JPH0743490U - ジョイント金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この考案は、扉、窓等の建具或いは家具等の両
部材を連結するジョイント金具であって、両部材を簡単
な作業で迅速に連結でき、両部材を強固に結合すると共
に、取付部分の表面をフラットにでき外観美麗に仕上げ
ることのできるジョイント金具を提供することを目的と
したものである。 【構成】段部を挟んで大径嵌合部と小径嵌合部を有し、
両嵌合部に夫々数条の切込みで分割片を形成すると共
に、該分割片の外周面に夫々逆止歯を列設した筒形のプ
ラグと、外径に段差を設けたノックピンとよりなり、プ
ラグの大径嵌合部を一方の部材の取付孔に嵌合し、小径
嵌合部を他方の部材の取付孔に嵌合して、ノックピンを
大径嵌合部より打込み圧入して、両嵌合部の分割片を拡
開し、逆止歯を夫々の部材に喰込ませて両部材を連結す
るものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、扉、窓等の建具或いは家具等の両部材を連結するジョイント金具 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、木製部材の連結金具としては、小ねじ、タッピンねじ等、又は鬼目ナッ トが使用されており、これらの連結金具で両部材を連結する際には、予め両部材 に明けた下穴にねじ等をねじ込んで連結固定するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、予め両部材に明けたねじ込み案内用の下穴が大きいと、ねじ込 んだねじの固定力が弱く強力に連結できないものである。又ねじ込むねじによっ てはねじ頭が連結部材の表面より突出しないように煩雑な段付の穴加工を必要と する上、ねじ込んだねじの露出面をキャップで被蓋する等、穴加工作業を始めと する取付作業に無駄な手間と時間がかかり作業能率が悪いものであった。 そこで、この考案は、上記従来技術の問題点に鑑み、これを解決すべくなされ たものであって、両部材を簡単な作業で迅速に連結でき、両部材を強固に結合す ると共に、取付部分の表面をフラットにでき外観美麗に仕上げることのできるジ ョイント金具を提供することを目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

これを達成する手段として、この考案は、段部を挟んで大径嵌合部と小径嵌合 部を有し、両嵌合部に夫々数条の切込みで分割片を形成すると共に、該分割片の 外周面に夫々逆止歯を列設した筒形のプラグと、外径に段差を設けたノックピン とよりなり、プラグの大径嵌合部を一方の部材の取付孔に嵌合し、小径嵌合部を 他方の部材の取付孔に嵌合して、ノックピンを大径嵌合部より打込み圧入して、 両嵌合部の分割片を拡開し、逆止歯を夫々の部材に喰込ませて両部材を連結する ものである。

【０００５】

【実施例】

この考案の構成を図面に示す実施例について以下詳細に説明する。 ジョイント金具１は、プラグ２とノックピン１４とより構成されている。 プラグ２は中央段部３を挟んで大径嵌合部４と小径嵌合部５との異なる外径の ２段に形成され、また両嵌合部４、５の内面には夫々異なった２段の内面、即ち 大径嵌合部４より小径嵌合部５の先端に向かって順次小径となるように大径内面 １０、中径内面１１、小径内面１２、細径内面１３の順に形成されている。さら に両嵌合部４、５には夫々端部より数条の切込み６、６を、例えば円周方向に間 隔をおいて切欠し３条の切込み６を設け、これによって両嵌合部４、５に夫々拡 開片７、８を形成すると共に、該拡開片７、８の外周面には夫々プラグ２の中央 に向かって歯が傾斜するようにリング状の逆止歯９、９が複数列設されている。 ノックピン１４は外径が４段に大径軸から順次細径軸に向って形成され、異な った２段の大径軸１５、中径軸１６はプラグ２の大径嵌合部４に嵌合し、異なっ た２段の小径軸１７、細径軸１８は小径嵌合部５に嵌合するものであり、さらに この大径軸１５は大径嵌合部４の大径内面１０より僅かに大径寸法に形成されて おり、また小径軸１７も小径嵌合部５の小径内面１２より僅かに大径寸法に形成 されている。 なお、Ａは一方の部材、Ｂは他方の部材であり、Ｃは大径の取付孔、Ｄは小径 の取付孔を示す。

