JPH0743372A - 蛍光走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

蛍光走査型プローブ顕微鏡

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JPH0743372A
JPH0743372A JP18806593A JP18806593A JPH0743372A JP H0743372 A JPH0743372 A JP H0743372A JP 18806593 A JP18806593 A JP 18806593A JP 18806593 A JP18806593 A JP 18806593A JP H0743372 A JPH0743372 A JP H0743372A
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啓文 山田
Katsuhiro Matsuyama
克宏 松山
Akitoshi Toda
明敏 戸田
Seiji Kondo
聖二 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】蛍光顕微鏡と走査プローブ顕微鏡を一体化し、
プローブと測定試料の位置合わせが容易にできるように
蛍光観察像内のプローブの位置特定が行なえ、任意の蛍
光色素のSPMにより測定が可能な蛍光顕微鏡と走査型
プローブ顕微鏡を一体化した顕微鏡を得ることにある。 【構成】対物レンズ6のワーキングディスタンス内にカ
ンチレバー3と測定試料4を設けた蛍光顕微鏡におい
て、分光特性の異なる2種類の光を、カンチレバー3お
よび測定試料4にそれぞれ照射する照射機構を設け、こ
れにより測定試料4と前記カンチレバー3が両方観察で
きることを特徴とした蛍光走査型プローブ顕微鏡。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛍光顕微鏡と走査プロー
ブ顕微鏡(SPM:Scanning Pr0be M
icroscope)を一体化した蛍光走査型プローブ
顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】BinnigとRohrerらにより発
明された走査トンネン顕微鏡(STM;Scannin
g Tunneling Microscope)にお
けるサーボ技術を始めとする要素技術を利用しながら、
STMでは測定し難かった絶縁性の試料を原子オーダー
の精度で観察することのできる顕微鏡として原子間力顕
微鏡(AFM;Atomic Force Micro
scope)が提案されている(特開昭62−1303
02号公報:IBM、G.ビニッヒ、サンプル表面の像
を形成する方法及び装置)。
【0003】AFMの構造はSTMに類似しており、走
査型プローブ顕微鏡(SPM)の一つとして位置づけら
れる。AFMでは、自由端に鋭い突起部分(探針部)を
持つカンチレバーを試料に対向・近接してあり、探針の
先端の原子と試料原子との間に働く相互作用力により、
変位するカンチレバーの動きを電気的あるいは光学的に
とらえて測定しつつ、試料をXY方向に走査し、カンチ
レバーの探針部との位置関係を相対的に変化させること
によって、試料の凹凸情報などを三次元的にとらえるこ
とができる。
【0004】図8は特開平3−102209号公報に示
された従来のAFMの概略構成を示す図であり、これは
臨界角方式の光学式変位センサーを用いてカンチレバー
903の変位を測定してAFM測定を行っている。この
光学式変位センサーは、対物レンズ906、ダイクロイ
ックミラー907、四分の一波長板908、偏光ビーム
スプリッタ909、臨界角プリズム912、2分割フォ
トディテクタ913aおよび913b、半導体レーザ9
10、コリメータレンズ911、差動増幅器914より
なっており、カンチレバー903が図中で上下方向に変
位した時、2分割フォトディテクタ913aおよび91
3bへ入射する光の光量のバランスが変化するのを捕ら
