JPH0594004A - 階調マスク - Google Patents

階調マスク

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JPH0594004A
JPH0594004A JP4983792A JP4983792A JPH0594004A JP H0594004 A JPH0594004 A JP H0594004A JP 4983792 A JP4983792 A JP 4983792A JP 4983792 A JP4983792 A JP 4983792A JP H0594004 A JPH0594004 A JP H0594004A
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JP
Japan
Prior art keywords
substrate
pattern
light transmittance
subjected
gradation mask
Prior art date
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Pending
Application number
JP4983792A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Yamashita
幸男 山下
Toru Nakamura
徹 中村
Haruyoshi Sato
晴義 佐藤
Hitoshi Yuasa
仁士 湯浅
Yutaka Otsuki
裕 大月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板上に、感光性レジストを塗布し、次いで
露光、現像してパターニングを行なうフォトリソグラフ
ィ工程に使用するマスクにおいて、光透過率が少なくと
も3段階に異なるパターン部分を有することを特徴とす
る階調マスク。 【効果】 本発明の階調マスクは、同一基板に複数のパ
ターンを形成する際に、感光性樹脂の塗布及び露光を1
回のみとすることができ、高精度の位置合わせによる歩
留まりの低下を防ぐことができる。従って工程の簡略
化、コストを低減させることができるので、回路基板、
ディスプレー、半導体等を製造する際、または印刷工程
におけるフォトリソグラフィ用マスクとして特に有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回路基板、ディスプレ
ー、半導体等を製造する際のフォトリソグラフィ工程に
おける微細パターン形成に用いる階調マスクに関し、更
に詳細には、同一基板上に複数種類のパターン部分を形
成するのに有用な階調マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フォトリソグラフィ工程における
微細パターン形成に用いるフォトマスクは、光透過率が
2段階に異なる1つのパターンしか有していないため、
例えば「フラットパネル・ディスプレー’90」(日経
BP社、P272〜277)に示されるように、染色法
及び顔料分散法により透明基板を着色してカラーフィル
ターを製造する際、赤、緑、青の各色について、各々1
回合計3回の感光性レジストの塗布、露光、現像を行な
う必要がある。即ち、マスターマスクから基板へパター
ンを転写し、同一基板に対して数種のパターンを形成す
るためには、複数回の露光を行なう必要があり、また露
光の際に高精度の位置合わせが必要であるため、生産コ
ストの上昇及び歩留まりが低減するという問題がある。
【0003】更に、例えば特開昭63−210901号
公報には、カラー表示装置の製造方法として、レジスト
を1回塗布して、赤、緑、青の3種の着色層に対して3
回の露光、現像を行なうカラーフィルターの製造方法が
開示されているが、該製造方法のように、1種類の感光
性レジストに、数種のパターンを形成する場合において
も、従来のフォトマスクである光透過率が2段階に異な
る1つのパターンを有するマスクしか用いられておら
ず、露光量を調節するためには、複数のマスクを用いて
露光しなければならず、このため数種の感光性レジスト
