JPH0742732Y2 - コーテイング装置のコータ胴 - Google Patents

コーテイング装置のコータ胴

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JPH0742732Y2
JPH0742732Y2 JP1989013069U JP1306989U JPH0742732Y2 JP H0742732 Y2 JPH0742732 Y2 JP H0742732Y2 JP 1989013069 U JP1989013069 U JP 1989013069U JP 1306989 U JP1306989 U JP 1306989U JP H0742732 Y2 JPH0742732 Y2 JP H0742732Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は印刷物の印刷面にニスをコーティングするコー
ティング装置において、周面にコーディング用のブラン
ケットや樹脂版などが装着されるコーター胴に関するも
のである。
〔従来の技術〕
印刷後の紙を排紙装置の紙積台上に排紙して積載する場
合、多量の紙を一度に積載すると未乾燥の印刷面が裏移
りするので、この裏移り防止のため印刷面に水性ニスを
コーティングしたのち乾燥装置で乾燥するニスコーティ
ングが従来から行われており、また、印刷物の印刷面を
美麗に仕上げるためにも、印刷物の表面にニスコーティ
ングが施される。
このニスコーティングを行う装置は従来、枚葉輪転印刷
機の印刷ユニットの排紙装置との間に設けられたり、あ
るいは独立して設けられたりしており、その構造として
は例えば次のようなものが知られている。すなわち、こ
の装置はニスを蓄えたニス舟内で回転する元ローラと、
周面にブランケットが巻かれたコータ胴と、これら元ロ
ーラとコータ胴との間に互いに周面を対接させて配設さ
れた調量ローラおよび着ローラとを備えており、各ロー
ラが回転すると、元ローラでニス舟内から引上げられて
ローラ周面に付着したニス膜は、調量ローラで調量され
たのち、着ローラでコータ胴のブランケット面に付着さ
れ、このニス膜は、コータ胴と圧胴との間で挟持されて
走行する紙の印刷面に塗布される。
そしてこのようにコータ胴の表面にブラッケットを巻い
て行うニスコーティングは、ニスを印刷面の全面にコー
ティングする場合、すなわち前記裏移り防止の場合等に
採用されているが、前記印刷面の美麗化や、例えば展開
状に印刷される折畳み箱の糊付け箇所にニスを塗りたく
ないときなどのように、印刷物の絵柄や模様の部分のみ
にコーティングを施すことを要求される場合には、パタ
ーンコーティングと呼ばれる部分コーティングが行われ
ている。このパターンコーティングの場合には、金属薄
板製の基板と、部分版が形成された樹脂製の板とを貼り
合わせてなる樹脂版を、ブランケットの代りにコータ胴
に装着するか、あるいは非コーティング部を切り抜いた
ブランケットを装着し、上記と同様にしてコーティング
を行っている。
そして、コータ胴へ上記樹脂版を装着する装置は従来、
印刷見当合わせを容易にする必要上、版胴へ版を装着す
る版万力装置と同じく次のように構成されている。すな
わち、コータ同の外周部にその全長にわたって設けられ
た切欠き内には、胴軸方向に延びるくわえ側万力と尻側
万力とが平行して配設されており、これら各万力は、切
欠き底面に胴周方向へ移動調節自在に固定されて胴軸方
向に延びる万力台と、この万力台に揺動自在に枢着され
たくわえ板とを備えており、くわえ側万力の万力台とく
わえ板との間で一端をくわえられた樹脂版は、胴周面に
巻き付けられたのち尻側万力の万力台とくわえ板との間
で他端をくわえられ、尻側万力を胴周方向へ移動させる
ことにより樹脂版が胴周面に密着するように張られる。
