JPH0742854U - ドアー下部の隙間隠し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単且つ新規な構造で幕板が自動的に上下動
するようにしてコストの低減化を図ったドア下部の隙間
隠し装置を提供する。 【構成】 開口部を下向きにした状態でドアー本体(1)
の下端部に取り付けられた略チャンネル状の長尺のケー
ス(2)と、該ケース(2)内に摺動可能に水平に配置された
シャフト(3)と、該シャフト(3)の先端に連結され且つド
アー本体(1)の側端面から出没するラッチ(5)と、該ラッ
チ(5)を常時ドアー本体(1)の側端面から突出するように
付勢するスプリング(6)と、前記シャフト(3)の下方で上
下方向にのみ移動可能に配置された幕板(7)とを含み、
前記シャフト(3)にはシャフトの後退方向に傾斜面を向
けた傾斜カム面(8a)を有するカム板(8)が取り付けら
れ、該カム板の傾斜カム面(8a)に摺動自在に連結された
傾斜受け面(9a)を有する受け板(9)が前記幕板(7)の上部
に設けられている構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、回動式の扉や引戸等の下部隙間を隠す装置に関するもので、殊に、 下部隙間を隠す幕板が、ドアー開閉操作中には上方に動いて待機し、ドアーを閉 じると自動的に下動して床面との隙間を隠すことのできるドアー下部の隙間隠し 装置に関するものである。

【０００２】

【従来技術】

一般に、ドアーの下部に幕板を配置して、ドアー開閉操作中には上方に動いて 待機し、ドアーを閉じると自動的に下動して床面との隙間を隠すことのできるよ うにしたものは知られているが、構造が複雑で部品点数が多く、ドアーへの組み 込みが面倒でコストが高くつく等の問題点がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、簡単且つ新規な構造で幕板が自動的に上下動するようにして コストの低減化を図ると共に、幕板上下動の際の負荷を少なくしてスムースな動 作を行うことのできる隙間隠し装置を提供することを主たる目的とするものであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案にあっては次のような技術的手段を講じ た。即ち本考案に係るドアー下部の隙間隠し装置にあっては、開口部を下向きに した状態でドアー本体(1)の下端部に取り付けられた略チャンネル状の長尺のケ ース(2)と、該ケース(2)内に摺動可能に水平に配置されたシャフト(3)と、該シ ャフト(3)の先端に連結され且つドアー本体(1)の側端面に開口した孔(4)から出 没するラッチ(5)と、該ラッチ(5)を常時ドアー本体(1)の側端面から突出するよ うに付勢するスプリング(6)と、前記シャフト(3)の下方で上下方向にのみ移動可 能に配置された幕板(7)とを含み、前記シャフト(3)にはシャフトの後退方向に傾 斜面を向けた傾斜カム面(8a)を有するカム板(8)が取り付けられ、該カム板の傾 斜カム面(8a)に摺動自在に連結された傾斜受け面(9a)を有する受け板(9)が前記 幕板(7)の上部に設けられており、これにより前記ラッチ(5)がシャフトと共に押 し込まれると傾斜カム面(8a)によって受け板(9)が押し下げられて幕板(7)が下動 するように形成されている構造としたものである。

【０００５】 また、前記ラッチ(5)がシャフト(3)に対して螺合手段を介して連結してドアー 本体の側端面からの突出量が調整できるようにするのがよい。更に、前記チャン ネル状ケース(2)の側面に長さ方向に沿ってアリ溝(2a)を設け、該アリ溝にレー ル体(10)が着脱できるようにするのが好ましい。

【０００６】

【作用】

上記のごとく構成された隙間隠し装置において、ドアーを閉めると、ラッチ(5 )がドアーに隣接する側壁(11)に当たってシャフト(3)と共に押し込まれ、カム板 (8)の傾斜カム面(8a)によって受け板(9)が押し下げられて幕板(7)が下動し、こ れによりドアー下部と床面(12)との隙間が隠される。反対にドアーを開けると、 シャフト(3)がスプリング(6)によって元位置に復帰し、これに伴って幕板(7)が 上動してドアー開閉の際の邪魔にならない。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図１乃至図４を参照にして説明する。 図において符号(1)は回動式のドアー本体であって、その下端面に形成した嵌 込み溝(1a)に開口部を下向きにした状態で略チャンネル状の長尺のケース(2)が 長さ方向に沿って取り付けられている。該ケース(2)内にシャフト(3)が摺動可能 に水平に配置され、該シャフト(3)の先端にドアー本体(1)の側端面に開口した孔 (4)から出没するラッチ(5)が連結されている。このラッチ(5)はシャフト(3)に対 して螺合手段を介して連結されていてドアー本体(1)の側端面からの突出量が調 整できるようになっている。また、前記ラッチ(5)を常時ドアー本体(1)の側端面 から突出するように付勢するスプリング(6)がシャフト(3)の後端部に装着されて いる。