を用いる場合と同様に転写毎に高精度の位置合わせが必
要であり、生産コストの上昇及び歩留まりが低減すると
いう問題がある。
【0004】また従来の1つのパターンしか有していな
いフォトマスクを用いてパターンを形成するためには、
パターン形成毎にアラインメントのための高精度の加工
技術が要求され、特にカラーフィルター等の液晶ディス
プレーを製造する場合には、ワークサイズの大型化の要
求、即ち画面寸法の大型化や多面付きによるコストダウ
ンの要求に対応できないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、同一基板上で複数種類のパターンを形成するための
フォトリソグラフィ工程において、一度の露光で、現像
条件を変化させることにより、複数のパターン形成が可
能な階調マスクを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、フォト
リソグラフィ工程に使用するマスクにおいて、光透過率
が少なくとも3段階に異なるパターン部分を有すること
を特徴とする階調マスクが提供される。
【0007】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0008】本発明の階調マスクは、光透過率、即ちフ
ォトリソグラフィ工程における露光に使用される光線
が、該階調マスクを透過する前後において変化する光の
強度の比率が少なくとも3段階に異なるパターン部分を
有することを特徴とする。ここでフォトリソグラフィ工
程とは、感光性レジストの塗布、露光、現像及びそれに
続く基板のパターニング(エッチング、蒸着、電着
等)、感光性レジストの剥離を行ない、製品製造におけ
る所望のパターンを形成する工程をいう。
【0009】該階調マスクのパターン部分の異なる光透
過率の段階数は、少なくとも3段階以上であれば使用す
るフォトレジストや用途に応じて決定できる。更に、各
段階間の光透過率の差は、露光条件や現像条件に応じて
適宜選択することができ、一般的にはそれぞれの光透過
率の相対的な差を大きくする方が露光量、露光時間の調
整が容易となるために好ましいが、光透過率の差が小さ
い場合であっても露光量を増大し、あるいは露光時間を
長くすることで、同一目的を達成することができる。従
って、光透過率の相対的な差は特に限定されないが、通
常光学濃度O.D.差で少なくとも0.1以上の有意差
を有することが好ましい。前記光学濃度O.D.は、次
式「O.D.=log100/T(T=透過率)」で表
わされるものである。以下透過率により本発明の階調マ
スクを説明する。
【0010】本発明の階調マスクは、好ましくは基本と
なる光透過率が100%若しくは0%のマスク基板パタ
ーン部分と、光透過率の異なるパターン部分(露光光を
部分的に吸収、遮断する薄い遮光材により構成される)
とからなり、例えば表示装置におけるデバイスの画素パ
ターン形成に使用する階調マスクの場合には、フォトリ
ソグラフィ工程において形成する赤、青、緑等の着色層
に相当する少なくとも3種類のパターン部分を、光透過
率を変えて、該階調マスク上に通常一定の規則性をもっ
て3回以上繰り返し配置するのが好ましく、また前記着
色層に相当するパターン部分が連続して形成されない場
合には、各々の着色層に相当するパターン部分の間は、
光透過率100%又は0%の背景パターンとすることが
できる。更に前記繰り返し配置されるパターンは、任意
の方向に、任意の列数配置することができる。
【0011】前記基板部分を形成する基板材料は、透明
であれば特に限定されるものではないが、ソーダライム
ガラス(白板、青板)、低膨張ガラス(アルミナボロン
シリケート)、合成石英ガラス、パイレックス等の各種
ガラス;透明セラミック;サファイア等の天然又は合成
鉱物;ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹
脂、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、トリアセチル
セルロース、ゼラチン、カゼイン等の合成、半合成又は
天然樹脂等の公知のフォトマスク基板材料を使用するこ