一方、コータ胴にブランケットを装着する装置としては
従来、ブランケットが剛性を有しない関係上、上記版万
力装置を用いることが難しく、また見当精度を必要とし
ないので、印刷機のゴム胴へブランケットを装着する装
置と同じく、次のように構成されている。すなわち、コ
ータ胴の胴周切欠き内には、くわえ側巻き棒と尻側巻き
棒とが互いに平行して軸支されており、くわえ側巻き棒
の溝に先端の口金を保持されたブランケットは、胴周面
に巻き付けられたのち、尻側巻き棒の溝に他端の口金を
保持され、尻側巻き棒を回動操作することにより、ブラ
ンケットが胴周面に密着するように張られる。
〔考案が解決しようとする課題〕
このように従来のコータ胴においては、装着するものが
樹脂版の場合には版胴へ版を装着するものと同じような
版万力装置を使用しなければならず、また、ブランケッ
トの場合にはゴム胴へブランケットを装着するものと同
じ巻き棒を使用しなければならないので、2種の装置を
設けて印刷物の仕様が変るたびにこれを選択して使用す
るか、あるいは同を交換して使用しなければならない。
しかし、胴を交換して使用することは実際には不可能で
あるため、結局どちらか一方の仕様として選択し専用機
として使用しなければならないという問題点があった。
〔課題を解決するための手段〕
このような課題を解決するために本考案では、胴軸方向
へ延びる万力台と、の万力台に揺動自在に枢着されたく
わえ板とからなるくわえ側万力を、胴周切欠きの底面に
胴軸方向へ進退調節自在で、かつ胴周方向へ移動調節自
在に支持されるとともに、胴軸方向に延びる丸棒状巻き
棒と、この巻き棒に揺動自在に枢着されたくわえ板とか
らなる尻側万力を、前記くわえ側万力と平行させて胴周
切欠き内に版張り方向へ回動自在に支持させ、前記くわ
え側万力の万力台および尻側万力の巻き棒のそれぞれに
対するくわえ板の間隔を調整自在とした。
〔作用〕
コータ胴に樹脂版を装着する場合には、樹脂版の厚みが
薄いので、くわえ版支持ボルトを深く締め込んだのち、
くわえ板のくわえ面と万力台のくわえ面との間で樹脂版
をくわえさせる。
コータ胴にブランケットを装着する場合には、ブランケ
ットの厚みが厚いので、くわえ板支持ボルトを浅く締め
たのち、くわえ板のくわえ面と万力台のくわえ面との間
でブランケットをくわえさせる。
コータ胴に口金付きのブランケットを装着する場合に
は、ブランケットの口金を口金挿入溝に挿入したのち、
くわえ板支持ボルトを締めると、口金はくわえ板により
口金挿入溝からの抜けを規制される。
このようにして装着物の両端をくわえさせ、尻側万力の
巻き棒を回動操作すると、装着物が胴周面に密着して張
られる。
〔実施例〕
第1図ないし第13図は本考案に係るコーティング装置の
コータ胴の実施例を示し、第1図はその平面図、第2図
は樹脂版の装着状態で示す第1図のII-II断面図、第3
図は同じく第1図のIII-III断面図、第4図は同じく第
1図のIV-IV断面図、第5図は同じく第1図のV-V断面
図、第6図は同じく第1図のVI-VI断面図、第7図は第
1図のA視側面図、第8図は口金付ブランケットの装着
状態で示す第1図のII-II断面図、第9図は口金付きブ
ランケットの装着状態で示す第1図のIV-IV断面図、第1
0図は同じく第1図のIII-III断面図、第11図は同じく第
1図のV-V断面図、第12図は同じく第1図のVI-VI断面
図、第13図は口金なしブランケットの装着状態で示す第
1図のIII-III断面図である。図において、コータ胴1
は、圧胴の周面と対接する円板状のベアラ2を両端部に
備えており、これらベアラ2の間には、隔壁3で中央部
を仕切られた切欠き4が、胴の全長にわたって設けられ
ている。切欠き4内には、全体を符号5で示すくわえ側