えて、差動増幅器914でその差を演算してエラー信号
として出力する。
【0005】この差動増幅器914から出力されたエラ
ー信号は、サーボコントロール回路915に入力され、
サーボコントロール回路915は、カンチレバー903
が測定試料904の凹凸形状を捕らえて変位する時、そ
の変位あるいは反りが一定になるように、スキャナドラ
イバー918、さらには圧電体スキャナ901をコント
ロールする。即ち、変位センサーや圧電体スキャナを含
む閉ループを構成する。なお、測定試料904は図では
測定試料固定台930に固定されている。
【0006】圧電体スキャナ901のXY方向の走査
は、コンピュータ916からの信号に基づき行なわれ、
スキャナドライバー918を介して圧電体スキャナ90
1に所定の電圧が印加される。
【0007】一方、サーボコントロール回路915に入
ったエラー信号は、AFM像を構成するためコンピュー
タ916に取り込まれ、コンピュータ916内で発生し
たXY方向の走査信号と共に処理されて、モニター91
7上に表示される。
【0008】また、図8に示すAFMはカンチレバー9
03や、圧電体スキャナ901の上に載せた測定試料9
04の位置関係や表面状態の光学顕微鏡像を観察できる
ように、所謂、光学顕微鏡一体型AFMとして構成され
ている。光学顕微鏡は、臨界角方式の光学式変位センサ
ーの対物レンズ906を光学顕微鏡の対物レンズとして
共用し、照明光源ランプ920、照明調光回路921、
レンズ923、ハーフミラー924、接眼レンズ92
5、CCD固体撮像素子926、CCDコントロールユ
ニット927、テレビモニター928より構成されてい
る。
【0009】図8のテレビモニター928には測定試料
の一部をカンチレバー929が覆っている光学顕微鏡像
を示してあり、カンチレバー903が表示されていない
モニター917のAFMの像とに差があることがわか
る。
【0010】この様なAFMは、原子サイズレベルの測
定の他、半導体のパターン検査装置としても使えること
から、近年、注目されている。また、従来より、生体観
察等において蛍光顕微鏡が使用されてきた。
【0011】蛍光顕微鏡は、通常の光学顕微鏡の観察と
は異なり、蛍光を発するもの、または場所のみを選択的
に観察することができる顕微鏡である。特に、生体観察
の場合、蛍光色素等の染色によって、目的の物質のみを
検出することが可能になるので、一般的に用いられてい
る。
【0012】蛍光顕微鏡には、その構成により、透過型
蛍光顕微鏡、落射型蛍光顕微鏡等があるが、以下に落射
型蛍光顕微鏡について説明する。落射型蛍光顕微鏡につ
いて図9を参照して説明する。図9(a)の概略構成図
に示すように、光源ランプ201から出た光はコレクタ
ーレンズ202により集められ平行光束となる。次に励
起フィルター203、または補助励起フィルター204
を加えて、蛍光に必要な波長のみの励起光を抽出する。
【0013】抽出された励起光は、ダイクロイックミラ
ー205によって上部より対物レンズ206に入射さ
せ、試料207に対して効率の良い照明を行う。この励
起光により試料207から発した蛍光は反射光(励起
光)と供に対物レンズ206を介してダイクロイックミ
ラー205に達する。ダイクロイックミラー205で蛍
光が透過され、接眼レンズ210を通して蛍光像が観察
される。蛍光顕微鏡に使用されるダイクロイックミラー
205の分光特性は、図9(b)に示すように短波長を
反射し、長波長を透過する。
【0014】しかしながら、実際は反射光(励起光)と
透過光(蛍光)のクロスオーバーがあるので、接眼レン
ズ210とダイクロイックミラー205の間に吸収フィ
ルター208、または補助吸収フィルター209を加え
ることで、良い像のコントラストが得られる。
【0015】ところが、従来の蛍光顕微鏡では、蛍光を
発する蛍光色素の存在は観察できるが、その表面形状を
測定する手段がなかった。そこで最近、倒立型蛍光顕微
鏡を組み合わせたAFMがC.A.J.Putmanら
により提案されている。このAFMは、例えばC.A.