とができる。
【0012】また前記光透過率の異なるパターン部分を
形成する材料としては、光透過率を少なくとも3段階に
相違させることができる材料であれば特に限定されるも
のではないが、具体的には例えば、クロム、酸化クロ
ム、タンタル、モリブデンシリサイド、ニッケル、銀コ
ーネル、酸化鉄等の金属又は金属酸化物;銀塩乳剤等の
エマルジョン;カーボンブラック、顔料等の光遮蔽材を
分散してなる塗料等の樹脂分散物等を好ましく挙げるこ
とができる。前記パターン部分は単独の材料による単層
若しくは複数の材料による複層として形成することがで
きる。また前記パターン部分における材料層の膜厚は、
通常10〜1000nmである。
【0013】本発明の階調マスクを製造するには、例え
ば、公知の蒸着法、具体的には前記マスクの基板上に、
蒸着によりクロム、酸化クロム、タンタル等の金属膜を
形成し、次いで該金属膜上に感光性レジストを全面に塗
布し、リソグラフィによりパターンを形成する工程を2
回以上繰返し、金属の種類と金属膜の厚みとを変えるこ
とにより、光透過率が少なくとも3段階に異なるパター
ンを形成する方法;公知のリフトオフ法、具体的には前
記マスク基板上全面に感光性レジストを塗布し、リソグ
ラフィによりパターンを形成した後、マスク基板全面に
蒸着により金属膜を形成し、次いでリフトオフする工程
を2回以上繰返し、金属の種類と金属膜の厚みとを変え
ることにより目的の光透過率が異なるパターンを形成す
る方法;公知の電着法、具体的には公知の透明な導電層
を有するマスク基板上に感光性レジストを塗布し、該レ
ジストにリソグラフィによりパターンを形成した後、電
着法により金属膜若しくは電着塗料を形成する工程を2
回以上繰返し、電着物の種類とその厚みとを変えること
により目的の光透過率が異なるパターンを形成する方法
又は公知の写真法、具体的には銀塩乳剤を塗布した乾板
のマスク基板上に、一定形状のパターンを有するマスク
を介して、異なる露光量にて光照射を行なう工程を2回
以上繰返し、また公知の写真現像をして、目的の光透過
率の異なるパターンを形成する方法、更にはこれらの方
法により得られたパターンを転写用基板に転写する方法
等により得ることができる。
【0014】本発明の階調マスクは、フォトリソグラフ
ィ工程であれば特に限定されずに使用することができ、
該階調マスクを用いて基板にコンタクト、プロキシミテ
ィまたは投影方式で露光することにより、少なくとも3
段階に溶剤に対する溶解度の異なるパターンを有するレ
ジスト面を、同一基板上に形成することができ、またマ
スターマスク、ワーキングマスクのどちらにも用いるこ
とができる。
【0015】本発明の階調マスクを用いてフォトリソグ
ラフィ工程を行なうには、例えば感光性レジストを塗布
した基板に該階調マスクを密着させ、1回の露光により
目的のパターンとなる少なくとも3種類の溶解度の異な
るパターン部分を有する露光面を形成し、次いで階調マ
スクを除いた後、該露光面を現像し、着色層、回路等を
形成する工程を光透過率の異なるパターン部分について
順次繰り返して行なって画素、回路パターンを形成する
方法又は得られた画素、回路パターンを更に転写用基板
上に転写する方法等により行なうことができる。前記感
光性レジストとしては、ネガ型及びポジ型感光性レジス
トの両方を用いることができ、該ネガ型感光性レジスト
を用いる場合には、本発明の階調マスクを用いて露光す
ることにより、露光されたレジスト面は、光透過率の大
きい順に溶剤に対する溶解性を低下させることができ、
また該ポジ型感光性レジストを用いる場合には、露光さ
れたレジスト面は、光透過率の小さい順に溶剤に対する
溶解性を低下させることができる。
【0016】前記感光性レジストを塗布する基板として
は、公知の基板を使用でき、例えば転写法により行なう
場合には銅基板等を用いることができる。
【0017】前記現像及び着色層、回路等の形成は、好
ましくは階調マスクの光透過率が同一であるパターン部
分に相当するレジスト面のみを選択的に現像した後、露
出した基板表面に着色層、回路等を形成する工程を順次
繰り返すことにより行なうことができる。該現像は、通
