JPH07325211A - カラーフィルターおよび液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

カラーフィルターおよび液晶表示装置の製造方法

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JPH07325211A
JPH07325211A JP14112594A JP14112594A JPH07325211A JP H07325211 A JPH07325211 A JP H07325211A JP 14112594 A JP14112594 A JP 14112594A JP 14112594 A JP14112594 A JP 14112594A JP H07325211 A JPH07325211 A JP H07325211A
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JP
Japan
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layer
transparent conductive
substrate
coating film
conductive layer
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Application number
JP14112594A
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English (en)
Inventor
Tameyuki Suzuki
為之 鈴木
Akira Kubo
晟 久保
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Shinto Paint Co Ltd
Original Assignee
Shinto Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 光リークがよく防止されており、着色が鮮明
で光学特性が優れるシール部を有するカラーフィルター
を工業的有利に製造し、高画質の液晶表示装置を製造す
る。 【構成】 カラーフィルターのシール部に相当する部分
にフォトレジスト層を残存せしめ、(a)基板上のシー
ル部のフォトレジスト層を除く基板の全面に遮光性のネ
ガ型フォトレジスト組成物を塗布してネガ型レジスト層
を形成し、(b)該基板の裏面よりシール部のフォトレ
ジスト層を除きその全面を露光、現像することによって
ネガ型レジスト層の未露光部分および形成された細片状
のフォトレジスト層を除去して透明導電層の表面を露出
し、(c)現像後に残存するネガ型レジスト層を硬化さ
せ、露出した透明導電層上に電着により着色塗膜を形成
し、次いで(d)シール部のフォトレジスト層を除去す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーフィルターおよ
び液晶表示装置の製造方法に関する。更に詳しくは、本
発明は、細片状の着色塗膜とその間隙に遮光性塗膜とを
有し、且つ、それらの塗膜が形成されていないシール部
を有するカラーフィルターの新規な製造方法およびその
カラーフィルターを用いて液晶表示装置を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、液
晶を利用した表示装置(LCD)は、いわゆるポケット
テレビ等に使われてきたが、近年大型化、大画面化が急
速に進められている。画質もTN液晶からSTN液晶や
TFTに代表されるアクティブ駆動素子の開発でCRT
に迫るものが商品化されている。TFTによるカラー表
示装置の画質向上と生産性の改善については、様々な検
討が行われているが、その重要な問題として、TFTの
光リーク防止および画質向上(見かけのコントラスト)
のためのブラックマトリックスと呼ばれる遮光膜の形成
が挙げられる。LCDのカラー化に使用されるカラーフ
ィルターの着色塗膜の間隙を埋める、遮光性などを有す
る機能性塗膜の形成方法として、従来、シルクスクリー
ン法、オフセット法などの印刷技術による方法が知られ
ている。
【0003】また、複数の平行なストライプ状の導電性
回路上に着色塗膜を電着法により形成し、次いで機能性
塗膜を与えるネガ型フォトレジストを全面に塗布して、
前記着色塗膜をマスク代わりにして基板背面から露光し
て、ストライプ状の着色塗膜の間隙にブラックマトリッ
クスとしての機能性塗膜を形成する方法が知られている
