JPH0815690A - カラーフィルターおよび液晶表示装置の製法 - Google Patents

カラーフィルターおよび液晶表示装置の製法

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JPH0815690A
JPH0815690A JP16879894A JP16879894A JPH0815690A JP H0815690 A JPH0815690 A JP H0815690A JP 16879894 A JP16879894 A JP 16879894A JP 16879894 A JP16879894 A JP 16879894A JP H0815690 A JPH0815690 A JP H0815690A
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JP
Japan
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layer
coating film
transparent conductive
substrate
conductive layer
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JP16879894A
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English (en)
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Tameyuki Suzuki
為之 鈴木
Akira Kubo
晟 久保
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Shinto Paint Co Ltd
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Shinto Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 着色が鮮明で光学特性が優れるカラーフィル
ターを工業的有利に製造し、高画質の液晶表示装置を製
造する。 【構成】 回路状に形成された透明導電層2を下層と
し、フォトレジスト層3を上層としてなる積層を設けて
なる基板1を形成し、(e)該フォトレジスト層を分断
して透明導電層を細片状に露出させるとともに、シール
部4のフォトレジスト層を残存させ、(f)露出した透
明導電層上に電着により着色塗膜5を形成し、(g)
(e)の工程で現像後に残存し(f)の工程で形成され
た着色塗膜を分断して細片状に形成しているフォトレジ
スト層および必要によりシール部のフォトレジスト層を
現像除去し(h)シール部を除く該基板の全面にネガ型
レジスト層6を形成し、(i)ネガ型レジスト層の未露
光部分および必要によりシール部のフォトレジスト層を
除去し、次いで現像後に残存するネガ型レジスト層を硬
化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーフィルターおよ
び液晶表示装置の製法に関する。更に詳しくは、本発明
は、透明基板上に細片状の着色塗膜とその間隙に遮光性
塗膜とを有し、且つ、それらの塗膜が形成されていない
シール部を有するカラーフィルターの新規な製法および
そのカラーフィルターを用いて液晶表示装置を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、液
晶を利用した表示装置(LCD)は、いわゆるポケット
テレビ等に使われてきたが、近年大型化、大画面化が急
速に進められている。画質もTN液晶からSTN液晶や
TFTに代表されるアクティブ駆動素子の開発でCRT
に迫るものが商品化されている。TFTによるカラー表
示装置の画質向上と生産性の改善については、様々な検
討が行われているが、その重要な問題として、TFTへ
の光リーク防止および画質向上(見かけのコントラス
ト)のためのブラックマトリックスと呼ばれる遮光膜の
形成が挙げられる。LCDのカラー化に使用されるカラ
ーフィルターの着色塗膜の間隙を埋める、遮光性などを
有する機能性塗膜の形成方法として、従来、シルクスク
リーン法、オフセット法などの印刷技術による方法が知
られている。
【0003】また、複数の平行なストライプ状の導電性
回路上に着色塗膜を電着法により形成し、次いで機能性
塗膜を与えるネガ型フォトレジストを全面に塗布して、
前記着色塗膜をマスク代わりにして基板背面から露光し
て、ストライプ状の着色塗膜の間隙にブラックマトリッ