万力と、符号6で示す尻側万力とが隔壁3の両側に平行
して胴軸方向に延設されている。このうちのくわえ側万
力5は、断面長方形状に形成されて胴軸方向に延びる長
尺の万力台7を備えており、この万力台7の両端部に
は、薄肉状のカイド片7aが側方へ突設されている。切欠
き4の底面両端部には、鞍形状に形成された一対のガイ
ド8が、ベアラ2に隣接してボルト止めされており、万
力台7はこのガイド8に両端のガイド片7aを挿入され
て、切欠き4底面からの浮き上がりを規制されかつ胴周
方向へわずかに移動可能に支持されている。万力台7の
両端部と中央部との3箇所には、第5図に断面を示すね
じ孔7bが傾斜して設けられており、このねじ孔7bには、
先端部にテーパ加工面を有する調節ねじ9が進退調節自
在に螺入されている。また、万力台7の側面に穿設され
た孔には、鍔の端面を切欠き4の壁面に当接させたこま
10が先端を調節ねじ9のテーパ加工面に当接させて挿入
されており、調節ねじ9を回動操作することにより、テ
ーパ加工面の作用で万力台7が胴周方向へ移動調節され
るように構成されている。11は万力台7のばね孔内に装
填されてその底面と隔壁3との間に介装された圧縮コイ
ルばねであって、万力台7の長手方向中間部2個所に設
けられており、万力台7を隔壁3から離間させる方向に
付勢するように構成されている。また、万力台7の両端
面に設けられたねじ孔には、万力台7を胴軸方向に移動
調節して調節位置で固定する調節ボルト12が頭部をベア
ラ2に当接させて螺入されている。
このような万力台7の長手方向複数箇所に設けられたね
じ孔には、くわえ板支持ボルト13が進退調節自在に螺入
されていて、このくわえ板支持ボルト13は、半球面形の
頭部13aと、工具挿入用の6角孔13bとを備えており、下
端部のピン孔には、上昇限を規制するノックピン13c
が、万力台7の溝7cに係入して挿入されている。14は万
力台7と同長の長尺板状に形成されたくわえ板であっ
て、長手方向に3分割されており、その半球形状の孔を
くわえ板支持ボルト13の頭部13aと摺動自在に嵌合させ
ることにより、揺動自在に支持されている。万力台7の
隔壁3側上端部に形成された断面半円形の溝7dには、全
長にわたる切欠き15aを有する丸棒状のカム15が、くわ
え板14と万力台7側の板ばね16とで抜けを規制されて回
動自在に軸支されており、このカム15の中間部2箇所に
は、工具挿入孔を有する回動操作用のカラー17が軸着さ
れている。また万力台7のねじ孔に螺入された複数個の
ねじ18と、くわえ板14に固定されたピン19との間には、
圧縮コイルばね20が介装されている。そして、カラー17
の回動操作でカム15を回動させることにより、切欠き15
aがくわえ板14の尾部と係合したときには、くわえ板14
が圧縮コイルばね20の弾発力で開き、図示のようにくわ
え板14の尾部がカム15の円形部と対応したときには、く
わえ板14が圧縮コイルばね20の弾発力に抗して閉じるよ
うに構成されている。そして、くわえ板14が閉じると、
そのくわえ面の凸条と万力台7側くわえ面の凹溝とが係
合して、ブランケット21または樹脂版22をくわえるよう
に構成されている。ブランケット21は厚みが厚いのでこ
れをくわえるときには、くわえ板支持ボルト13をわずか
に上昇させてくわえ板14を少し浮かせた状態でくわえが
行われる。また、樹脂版22は部分版が形成された樹脂製
の板22aと、金属薄板製の基板22bとを貼り合わせて形成
されているが、厚みの薄い基板22bのみをくわえること
になるので、これをくわえる場合には、くわえ板支持ボ
ルト13を深く締めた状態でくわえが行われる。さらに、
万力台7の上端隅部には、第8図に示す口金付きブラン
ケット23の口金24を挿入する口金挿入溝7eが設けられて