常溶解現像、剥離現像等により行なうことができ、該着
色層、回路等の形成は、通常の塗布法、蒸着法、電着法
等により行なうことができ、また前記現像及び着色層、
回路などを形成する工程の繰返しは、通常溶剤に対する
溶解度の高い順に繰り返すのが好ましい。
【0018】本発明の階調マスクを用いてフォトリソグ
ラフィ工程を行なう際の現像回数は、特に限定されるも
のではないが、光透過率の異なるパターン部分の数をn
個とすると、通常n回であり、製造する物に応じてn回
未満、例えばn−1回の現像回数とすることもできる。
【0019】前記現像において用いる現像溶液として
は、選択的に除去すべき部分の露光量、感光性レジスト
等により適宜選択すればよく、例えば、感光性レジスト
としてアニオン性の樹脂を用いた場合、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、テトラ
アルキルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の塩基性物質を溶解した水溶液等
を現像液として使用することができ、また感光性レジス
トとしてカチオン性の樹脂を使用する場合の現像液とし
ては、酢酸、シュウ酸、蟻酸、安息香酸、乳酸等の有機
酸や、塩酸、硫酸、燐酸等の無機酸等の酸性物質を溶解
させた水溶液等を現像液として使用することができる。
更に、現像条件は、用いる現像液などにより適宜選択し
得るが、例えば炭酸ナトリウム水溶液を現像液に使用す
る場合、炭酸ナトリウム濃度は通常0.01〜25重量
%、好ましくは0.05〜15重量%、温度は通常10
〜70℃、現像時間は通常5〜600秒、好ましくは5
〜300秒の範囲から適宜に選択すればよい。
【0020】以下、図1及び図2を参照して本発明の階
調マスクの1実施態様、即ち表示装置の画素パターン形
成のための態様及びその使用例(カラーフィルターの製
造例)を説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0021】図1は、本発明の階調マスクの一使用例を
示す工程図であり、図2は、本発明の階調マスクの実施
態様のうち光透過率が4段階に異なる階調マスクの拡大
模式図であって、1は光透過率100%のパターン部
分、2は光透過率0%のパターン部分、3は光透過率5
%のパターン部分、4は光透過率25%のパターン部分
を示す。
【0022】銅基板上にネガ型感光性塗膜を形成し、乾
燥した基板を、例えば図2に示される階調マスクを介し
て露光後、第1回目の現像を行い、階調マスクの光透過
率0%のパターン部分2に相当する部分の導電層を露出
させ、第1の色の着色塗料を入れた電着浴で電着塗装
後、水洗する。
【0023】即ち、本発明の階調マスクを用いて感光性
レジストを塗布した基板を露光することにより、該階調
マスクの光透過率が異なるパターン部分に対応して溶剤
に対する溶解性が異なるパターン部を感光性レジストに
形成することができ、前記第1回目の現像では、最も光
照射量が少ないパターン部のみが選択的に現像除去され
る。
【0024】次いで第2回目の現像(第1回目の現像と
は条件が異なる)を行い、階調マスクの光透過率が5%
のパターン部分3に該当する部分の導電層を露出させ、
第2の着色塗料を入れた電着浴で電着塗装し、水洗す
る。
【0025】更に第3回目の現像(第1回目及び第2回
目の現像とは条件が異なる)を行い、階調マスクの光透
過率が25%のパターン部分4に該当する部分の導電層
を露出させ、第3の色の着色塗料をいれた電着浴で電着
塗装後、水洗、乾燥し、着色層を形成することができ
る。更にまた第4回目の現像(第1回目、第2回目及び
第3回目の現像とは条件が異なる)を行い、階調マスク
の光透過率が100%のパターン1に相当する部分の導
電層を露出させ、第4の色の着色塗料を投入した電着浴
で電着塗装後、水洗、乾燥し、着色層を形成することが
できる。次いで銅基板上に得られた各々の着色層を転写
用の透明基板上に転写し、硬化させる。即ち、フォトリ
ソグラフィ工程において、本発明の階調マスクを用いる
ことにより、1回の露光で複数のパターンを有するカラ
ーフィルターを得ることができる。前記実施態様は、転
