JPH0741970A - ワークの洗浄方法 - Google Patents

ワークの洗浄方法

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JPH0741970A
JPH0741970A JP5190114A JP19011493A JPH0741970A JP H0741970 A JPH0741970 A JP H0741970A JP 5190114 A JP5190114 A JP 5190114A JP 19011493 A JP19011493 A JP 19011493A JP H0741970 A JPH0741970 A JP H0741970A
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cleaning
oil
water
chamber
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JP5190114A
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Katsuya Fujiwara
克哉 藤原
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の主要な目的は、洗浄液の劣化を防止で
き、しかも水を使って効果的な洗浄を行えるようなワー
ク洗浄方法を提供することにある。 【構成】油焼入れ後の100℃以上の自熱をもつワーク
を温水に浸漬することによってワーク表面に生じる沸騰
によりワーク表面の大部分の油を除去する表面沸騰洗浄
工程と、この表面沸騰洗浄工程後にワークをアルカリ洗
浄液によって洗う脱脂洗浄工程と、脱脂洗浄後にワーク
表面を水洗する仕上げ洗浄工程と、洗浄後のワークを乾
かす乾燥工程とを具備したワーク洗浄方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば熱処理が必要な
エンジン部品のように油焼入れされるワークの洗浄方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばエンジンの駆動系ギヤ類やシャフ
ト類などのような鋼製部品において、浸炭処理の一環と
して油焼入れが行われる場合がある。油焼入れは所定温
度に加熱されたワークを焼入れ油に浸漬するため、焼入
れ後のワーク表面には多量の焼入れ油が付着している。
しかしワーク表面に焼入れ油が付着したままでは都合が
悪いことがあるため、焼入れ後に洗浄工程を実施するこ
とにより、ワーク表面の油を除去している。その場合
に、洗浄効果を高めるために無機系の洗浄剤が使われて
いる。
【0003】例えば図16に示した従来の洗浄方法で
は、油焼入れ工程を実施したのち、アルカリ洗浄工程を
実施している。このアルカリ洗浄工程では、無機系洗浄
剤を含む洗浄液によってワークを洗浄し、更に温水によ
るスプレー洗浄を行うことによって洗浄液を除去し、そ
ののち乾燥工程を経てワークを乾燥させるようにしてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来は油焼入れ後に直
ちにアルカリ洗浄を行っていたため、洗浄液への油の持
ち込み量が多く、多量の油が洗浄液に混入してエマルジ
ョン化するため、洗浄液の処理に手数がかかる。しか
も、アルカリ洗浄を行う際のワーク温度が高い状態にあ
るため(150℃〜160℃)、この熱によって洗浄液
の劣化が早く進むことから、洗浄液の交換や液補充の頻
度が多いなど、ランニングコストが高くつくという問題
があった。また、洗浄液の劣化が早いためワークの洗浄
効果が低下しやすく、ワークの清浄度維持が困難であっ
た。従って本発明の目的は、洗浄液の劣化を防止でき、
しかも水を使って効果的な洗浄を行えるようなワークの
洗浄方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を果たすために
開発された本発明は、油焼入れ後の100℃以上の自熱
をもつワークを水中に浸漬することによってワーク表面
に生じる沸騰によりワーク表面の油を除去する表面沸騰
洗浄工程と、上記表面沸騰洗浄工程後にワークを洗浄液
