって種々選択されるが、通常は、
苛性ソーダ、炭酸ナトリウム、4級アンモニウム塩又は
有機アミン等を水に溶かしたアルカリ性水溶液、あるい
は、エステル、ケトン、アルコール、芳香族炭水化物、
塩素化炭化水素等の有機溶剤を適宜選択使用する。現像
は、浸漬あるいはシャワーなどにより5秒ないし3分程
度で行なうことができる。その後、水、純水等でよく洗
浄を行う。この工程により、枠部の部分に、ポジ型フォ
トレジストの塗膜が形成される。
である。ポジ型フォトレジスト塗膜の場合は、露光によ
り分解された部分が除去される。ポジ型フォトレジスト
塗膜の分解された部分の除去は、適当な溶解力を有する
薬剤、例えば、現像液に接触させ、溶出することによっ
て行なうことができる。そのような薬剤は、ポジ型フォ
トレジストの種類によって種々選択されるが、通常は、
苛性ソーダ、炭酸ナトリウム、4級アンモニウム塩又は
有機アミン等を水に溶かしたアルカリ性水溶液、あるい
は、エステル、ケトン、アルコール、芳香族炭水化物、
塩素化炭化水素等の有機溶剤を適宜選択使用する。現像
は、浸漬あるいはシャワーなどにより5秒ないし3分程
度で行なうことができる。その後、水、純水等でよく洗
浄を行う。この工程により、枠部の部分に、ポジ型フォ
トレジストの塗膜が形成される。
【0013】本発明における(d)工程は、(c)工程
で形成した枠部の部分のポジ型フォトレジストの塗膜を
再露光する工程である。この再露光は、後述の窓部への
電着塗膜の形成後、このポジ型フォトレジストの塗膜を
除去する際、その除去を容易にするために行う。この再
露光を行なうことにより、そのポジ型フォトレジストの
塗膜は光分解され、アルカリ性水溶液等の現像液に溶け
やすくなる。再露光量は、ポジ型フォトレジストの種類
によるが、100〜400mJ/cm2 が適当である。
で形成した枠部の部分のポジ型フォトレジストの塗膜を
再露光する工程である。この再露光は、後述の窓部への
電着塗膜の形成後、このポジ型フォトレジストの塗膜を
除去する際、その除去を容易にするために行う。この再
露光を行なうことにより、そのポジ型フォトレジストの
塗膜は光分解され、アルカリ性水溶液等の現像液に溶け
やすくなる。再露光量は、ポジ型フォトレジストの種類
によるが、100〜400mJ/cm2 が適当である。
【0014】本発明における(e)工程は、以上の工程
を経て得られた透明基板に、その導電性回路を一方の電
極として使って電着塗装を行なうことにより、その導電
性回路上に位置する複数の窓部に、後述の露光工程で使
う光線を遮光する性質を有する塗膜を形成する工程であ
る。(d)の工程を終わった段階で、下地の複数の導電
性回路上の窓部には塗膜が存在しない。この工程ではそ
の部分に電着塗装法により塗膜を形成する。この種の導
電性回路上に電着塗装を行う方法は、一般に公知であ
る。例えば、実務表面技術、Vol.34、No.6
(1987)p.57〜63、特公平4−64875公
報に記載された方法を参考にすることができる。電着塗
装法には、アニオン系とカチオン系の塗装法があり、本
発明においてはいずれの方法も使用可能であるが、回路
への影響が少ないことと、溶出のし易さなどからアニオ
ン系塗装法が好ましい。電着塗装に用いる電着液の樹脂
材料(バインダー)としては、マレイン化油系、アクリ
ル系、ポリエステル系、ポリブタジエン系、ポリオレフ
ィン系などのがあげられる。これらは、それぞれ単独
で、あるいは混合して使用できる。これらのバインダー
の中に後記の露光工程で使う光線を遮光する性質を有す
る顔料、その他の着色顔料等を配合する。電着液は、一
般に、バインダー等の成分を水に分散、希釈してつくら
れる。電着液としては、水以外に有機溶剤を使用する非
水系電着液も使用することができる。
を経て得られた透明基板に、その導電性回路を一方の電
極として使って電着塗装を行なうことにより、その導電
性回路上に位置する複数の窓部に、後述の露光工程で使
う光線を遮光する性質を有する塗膜を形成する工程であ