写法により説明したが、透明基板上に直接着色層を形成
してもよい。
【0026】また前記露光は、通常紫外線を多量に発生
できる装置を用いて行なうことができ、例えば、高圧水
銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が光源と
して用いられ、必要によっては他の放射線を使用しても
よい。露光条件は、用いる感光性塗膜、露光装置等に応
じて適宜選択できる。
【0027】
【発明の効果】本発明の階調マスクは、同一基板に複数
のパターンを形成する際に、感光性樹脂の塗布及び露光
を1回のみとすることができ、高精度の位置合わせによ
る歩留まりの低下を防ぐことができる。従って工程の簡
略化、コストを低減させることができるので、回路基
板、ディスプレー、半導体等を製造する際、または印刷
工程におけるフォトリソグラフィ用マスクとして特に有
用である。
【0028】
【実施例】以下本発明を、実施例及び使用例により具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0029】
【実施例1】ソーダライムからなる基板全面に、クロム
膜を光透過率が4%以下となるように蒸着により形成し
た。次いで該クロム膜上に、ナフトキノンジアジド系ポ
ジ型感光性レジスト(商品名「OFRP−800」、東
京応化工業(株)製)を全面に塗布し、リソグラフィに
より図2に示すパターン部分2に相当する部分以外のレ
ジストを現像除去し、レジストの除去された部分のクロ
ム膜をエッチングした後、残存しているレジストを剥離
除去し、次いで洗浄及び乾燥した。
【0030】次に該基板全面に、光透過率20%となる
ようにクロム膜を形成した後、上記感光性レジストを塗
布し、リソグラフィにより図2に示すパターン部分2及
び3に相当する部分以外のレジストを現像除去し、レジ
ストの除去された部分のクロム膜をエッチングした後、
残存しているレジストを剥離除去し、次いで洗浄及び乾
燥した。
【0031】更に該基板全面に光透過率25%となるよ
うにクロム膜を形成した後、上記感光性レジストを塗布
し、リソグラフィにより図2に示すパターン部分2、
3、及び4に相当する部分以外のレジストを現像除去
し、レジストの除去された部分以外のクロム膜をエッチ
ングした後、残存しているレジストを剥離除去し、次い
で洗浄及び乾燥して、光透過率100%(パターン部分
1)、0%(パターン部分2)、5%(パターン部分
3)、25%(パターン部分4)の光透過率が4段階に
異なるパターン部分を有する階調マスクを得た。
【0032】
【実施例2】合成石英からなる基板全面に、実施例1と
同様の感光性レジストを全面に塗布し、露光して図2に
示すパターン部分2に相当する部分のレジストを現像除
去し、遮光性のあるクロムを主成分とする金属膜を、光
透過率が0%となるように該基板全面に蒸着により形成
した。次いで該レジスト膜が溶解する薬液中に該基板を
浸し、リフトオフを行い、前記パターン部分2に該当す
る部分のみ金属膜を基板上に形成した。
【0033】次いで同様にして基板全面に、前記感光性
レジストを塗布し、露光してリソグラフィにより図2に
示すパターン部分3に相当する部分のレジストを現像除
去し、前記金属膜を、光透過率が5%となるように基板
全面に蒸着により形成した。次いで、該レジスト膜が溶
解する薬液中に、該基板を浸し、リフトオフを行い、前
記パターン部分2及び3に相当する部分のみ金属膜を基
板上に形成した。
【0034】更に同様にして基板全面に、前記感光性レ
ジストを塗布し、露光してリソグラフィにより図2に示
すパターン部分4に相当する部分のレジストを現像除去
し、前記金属膜を光透過率が25%となるように基板全
面に蒸着により形成した。次いで、該レジスト膜が溶解
する薬液中に該基板を浸し、リフトオフを行い、前記パ
ターン部分2、3及び4に該当する部分のみ金属膜を基
板上に形成し、光透過率100%(パターン部分1)、
0%(パターン部分2)、5%(パターン部分3)、2
5%(パターン部分4)の光透過率が4段階に異なるパ
ターン部分を有する階調マスクを得た。
【0035】
【実施例3】透明な導電層を有する基板の全面に、実施