によって洗う脱脂洗浄工程と、上記脱脂洗浄後にワーク
表面を水洗する仕上げ洗浄工程と、洗浄後のワークを乾
かす乾燥工程とを具備したことを特徴とするワークの洗
浄方法である。
【0006】
【作用】油焼入れ後の高温の自熱をもつワークを、表面
沸騰洗浄工程において温水を満たした槽に浸漬する。こ
うすることにより、ワークの自熱によってワーク表面の
温水が沸騰し、多量の気泡が激しくワーク表面に生じる
ため、そのバブリング効果などによってワーク表面の大
部分の油が落とされるとともに、ワークの温度が脱脂洗
浄工程の洗浄液に適した温度まで下がる。この表面沸騰
洗浄工程に使われる浸漬槽では、槽中にジェット水流や
気泡を発生させることなどにより、更に洗浄効果を高め
ることが可能である。
【0007】この表面沸騰洗浄工程の浸漬槽においてワ
ーク表面から離れた油は浸漬槽の水面に浮くため、油が
含まれた水をオーバーフローなどによって除去してか
ら、ワークを浸漬槽から引上げる。そののち、脱脂洗浄
工程に移り、無機アルカリ系洗浄剤などを用いてワーク
表面が更に脱脂される。このワークは、上述の浸漬槽に
よる冷却で洗浄液に適した温度まで下がっているので、
液の劣化を生じることがなく、しかも高い洗浄効果が発
揮される。この脱脂洗浄後に、温水による仕上げ洗浄が
実施され、更に乾燥工程を経てワークが乾かされる。
【0008】
【実施例】以下に本発明の一実施例について、図1ない
し図15を参照して説明する。図1は洗浄工程のプロセ
スの概略を示している。また、図2ないし図14は、洗
浄工程を実施するための洗浄設備10の一例を示してい
る。図15は、洗浄すべきワークWの一例を示してい
る。洗浄設備10は、このワークWに付着している焼入
れ油を除去するためのものである。
【0009】ワークWの一例は、図15に示すように多
数の歯車部材GをパレットPの上に整然と並べたもので
あり、厳密には歯車部材Gを洗浄する訳であるが、実際
の洗浄プロセスでは歯車部材GとパレットPを一緒に扱
うので、この明細書では、便宜上、パレットPと歯車部
材Gを含めた全体をワークWと称することにする。
【0010】図1において、熱処理工程S0 において油
焼入れが行われたワークWは、熱処理後も100℃以上
の自熱をもっている。この高温ワークWを第1ステップ
(表面沸騰洗浄工程)S1において温水に浸漬すること
により、ワークWの表面に生じる沸騰によってワークW
の表面に付着している油の大部分を除去する。
【0011】そののち第2ステップS2において、ワー
クWに温水を吹付けてワークWの表面を更に洗浄したの
ち、第3ステップ(脱脂工程)S3においてワークWを
アルカリ洗浄槽に漬ける。第4ステップS4では、アル
カリ洗浄槽から取出したワークWにアルカリ洗浄液を吹
付ける。第5ステップ(仕上げ洗浄工程)S5で温水を
ワークWに吹付けたのち、第6ステップS6でワークW
の表面に付着している水滴をエアブローによって吹き飛
ばし、更に第7ステップS7で乾燥を行う。
【0012】図2と図3に示された洗浄設備10は、図
において左側から右側に向ってワークWを間欠的に移送
しながら、上記ステップS1〜S7を順次実施するよう
になっている。すなわち、ワークWの搬送経路に沿っ
て、上記ステップS1を実施するための湯洗浸漬室11
と、ステップS2を実施するための湯洗スプレー室12
と、ステップS3を実施するためのアルカリ浸漬室13
と、ステップS4を実施するためのアルカリスプレー室
14と、ステップS5を実施するための仕上げ湯洗室1
5と、ステップS6を実施するためのエアブロー室16
と、ステップS7を実施するための乾燥室17などが配
置されている。
【0013】図4および図6に示したように、湯洗浸漬
室11は、湯洗浸漬槽20と、上下方向に移動可能な昇
降ユニット21と、この昇降ユニット21を上下させる
昇降駆動機構22などを備えている。浸漬槽20の内部
に、水流発生用の水噴射ノズル25と、気泡発生用のエ
アノズル26などが設けられている。浸漬槽20の上部
は、オーバーフローした水を排水できるようにしてあ
る。この湯洗浸漬室11はカバー28で覆われており、
入口部に扉29が設けられている。扉29は、ワークW
を湯洗浸漬室11に搬入する際に開閉される。
【0014】図9に示されるように、水噴射ノズル25