(特開昭62−247331号公報)。しかしながら、
特に、将来が有望視されているTFT方式のLCDにお
いては、スイッチング素子の光リークを防ぐために、ブ
ラックマトリックス(遮光膜)の遮光率向上が要求され
るとともに、画質向上のために、遮光膜のパターンは、
格子状であることが望ましいとされている。従来の印刷
による方法では、格子間が約100μm程度の粗いパタ
ーンのものしかできず、格子状に精度よくブラックマト
リックスの機能性塗膜を形成することは困難である。ま
た、従来の電着法により形成したストライプ状の着色塗
膜をマスク代わりにして基板背面から露光する方法で
は、機能性塗膜をストライプ状の着色塗膜間に精度よく
形成することはできるが、ストライプ状の着色塗膜を横
切る方向に機能性塗膜を形成し、着色塗膜を細片状に形
成することが困難である。
【0004】また、LCDは、通常、ガラスなどの透明
材料を基板とするカラーフィルター、偏光板および透明
電極などからなる成型体と、偏光板および対向透明電極
などからなる成型体を用い、これらの2枚の成型体を所
定の間隙を隔てて対峙せしめ、その周辺をシール剤を用
いてシールし、その間隙に液晶を封入することによって
製造されている。このようなLCDに使用されるカラー
フィルターを電着法によって製造する方法は、例えば、
特開昭59−90818号公報、同59−114572
号公報などに記載されてよく知られている。また、ガラ
スなどの透明基板上に配置されている複数の透明導電回
路上に、給電材料を用い電着によって選択的に逐次着色
塗膜を形成していく複数色カラーフィルターの製造方法
は、例えば、特開昭63−240503号公報に記載さ
れている。
【0005】しかしながら、このようなカラーフィルタ
ーを用いてLCDを製造する場合、シール剤によってシ
ールする部分に着色塗膜等が存在すると、シール不良に
よる液晶の漏洩などの重大な原因になる。このような問
題を回避するために、通常、電着を行う前に予めシール
部相当部分に絶縁性の有機塗膜などを貼着してシール部
への着色塗膜等の形成を防止するなどの手段が講じられ
ている。このようなシール部への着色塗膜等の形成防止
手段は極めて煩雑であり、コスト高を招くのみならず作
業性、生産性を低下せしめるものであり、その改善が強
く望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、着色塗膜
を極めて精度よく導電回路上にのみ選択的に塗着するこ
とができる電着塗装方法に着目し、ポジ型およびネガ型
フォトレジストを巧みに用いることによって上記した種
々の課題を一挙に解決し得ることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、透明基板上に細片状
の着色塗膜とその間隙に遮光性塗膜とを有し、且つ、そ
れらの塗膜が形成されていないシール部を有するカラー
フィルターを製造する方法において、(a)透明基板上
に透明導電層を形成し、(b)該透明導電層上に遮光性
のポジ型フォトレジスト組成物を塗布してフォトレジス
ト層を形成し、(c)該フォトレジスト層を所定のパタ
ーンを有するフォトマスクを介して露光後、現像して透
明導電層表面を露出させ、(d)露出した透明導電層を
エッチング除去して下層に透明導電層をその上層にフォ
トレジスト層を有する積層を設けてなる基板を形成し、
(e)該基板を所定のパターンを有するフォトマスクを
介して露光後、現像して透明導電層上のフォトレジスト
層を細片状に形成するとともに、カラーフィルターのシ
ール部に相当する部分に該フォトレジスト層を残存せし
め、(f)該基板上のシール部のフォトレジスト層を除
く該基板の全面に遮光性のネガ型フォトレジスト組成物
を塗布してネガ型レジスト層を形成し、(g)該基板の
裏面よりシール部のフォトレジスト層を除きその全面を
露光、現像することによってネガ型レジスト層の未露光
部分および(e)の工程で形成された細片状のフォトレ
ジスト層を除去して透明導電層の表面を露出し、(h)
現像後に残存するネガ型レジスト層を硬化させ、(i)
(g)の工程で露出した透明導電層上に電着により着色
塗膜を形成し、次いで(j)シール部のフォトレジスト
層を除去することを特徴とするカラーフィルターの製造
方法、およびその方法で製造されるカラーフィルターを
用いることを特徴とする液晶表示装置の製造方法を提供
する。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用される透明基板としては、ガラス板あるいは
プラスチック板など従来公知の基板を例示することがで