クスとしての機能性塗膜を形成する方法が知られている
(特開昭62−247331号公報)。しかしながら、
特に、将来が有望視されているTFT方式のLCDにお
いては、スイッチング素子への光リークを防ぐために、
ブラックマトリックス(遮光膜)の遮光率向上が要求さ
れるとともに、画質向上のために、そのパターンは、格
子状であることが望ましいとされている。従来の印刷に
よる方法では、格子間が約100μm程度の粗いパター
ンのものしかできず、格子状に精度よく機能性塗膜を形
成することは困難である。また、従来の電着法により形
成したストライプ状の着色塗膜をマスク代わりにして基
板背面から露光する方法では、機能性塗膜をストライプ
状の着色塗膜間に精度よく形成することはできるが、ス
トライプ状の着色塗膜を横切る方向に機能性塗膜を形成
し、着色塗膜を細片状に形成することが困難である。
【0004】また、LCDは、通常、ガラスなどの透明
材料を基板とするカラーフィルター、偏光板および透明
電極などからなる成型体と、偏光板および対向透明電極
などからなる成型体を用い、これらの2枚の成型体を所
定の間隙を隔てて対峙せしめ、その周辺をシール剤を用
いてシールし、その間隙に液晶を封入することによって
製造されている。このようなLCDに使用されるカラー
フィルターを電着法によって製造する方法は、例えば、
特開昭59−90818号公報、同59−114572
号公報などに記載されてよく知られている。また、ガラ
スなどの透明基板上に配置されている複数の透明導電回
路上に、給電材料を用い電着によって選択的に逐次着色
塗膜を形成していく複数色カラーフィルターの製造方法
は、例えば、特開昭63−240503号公報に記載さ
れている。
【0005】しかしながら、このようなカラーフィルタ
ーを用いてLCDを製造する場合、シール剤によってシ
ールする部分に着色塗膜等が存在すると、シール不良に
よる液晶の漏洩などの重大な原因になる。このような問
題を回避するために、通常、電着を行う前に予めシール
部相当部分に絶縁性の有機塗膜などを貼着してシール部
への着色塗膜等の形成を防止するなどの手段が講じられ
ている。このようなシール部への着色塗膜等の形成防止
手段は極めて煩雑であり、コスト高を招くのみならず作
業性、生産性を低下せしめるものであり、その改善が強
く望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、着色塗膜
を極めて精度よく導電回路上にのみ選択的に塗着するこ
とができる電着塗装方法に着目し、ポジ型およびネガ型
フォトレジストを巧みに用いることによって上記した種
々の課題を一挙に解決し得ることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、透明基板上に細片状
の着色塗膜とその間隙に遮光性塗膜とを有し、且つ、そ
れらの塗膜が形成されていないシール部を有してなるカ
ラーフィルターの製法において、(a)透明材料からな
る基板上に透明導電層を形成し、(b)該透明導電層上
にポジ型フォトレジスト組成物を塗布してフォトレジス
ト層を形成し、(c)該フォトレジスト層を所定のパタ
ーンを有するフォトマスクを介して露光後、現像して透
明導電層表面を露出させ、(d)露出した透明導電層を
エッチング除去することによって透明導電層を回路状に
形成するとともに回路状に形成された透明導電層を下層
とし、フォトレジスト層を上層としてなる積層を設けて
なる基板を形成し、(e)該基板を所定のパターンを有
するフォトマスクを介して露光後、現像することによっ
てフォトレジスト層を分断して透明導電層を細片状に露
出させるとともに、シール部のフォトレジスト層を残存
させ、(f)露出した透明導電層上に電着により着色塗
膜を形成し、(g)(e)の工程で現像後に残存し
(f)の工程で形成された着色塗膜を分断して細片状に
形成しているフォトレジスト層および必要によりシール
部のフォトレジスト層を現像除去して細片状の着色塗膜
を有しその間隙が露出した基板表面と透明導電層である
基板を形成し、(h)シール部を除く該基板の全面に遮
光性のネガ型レジスト組成物を塗布してネガ型レジスト
層を形成し、(i)該基板を裏面より露光後、現像して
ネガ型レジスト層の未露光部分および必要によりシール
部のフォトレジスト層を除去し、次いで現像後に残存す
るネガ型レジスト層を硬化し、必要により次いで(j)
シール部のフォトレジスト層を除去することを特徴とす
る方法、およびその方法によって製造されるカラーフィ
ルターを用いることを特徴とする液晶表示装置の製法を
