JPH0741828A - 溶鋼の真空精錬方法 - Google Patents
溶鋼の真空精錬方法Info
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- JPH0741828A JPH0741828A JP17569693A JP17569693A JPH0741828A JP H0741828 A JPH0741828 A JP H0741828A JP 17569693 A JP17569693 A JP 17569693A JP 17569693 A JP17569693 A JP 17569693A JP H0741828 A JPH0741828 A JP H0741828A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 真空処理装置内での地金付きを防止すること
ができ、連続して真空処理が可能であり、しかも溶鋼温
度の補償が可能な溶鋼の真空精錬方法を提供すること。 【構成】 溶鋼浴面上に酸素含有ガスを吹き付ける精錬
方法において、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバ
ーナーで溶鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真空精
錬方法、および溶鋼中に酸素含有ガスを吹き込む精錬方
法において、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバー
ナーで溶鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真空精錬
方法。
ができ、連続して真空処理が可能であり、しかも溶鋼温
度の補償が可能な溶鋼の真空精錬方法を提供すること。 【構成】 溶鋼浴面上に酸素含有ガスを吹き付ける精錬
方法において、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバ
ーナーで溶鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真空精
錬方法、および溶鋼中に酸素含有ガスを吹き込む精錬方
法において、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバー
ナーで溶鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真空精錬
方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼の真空精錬方法に
関する。さらに詳しくは、溶鋼の脱チッ素を行なうため
の溶鋼の真空精錬方法に関する。
関する。さらに詳しくは、溶鋼の脱チッ素を行なうため
の溶鋼の真空精錬方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、溶鋼の品質向上のため、溶鋼は、
真空精錬などによって処理されるようになりつつある。
かかる真空精錬の代表的な方法としては、真空槽内に取
鍋内の溶鋼を吸い上げて真空と接触させ、真空精錬を行
なう吸上式真空精錬法(以下、RH法という)が知られ
ており、さらに溶鋼中に酸素ガスを吹き込む真空脱炭処
理方法(以下、RH−OB法という)が提案されている
(鉄と鋼、63(1977)p.2064〜206
9)。
真空精錬などによって処理されるようになりつつある。
かかる真空精錬の代表的な方法としては、真空槽内に取
鍋内の溶鋼を吸い上げて真空と接触させ、真空精錬を行
なう吸上式真空精錬法(以下、RH法という)が知られ
ており、さらに溶鋼中に酸素ガスを吹き込む真空脱炭処
理方法(以下、RH−OB法という)が提案されている
(鉄と鋼、63(1977)p.2064〜206
9)。
【0003】前記RH−OB法を採用したばあいには、
溶鋼の脱炭速度を大きくすれば、溶鋼の脱チッ素速度が
増大するという利点があるが、反面、脱炭処理を行なう
ため、溶鋼のスプラッシュが多くなり、真空槽内の耐火
物の地金付きが多くなるので、つぎの操作(チャージ)
を行なう前に、地金溶解処理という煩雑な操作を行なわ
なければならないという問題がある。
溶鋼の脱炭速度を大きくすれば、溶鋼の脱チッ素速度が
増大するという利点があるが、反面、脱炭処理を行なう