は、循環ポンプ31によって貯水タンク32から取入れ
た温水を、開閉弁33を経て浸漬槽20の水中に噴出さ
せるようになっている。貯水タンク32に熱交換器35
が設けられている。この熱交換器35は、油焼入れ設備
の油槽の熱を利用して、貯水タンク32の水を60℃〜
80℃前後に保つようにしている。また、エアノズル2
6は、工場エア等のエア源36から送られる圧搾空気
を、開閉弁37を経て浸漬槽20の水中に噴出させるよ
うにしている。浸漬槽20内の水は油水分離器38(図
3に一部を示す)によって浄化される。
【0015】図6等に示されるように、昇降ユニット2
1は、ワークWの下面を支えるための左右一対の断面L
形の水平方向滑りガイド40と、この滑りガイド40を
支える昇降フレーム41と、この昇降フレーム41の上
方に延びる支柱42と、支柱42がまっすぐに昇降動作
できるように支柱42を案内するガイド輪43と、支柱
42の上端部を互いにつなぐ横架材45と、横架材45
の上方に延びるガイドロッド46と、このガイドロッド
46がまっすぐに昇降動作できるようにガイドロッド4
6を案内するガイド輪47などを備えて構成されてい
る。昇降フレーム41に左右一対のレール48が設けら
れている。
【0016】昇降駆動機構22は、カバー28の上面側
に設けられたシリンダ機構50を備えており、図5に示
されるようにシリンダ機構50のロッド51が伸び側に
動いた時に、昇降ユニット21が降下することにより、
昇降ユニット21に乗っているワークWが浸漬槽20に
漬かるようになっている。また、図4に示されるように
シリンダ機構50のロッド51が縮み側に移動した時
に、昇降ユニット21が上昇することにより、ワークW
が浸漬槽20から取出されるようになっている。なお、
扉29の近傍に、滑りガイド40と同じ高さに固定側滑
りガイド53が設けられている。
【0017】一方、湯洗スプレー室12は、昇降可能な
ノズルユニット55を備えている。ノズルユニット55
は、カバー56の上に設けられた昇降駆動用のシリンダ
機構57によって上下方向に動かすことができる。この
ノズルユニット55は、ワークWの上方からワークWを
取囲むようにして降下し、再び上昇するといった動作を
繰返しながら、ノズルユニット55の内面側に設けられ
たノズル58と、その下方の固定ノズル59からワーク
Wに向って温水を噴射するようになっている。図9に示
されるように、ノズル58,59は送水管60とポンプ
61を経て貯水タンク32に接続されており、貯水タン
ク32より取入れた温水をノズル58,59から噴出す
るように構成されている。固定ノズル59は湯洗スプレ
ー室12の底62の近くに設けられている。
【0018】アルカリ浸漬室13は、アルカリ浸漬槽7
0と、昇降ユニット71と、昇降ユニット71を上下動
させるための昇降駆動機構72などを備えている。アル
カリ浸漬槽70の内部に、洗浄液噴射ノズル75と気泡
発生用のエアノズル76(図10参照)などが設けられ
ている。このアルカリ浸漬室13はカバー77で覆われ
ており、入口部に扉79が設けられている。
【0019】図10に示されるように、洗浄液噴射ノズ
ル75は、循環ポンプ81によって貯液タンク82から
取入れた洗浄液を、開閉弁83を経てアルカリ浸漬槽7
0の液中に噴出させるようになっている。貯液タンク8
2に熱交換器85が設けられている。この熱交換器85
は、油焼入れ設備の熱などを利用して貯液タンク82内
の洗浄液を洗浄に適した温度に保つようにしている。エ
アノズル76は、エア源36から送られる圧搾空気を、
開閉弁87を経てアルカリ浸漬槽70の液中に噴出させ
るようにしている。アルカリ浸漬槽70の洗浄液は油水
分離器88(図3に一部を示す)によって浄化される。
【0020】アルカリ浸漬室13の昇降ユニット71
は、ワークWの下面を支えるための左右一対の断面L形
の水平方向滑りガイド90と、滑りガイド90を支える
昇降フレーム91と、この昇降フレーム91の上方に延
びる支柱92と、支柱92の昇降動作を案内するガイド
輪93と、支柱92の上端部を互いにつなぐ横架材95
と、横架材95の上方に延びるガイドロッド96と、こ
のガイドロッド96の昇降動作を案内するガイド輪97
などを備えて構成されている。