J.Putman、K.O.van der Wer
f,B.G.de Grooth,N.F.van H
ulst,F.B.Segerink and J.G
revr,Atomic force microsc
ope featuring an integrat
ed optical microscope.;Ul
tramicroscopy.(42−44)1549
1992 に開示されている。このように、生体・バ
イオ等を研究している方面で蛍光観察とAFMによる測
定が行なえる技術の利用が検討されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】蛍光顕微鏡と走査型プ
ローブ顕微鏡を一体化した場合、プローブは蛍光色素を
持っていないため、プローブから蛍光は発光せず、蛍光
観察像内でプローブの位置が分からなかった。このた
め、プローブと測定試料の位置合わせが行なえず、蛍光
観察像内のどの位置を走査型プローブ顕微鏡が測定して
いるのか分からなかった。
【0017】従って、本発明の目的は、プローブと測定
試料の位置合わせが容易にできるように蛍光観察像内の
プローブの位置特定が行なえ、任意の蛍光色素のSPM
により測定が可能な蛍光顕微鏡と走査型プローブ顕微鏡
を一体化した蛍光走査型プローブ顕微鏡を提供すること
である。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明によれば、蛍光顕微鏡と走
査プローブ顕微鏡を一体化し、対物レンズのワーキング
ディスタンス内にプローブと測定試料を設けた蛍光顕微
鏡において、分光特性の異なる2種類の光を、前記プロ
ーブおよび前記試料にそれぞれ照射する照射機構を設
け、これにより前記試料と前記プローブが両方観察でき
ることを特徴とした蛍光走査型プローブ顕微鏡である。
【0019】
【作用】請求項1に対応する発明によれば、試料とプロ
ーブの位置合わせが容易に行なえ、蛍光色素の観察とそ
の蛍光色素のSPMによる測定が容易に行なえる。
【0020】
【実施例】
<第1実施例>以下、本発明の実施例について図面を参
照して説明する。図1は本発明の蛍光走査型プローブ顕
微鏡の第1実施例を示す概略構成図である。本発明の蛍
光走査型プローブ顕微鏡は、シャッター22と32によ
り、照明用光源20と励起用光源30が切り替えられる
ように構成し、これにより光学観察と蛍光観察がそれぞ
れ行なえるようになっている。
【0021】以下に、測定試料4とプローブの位置合わ
せの手順に沿って本発明の蛍光走査型プローブ顕微鏡の
構成を説明する。カンチレバー3や圧電スキャナー(チ
ューブスキャナ)1の上に載せた測定試料4の蛍光像を
観察する光学顕微鏡は、照明用光源20、励起用光源3
0、コレクターレンズ21,31、シャッター22,3
2、光源用ハーフミラー15、励起フィルター16、ハ
ーフミラー17、ダイクロイックミラー18、対物レン
ズ6、吸収フィルター19、接眼レンズ25、CCD固
体撮像素子26、CCDコントロールユニット27、テ
レビモニター28より構成されている。
【0022】このような構成のものにおいて、プローブ
を構成するカンチレバー3の観察は、以下のように行
う。すなわち、励起用光源30側のシャッター32を閉
めて、励起フィルター16および吸収フィルター19を
外し、シャッター22を開く。すると、照明用光源20
からの光束がコレクターレンズ21により平行光束とな
り、ハーフミラー17によりカンチレバー3に照明光が
落射される。この落射照明光によるカンチレバー3の観
察像は、図1に示す十字のカーソル29とともに、テレ
ビモニター28上に映し出される。このカーソル29
は、CCDコントロールユニット27に接続されている
スーパーインポーザー35により、テレビモニター28
上に表示され、カーソルアジャスタ36を使ってテレビ
モニター28に映し出されたカンチレバー3の探針にカ
ーソル29を合わせる。
【0023】次に、測定試料4の蛍光観察を行なうに
