JPH0743515A - 窓部の塗膜と枠部の塗膜を形成する方法 - Google Patents

窓部の塗膜と枠部の塗膜を形成する方法

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JPH0743515A
JPH0743515A JP18475493A JP18475493A JPH0743515A JP H0743515 A JPH0743515 A JP H0743515A JP 18475493 A JP18475493 A JP 18475493A JP 18475493 A JP18475493 A JP 18475493A JP H0743515 A JPH0743515 A JP H0743515A
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JP
Japan
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coating film
coating
transparent substrate
parts
window
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JP18475493A
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English (en)
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Tsutomu Watanabe
務 渡辺
Yasuhiko Tejima
康彦 手島
Yoshinori Matsumura
美紀 松村
Susumu Miyazaki
進 宮崎
Yoshikatsu Okada
良克 岡田
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Shinto Paint Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shinto Paint Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】複数の平行な帯状の導電性回路を表面に有する
透明基板上に、その導電性回路上に位置する複数の窓部
の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠部の機能性
(例えば、遮光性)を有する塗膜とを精度良く形成する
方法を提供する。 【構成】(a)上記透明基板1全面に、塗膜3を形成す
る工程、(b)前記塗膜の表面に、次の現像工程におい
て窓部4の部分とその左右の辺の片方又は両方に隣接す
る部分以外の部分を覆う塗膜を与えるパターンを有する
マスクを重ねて、光線を照射し、窓部の部分とその左右
の辺の片方又は両方に隣接する部分の塗膜を除去する工
程、(c)残した塗膜を熱処理し、導電性回路2を一方
の電極として使って電着塗装を行なうことにより、複数
の窓部4に、後の露光工程で使う光線を遮光する性質を
有する電着塗膜5を形成する工程を含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の平行な帯状の導
電性回路を表面に有する透明基板上に、その導電性回路
上に位置する複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分
を埋め連続部の機能性(例えば、遮光性)を有する塗膜
とを形成する方法に関するものである。特に、カラー液
晶表示装置(LCD)に使用されるカラーフィルターに
おけるカラーの窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋
める格子状の枠部の機能性塗膜、この塗膜は不要光の遮
光や、その他の特性向上の働きをする、塗膜の形成に有
用な方法である。又、この方法は、TFT (薄膜トランジ
スタ)とカラーフィルターとを用いたマトリックス型カ
ラー表示装置に使用されるカラーフィルターの製造にも
