JPH0743318Y2

JPH0743318Y2 - バルコニーの雨樋装置

Info

Publication number: JPH0743318Y2
Application number: JP1989149122U
Authority: JP
Inventors: 邦男樋口; 浩市吉永
Original assignee: 新日軽株式会社
Priority date: 1989-12-25
Filing date: 1989-12-25
Publication date: 1995-10-09
Anticipated expiration: 2004-12-25
Also published as: JPH0386932U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案はバルコニーの雨樋装置に関し、特に床部上面の
雨水を縦樋まで導いて流すバルコニーの雨樋装置に関す
る。

［従来の技術及び解決しようとする課題］従来、この種のバルコニーの雨樋装置は、床部上面の雨
水を横樋に集め、この横樋の雨水を縦樋まで導いて流す
ようにしており、この場合バルコニーの支柱に沿って縦
樋を取付け支持させるようにしていた。

しかし、この従来の雨樋装置にあっては、支柱に沿って
縦樋が完全に外部に露出した状態となっていたため外観
上好ましくなく、しかも外力によって破損してしまうお
それがあった。

そこで、本考案は支柱に沿って取付けた縦樋を隠蔽して
外観を良好にし、かつ外力による破損をも防止すること
ができるようにすることを課題としている。

［課題を解決するための手段］本考案は上記課題を解決するためになしたもので、その
解決手段として本考案は、支柱に縦樋を取付けてなるバ
ルコニーの雨樋装置において、バルコニーの床面部を構
成するデッキ材に支柱の上端を直接もしくは間接的に当
接させると共に、このデッキ材の下方に所定の空間部を
設けて化粧パネルを張設し、上記支柱に該支柱と略同幅
の雨樋カバーを沿わせて取付け、該雨樋カバー内に縦樋
を納め、かつ上記化粧パネルに雨樋挿通孔を形成し、該
雨樋挿通孔に上記縦樋及び雨樋カバー上端を挿入し、上
記デッキ材の下面に横樋を設けてデッキ材上面の雨水を
流入自在とし、かつ上記空間部に上記縦樋の水平部を納
め、この水平部を上記横樋に連通せしめてなる構成とし
てある。

［実施例］以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図〜第６図は本考案の一実施例として柱建式バルコ
ニーに雨樋装置を用いた例を示す図である。

この柱建式バルコニーは、バルコニー本体１を前面部
２、左右の側面部３及び床面部４にて形成している。

前面部２及び左右の側面部３は、上部に各々笠木５、下
部に各々前部の桁材６及び両側部の桁材７を有し、各笠
木５と桁材6,7とを複数の縦骨材８で連結している。こ
れら笠木５、桁材6,7及び縦骨材８は主としてアルミニ
ウム等の押出型材で形成されている。

前面部２及び左右の側面部３の笠木５は、各々の端部を
コーナーブロック９にて連結してコ字状に形成してあ
る。同様に前部の桁材６及び左右両側部の桁材７も各々
の端部をコーナーブロック10にて連結してコ字状に形成
してある。

縦骨材８は、桁材6,7の角部をさけて両端を桁材6,7の上
面及び笠木５の下面に連結具を介してネジにて止着して
いる。また、縦骨材８の下端と桁材6,7との間には桁材
アタッチメント23が同時にネジ止めされている。

従って、笠木５、桁材6,7及び縦骨材８はコ字状をなす
ように強固に連結されることとなる。

また、両側部の笠木５及び桁材７の建屋11側端部は、建
屋11の開口部12の屋外両側にボルト止めした縦枠13に取
付ブラケット14,15を介して止着されるようになってい
る。尚、縦枠13間で桁材6,7と対応する位置の建屋11屋
外側には根太掛材26がボルト止めされている。

更に、前面部２及び左右の側面部３には、複数の遮蔽体
16,17が装着されるようになっている。遮蔽体16は平ら
な透明アクリル樹脂からなる方形状のプレート18の縁材
19にて縁取りしている。また、遮蔽体17は平面Ｌ字状に
折曲げた透明アクリル樹脂からなるプレート20を縁材21
にて縁取りしている。そして、遮蔽体16を角部を除く前
面部２及び左右の側面部３に配し、かつ遮蔽体17を前面
部２と左右の側面部３との角部に配し、縦骨材８の上部
及び縦骨材８と桁材6,7との間に取付けた遮蔽体取付ブ
ラケット22及び桁材アタッチメント23の係止片24,25に
各々の遮蔽体16,17の上側及び下側の縁材19,21を外側上
方から引掛けかつネジ止めすることで、前面部２及び左
右の側面部３の縦骨材８の外側の位置に上記遮蔽体16,1
7を装着するようにしている。従って、遮蔽体16,17の取
付け、取替えが簡単となる。