ため、溶鋼のスプラッシュが多くなり、真空槽内の耐火
物の地金付きが多くなるので、つぎの操作(チャージ)
を行なう前に、地金溶解処理という煩雑な操作を行なわ
なければならないという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、地金付きを防止するこ
とができ、連続して真空処理が可能であり、しかも溶鋼
温度の補償が可能な溶鋼の真空精錬方法を提供すること
を目的とするものである。
術に鑑みてなされたものであり、地金付きを防止するこ
とができ、連続して真空処理が可能であり、しかも溶鋼
温度の補償が可能な溶鋼の真空精錬方法を提供すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、溶
鋼浴面上に酸素含有ガスを吹き付ける精錬方法におい
て、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバーナーで溶
鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真空精錬方法、お
よび溶鋼中に酸素含有ガスを吹き込む精錬方法におい
て、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバーナーで溶
鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真空精錬方法に関
する。
鋼浴面上に酸素含有ガスを吹き付ける精錬方法におい
て、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバーナーで溶
鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真空精錬方法、お
よび溶鋼中に酸素含有ガスを吹き込む精錬方法におい
て、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバーナーで溶
鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真空精錬方法に関
する。
【0006】
【作用および実施例】本発明の溶鋼の真空精錬方法にお
いては、溶鋼浴面上に酸素含有ガスを吹き付ける精錬方
法または溶鋼中に酸素含有ガスを吹き込む精錬方法にお
いて、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバーナーで
溶鋼を加熱することを特徴とする。
いては、溶鋼浴面上に酸素含有ガスを吹き付ける精錬方
法または溶鋼中に酸素含有ガスを吹き込む精錬方法にお
いて、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバーナーで
溶鋼を加熱することを特徴とする。
【0007】以下、本発明の溶鋼の真空精錬方法を図面
にもとづいて説明する。
にもとづいて説明する。
【0008】図1および図3は、それぞれ本発明の溶鋼
浴面上に酸素含有ガスを吹き付ける溶鋼の真空精錬方法
の概略説明図である。
浴面上に酸素含有ガスを吹き付ける溶鋼の真空精錬方法
の概略説明図である。
【0009】図1は、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しな
がらバーナーで溶鋼を加熱する際に、ランスを用いて酸
素含有ガスを溶鋼浴面上に吹き付けるばあいの概略説明
図である。
がらバーナーで溶鋼を加熱する際に、ランスを用いて酸
素含有ガスを溶鋼浴面上に吹き付けるばあいの概略説明
図である。
【0010】図1において、取鍋1上には、真空処理装
置2が配置されており、取鍋1内に充填された溶鋼3
は、吸引口4から真空処理装置2内を脱気することによ
り、該真空処理装置2内に導入される。
置2が配置されており、取鍋1内に充填された溶鋼3
は、吸引口4から真空処理装置2内を脱気することによ
り、該真空処理装置2内に導入される。
【0011】真空処理装置2内の圧力は、溶鋼3の精錬
効果を高めるために、10mmHg以下、好ましくは5
mmHg以下、さらに好ましくは1mmHg以下の真空
度となるように調整することが望ましい。
効果を高めるために、10mmHg以下、好ましくは5
mmHg以下、さらに好ましくは1mmHg以下の真空
度となるように調整することが望ましい。
【0012】なお取鍋1および真空処理装置2内の溶鋼