【0021】昇降駆動機構72は、カバー77の上面側
に設けられたシリンダ機構100を備えており、図5に
示されるようにシリンダ機構100のロッド101が伸
び側に動いた時に、昇降ユニット71が降下することに
より、昇降ユニット71に乗っているワークWがアルカ
リ浸漬槽70に漬かるようになっている。また、図4に
示されるようにシリンダ機構100のロッド101が縮
み側に移動した時に、昇降ユニット71が上昇すること
により、ワークWがアルカリ浸漬槽70から取出される
ようになっている。
【0022】上述の湯洗浸漬室11から湯洗スプレー室
12およびアルカリ浸漬室13にわたってワーク送り装
置110が設けられており、このワーク送り装置110
によって、ワークWを水平方向に間欠的に移動させるよ
うにしている。ワーク送り装置110の構成は以下の通
りである。
【0023】図7等に示されるように、湯洗スプレー室
12にワークWの下面を支えるための左右一対の断面L
形の水平方向滑りガイド111と、左右一対のレール1
12が設けられている。このレール112に、リトリバ
ー台車114の車輪115が転接しており、リトリバー
台車114がレール112に沿って図4中の左右方向に
移動できるようになっている。
【0024】リトリバー台車114にリトリバー116
が設けられている。このリトリバー116は、図11等
に模式的に示したようにリトリバー台車114に軸11
7によって取付けられており、リトリバー116の先端
部118が斜め上方に突出する位置と、下方に回動降下
する位置とにわたって回動できるようになっている。リ
トリバー116は、外力を与えない自由状態において
は、ねじりばね(図示せず)の弾力とリトリバー116
の自重によって、リトリバー先端部118が斜め上方に
突出する位置まで回動するようになっている。
【0025】リトリバー台車114は、ラックピニオン
等の適宜の駆動機構120によって図示左右方向に往復
駆動されるようになっている。図示例の場合、リトリバ
ー台車114にラック121が設けられており、このラ
ック121に噛合うピニオン122をモータ123によ
って回転させることにより、リトリバー台車114が前
進あるいは後退することができるようになっている。
【0026】たとえば図11に示すように、前から順に
ワークW1 ,W2 ,W3 が並んでいるとする。ここで、
リトリバー台車114が図12に矢印で示すように後方
(図において左方向)に動くと、リトリバー116がワ
ークW1 〜W3 の下面側を滑りながら倒れ、リトリバー
台車114が図13に示す位置まで移動して止まる。図
13に示す位置ではリトリバー先端部118が回動上昇
するため、リトリバー116がワークW1 〜W3 の背面
を押すことのできる態勢になる。
【0027】そののち、リトリバー台車114が1スト
ローク分だけ前進することにより、ワークW2 ,W3 が
リトリバー116によって押されながら所定位置まで前
進するとともに、それまで最前列に位置していたワーク
W1 が、アルカリ浸漬室側のリトリバー台車191によ
って1ストローク分だけ前進させられるため、図14に
示すような状態になる。この時、新たなワークW4 が湯
洗浸漬室11の滑りガイド40の上に送り込まれてく
る。
【0028】図8に示されるように、アルカリスプレー
室14は、カバー139の内側に、垂直軸回りに往復回
転するノズルユニット140を備えている。ノズルユニ
ット140はワークWの両側面と対向するような門形を
なし、回転駆動機構141によって回転させられる。ノ
ズルユニット140の内面側に設けられたノズル145
と、このスプレー室14の底146の近傍に設けられた
固定ノズル147は、図10に示すように送水管150
とポンプ151を経て貯液タンク82に接続されてお
り、貯液タンク82より取入れた洗浄液をノズル14
5,147から噴出するように構成されている。このノ
ズル145には、開閉弁155を介してエア源36が接
続されている。ここで使用された洗浄液は、油水分離器
156(図3に一部を示す)によって浄化される。
【0029】仕上げ湯洗室15も、垂直軸回りに回転す
るノズルユニット160を備えている。ノズルユニット
160はワークWの両側面と対向するような門形をな
