JPH0742467B2 - 軸 受 - Google Patents
軸 受Info
- Publication number
- JPH0742467B2 JPH0742467B2 JP61021275A JP2127586A JPH0742467B2 JP H0742467 B2 JPH0742467 B2 JP H0742467B2 JP 61021275 A JP61021275 A JP 61021275A JP 2127586 A JP2127586 A JP 2127586A JP H0742467 B2 JPH0742467 B2 JP H0742467B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bearing
- group
- fluorine
- present
- organic coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Polyethers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は有機塗膜を摺動面とするプラスチツクコーテイ
ング軸受において、特に耐熱性及び耐久性に優れたプラ
スチツクコーテイング軸受に関する。
ング軸受において、特に耐熱性及び耐久性に優れたプラ
スチツクコーテイング軸受に関する。
半導体工業等で使用する高真空機器、あるいは高真空中
で各種電子線を利用する分析装置等、高真空装置に用い
る軸受部分は、汚れを嫌うため潤滑油なしの固定潤滑剤
を利用している。
で各種電子線を利用する分析装置等、高真空装置に用い
る軸受部分は、汚れを嫌うため潤滑油なしの固定潤滑剤
を利用している。
一般にこういつた真空蒸着装置等は高真空で、しかも高
温にさらされるため、耐熱性の良い固定潤滑剤を用いた
軸受が採用される。例えば、MoS2を主体とした金属又は
無機材との複合材料による軸受、あるいは金又は銀メツ
キした軸受が用いられている。
温にさらされるため、耐熱性の良い固定潤滑剤を用いた
軸受が採用される。例えば、MoS2を主体とした金属又は
無機材との複合材料による軸受、あるいは金又は銀メツ
キした軸受が用いられている。
しかし、MoS2を主体とした金属又は無機材との複合材料
による軸受、あるいは金又は銀メツキした軸受は一般に
摩擦係数が大きくまた振動を吸収する能力が劣る。しか
も、摺動条件が厳しくなると摩耗が大きくなる欠点があ
る。
による軸受、あるいは金又は銀メツキした軸受は一般に
摩擦係数が大きくまた振動を吸収する能力が劣る。しか
も、摺動条件が厳しくなると摩耗が大きくなる欠点があ
る。
一方、従来より機械強度の高い金属材料を下地として、
その表面に摺動特性に優れた有機塗膜（１〜100μｍ）
を作成し、機械強度及び潤滑性能の高い表面を作つたプ
ラスチツク軸受がある。疲労破壊（塗膜破壊）に至るま
での耐久性の指標であるpv値〔p:荷重（kg/cm2）、v:摺
動速度（m/s）〕をみると、一般のプラスチツク軸受が
0.1〜7.5の範囲であるのに対して、プラスチツクコーテ
ング軸受では２〜41と高い〔日本潤滑学会誌；潤滑、第
28巻第５号第383頁（1983）参照〕。したがつて、プラ
スチツクコーテイング軸受は潤滑油が使用できない前述
の半導体工業等で使用する高真空機器の軸受、あるいは
高真空中で各種電子線を利用する分析装置の軸受として
有望である。
その表面に摺動特性に優れた有機塗膜（１〜100μｍ）
を作成し、機械強度及び潤滑性能の高い表面を作つたプ
ラスチツク軸受がある。疲労破壊（塗膜破壊）に至るま
での耐久性の指標であるpv値〔p:荷重（kg/cm2）、v:摺
動速度（m/s）〕をみると、一般のプラスチツク軸受が
0.1〜7.5の範囲であるのに対して、プラスチツクコーテ
ング軸受では２〜41と高い〔日本潤滑学会誌；潤滑、第
28巻第５号第383頁（1983）参照〕。したがつて、プラ
スチツクコーテイング軸受は潤滑油が使用できない前述
の半導体工業等で使用する高真空機器の軸受、あるいは
高真空中で各種電子線を利用する分析装置の軸受として
有望である。
しかし、プラスチツクコーテイング軸受は、ポリテトラ
フルオロエチレン（PTFE）を基材としているため耐熱性
が悪く、250℃で使用温度限界である。例えば、真空蒸
着装置の試料台の回転用軸受に使用すると、試料台温度
が250℃以上になりPTFEの分解ガスの発生による真空系
内の汚れと、更には軸受の焼付きが発生し、試料台の回
転が不能になる問題がある。
フルオロエチレン（PTFE）を基材としているため耐熱性
が悪く、250℃で使用温度限界である。例えば、真空蒸
着装置の試料台の回転用軸受に使用すると、試料台温度
が250℃以上になりPTFEの分解ガスの発生による真空系
内の汚れと、更には軸受の焼付きが発生し、試料台の回
転が不能になる問題がある。
そこで、本発明の目的はプラスチツクコーテイング軸受
の特性を生かし、高温でしかも高真空でも優れた潤滑効
果を発揮し得る軸受を提供することにある。
の特性を生かし、高温でしかも高真空でも優れた潤滑効
果を発揮し得る軸受を提供することにある。
本発明を概説すれば、本発明は軸受に関する発明であつ
て、有機塗膜を摺動面とするプラスチツクコーテイング
軸受において、該有機塗膜が、下記一般式I: Rf−CH2−（Ｒ）ｍ−Ｘ …〔Ｉ〕 〔式中、Rfは含フツ素ポリオキシアルキル基、Ｒはフエ