3全体を充分に精錬するために、ガス導入パイプ5を用
いて、たとえばアルゴンガスなどの不活性ガスを浸漬管
6内に吹き込み、ガスリフトポンプの原理で溶鋼3を循
環させることが好ましい。
3全体を充分に精錬するために、ガス導入パイプ5を用
いて、たとえばアルゴンガスなどの不活性ガスを浸漬管
6内に吹き込み、ガスリフトポンプの原理で溶鋼3を循
環させることが好ましい。
【0013】真空処理装置2の上方には、ランス7およ
び炭素源供給パイプ8が設けられており、ランス7に設
けられたバーナーにより、溶鋼3が加熱され、また該ラ
ンス7から酸素含有ガスが溶鋼浴面上に吹き付けられ
る。
び炭素源供給パイプ8が設けられており、ランス7に設
けられたバーナーにより、溶鋼3が加熱され、また該ラ
ンス7から酸素含有ガスが溶鋼浴面上に吹き付けられ
る。
【0014】ランス7には、酸素含有ガス用パイプ9お
よび燃料用パイプ10が設けられている。
よび燃料用パイプ10が設けられている。
【0015】酸素含有ガス用パイプ9から、燃料を燃焼
させるためおよび溶鋼浴面上に酸素を供給するために、
酸素含有ガスがランス7内に導入される。
させるためおよび溶鋼浴面上に酸素を供給するために、
酸素含有ガスがランス7内に導入される。
【0016】酸素含有ガスとしては、酸素ガスをはじ
め、たとえばアルゴンガスなどの不活性ガスを含有した
酸素ガスを用いることができる。
め、たとえばアルゴンガスなどの不活性ガスを含有した
酸素ガスを用いることができる。
【0017】また、燃料用パイプ10からは燃料ガスが
ランス7内に導入され、ランス7の先端に設けられたバ
ーナーから燃焼ゾーンが形成され、該燃焼ゾーンによっ
て溶鋼3が加熱される。
ランス7内に導入され、ランス7の先端に設けられたバ
ーナーから燃焼ゾーンが形成され、該燃焼ゾーンによっ
て溶鋼3が加熱される。
【0018】酸素含有ガスに含有された酸素は、前記し
たように、燃料を燃焼させる際に消費されるので、溶鋼
浴面上に酸素を供給するために、燃料を燃焼させるのに
必要な量以上の酸素をランス7内に供給する必要があ
る。たとえば、燃料としてLNGを用いたばあいには、
メタン1モルに対して酸素2モルが消費されるため、供
給される酸素量を2モルよりも多くする必要がある。溶
鋼浴面上への酸素含有ガスの投射量は、溶鋼中のチッ素
含量などによって異なるので一概には決定することがで
きず、通常目的とする脱チッ素率となるまで投射するこ
とが好ましい。
たように、燃料を燃焼させる際に消費されるので、溶鋼
浴面上に酸素を供給するために、燃料を燃焼させるのに
必要な量以上の酸素をランス7内に供給する必要があ
る。たとえば、燃料としてLNGを用いたばあいには、
メタン1モルに対して酸素2モルが消費されるため、供
給される酸素量を2モルよりも多くする必要がある。溶
鋼浴面上への酸素含有ガスの投射量は、溶鋼中のチッ素
含量などによって異なるので一概には決定することがで
きず、通常目的とする脱チッ素率となるまで投射するこ
とが好ましい。
【0019】なお、溶鋼3の浴面上からランス7の先端
までの距離(以下、ランス高さという)は、とくに限定
がないが、通常2〜6mの範囲内であることが好まし
い。
までの距離(以下、ランス高さという)は、とくに限定
がないが、通常2〜6mの範囲内であることが好まし
い。
【0020】本発明に用いることができるランス7の一
実施態様を図2に示す。
実施態様を図2に示す。
【0021】図2は、本発明に用いることができるラン
ス7の先端部における概略説明図である。
ス7の先端部における概略説明図である。
【0022】図2において、11は燃料ガス導入孔、1
2は酸素含有ガス導入孔、13はバーナーである。図2
では、燃料ガス導入孔11は4カ所設けられたばあいの
例が示されているが、該燃料ガス導入孔11は、たとえ
ば2、3カ所設けられていてもよく、さらに5カ所以上
設けられていてもよい。
2は酸素含有ガス導入孔、13はバーナーである。図2
では、燃料ガス導入孔11は4カ所設けられたばあいの
例が示されているが、該燃料ガス導入孔11は、たとえ
ば2、3カ所設けられていてもよく、さらに5カ所以上
設けられていてもよい。
【0023】なお、図2に示されたランス7において、
スロート径aおよび出口径bは、とくに限定がないが、
通常スロート径aが10〜30mm程度、出口径bが5