有用な方法である。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶を利用したLCDは、いわゆ
るポケットテレビ等に使われてきたが、近年大型化、大
画面化が急速に進められている。画質もTN液晶からSTN
液晶やTFT に代表されるアクティブ駆動素子の開発でCR
T に迫るものが商品化されている。TFT によるカラー表
示装置の画質向上と生産性の改善については、様々な検
討が行われているが、その重要な技術の一つとして、TF
T の光リーク防止及び画質向上( 見かけのコントラス
ト) のためのブラックマトリックスと呼ばれる遮光膜の
形成方法及びその形状の問題がある。LCDのカラー化
に使用されるカラーフィルターのカラーの窓部の塗膜以
外の部分を埋める格子状の枠部の機能性塗膜の形成に使
用される方法として、従来、シルクスクリーン法、オフ
セット法などの印刷技術による方法が知られている。ま
た、複数の平行な帯状の導電性回路上に帯状のカラー塗
膜を電着法により形成し、次いで機能性塗膜を与えるネ
ガ型フォトレジストを全面に塗布して、前記カラー塗膜
をマスク代わりにして基板背面から露光して、帯状のカ
ラー塗膜の間隙にブラックマトリックスとしての機能性
塗膜を形成する方法が知られている(特開昭59−11
4572公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし最近、将来が有
望視されているTFT 方式のLCD においては、スイッチン
グ素子の光リークを防ぐため、ブラックマトリックス
(遮光膜)の遮光率向上が要求されている。更に、画質
向上のため、遮光膜のパターンは、格子状であることが
望ましい。しかしながら、従来の印刷による方法は、格
子間が約100μmの空隙程度の粗い粗度パターンのも
のしか出来ず、格子状に精度よくブラックマトリックス
の機能性塗膜を形成できなかった。また、従来の電着法
により形成した帯状のカラー塗膜をマスクとして基板背
面からの露光する方法は、機能性塗膜を帯状のカラー塗
膜間に精度よく形成できるが、帯状のカラー塗膜を横切
る方向に機能性塗膜を形成することが困難であるという
課題があった。
【0004】そこで、この発明の目的は、従来のこのよ
うな課題を解決することであり、複数の平行な帯状の導
電性回路を表面に有する透明基板上に、その導電性回路
上に位置する複数の窓部の塗膜と、その窓部以外の部分
を埋める枠部の機能性(例えば、遮光性)を有する塗膜
とを精度良く形成する方法を提供することである。とく
に各窓部の幅が100μm以下の微細な塗膜のパターン
を精度良く形成する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電着塗装
法によれば塗膜を極めて精度よく導電回路上にのみ選択
的に塗着でき、しかもそれによって露光工程で使うUV
光線等を遮るのに有効な遮光膜を形成し、それをマスク
代わりとすることができることに着眼し、その他いろい
ろな工夫をすることにより、上記の目的を達成し得るこ
とを見出し、本発明を完成させたものである。すなわ
ち、本発明は次のとうりである。
【0006】複数の平行な帯状の導電性回路を表面に有
する透明基板上に、その導電性回路上に位置する複数の
窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠部の機能
性塗膜とを形成する方法において、(a)上記導電性回
路を有する透明基板全面に、ポジ型又はネガ型フォトレ
ジストを塗布して、塗膜を形成する工程、(b)形成さ
れたポジ型又はネガ型フォトレジスト塗膜の表面に、次
の現像工程において窓部の部分とその部分の左右(下地
の帯状の導電性回路の長手方向を上下とする、以下同
じ)の辺の片方又は両方に隣接する部分を覆わずそれ以
外の部分を覆う塗膜を与えるパターンを有するマスクを
重ねて、光線を照射する露光工程、(c)窓部の部分と
その部分の左右の辺の片方又は両方に隣接する部分の塗
膜を除去し、それ以外の部分の塗膜を残す現像工程、