ノキシメチル基が結合した炭素数２〜３のオキシアルキ
レン基、ｍは１以上の整数、Ｘは下記式： （ここで、Ｒ′は水素又は炭素数１〜６のアルキル基、
Ｒ″はフエノキシメチル基を示す）で表される極性基を
示す〕で表される化合物を必須の成分として含有するこ
とを特徴とする。
て、有機塗膜を摺動面とするプラスチツクコーテイング
軸受において、該有機塗膜が、下記一般式I: Rf−CH2−（Ｒ）ｍ−Ｘ …〔Ｉ〕 〔式中、Rfは含フツ素ポリオキシアルキル基、Ｒはフエ
ノキシメチル基が結合した炭素数２〜３のオキシアルキ
レン基、ｍは１以上の整数、Ｘは下記式： （ここで、Ｒ′は水素又は炭素数１〜６のアルキル基、
Ｒ″はフエノキシメチル基を示す）で表される極性基を
示す〕で表される化合物を必須の成分として含有するこ
とを特徴とする。
本発明は、従来のプラスチツクコーテイング軸受の欠点
である耐熱性と、高温度での潤滑性を改良し得る方法と
して、耐熱性の良い有機塗膜表面にフツ素系化合物を含
有させることが有効であることがわかり、その固定法を
見出したものである。
である耐熱性と、高温度での潤滑性を改良し得る方法と
して、耐熱性の良い有機塗膜表面にフツ素系化合物を含
有させることが有効であることがわかり、その固定法を
見出したものである。
本発明で用いるフツ素系化合物は下式のデユポン社製の
クライトツクス157FSを出発原料とすることが好まし
い。
クライトツクス157FSを出発原料とすることが好まし
い。
（式中ｎは10〜60） 本発明で実用的に好ましいフツ素系化合物は下式で示す
化合物の群である。
化合物の群である。
（式中、Ｒ′は水素又は炭素数１〜６のアルキル基、ｎ
及びｍは、１以上の整数） 本発明でいう含フツ素化合物を含む塗膜の１例であるポ
リイミド系塗膜の作成法の１例を挙げると以下の通りで
ある。
及びｍは、１以上の整数） 本発明でいう含フツ素化合物を含む塗膜の１例であるポ
リイミド系塗膜の作成法の１例を挙げると以下の通りで
ある。
すなわち、ポリアミド酸溶液に上式のフツ素系化合物を
混合し、その後、基材に塗布し300℃程度に加熱する。
この様にすると、フツ素系化合物を含有するポリイミド
系塗膜を作成出来る。
混合し、その後、基材に塗布し300℃程度に加熱する。
この様にすると、フツ素系化合物を含有するポリイミド
系塗膜を作成出来る。
この様にすると、ポリアミド酸溶液中の上記のフツ素系
化合物のフツ素系のセグメントはポリアミド酸と相溶性
が悪いため、塗膜表面に移動、配向し、塗膜表面層は含
フツ素系のセグメントで被われる。その後、ポリアミド
酸の脱水反応が生じる温度（300℃以上）まで加熱し、
塗膜の硬化を行う。この様にすると、塗膜表面はフツ素
系化合物の含フツ素セグメントで被われて硬化する。し
たがつて潤滑性の良い耐熱性塗膜が形成される。この様
にして本発明のプラスチツクコーテイング軸受を得るこ
とが出来る。
化合物のフツ素系のセグメントはポリアミド酸と相溶性
が悪いため、塗膜表面に移動、配向し、塗膜表面層は含
フツ素系のセグメントで被われる。その後、ポリアミド
酸の脱水反応が生じる温度（300℃以上）まで加熱し、
塗膜の硬化を行う。この様にすると、塗膜表面はフツ素
系化合物の含フツ素セグメントで被われて硬化する。し
たがつて潤滑性の良い耐熱性塗膜が形成される。この様
にして本発明のプラスチツクコーテイング軸受を得るこ
とが出来る。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されない。
本発明はこれら実施例に限定されない。
なお、実施例で使用したフツ素系化合物の構造式と分子
量を、下記表１にまとめて示す。
量を、下記表１にまとめて示す。
また、本発明の実施例に相当するのは、下記表１中の番
号10の化合物である。
号10の化合物である。
実施例１ 一般の構造用鋼材であるSS41を軸受材料とし、摺動部を
トリクロロエチレンで超音波洗浄する。その後、空気中
で380℃で20分空焼きを行う。次に、摺動部をサンドペ
ーパーで表面を均質に鏡面仕上げし、軸受材料（Ｉ）を
作成する。
トリクロロエチレンで超音波洗浄する。その後、空気中
で380℃で20分空焼きを行う。次に、摺動部をサンドペ
ーパーで表面を均質に鏡面仕上げし、軸受材料（Ｉ）を
作成する。
充分に脱水したｐ−フエニレンジアミン54g（0.50モ
ル）をＮ−メチル−２−ピロリドン1000gに完全に溶解
させた後、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物147g（0.50モル）を加える。これらの混合物を
充分にかくはんし、下式に示したポリアミド酸溶液を作
成する。
ル）をＮ−メチル−２−ピロリドン1000gに完全に溶解
させた後、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物147g（0.50モル）を加える。これらの混合物を
充分にかくはんし、下式に示したポリアミド酸溶液を作
成する。
このポリアミド酸溶液に表１のフツ素系化合物を60g加
え均質にかくはんした溶液を作成する。軸受材料（Ｉ）
は良くかくはんした溶液中に浸した後、50℃の清浄な大
気中に２時間放置する。その後、350℃−30分の加熱硬
化を行う。
え均質にかくはんした溶液を作成する。軸受材料（Ｉ）
は良くかくはんした溶液中に浸した後、50℃の清浄な大
気中に２時間放置する。その後、350℃−30分の加熱硬