0〜90mm程度であればよい。
スロート径aおよび出口径bは、とくに限定がないが、
通常スロート径aが10〜30mm程度、出口径bが5
0〜90mm程度であればよい。
【0024】図1において、真空処理装置2の上方に
は、炭素源供給用パイプ8が設けられており、該炭素源
供給用パイプ8から炭素源が溶鋼3に供給される。
は、炭素源供給用パイプ8が設けられており、該炭素源
供給用パイプ8から炭素源が溶鋼3に供給される。
【0025】前記炭素源の具体例としては、たとえばコ
ークス、石炭、銑鉄などがあげられるが、本発明はかか
る例示のみに限定されるものではない。前記炭素源の平
均粒子径は、通常1〜15mm程度であればよい。
ークス、石炭、銑鉄などがあげられるが、本発明はかか
る例示のみに限定されるものではない。前記炭素源の平
均粒子径は、通常1〜15mm程度であればよい。
【0026】炭素源の添加量は、目的とする脱チッ素
量、最終炭素濃度などによって異なるので一概には決定
することができず、通常目的とするチッ素濃度となるま
で添加することが好ましい。
量、最終炭素濃度などによって異なるので一概には決定
することができず、通常目的とするチッ素濃度となるま
で添加することが好ましい。
【0027】かくして減圧下で溶鋼に炭素源を供給しな
がら、溶鋼浴面上にランスを用いて酸素含有ガスを吹き
付け、バーナーで溶鋼を加熱することにより、溶鋼の脱
チッ素処理を行なうことができる。
がら、溶鋼浴面上にランスを用いて酸素含有ガスを吹き
付け、バーナーで溶鋼を加熱することにより、溶鋼の脱
チッ素処理を行なうことができる。
【0028】図3は、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しな
がらバーナーで溶鋼を加熱する際に、酸素含有ガス吹き
付け用ランスを用いて酸素含有ガスを溶鋼浴面上に吹き
付けるばあいの概略説明図である。
がらバーナーで溶鋼を加熱する際に、酸素含有ガス吹き
付け用ランスを用いて酸素含有ガスを溶鋼浴面上に吹き
付けるばあいの概略説明図である。
【0029】図3と図1とを対比すれば明らかである
が、図3に示される酸素含有ガス吹き付け用ランス14
が用いられていない点を除外すれば、図3に示された構
成は、図1に示された構成と同一となる。
が、図3に示される酸素含有ガス吹き付け用ランス14
が用いられていない点を除外すれば、図3に示された構
成は、図1に示された構成と同一となる。
【0030】図3においては、酸素含有ガス用パイプ9
からは、燃料用パイプ10から導入された燃料ガスを燃
焼するのに必要な量の酸素ガスが導入される。また、酸
素含有ガス吹き付け用ランス14からは、溶鋼3に必要
とされる量の酸素含有ガスが供給される。酸素含有ガス
としては、前記したものと同様のものを用いることがで
き、該酸素含有ガスの投射量は、前記したように、溶鋼
中のチッ素含有量などによって異なるので一概には決定
することができず、通常目的とする脱チッ素量となるま
で投射することが好ましい。
からは、燃料用パイプ10から導入された燃料ガスを燃
焼するのに必要な量の酸素ガスが導入される。また、酸
素含有ガス吹き付け用ランス14からは、溶鋼3に必要
とされる量の酸素含有ガスが供給される。酸素含有ガス
としては、前記したものと同様のものを用いることがで
き、該酸素含有ガスの投射量は、前記したように、溶鋼
中のチッ素含有量などによって異なるので一概には決定
することができず、通常目的とする脱チッ素量となるま
で投射することが好ましい。
【0031】その他の条件は、図1に示された装置を用
いるばあいと同様であればよい。
いるばあいと同様であればよい。
【0032】かくして減圧下で溶鋼浴面上に酸素含有ガ
ス吹き付け用ランスから酸素含有ガスを吹き付け、溶鋼
に炭素源を供給しながら、バーナーで溶鋼を加熱するこ
とにより、溶鋼の脱チッ素処理を行なうことができる。
ス吹き付け用ランスから酸素含有ガスを吹き付け、溶鋼
に炭素源を供給しながら、バーナーで溶鋼を加熱するこ
とにより、溶鋼の脱チッ素処理を行なうことができる。
【0033】図4は、本発明の溶鋼中に酸素含有ガスを
吹き込む溶鋼の真空精錬方法の概略説明図である。
吹き込む溶鋼の真空精錬方法の概略説明図である。
【0034】図4において、真空処理装置2内には、図
1に示された真空処理装置2と同様に、溶鋼3が導入さ
れる。