(d)残した塗膜を熱処理する工程、(e)以上の工程
を経て得られた透明基板に、その導電性回路を一方の電
極として使って電着塗装を行なうことにより、その導電
性回路上に位置する複数の窓部に、後述の露光工程で使
う光線を遮光する性質を有する電着塗膜を形成する工
程、(f)上記(e)工程で形成された電着塗膜を残
し、(d)工程で熱処理された塗膜を除去する工程、
(g)以上の工程を経て得られた透明基板全面にネガ型
フォトレジストを塗布して、塗膜を形成する工程、
(h)透明基板の背面より露光する工程、(i)下地に
上記(e)工程で形成された遮光性の塗膜が存在するた
めに露光されなかった未硬化部分を除去する現像工程、
を上記の順に行うことを特徴とする方法。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用される透明基板材料としては、ガラスあるい
はプラスチックの板等があげられる。この基板に形成さ
れる導電性回路は、ITO 膜( 錫をドーブした酸化インジ
ウム膜) あるいは、ネサ膜( アンチモンドープした酸化
錫膜)等の透明導電性材料により作られる。導電性回路
のパターンは、複数の帯状のものを平行に並べたものが
一般的である。ここでいう帯状には、長手方向の左右の
線が一直線のものだけでなく、左右に凹凸を描くもの
(後述の図3のBに示されるようなもの)も含まれる。
これらは、従来より良く知られている方法で作られる。
【0008】本発明における、導電性回路を有する透明
基板と(a)〜(i)の各工程で得られる製品の断面の
模式図を図1に示した。また、本発明における、導電性
回路、(i)の工程で得られる枠部の塗膜、および窓部
の塗膜の各パターンの平面の模式図を図2に示した。本
発明における(a) の工程は、導電性回路を有する透明基
板全面に、機能性塗膜を与えるポジ型又はネガ型フォト
レジストを塗布して、塗膜を形成する工程である。
(a)工程で使用するポジ型フォトレジストの例とし
て、ノボラック型フェノール樹脂に、0―キノンジアジ
ドのエステル化物を含有したもの等が挙げられるが、も
ちろんこれらのものに限定されるものではない。市販品
として、東京応化社製のOFPR―800(商品名)、住友
化学工業社製のPF―7400(商品名)、富士ハントエ
レクトロニクステクノロジー社製FHー2030(商品
名)などが挙げられる。
【0009】(a)工程で使用するネガ型フォトレジス
トの例として、アクリレート樹脂にベンゾフェノン類、
アントラキノン類などの光重合開始剤を含有したもの等
があげられるが、これらに限定されるものではない。市
販品として、東京応化工業社製、商品名OMR−83な
どがあげられる。
【0010】複数の平行な帯状の導電性回路上にポジ型
又はネガ型フォトレジストの塗膜を形成する方法として
は、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、ロールコー
ト法、バーコート法、スピンコート法等が使用できる。
これらの中で、スピンコート法により塗膜を形成する場
合には、ボジ型又はネガ型フォトレジストに希釈剤(例
えば、エチルセロソルブアセテートなどの非反応性希釈
剤) を加え低粘度化するのが好ましく、そのフォトレジ
スト100重量部に対して5〜40重量部の希釈剤を加
えるのが、特に好ましい。また、スピンコート法におけ
る回転数は、二段階とし、初めに100〜400rpm で
基板上に広げ、次に800〜5000rpm で膜厚を均一
にすることが椎奨される。スピンコート法は、導電性回
路を有する透明基板上に忠実に精度良く塗膜を形成する
ことができるため有用である。導電性回路を有する透明
基板上に塗布されたそのフォトレジストは、必要に応じ
て60〜100℃、5〜60分間の条件で熱処理され
る。熱処理をすることにより、そのフォトレジスト中の
樹脂が予備硬化され、その塗膜と導電性回路を有する透
明基板との密着性が向上する。
【0011】本発明における(b)の工程は、形成され
たポジ型又はネガ型フォトレジスト塗膜の表面に、次の
現像工程において窓部の部分とその部分の左右(下地の