きる。本発明における工程(a)は、上記の基板上に透
明導電層を形成する工程である。この工程では、公知の
方法に従ってITO膜(錫をドープした酸化インジウム
膜)あるいはネサ膜(アンチモンドープした酸化錫膜)
等の透明導電層を基板上の全面に形成する。本発明にお
ける工程(b)は工程(a)において形成された透明導
電層上に遮光性のポジ型フォトレジスト組成物を塗布し
てフォトレジスト層を形成する工程である。この工程で
使用されるポジ型フォトレジスト組成物は露光部分が現
像により溶出除去できるものであればよく、例えばノボ
ラック型フェノール樹脂およびキノンジアジド系感光剤
などからなる組成物が好適である。また、OFPR−8
00(東京応化工業社製)、PF−7400(住友化学
工業社製)、FH−2030(富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製)、などの市販品から適宜選択し
て使用することもできる。
【0009】本発明においては、このようなフォトレジ
スト組成物を塗布して形成したフォトレジスト層が、後
述する工程(c)では露光、現像によって溶出し、工程
(g)で基板の裏面から露光した際には、それ自身はそ
の後の現像によって溶出するが、工程(f)でその上層
に形成されたネガ型レジスト層には照射した光が透過し
ないように該組成物に遮光性を付与する。遮光性を付与
する方法は特に制限されないが、常法にしたがって、例
えば、有機または無機の顔料、染料などを用いて着色す
ることによってそのような遮光性を付与することができ
る。遮光性のポジ型フォトレジスト組成物は、所望によ
り粘度調整剤、有機溶剤、接着向上剤、その他公知の補
助剤などを含有することができる。フォトレジスト層を
形成する方法としてはスクリーン印刷法、オフセット印
刷法、ロールコート法、バーコート法、スピンコート法
等が使用できる。これらの中で、スピンコート法により
塗膜を形成する場合には、ポジ型フォトレジスト組成物
に希釈剤(例えばエチルセロソルブアセテートなどの非
反応性希釈剤)を加え低粘度化するのが好ましく、組成
物100重量部に対して5〜40重量部の希釈剤を加え
るのが、特に好ましい。また、スピンコート法における
回転数は、二段階とし、初めに100〜400rpmで
基板上に広げ、次に800〜5000rpmで膜厚を均
一にすることが推奨される。スピンコート法は、透明導
電層に忠実に精度良く塗膜を形成することができるため
有用である。このようにして形成された遮光性のフォト
レジスト層は必要に応じて60〜100℃、5〜60分
間の条件で熱処理される。熱処理をすることにより、そ
のフォトレジスト組成物中の樹脂が予備硬化され、その
塗膜と導電層との密着性が向上する。
【0010】本発明における工程(c)は、工程(b)
で形成されたフォトレジスト層上に所定のパターンを有
するフォトマスクを重ね、露光後、現像して遮光部分を
不溶部分として残し、露光部分を溶解除去することによ
り透明導電層表面を露出させる工程である。この工程
は、後述する工程(d)を伴って透明基板上に互いに絶
縁された複数の透明導電性回路を形成しようとする工程
でもあり、フォトマスクのパターンは細片状の着色塗膜
の所望の配列に応じて適宜決定することができる。この
工程での露光には、用いるフォトレジスト組成物の種類
により種々の範囲の波長光を使用できるが、一般にUV
領域の波長光が好ましく、光源として超高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ等を使用した装置を用いることがで
きる。露光条件は、使用する光源およびポジ型フォトレ
ジスト組成物の種類により異なるが、通常の露光量は1
0〜4000mJ/cm2 である。露光部分を除去する
現像方法としては、例えば、プリント配線形成技術の分
野で知られている方法(サーキットテクノロジ、VO
l.4、No.4(1989)p.197;「プリント
配線板」先端技術集成、経営システム研究所発行(昭和
62年2月10日)p.308)などがあげられる。除
去は適当な溶解力を有する薬剤(現像液)に接触させる
ことにより行われる。このような薬剤は、ポジ型フォト
レジスト組成物の種類により適宜選択されるが、通常、
苛性ソーダ、炭酸ソーダ、4級アンモニウム塩および有
機アミン等を水に溶かしたアルカリ水溶液、あるいは、
エステル、ケトン、アルコール、エーテル、塩素化炭化
水素等の有機溶剤などから適宜選択される。除去は、浸
漬あるいはシャワーなどにより5秒ないし20分程度で
行なうことができる。必要により、ブラシ、織布などに
