JPH0784116A - 機能性塗膜を形成する方法 - Google Patents

機能性塗膜を形成する方法

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JPH0784116A
JPH0784116A JP23000393A JP23000393A JPH0784116A JP H0784116 A JPH0784116 A JP H0784116A JP 23000393 A JP23000393 A JP 23000393A JP 23000393 A JP23000393 A JP 23000393A JP H0784116 A JPH0784116 A JP H0784116A
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JP
Japan
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coating film
pattern
film
transparent substrate
functional coating
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JP23000393A
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English (en)
Inventor
Susumu Miyazaki
進 宮崎
Tsuyoshi Nakano
強 中野
Yoshikatsu Okada
良克 岡田
Junichi Yasukawa
淳一 安川
Yoshinori Matsumura
美紀 松村
Kazuo Tsueda
和夫 津枝
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Shinto Paint Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shinto Paint Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】格子状または縞状等の微細な模様の機能性塗
膜、例えば、遮光性の塗膜、を精度よく形成した基板を
製造する方法を提供する。 【構成】透明基板全面に、ポジ型またはネガ型フォトレ
ジストを塗布して、塗膜を形成する工程、塗膜の表面
に、機能性塗膜を形成する予定の部分以外の部分を覆う
塗膜を次の現像工程で与えるようなパターンを有するマ
スクを重ねて、光線を照射する露光工程、予定の部分に
存在する塗膜を除去する現像工程、残った塗膜を熱処理
する工程、透明基板全面に機能性付与添加剤を含有する
ネガ型フォトレジストを塗布して、塗膜を形成する工
程、透明基板の背面より露光する工程、塗膜の未硬化部
分を除去する現像工程、熱処理された塗膜のみを除去す
る工程、を順に行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、格子状または縞状等の
微細な模様を有する機能性塗膜、例えば、遮光性の塗
膜、を形成した基板を製造する方法に関するものであ
る。特に、カラー液晶表示装置(LCD)に使用される
カラーフィルターの製造に使用される、機能性塗膜(ブ
ラックマトリックス)を有する基板の製造方法に関する
ものである。機能性塗膜とは、不要光の遮光やその他特
性向上の働きをする塗膜をいう。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶を利用したLCDは、いわゆ
るポケットテレビ等に使われてきたが、近年大型化、大
画面化が急速に進められている。画質もTN液晶からS
TN液晶やTFTに代表されるアクティブ駆動素子の開
発でCRTに迫るものが商品化されている。カラー表示
装置の画質向上と生産性の改善については、様々な検討
が行われているが、その重要な技術の一つとして、光リ
ーク防止及び画質向上(見かけのコントラスト) のため
のブラックマトリックスと呼ばれる遮光膜の形成方法及
び形状の問題がある。LCDのカラー化に使用されるカ
ラーフィルターのカラーの画素の塗膜以外の部分を埋め
る、格子状または縞状の機能性塗膜(ブラックマトリッ
クス)の形成に使用される方法としては、シルクスクリ
ーン法、オフセット法などの印刷技術による方法が知ら
れている。また、基板上にクロムなどの金属薄膜をスパ