帯状の導電性回路の長手方向を上下とする、以下同じ)
の辺の片方又は両方に隣接する部分を覆わずそれ以外の
部分を覆う塗膜を与えるパターンを有するマスクを重ね
て、光線を照射する露光工程である。マスク(この例は
ポジ型フォトレジスト塗膜用)と下地の導電性回路のパ
ターンの平面の模式図の例を図3のAおよびBに示す。
なお、フォトレジスト塗膜がポジ型の場合は、露光、現
像によってマスクの遮光部分に塗膜が形成され、マスク
の透明部分にある塗膜は除去される。ネガ型の場合は、
この逆になる。この(b)の工程での露光は、ポジ型又
はネガ型フォトレジスト塗膜の種類により種々の範囲の
波長光を使用できるが、一般にUV領域が望ましく、光源
として超高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を使用し
た装置を用いることができる。この装置は、パターンニ
ングの精度のためにも、ミラー式の平行光のものが望ま
しい。
【0012】露光条件は、ポジ型フォトレジスト塗膜の
場合は、使用する光量およびそのフォトレジスト塗膜の
種類により異なるが、通常は、10〜500mJ/cm
2 である。露光された部分は、分解反応が進行して後述
する現像液に可溶となる。また、ネガ型フォトレジスト
塗膜の場合は、使用する光量およびそのフォトレジスト
塗膜の種類により異なるが、通常露光量は10〜500
mj/cm2 である。露光されない部分は硬化が進ま
ず、後述する現像液に可溶である。
【0013】本発明における(c)の工程は、現像工程
である。ポジ型フォトレジスト塗膜の場合は、露光によ
り分解された部分が除去される。ポジ型フォトレジスト
塗膜の分解された部分の除去は、適当な溶解力を有する
薬剤、例えば、現像液に接触させ、溶出することによっ
て行なうことができる。そのような薬剤は、ポジ型フォ
トレジストの種類によって種々選択されるが、通常は、
苛性ソーダ、炭酸ナトリウム、4級アンモニウム塩又は
有機アミン等を水に溶かしたアルカリ性水溶液、あるい
は、エステル、ケトン、アルコール、芳香族炭水化物、
塩素化炭化水素等の有機溶剤を適宜選択使用する。現像
は、浸漬あるいはシャワーなどにより5秒ないし3分程
度で行なうことができる。その後、水、純水等でよく洗
浄を行う。ネガ型フォトレジスト塗膜の場合は、未露光
部である未硬化部分が除去される。ネガ型フォトレジス
ト塗膜の未硬化部分の除去は、上記のポジ型フォトレジ
スト塗膜の場合と同様の方法で行なうことができる。こ
の工程により、マスクのパターンに応じてポジ型又はネ
ガ型フォトレジストの塗膜が形成される。
【0014】本発明における(d)工程は、(c)工程
で形成したポジ型又はネガ型フォトレジストの塗膜を熱
処理する工程である。この熱処理は、後述の電着塗膜の
熱処理の際、(c)工程で形成したポジ型又はネガ型フ
ォトレジストの塗膜と電着塗膜との反応を抑え、その後
のそのポジ型又はネガ型フォトレジストの塗膜の除去を
容易にする効果がある。この熱処理を行うことにより、
そのポジ型又はネガ型フォトレジストの塗膜の除去操作
の際、電着塗膜の周辺にそのポジ型又はネガ型フォトレ
ジストの塗膜の残さが残ったり、あるいは電着塗膜の剥
離が生じ、ひいては目的とする機能性の欠陥の原因とな
ることを防止することができる。熱処理の条件は、温度
150〜240℃、時間0.5〜2時間が好ましく、と
くに、温度200〜220℃、1時間程度がさらに好ま
しい。
【0015】本発明における(e)工程は、以上の工程
を経て得られた透明基板に、その導電性回路を一方の電
極として使って電着塗装を行なうことにより、その導電
性回路上に位置する複数の窓部に、後記の露光工程で使
う光線を遮光する性質を有するとともに、必要により色
を有する塗膜を形成する工程である。(d)の工程を終
わった段階で、下地の複数の帯状の導電性回路上の窓部
には塗膜が存在しない。この工程ではその部分に電着塗
装法により塗膜を形成する。この種の導電性回路上に電
着塗装を行なう方法は、一般に公知である。例えば、実
務表面技術、Vol.34、No.6(1987)p.