化を行う。
本発明と、参考例及び比較例の性能を表２に示すが、本
発明（番号10）は高温度で特に優れたプラスチツクコー
テイング軸受であることがわかる。
発明（番号10）は高温度で特に優れたプラスチツクコー
テイング軸受であることがわかる。
実施例２ 実施例１と同様にして軸受材料（Ｉ）を準備する。
充分に脱水した4,4′−ジアミノジフエニルエーテル100
g（0.50モル）をＮ−メチル−２−ピロリドン1000gに完
全に溶解させた後、ピロメリツト酸無水物109g（0.50モ
ル）を加える。これらの混合物を充分にかくはんし、下
式に示したポリアミド酸溶液を作成する。
g（0.50モル）をＮ−メチル−２−ピロリドン1000gに完
全に溶解させた後、ピロメリツト酸無水物109g（0.50モ
ル）を加える。これらの混合物を充分にかくはんし、下
式に示したポリアミド酸溶液を作成する。
このポリアミド酸溶液に表１のフツ素系化合物を60g加
え均質にかくはんした溶液を作成する。軸受材料（Ｉ）
は良くかくはんした溶液中に浸した後、50℃の清浄な大
気中に２時間放置する。その後、350℃−30分の加熱硬
化を行う。
え均質にかくはんした溶液を作成する。軸受材料（Ｉ）
は良くかくはんした溶液中に浸した後、50℃の清浄な大
気中に２時間放置する。その後、350℃−30分の加熱硬
化を行う。
本発明と、参考例及び比較例の性能を表３に示すが、本
発明（番号20）は高温度で特に優れたプラスチツクコー
テイング軸受であることがわかる。
発明（番号20）は高温度で特に優れたプラスチツクコー
テイング軸受であることがわかる。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明のプラスチツクコーテイン
グ軸受は、高真空中の高温度部の潤滑に優れた効果を発
揮する。
グ軸受は、高真空中の高温度部の潤滑に優れた効果を発
揮する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ１０Ｍ 107:38 107:44） Ｃ１０Ｎ 30:08 40:02 50:02
Claims (2)
- 【請求項１】有機塗膜を摺動面とするプラスチックコー
テイング軸受において、該有機塗膜が、下記一般式I: Rf−CH2−（Ｒ）ｍ−Ｘ ・・・〔Ｉ〕 〔式中、Rfは含フツ素ポリオキシアルキル基、Ｒはフエ
ノキシメチル基が結合した炭素数２〜３のオキシアルキ
レン基、ｍは１以上の整数、Ｘは下記式： （ここで、Ｒ′は水素又は炭素数１〜６のアルキル基、
Ｒ″はフエノキシメチル基を示す）で表される極性基を
示す〕で表される化合物を必須の成分として含有するこ
とを特徴とする軸受。 - 【請求項２】該有機塗膜が、分子鎖中にイミド環を含有
する化合物を包含しているものであることを特徴とする
特許請求の範囲第１項記載の軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61021275A JPH0742467B2 (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 | 軸 受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61021275A JPH0742467B2 (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 | 軸 受 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62180116A JPS62180116A (ja) | 1987-08-07 |
| JPH0742467B2 true JPH0742467B2 (ja) | 1995-05-10 |
Family
ID=12050570
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61021275A Expired - Lifetime JPH0742467B2 (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 | 軸 受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0742467B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9849428B2 (en) * | 2015-04-30 | 2017-12-26 | Pall Corporation | Hydrophilically modified fluorinated membrane (VI) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62101696A (ja) * | 1985-10-29 | 1987-05-12 | Hitachi Maxell Ltd | 潤滑剤 |
-
1986
- 1986-02-04 JP JP61021275A patent/JPH0742467B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62180116A (ja) | 1987-08-07 |
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