【０００８】 更に、前記シャフト(3)の下方で上下方向にのみ移動可能に配置された幕板(7) が設けられている。そして前記シャフト(3)にシャフトの後退方向に傾斜面を向 けた傾斜カム面(8a)を有するカム板(8)が取り付けられ、該カム板の傾斜カム面( 8a)に摺動自在に連結された傾斜受け面(9a)を有する受け板(9)が前記幕板(7)の 上部に設けられており、これにより前記ラッチ(5)がシャフトと共に押し込まれ ると傾斜カム面(8a)によって受け板(9)が押し下げられて幕板(7)が下動するよう に形成されている。尚、前記傾斜カム面(8a)と傾斜受け面(9a)とは図５に示すよ うにアリ溝(14)によるかみ合いによって互いに摺動を許す状態で分離しないよう に連結されている。また幕板(7)と一体的な受け板(9)にはスライドピン(9b)が設 けられ、該スライドピン(9a)がケース(2)の内面に形成した上下に長いガイド溝( 2b)に摺動自在に係合しており、これにより幕板(7)が上下方向にのみ移動できる ように形成されている。尚、前記チャンネル状ケース(2)の側面に長さ方向に沿 ってアリ溝(2a)を設け、該アリ溝に引戸用のレール体(10)が着脱できるようにす るのが好ましい。

【０００９】 今、図１ではドアーが開いている状態が示されている。この状態ではシャフト (3)がスプリング(6)に押されて先端のラッチ(5)がトアー本体の側端面から突出 している。ドアーを閉めると、ラッチ(5)がドアーに隣接する側壁(11)に当たっ てシャフト(3)と共に押し込まれ、カム板(8)の傾斜カム面(8a)によって受け板(9 )が押し下げられて幕板(7)が下動する。これによりドアーと床面(12)との隙間が 隠されるものである。

【００１０】 前記した実施例では本考案を回動式のドアーに応用した例を示したが、図４に 示すように引戸にも適用できる。この場合、チャンネル状ケース(2)の側面に形 成したアリ溝(2a)に床面(12)から突出した引戸用ガイドピン(13)がはまり込むレ ール体(10)を取り付け、これらを引戸式のドアー本体(1)に取り付ければよい。 また、このレール体(10)に代えて、図３に示すように、幕板(7)を開口部を下向 きにしたチャンネル状に形成して引戸用ガイドピンが挿入するレール溝(7b)を設 けておいてもよい。これにより本考案の隙間隠し装置を回動式扉と引戸の両者に 使用することができる。

【００１１】 以上本考案の代表的な実施例について説明したが、本考案は必ずしも上記の実 施例構造のみに限定されるものではなく、本考案の構成要件を備え、且つ効果を 有する範囲内で適宜変更して実施出来るものである。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は上記のごとく構成されたものであるから、ドアーの開閉に伴って幕板 が自動的に上下動し、ドアー閉鎖時のドアー下端面と床面との隙間を隠すことが でき、特にその構造が簡単で部品点数が少ないから簡単に組成できてコストの低 減化を図ることができると共に、ラッチをシャフトに対して螺合手段を介して連 結することによってドアー本体の側端面からの突出量を調整することができ、こ れにより幕板の上下移動量を調整でき、ドアーへのセッティングが容易である等 の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る隙間隠し装置の断面図。

【図２】幕板が下動した状態を示す図１同様の断面図。

【図３】図１におけるＡ−Ａ線に沿った断面図。

【図４】本考案の装置を引戸に応用した例を示す図３同
様の断面図。

【図５】本考案におけるカム板と受け板との連結部分を
示す拡大断面図である。

【符号の説明】

(1) ドアー本体 (2) ケース (2a) アリ溝 (3) シャフト (4) 孔 (5) ラッチ (6) スプリング (7) 幕板 (8) カム板 (8a) 傾斜カム面 (9) 受け板 (9a) 傾斜受け面 (10) レール体

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口部を下向きにした状態でドアー本体
   の下端部に取り付けられた略チャンネル状の長尺のケー
   スと、該ケース内に摺動可能に配置されたシャフトと、
   該シャフトの先端に連結され且つドアー本体の側端面に
   開口した孔から出没するラッチと、該ラッチを常時ドア
   ー本体の側端面から突出するように付勢するスプリング
   と、前記シャフトの下方で上下方向にのみ移動可能に配
   置された幕板とを含み、前記シャフトにはシャフトの後
   退方向に傾斜面を向けた傾斜カム面を有するカム板が取
   り付けられ、該カム板の傾斜カム面に摺動自在に連結さ
   れた傾斜受け面を有する受け板が前記幕板の上部に設け
   られており、これにより前記ラッチがシャフトと共に押
   し込まれると傾斜カム面によって受け板が押し下げられ
   て幕板が下動するように形成されているドアー下部の隙
   間隠し装置。
2. 【請求項２】 前記ラッチがシャフトに対して螺合手段
   を介して連結されてトアー本体の側端面からの突出量が
   調整可能に形成されている請求項１に記載のドアー下部
   の隙間隠し装置。
3. 【請求項３】 前記チャンネル状ケースの側面に長さ方
   向に沿ってアリ溝が形成され、該アリ溝に引戸用レール
   体が着脱できるように形成されている請求項１に記載の
   ドアー下部の隙間隠し装置。