57〜63、特公平4−64875公報に記載された方
法を参考にすることができる。これには、アニオン系と
カチオン系の塗装法があり、本発明においてはいずれの
方法も使用可能であるが、回路への影響が少ないこと
と、溶出のし易さなどからアニオン系塗装法が好まし
い。電着塗装に用いる電着液の樹脂材料(バインダー)
としては、マレイン化油系、アクリル系、ポリエステル
系、ポリブタジエン系、ポリオレフィン系などのがあげ
られる。これらは、それぞれ単独で、あるいは混合して
使用できる。これらのバインダーの中に後記の露光工程
で使う光線を遮光する性質を有する顔料、その他の着色
顔料等を配合する。電着液は、一般に、バインダー等の
成分を水に分散、希釈してつくられる。電着液として
は、水以外に有機溶剤を使用する非水系電着液も使用す
ることができる。
【0016】電着液の入った浴中に上記の工程を経て得
られた透明基板を入れ、アニオン電着塗装法の場合は、
その導電性回路を正極とし、非腐蝕性の導電材料(ステ
ンレスなど)を対極として入れて直流電圧を印加する
と、その導電性回路上に位置する複数の窓部に選択的に
電着塗膜が形成される。その窓部以外の部分、すなわ
ち、導電性回路上のフォトレジスト塗膜が存在する部分
および導電性回路以外の部分、には電着塗膜が形成され
ない。電着塗膜の膜厚は、電着条件により制御される。
電着条件は、通常10〜300V で1秒から3分程度で
ある。電着塗膜は、塗膜形成後よく洗浄して不要物質を
除去する。塗膜強度を高めるために、必要により、10
0〜280℃、10〜120分間の条件で熱処理され
る。
【0017】本発明における(f)の工程は、上記
(e)工程で形成された電着塗膜を残し、上記(d)工
程で熱処理されたフォトレジスト塗膜を除去する工程で
ある。フォトレジスト塗膜を除去する方法としては、例
えば、プリント配線形成技術の分野で知られている方法
(サーキットテクノロジ、Vol.4、No.4(19
89)p.197;「プリント配線板」先端技術集成、
経営システム研究所発行(昭和62年2月10日)p.
308)があげられる。除去は適当な溶解力を有する薬
剤(現像液)に接触させることにより行われる。このよ
うな薬剤は、除去しようとする塗膜(ポジ型又はネガ型
フォトレジスト塗膜)および電着塗膜の種類により選択
されるが、通常、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、4級アンモ
ニウム塩及び有機アミン等を水に溶かしたアルカリ水溶
液、あるいは、エステル、ケトン、アルコール、エーテ
ル、塩素化炭化水素等の有機溶剤が、適宜使用される。
除去は、浸漬あるいはシャワーなどにより30秒ないし
2 0分程度で行なうことができる。適宜、ブラシ、織布
などによるラビングが使用される。その後、有機溶剤、
水などを使用して良く洗浄を行なう。必要により、10
0〜280℃、10〜60分間の条件で熱処理される。
この工程により、窓部に電着塗膜が残り、それ以外の部
分は塗膜が存在しない状態となる。
【0018】本発明における(g)の工程は、以上の工
程により得られた透明基板全面にネガ型フォトレジスト
を塗布して、塗膜を形成する工程である。この塗布は、
スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷、オ
フセット印刷、浸漬コート法などの比較的均質な塗膜が
得られる方法で行う。ネカ型フォトレジストとしては、
UV領域の光源で硬化反応する、いわゆるUV硬化型の材料
が好ましい。それらの主成分として、アクリル系、ウレ
タン系、エポキシ系、合成ゴム系、ポリビニルアルコー
ル系等の各種の樹脂あるいは、ゴムまたはゼラチンがあ
り、それぞれ単独あるいは混合して使用することができ
る。それらは、光硬化型塗料、インキあるいはネガ型レ
ジストとして市販されている。これらの材料には、反応
性希釈剤、反応開始剤、光増感剤などを適宜加えること
ができる。
【0019】また求められる機能により必要な添加剤を
加えることができる。例えば、遮光のために使用する場
合は、適当な顔料あるいは遮光剤が、また接着の機能が
求められる場合は、適当な接着力を向上する材料を添加
する。ネガ型フォトレジストは塗布するに際し、その作
