JPH0741937A - 表面に多数の凹凸を有する鋼板の製造方法 - Google Patents
表面に多数の凹凸を有する鋼板の製造方法Info
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- JPH0741937A JPH0741937A JP5841191A JP5841191A JPH0741937A JP H0741937 A JPH0741937 A JP H0741937A JP 5841191 A JP5841191 A JP 5841191A JP 5841191 A JP5841191 A JP 5841191A JP H0741937 A JPH0741937 A JP H0741937A
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- coating film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 その少なくとも1つの表面上に、その全面に
わたり、多数の不規則な凹凸が形成された、光沢を有す
る鋼板を、経済的に製造する。 【構成】 塗膜の形成された鋼板の、前記塗膜の表面
を、500 〜3,000 Åの厚さの金属またはセラミックス被
膜によって被覆し、次いで、これを、150 〜300 ℃の温
度によって加熱することにより、鋼板の少なくとも1 つ
の表面上に、多数の不規則な凹凸を形成する。
わたり、多数の不規則な凹凸が形成された、光沢を有す
る鋼板を、経済的に製造する。 【構成】 塗膜の形成された鋼板の、前記塗膜の表面
を、500 〜3,000 Åの厚さの金属またはセラミックス被
膜によって被覆し、次いで、これを、150 〜300 ℃の温
度によって加熱することにより、鋼板の少なくとも1 つ
の表面上に、多数の不規則な凹凸を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、その表面上に、光沢
のある多数の不規則な凹凸を有する鋼板の製造方法に関
するものである。
のある多数の不規則な凹凸を有する鋼板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】その少なくとも1つの表面上に、梨地模
様の、多数の不規則な凹凸が形成された鋼板が、各種の
建材その他装飾材として使用されている。鋼板の表面上
に、上述した、多数の不規則な凹凸を形成する方法とし
て、以下に述べる方法が知られている。 鋼板の表面を酸で腐食するか、または、鋼板の表面
に放電加工を施すことによって、鋼板の表面上に多数の
凹凸を形成する。 金属板を、表面に凹凸模様が形成された1対のロー
ル間に通し、圧下を加えることによって、金属板の表面
上に多数の凹凸を形成する(特開昭55-86601) 。 金属板を、表面に凸模様を有する上ロールと、表面
に凹模様を有する下ロールとからなる1対のロール間に
通し、圧下を加えることによって、金属板の表面上に多
数の凹凸模様を形成する。 予め、凹凸模様が形成されたステンレス鋼板の表面
上に、0.1 〜0.5 μm の厚さの金属酸化物からなる下層
を形成し、次いで、前記下層の上に、下層との合計厚さ
が1μm 以下の金属窒化物または金属炭化物からなる上
層を、イオンプレーティング法で形成することにより、
鋼板の表面上に装飾性のある模様を形成する(特開昭63
-307253)。 化成処理の施された鋼板に、エポキシ系樹脂の下塗
り塗料を塗装し、次いで、200 ±5℃の温度で焼き付け
ることによって凹凸模様を形成し、次いで、上塗り塗料
を塗装しそして焼き付け乾燥することにより、装飾性の
ある模様を形成する(特開昭59-123654)。