提供する。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用される透明材料からなる基板としては、ガラ
ス板あるいはプラスチック板など従来公知の基板を例示
することができる。本発明における工程(a)は、上記
の基板上に透明導電層を形成する工程である。この工程
では、公知の方法に従ってITO膜(錫をドープした酸
化インジウム膜)あるいはネサ膜(アンチモンドープし
た酸化錫膜)等の透明導電層を基板上の全面に形成す
る。
【0009】本発明における工程(b)は、工程(a)
において形成された透明導電層上にポジ型フォトレジス
ト組成物を塗布してフォトレジスト層を形成する工程で
ある。 この工程で使用されるポジ型フォトレジスト組
成物は露光部分が現像により溶出除去できるものであれ
ばよく、例えばノボラック型フェノール樹脂およびキノ
ンジアジド系感光剤などからなる組成物が好適である。
また、OFPR−800(東京応化工業社製)、PF−
7400(住友化学工業社製)、FH−2030(富士
ハントエレクトロニクステクノロジー社製)、などの市
販品から適宜選択して使用することもできる。
【0010】ポジ型フォトレジスト組成物は、所望によ
り粘度調整剤、有機溶剤、接着向上剤、その他公知の補
助剤などを含有することができる。フォトレジスト層を
形成する方法としてはスクリーン印刷法、オフセット印
刷法、ロールコート法、バーコート法、スピンコート法
等が使用できる。これらの中で、スピンコート法により
塗膜を形成する場合には、ポジ型フォトレジスト組成物
に希釈剤(例えばエチルセロソルブアセテートなどの非
反応性希釈剤)を加え低粘度化するのが好ましく、組成
物100重量部に対して5〜40重量部の希釈剤を加え
るのが、特に好ましい。また、スピンコート法における
回転数は、二段階とし、初めに100〜400rpmで
基板上に広げ、次に800〜5000rpmで膜厚を均
一にすることが推奨される。スピンコート法は、透明導
電層に忠実に精度良く塗膜を形成することができるため
有用である。このようにして形成されたフォトレジスト
層は必要に応じて60〜100℃、5〜60分間の条件
で熱処理される。熱処理をすることにより、そのフォト
レジスト組成物中の樹脂が予備硬化され、その塗膜と導
電層との密着性が向上する。
【0011】本発明における工程(c)は、工程(b)
で形成されたフォトレジスト層上に所定のパターンを有
するフォトマスクを重ね、露光後、現像して遮光部分を
不溶部分として残し、露光部分を溶解除去することによ
り透明導電層表面を露出させる工程である。この工程
は、後述する工程(d)を伴って透明基板上の透明導電
層を互いに絶縁された複数の透明導電性回路に形成しよ
うとする工程であり、フォトマスクは後述の工程(d)
で透明導電層をエッチング除去する部分を露光部とし、
その他を遮光部とするようにパターン化されている。こ
の工程での露光には、用いるフォトレジスト組成物の種
類により種々の範囲の波長光を使用できるが、一般にU
V領域の波長光が好ましく、光源として超高圧水銀灯、
メタルハライドランプ等を使用した装置を用いることが
できる。露光条件は、使用する光源およびポジ型フォト
レジスト組成物の種類により異なるが、通常の露光量は
10〜4000mJ/cm2 である。露光部分を除去す
る現像方法としては、例えば、プリント配線形成技術の
分野で知られている方法(サーキットテクノロジ、VO
l.4、No.4(1989)p.197;「プリント
配線板」先端技術集成、経営システム研究所発行(昭和
62年2月10日)p.308)などがあげられる。除
去は適当な溶解力を有する薬剤(現像液)に接触させる
ことにより行われる。このような薬剤は、ポジ型フォト
レジスト組成物の種類により適宜選択されるが、通常、
苛性ソーダ、炭酸ソーダ、4級アンモニウム塩および有
機アミン等を水に溶かしたアルカリ水溶液、あるいは、
エステル、ケトン、アルコール、エーテル、塩素化炭化
水素等の有機溶剤などから適宜選択される。除去は、浸
漬あるいはシャワーなどにより5秒ないし20分程度で
行なうことができる。必要により、ブラシ、織布などに
よるラビングが使用される。その後、有機溶剤、水など
を使用してよく洗浄することが望ましい。
【0012】工程(d)は、工程(c)で形成された露
出透明導電層をエッチング除去することによって、透明
導電層を回路状に形成するとともに、回路状に形成され
た透明導電層を下層とし、フォトレジスト層を上層とし
てなる積層をその表面に有する基板を形成する工程であ
る。透明導電層のエッチング除去は常法に従って容易に
行うことができる。エッチングに用いる薬剤は透明導電
層の種類によって適宜選択されるが、例えば、鉱酸、有