ッタリングなどにより形成した後、フォトリソグラフィ
ー、エッチングによりブラックマトリックスを形成する
方法が知られている。最近、黒色顔料を含むネガレジス
トが開発され、直接フォトリソグラフィーによりブラッ
クマトリックスを形成する方法が検討されている。ま
た、複数の平行な帯状の導電性回路上に帯状のカラーの
塗膜を電着法により形成し、次いで機能性塗膜を与える
ネガ型フォトレジストを全面に塗布して、前記カラーの
塗膜をマスク代わりにして基板背面から露光して、帯状
のカラーの塗膜の間隙にブラックマトリックスとしての
機能性塗膜を形成する方法が知られている(特開昭59
−114572公報、特開平3−42602)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし最近、将来が有
望視されているTFT方式のLCDにおいては、スイッ
チング素子の光リークを防ぐため、遮光膜の遮光率向上
が要求されている。更に、画質向上のため、遮光膜のパ
ターンは、格子状その他の複雑な形状が望まれることが
多くなった。しかしながら、従来の方法において、機能
性塗膜を印刷により形成する方法は、格子状の場合、格
子間が約100μmの空隙程度のパターンのものしかで
きず、もっと微細な格子状の機能性塗膜を精度よく形成
することはできなかった。また、黒色顔料を含むネガレ
ジストを用いて直接フォトリソグラフィーにより機能性
塗膜(ブラックマトリックス)を形成する方法が検討さ
れているが、遮光率が高くなるとレジストの光硬化が進
まず、精度よく機能性塗膜を形成することが困難とな
る。また、従来の電着法により形成した帯状のカラー塗
膜をマスク代わりにして基板背面から露光する方法は、
機能性塗膜を帯状のカラー塗膜間に精度よく形成できる
が、帯状のカラー塗膜を横切る方向に機能性塗膜を形成
することが困難であるという課題があった。
【0004】そこで、この発明の目的は、従来のこのよ
うな課題を解決し、透明基板上に、格子状または縞状等
の微細な模様の機能性塗膜、例えば、遮光性の塗膜、を
精度よく形成した基板を製造する方法を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フォトリ
ソグラフィーにおいて使用するレジストが熱処理により
透過率が低下することに着眼し、従来の背面露光を応用
しその他いろいろの工夫をすることにより、上記の目的
を達成しうることを見出し本発明を完成させたものであ
る。すなわち、本発明は次のとおりである。微細な模様
の機能性塗膜を形成した基板を製造する方法において、
(a)透明基板全面に、ポジ型またはネガ型フォトレジ
ストを塗布して、塗膜を形成する工程、(b)形成され
たポジ型またはネガ型フォトレジスト塗膜の表面に、機
能性塗膜を形成する予定の部分以外の部分を覆う塗膜を
次の現像工程で与えるようなパターンを有するマスクを
重ねて、光線を照射する露光工程、(c)機能性塗膜を
形成する予定の部分に存在する塗膜を除去する現像工
程、(d)現像工程で残った塗膜を熱処理する工程、
(e)以上の工程を経て得られた透明基板全面に機能性
付与添加剤を含有するネガ型フォトレジストを塗布し
て、塗膜を形成する工程、(f)透明基板の背面より露
光する工程、(g)下地に上記(d)工程で形成された
塗膜が存在するために十分露光されなかった、(e)工
程で形成された塗膜の未硬化部分を除去する現像工程、
(h)上記(d)工程で熱処理された塗膜のみを除去す
る工程、を上記の順に行なうことを特徴とする方法。
【0006】本発明において使用される透明基板材料と
しては、ガラスあるいはプラスチックの板等があげられ
る。ブラックマトリックス形成後、R (赤)、G
(緑)、B(青)の着色層を形成するためには、電着法
顔料分散法、印刷法などが利用されているが、電着法に
より着色層を形成する場合、この基板上に導電層あるい
は導電性回路が必要となる。導電層および導電性回路
は、ITO 膜(錫をドーブした酸化インジウム膜)あるい
は、ネサ膜(アンチモンドープした酸化錫膜)等の透明
導電性材料により作られる。これらは、従来より良く知
られている方法で作られる。
【0007】本発明において、一例として、格子状の模
様をもつ機能性塗膜を形成した基板を製造する場合に、
(a)〜(h)の各工程で得られる製品の断面の模式図
を図1に示した。また、本発明における、(h)工程で
得られる格子状(A)および縞状(B)の機能性塗膜の
平面の模式図を図2に示した。本発明において、機能性