る。(d)の工程を終わった段階で、下地の複数の導電
性回路上の窓部には塗膜が存在しない。この工程ではそ
の部分に電着塗装法により塗膜を形成する。この種の導
電性回路上に電着塗装を行う方法は、一般に公知であ
る。例えば、実務表面技術、Vol.34、No.6
(1987)p.57〜63、特公平4−64875公
報に記載された方法を参考にすることができる。電着塗
装法には、アニオン系とカチオン系の塗装法があり、本
発明においてはいずれの方法も使用可能であるが、回路
への影響が少ないことと、溶出のし易さなどからアニオ
ン系塗装法が好ましい。電着塗装に用いる電着液の樹脂
材料(バインダー)としては、マレイン化油系、アクリ
ル系、ポリエステル系、ポリブタジエン系、ポリオレフ
ィン系などのがあげられる。これらは、それぞれ単独
で、あるいは混合して使用できる。これらのバインダー
の中に後記の露光工程で使う光線を遮光する性質を有す
る顔料、その他の着色顔料等を配合する。電着液は、一
般に、バインダー等の成分を水に分散、希釈してつくら
れる。電着液としては、水以外に有機溶剤を使用する非
水系電着液も使用することができる。
【0015】電着液の入った浴中に上記の工程を経て得
られた透明基板を入れ、アニオン電着塗装法の場合は、
その導電性回路を正極とし、非腐蝕性の導電材料(ステ
ンレスなど)を対極として入れて直流電圧を印加する
と、その導電性回路上に位置する複数の窓部に選択的に
電着塗膜が形成される。電着塗膜の膜厚は、電着条件に
より制御される。電着条件は、通常10〜300V で1
秒から3分程度である。電着塗膜は、塗膜形成後よく洗
浄して不要物質を除去する。ある程度に塗膜強度を高め
るために、必要により、90〜150℃、10〜60分
間の条件で熱処理される。
られた透明基板を入れ、アニオン電着塗装法の場合は、
その導電性回路を正極とし、非腐蝕性の導電材料(ステ
ンレスなど)を対極として入れて直流電圧を印加する
と、その導電性回路上に位置する複数の窓部に選択的に
電着塗膜が形成される。電着塗膜の膜厚は、電着条件に
より制御される。電着条件は、通常10〜300V で1
秒から3分程度である。電着塗膜は、塗膜形成後よく洗
浄して不要物質を除去する。ある程度に塗膜強度を高め
るために、必要により、90〜150℃、10〜60分
間の条件で熱処理される。
【0016】本発明における(f)の工程は、上記
(e)の工程で形成された電着塗膜を残し、上記(d)
工程で再露光されたフォトレジスト塗膜を除去する工程
である。除去は適当な溶解力を有する薬剤、例えば、現
像液、に接触させることにより行われる。このような薬
剤は、除去しようとする塗膜(ポジ型フォトレジスト塗
膜)および電着塗膜の種類により選択されるが、通常、
苛性ソーダ、炭酸ソーダ、4級アンモニウム塩及び有機
アミン等を水に溶かしたアルカリ水溶液、あるいは、エ
ステル、ケトン、アルコール、エーテル、塩素化炭化水
素等の有機溶剤が、適宜使用される。除去は、浸漬ある
いはシャワーなどにより30秒ないし2 0分程度で行な
うことができる。適宜、ブラシ、織布などによるラビン
グが使用される。その後、有機溶剤、水などを使用して
洗浄を行なう。この工程により、窓部に電着塗膜が残
り、それ以外の部分は塗膜が存在しない状態となる。必
要により、100〜280℃、10〜120分間の条件
で熱処理することにより、電着塗膜が焼付けされる。
(e)の工程で形成された電着塗膜を残し、上記(d)
工程で再露光されたフォトレジスト塗膜を除去する工程
である。除去は適当な溶解力を有する薬剤、例えば、現
像液、に接触させることにより行われる。このような薬
剤は、除去しようとする塗膜(ポジ型フォトレジスト塗
膜)および電着塗膜の種類により選択されるが、通常、
苛性ソーダ、炭酸ソーダ、4級アンモニウム塩及び有機
アミン等を水に溶かしたアルカリ水溶液、あるいは、エ
ステル、ケトン、アルコール、エーテル、塩素化炭化水
素等の有機溶剤が、適宜使用される。除去は、浸漬ある
いはシャワーなどにより30秒ないし2 0分程度で行な