様の、多数の不規則な凹凸が形成された鋼板が、各種の
建材その他装飾材として使用されている。鋼板の表面上
に、上述した、多数の不規則な凹凸を形成する方法とし
て、以下に述べる方法が知られている。 鋼板の表面を酸で腐食するか、または、鋼板の表面
に放電加工を施すことによって、鋼板の表面上に多数の
凹凸を形成する。 金属板を、表面に凹凸模様が形成された1対のロー
ル間に通し、圧下を加えることによって、金属板の表面
上に多数の凹凸を形成する(特開昭55-86601) 。 金属板を、表面に凸模様を有する上ロールと、表面
に凹模様を有する下ロールとからなる1対のロール間に
通し、圧下を加えることによって、金属板の表面上に多
数の凹凸模様を形成する。 予め、凹凸模様が形成されたステンレス鋼板の表面
上に、0.1 〜0.5 μm の厚さの金属酸化物からなる下層
を形成し、次いで、前記下層の上に、下層との合計厚さ
が1μm 以下の金属窒化物または金属炭化物からなる上
層を、イオンプレーティング法で形成することにより、
鋼板の表面上に装飾性のある模様を形成する(特開昭63
-307253)。 化成処理の施された鋼板に、エポキシ系樹脂の下塗
り塗料を塗装し、次いで、200 ±5℃の温度で焼き付け
ることによって凹凸模様を形成し、次いで、上塗り塗料
を塗装しそして焼き付け乾燥することにより、装飾性の
ある模様を形成する(特開昭59-123654)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法には、次のような問題がある。即ち、上記のよ
うな、酸による腐食加工や放電加工による方法では、製
造コストが上昇する。上記のような、ロール加工によ
る方法では、その圧下力に限度があるために、深い凹凸
模様を形成することができない。上記のような、表面
に凸模様を有する上ロールと、表面に凹模様を有する下
ロールとからなる1対のロールによる方法では、鋼板の
厚さ、および、凹凸模様が限定される。
た方法には、次のような問題がある。即ち、上記のよ
うな、酸による腐食加工や放電加工による方法では、製
造コストが上昇する。上記のような、ロール加工によ
る方法では、その圧下力に限度があるために、深い凹凸
模様を形成することができない。上記のような、表面
に凸模様を有する上ロールと、表面に凹模様を有する下
ロールとからなる1対のロールによる方法では、鋼板の
厚さ、および、凹凸模様が限定される。
【0004】図2は、上記の方法により形成された凹
凸面の模式図である。上記の方法によれば、図2に示
すように、鋼板1の凹凸面1a上に、イオンプレーティン
グ層4が形成される。しかしながら、図2に示すよう
に、鋼板1の凹部上のイオンプレーティング層4aの厚さ
と、凸部上のイオンプレーティング層4bの厚さとは相違
し、被膜の厚さが不均一となる結果、美麗性に欠ける。
凸面の模式図である。上記の方法によれば、図2に示
すように、鋼板1の凹凸面1a上に、イオンプレーティン
グ層4が形成される。しかしながら、図2に示すよう
に、鋼板1の凹部上のイオンプレーティング層4aの厚さ
と、凸部上のイオンプレーティング層4bの厚さとは相違
し、被膜の厚さが不均一となる結果、美麗性に欠ける。
【0005】図3は、上記の方法により形成された凹
凸面の模式図である。上記の方法によれば、図3に示
すように、鋼板1の凹凸面1a上に、上塗り塗料による塗
膜5が形成される。しかしながら、図3に示すように、
鋼板1の凹部上の塗膜5aの厚さと、凸部上の塗膜5bの厚
さとは相違し、塗膜の厚さが不均一となる結果、美麗性
に欠ける。更に凹部上の塗膜5aの厚さが著しく大になる
ため、成形時に塗膜に割れが生じやすく、且つ、加工性
が悪くなる。また、焼き付け温度が200 ±5℃の狭い範