塗膜の模様(平面)は格子状、縞状のほか任意の模様と
することができる。本発明において、塗膜の空間の最短
幅とは、図2で説明すると塗膜の空間部分1の幅をい
う。一般的なLCDに用いられるカラーフィルターの機
能性塗膜(ブラックマトリックス)の場合、その塗膜の
模様が格子状または縞状であり、模様上の塗膜の空間の
最短幅が約200μm以下である。本発明方法は、その
ような機能性塗膜を形成するのに特に有効である。
【0008】本発明における(a)の工程は、導電層を
有するまたは有しない透明基板全面に、機能性膜を与え
るネガ型又はポジ型フォトレジストを塗布して塗膜を形
成する工程である。ここで用いられるポジ型フォトレジ
ストの例として、ノボラック型フェノール樹脂にO−キ
ノンジアジドのエステル化物を含有したもの等があげら
れるが、これらに限定されるものではない。市販品とし
て、東京応化社製のOFPR−800(商品名)、住友
化学工業社製のPF−7400(商品名)、富士ハント
エレクトロニクステクノロジー社製のFH−2030
(商品名)等があげられる。
【0009】(a)工程で使用するネガ型フォトレジス
トの例として、アクリレート樹脂に、ベンゾフェノン
類、アントラキノン類などの光重合開始剤を含有したも
の等が挙げられるが、もちろんこれらのものに限定され
るものではない。市販品として、東京応化工業社製、商
品名OMR−83などがあげられる。ここで使用される
ネガ型又はポジ型フォトレジストに、場合によっては、
カーボンなどの遮光成分が添加される。これは(f)工
程での背面露光の際、これらのフォトレジスト塗膜の遮
光性を補うためのものである。遮光性が不十分であると
これらのフォトレジスト塗膜上にも(f)工程で形成さ
れるネガ型フォトレジストがのってしまい不都合であ
る。
【0010】透明基板上にポジ型又はネガ型フォトレジ
スト塗膜を形成する方法としては、スクリーン印刷法、
オフセット印刷法、ロールコート法、バーコート法、ス
ピンコート法等が使用できる。これらの中で、スピンコ
ート法により塗膜を形成する場合には、回転数は、二段
階とし、初めに100〜400rpmでレジストを基板
上に広げ、次に800〜5000rpmでそのレジスト
の膜厚を均一にすることが推奨される。スピンコート法
は、透明基板上に忠実に精度良く塗膜を形成することが
できるため有用である。透明基板上に塗布されたネガ型
又はポジ型フォトレジストは、次に、必要に応じて、6
0〜100℃、時間5〜60分の条件で熱処理される。
熱処理をすることにより、ネガ型又はボジ型フォトレジ
スト中の樹脂が予備硬化され、その塗膜と透明基板との
密着性が向上する。
【0011】本発明における(b)の工程は、形成され
たネガ型又はポジ型フォトレジストの塗膜の表面に、機
能性塗膜を形成する予定の部分以外の部分を覆う塗膜を
次の現像工程で与えるようなパターンを有するマスクを
重ねて、光線を照射する露光工程である。(b)の工程
での露光には、ネガ型又はボジ型フォトレジスト塗膜の
種類により種々の範囲の波長光を使用できるが、一般に
UV領域が望ましく、光源として超高圧水銀灯、メタル
ハライドランプ等を使用した装置を用いることができ
る。この装置は、パターンニングの精度のためにも、ミ
ラー式の平行光のものが望ましい。
【0012】露光条件は、ポジ型フォトレジスト塗膜の
場合は、使用する光量および塗膜の種類により異なる
が、通常、10〜500mJ/cm2 である。露光され
た部分は分解反応が進行して、後述する薬剤に可溶とな
る。また、ネガ型フォトレジスト塗膜の場合は、使用す
る光量および塗膜の種類により異なるが、通常、露光量
は10〜500mJ/cm2 である。露光されない部分
は硬化が進まず、後述する薬剤に可溶となる。
【0013】本発明における(c)の工程は、機能性塗
膜を形成する予定の部分に存在する塗膜を除去する現像
工程である。ポジ型フォトレジスト塗膜の場合は、塗膜
の露光部分が溶解され、除去される。その除去には、適
当な溶解力を有する薬剤(現像液)に接触させることに
よって行なうことができる。このような薬剤は、ポジ型
フォトレジスト塗膜の種類によって種々選択されるが、
通常は、カ性ソーダ、炭酸ナトリウム、4級アンモニウ
ム塩及び有機アミン等を水に溶かして得られる、アルカ
リ性水溶液、あるいは、エステル、ケトン、アルコー
ル、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素の有機溶剤から適