いて、前記くわえ板13のくわえ面はこの口金挿入溝7eの
近傍に臨んでおり、口金挿入溝7eに挿入された口金24
が、くわえ板14で抜けを規制されるように構成されてい
る。25はブランケット21,23と樹脂版22とに共用される
下貼りであって、その一端には、これを両側から挟持す
る一対の板26a,26bと、これらの板26a,26bを固定する複
数個のボルト26cとからなる口金26が装着されており、
この口金26の長手方向複数箇所に設けたピン孔にはピン
26dが挿入されている。そして、万力台7と切欠き4の
壁面との間の間隙内には、ほヾS字状に形成された板ば
ね26eがボルト26fで切欠き4の底面に固定されており、
口金26は、板ばね26eのピン孔にピン26dを挿入すること
により、板ばね26eに弾持されて切欠き4の壁面との間
で保持されている。さらに、万力台7の隔壁3側側面に
は、指針7fが万力台7の長手方向中央部に位置してねじ
止めされていて、切欠き4の底面には、この指針7fと対
応する目盛板7gが万力台7の溝7c内に位置してボルト7h
で固定されており、くわえ側万力5の軸方向への移動調
節量が指針7fと目盛板7gとで表示されるように構成され
ている。
一方、尻側万力6は断面円形状に形成されて銅軸方向に
延びる長尺の巻き棒27を備えており、この巻き棒27の両
端軸27aは、前記ベアラ2の軸孔に回動自在に軸支され
ている。巻き棒27の片方の端軸27aには、ウォームホイ
ル28が軸着されており、このウォームホイル28は、ベア
ラ2側の軸受29に軸支されたウォーム30と噛合ってい
る。そして、ウォーム30の軸端部に形成された6角頭31
にスパナを掛けて回動操作することにより、巻き棒27が
回動するように構成されている。32は板ばねで形成され
て6角頭31を挟持し、これを回動位置で固定するクリッ
ク部材である。このような巻き棒27の長手方向複数個所
に設けられたねじ孔には、くわえ板支持ボルト33が進退
調節自在に螺入されていて、このくわえ板支持ボルト33
は、半球面形の頭部33aと、工具挿入用の6角孔33bとを
備えており、下端部のピン孔には、上昇限を規制するノ
ックピン33cが、巻き棒27の溝27cに係入して挿入されて
いる。34は巻き棒27と同長の長尺板状に形成されたくわ
え板であって、長手方向に3分割されており、その半球
形状の孔をくわえ板支持ボルト33の頭部33aと摺動自在
に嵌合させることにより、揺動自在に支持されている。
巻き棒27の隔壁3側上端部に形成された断面半円形の溝
27dには、全長にわたる切欠き35aを有する丸棒状のカム
35が、くわえ板34と巻き棒27側の板ばね36とで抜けを規
制されて回動自在に軸支されており、このカム35の中間
部2箇所には、工具挿入孔を有する回動操作用のカラー
37が軸着されている。また巻き棒27のねじ孔に螺入され
た複数個のねじ38と、くわえ板34に固定されたピン39と
の間には、圧縮コイルばね40が介装されている。そし
て、カラー37の回動操作でカム35を回動させることによ
り、切欠き35aがくわえ板34の尾部と係合したときに
は、くわえ板34が圧縮コイルばね40の弾発力で開き、図
示のようにくわえ板34の尾部がカム35の円形部と対応し
たときにはくわえ板34が圧縮コイルばね40の弾発力に抗
して閉じるように構成されている。そして、くわえ板34
が閉じると、そのくわえ面の凸条と巻き棒27側くわえ面
の凹溝とが係合して、ブランケット21または樹脂版22を
くわえるように構成されている。ブランケット21は厚み
が厚いのでこれをくわえるときには、くわえ板支持ボル
ト33をわずかに上昇させてくわえ板34を少し浮かせた状
態でくわえが行われる。また、樹脂版22は厚みの薄い基
板22bのみをくわえることになるので、これをくわえる