囲に限定されるため、大量生産時に安定した品質を維持
することが困難である。
凸面の模式図である。上記の方法によれば、図3に示
すように、鋼板1の凹凸面1a上に、上塗り塗料による塗
膜5が形成される。しかしながら、図3に示すように、
鋼板1の凹部上の塗膜5aの厚さと、凸部上の塗膜5bの厚
さとは相違し、塗膜の厚さが不均一となる結果、美麗性
に欠ける。更に凹部上の塗膜5aの厚さが著しく大になる
ため、成形時に塗膜に割れが生じやすく、且つ、加工性
が悪くなる。また、焼き付け温度が200 ±5℃の狭い範
囲に限定されるため、大量生産時に安定した品質を維持
することが困難である。
【0006】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、その少なくとも1つの表面上に、その全面に
わたり、梨地模様の多数の不規則な凹凸が形成された、
光沢を有する美麗な鋼板を、経済的に製造することがで
きる方法を提供することにある。
を解決し、その少なくとも1つの表面上に、その全面に
わたり、梨地模様の多数の不規則な凹凸が形成された、
光沢を有する美麗な鋼板を、経済的に製造することがで
きる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段〕本発明者等
は、上述した問題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その
結果、塗膜の形成された鋼板の、前記塗膜の表面を、所
定厚さの金属またはセラミックス被膜によって被覆し、
次いで、このようにして、金属またはセラミックス被膜
によって被覆された鋼板を、所定温度で加熱すれば、鋼
板の少なくとも1つの表面上に、光沢のある多数の不規
則な凹凸を形成することができることを知見した。 【0008】この発明は、上記知見に基づいてなされた
ものであって、この発明の方法は、鋼板の少なくとも1
つの表面上に塗膜を形成し、次いで、前記塗膜の表面
を、500 〜 3,000 Åの範囲内の厚さの金属またはセラ
ミックス被膜によって被覆し、次いで、このようにし
て、金属またはセラミックス被膜によって、塗膜の表面
が被覆された鋼板を、150 〜300 ℃の範囲内の温度によ
って加熱することにより、前記鋼板の少なくとも1つの
表面上に、多数の不規則な凹凸を形成することに特徴を
有するものである。
は、上述した問題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その
結果、塗膜の形成された鋼板の、前記塗膜の表面を、所
定厚さの金属またはセラミックス被膜によって被覆し、
次いで、このようにして、金属またはセラミックス被膜
によって被覆された鋼板を、所定温度で加熱すれば、鋼
板の少なくとも1つの表面上に、光沢のある多数の不規
則な凹凸を形成することができることを知見した。 【0008】この発明は、上記知見に基づいてなされた
ものであって、この発明の方法は、鋼板の少なくとも1
つの表面上に塗膜を形成し、次いで、前記塗膜の表面
を、500 〜 3,000 Åの範囲内の厚さの金属またはセラ
ミックス被膜によって被覆し、次いで、このようにし
て、金属またはセラミックス被膜によって、塗膜の表面
が被覆された鋼板を、150 〜300 ℃の範囲内の温度によ
って加熱することにより、前記鋼板の少なくとも1つの
表面上に、多数の不規則な凹凸を形成することに特徴を
有するものである。
【0009】
【作用】この発明においては、上述したように、鋼板の
少なくとも1つの表面上に、例えばポリエステル系塗料
の塗膜を形成した後、前記塗膜の表面を、500 〜 3,00
0 Åの範囲内の厚さの金属またはセラミックス被膜によ