機酸またはその塩などから選択することができる。
【0013】工程(e)は、工程(d)において形成さ
れた上層がフォトレジスト層である積層を有してなる基
板上に所定のパターンを有するフォトマスクを重ねて露
光後、現像することによって、フォトレジスト層を分断
して透明導電層を細片状に露出させるとともに、カラー
フィルターのシール部に相当する部分にフォトレジスト
層を残存させる工程である。この工程で用いるフォトマ
スクは、積層の上層を形成しているフォトレジスト層を
分断して細片状に形成するように、且つ、該分断部分お
よびシール部のフォトレジスト層を遮光しその他を露光
するようにパターン化されている。この工程における露
光および現像は工程(c)におけると同様にして行うこ
とができる。
【0014】工程(f)は工程(g)で露出した透明導
電層上に電着により着色塗膜を形成する工程である。こ
の工程で行う透明導電層上への着色塗膜の形成は、電着
塗装法により行う。電着塗装法は一般に公知である。電
着塗装法には、アニオン系とカチオン系の塗装法があ
り、本発明においてはいずれの方法も使用可能である
が、回路への影響が少ないことなどからアニオン系塗装
法が好ましい。電着塗装に用いる電着液の樹脂材料(バ
インダー)としては、マレイン化油系、アクリル系、ポ
リエステル系、ポリブタジエン系、ポリオレフィン系な
どの樹脂があげられる。これらは、それぞれ単独で、あ
るいは混合して使用できる。これらのバインダーに染
料、顔料などの所望の色相を有する色素を配合する。電
着液は、一般に、バインダー、色素等の成分を水に分
散、溶解、希釈して調製することができる。電着液とし
ては、水以外に有機溶剤を使用する電着液も使用するこ
とができる。電着液の入った浴中に上記の工程を経て得
られた基板を入れ、アニオン電着塗装法の場合は、その
導電性回路を正極とし、非腐蝕性の導電材料(ステンレ
スなど)を対極として入れて直流電圧を印加すると、そ
の導電性回路の上に位置する細片状の導電層上に選択的
に電着塗膜が塗着される。塗着された電着塗膜は次い
で、例えば、100〜280℃、10〜120分間の条
件で加熱処理することによって着色層が形成される。電
着塗膜の膜厚は、電着条件により制御することができ
る。電着条件は、通常10〜300Vで1秒から3分程
度である。電着塗膜は、塗膜形成後よく洗浄して不要物
質を除去することが望ましい。
【0015】本発明の電着は光硬化性材料を用いて行う
こともできる。光硬化性材料としては、光硬化性であ
り、且つ、電着においてバインダーとして機能するポリ
マー、およびバインダーとして機能するポリマーに光硬
化性を有する化合物を配合してなる組成物などが挙げら
れる。光硬化性であり、且つ、バインダーとして機能す
るポリマーは既によく知られており、例えば、アマニ
油、ポリブタジエン等に、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の(メ
タ)アクリロイル基を有する水酸基含有モノマーを半エ
ステル付加させて得られるポリマー、エポキシ基含有ポ
リマーに(メタ)アクリル酸等を付加させ、次いで2塩
基酸、3塩基等の多塩基酸をエステル付加させて得られ
るポリマー(ここで、多塩基酸としては、無水コハク
酸、無水トリメリット酸などの無水多塩基酸が工業的有
利に使用される。)、高酸価ポリマーに、グリシジル
(メタ)アクリレート等を作用させて得られるポリマ
ー、および水溶性ポリエステル樹脂にジイソシアネート
の存在下、ヒドロキシエチルアクリレート等の水酸基含
有モノマーを付加させて得られるポリマーなどが例示さ
れる。
【0016】また、バインダーとして機能するポリマー
としては、カルボキシル基含有のマレイン化油系、アク
リル系、ポリエステル系、ポリブタジエン系、ポリオレ
フィン系、エポキシ系などのポリマーが例示され、共用
される光硬化性を有する化合物としては、例えば、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリ
メチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレートなどの
多官能(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリ
レート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどのオリ
ゴマーが挙げられる。これらの光硬化性材料は、好まし
くは15〜150mgKOH/gの酸価および好ましく
は0.1〜5モル/kgの二重結合量(不飽和度)を有