例1と同様の感光性レジストを塗布し、図2のパターン
部分2に相当する部分のみのレジストをリソグラフィに
より現像除去し、導電層を露出させた。次いで、この上
にクロムからなる金属膜を、光透過率が0%となるよう
に、電着法により形成した後、残存しているレジストを
剥離除去し、該基板を洗浄乾燥した。
【0036】次いで得られた基板上全面に同様にして前
記感光性レジストを塗布し、図2のパターン部分3に相
当する部分のみのレジストをリソグラフィにより現像除
去し、導電層を露出させた後、電着法により前記金属膜
を光透過率が5%となるように形成した後、残存してい
るレジストを剥離除去し該基板を洗浄乾燥した。
【0037】更に同様にして、図1のパターン部分4の
部分について前記金属膜を光透過率が25%となるよう
に電着法により形成し、光透過率100%(パターン部
分1)、0%(パターン部分2)、5%(パターン部分
3)及び25%(パターン部分4)の光透過率が4段階
に異なるパターン部分を有する階調マスクを得た。
【0038】
【実施例4】実施例3で用いた金属の代わりに、色材と
して Color Index Solvent Black 3及びアクリル系電着
樹脂からなる電着塗料を用いた以外は、実施例3と同様
にして、リソグラフィにより特定のパターン部分のみの
導電層を露出させ、電着し、洗浄、乾燥した後、180
℃にて、30分間硬化させた。以下同様の操作を繰り返
して、光透過率100%(パターン部分1)、0%(パ
ターン部分2)、5%(パターン部分3)及び25%
(パターン部分4)の光透過率が4段階に異なるパター
ン部分を有する階調マスクを得た。
【0039】
【実施例5】銀塩乳剤を塗布した乾板のマスク基板を、
図2のパターン部分2に相当する部分のみ露光すること
ができるマスクを介して、現像後の光透過率が0%とな
るように露光を行い、次いでパターン部分3に相当する
部分のみ露光することができるマスクを用いて、現像後
の光透過率が5%となるように露光を行った。次いで更
にパターン部分4に相当する部分のみ露光することがで
きるマスクを用いて現像後の光透過率が25%となるよ
うに露光を行い、光透過率100%(パターン部分
1)、0%(パターン部分2)、5%(パターン部分
3)及び25%(パターン部分4)の光透過率が4段階
に異なるパターン部分を有する階調マスクを得た。
【0040】
【使用例1】カラーフィルターの製造 洗浄した銅基板上にアニオン電着塗装も可能である市販
のネガ型感光性レジスト「オリゴED−UV」(商品
名、日本石油化学株式会社製)を常法に従い全面に電着
塗装した。また、後述の着色層の形成のために、別に市
販の熱重合型のカチオン電着塗料に赤色顔料(アゾ金属
塩赤顔料)、緑色顔料(フタロシアニングリーン)、青
色顔料(フタロシアニンブルー)及び黒色顔料(カーボ
ンブラック)を各々分散させたカチオン電着用塗料をそ
れぞれ用意した。
【0041】次いで実施例3で作製した階調マスクを該
塗膜上に密着し、高圧水銀ランプを有するUV露光装置
((株)オーク製作所製、商品名「JL−3300」)
を使用して300mJ/cm2の紫外線を照射した。
【0042】次に濃度0.2重量%の炭酸ナトリウム水
溶液で現像したところ、光透過率が0%であるパターン
部分2に相当する部分のレジストが選択的に現像除去さ
れた。水洗、乾燥後、該基板を陰極とし、前記赤色塗料
を分散させたカチオン電着用塗料を入れたステンレスス
チール製ビーカーを陽極として、直流電圧25V、25
℃の条件で3分間電着した。該基板をイオン交換水で洗
浄した後、80℃で5分間乾燥し、常温で粘着性を示さ
ない膜厚2μmの赤色の着色層を、前記パターン部分2
に相当する部分に形成した。次いで0.5重量%炭酸ナ
トリウム水溶液で現像したところ、赤色の着色層及び遮
光層に相当する部分には、何ら変化は認められず、光透
過率が5%であるパターン部分3に相当する部分のレジ
ストが選択的に除去された。
【0043】次いで水洗、乾燥後、基板を陰極とし、前
記緑色顔料を分散させたカチオン電着用塗料を入れたス
テンレススチール製ビーカーを陽極として、直流電圧2
5V、25℃の条件にて3分間電着した。該基板をイオ