って被覆し、次いで、このようにして、金属またはセラ
ミックス被膜によって被覆された鋼板を、150 〜300 ℃
の範囲内の温度によって加熱する。
少なくとも1つの表面上に、例えばポリエステル系塗料
の塗膜を形成した後、前記塗膜の表面を、500 〜 3,00
0 Åの範囲内の厚さの金属またはセラミックス被膜によ
って被覆し、次いで、このようにして、金属またはセラ
ミックス被膜によって被覆された鋼板を、150 〜300 ℃
の範囲内の温度によって加熱する。
【0010】一般に、ポリエステル系塗料のガラス転移
点は50〜60℃であり、この温度を超えると、鋼板の表面
上に形成された塗膜は、ゴム状になって、熱により変形
しやすくなる。更に、塗膜の温度が150 ℃を超えると、
塗膜からガスが発生する。発生したガスは、塗膜の表面
を被覆する金属またはセラミックス被膜によって遮られ
る。この結果、ゴム状になった塗膜に、その全面にわた
り凹凸が形成される。かくして、その少なくとも1つの
表面上に、その全面にわたり、梨地模様の、多数の不規
則な凹凸が形成された、光沢を有する美麗な鋼板を製造
することができる。図1は、この発明の方法により形成
された凹凸面の模式図である。図1に示すように、鋼板
1の表面上には、凹凸状の塗膜2が形成され、凹凸状の
塗膜2の表面上には、金属またはセラミックス被膜3が
形成されている。
点は50〜60℃であり、この温度を超えると、鋼板の表面
上に形成された塗膜は、ゴム状になって、熱により変形
しやすくなる。更に、塗膜の温度が150 ℃を超えると、
塗膜からガスが発生する。発生したガスは、塗膜の表面
を被覆する金属またはセラミックス被膜によって遮られ
る。この結果、ゴム状になった塗膜に、その全面にわた
り凹凸が形成される。かくして、その少なくとも1つの
表面上に、その全面にわたり、梨地模様の、多数の不規
則な凹凸が形成された、光沢を有する美麗な鋼板を製造
することができる。図1は、この発明の方法により形成
された凹凸面の模式図である。図1に示すように、鋼板
1の表面上には、凹凸状の塗膜2が形成され、凹凸状の
塗膜2の表面上には、金属またはセラミックス被膜3が
形成されている。
【0011】鋼板の表面上に対する塗膜の形成は、例え
ば、ポリエステル系またはアクリル系の塗料を、公知の
手段によって、鋼板の表面上に塗装することによって行
う。より優れた耐候性を必要とする場合には、弗素樹脂
系またはシリコンポリエステル系の塗料を塗装する。塗
膜の厚さは、10〜40μm の範囲内が好ましい。
ば、ポリエステル系またはアクリル系の塗料を、公知の
手段によって、鋼板の表面上に塗装することによって行
う。より優れた耐候性を必要とする場合には、弗素樹脂
系またはシリコンポリエステル系の塗料を塗装する。塗
膜の厚さは、10〜40μm の範囲内が好ましい。
【0012】塗膜の表面上を被覆する金属被膜として
は、アルミニウム、銅等が、また、セラミックス被膜と
しては、窒化チタン等が好適である。被膜の形成は、イ
オンプレーティング法、真空蒸着法、スパッタリング法
等の乾式メッキ法によって行う。被膜の厚さは、500 〜
3,000 Åの範囲内に限定すべきである。被膜の厚さが
500 Å未満では、凹凸状の塗膜を形成することができな
い。一方、被膜の厚さが3,000 Åを超えると、加熱処理
によって、塗膜の密着性が急激に低下し、塗膜が鋼板か
ら剥離しやすくなる。
は、アルミニウム、銅等が、また、セラミックス被膜と
しては、窒化チタン等が好適である。被膜の形成は、イ
オンプレーティング法、真空蒸着法、スパッタリング法
等の乾式メッキ法によって行う。被膜の厚さは、500 〜
3,000 Åの範囲内に限定すべきである。被膜の厚さが
500 Å未満では、凹凸状の塗膜を形成することができな