は、以下のように行う。すなわち、蛍光観察は、照明用
光源20側のシャッター22を閉めて、励起フィルター
16および吸収フィルター19を挿入し、ハーフミラー
17の位置とダイクロイックミラー18の位置と置き換
え、さらに励起用光源30側のシャッタ32を開く。
【0024】このようにすることにより、励起用光源3
0からの光束は、コレクターレンズ31により平行光束
にされ、ダイクロイックミラー18により測定試料4に
励起光が落射される。この励起光を受けた測定試料4
は、蛍光を発し、その蛍光像は、テレビモニター28に
映し出される。このとき、カンチレバー3自体は蛍光を
発しないので、テレビモニター28には、蛍光観察像と
カンチレバー3の探針の位置を示すカーソル29が表示
される。カーソル29は、カンチレバー3の探針の位置
に置き換えているので、測定したい蛍光色素のある場所
をカーソル29に合わせ、カンチレバー3と測定試料4
の位置合わせを行なう。
【0025】図1の実施例において、AFMによる測定
を行う場合には、図8で示すAFMと同様に臨界角方式
の光学式変位センサーを用いてカンチレバー3の変位を
測定する。AFMは、光学顕微鏡の対物レンズ6を臨界
角方式の光学式変位センサーの対物レンズとして共用
し、対物レンズ6、ダイクロイックミラー7、四分の一
波長板8、偏光ビームスプリッタ9、臨界角プリズム1
2、2分割フォトディテクタ13aおよび13b、半導
体レーザ10、コリメータレンズ11、差動増幅器14
より構成される光学的変位センサーと、対物レンズ6の
ワーキングディスタンス内に配置されたカンチレバー3
と試料台2上の測定試料4を走査する圧電体スキャナー
1から構成されている。
【0026】図1の実施例の蛍光走査型プローブ顕微鏡
は、照明用光源20による光学観察の際に、テレビモニ
ター28上でカンチレバー3の位置をカーソル29で置
き換えているため、蛍光観察像内において、蛍光を発す
る任意の蛍光色素を持つもの例えば染色体などの所に容
易にカンチレバー3を合わせることができる。従って、
任意の蛍光色素のAFM測定が容易にできる。
【0027】加えて、本実施例は、光学観察に正立型顕
微鏡を用いているので、試料基板や試料台が不透明であ
っても、試料台や試料基板が不透明であっても蛍光観察
ができ、また高分解能のSPMによる測定や高速走査が
行なえる。
【0028】なお、臨界角方式の光学式変位センサーに
使用されるダイクロイックミラー7の分光特性は図6に
示すように蛍光顕微鏡用ダイクロイックミラー(図9
(b)参照)とは異なり、770nm〜790nmの波
長帯の光のみを反射するため、通常の可視光での蛍光観
察では問題ない。
【0029】しかしながら本実施例の蛍光走査型プロー
ブ顕微鏡では、蛍光観察をCCD固体撮像素子26を介
したテレビモニター28に投影しているため、770n
m以上の波長の蛍光の観察を行なうため、蛍光観察の際
にダイクロイックミラー7をハーフミラーに置き換えて
もよい。
【0030】また、光源を励起用光源30のみにしても
よい。すなわち、励起用光源30を照明光として用いる
ときには、フィルター16および19を外し、ダイクロ
イックミラー18をハーフミラー17に変える。また、
蛍光観察を行うときには、フィルター16および19を
挿入し、ハーフミラー17をダイクロイックミラー18
に交換する。このようにして1つの光源で光学観察と蛍
光観察を行うことができる。
【0031】<第2実施例>図2は本発明の蛍光走査型
プローブ顕微鏡の第2実施例を示す概略構成図である。
AFM測定は、図1の実施例と同様に臨界角方式の光学
式変位センサーを用いてカンチレバーの変位を測定して
行なっている。
【0032】図2に示すように、本実施例の蛍光走査型
プローブ顕微鏡には、鏡筒にカンチレバー用光源39と
励起用光源30を設けている。カンチレバー用光源39
から発する光は、ダイクロイックミラー18や吸収フィ
ルター19によって遮られない波長帯の光を用いる。例