うことができる。適宜、ブラシ、織布などによるラビン
グが使用される。その後、有機溶剤、水などを使用して
洗浄を行なう。この工程により、窓部に電着塗膜が残
り、それ以外の部分は塗膜が存在しない状態となる。必
要により、100〜280℃、10〜120分間の条件
で熱処理することにより、電着塗膜が焼付けされる。
【0017】本発明における(g)の工程は、以上の工
程により得られた透明基板全面にネガ型フォトレジスト
を塗布して、塗膜を形成する工程である。この塗布は、
スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷、オ
フセット印刷、浸漬コート法などの比較的均質な塗膜が
得られる方法で行う。ネカ型フォトレジストとしては、
UV領域の光源で硬化反応する、いわゆるUV硬化型の材料
が好ましい。それらの主成分として、アクリル系、ウレ
タン系、エポキシ系、合成ゴム系、ポリビニルアルコー
ル系等の各種の樹脂あるいは、ゴムまたはゼラチンがあ
り、それぞれ単独あるいは混合して使用することができ
る。それらは、光硬化型塗料、インキあるいはネガ型レ
ジストとして市販されている。これらの材料には、反応
性希釈剤、反応開始剤、光増感剤などを適宜加えること
ができる。
程により得られた透明基板全面にネガ型フォトレジスト
を塗布して、塗膜を形成する工程である。この塗布は、
スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷、オ
フセット印刷、浸漬コート法などの比較的均質な塗膜が
得られる方法で行う。ネカ型フォトレジストとしては、
UV領域の光源で硬化反応する、いわゆるUV硬化型の材料
が好ましい。それらの主成分として、アクリル系、ウレ
タン系、エポキシ系、合成ゴム系、ポリビニルアルコー
ル系等の各種の樹脂あるいは、ゴムまたはゼラチンがあ
り、それぞれ単独あるいは混合して使用することができ
る。それらは、光硬化型塗料、インキあるいはネガ型レ
ジストとして市販されている。これらの材料には、反応
性希釈剤、反応開始剤、光増感剤などを適宜加えること
ができる。
【0018】また、求められる機能により必要な添加剤
を加えることができる。例えば、遮光のために使用する
場合は、適当な顔料あるいは遮光剤が、また接着の機能
が求められる場合は、適当な接着力を向上する材料を添
加する。ネガ型フォトレジストは塗布するに際し、その
作業性をよくするために、有機溶剤希釈型の材料では、
炭化水素、エステル、ケトンなどの適当な有機溶剤で、
また、水希釈型の材料では、水で、適当な粘度あるいは
固形分まで希釈して使用する。
を加えることができる。例えば、遮光のために使用する
場合は、適当な顔料あるいは遮光剤が、また接着の機能
が求められる場合は、適当な接着力を向上する材料を添
加する。ネガ型フォトレジストは塗布するに際し、その
作業性をよくするために、有機溶剤希釈型の材料では、
炭化水素、エステル、ケトンなどの適当な有機溶剤で、
また、水希釈型の材料では、水で、適当な粘度あるいは
固形分まで希釈して使用する。
【0019】本発明における(h)の工程は、透明基板
の背面より露光する工程である。露光は、ネガ型フォト
レジストの種類により種々の範囲の波長の光が使用でき
るが、一般には、UV領域が望ましく、光源として超高圧
水銀灯、メタルハライドランブ等を使用した装置を用い
ることができる。露光条件は、使用する光量およびネガ
型フォトレジストの種類により異なるが、通常は0. 1
〜60秒程度である。露光された部分は、架橋反応が進
行し不溶性となり硬化する。
の背面より露光する工程である。露光は、ネガ型フォト
レジストの種類により種々の範囲の波長の光が使用でき
るが、一般には、UV領域が望ましく、光源として超高圧
水銀灯、メタルハライドランブ等を使用した装置を用い
ることができる。露光条件は、使用する光量およびネガ
型フォトレジストの種類により異なるが、通常は0. 1