1に示された真空処理装置2と同様に、溶鋼3が導入さ
れる。
【0035】取鍋1および真空処理装置2内の溶鋼3全
体を充分に精錬させるために、ガス導入パイプ5を用い
て、たとえばアルゴンガスなどの不活性ガスを浸漬管6
内に吹き込み、ガスリフトポンプの原理で溶鋼を循環さ
せることが好ましい。
体を充分に精錬させるために、ガス導入パイプ5を用い
て、たとえばアルゴンガスなどの不活性ガスを浸漬管6
内に吹き込み、ガスリフトポンプの原理で溶鋼を循環さ
せることが好ましい。
【0036】真空処理装置2の上方には、図1に示され
た真空処理装置2と同様に、ランス7および炭素源供給
パイプ8が設けられている。
た真空処理装置2と同様に、ランス7および炭素源供給
パイプ8が設けられている。
【0037】ランス7には、酸素含有ガス用パイプ9お
よび燃料用パイプ10が設けられている。
よび燃料用パイプ10が設けられている。
【0038】酸素含有ガス用パイプ9から、燃料を燃焼
させるために、酸素含有ガスがランス7内に導入され
る。
させるために、酸素含有ガスがランス7内に導入され
る。
【0039】酸素含有ガスとしては、前記したように、
酸素ガスをはじめ、たとえばアルゴンガスなどの不活性
ガスを含有した酸素ガスを用いることができる。
酸素ガスをはじめ、たとえばアルゴンガスなどの不活性
ガスを含有した酸素ガスを用いることができる。
【0040】燃料用パイプ10からは燃料ガスがランス
7内に導入され、ランス7の先端に設けられたバーナー
から燃焼ゾーンが形成され、該燃焼ゾーンによって溶鋼
3が加熱される。
7内に導入され、ランス7の先端に設けられたバーナー
から燃焼ゾーンが形成され、該燃焼ゾーンによって溶鋼
3が加熱される。
【0041】ランス高さは、前記したように、とくに限
定がないが、通常2〜6mmの範囲内であることが好ま
しい。
定がないが、通常2〜6mmの範囲内であることが好ま
しい。
【0042】ランス7としては、たとえば図2に示され
るものを用いることができる。
るものを用いることができる。
【0043】図4において、真空処理装置2の上方に
は、炭素源供給用パイプ8が設けられ、該真空処理装置
2の溶鋼3が充填された部分には、溶鋼3内に酸素吹き
込みを行なうための酸素吹き込みパイプ15が設けられ
ている。
は、炭素源供給用パイプ8が設けられ、該真空処理装置
2の溶鋼3が充填された部分には、溶鋼3内に酸素吹き
込みを行なうための酸素吹き込みパイプ15が設けられ
ている。
【0044】前記炭素源の種類、平均粒子径、添加量な
どは、図1に示された装置を用いるばあいと同様であれ
ばよい。
どは、図1に示された装置を用いるばあいと同様であれ
ばよい。
【0045】真空処理装置2に設けられた酸素吹き込み
パイプ15は、図4に示されるように、該真空処理装置
2の側面の2カ所に設けられていてもよく、また3か所
以上に設けられていてもよい。
パイプ15は、図4に示されるように、該真空処理装置
2の側面の2カ所に設けられていてもよく、また3か所
以上に設けられていてもよい。
【0046】酸素吹き込みパイプ15から溶鋼3内に吹
き込まれる酸素量は、溶鋼3中のチッ素含量などによっ
て異なるので一概には決定することができず、通常目的
とする脱チッ素量となるまで吹き込むことが好ましい。
き込まれる酸素量は、溶鋼3中のチッ素含量などによっ
て異なるので一概には決定することができず、通常目的
とする脱チッ素量となるまで吹き込むことが好ましい。
【0047】かくして減圧下で溶鋼に炭素源を供給しな
がら、溶鋼中に酸素吹き込みパイプから酸素を吹き込
み、バーナーで溶鋼を加熱することにより、溶鋼の脱チ
ッ素処理を行なうことができる。
がら、溶鋼中に酸素吹き込みパイプから酸素を吹き込
み、バーナーで溶鋼を加熱することにより、溶鋼の脱チ
ッ素処理を行なうことができる。
【0048】本発明の溶鋼の真空精錬方法によれば、バ
ーナーにより溶鋼が加熱されるため、溶鋼温度の低下が
抑制され、真空処理装置内の耐火物の表面温度を地金が
付着しない温度以上に維持させることができるので、地
金の付着を防ぐことができ、したがって、従来のように
処理待機中の地金溶解処理という煩雑な操作を不要にす
ることができる。
ーナーにより溶鋼が加熱されるため、溶鋼温度の低下が
抑制され、真空処理装置内の耐火物の表面温度を地金が
付着しない温度以上に維持させることができるので、地