し、回転駆動機構161によって回転させられる。ノズ
ルユニット160の内面側に設けられたノズル165
と、この湯洗室15の底166の近傍に設けられた固定
ノズル167は、図示しない送水管を介してポンプ16
4(図3に示す)に接続されており、貯水タンクから送
られる清浄な温水をノズル165,167から噴出する
ように構成されている。
【0030】仕上げ湯洗室15はカバー168で覆われ
ており、その入口部に扉169が設けられている。扉1
69は、ワークWが仕上げ湯洗室15に搬入される際に
開閉される。この湯洗室15で使用された温水は、油水
分離器163(図3に一部を示す)によって浄化され
る。
【0031】エアブロー室16は、昇降可能なノズルユ
ニット170を備えている。このノズルユニット170
は、エアシリンダ等を用いた昇降駆動機構171によっ
て、上下方向に動かすことができる。このノズルユニッ
ト170は、ワークWの上方からワークWを取囲むよう
に降下し再び上昇するといった動作を繰返しながら、ノ
ズルユニット170の内面側に設けられたエアノズル1
72からワークWに向って温風を吹付けるようになって
いる。また、エアブロー室16の底173の近傍に設け
られた固定ノズル174からも温風を吹付ける。このエ
アブロー室16もカバー175で覆われており、入口部
に扉176が設けられている。扉176は、ワークWが
エアブロー室16に搬入される際に開閉される。
【0032】乾燥室17は、チャンバ180の内側に収
容されたワークWに熱風を吹付ける送風装置181を備
えている。この乾燥室17の入口部にも扉182が設け
られている。扉182は、ワークWが乾燥室17に搬入
される際に開閉される。
【0033】上述のアルカリスプレー室14から仕上げ
湯洗室15とエアブロー室16と乾燥室17にわたっ
て、ワーク送り装置190が設けられている。このワー
ク送り装置190は、前述したワーク送り装置110と
同様のリトリバー台車191を備えており、リトリバー
台車191に設けられたリトリバー192によって、ワ
ークWを水平方向に1ストロークずつ間欠的に移動させ
るようにしている。リトリバー台車191は、往復駆動
機構193(図3に一部を示す)のモータによって、図
8中の矢印F方向に上記ストローク分だけ往復駆動され
る。
【0034】次に、上記構成の洗浄設備10を備えた実
施例の作用について説明する。例えば150℃〜160
℃で油焼入れされたワークWは、湯洗浸漬室11に導入
され、昇降ユニット21の滑りガイド40の上に乗せら
れる。そして昇降ユニット21が降下することにより、
ワークWが浸漬槽20に漬け込まれる。浸漬槽20には
60℃〜90℃の温水が収容されており、ワークWの温
度が100℃以上であるため、ワークWの表面において
激しく沸騰してワークWの表面に気泡が発生する。
【0035】しかも浸漬槽20においてエアノズル26
によるバブリング作用と水噴射ノズル25によるジェッ
ト水量による撹拌作用が得られる。このため、ワークW
の表面に付着している油の大部分が落とされる。この湯
洗浸漬槽20においてワークWの表面から離れた油は浸
漬槽20の水面に浮くから、油が含まれた水がオーバー
フローによって除去されてから昇降ユニット21が元の
高さまで上昇することにより、ワークWが浸漬槽20か
ら引上げられる。
【0036】そしてリトリバー台車114が1ストロー
ク分だけ後退し、図13の状態になったのち再び前進す
ることにより、図14に示されるように各ワークWが1
ストローク分だけ前進する。そして次のワークWが浸漬
室11のところに移動してくるとともに、それまで浸漬
室11にあったワークWは湯洗スプレー室12に送られ
る。
【0037】湯洗スプレー室12においては、ノズルユ
ニット55が上下しながら、温水がワークWに吹付けら
れることにより、ワークWの表面の残留油が更に十分に
落とされる。そののち、リトリバー台車114が前記と
同様の往復運動をすることにより、ワークWがアルカリ
浸漬室13に送られる。そしてアルカリ浸漬室13の昇
降ユニット71が降下することにより、ワークWがアル
カリ浸漬槽70に漬け込まれるとともに、ノズル75な
どによる撹拌作用により、ワークWの表面が十分に脱脂