場合には、くわえ板支持ボルト33を深く締めた状態でく
わえが行われる。さらに、口金付きブランケット23の口
金24を挿入する口金挿入溝27eが設けられていて前記く
わえ板34のくわえ面はこの口金挿入溝27eの近傍に臨ん
でおり、口金挿入溝27eに挿入された口金24が、くわえ
板34で抜けを規制されるように構成されている。なお、
口金付きブランケット23を装着しない場合には、口金挿
入溝27eに口金24と同寸法のバー41が挿入される。
以上のように構成されたコータ胴の動作を説明する。先
ず樹脂版22を装着する場合には、調節ねじ9を回動操作
してくわえ側万力5全体を胴周方向に移動させ、切欠き
4の壁面との平行度を出すとともに、指針7fと目盛板7g
を見ながら調節ボルト12を進退調節して万力台7を胴軸
方向に位置決め固定したのち、下貼り25の口金26を切欠
き4の壁面に固定する。そしてくわえ板支持ボルト13を
樹脂版22に対応して深く締めたのち、カラー17に工具を
掛けてこれを回動操作すると、カム15が回動してその切
欠き15aがくわえ板14の尾部と係合するので、くわえ板1
4が圧縮コイルばね20の弾発力で開く。そこで開いたく
わえ板14のくわえ面と万力台7のくわえ面との間へ樹脂
版22の一端を挿入したのち、カム15を回動させてその円
形部をくわえ板14の尾部と係合させると、くわえ板14は
圧縮コイルばね20の弾発力に抗して閉じ、樹脂版22すな
わち基板22bの一端がくわえられる。そこで、樹脂版22
と下貼り25とを重ねながらコータ胴1をほヾ1回転させ
ると、樹脂版22と下貼り25とがコータ胴1の周面に巻付
けられる。このとき、くわえ板支持ボルト33は樹脂版22
に対応して深く締められているので、カラー37に工具を
掛けてこれを回動操作すると、カム35が回動してその切
欠き35aがくわえ板34の尾部と係合し、くわえ板34が圧
縮コイルばね40の弾発力によって開く。そこで開いたく
わえ板34のくわえ面と巻き棒27のくわえ面との間へ樹脂
版22の他端を挿入したのち、カム35を回動させてその円
形部をくわえ板34の尾部と係合させると、くわえ板34は
圧縮コイルばね40の弾発力に抗して閉じ、樹脂版22すな
わち基板22bの一端がくわえられる。そこでベアラ2外
方の6角頭31にスパナを掛けてウォーム30を回動させる
と、ウォームホイル28との噛合により尻側万力6全体が
回動し、くわえ部が胴周方向へ移動するので、樹脂版22
が張られて胴周面に密着する。このあと、調節ねじ9を
回動操作してくわえ側万力5全体を胴周方向に移動させ
て、樹脂版22のくわえ側端部を、絵柄が移動しない程度
に緊張させる。
コータ胴1に口金無しのブランケット21を装着する場合
には、第8図ないし第12図に示すように、ブランケット
21の厚みに対応してくわえ板支持ボルト13,33をわずか
に上昇させ、くわえ板34を樹脂版22のときよりも受かせ
たのち、装着作業を開始する。装着作業は上記樹脂版22
の場合と同じである。
また、コータ胴1に口金付きブランケット23を装着する
場合には、第8図に示すように、口金24を口金挿入溝7e
に挿入したのちくわえ板支持ボルト13を締め、カム15を
回動させてくわえ板14を閉じると、口金24はくわえ板14
により口金挿入溝7eからの抜けを規制される。そこで、
ブランケット23を胴周面に巻付け、口金24を口金挿入溝
27eに挿入したのちくわえ板支持ボルト33を締め、カム3
5を回動させてくわえ板34を閉じると、口金24はくわえ
板34により口金挿入溝27eからの抜けを規制される。
このあと、上記と同様にしてブランケット23を張ること
により装着作業が完了する。
なお、本実施例では、くわえ側万力5の位置合わせ部材
として指針7fと目盛板7gとを例示したが、パンチピンな