〜60秒程度である。露光された部分は、架橋反応が進
行し不溶性となり硬化する。
【0020】本発明における(i)の工程は、下地に上
記(e)工程で形成された遮光性の電着塗膜が存在する
ために露光されなかった未硬化部分を除去する現像工程
である。その部分の除去は、適当な溶解力を有する薬
剤、例えば、現像液、に接触させ、溶出することにより
行われる。このような薬剤は、ネガ型フォトレジスト塗
膜の種類により選択されるが、通常はカ性ソーダ、炭酸
ソーダ、4級アンモニウム塩又は有機アミン等を水に溶
かしたアルカリ水溶液、あるいはエステル、ケトン、ア
ルコール、塩素化炭化水素等の有機溶剤が適宜使用され
る。溶出は浸潰あるいはシャワーなどにより30秒ない
し5分程度行えばよい。その後に、水、有機溶剤などを
使用してよく洗浄を行なう。次に必要により、100〜
280℃、10〜120分間の条件で熱処理される。こ
の工程により、枠部の機能性塗膜が形成される。
記(e)工程で形成された遮光性の電着塗膜が存在する
ために露光されなかった未硬化部分を除去する現像工程
である。その部分の除去は、適当な溶解力を有する薬
剤、例えば、現像液、に接触させ、溶出することにより
行われる。このような薬剤は、ネガ型フォトレジスト塗
膜の種類により選択されるが、通常はカ性ソーダ、炭酸
ソーダ、4級アンモニウム塩又は有機アミン等を水に溶
かしたアルカリ水溶液、あるいはエステル、ケトン、ア
ルコール、塩素化炭化水素等の有機溶剤が適宜使用され
る。溶出は浸潰あるいはシャワーなどにより30秒ない
し5分程度行えばよい。その後に、水、有機溶剤などを
使用してよく洗浄を行なう。次に必要により、100〜
280℃、10〜120分間の条件で熱処理される。こ
の工程により、枠部の機能性塗膜が形成される。
【0021】本発明方法を使ってLCD用等のカラーフ
ィルターをつくる場合、導電性回路を表面に有する透明
基板上に、窓部(カラー部)および枠部(ブラックマト
リックス部)を形成後それらの上にオーバーコート膜
(保護膜)が形成される。オーバーコート材としては、
エポキシ、ポリイミド、アクリレート系などの樹脂が用
いられる。オーバーコート膜の形成は、スピンコータ
ー、又はロールコーターなどにより樹脂を塗布後、熱硬
化することにより行なわれる。そして、さらに、その上
に液晶駆動用として、透明導電膜が形成され、必要に応
じて回路パターンが形成され、カラーフィルターが完成
する。
ィルターをつくる場合、導電性回路を表面に有する透明
基板上に、窓部(カラー部)および枠部(ブラックマト
リックス部)を形成後それらの上にオーバーコート膜
(保護膜)が形成される。オーバーコート材としては、
エポキシ、ポリイミド、アクリレート系などの樹脂が用
いられる。オーバーコート膜の形成は、スピンコータ
ー、又はロールコーターなどにより樹脂を塗布後、熱硬
化することにより行なわれる。そして、さらに、その上
に液晶駆動用として、透明導電膜が形成され、必要に応
じて回路パターンが形成され、カラーフィルターが完成
する。
【0022】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明
する。
する。
実施例1 (1)透明基板上への帯状の透明導電性回路パターンの
形成 厚さ 1 . 1 mm のガラス基板上に、幅80μmの帯状の
ITO 回路( 15Ω/ 口) を20μmの間隔を置いて( 1
00μmピッチ) 、平行直線状に形成した。
形成 厚さ 1 . 1 mm のガラス基板上に、幅80μmの帯状の
ITO 回路( 15Ω/ 口) を20μmの間隔を置いて( 1
00μmピッチ) 、平行直線状に形成した。
【0023】(2)ポジ型フォトレジスト塗膜の形成 上記(1)による透明基板.全面にポジ型フォトレジス
ト(商品名、FH2030、富士ハントエレクトロニクステ
クノロジー社製)100重量部に対して、酢酸エチルセ
ロソルブ20重量部を加え、この混合物による塗布をス
ピンコート法で200rpm /5秒、1000rpm /20