業性をよくするために、有機溶剤希釈型の材料では、炭
化水素、エステル、ケトンなどの適当な有機溶剤で、ま
た、水希釈型の材料では、水で、適当な粘度あるいは固
形分まで希釈して使用する。
【0020】本発明における(h)の工程は、透明基板
の背面より露光する工程である。露光は、ネガ型フォト
レジストの種類により種々の範囲の波長の光が使用でき
るが、一般には、UV領域が望ましく、光源として超高圧
水銀灯、メタルハライドランブ等を使用した装置を用い
ることができる。露光条件は、使用する光量およびネガ
型フォトレジストの種類により異なるが、通常露光量1
00〜2000mJ/cm2 である。露光された部分
は、架橋反応が進行し不溶性となり硬化する。
【0021】本発明における(i)の工程は、下地に上
記(e)工程で形成された遮光性の塗膜が存在するため
に露光されなかった未硬化部分を除去する現像工程であ
る。その部分の除去、適当な溶解力を有する薬剤、例え
ば、現像液、に接触させ、溶出することにより行われ
る。このような薬剤は、ネガ型フォトレジスト塗膜の種
類により選択されるが、通常はカ性ソーダ、炭酸ソー
ダ、4級アンモニウム塩又は有機アミン等を水に溶かし
たアルカリ水溶液、あるいはエステル、ケトン、アルコ
ール、塩素化炭化水素等の有機溶剤が適宜使用される。
溶出は浸潰あるいはシャワーなどにより30秒ないし5
分程度行えばよい。その後に、水、有機溶剤などを使用
してよく洗浄を行なう。次に必要により、100〜28
0℃、10〜120分間の条件で熱処理される。この工
程により、枠部の機能性塗膜が形成される。
【0022】本発明方法を使ってLCD用等のカラーフ
ィルターをつくる場合、導電性回路を表面に有する透明
基板上に、窓部(カラー部)および枠部(ブラックマト
リックス部)を形成後、それらの上にオーバーコート膜
(保護膜)が形成される。オーバーコート材としては、
エポキシ、ポリイミド、アクリレート系などの樹脂が用
いられる。オーバーコート膜の形成は、スピンコータ
ー、又はロールコーターなどにより樹脂を塗布後、熱硬
化することにより行なわれる。そして、さらに、その上
に液晶駆動用として、透明導電膜が形成され、必要に応
じて回路パターンが形成され、カラーフィルターが完成
する。
【0023】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明
する。
【実施例】
(1)透明基板上への帯状の透明導電性回路パターンの
形成 厚さ 1 . 1 mm のガラス基板上に、幅80μmの帯状の
ITO 回路( 15Ω/ 口) を20μmの間隔を置いて( 1
00μmピッチ) 、平行直線状に形成した。
【0024】(2)ポジ型フォトレジスト塗膜の形成 上記(1)による透明基板.全面にポジ型フォトレジス
ト(商品名、FH2030、富士ハントエレクトロニクステ
クノロジー社製)100重量部に対して、酢酸エチルセ
ロソルブ20重量部を加え、この混合物による塗布をス
ピンコート法で200rpm /5秒、1000rpm /20
秒の二段階で順に行い、90℃で30分間熱処理して、
膜厚1. 5μmのポジ型フォトレジスト塗膜を形成し
た。〔以上(a)工程〕
【0025】(3)露光 ポジ型フォトレジスト塗膜上に、下地の複数の平行な帯
状の透明導電性回路の長手方向に対し垂直方向のライン
(遮光部)とスペース(透明部)が交互に描かれた(ラ
イン/スペース:100μm /200μm )パターンマ
スクを下地の透明導電性回路パターン(ライン/スペー
ス:80μm/ 20μm)に位置合わせを行い、向かい
合うようにセットし(マスクと塗膜間のギャップ:30
μm )、超高圧水銀灯を光源としたプロキシミティ露光
機(大日本科研製 MAP - 1200 )により露光量100m
j/cm2 で露光を行った。〔以上(b)工程〕
【0026】(4)現像 露光後、現像液( 住友化学工業社製、商品名SOPD、
温度25℃)に60秒浸漬して露光部分を除去、現像
し、水リンスおよびエアーブロー乾燥を行なった。こう
して、下地の複数の平行な帯状の透明導電性回路の長手
方向に対し垂直方向の帯状のポジ型フォトレジスト塗膜
を形成した。〔以上(c)工程〕