えば、G励起で蛍光観察を行う場合、ダイクロイックミ
ラー18と吸収フィルター19を合わせた分光特性は図
7に示すようになっているので、約600nm以上の波
長の光を発する光源を使用する。G励起以外で蛍光観察
をする場合であっても、ダイクロイックミラー18と吸
収フィルター19を合わせた分光特性からみて、透過す
る波長の光を使用すれば良い。
【0033】従って第2実施例では、臨界角方式の光学
式変位センサー用ダイクロイックミラー7の分光特性
(図6参照)と合わせて、カンチレバー用光源39に
は、600〜700nmの波長帯の赤色光を用いる。カ
ンチレバー用光源39から発せられた赤色光は、コレク
タレンズ41、シャッタ32bを介して鏡筒内のハーフ
ミラー17よりカンチレバー3に当てるようになってい
る。赤色光は、前述したようにダイクロイックミラー1
8や吸収フィルター19で遮られないので、カンチレバ
ー3の反射光が接眼レンズ25を通してCCD固体撮像
素子26に入射し、CCDコントロールユニット27を
介してテレビモニター28にカンチレバー像が映し出さ
れる。
【0034】励起光源30とカンチレバー用光源39に
はそれぞれシャッター32a,32bが設けてあり、こ
れらのシャッター32a,32bはシャッター制御回路
42により起動され、テレビモニター28にカンチレバ
ー3を映し出したり、測定試料4の蛍光像を映し出した
りできるようなっている。
【0035】シャッター32a,32bの切り替えによ
り蛍光像とカンチレバー像が交互に映し出され、これに
合わせて、表面形状を測定したい蛍光色素上にカンチレ
バー3を位置決めした後にAFM測定を行なう。
【0036】赤色光によるカンチレバー像と励起光によ
る蛍光像がテレビモニター28を随時映し出せるため、
容易にカンチレバー3と測定試料4の位置決めが行なえ
る。以上により測定試料4の蛍光観察と、任意の蛍光色
素のAFMによる測定が容易に行える。
【0037】但し、カンチレバー用光源39から発する
光は、前述したように、ダイクロイックミラーや吸収フ
ィルターを透過する波長の光であれば赤色光に限らな
い。 <第3実施例>図3は本発明の蛍光走査型プローブ顕微
鏡の第3実施例を示す概略構成図である。これは、SP
Mによる測定を集積型SPMセンサー60で行なうよう
にしたもので、全体の構成としては、図9で示した落射
型蛍光顕微鏡に、SPM測定用の集積型SPMセンサー
60、測定試料4、試料台2、圧電体スキャナー(チュ
ーブスキャナ)1、レンズ51、プローブ用光源50が
設けられている。SPM測定用の集積型SPMセンサー
60と測定試料4は、対物レンズ6のワーキングディス
タンス内に配置されている。
【0038】ここで、集積型SPMセンサー60とは、
カンチレバー自体に変位を測定できる機能を付加した集
積型AFMセンサー等の総称であり、これは例えばPC
T/US91/09759:Albrecht.Tho
mas,Tortonese.Marco,Barre
tt.Robentに開示されている。集積型AFMセ
ンサーは、レバー部にピエゾ抵抗層が形成されており、
歪みによるピエゾ抵抗層の抵抗値の変化をカンチレバー
の変位の変化として、AFM測定を行なうものである。
【0039】プローブ用光源50は、ダイクロイックミ
ラー18や吸収フィルター19を透過する赤色光を発す
る。赤色光の入射角は、対物レンズ6の開口数(NA)
にあわせて測定試料4の表面からの正反射光が対物レン
ズ6に入らない角度にしてある。
【0040】このため、テレビモニター28には、蛍光
観察像内に、測定試料4面に対して傾斜させたプローブ
の正反射または端部で乱反射された赤色の集積型SPM
センサー60が映し出される。
【0041】蛍光像に対し集積型SPMセンサー60の
レバー像が赤色でテレビモニターに映し出されるので、
集積型SPMセンサー60の位置決めが容易にできる。
また、SPM測定を集積型SPMセンサーで行うため、