秒の二段階で順に行い、90℃で30分間熱処理して、
膜厚1. 5μmのポジ型フォトレジスト塗膜を形成し
た。〔以上(a)工程〕
ト(商品名、FH2030、富士ハントエレクトロニクステ
クノロジー社製)100重量部に対して、酢酸エチルセ
ロソルブ20重量部を加え、この混合物による塗布をス
ピンコート法で200rpm /5秒、1000rpm /20
秒の二段階で順に行い、90℃で30分間熱処理して、
膜厚1. 5μmのポジ型フォトレジスト塗膜を形成し
た。〔以上(a)工程〕
【0024】(3)露光 ポジ型フォトレジスト塗膜上に、格子状にパターニング
されたパターンマスク(一つの窓部のサイズ:60μm
/200μm)を下地の透明導電性回路パターン(ライ
ン/スペース:80μm/ 20μm)に位置合わせを行
い、向かい合うようにセットし(マスクと塗膜間のギャ
ップ:30μm)、超高圧水銀灯を光源としたプロキシ
ミティ露光機(大日本科研製 MAP - 1200 )により露光
量100mj/cm2 で露光を行った。〔以上(b)工
程〕
されたパターンマスク(一つの窓部のサイズ:60μm
/200μm)を下地の透明導電性回路パターン(ライ
ン/スペース:80μm/ 20μm)に位置合わせを行
い、向かい合うようにセットし(マスクと塗膜間のギャ
ップ:30μm)、超高圧水銀灯を光源としたプロキシ
ミティ露光機(大日本科研製 MAP - 1200 )により露光
量100mj/cm2 で露光を行った。〔以上(b)工
程〕
【0025】(4)現像 露光後、現像液( 住友化学工業社製、商品名SOPD、
温度25℃)に60秒浸漬して露光部分を除去、現像
し、水リンスおよびエアーブロー乾燥を行なった。こう
して、下地の複数の平行な帯状の透明導電性回路上に塗
膜の存在しない複数の窓部が位置する、格子状の枠部の
ポジ型フォトレジスト塗膜を形成した。〔以上(c)工
程〕
温度25℃)に60秒浸漬して露光部分を除去、現像
し、水リンスおよびエアーブロー乾燥を行なった。こう
して、下地の複数の平行な帯状の透明導電性回路上に塗
膜の存在しない複数の窓部が位置する、格子状の枠部の
ポジ型フォトレジスト塗膜を形成した。〔以上(c)工
程〕
【0026】(5)再露光 (4)工程で得られた、格子状の枠部のポジ型フォトレ
ジスト塗膜に、超高圧水銀灯を光源としたプロキシミテ
ィ露光機(大日本科研製 MAP - 1200 )により露光量2
00mJ/cm2 で再露光を行った。〔以上(d)工
程〕
ジスト塗膜に、超高圧水銀灯を光源としたプロキシミテ
ィ露光機(大日本科研製 MAP - 1200 )により露光量2
00mJ/cm2 で再露光を行った。〔以上(d)工
程〕
【0027】(6)電着塗膜の形成 透明基板上の所定の透明導電性回路を一方の電極とし、
赤、緑、青の順に、電着塗装を行なった。電着塗料とし
て、それぞれ赤の無機顔料(アゾ金属塩赤顔料)、緑の
無機顔料(フタロシアニングリーン)、青の無機顔料
(フタロシアニンブルー)を分散させたアニオン性ポリ
エステル樹脂の水溶液〔それぞれシントーケミトロン社
製、商品名シントロンF ―Red ―C(R73) (赤)、商
品名シントロンF ―Green ―C(G 34) (緑)、商品名
シントロンF ―Blue―C(B18)(青)〕を用い、各色
種に応じて50〜80V 、10〜20秒の条件で行なっ
た。その後、よく水洗した後、120℃、10分間、熱
処理を行なった。この結果、透明導電性回路上のポジ型
フォトレジスト塗膜の乗っていない部分(窓部)に所定
の順序で赤、緑、青のカラー塗膜(膜厚1. 2μm)が
形成された。これらの塗膜は、後述の(8)の工程使う
UV光線を遮光する性質を有している。〔以上(e)工
程〕
赤、緑、青の順に、電着塗装を行なった。電着塗料とし
て、それぞれ赤の無機顔料(アゾ金属塩赤顔料)、緑の
無機顔料(フタロシアニングリーン)、青の無機顔料
(フタロシアニンブルー)を分散させたアニオン性ポリ
エステル樹脂の水溶液〔それぞれシントーケミトロン社