金の付着を防ぐことができ、したがって、従来のように
処理待機中の地金溶解処理という煩雑な操作を不要にす
ることができる。
【0049】また、本発明においては、脱チッ素が行な
われる際には、脱炭が並行して進行するが、処理中に炭
素源が溶鋼中に供給されるので、溶鋼の脱チッ素化をよ
り迅速に行なうことができる。
われる際には、脱炭が並行して進行するが、処理中に炭
素源が溶鋼中に供給されるので、溶鋼の脱チッ素化をよ
り迅速に行なうことができる。
【0050】さらに、本発明においては、処理中に溶鋼
に酸素が補給されるので、その補給速度、すなわち酸素
吹き込み速度でも脱炭速度を制御することができる。ま
た、酸素含有ガスに変更したばあいには、吹き付け界面
の酸素濃度を低下させることが可能であり、脱炭ととも
に進行する脱チッ素反応を制御することができる。
に酸素が補給されるので、その補給速度、すなわち酸素
吹き込み速度でも脱炭速度を制御することができる。ま
た、酸素含有ガスに変更したばあいには、吹き付け界面
の酸素濃度を低下させることが可能であり、脱炭ととも
に進行する脱チッ素反応を制御することができる。
【0051】つぎに、本発明の溶鋼の真空精錬方法を実
施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
【0052】実施例1〜5 転炉にて溶製した溶鋼100トンを使用した。この溶鋼
中に含有されたチッ素濃度は60ppmであり、溶鋼温
度は約1630℃であった。
中に含有されたチッ素濃度は60ppmであり、溶鋼温
度は約1630℃であった。
【0053】この溶鋼を入れた取鍋1を真空処理設備で
あるRHに移動し、溶鋼の脱炭脱チッ素処理を行なっ
た。
あるRHに移動し、溶鋼の脱炭脱チッ素処理を行なっ
た。
【0054】使用したRHの全体構成は3通りであり、
図1の装置(以下、装置Aという)、図3の装置(以
下、装置Bという)または図4の装置(以下、装置Cと
いう)に示される構造を有する。これら装置A〜Cに
は、それぞれ真空処理装置2の頂部の中央から図2に示
された形状を有するランス7が挿入されており、ランス
高さを表1に示すようにそれぞれ調整した。ランス7と
してスロート径aが18mm、出口径bが80mmで燃
焼ガス導入孔が3カ所設けられた形状のものを使用し
た。
図1の装置(以下、装置Aという)、図3の装置(以
下、装置Bという)または図4の装置(以下、装置Cと
いう)に示される構造を有する。これら装置A〜Cに
は、それぞれ真空処理装置2の頂部の中央から図2に示
された形状を有するランス7が挿入されており、ランス
高さを表1に示すようにそれぞれ調整した。ランス7と
してスロート径aが18mm、出口径bが80mmで燃
焼ガス導入孔が3カ所設けられた形状のものを使用し
た。
【0055】真空処理にあたっては、RHの浸漬管6を
取鍋1の溶鋼に浸漬するとともに、浸漬管6から還流用
ガス(アルゴンガス)を吹き込み、併せて真空排気装置
を運転し、溶鋼3を真空処理槽2内で循環させて真空に
さらした。処理の到達真空度は1mmHg以下であっ
た。
取鍋1の溶鋼に浸漬するとともに、浸漬管6から還流用
ガス(アルゴンガス)を吹き込み、併せて真空排気装置
を運転し、溶鋼3を真空処理槽2内で循環させて真空に
さらした。処理の到達真空度は1mmHg以下であっ
た。
【0056】処理開始から1分間経過後に酸素流量25
4Nm3 /hr、LNG流量114Nm3 /hrの条件
でバーナー吹きを行ない、処理開始から2分間経過後に
表1に示す炭素源を徐々に添加すると同時に酸素ガスの
吹き付けまたは吹き込みを表1に示す酸素量で行なっ
た。なお、表1において、装置Bを用いたばあいには、
燃焼に供されなかった酸素量(過剰量)を記載した。
4Nm3 /hr、LNG流量114Nm3 /hrの条件
でバーナー吹きを行ない、処理開始から2分間経過後に
表1に示す炭素源を徐々に添加すると同時に酸素ガスの
吹き付けまたは吹き込みを表1に示す酸素量で行なっ
た。なお、表1において、装置Bを用いたばあいには、
燃焼に供されなかった酸素量(過剰量)を記載した。
【0057】つぎに、処理開始から2分間経過時に炭素
源および酸素ガスの吹き付けまたは吹き込みを停止し、
溶鋼の最終成分調整を行ない、処理開始から30分間経
過時にバーナー吹きおよび真空処理を終了した。
源および酸素ガスの吹き付けまたは吹き込みを停止し、