よるラビングが使用される。その後、有機溶剤、水など
を使用してよく洗浄することが望ましい。
【0011】工程(d)は、工程(c)で形成された露
出透明導電層をエッチング除去することによって、互い
に絶縁された複数の透明導電回路を形成するとともに、
その回路上に下層に透明導電層、上層にフォトレジスト
層を有してなる積層を形成する工程である。透明導電層
のエッチング除去は常法に従って容易に行うことができ
る。エッチングに用いる薬剤は透明導電層の種類によっ
て適宜選択されるが、例えば、鉱酸、有機酸またはその
塩などから選択することができる。
【0012】工程(e)は、工程(d)において形成さ
れた積層を有してなる基板上に所定のパターンを有する
フォトマスクを重ねて露光後、現像することによって、
積層を構成しているフォトレジスト層を、細片状に形成
するとともに、カラーフィルターのシール部に相当する
部分に該フォトレジスト層を残存せしめる工程である。
この工程で用いるフォトマスクは、形成しようとする細
片状のフォトレジスト層の間隙の部分を露光し、細片状
のフォトレジスト層およびシール部に相当する部分を遮
光するようにパターン化されている。この工程における
露光および現像は工程(c)におけると同様にして行う
ことができる。
【0013】工程(f)は、工程(e)で形成された基
板上のシール部に相当する部分に残存しているフォトレ
ジスト層を除いて、その全面に遮光性のネガ型フォトレ
ジスト組成物を塗布してネガ型レジスト層を形成する工
程である。この工程で使用されるネガ型フォトレジスト
組成物は未露光部分が現像により溶出除去できるもので
あればよく、例えば、アクリル系、ウレタン系、エポキ
シ系、合成ゴム系、ポリビニルアルコール系等の各種の
樹脂あるいは、ゴムまたはゼラチン、およびベンゾフェ
ノン系またはアントラキノン系の光重合開始剤などから
なる組成物が挙げられる。また、OMR−83(東京応
化工業社製)などの市販品、または光硬化型塗料または
インキとして市販されているものから適宜選択して使用
することもできる。このようなネガ型フォトレジスト組
成物に遮光性を付与する方法は、特に制限されるもので
はなく、常法にしたがって、例えば、金属酸化物系黒色
顔料、カーボンブラック、硫化ビスマス、黒色染料など
の色素を用いて黒色に染色するとによって行うことがで
きる。使用されるLCDの種類により絶縁性の色素が好
ましい場合がある。遮光性のネガ型フォトレジスト組成
物は、所望により反応性希釈剤、反応開始剤、光増感
剤、接着向上剤、粘度調整のための有機溶剤や水などを
含有することができる。塗布は、スピンコート法、ロー
ルコート法、スクリーン印刷法、オフセット院オフセッ
ト印刷法、浸漬コート法などの方法によって行うことが
でき、このようにして均質なネガ型レジスト層を形成す
ることができる。
【0014】工程(g)は、透明基板の裏面からシール
部のフォトレジスト層を除きその全面を露光し、次いで
現像する工程である。この工程では、露光に先立ってシ
ール部のフォトレジスト層に、例えば、遮光フィルムを
被覆するなどの方法で該フォトレジスト層が露光されな
いように処理を施す。この工程で露光は、ネガ型フォト
レジスト組成物の種類により種々の範囲の波長の光が使
用できるが、一般には、UV領域の波長光が好ましく、
光源として超高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を使
用した装置を用いて行うことができる。露光条件は、使
用する光源およびネガ型フォトレジスト組成物の種類に
より異なるが、通常の露光量は100〜4000mJ/
cm2 である。露光された部分は、架橋反応が進行し不
溶性となり硬化する。
【0015】この工程で現像は、工程(e)で形成され
た細片状のフォトレジスト層およびネガ型レジスト層の
未露光部分を溶出、除去するために行う。この除去は、
適当な溶解力を有する薬剤(現像液)に接触させ、溶出
することにより行われる。このような薬剤は、ポジ型フ
ォトレジスト組成物およびネガ型フォトレジスト組成物
の種類により選択されるが、通常はカ性ソーダ、炭酸ソ
ーダ、4級アンモニウム塩又は有機アミン等を水に溶か
したアルカリ水溶液、あるいはエステル、ケトン、アル
コール、塩素化炭化水素等の有機溶剤などから適宜選択
される。溶出は浸漬あるいはシャワーなどにより30秒
ないし5分程度行えばよい。その後に、水、有機溶剤な
どを使用してよく洗浄することが望ましい。この工程で
透明導電層が細片状に露出し、その間隙がネガ型レジス