ン交換水で洗浄したところ、先に形成した赤色の着色層
及び遮光層に相当する部分には全く変化が見られず、緑
色の着色層が、前記パターン部分3に相当する部分に形
成された。80℃で5分間乾燥し、次いで1.5重量%
の炭酸ナトリウム水溶液で現像したところ、赤色及び緑
色の着色層には変化は認められず、また遮光膜となる部
分にも変化は認められず、光透過率が25%であるパタ
ーン部分4に相当する部分のレジストが選択的に除去さ
れた。
【0044】次いで水洗、乾燥後、基板を陰極とし、前
記青色顔料を分散させたカチオン電着用塗料を入れたス
テンレススチール製ビーカーを陽極として、直流電圧2
5V、25℃の条件で3分間電着した。前記基板をイオ
ン交換水で洗浄したところ、先に形成した赤色、緑色の
着色層及び遮光層には全く変化が見られず、前記パター
ン部分4に相当する部分に青色の着色層が形成された。
【0045】更に80℃で5分間乾燥した後、0.5重
量%の水酸化ナトリウム水溶液で現像したところ、赤
色、緑色及び青色の着色層には変化は認められず光透過
率が100%であるパターン部分1に相当する部分のレ
ジストが選択的に除去された。次いで水洗、乾燥後、基
板を陰極とし、前記黒色顔料を分散させたカチオン電着
用塗料を入れたステンレススチール製ビーカーを陽極と
して、直流電圧25V、25℃の条件で3分間電着し
た。基板をイオン交換水で洗浄したところ、先に形成し
た赤色、緑色及び青色の着色層には全く変化が見られ
ず、前記パターン部分1に相当する部分に黒色の着色層
が形成された。次いでこれを80℃にて5分間乾燥させ
た。
【0046】次にこの銅基板上に形成された多色パター
ンの表面が、透明ガラス基板表面と接触するようにして
ゴム被覆ローラーを用いて、透明ガラス基板上に、銅箔
の付いた着色層を転写し、転写後銅箔のみを剥がした。
【0047】次いで、透明ガラス基板上に転写した着色
層の硬化を完全に行わせるため170℃で30分間焼き
付けを行なった。硬化後の各着色層の膜厚はいずれも
1.9μmであり、透明性に優れた均一な着色層を有す
るカラーフィルターが得られた。
【0048】尚、上記階調マスクの使用例は、ネガ型感
光性樹脂による階調マスクの使用例であるが、ポジ型感
光性樹脂の場合も同様に行なうことができる。すなわ
ち、ポジ型感光性樹脂の場合には階調マスクの光透過率
の大きい順に対応するパターン部分についてポジ型感光
性樹脂の現像除去と着色層の形成工程を繰り返せばよ
い。
【0049】また、転写法により説明したが、透明電極
層(ITO膜(インジウム−錫酸化物)等)を表面に有
するガラス基板上に直接着色層を形成することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使用例(カラーフィルター製造)を示
す工程図である。
【図2】本発明の階調マスクの拡大摸式図である。
【符合の説明】
1 光透過率100%のパターン部分 2 光透過率0%のパターン部分 3 光透過率5%のパターン部分 4 光透過率25%のパターン部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯浅 仁士 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 大月 裕 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトリソグラフィ工程に使用するマス
    クにおいて、光透過率が少なくとも3段階に異なるパタ
    ーン部分を有することを特徴とする階調マスク。
JP4983792A 1991-03-08 1992-03-06 階調マスク Pending JPH0594004A (ja)

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JP4359691 1991-03-08

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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