製、商品名シントロンF ―Red ―C(R73) (赤)、商
品名シントロンF ―Green ―C(G 34) (緑)、商品名
シントロンF ―Blue―C(B18)(青)〕を用い、各色
種に応じて50〜80V 、10〜20秒の条件で行なっ
た。その後、よく水洗した後、120℃、10分間、熱
処理を行なった。この結果、透明導電性回路上のポジ型
フォトレジスト塗膜の乗っていない部分(窓部)に所定
の順序で赤、緑、青のカラー塗膜(膜厚1. 2μm)が
形成された。これらの塗膜は、後述の(8)の工程使う
UV光線を遮光する性質を有している。〔以上(e)工
程〕
【0028】(7)ポジ型フォトレジスト塗膜の除去 以上の工程で得られた透明基板を、室温で5重量%苛性
ソーダ水溶液に10分間浸漬した後、その上のポジ型フ
ォトレジスト塗膜に純水シャワーをかけながらブラシを
かけることによって、ポジ型フォトレジスト塗膜のみの
剥離除去を行なった。この後、よく洗浄してエアーブロ
ー乾燥した後、260℃、1時間熱処理し、残った電着
塗膜を焼付けた。〔以上(f)工程〕
ソーダ水溶液に10分間浸漬した後、その上のポジ型フ
ォトレジスト塗膜に純水シャワーをかけながらブラシを
かけることによって、ポジ型フォトレジスト塗膜のみの
剥離除去を行なった。この後、よく洗浄してエアーブロ
ー乾燥した後、260℃、1時間熱処理し、残った電着
塗膜を焼付けた。〔以上(f)工程〕
【0029】(8)ネガ型フォトレジスト塗膜の形成 上記(7)の工程を経た基板の全面にブラックマスク用
塗料(ネガ型フォトレジスト)(シントーケミトロン社
製)をスクリーン印刷で塗布した。塗布後、100℃で
10分間熱処理を行った。形成された膜の厚さは約8μ
mであった。〔以上(g)工程〕
塗料(ネガ型フォトレジスト)(シントーケミトロン社
製)をスクリーン印刷で塗布した。塗布後、100℃で
10分間熱処理を行った。形成された膜の厚さは約8μ
mであった。〔以上(g)工程〕
【0030】(9)ネガ型フォトレジスト塗膜の露光 上記(8)の工程を経た基板に対し、背面(回路を有す
る面の反対側)10cmの距離から80W のUV光線を10
秒照射した。この時用いたUV光線の主波長は313nmお
よび365nmであった。〔以上(h)工程〕
る面の反対側)10cmの距離から80W のUV光線を10
秒照射した。この時用いたUV光線の主波長は313nmお
よび365nmであった。〔以上(h)工程〕
【0031】(10)) 現像および洗浄 上記(9)の工程を経た基板を、次いで超音波をかけな
がら2分間、酢酸エチルセロソルブ中に浸漬して未露光
部分(下地に上記(6)の工程で形成された遮光性の塗
膜が存在するために露光が妨げられた部分)の塗膜を除
去した。次に酢酸エチルセロソルブ洗浄液に30秒浸漬
した後、イソプロピルアルコール、純水の順に各30秒
間浸漬した。次いで230°C 、30分間加熱し、硬化
させた。この結果、格子状の枠部の機能性塗膜(ブラッ
クマスク、膜厚1 . 2 μm )が形成された。〔(i)工
程〕
がら2分間、酢酸エチルセロソルブ中に浸漬して未露光
部分(下地に上記(6)の工程で形成された遮光性の塗
膜が存在するために露光が妨げられた部分)の塗膜を除
去した。次に酢酸エチルセロソルブ洗浄液に30秒浸漬
した後、イソプロピルアルコール、純水の順に各30秒
間浸漬した。次いで230°C 、30分間加熱し、硬化
させた。この結果、格子状の枠部の機能性塗膜(ブラッ
クマスク、膜厚1 . 2 μm )が形成された。〔(i)工
程〕
【0032】以上の工程を経て得られた、窓部のカラー
塗膜と格子状の枠部の機能性塗膜のパターンは図2に示
したものと同様のものであった。製品を顕微鏡で観察す
ると、窓部のカラー塗膜と格子状の枠部の機能性塗膜の
間に光のリークがなく、各塗膜が精度よく形成されてい
た。
塗膜と格子状の枠部の機能性塗膜のパターンは図2に示
したものと同様のものであった。製品を顕微鏡で観察す
ると、窓部のカラー塗膜と格子状の枠部の機能性塗膜の