い。一方、被膜の厚さが3,000 Åを超えると、加熱処理
によって、塗膜の密着性が急激に低下し、塗膜が鋼板か
ら剥離しやすくなる。
【0013】塗膜の表面が、上述した被膜によって被覆
された鋼板の加熱温度は、150 〜300 ℃の範囲内に限定
すべきである。加熱温度が150 ℃未満では、凹凸状の塗
膜の形成が不十分となる。一方、加熱温度が300 ℃を超
えると、加熱によって、塗膜の密着性が急激に低下し
て、塗膜が鋼板から剥離しやすくなる。加熱時間は、60
〜120 分の範囲内とすることが好ましい。加熱時間が60
分未満では、凹凸状の塗膜の形成が不十分となる。一
方、加熱時間が120 分を超えても、より以上の効果は得
られず、かえって、鋼板が劣化する問題が生ずる。
された鋼板の加熱温度は、150 〜300 ℃の範囲内に限定
すべきである。加熱温度が150 ℃未満では、凹凸状の塗
膜の形成が不十分となる。一方、加熱温度が300 ℃を超
えると、加熱によって、塗膜の密着性が急激に低下し
て、塗膜が鋼板から剥離しやすくなる。加熱時間は、60
〜120 分の範囲内とすることが好ましい。加熱時間が60
分未満では、凹凸状の塗膜の形成が不十分となる。一
方、加熱時間が120 分を超えても、より以上の効果は得
られず、かえって、鋼板が劣化する問題が生ずる。
【0014】この発明の方法によれば、塗膜の表面を、
金属またはセラミックス被膜によって被覆された後に、
加熱処理が施されるものであるから、鋼板の表面上に、
均一な厚さの凹凸状の塗膜を形成することができる。そ
して、凹凸状の塗膜は、上述したように、金属またはセ
ラミックス被膜によって被覆されているので、塗膜に割
れが生ずることはなく、塗膜面に指紋等の汚れが付きに
くい。
金属またはセラミックス被膜によって被覆された後に、
加熱処理が施されるものであるから、鋼板の表面上に、
均一な厚さの凹凸状の塗膜を形成することができる。そ
して、凹凸状の塗膜は、上述したように、金属またはセ
ラミックス被膜によって被覆されているので、塗膜に割
れが生ずることはなく、塗膜面に指紋等の汚れが付きに
くい。
【0015】
【実施例】次に、この発明の方法を、実施例により、比
較例と対比しながら説明する。厚さ0.4mm の冷延鋼板の
表面上に、ポリエステル系塗料を塗布し、25μm の厚さ
の塗膜を形成した。次いで、塗膜の表面を、この発明の
範囲内の、500 〜 3,000 Åの厚さの金属またはセラミ
ックス被膜によって被覆し、次いで、このようにして、
前記塗膜の表面が金属またはセラミックス被膜によって
被覆された鋼板を、この発明の範囲内の、150 〜300 ℃
の温度によって加熱することにより、前記鋼板の少なく
とも1つの表面上に、多数の不規則な凹凸を有する、こ
の発明の供試体(以下、「本発明供試体」という)No.
1〜16を調製した。比較のために、金属またはセラミッ
クス被膜の厚さ、または、加熱温度が、この発明の範囲
外であるほかは、上述した実施例と同様の方法によっ
て、比較用の供試体(以下、「比較用供試体」という)
No. 1〜12を調製した。
較例と対比しながら説明する。厚さ0.4mm の冷延鋼板の
表面上に、ポリエステル系塗料を塗布し、25μm の厚さ
の塗膜を形成した。次いで、塗膜の表面を、この発明の
範囲内の、500 〜 3,000 Åの厚さの金属またはセラミ
ックス被膜によって被覆し、次いで、このようにして、
前記塗膜の表面が金属またはセラミックス被膜によって
被覆された鋼板を、この発明の範囲内の、150 〜300 ℃
の温度によって加熱することにより、前記鋼板の少なく
とも1つの表面上に、多数の不規則な凹凸を有する、こ
の発明の供試体(以下、「本発明供試体」という)No.