溶鋼の最終成分調整を行ない、処理開始から30分間経
過時にバーナー吹きおよび真空処理を終了した。
【0058】このようにして脱炭脱チッ素処理が施され
たが、このときの溶鋼の脱チッ素量、脱炭量、真空処理
装置内の地金付き指数および溶鋼の温度低下幅を以下の
方法にしたがって調べた。その結果を表1に示す。
たが、このときの溶鋼の脱チッ素量、脱炭量、真空処理
装置内の地金付き指数および溶鋼の温度低下幅を以下の
方法にしたがって調べた。その結果を表1に示す。
【0059】(イ)脱チッ素量 処理前のチッ素濃度と処理後のチッ素濃度の差を脱チッ
素量とした。
素量とした。
【0060】(ロ)脱炭量 処理前の炭素濃度と処理中の炭素源の投入量を溶鋼の炭
素濃度変化に換算した値の和から処理後の炭素濃度を差
し引いた値を脱炭量とした。
素濃度変化に換算した値の和から処理後の炭素濃度を差
し引いた値を脱炭量とした。
【0061】(ハ)真空処理装置内の地金付き指数 真空処理装置の内径を処理前後で測定し、処理前後で大
差がないばあいを0とし、内径が小さくなっているばあ
いには、付着物の幅(cm)を10で除した値を地金付
き指数とした。したがって、値が大きいほど地金付きが
大きいことになる。
差がないばあいを0とし、内径が小さくなっているばあ
いには、付着物の幅(cm)を10で除した値を地金付
き指数とした。したがって、値が大きいほど地金付きが
大きいことになる。
【0062】(ニ)溶鋼の温度低下幅 処理開始時の溶鋼温度および処理終了時の溶鋼温度をそ
れぞれ通常用いられる白金熱電体プローブによる温度測
定法で実測した。溶鋼の温度低下幅は、この処理前後の
温度差とした。
れぞれ通常用いられる白金熱電体プローブによる温度測
定法で実測した。溶鋼の温度低下幅は、この処理前後の
温度差とした。
【0063】比較例1〜2 実施例5において、バーナー吹きおよび炭素源の供給を
行なわず、溶鋼中に吹き込む酸素量を表1に示すように
変更したほかは、実施例5と同様にして脱炭脱チッ素処
理を行なった。
行なわず、溶鋼中に吹き込む酸素量を表1に示すように
変更したほかは、実施例5と同様にして脱炭脱チッ素処
理を行なった。
【0064】処理後の溶鋼の物性を実施例1〜5と同様
にして調べた。その結果を表1に示す。
にして調べた。その結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1に示された結果から、実施例1〜5の
精錬方法によれば、溶鋼に含まれたチッ素を約75%以
上と大幅に除去することができることがわかる。
精錬方法によれば、溶鋼に含まれたチッ素を約75%以
上と大幅に除去することができることがわかる。
【0067】また、実施例1〜5の精錬方法によれば、
処理中における真空処理装置内の地金付着がほとんどな
く、しかも溶鋼の温度低下幅を小さくすることができる
ことがわかる。
処理中における真空処理装置内の地金付着がほとんどな
く、しかも溶鋼の温度低下幅を小さくすることができる
ことがわかる。
【0068】
【発明の効果】本発明の溶鋼の真空精錬方法によれば、
真空処理装置内での地金付きを防止することができるの
で、従来のように、地金溶解処理という煩雑な操作をな
くすることができ、しかも連続して真空処理を行なうこ
とができるという効果が奏される。
真空処理装置内での地金付きを防止することができるの
で、従来のように、地金溶解処理という煩雑な操作をな
くすることができ、しかも連続して真空処理を行なうこ
とができるという効果が奏される。
【0069】また、本発明の溶鋼の真空精錬方法によれ
ば、脱チッ素率にもすぐれており、処理時間の短縮化を
図ることができる。
ば、脱チッ素率にもすぐれており、処理時間の短縮化を
図ることができる。
【0070】さらに、本発明の溶鋼の真空精錬方法によ
れば、溶鋼の温度補償が可能となり、転炉耐火物の寿命
が延びて製造コストを低減させることができ、しかも電
気炉のばあいには、冷鉄源の溶解を可能にするので、生
産性の向上を図ることができる。
れば、溶鋼の温度補償が可能となり、転炉耐火物の寿命
が延びて製造コストを低減させることができ、しかも電
気炉のばあいには、冷鉄源の溶解を可能にするので、生
産性の向上を図ることができる。
【図1】本発明の溶鋼浴面上に酸素含有ガスを吹き付け
る溶鋼の真空精錬方法の概略説明図である。
る溶鋼の真空精錬方法の概略説明図である。