間に光のリークがなく、各塗膜が精度よく形成されてい
た。
【0033】
【発明の効果】本発明の方法に従うと、複数の導電性回
路を表面に有する透明基板上に、その導電性回路上に位
置する複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋め
る枠部の機能性(例えば、遮光性)を有する塗膜とを精
度良く形成することができる。とくに、その場合、各窓
部の幅が100μm以下の微細なパターンを有する塗膜
を精度良く形成することができる。このため、本発明の
方法は、例えば、光リークがよく防止されており、カラ
ー部が鮮明であり、光学特性の極めてすぐれたLCD用
3色カラーフィルターを作るのに好適である。とくに、
TFTとカラーフィルターとを用いたマトリックス型カ
ラー表示装置に用いられるカラーフィルターを作るのに
好適である。
路を表面に有する透明基板上に、その導電性回路上に位
置する複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋め
る枠部の機能性(例えば、遮光性)を有する塗膜とを精
度良く形成することができる。とくに、その場合、各窓
部の幅が100μm以下の微細なパターンを有する塗膜
を精度良く形成することができる。このため、本発明の
方法は、例えば、光リークがよく防止されており、カラ
ー部が鮮明であり、光学特性の極めてすぐれたLCD用
3色カラーフィルターを作るのに好適である。とくに、
TFTとカラーフィルターとを用いたマトリックス型カ
ラー表示装置に用いられるカラーフィルターを作るのに
好適である。
【図1】本発明の各工程で得られる製品等の断面の模式
図である。
図である。
【図2】本発明における、導電性回路、(d)工程で得
られる塗膜、および(e)工程で得られる窓部の塗膜の
各パターンの平面の模式図である。
られる塗膜、および(e)工程で得られる窓部の塗膜の
各パターンの平面の模式図である。
【図3】本発明において用いられるマスクと下地の導電
性回路のパターンの平面の模式図である。A、Bは異な
った例を示す。
性回路のパターンの平面の模式図である。A、Bは異な
った例を示す。
1.透明基板 2.導電性回路 3.フォトレジスト塗膜 4.窓部 5.窓部の塗膜 6.枠部の塗膜 7.マスク 8.マスクの透明部 9.マスクの遮光部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 務 東京都江東区新木場4丁目12番12号 神東 塗料株式会社内 (72)発明者 手島 康彦 東京都江東区新木場4丁目12番12号 神東 塗料株式会社内 (72)発明者 松村 美紀 東京都江東区新木場4丁目12番12号 神東 塗料株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】複数の導電性回路を表面に有する透明基板
上に、その導電性回路上に位置する複数の窓部の塗膜
と、その窓部以外の部分を埋める枠部の機能性塗膜とを
形成する方法において、(a)上記導電性回路を有する
透明基板全面に、ポジ型フォトレジストを塗布して、塗
膜を形成する工程、(b)形成されたポジ型フォトレジ
スト塗膜の表面に、次の現像工程において窓部の部分又
は窓部の部分とその部分の左右(下地の導電性回路の長
手方向を上下とする。以下同じ)の辺の片方もしくは両
方に隣接する部分を覆わずそれ以外の部分を覆う塗膜を
与えるようなパターンを有するマスクを重ねて、光線を
照射する露光工程、(c)窓部の部分又は窓部の部分と
その部分の左右の辺の片方もしくは両方に隣接する部分
の塗膜を除去し、それ以外の部分の塗膜を残す現像工
程、(d)残した塗膜に再露光を行う工程、(e)以上
の工程を経て得られた透明基板に、その導電性回路を一
方の電極として使って電着塗装を行なうことにより、そ
の導電性回路上に位置する複数の窓部に、後記の露光工
程で使う光線を遮光する性質を有する塗膜を形成する工
程、(f)上記(d)工程で再露光された塗膜のみを除