することが望ましい。電着液の調製に当たっては、好ま
しくはベンゾイン系、アントラキノン系などの公知の光
開始剤が、光硬化性材料に対して好ましくは0.1〜1
0重量%用いられる。光開始剤としては非水溶性のもの
が望ましい。
【0017】また、水希釈性、電気泳動性、流展性など
の向上を目的としてアルコール系、セロソルブ系、エス
テル系、炭化水素系などの有機溶剤を用いることもでき
る。その他、消泡剤、塗膜流展剤など公知の助剤を適宜
使用することができる。電着液は、光硬化性材料、染
料、顔料などの着色用色素、必要に応じ上記の各種材料
を混合し、電着をアニオン系塗装法によって行う場合に
は有機アミン類によって中和後、脱イオン水で希釈して
調製される。有機アミンとしてはトリエチルアミンなど
のアルキルアミン類、ジエタノールアミンなどのアルカ
ノールアミン類が好ましく、その使用量は光硬化性材料
中のカルボキシル基に対して好ましくは0.3〜2モ
ル、更に好ましくは0.5〜1.2モルである。
【0018】このような光硬化性材料を用い、上記した
方法および条件で電着を行うことによっても所望の着色
塗膜を形成することができる。着色塗膜はよく洗浄後、
例えば、30〜150℃、1〜30分の条件で水分を除
去した後、必要により、前述した熱処理を施すことによ
って塗膜強度を高めることができる。
【0019】工程(g)は、工程(e)で現像後に残存
し、工程(f)で形成された着色塗膜を分断することに
よって細片状に形成しているフォトレジスト層を現像除
去する工程である。この工程で行うフォトレジスト層の
除去は、工程(c)と同様に露光し、同様に現像するこ
とによって行うことができる。この露光、現像によるフ
ォトレジスト層の除去は、場合により、工程(f)にお
ける電着塗膜の加熱処理に先立って行うこともできる。
シール部のフォトレジスト層は、好ましくはこの工程
で同時に現像除去する。このようにして、着色塗膜を細
片状に有し、その間隙には基板の表面および透明導電層
が露出している基板を形成することができる。
【0020】工程(h)は、工程(g)で形成された基
板上のシール部を除く全面に遮光性のネガ型フォトレジ
スト組成物を塗布してネガ型レジスト層を形成する工程
である。この工程で使用されるネガ型フォトレジスト組
成物は未露光部分が現像により溶出除去できるものであ
ればよく、例えば、アクリル系、ウレタン系、エポキシ
系、合成ゴム系、ポリビニルアルコール系等の各種の樹
脂あるいは、ゴムまたはゼラチン、およびベンゾフェノ
ン系またはアントラキノン系の光重合開始剤などからな
る組成物が挙げられる。また、OMR−83(東京応化
工業社製)などの市販品、または光硬化型塗料またはイ
ンキとして市販されているものから適宜選択して使用す
ることもできる。このようなネガ型フォトレジスト組成
物に遮光性を付与する方法は、特に制限されるものでは
なく、常法にしたがって、例えば、金属酸化物系黒色顔
料、カーボンブラック、硫化ビスマス、黒色染料などの
色素を用いて黒色に着色することによって行うことがで
きる。使用されるLCDの種類により絶縁性の色素が好
ましい場合がある。遮光性のネガ型フォトレジスト組成
物は、所望により反応性希釈剤、反応開始剤、光増感
剤、接着向上剤、粘度調整のための有機溶剤や水などを
含有することができる。塗布は、スピンコート法、ロー
ルコート法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、浸
漬コート法などの方法によって行うことができ、このよ
うにして均質なネガ型レジスト層を形成することができ
る。
【0021】工程(i)は、工程(h)でネガ型レジス
ト層が形成された透明基板の裏面から露光、現像し、次
いで残存するネガ型レジスト層を硬化する工程である。
この工程で露光は、ネガ型フォトレジスト組成物の種類
により種々の範囲の波長の光が使用できるが、一般に
は、UV領域の波長光が好ましく、光源として超高圧水
銀灯、メタルハライドランプ等を使用した装置を用いて
行うことができる。露光条件は、使用する光源およびネ
ガ型フォトレジスト組成物の種類により異なるが、通常
の露光量は100〜4000mJ/cm2 である。露光
された部分は、架橋反応が進行し不溶性となり硬化す
る。
【0022】この工程で現像は、ネガ型レジスト層の未
露光部分を溶出、除去するために行う。また、工程
(g)でシール部のフォトレジスト層を現像、除去しな
い場合にはこの工程で同時に現像、除去してもよい。未
露光部分、および所望によりシール部のフォトレジスト
層の除去は、適当な溶解力を有する薬剤(現像液)に接
触させ、溶出することにより行われる。このような薬剤