どのピンやブロック等を用いて位置決めしてもよい。ま
た、本実施例では、巻き棒27の回動機構としてウォーム
30とウォームホイル28との例示したが、ラチェット装置
等を用いてもよい。
〔考案の効果〕
以上の説明により明らかなように本考案によればコーテ
ィング装置のコータ胴において、胴軸方向へ延びる万力
台と、この万力台に揺動自在に枢着されたくわえ板とか
らなるくわえ側万力を、胴周切欠きの底面に胴軸方向へ
進退調節自在で、かつ胴周方向へ移動調節自在に支持さ
せるとともに、胴軸方向に延びる丸棒状巻き棒と、この
巻き棒に揺動自在に枢着されたくわえ板とからなる尻側
万力を、前記くわえ側万力と平行させて胴周切欠き内に
版張り方向へ回動自在に支持させ、前記くわえ側万力の
万力台および尻側万力の巻き棒のそれぞれに対するくわ
え板の間隔を調整自在としたことにより、厚みの異なる
樹脂版とブランケットとを、くわえ板の間隔の調整で1
個のコータ胴を共用して、装着することができ、特に樹
脂版を短時間で装着できるので、準備時間が大幅に短縮
されて生産性が向上するとともに、設備費が軽減され
る。また、樹脂版を装着する場合、くわえ側万力を胴周
方向へ移動させて、くわえ側万力の胴軸方向に対する平
行度をだすとともに、くわえ側万力を胴軸方向に移動さ
せて位置決めすることができるので、高い見当精度を有
するコーティングが可能となり、印刷物の品質が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第13図は本考案に係るコーティング装置の
コータ胴の実施例を示し、第1図はその平面図、第2図
は樹脂版の装着状態で示す第1図のII-II断面図、第3
図は同じく第1図のIII-III断面図、第4図は同じく第
1図のIV-IV断面図、第5図は同じく第1図のV-V断面
図、第6図は同じく第1図のVI-VI断面図、第7図は第
1図のA視側面図、第8図は口金付ブランケットの装着
状態で示す第1図のII-II断面図、第9図は口金付きブ
ランケットの装着状態で示す第1図のIV-IV断面図、第1
0図は同じく第1図のIII-III断面図、第11図は同じく第
1図のV-V断面図、第12図は同じく第1図のVI-VI断面
図、第13図は口金なしブランケットの装着状態で示す第
1図のIII-III断面図である。 1……コータ胴、4……切欠き、5……くわえ側万力、
6……尻側万力、7……万力台、7f……指針、7g……目
盛板、12……調節ねじ、14,34……くわえ板、21……樹
脂版、22……ブランケット、23……口金付きブランケッ
ト、24……口金、27……巻き棒、28……ウォームホイ
ル、31……ウォーム。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】胴軸方向へ延びる万力台と、この万力台に
    揺動自在に枢着されたくわえ板とからなるくわえ側万力
    を、胴周切欠きの底面に胴軸方向へ進退調節自在で、か
    つ胴周方向へ移動調節自在に支持させるとともに、胴軸
    方向に延びる丸棒状巻き棒と、この巻き棒に揺動自在に
    枢着されたくわえ板とからなる尻側万力を、前記くわえ
    側万力と平行させて胴周切欠き内に版張り方向へ回動自
    在に支持させ、前記くわえ側万力の万力台および尻側万
    力の巻き棒のそれぞれに対するくわえ板の間隔を調整自
    在としたことを特徴とするコーティング装置のコータ
    胴。
JP1989013069U 1989-02-08 1989-02-08 コーテイング装置のコータ胴 Expired - Lifetime JPH0742732Y2 (ja)

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