従来の正立型の落射型蛍光顕微鏡がそのまま使用でき
る。
【0042】尚、蛍光像とレバー像は、CCD固体撮像
素子26を介してテレビモニター28に映し出されるた
め、カンチレバー用光源50から発する光はダイクロイ
ックミラー18や吸収フィルター19を透過し、測定試
料4から発する蛍光と異なる単一波長光であれば良く、
600〜900nmの波長帯域内であればなんでもよ
い。
【0043】<第4実施例>図4は本発明の蛍光走査型
プローブ顕微鏡の第4実施例を示す概略図であり、これ
は図2の実施例のカンチレバー3とカンチレバー変位測
定系を集積型SPMセンサー60に置き換えたものであ
る。
【0044】このため、カンチレバーの位置決めが容易
にでき、カンチレバーの変位測定系が鏡筒に設けられて
いない分、顕微鏡が小さくなりメカ的振動が小さくな
り、より高分解能のSPM測定が可能になる。
【0045】<第5実施例>図5は本発明の蛍光走査型
プローブ顕微鏡の第5実施例を示す概略構成図であり、
これは倒立型蛍光顕微鏡と走査型プローブ顕微鏡を一体
化したものである。
【0046】倒立顕微鏡による光学観察は圧電スキャナ
ー1の穴を通して行う。カンチレバー3や圧電スキャナ
ー1の上に載せた測定試料4の一般光学像や蛍光像を観
察する倒立顕微鏡は、照明用光源40、励起用光源3
0、コレクターレンズ41,31、シャッター42,3
2、光源用ハーフミラー15、励起フィルター16、ハ
ーフミラー17、ダイクロイックミラー8、コンデンサ
ーレンズ76、吸収フィルター19、ミラー71、接眼
レンズ25、CCD固体撮像素子26、CCDコントロ
ールユニット27、テレビモニター28より構成されて
いる。
【0047】カンチレバー3の観察は、励起光源側のシ
ャッター32を閉めて、励起フィルター16、吸収フィ
ルター19を外し、照明用光源40からの平行光をハー
フミラー17で圧電スキャナー1の穴を通して、試料台
80の中央に設けられたコンデンサーレンズ76からカ
ンチレバー3に照明光を落射して行う。この時、測定試
料4の試料基板は透明で、試料台80は光路となる部分
に穴が形成されており、コンデンサーレンズ76の上下
で光を遮るものはないようにしてある。
【0048】照明光によるカンチレバー3の観察像は図
5に示す十字のカーソル29とともにテレビモニター2
8上に映し出される。このカーソル29は、CCDコン
トロールユニット27に接続されているスーパーインポ
ーザー35により、テレビモニター28上に表示され、
カーソルアジャスタ36を使ってテレビモニター28に
映し出されたカンチレバー3の探針にカーソル29を合
わせる。
【0049】次に、測定試料4の蛍光観察を行なう。蛍
光観察は、照明光源側のシャッター42を閉めて、励起
フィルター16、吸収フィルター19を挿入し、ハーフ
ミラー17をダイクロイックミラー8と置き換えて測定
試料4に励起光を落射して行う。励起光を受けた測定試
料4は、蛍光を発し、その蛍光像は、テレビモニター2
8に映し出される。このとき、カンチレバー3自体は蛍
光を発しないので、テレビモニター28には、蛍光観察
像とカンチレバー3の探針の位置を示すカーソル29が
表示されている。カーソル29は、カンチレバー3の探
針の位置を置き換えているので、測定したい蛍光色素の
ある場所をカーソル29に合わせ、カンチレバー3と測
定試料4の位置合わせを行なう。
【0050】AFM測定は、図5に示すように、光てこ
方式の変位検出系を用いて行う。AMFは、半導体レー
ザ69、レンズ70、2分割フォトディテクタ73aお
よび73b、差動増幅器74より構成される光てこ方式
の変位センサーと、コンデンサーレンズ76のワーキン
グディスタンス内に配置されたカンチレバー3と試料台
80上の測定試料4を走査する圧電体スキャナー1から
構成されている。
【0051】図5の実施例の蛍光走査型プローブ顕微鏡
は、照明用光源による光学観察の際に、テレビモニター
28上でカンチレバー3の位置をカーソルで置き換えて