は、ネガ型フォトレジスト組成物の種類により選択され
るが、通常はカ性ソーダ、炭酸ソーダ、4級アンモニウ
ム塩又は有機アミン等を水に溶かしたアルカリ水溶液、
あるいはエステル、ケトン、アルコール、塩素化炭化水
素等の有機溶剤などから適宜選択される。溶出は浸漬あ
るいはシャワーなどにより30秒ないし5分程度行えば
よい。その後に、水、有機溶剤などを使用してよく洗浄
することが望ましい。
【0023】この工程で硬化は常法によって容易に行う
ことができ、例えば、温度100〜280℃で10〜1
20分間加熱処理することによって行うことができる。
【0024】工程(j)は、工程(g)および(i)で
シール部のフォトレジスト層を除去しない場合には、そ
れを除去する工程である。この工程でフォトレジスト層
の除去は、いかなる方法によってもよいが、例えば、工
程(c)などにおけると同様に露光、現像を行うことに
よってもよい。
【0025】このようにして細片状の着色塗膜とその間
隙に遮光性塗膜とを有し、且つ、そのような塗膜等が塗
着されていないシール部を有する基板を作製することが
できる。細片状の着色塗膜の配列は使用されるLCDの
種類により異なるが、例えば、赤色、緑色および青色の
各着色塗膜の細片が平行状、トライアングル状、モザイ
ク状などに配列されたものが例示される。本発明によれ
ば、工程(c)および工程(e)で用いるフォトマスク
のパターンを適宜選択することにより所望の配列を得る
ことができる。このようにして作製された基板を用いて
カラーフィルターを製造する。カラーフィルターは常法
に従って製造することができる。例えば上記のとおり形
成された着色塗膜および遮光性塗膜の上に必要によりオ
ーバーコート膜(保護膜)を形成し、必要によりその上
に液晶駆動用の透明導電膜を形成し、必要に応じて回路
パターンを形成してカラーフィルターを製造することが
できる。本発明の方法によって製造されたカラーフィル
ターを用い、公知の方法にしたがって液晶表示装置を製
造することができる。
【0026】以下に本発明の方法に従って、細片状の着
色塗膜が平行状に配列され、その格子状の間隙に遮光性
塗膜を有し、且つ、それらの塗膜が形成されていないシ
ール部を有してなる基板を形成する実施の態様の一例を
図面によって説明する。図1(1)〜(6)は本発明の
方法によって形成される基板の断面の模式図であり、図
2(1)〜(3)はその平面の模式図である。
【0027】工程(a)で、厚さ1.1mmのガラス基
板などの透明基板1の上にITO(In2 3 +SnO
2 )などの透明導電層2を形成する。〔図1(1)〕
【0028】工程(b)で、例えば、FH−2030
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製のポジ
型フォトレジスト)などのポジ型フォトレジスト組成物
を透明導電層2の上に塗布してフォトレジスト層3を形
成する。〔図1(2)〕
【0029】工程(c)で、フォトレジスト層3の上
に、パターンがストライプ状であり、例えば遮光部巾が
80μm、露光部巾が20μmであるフォトマスクを重
ね、常法に従って、露光、現像を行ってフォトレジスト
層3をストライプ状(巾80μm)に形成するとともに
そのストライプの間隙(巾20μm)に透明導電層2の
表面を露出させる。
【0030】工程(d)では、工程(c)で表面が露出
した透明導電層2の部分を常法に従ってエッチング除去
する。この工程で、基板1の上に回路状の透明導電層を
形成するとともに、下層として回路状の透明導電層2
を、その上層としてフォトレジスト層3を有するストラ
イプ状の積層を形成する。〔図1(3)〕
【0031】工程(e)では、工程(d)で形成された
ストライプ状の積層の上層を形成するフォトレジスト層
3を部分的に現像、除去して透明導電層を細片状に露出
するために、例えば、工程(c)で使用したフォトマス
クに直角に交わる80μm(露光部巾)、20μm(遮
光部巾)、10mm(遮光部巾、シール部4)のフォト
マスクを該積層に重ね、常法に従って露光後現像を行
う。このようにして透明導電層2が細片状に露出し、全
体の間隙が格子状であって、縦方向の間隙は基板1の表
面が、横方向の間隙はフォトレジスト層3であり、シー
ル部4にフォトレジスト層3を有する基板を形成する。
〔図2(1)〕
【0032】工程(f)で、基板1の上に回路状に形成
された透明導電層2を一方の電極として従来公知の電着
塗装法に従って電着を行い、細片状に露出している透明
導電層上に着色塗膜5を形成する。〔図1(4)〕
【0033】工程(g)で、工程(e)の現像後に残存