・洗浄される。そののち昇降ユニット71が元の高さま
で上昇する。
【0038】このアルカリ浸漬室13に送られてくるワ
ークWは、湯洗浸漬室11と湯洗スプレー室12におい
てほとんどの油が除去されているので、アルカリ浸漬槽
70に持ち込まれる油の量は微量であり、従って、アル
カリ浸漬槽70内の洗浄液の寿命がきわめて長く、液の
劣化もほとんど生じないので、液替えの必要も従来に比
べると大幅に減少する。
【0039】アルカリ浸漬槽70において洗浄されたワ
ークWは、図8に示されるワーク送り装置190によっ
てアルカリスプレー室14に送られる。そしてノズルユ
ニット140によってアルカリ洗浄液がワークWに向っ
て吹付けられ、ワークWの表面の油分が更に十分に除去
されたのち、このワークWが仕上げ湯洗室15に送られ
る。そしてワークWに温水が吹付けられることにより仕
上げ洗いがなされたのち、エアブロー室16に送られ
る。このエアブロー室16では、ノズル172,174
から温風がワークWに吹付けられ、ワークWの表面から
水滴などが吹き飛ばされる。そして乾燥室17に送られ
たワークWは、適当な温度の乾燥熱風あるいは温風にさ
らされて十分に乾燥する。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、油焼入れ後のワークを
温水浸漬槽においてワークの自熱を利用した表面沸騰洗
浄によって油の大部分を除去したのち、ワーク温度が下
がった状態でアルカリ洗浄液などによる洗浄が実施され
るため、高温による洗浄液の劣化がなく、しかも洗浄液
への油の持ち込み量がきわめて少なくなり、洗浄液の交
換頻度も大幅に減少する。また、洗浄液の油含有量が少
ないため洗浄液の廃液処理が容易である。そして洗浄液
の劣化の度合いが少ないため、ワークの清浄度維持管理
も容易となるなど、大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による洗浄工程のプロセスを
示す工程説明図。
【図2】本発明を実施するための洗浄設備の正面図。
【図3】図2に示された洗浄設備の平面図。
【図4】図2に示された洗浄設備における湯洗浸漬室と
湯洗スプレー室とアルカリ浸漬室を示す断面図。
【図5】図4に示された各室の昇降ユニット等の作動態
様を示す断面図。
【図6】図4中のa−a線に沿う断面図。
【図7】図4中のb−b線に沿う断面図。
【図8】図2に示された洗浄設備におけるアルカリスプ
レー室と仕上げ湯洗室および乾燥室等を示す断面図。
【図9】図2に示された洗浄設備における湯洗浸漬室と
湯洗スプレー室の配管系を示す図。
【図10】図2に示された洗浄設備におけるアルカリ浸
漬室とアルカリスプレー室の配管系を示す図。
【図11】図2に示された洗浄設備におけるワーク送り
装置の概略図。
【図12】図11に示された送り装置のリトリバー台車
の作動態様を示す概略図。
【図13】図11に示された送り装置のリトリバー台車
が後退した状態の概略図。
【図14】図11に示された送り装置のリトリバー台車
が前進した状態の概略図。
【図15】ワークの一例を示す斜視図。
【図16】従来の洗浄工程を示す工程説明図。
【符号の説明】
W…ワーク、10…洗浄設備、11…湯洗浸漬室、12
…湯洗スプレー室、13…アルカリ浸漬室、14…アル
カリスプレー室、15…仕上げ湯洗室、16…エアブロ
ー室、17…温風乾燥室、20…湯洗浸漬槽、70…ア
ルカリ浸漬槽。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油焼入れ後の100℃以上の自熱をもつワ
    ークを水中に浸漬することによってワーク表面に生じる
    沸騰によりワーク表面の油を除去する表面沸騰洗浄工程
    と、上記表面沸騰洗浄工程後にワークを洗浄液によって
    洗う脱脂洗浄工程と、上記脱脂洗浄後にワーク表面を水
    洗する仕上げ洗浄工程と、洗浄後のワークを乾かす乾燥
    工程とを具備したことを特徴とするワークの洗浄方法。
JP5190114A 1993-07-30 1993-07-30 ワークの洗浄方法 Pending JPH0741970A (ja)

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