また、各縦骨材８と各遮蔽体16,17の縦縁の位置を揃え
るようにしている。従って、支柱に制約されることなく
縦骨材８及び遮蔽体16,17を自由に設定でき、特に角部
に縦骨材８をなくし遮蔽体17のみで形成でき、外観が良
く、更には遮蔽体16,17の目地あるいは縦縁と縦骨材８
とが揃い外観の良いものとなる。

そして更に、隣接する遮蔽体16,17の側縁にある縦縁を
近接させ、隣接両遮蔽体16,17の上側及び下側の縁材19,
21の端部同士をその位置の縦骨材８の遮蔽体取付ブラケ
ット22及び桁材アタッチメント23に引掛け止着すること
で、遮蔽体16,17を16,17を連続状態にし、縦骨材８が露
出せず体裁良くしている。

床面部４は、複数の根太27を、前部及び後部の桁材６、
及び根太掛材26の下部対向面に突出形成した根太受片2
8,29に所定間隔で配設している。この場合、根太受片2
8,29の先端立上り片に各々所定間隔で切欠部を形成し、
この切欠部に根太27の下部を嵌込み止着するようにして
いる。また、根太27の上部側は根太27に跨って嵌装し得
る固定ピース30を用い、前部の桁材６に対しては固定ピ
ース30の嵌合突起31を桁材６の嵌合孔に嵌着させて固定
し、後部の根太掛材26に対しては固定ピース30の係止爪
32を根太掛材26の係止片33に嵌着させて固定するように
している。従って、空洞部を有する前部の桁材６と空洞
部を有しない後部の根太掛材26に対して、１個の固定ピ
ース30で容易かつ確実な固定がなし得ることとなるもの
である。そして、根太27の上面にデッキ材34を載置して
止着すると共に、根太27の下面側には化粧パネル35を止
着するようにしている。尚、デッキ材34の周縁部は縦骨
材８と桁材6,7との間に取付けた桁材アタッチメント23
に一体形成したカバー片36及び後部の根太掛材26に形成
したカバー片37にて覆うようにしている。また、化粧パ
ネル35としては、多数の小孔を有するパンチングメタル
プレートを用いている。

そして、バルコニー本体１の床面部４の下面側に支柱38
を設けている。即ち、前部の桁材６の裏側位置で床面部
４の下面即ち化粧パネル35に形成した雨樋挿通孔40を貫
通した状態にして２本の支柱38の上端を床面部４内に挿
入し、この支柱38の上端部を連結ブラケット39を介して
前部の桁材６の裏面側にボルト止めにて固着するように
している。

そして更に、床面部４に雨樋装置41を設けている。この
雨樋装置41は側部の桁材７内側に設けた横樋42と、支柱
38の裏側で支柱38に沿わせて設けた縦樋43とを備え、こ
れら横樋42と縦樋43とを床面部４内前部で連結してい
る。上記横樋42は、第４図に示すように、床面部４を構
成するデッキ材34の下面隅部において側部の桁材７に取
付け、上記デッキ材34上の雨水が流入自在となってい
る。また、上記デッキ材34の下面には上記支柱38、38の
上端部が直接もしくは間接的に当接されている。

そして、第３図と第５図に示すように、上記デッキ材34
と化粧パネル35の間に設けられた空間部45に、縦樋43の
水平部43aを納めてなり、かつ、この水平部43aを上記横
樋42に連通してなる。

また、第３図と第５図に示すように、上記した支柱38
は、前部の桁材６に対し、取付け現場の状況において任
意の位置に取付けるもので、そのため、上記支柱38の取
付け位置によって縦樋43の位置も決まるため、この縦樋
43と横樋42とを連通する水平部43aを取付け現場にてそ
の長さを選択することにより、支柱38と縦樋43の取付け
位置を自在に選ぶことができるようにしている。