いるため、蛍光観察像内において、蛍光を発する任意の
蛍光色素を持つもの例えば染色体などの所に容易にカン
チレバー3を合わせることができる。従って、任意の蛍
光色素のAFM測定が容易にできる。
【0052】なお、光源を励起用光源30のみにして、
励起フィルター16、吸収フィルター19の出し入れと
ダイクロイックミラー8とハーフミラー17の取り替え
によりカンチレバー3と測定試料4に入射する光を照明
光と励起光に操作し光学観察と蛍光観察が行なえるよう
にしてもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明の蛍光走査型プローブ顕微鏡は、
分光特性の異なる2種類の光を試料とプローブに照射
し、試料とプローブが両方観察できるため、試料とプロ
ーブの位置合わせが容易に行なえ、蛍光色素の観察とそ
の蛍光色素のSPM測定が容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光走査型プローブ顕微鏡の第1実施
例の概略構成図。
【図2】本発明の蛍光走査型プローブ顕微鏡の第2実施
例の概略構成図。
【図3】本発明の蛍光走査型プローブ顕微鏡の第3実施
例の概略構成図。
【図4】本発明の蛍光走査型プローブ顕微鏡の第4実施
例の概略構成図。
【図5】本発明の蛍光走査型プローブ顕微鏡の第5実施
例の概略構成図。
【図6】臨界角方式の光学変位センサー用ダイクロイッ
クミラーの分光特性図。
【図7】G励起で蛍光観察を行う場合のダイクロイック
ミラーと吸収フィルターを合わせた分光特性図。
【図8】従来の光学顕微鏡の一体型原子間力顕微鏡の構
成図。
【図9】(a)および(b)はそれぞれ落射型蛍光顕微
鏡の一例を示す構成図および蛍光顕微鏡用ダイクロイッ
クミラーの分光特性図。
【符号の説明】
1…圧電スキャナー、2…測定試料固定台、3…カンチ
レバー、4…測定試料、6…対物レンズ、7…ダイクロ
イックミラー、8…四分の一波長板、9…偏光ビームス
プリッタ、10…半導体レーザ、11…コリメータレン
ズ、12…臨界角プリズム、13a,13b…2分割フ
ォトディテクタ、14…差動増幅器、15…光源用ハー
フミラー、16…励起フィルター、17…ハーフミラ
ー、18…ダイクロイックミラー、19…吸収フィルタ
ー、20…照明用光源、21,31…コレクターレン
ズ、22,32,32a,32b…シャッター、25…
接眼レンズ、26…CCD固体撮像素子、27…CCD
コントロールユニット、28…テレビモニター、29…
カーソル、30…励起用光源、35…スーパーインポー
ザー、36…カーソルアジャスタ、42…シャッター制
御回路、48…カンチレバー用光源、50…プローブ用
光源、51…レンズ、60…集積型SPMセンサー、6
9…半導体レーザ、70…レンズ、71…ミラー、73
a,73b…2分割フォトディテクタ、74…差動増幅
器、76…コンデンサレンズ、80…試料台。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松山 克宏 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 戸田 明敏 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 近藤 聖二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光顕微鏡と走査プローブ顕微鏡を一体
    化し、対物レンズのワーキングディスタンス内にプロー
    ブと試料を設けた蛍光顕微鏡において、 分光特性の異なる2種類の光を前記プローブおよび前記
    試料にそれぞれ照射する照射機構を設け、これにより前
    記試料と前記プローブが両方観察できることを特徴とし
    た蛍光走査型プローブ顕微鏡。
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