ト(遮光性塗膜)で埋められた基板が形成される。
【0016】工程(h)は、工程(g)における露光、
現像後に残存するネガ型レジスト層を硬化させる工程で
ある。この工程で硬化は常法によって容易に行うことが
でき、例えば、温度100〜280℃で10〜120分
間加熱処理することによって行うことができる。
【0017】工程(i)は工程(g)で露出した透明導
電層上に電着により着色塗膜を形成する工程である。こ
の工程で行う透明導電層上への着色塗膜の形成は、電着
塗装法により行う。電着塗装法は一般に公知である。電
着塗装法には、アニオン系とカチオン系の塗装法があ
り、本発明においてはいずれの方法も使用可能である
が、回路への影響が少ないことなどからアニオン系塗装
法が好ましい。電着塗装に用いる電着液の樹脂材料(バ
インダー)としては、マレイン化油系、アクリル系、ポ
リエステル系、ポリブタジエン系、ポリオレフィン系な
どの樹脂があげられる。これらは、それぞれ単独で、あ
るいは混合して使用できる。これらのバインダーに染
料、顔料などの所望の色相を有する色素を配合する。電
着液は、一般に、バインダー、色素等の成分を水に分
散、溶解、希釈して調製することができる。電着液とし
ては、水以外に有機溶剤を使用する電着液も使用するこ
とができる。電着液の入った浴中に上記の工程を経て得
られた基板を入れ、アニオン電着塗装法の場合は、その
導電性回路を正極とし、非腐蝕性の導電材料(ステンレ
スなど)を対極として入れて直流電圧を印加すると、そ
の導電性回路の上に位置する細片状の導電層上に選択的
に電着塗膜が形成される。電着塗膜の膜厚は、電着条件
により制御することができる。電着条件は、通常10〜
300Vで1秒から3分程度である。電着塗膜は、塗膜
形成後よく洗浄して不要物質を除去することが望まし
い。塗膜強度を高めるために、必要により、100〜2
80℃、10〜120分間の条件で熱処理することがで
きる。
【0018】本発明の電着は光硬化性材料を用いて行う
こともできる。光硬化性材料としては、光硬化性であ
り、且つ、電着においてバインダーとして機能するポリ
マー、およびバインダーとして機能するポリマーに光硬
化性を有する化合物を配合してなる組成物などが挙げら
れる。光硬化性であり、且つ、バインダーとして機能す
るポリマーは既によく知られており、例えば、アマニ
油、ポリブタジエン等に、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の(メ
タ)アクリロイル基を有する水酸基含有モノマーを半エ
ステル付加させて得られるポリマー、エポキシ基含有ポ
リマーに(メタ)アクリル酸等を付加させ、次いで2塩
基酸、3塩基等の多塩基酸をエステル付加させて得られ
るポリマー(ここで、多塩基酸としては、無水コハク
酸、無水トリメリット酸などの無水多塩基酸が工業的有
利に使用される。)、高酸価ポリマーに、グリシジル
(メタ)アクリレート等を作用させて得られるポリマ
ー、および水溶性ポリエステル樹脂にジイソシアネート
の存在下、ヒドロキシエチルアクリレート等の水酸基含
有モノマーを付加させて得られるポリマーなどが例示さ
れる。
【0019】また、バインダーとして機能するポリマー
としては、カルボキシル基含有のマレイン化油系、アク
リル系、ポリエステル系、ポリブタジエン系、ポリオレ
フィン系、エポキシ系などのポリマーが例示され、共用
される光硬化性を有する化合物としては、例えば、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリ
メチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレートなどの
多官能(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリ
レート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどのオリ
ゴマーが挙げられる。これらの光硬化性材料は、好まし
くは15〜150mgKOH/gの酸価および好ましく
は0.1〜5モル/kgの二重結合量(不飽和度)を有
することが望ましい。電着液の調製に当たっては、好ま
しくはベンゾイン系、アントラキノン系などの公知の光
開始剤が、光硬化性材料に対して好ましくは0.1〜1
0重量%用いられる。光開始剤としては非水溶性のもの
が望ましい。
【0020】また、水希釈性、電気泳動性、流展性など
の向上を目的としてアルコール系、セロソルブ系、エス
テル系、炭化水素系などの有機溶剤を用いることもでき