【０００６】 このように構成されているので、一方の部材Ａと他方の部材Ｂとを連結するに は、一方の部材Ａには大径の取付孔Ｃをストレートに穿設し、他方の部材Ｂには 小径の取付孔Ｄをストレートに穿設した後、他方の部材Ｂの取付孔Ｄにプラグ２ の小径嵌合部５を挿入し、一方の部材Ａの取付孔Ｃに大径嵌合部４を挿入する。 この時点で両取付孔Ｃ、Ｄには夫々大径嵌合部４および小径嵌合部５が比較的緩 く嵌合されているので、両部材Ａ、Ｂを手にもつて互いに押圧すれば、両部材Ａ 、Ｂの連結面は隙間なく当接して仮組立てすることができる。そこでノックピン １４を細径軸１８先端よりプラグ２の大径嵌合部４に挿入する。ノックピン１４ の小径軸１７先端が小径嵌合部５の小径内面１２に達すると手で挿入できなくな るので、ノックピン１４をハンマー等で強打すると、ノックピン１４はさらに打 ち込まれる。その打ち込み作用によってプラグ２の大径嵌合部４の大径内面１０ より僅かに大径寸法に形成されているノックピン１４の大径軸１５およびプラグ ２の小径嵌合部５の小径内面１２より僅かに大径寸法に形成されている小径軸１ ７は共に、強制的に圧入されるので、プラグ２の大径嵌合部４の拡開片７は拡開 し、その外周面に突設されている逆止歯９は一方の部材Ａの大径の取付孔Ｃに喰 込み、また小径嵌合部５の分割片８も拡開して、その外周面に突設されている逆 止歯９も他方の部材Ｂの小径の取付孔Ｄに喰込み、両部材Ａ、Ｂはプラグ２によ って確実に連結固定される。これと同時にノックピン１４の大径側の端面は一方 の部材Ａの外表面と面一となり美麗に形成することができる。

【０００７】

【考案の効果】

以上、実施例について詳述したように、この考案は、プラグの大小嵌合部を夫 々の部材にストレートに穿設した大小の取付孔に夫々嵌合して、ノックピンをプ ラグに打込み圧入し、両嵌合部の分割片を拡開して逆止歯を夫々の部材に喰込ま せることで両部材を連結するものであるから、穿孔作業を始めとする取付作業に 無駄な手間と時間がかからず、両部材を簡単な作業で迅速に連結でき、作業能率 を向上することができと共に、両部材を強固に結合することができる上、取付部 分の表面がフラットにでき外観美麗に仕上げられる等、優れた効果を有するもの である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のジョイント金具のプラグの側面図

【図２】同じくプラグの縦断側面図

【図３】この考案に使用するノックピンの側面図

【図４】この考案のジョイント金具の取付時の分解斜視
図

【図５】この考案のジョイント金具の取付時の縦断側面
図

【符号の説明】

１ ジョイント金具 ２ プラグ ４ 大径嵌合部 ５ 小径嵌合部 ６ 切込み ７ 拡開片 ８ 拡開片 ９ 逆止歯 １０ 大径内面 １１ 中径内面 １２ 小径内面 １３ 細径内面 １４ ノックピン １５ 大径軸 １６ 中径軸 １７ 小径軸 １８ 細径軸 Ａ 一方の部材 Ｂ 他方の部材 Ｃ 取付孔 Ｄ 取付孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 段部を挟んで大径嵌合部と小径嵌合部を
   有し、両嵌合部に夫々数条の切込みで分割片を形成する
   と共に、該分割片の外周面に夫々逆止歯を列設した筒形
   のプラグと、外径に段差を設けたノックピンとよりな
   り、プラグの大径嵌合部を一方の部材の取付孔に嵌合
   し、小径嵌合部を他方の部材の取付孔に嵌合して、ノッ
   クピンを大径嵌合部より打込み圧入して、両嵌合部の分
   割片を拡開し、逆止歯を夫々の部材に喰込ませて両部材
   を連結することを特徴とするジョイント金具。