【0027】(5)熱処理 上記(4)工程で得られた、帯状のポジ型フォトレジス
ト塗膜を有する基板を、オーブン中で220℃、1時間
熱処理を行った。〔以上(d)工程〕 (6)電着塗膜の形成 以上の工程で得られた透明基板上に所定の透明導電性回
路を一方の電極とし、赤、緑、青の順に、電着塗装を行
なった。電着塗料として、それぞれ赤の無機顔料(アゾ
金属塩赤顔料)、緑の無機顔料(フタロシアニングリー
ン)、青の無機顔料(フタロシアニンブルー)を分散さ
せたアニオン性ポリエステル樹脂の水溶液〔それぞれシ
ントーケミトロン社製、商品名シントロンF ―Red ―C
(R 7 3)(赤)、商品名シントロンF ―Green ―C(G 3
4) (緑)、商品名シントロンF―Blue―C(B 1 8)(
青)〕を用い、各色種に応じて50〜80V 、10〜2
0秒の条件で行なった。その後、よく水洗した後、26
0℃、1時間、熱処理を行なった。この結果、透明導電
性回路上のポジ型フォトレジスト塗膜の乗っていない部
分(窓部)に所定の順序で赤、緑、青のカラー塗膜(膜
厚1. 2μm)が形成された。これらの塗膜は、後述の
(8)の工程使うUV光線を遮光する性質を有している。
〔以上(e)工程〕
【0028】(7)ポジ型フォトレジスト塗膜の除去 以上の工程で得られた透明基板を、40℃に加温した5
重量%苛性ソーダ水溶液に15分間浸漬した後、その上
のポジ型フォトレジスト塗膜に純水シャワーをかけなが
らブラシをかけることによって、ポジ型フォトレジスト
塗膜のみの剥離、除去を行なった。この後、よく洗浄し
てエアーブロー乾燥した後、200℃、30分で加熱乾
燥を行なった。〔以上(f)工程〕
【0029】(8)ネガ型フォトレジスト塗膜の形成 上記(7)の工程を経た基板の全面にブラックマスク用
塗料(ネガ型フォトレジスト)(シントーケミトロン社
製)をスクリーン印刷で塗布した。塗布後、100℃で
10分間熱処理を行った。形成された膜の厚さは約8μ
mであった。〔以上(g)工程〕
【0030】(9)ネガ型フォトレジスト塗膜の露光 上記(8)の工程を経た基板に対し、背面(回路を有す
る面の反対側)10cmの距離から80W のUV光線を10
秒照射した。露光量1800mJ/cm2 。この時用い
たUV光線の主波長は313nmおよび365nmであった。
〔(h)工程〕
【0031】(10)現像および洗浄 上記(9)の工程を経た基板を、次いで超音波をかけな
がら2分間、酢酸エチルセロソルブ中に浸漬して未露光
部分(下地に上記(5)の工程で形成された遮光性の塗
膜が存在するために露光が妨げられた未硬化部分)の塗
膜を除去した。次に酢酸エチルセロソルブ洗浄液に30
秒浸漬し後、イソプロピルアルコール、純水の順に各3
0秒間浸漬した。次いで230°C 、30分間加熱し、
硬化させた。 この結果、上記(5)の工程で形成され
た窓部のカラー塗膜以外の部分を埋める、格子状の枠部
の機能性塗膜(ブラックマスク、膜厚1 . 2 μm )が形
成された。〔(i)工程〕
【0032】以上の工程を経て得られた窓部のカラー塗
膜と格子状の枠部の機能性塗膜のパターンは図2に示し
たものと同様のものであった。製品を顕微鏡で観察する
と、窓部のカラー塗膜と格子状の枠部の機能性塗膜の間
に光のリークがなく、各塗膜が精度よく形成されてい
た。
【0033】
【発明の効果】本発明の方法に従うと、複数の平行な帯
状の導電性回路を表面に有する透明基板上に、その導電
性回路上に位置する複数の窓部の塗膜と、その窓部以外
の部分を埋める枠部の機能性(例えば、遮光性)を有す
る塗膜とを精度良く形成することができる。とくに各窓
部の幅が100μm以下の微細な塗膜のパターンを精度
良く形成することができる。このため、本発明の方法
は、例えば、光リークがよく防止されているため、カラ
ー部が鮮明であり、光学特性の極めてすぐれたLCD用
3色カラーフィルターを作るのに好適である。とくに、
TFTとカラーフィルターとを用いたマトリックス型カ
ラー表示装置に用いられるカラーフィルターを作るのに
好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各工程で得られる製品等の断面の模式
図である。
【図2】本発明における、導電性回路、(i)の工程で