去する工程、(g)以上の工程を経て得られた透明基板
全面にネガ型フォトレジストを塗布して、塗膜を形成す
る工程、(h)透明基板の背面より露光する工程、
(i)下地に上記(e)工程で形成された遮光性の窓部
の塗膜が存在するために露光されなかった未硬化部分を
除去する現像工程、を上記の順に行うことを特徴とする
方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18475593A JPH0743516A (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 枠部の機能性塗膜等を形成する方法 |
US08/273,755 US5578403A (en) | 1993-07-26 | 1994-07-12 | Method for manufacture of a substrate having window-shaped and frame-shaped coating films on the surface thereof |
EP94111050A EP0636931B1 (en) | 1993-07-26 | 1994-07-15 | Method for manufacture of a substrate having window-shaped and frame-shaped coating films on the surface thereof |
DE69403576T DE69403576T2 (de) | 1993-07-26 | 1994-07-15 | Methode zur Herstellung eines Substrats mit darauf in einer Fenster/Rahmen-Struktur aufgetragenen Filmen |
TW083106787A TW297105B (ja) | 1993-07-26 | 1994-07-25 | |
FI943498A FI943498A (fi) | 1993-07-26 | 1994-07-25 | Menetelmä substraatin valmistamiseksi, jonka pinnalla on ikkunanmuotoisia ja kehysmuotoisia kalvoja |
KR1019940018048A KR950004439A (ko) | 1993-07-26 | 1994-07-26 | 표면에 윈도우형 및 프레임형 코팅막이 형성된 기판의 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18475593A JPH0743516A (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 枠部の機能性塗膜等を形成する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0743516A true JPH0743516A (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=16158781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18475593A Pending JPH0743516A (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-27 | 枠部の機能性塗膜等を形成する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0743516A (ja) |
-
1993
- 1993-07-27 JP JP18475593A patent/JPH0743516A/ja active Pending
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