し、工程(f)で形成された着色塗膜5を分断して細片
状にしているフォトレジスト層3およびシール部のフォ
トレジスト層3を除去する。このようにして、細片状の
着色塗膜5を有し、その縦方向の間隙に基板1の表面
が、横方向の間隙に透明導電層2の表面が露出している
基板を形成する。
【0034】工程(h)で、基板のシール部4を除く全
面に、例えば、ブラックマスク用塗料(神東塗料社製の
遮光性材料含有ネガ型フォトレジスト組成物)を塗布
し、必要に応じて100℃で10分間熱処理を行い予備
硬化させて、ネガ型レジスト層6を形成する。〔図1
(5)および図2(2)〕
【0035】工程(i)で、基板1の裏面から常法に従
って露光、現像してネガ型レジスト層6の未露光部分を
除去した後、例えば230℃で30分間熱処理を施して
現像後に残存するネガ型レジスト層6を硬化させる。
【0036】このようにして細片状の着色塗膜を有し、
その格子状の間隙が遮光性塗膜で精度よく埋められ、且
つ、それらの塗膜が塗着していないシール部を有する基
板を工業的有利に形成することができる。〔形成された
基板の断面は図1(6)、平面は図2(3)に示す。図
中、Rは赤色着色塗膜、Gは緑色着色塗膜、Bは青色着
色塗膜を表わす。尚、図2中、シール部は代表的にその
一部のみを示すものである。〕
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によって、細片状の着色塗
膜とその間隙を埋める遮光性塗膜が精度よく形成され、
それらの塗膜が形成されていないシール部を有する透明
基板が工業的有利に製造でき、この透明基板を用いて光
リークがよく防止されており、着色が鮮明で光学特性が
優れるカラーフィルターを工業的有利に製造することが
でき、また、それを用いて高画質の液晶表示装置を製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各工程で形成される形状を有する基板
の断面の模式図である。
【図2】本発明の各工程で形成される形状を有する基板
の平面の模式図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 透明導電層 3 フォトレジスト層 4 シール部 5 着色塗膜 6 ネガ型レジスト層 R 赤色着色塗膜 G 緑色着色塗膜 B 青色着色塗膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に細片状の着色塗膜とその間
    隙に遮光性塗膜とを有し、且つ、それらの塗膜が形成さ
    れていないシール部を有してなるカラーフィルターの製
    法において、 (a)透明材料からなる基板上に透明導電層を形成し、 (b)該透明導電層上にポジ型フォトレジスト組成物を
    塗布してフォトレジスト層を形成し、 (c)該フォトレジスト層を所定のパターンを有するフ
    ォトマスクを介して露光後、現像して透明導電層表面を
    露出させ、 (d)露出した透明導電層をエッチング除去することに
    よって透明導電層を回路状に形成するとともに回路状に
    形成された透明導電層を下層とし、フォトレジスト層を
    上層としてなる積層を設けてなる基板を形成し、 (e)該基板を所定のパターンを有するフォトマスクを
    介して露光後、現像することによってフォトレジスト層
    を分断して透明導電層を細片状に露出させるとともに、
    シール部のフォトレジスト層を残存させ、 (f)露出した透明導電層上に電着により着色塗膜を形
    成し、 (g)(e)の工程で現像後に残存し(f)の工程で形
    成された着色塗膜を分断して細片状に形成しているフォ
    トレジスト層および必要によりシール部のフォトレジス
    ト層を現像除去して細片状の着色塗膜を有しその間隙が
    露出した基板表面と透明導電層である基板を形成し、 (h)シール部を除く該基板の全面に遮光性のネガ型レ
    ジスト組成物を塗布してネガ型レジスト層を形成し、 (i)該基板を裏面より露光後、現像してネガ型レジス
    ト層の未露光部分および必要によりシール部のフォトレ
    ジスト層を除去し、次いで現像後に残存するネガ型レジ
    スト層を硬化し、必要により次いで (j)シール部のフォトレジスト層を除去する ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法によって製造されるカラ
    ーフィルターを用いることを特徴とする液晶表示装置の
    製法。
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