る。その他、消泡剤、塗膜流展剤など公知の助剤を適宜
使用することができる。電着液は、光硬化性材料、染
料、顔料などの着色用色素、必要に応じ上記の各種材料
を混合し、電着をアニオン系塗装法によって行う場合に
は有機アミン類によって中和後、脱イオン水で希釈して
調製される。有機アミンとしてはトリエチルアミンなど
のアルキルアミン類、ジエタノールアミンなどのアルカ
ノールアミン類が好ましく、その使用量は光硬化性材料
中のカルボキシル基に対して好ましくは0.3〜2モ
ル、更に好ましくは0.5〜1.2モルである。
【0021】このような光硬化性材料を用い、上記した
方法および条件で電着を行うことによっても所望の着色
塗膜を形成することができる。着色塗膜はよく洗浄後、
例えば、30〜150℃、1〜30分の条件で水分を除
去した後、露光は正面、背面のいずれからでもよいが、
好ましくは、基板の背面から露光して、現像することに
よって、電着により遮光性塗膜上に形成されることがあ
る着色塗膜を除去することができる。この場合の露光、
現像は、例えば、工程(g)におけると同様に行うこと
ができる。
【0022】工程(j)は、シール部のフォトレジスト
層を除去する工程である。この工程でフォトレジスト層
の除去は、いかなる方法によってもよいが、例えば、工
程(c)、(e)などにおけると同様に現像を行うこと
によってもよい。
【0023】このようにして細片状の着色塗膜とその間
隙に遮光性塗膜とを有し、且つ、着色塗膜等を有しない
カラーフィルターのシール部を有する基板を作製するこ
とができる。細片状の着色塗膜の配列は使用されるLC
Dの種類により異なるが、例えば、赤色、緑色および青
色の各着色塗膜の細片が平行状、トライアングル状、モ
ザイク状などに配列されたものが例示される。本発明に
よれば、工程(c)および工程(e)で用いるフォトマ
スクのパターンを適宜選択することにより所望の配列を
得ることができる。このようにして作製された基板を用
いてカラーフィルターを製造する。カラーフィルターは
常法に従って製造することができる。例えば上記のとお
り形成された着色塗膜および遮光性塗膜の上にオーバー
コート膜(保護膜)を形成し、必要によりその上に液晶
駆動用の透明導電膜を形成し、必要に応じて回路パター
ンを形成してカラーフィルターを製造することができ
る。本発明の方法によって製造されたカラーフィルター
を用い、公知の方法にしたがって液晶表示装置を製造す
ることができる。
【0024】以下に本発明の方法に従って、細片状の着
色塗膜が平行状に配列され、格子状の間隙に遮光性塗膜
を有する基板を形成する実施の態様を図面によって説明
する。図1(1)〜(7)は本発明の方法によって形成
される基板の断面の模式図であり、図2(1)〜(3)
はその平面の模式図である。
【0025】工程(a)で、厚さ1.1mmのガラス基
板などの透明基板1の上にITO(In2 3 +SnO
2 )などの透明導電層2を形成する。〔図1(1)〕工
程(b)で、例えば、FH−2030(富士ハントエレ
クトロニクステクノロジー社製のポジ型フォトレジス
ト)に遮光性材料を混合して調製した遮光性のポジ型フ
ォトレジスト組成物を透明導電層2の上に塗布して遮光
性のフォトレジスト層3を形成する。〔図1(2)〕
【0026】工程(c)で、フォトレジスト層3の上
に、パターンがストライプ状であり、例えば遮光部巾が
80μm、露光部巾が20μmであるフォトマスクを重
ね、常法に従って、露光、現像を行ってフォトレジスト
層3をストライプ状(巾80μm)に形成するとともに
その間隙(巾20μm)に透明導電層2の表面を露出さ
せる。〔図1(3)〕
【0027】工程(d)では、工程(c)で表面が露出
した透明導電層2の部分を常法に従ってエッチング除去
する。この工程で、基板1上の透明導電層2を回路状に
形成するとともに、その回路の上に、下層を透明導電層
2を、その上層にフォトレジスト層3を有するストライ
プ状の積層を形成する。〔図1(4)〕
【0028】工程(e)では、工程(d)で形成された
ストライプ状の積層の上層を形成するフォトレジスト層
3を細片状に形成するとともにシール部のフォトレジス
ト層を残存させるために、例えば、シール部としての遮
光部(例えば巾1.5cm)を有する以外は工程(c)
で用いたものと同様のパターンのフォトマスクを該積層
の長手方向に対し垂直方向に重ね、常法に従って露光後
現像を行う。このようにして縦方向の間隙は基板1の表
面が、横方向の間隙は透明導電層2の表面が露出した、
全体の間隙が格子状である細片状のフォトレジスト層3
を形成するとともにシール部のフォトレジスト層を残存