得られる枠部の塗膜、および窓部の塗膜の各パターンの
平面の模式図である。
【図3】本発明において用いられるマスクと下地の導電
性回路のパターンの平面の模式図である。
【符号の説明】
1.透明基板 2.導電性回路 3.フォトレジスト塗膜 4.窓部 5.窓部の塗膜 6.枠部の塗膜 7.マスク 8.マスクの透明部 9.マスクの遮光部
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 美紀 東京都江東区新木場4丁目12番12号 神東 塗料株式会社内 (72)発明者 宮崎 進 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 岡田 良克 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の平行な帯状の導電性回路を表面に有
    する透明基板上に、その導電性回路上に位置する複数の
    窓部の塗膜と、その窓部以外の部分を埋める枠部の機能
    性塗膜とを形成する方法において、(a)上記導電性回
    路を有する透明基板全面に、ポジ型又はネガ型フォトレ
    ジストを塗布して、塗膜を形成する工程、(b)形成さ
    れたポジ型又はネガ型フォトレジスト塗膜の表面に、次
    の現像工程において窓部の部分とその部分の左右(下地
    の帯状の導電性回路の長手方向を上下とする、以下同
    じ)の辺の片方又は両方に隣接する部分を覆わずそれ以
    外の部分を覆う塗膜を与えるパターンを有するマスクを
    重ねて、光線を照射する露光工程、(c)窓部の部分と
    その部分の左右の辺の片方又は両方に隣接する部分の塗
    膜を除去し、それ以外の部分の塗膜を残す現像工程、
    (d)残した塗膜を熱処理する工程、(e)以上の工程
    を経て得られた透明基板に、その導電性回路を一方の電
    極として使って電着塗装を行なうことにより、その導電
    性回路上に位置する複数の窓部に、後述の露光工程で使
    う光線を遮光する性質を有する電着塗膜を形成する工
    程、(f)上記(e)工程で形成された電着塗膜を残
    し、(d)工程で熱処理された塗膜を除去する工程、
    (g)以上の工程を経て得られた透明基板全面にネガ型
    フォトレジストを塗布して、塗膜を形成する工程、
    (h)透明基板の背面より露光する工程、(i)下地に
    上記(e)工程で形成された遮光性の塗膜が存在するた
    めに露光されなかった未硬化部分を除去する現像工程、
    を上記の順に行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】(b)工程で用いるマスクのパターンが、
    次の現像工程において、窓部の部分とその部分の左右の
    辺の片方又は両方に隣接する部分を覆わず、それら以外
    の部分を覆う塗膜であって、かつ下地の帯状の導電性回
    路と交差する帯状部分を有する塗膜を与えるものであ
    る、請求項1記載の方法。
JP18475493A 1993-07-26 1993-07-27 窓部の塗膜と枠部の塗膜を形成する方法 Pending JPH0743515A (ja)

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US08/273,755 US5578403A (en) 1993-07-26 1994-07-12 Method for manufacture of a substrate having window-shaped and frame-shaped coating films on the surface thereof
EP94111050A EP0636931B1 (en) 1993-07-26 1994-07-15 Method for manufacture of a substrate having window-shaped and frame-shaped coating films on the surface thereof
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