1〜16を調製した。比較のために、金属またはセラミッ
クス被膜の厚さ、または、加熱温度が、この発明の範囲
外であるほかは、上述した実施例と同様の方法によっ
て、比較用の供試体(以下、「比較用供試体」という)
No. 1〜12を調製した。
【0016】第1表に、本発明供試体の、被膜の材質お
よびその形成手段、被膜の厚さ、加熱温度および加熱時
間、並びに、供試体の外観性状を示し、そして、第2表
に、比較用供試体の、被膜の材質およびその形成手段、
被膜の厚さ、加熱温度および加熱時間、並びに、供試体
の外観性状を示す。なお、供試体の外観性状は、下記に
よって評価した。 ○ : 表面全面に凹凸発生、 ☆ : 表面の一
部に凹凸発生、★ : 凹凸発生せず、 ×
: 塗膜に剥離が発生。
よびその形成手段、被膜の厚さ、加熱温度および加熱時
間、並びに、供試体の外観性状を示し、そして、第2表
に、比較用供試体の、被膜の材質およびその形成手段、
被膜の厚さ、加熱温度および加熱時間、並びに、供試体
の外観性状を示す。なお、供試体の外観性状は、下記に
よって評価した。 ○ : 表面全面に凹凸発生、 ☆ : 表面の一
部に凹凸発生、★ : 凹凸発生せず、 ×
: 塗膜に剥離が発生。
【0017】
【0018】
【0019】第2表に示すように、被膜の厚さがこの発
明の範囲を外れて薄 比較用供試体No. 1、5および9
は、凹凸が形成されなかった。被膜の厚さがこの発明の
範囲を外れて厚い比較用供試体No. 4、8および12は、
塗膜が鋼板の表面から剥離した。加熱温度がこの発明の
範囲を外れて低い比較用供試体No. 2、6および10は、
鋼板表面の一部にしか凹凸が形成されなかった。加熱温
度がこの発明の範囲を外れて高い比較用供試体No. 3、
7および11は、塗膜が鋼板の表面から剥離した。これに
対して、第1表に示すように、本発明供試体No. 1〜16
は、何れも、鋼板の表面上に、均一な厚さの凹凸状の塗
膜を形成することができた。
明の範囲を外れて薄 比較用供試体No. 1、5および9
は、凹凸が形成されなかった。被膜の厚さがこの発明の
範囲を外れて厚い比較用供試体No. 4、8および12は、
塗膜が鋼板の表面から剥離した。加熱温度がこの発明の
範囲を外れて低い比較用供試体No. 2、6および10は、
鋼板表面の一部にしか凹凸が形成されなかった。加熱温
度がこの発明の範囲を外れて高い比較用供試体No. 3、
7および11は、塗膜が鋼板の表面から剥離した。これに
対して、第1表に示すように、本発明供試体No. 1〜16
は、何れも、鋼板の表面上に、均一な厚さの凹凸状の塗
膜を形成することができた。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
その少なくとも1つの表面上に、その全面にわたり、梨
地模様の、多数の不規則な凹凸が形成された、光沢を有
する美麗な鋼板を、経済的に製造することができる、工
業上有用な効果がもたらされる。
その少なくとも1つの表面上に、その全面にわたり、梨
地模様の、多数の不規則な凹凸が形成された、光沢を有
する美麗な鋼板を、経済的に製造することができる、工
業上有用な効果がもたらされる。
【図1】この発明の方法によって製造された鋼板の、凹
凸面の模式図である。
凸面の模式図である。
【図2】従来の方法によって製造された鋼板の、凹凸面
の模式図である。
の模式図である。
【図3】従来の他の方法によって製造された鋼板の、凹
凸面の模式図である。
凸面の模式図である。
1 鋼板 2 凹凸状の塗膜 3 被膜 4 イオンプレーティング層 5 塗膜
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼板の少なくとも1つの表面上に塗膜を
形成し、次いで、前記塗膜の表面を、500 〜 3,000 Å
の範囲内の厚さの、金属またはセラミックス被膜によっ
て被覆し、次いで、このようにして、塗膜の表面が金属
またはセラミックス被膜によって被覆された鋼板を、15
0 〜300 ℃の範囲内の温度によって加熱することによ
り、前記鋼板の少なくとも1つの表面上に、多数の不規
則な凹凸を形成することを特徴とする、表面に多数の凹
凸を有する鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5841191A JPH0741937A (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | 表面に多数の凹凸を有する鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5841191A JPH0741937A (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | 表面に多数の凹凸を有する鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0741937A true JPH0741937A (ja) | 1995-02-10 |
Family
ID=13083632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5841191A Pending JPH0741937A (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | 表面に多数の凹凸を有する鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0741937A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58193765A (ja) * | 1982-05-08 | 1983-11-11 | Toobi:Kk | 光沢差によつて模様を現出させた物品とその製造方法 |
-
1991
- 1991-02-28 JP JP5841191A patent/JPH0741937A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58193765A (ja) * | 1982-05-08 | 1983-11-11 | Toobi:Kk | 光沢差によつて模様を現出させた物品とその製造方法 |
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