させる。〔図2(1)〕
【0029】工程(f)で、シール部のフォトレジスト
層を除き基板の全面に、例えば、ブラックマスク用塗料
(神東塗料社製の遮光性材料含有ネガ型フォトレジスト
組成物)を塗布し、必要に応じて100℃で10分間熱
処理を行い予備硬化させて、ネガ型レジスト層4を形成
する。〔図1(5)および図2(2)〕
【0030】工程(g)で、シール部のフォトレジスト
層が露光を受けないようにフォトマスクを重ねた後、基
板1の裏面から常法に従って露光、現像してネガ型レジ
スト層4の未露光部分および細片状のフォトレジスト層
3を除去する。次いで、工程(h)で、例えば230℃
で30分間熱処理を施して現像後に残存するネガ型レジ
スト層を硬化させる。このようにして透明導電層2の表
面が細片状に露出し、その格子状の間隙が遮光性のネガ
型レジスト層で埋められ、且つ、シール部を有する基板
を形成する。〔図1(6)〕
【0031】次いで、工程(i)で、基板1上の透明導
電層2を一方の電極として従来公知の電着塗装法に従い
電着を行って細片状に露出している透明導電層上に着色
塗膜6を形成する。このようにして細片状の着色塗膜を
有し、その格子状の間隙が遮光性塗膜で精度よく埋めら
れ、且つ、シール部には着色塗膜等が形成されていない
基板を工業的有利に形成することができる。〔形成され
た基板の断面は図1(7)、平面は図2(3)に示す。
尚、図中、Rは赤色着色層、Gは緑色着色層、Bは青色
着色層を表わす。〕
【0032】
【発明の効果】本発明の方法によって、細片状の着色層
とその間隙を埋める遮光性塗膜が精度よく形成され、光
リークがよく防止されており、着色が鮮明で光学特性が
優れ、液晶の漏洩などのトラブルのないカラーフィルタ
ーを工業的有利に製造することができ、それを用いて高
画質の液晶表示装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各工程で形成される形状を有する基板
の断面の模式図である。
【図2】本発明の各工程で形成される形状を有する基板
の平面の模式図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 透明導電層 3 フォトレジスト層 4 ネガ型レジスト層 5 シール部 6 着色層 R 赤色着色層 G 緑色着色層 B 青色着色層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に細片状の着色塗膜とその間
    隙に遮光性塗膜とを有し、且つ、それらの塗膜が形成さ
    れていないシール部を有するカラーフィルターを製造す
    る方法において、(a)透明基板上に透明導電層を形成
    し、 (b)該透明導電層上に遮光性のポジ型フォトレジスト
    組成物を塗布してフォトレジスト層を形成し、 (c)該フォトレジスト層を所定のパターンを有するフ
    ォトマスクを介して露光後、現像して透明導電層表面を
    露出させ、 (d)露出した透明導電層をエッチング除去して下層に
    透明導電層をその上層にフォトレジスト層を有する積層
    を設けてなる基板を形成し、 (e)該基板を所定のパターンを有するフォトマスクを
    介して露光後、現像して透明導電層上のフォトレジスト
    層を細片状に形成するとともに、カラーフィルターのシ
    ール部に相当する部分に該フォトレジスト層を残存せし
    め、 (f)該基板上のシール部のフォトレジスト層を除く該
    基板の全面に遮光性のネガ型フォトレジスト組成物を塗
    布してネガ型レジスト層を形成し、 (g)該基板の裏面よりシール部のフォトレジスト層を
    除きその全面を露光、現像することによってネガ型レジ
    スト層の未露光部分および(e)の工程で形成された細
    片状のフォトレジスト層を除去して透明導電層の表面を
    露出し、 (h)現像後に残存するネガ型レジスト層を硬化させ、 (i)(g)の工程で露出した透明導電層上に電着によ
    り着色塗膜を形成し、次いで (j)シール部のフォトレジスト層を除去することを特
    徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法によって製造されるカラ
    ーフィルターを用いることを特徴とする液晶表示装置の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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