宜選択使用する。その除去は、浸漬あるいはシャワーな
どの方法により、5秒ないし3分程度で行なうことがで
きる。その後、残った塗膜を水、純水等でよく洗浄す
る。
【0014】また、ネガ型フォトレジスト塗膜の場合
は、塗膜の未露光部分が未硬化部分となり除去される。
その除去は、上記のポジ型フォトレジスト塗膜の場合と
同様にして行なうことができる。この工程により、マス
クのパターン形状に応じて、ネガ型又はポジ型フォトレ
ジスト塗膜からなる機能性塗膜が形成される。ここで形
成される塗膜の模様の例として、図2のA、Bがあげら
れる。
【0015】本発明における(d)工程は、(c)工程
で形成したポジ型又はネガ型フォトレジストの塗膜を熱
処理する工程である。この熱処理は、(e)工程で形成
されるネガ型フォトレジスト塗膜と、(c)工程で形成
したポジ型又はネガ型フォトレジストの塗膜との反応を
抑え、その後の(h)工程におけるポジ型又はネガ型フ
ォトレジストの塗膜の除去を容易にさせるものである。
この熱処理を行なうことにより、(h)工程におけるポ
ジ型又はネガ型フォトレジストの塗膜の除去操作の際、
機能性塗膜であるネガ型フォトレジスト塗膜周辺にその
ポジ型又はネガ型フォトレジストの塗膜の残さが残った
り、あるいはそのネガ型フォトレジスト塗膜の剥離が生
じるという不都合を防止することができる。熱処理の条
件は、温度120〜300℃、時間15分間〜2時間が
好ましく、とくに、温度200〜260℃、1時間程度
がさらに好ましい。
【0016】本発明における(e)の工程は、以上の工
程により得られた透明基板全面に機能性付与添加剤を含
有するネガ型フォトレジストを塗布して、塗膜を形成す
る工程である。この塗布は、スピンコート法、ロールコ
ート法、スクリーン印刷、オフセット印刷、浸漬コート
法などの比較的均質な塗膜が得られる方法で行う。ネガ
型フォトレジストとしては、UV領域の光源で硬化反応
する、いわゆるUV硬化型の材料が好ましい。それらの
主成分として、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、
合成ゴム系、ポリビニルアルコール系等の各種の樹脂あ
るいは、ゴムまたはゼラチンがあり、それぞれ単独ある
いは混合して使用することができる。それらは、光硬化
型塗料、インキあるいはネガ型レジストとして市販され
ている。これらの材料には、反応性希釈剤、反応開始
剤、光増感剤などを適宜加えることができる。
【0017】また、求められる機能により必要な機能性
付与添加剤を加えることができる。例えば、遮光のため
に使用する場合は、適当な顔料あるいは遮光剤が、また
接着の機能が求められる場合は、適当な接着力を向上す
る材料を添加する。ネガ型フォトレジストは塗布するに
際し、その作業性をよくするために、有機溶剤希釈型の
材料では、炭化水素、エステル、ケトンなどの適当な有
機溶剤で、また、水希釈型の材料では、水で、適当な粘
度あるいは固形分まで希釈して使用する。
【0018】本発明における(f)の工程は、透明基板
の背面より露光する工程である。露光は、ネガ型フォト
レジストの種類により種々の範囲の波長の光が使用でき
るが、一般には、UV領域が望ましく、光源として超高圧
水銀灯、メタルハライドランプ等を使用した装置を用い
ることができる。露光条件は、使用する光量およびネガ
型フォトレジストの種類により異なるが、通常は、露光
量100〜2000mJ/cm2 である。露光された部
分は、架橋反応が進行し不溶性となり硬化する。
【0019】本発明における(g)の工程は、下地に上
記(d)工程で形成された透過率が低下した塗膜が存在
するために十分に露光されなかった(e)工程で形成さ
れた塗膜の未硬化部分を除去する現像工程である。その
部分の除去は、適当な溶解力を有する薬剤、例えば、現
像液、に接触させ、溶出することにより行われる。この
ような薬剤は、ネガ型フォトレジスト塗膜の種類により
選択されるが、通常はカ性ソーダ、炭酸ソーダ、4級ア
ンモニウム塩又は有機アミン等を水に溶かしたアルカリ
水溶液、あるいはエステル、ケトン、アルコール、塩素
化炭化水素等の有機溶剤が適宜使用される。溶出は浸潰
あるいはシャワーなどにより30秒ないし5分程度行え
ばよい。その後に、水、有機溶剤などを使用してよく洗
浄を行なう。次に必要により、100〜280℃、10
〜120分間の条件で熱処理される。この工程により、
機能性塗膜が形成される。
【0020】本発明における(h)の工程、(d)工程