また、上記縦樋43の取付け位置が決定されてから、上記
化粧パネル35に対し雨樋挿通孔40を貫通・形成する。そ
して、支柱38の裏側に雨樋カバー44を支柱38に沿わせて
嵌着し、雨樋カバー44内に縦樋43を納めるようにしてい
る。この雨樋カバー44は、支柱38と同程度の長さを有す
ると共に、第６図に示すように断面コ字形状をなし、支
柱38と略同幅に形成されている。そして、雨樋カバー44
は、支柱38の側面長手方向に連続して形成した２条の係
止片38aに、雨樋カバー44の端部に形成した爪44aを弾発
的に係合して取付けられるようになっている。また、雨
樋カバー44の上端は、床面部４の下面に設けた化粧パネ
ル35の雨樋挿通孔40を貫通して床面部４内に挿入するよ
うにしている。従って、雨樋カバー44によって縦樋43を
隠蔽し、縦樋43の破損をも防止し得るようになってい
る。

なお、実施例では上記雨樋カバー44を係止片38aに弾発
係合して固定するようにしたが、ネジ、その他の固定手
段によって固定するようにしてもよく、また雨樋カバー
44の形状も断面コ字形状に限られず角部を湾曲面とする
などして装飾性を高めることもできる。

［考案の効果］以上説明したように本考案のバルコニーの雨樋装置は、
バルコニーの床面部を構成するデッキ材に支柱の上端を
直接もしくは間接的に当接させると共に、このデッキ材
の下方に所定の空間部を設けて化粧パネルを張設し、上
記支柱に該支柱と略同幅の雨樋カバーを沿わせて取付
け、該雨樋カバー内に縦樋を納め、かつ上記化粧パネル
に雨樋挿通孔を形成し、該雨樋挿通孔に上記縦樋及び雨
樋カバー上端を挿入し、上記デッキ材の下面に横樋を設
けてデッキ材上面の雨水を流入自在とし、かつ上記空間
部に上記縦樋の水平部を納め、この水平部を上記横樋に
連通せしめてなるので、支柱に沿って取付けた縦樋を完
全に隠蔽して外観を良好にすることができ、しかも雨樋
カバーによって縦樋が外力を受けて破損するのを防止す
ることができる。

更に、上記支柱を当接させたデッキ材の下方には空間部
を設けて化粧パネルを張設したため、この化粧パネルで
被覆された空間部に縦樋の上部水平部を納めると共に、
該水平部を横樋に接続されてなることから、縦樋の上部
連結部を化粧パネルで確実に隠蔽して地上から見える上
部の外観の良好性を併せて向上させることができる。

更にまた、上記縦樋と横樋は直接連結することなく水平
部を介して連通してあるため、支柱の取付け位置が取付
け現場において任意に選定されても、この水平部の長さ
を自在調整することによって上記支柱の位置を自在に選
定することができる。そして、支柱の位置すなわち縦樋
の位置が選定された後に化粧パネルに雨樋挿通孔を自在
に形成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る柱建式バルコニーに雨
樋装置を用いた例を示す斜視図、第２図は第１図の縦断面図、第３図は第１図の横断面図、第４図は床面部の状態を示す縦断面図、第５図は床面部の部分拡大断面図、第６図は雨樋カバーと支柱との関係を示す斜視状態断面
図である。 1:バルコニー本体 4:床面部 35:化粧パネル 38:支柱 40:雨樋挿通孔 41:雨樋装置 43:縦樋 44:雨樋カバー 45:空間部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】支柱に縦樋を取付けてなる下記要件を備え
ることを特徴とするバルコニーの雨樋装置。（イ）バルコニーの床面部を構成するデッキ材に支柱の
上端を直接もしくは間接的に当接させると共に、このデ
ッキ材の下方に所定の空間部を設けて化粧パネルを張設
してなる。（ロ）上記支柱に該支柱と略同幅の雨樋カバーを沿わせ
て取付け、該雨樋カバー内に縦樋を納めてなり、かつ上
記化粧パネルに雨樋挿通孔を形成し、該雨樋挿通孔に上
記縦樋及び雨樋カバー上端を挿入してなる。（ハ）上記デッキ材の下面に横樋を設けてデッキ材上面
の雨水を流入自在とし、かつ上記空間部に上記縦樋の水
平部を納め、この水平部を上記横樋に連通せしめてな
る。