JPH0743266U - 回転ドラム装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転部のダイナミックバランスを容易に平衡
できる回転ドラム装置構造を得るにある。 【構成】 固定ドラム１の中心に駆動モータ３Ａのスピ
ンドル４を位置し、同スピンドル４の先端部４ａに回転
磁気ヘッド５を有する回転ドラム６を固定する回転ドラ
ム装置において、前記回転ドラム６とは反対側の前記ス
ピンドル４の基部４ｂにカップ状のモータ保護ディスク
１５を固定し、このモータ保護ディスク１５の周壁内周
面１５ｂにバランスウエイトＢを固定する回転ドラム装
置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は例えばＶＴＲやＤＡＴに用いる回転ドラム装置に関し、特に、バラン スウエイトの取付け構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ＶＴＲやＤＡＴに用いる回転ドラム装置は、図２に示すような構造で ある。即ち、外周面を円筒リード面１ａとされる固定ドラム１の中心には軸受け 部１ｂが形成され、同軸受け部１ｂにはダイレクトベアリング２を介して駆動モ ータ３で駆動されるスピンドル４が回転支持され、このスピンドル４の先端部４ ａに対しては、記録・再生用の複数の回転磁気ヘッド５を組付けられた回転ドラ ム６が固定される。

【０００３】 そして、前記固定ドラム１と前記回転ドラム６との間には１次側コア７ａ及び ２次側コア７ｂで構成されたロータリトランス７が配置され、このロータリトラ ンス７により複数の前記回転磁気ヘッド５に対する信号の授受が行われる。

【０００４】 ところで、前述した構造の回転ドラム装置においては、回転中の重量の不均衡 が機械的な振動や回転角速度の変化の原因となるため、組立てられた回転ドラム 装置のダイナミックバランスを保つ必要がある。 このため、従来の回転ドラム装置にあっては、ダイナミックバランスを計測し て、ハンダ粘土からなる少量のバランスウエイトＡを回転ドラム６の端面６ａに 必要な重量だけ付加することにより、ダイナミック特性を保持している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような回転ドラム６の端面６ａに対するバランスウエイト Ａの付加だけでは、高速回転時にバランスウエイトＡの付加位置がスピンドル４ の支点となりダイレクトベアリング２の位置から距離Ｈだけ離れた位置になるた め、バランスウエイトによりダイレクトベアリング２の廻りに重量モーメントが 発生し、ダイナミックバランスが従来の値に維持できなくなった。

【０００６】 本考案の目的は、以上に述べたような従来の回転ドラム装置の問題に鑑み、回 転部のダイナミックバランスを容易に平衡できる回転ドラム装置構造を得るにあ る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、本考案は、固定ドラムの中心に駆動モータのスピン ドルを位置し、同スピンドルの先端部に回転磁気ヘッドを有する回転ドラムを固 定する回転ドラム型磁気ヘッドにおいて、前記回転ドラムとは反対側の前記スピ ンドルの基部にカップ状のモータ保護ディスクを固定し、このモータ保護ディス クの周壁内周面にバランスウエイトを固定する回転ドラム装置を提案するもので ある。

【０００８】

【実施例】

以下、図１について本考案の実施例の詳細を説明する。 本考案の回転ドラム装置を示す図１は前述した図２相当断面図であり、図２と 同一構造部分については同一符号を付して示してあるので、重複した説明は省略 する。

【０００９】 図示実施例による回転ドラム装置の特徴は、回転磁気ヘッド５を駆動する駆動 モータ３Ａの部分にある。即ち、固定ドラム１の下面に固定されるプリント基板 １０の樹脂製保護ケース１１の内部には、同プリント基板１０に固定した複数の 励磁コイル１２が固定され、これらの励磁コイル１２に面した多極マグネット１ ３がスピンドル４の基部４ｂに固定される回転ディスク１４の表面に配置される 。

【００１０】 そして、回転ドラム６とは反対側の前記スピンドル４の基部４ｂには、カップ 状のモータ保護ディスク１５が固定金具１６により固定されており、同モータ保 護ディスク１５の周壁１５ａの内周面１５ｂに後述するバランスウエイトＢを固 定できる。

【００１１】 図示実施例の回転ドラム装置は、以上のような構造であるから、回転ドラム６ の端面６ａにバランスウエイトＡを、モータ保護ディスク１５の周壁１５ａの内 周面１５ｂにバランスウエイトＢを固定することにより、回転ドラム型磁気ヘッ ドの回転部のダイナミックバランスを完全に平衡させることができる。 つまり、回転ドラム６の端面６ａにバランスウエイトＡを固定すると、ダイレ クトベアリング２を支点とする同バランスウエイトＡによる重量モーメントが発 生するが、同重量モーメントはモータ保護ディスク１５の周壁１５ａに固定する バランスウエイトＢの重量モーメントにより平衡できるから、容易に回転部のダ イナミックバランスを平衡させることができる。この結果、回転ドラム装置の回 転部のダイナミックバランスを向上させて、回転むらや振動が発生しない品質の 優れた回転ドラム装置を提供できる。 なお、本考案では、モータ保護ディスク１５の周壁１５ａの内周面１５ｂにバ ランスウエイトＢを固定するので、モータ保護ディスク１５の回転運動により生 じるバランスウエイトＢの遠心力に充分に耐える構造を得ることができる。

【００１２】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、回転ドラムとは反対側のス ピンドルの端部にカップ状のモータ保護ディスクを設けて、同モータ保護ディス クの周壁内周面にバランスウエイトを固定することにより、回転ドラム装置の回 転部のダイナミックバランスを完全に平衡させて、回転むらや振動の生じない品 質の高い回転ドラム装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による回転ドラム装置の断面図である。

【図２】従来の回転ドラム装置の断面図である。

【符号の説明】 １ 固定ドラム ３Ａ 駆動モータ ４ スピンドル ４ａ 先端部 ４ｂ 基部 ５ 回転磁気ヘッド ６ 回転ドラム １５ モータ保護ディスク １５ａ 周壁 １５ｂ 内周面 Ｂ バランスウエイト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 固定ドラムの中心に駆動モータのスピン
   ドルを位置し、同スピンドルの先端部に回転磁気ヘッド
   を有する回転ドラムを固定する回転ドラム装置におい
   て、前記回転ドラムとは反対側の前記スピンドルの基部
   にカップ状のモータ保護ディスクを固定し、このモータ
   保護ディスクの周壁内周面にバランスウエイトを固定し
   たことを特徴とする回転ドラム装置。