【図2】本発明の溶鋼の真空精錬方法に用いられるラン
スの先端部における概略断面図である。
スの先端部における概略断面図である。
【図3】本発明の溶鋼浴面上に酸素含有ガスを吹き付け
る溶鋼の真空精錬方法の概略説明図である。
る溶鋼の真空精錬方法の概略説明図である。
【図4】本発明の溶鋼中に酸素含有ガスを吹き込む溶鋼
の真空精錬方法の概略説明図である。
の真空精錬方法の概略説明図である。
3 溶鋼 13 バーナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井口 雅夫 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 福田 和久 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 御福 浩樹 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内
Claims (2)
- 【請求項1】 溶鋼浴面上に酸素含有ガスを吹き付ける
精錬方法において、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しなが
らバーナーで溶鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真
空精錬方法。 - 【請求項2】 溶鋼中に酸素含有ガスを吹き込む精錬方
法において、減圧下で溶鋼に炭素源を供給しながらバー
ナーで溶鋼を加熱することを特徴とする溶鋼の真空精錬
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17569693A JPH0741828A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 溶鋼の真空精錬方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17569693A JPH0741828A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 溶鋼の真空精錬方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0741828A true JPH0741828A (ja) | 1995-02-10 |
Family
ID=16000654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17569693A Pending JPH0741828A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 溶鋼の真空精錬方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0741828A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017075399A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | Jfeスチール株式会社 | 上吹きランス、真空脱ガス装置および真空脱ガス処理方法 |
WO2024038715A1 (ja) * | 2022-08-18 | 2024-02-22 | Jfeスチール株式会社 | 溶鋼の脱窒方法 |
-
1993
- 1993-07-15 JP JP17569693A patent/JPH0741828A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017075399A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | Jfeスチール株式会社 | 上吹きランス、真空脱ガス装置および真空脱ガス処理方法 |
WO2024038715A1 (ja) * | 2022-08-18 | 2024-02-22 | Jfeスチール株式会社 | 溶鋼の脱窒方法 |
TWI842597B (zh) * | 2022-08-18 | 2024-05-11 | 日商杰富意鋼鐵股份有限公司 | 熔鋼之脫氮方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021022 |