で熱処理されたポジ型あるいはネガ型フォトレジスト塗
膜のみをはく離除去する工程である。除去は適当な溶解
力を有する薬剤、例えば、いわゆる現像液に接触させる
ことにより行われる。かかる薬剤は塗膜により種々選択
されるが、通常カ性ソーダ、炭酸ソーダ、4級アンモニ
ウム塩及び有機アミン等のアルカリ水溶液あるいは、エ
ステル、ケトン、アルコール、エーテル、塩素化炭化水
素等の有機溶剤が、適宜使用される。この塗膜の除去
は、浸漬あるいはシャワーなどにより30秒ないし20
分程度行えばよい。適宜、ブラシ、織布などによるラビ
ングが使用される。この工程により、格子状または縞状
等の微細な模様の機能性塗膜が残りブラックマトリック
スが形成される。その後に有機溶剤、水などを使用して
良く洗浄を行ない、次に必要があれば求められる性能を
出すためポストベークをする。
【0021】LCD用等のカラーフィルターをつくる場
合、本発明方法を使って透明基板上にブラックマトリッ
クス塗膜を形成後、それらの間隙に通常の電着塗装法、
顔料分散法あるいは印刷法により三原色(赤、緑、青)
の塗膜を所定の配列で形成させる。この後、この上にオ
ーバーコート膜(保護膜)が形成される。オーバーコー
ト材としては、エポキシ、ポリイミド、アクリレート系
などの樹脂が用いられる。オーバーコート膜の形成は、
スピンコーター又はロールコーターなどにより樹脂を塗
布後、熱硬化することにより行なわれる。そして、さら
にその上に液晶駆動電極用として、透明導電膜が形成さ
れ、必要に応じて回路パターンが形成され、カラーフィ
ルターが完成する。
【0022】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明
する。
【実施例】
(1)ポジ型フォトレジスト塗膜の形成 透明基板全体にポジ型フォトレジストFH2030(富
士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)100重
量部に対して、酢酸エチルセロソルブ20重量部を加
え、この混合物による塗布をスピンコート法で200r
pm/5秒、1000rpm/20秒の二段階を順に行
い、90℃で30分間熱処理して、膜厚1. 5μmのポ
ジ型フォトレジスト塗膜を形成した。(以上(a)工
程)
【0023】(2)露光 ポジ型フォトレジスト塗膜上に、格子状にパターニング
された(開口部:60μm ×200μm )パターンマス
クをセットし(ギャップ:30μm )、超高圧水銀灯を
光源としたプロキシミティ露光機(大日本科研製MAP
−1200)により露光量100mJ/cm2 で露光を
行った。(以上(b)工程)
【0024】(3)現像 露光後、現像液(住友化学工業社製、商品名SOPD、
温度25℃)に60秒浸漬して現像し、露光部分を除去
し、純水リンスおよびエアーブロー乾燥により格子の窓
部にポジ型フォトレジスト膜を形成した。(以上(c)
工程)
【0025】(4)熱処理 上記(c)工程で得られた、格子の窓部のポジ型フォト
レジスト塗膜を有する基板をオーブン中220℃、1時
間熱処理を行った。〔以上(d)工程〕
【0026】(5)ネガ型フォトレジスト塗膜の形成 上記(4)の工程を経た基板の全面にブラックマスク用
塗料(ネガ型フォトレジスト)(シントーケミトロン社
製)をスクリーン印刷で塗布した。塗布後、100℃で
10分間熱処理を行った。形成された膜の厚さは約8μ
mであった。〔以上(e)工程〕
【0027】(6)ネガ型フォトレジスト塗膜の露光 上記(5)の工程を経た基板に対し、背面(回路を有す
る面の反対側)10cmの距離から80WのUV光線を
10秒照射した。露光量1800mJ/cm2。この時
用いたUV光線の主波長は313nmおよび365nm
であった。〔以上(f)工程〕
【0028】(7)現像および洗浄 上記(6)の工程を経た基板を、次いで超音波をかけな
がら2分間、酢酸エチルセロソルブ中に浸漬して未露光
部分(下地に上記(d)の工程で形成された透過率の低
いポジ型レジスト塗膜が存在するために露光が妨げられ
た部分)の塗膜を除去した。次に酢酸エチルセロソルブ
洗浄液に30秒浸漬した後、イソプロピルアルコール、
純水の順に各30秒間浸漬した。次いで230℃、30
分間加熱し、硬化させた。この結果、格子状の機能性塗
膜(ブラックマトリックス、膜厚1.2μm)が形成さ
れた。〔(g)工程〕
【0029】(8)ポジ型フォトレジスト塗膜の除去 格子の窓部に形成されているポジ型フォトレジスト塗膜
を、40℃に加温した5重量%苛性ソーダ水 溶液に1
5分間浸漬した後、純水シャワーをかけながらブラシに
よりポジ型フォトレジスト塗膜のみの剥離除去を行なっ
た。この後、よく洗浄してエアーブロー乾燥した後、2
00℃、30分で加熱乾燥を行なった。(以上(h)工
程)
【0030】この結果、(b)工程で用いたパターンマ
スクの形状に準じた格子状の機能性塗膜(ブラックマト
リックス、膜厚1. 2μm)が透明基板上に形成され
た。この機能性塗膜を光学顕微鏡(ニコン社製、商品名
OPTIPHOT−88)を用い倍率200倍で観察す
ると、格子状の機能性塗膜が精度よく形成されていた。
【0031】
【発明の効果】本発明の方法に従うと、格子状または縞
状等の微細な模様の機能性塗膜を精度よく形成した基板
を製造することができる。とくに模様上の塗膜の空間の
最短幅が約200μm以下のような微細な機能性塗膜の
パターンを精度よく形成した基板を製造することができ
る。このため、本発明方法によれば、例えば、光のリー
クがよく防止されており、カラー部が鮮明であり、光学
特性の極めてすぐれたカラーフィルターを得るのに好適
な、ブラックマトリックスを有する基板を製造すること
ができる。とくに、TFTとカラーフィルターとを用い
たマトリックス型カラー表示装置に用いられるカラーフ
ィルター用のブラックマトリックスを得るのに好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における各工程で得られる製品等の断面
の模式図である。
【図2】本発明における、(h)工程で得られる機能性
塗膜の平面の模式図である。
【符号の説明】
1.透明基板 2.フォトレジスト塗膜 3.光線 4.フォトマスク(透明部) 5.フォトマスク(遮光部) 6.機能性塗膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 良克 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 安川 淳一 東京都江東区新木場4丁目12番12号 神東 塗料株式会社内 (72)発明者 松村 美紀 東京都江東区新木場4丁目12番12号 神東 塗料株式会社内 (72)発明者 津枝 和夫 東京都江東区新木場4丁目12番12号 神東 塗料株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微細な模様の機能性塗膜を形成した基板を
    製造する方法において、 (a)透明基板全面に、ポジ型またはネガ型フォトレジ
    ストを塗布して、塗膜を形成する工程、 (b)形成されたポジ型またはネガ型フォトレジスト塗
    膜の表面に、機能性塗膜を形成する予定の部分以外の部
    分を覆う塗膜を次の現像工程で与えるようなパターンを
    有するマスクを重ねて、光線を照射する露光工程、 (c)機能性塗膜を形成する予定の部分に存在する塗膜
    を除去する現像工程、 (d)現像工程で残った塗膜を熱処理する工程、 (e)以上の工程を経て得られた透明基板全面に機能性
    付与添加剤を含有するネガ型フォトレジストを塗布し
    て、塗膜を形成する工程、 (f)透明基板の背面より露光する工程、 (g)下地に上記(d)工程で形成された塗膜が存在す
    るために十分露光されなかった、(e)工程で形成され
    た塗膜の未硬化部分を除去する現像工程、 (h)上記(d)工程で熱処理された塗膜のみを除去す
    る工程、を上記の順に行なうことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】機能性塗膜の模様が格子状または縞状であ
    り、模様上の塗膜の空間の最短幅が約200μm以下で
    ある請求項1記載の方法。
JP23000393A 1993-09-16 1993-09-16 機能性塗膜を形成する方法 Pending JPH0784116A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11121178A (ja) * 1997-10-14 1999-04-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 有機エレクトロルミネセンス素子及びその製造方法

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