JPH0741761U - 移動体ガイド軸の固定構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＣＤプレーヤにおけるピックアップの移動を
ガイドするガイド軸の固定構造において、シャーシ基板
の強度を低下させることなくガイド軸固定が行なえるよ
うにする。 【構成】 ガイド軸４の端部を、シャーシ基板に切り起
こした舌片５と、シャーシ基板に螺着したタッピングビ
ス８とによって両側から挟持した状態で、タッピングビ
ス頭部８Ａにより押えて固定すると共に、螺着されたタ
ッピングビス８の頭部８Ａを下方から支え突起７によっ
て支え構造において、支え突起７をビス取り付け穴６か
らガイド軸４とは反対側に切り起こして形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、移動体の移動方向のガイドを司るガイド軸の両端部が、シャーシ基 板に切り起こした舌片と、シャーシ基板に螺着したビスとによって両側から挟持 された状態で、ビス頭部によりシャーシ基板側に押さえこまれている移動体ガイ ド軸の固定構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

たとえばＣＤプレーヤにおいては図３に示すように、コンパクトディスク装填 部において、シャーシ基板Ａの上にモータＢによって回転されるターンテーブル Ｃを設けて、このターンテーブルＣの上にコンパクトディスクＤをセットした状 態で上記コンパクトディスク装填部を開閉する蓋Ｅを閉じたときに該蓋Ｅに設け られているディスク押え板ＦがコンパクトディスクＤを押え、この状態で再生モ ードでモータＢを回転させると、ピックアップＧがコンパクトディスク半径方向 に移動し、コンパクトディスクＤの記録トラックを走査するように構成されてい る。

【０００３】 そのため、上記ＣＤプレーヤにおいては、上記シャーシ基板Ａの上に一対の平 行なガイド軸Ｈを固定し、かつこれに上記のピックアップＧを嵌合させ、これら のガイド軸ＨによってピックアップＧの移動をガイドすることになるが、その場 合、これらのガイド軸Ｈのシャーシ基板Ａに対する固定は図４に示すように、ガ イド軸Ｈの端部の片側においてシャーシ基板Ａに舌片Ｉを切り起こし、他方側に おいてはシャーシ基板ＡにタッピングビスＪを螺着し、これらの舌片Ｉとタッピ ングビスＪとによってガイド軸Ｈを両側から挟持した状態でビス頭部Ｋによって ガイド軸Ｈをシャーシ基板Ａ側に押えこんでいた。

【０００４】 ところで、上記のようなガイド軸固定構造においては、タッピングビスＪをシ ャーシ基板Ａに形成したビス取り付け穴Ｌにねじ込んでいったとき、このタッピ ングビスＪの頭部Ｋの片側のみがガイド軸Ｈに接するため、その抵抗によってタ ッピングビスＪの傾きを生じて上記の固定が不完全になるので、通常は図４に示 すように、ビス取り付け穴Ｌを挟んでガイド軸Ｈ側とは反対側に支え突起Ｍを切 り起こし、この支え突起Ｍによりビス頭部Ｋを下方から支え、上記の傾き発生を 阻止するようにしている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、支え突起Ｍがビス取り付け穴Ｌとは別個に切り起こし形成されており 、かつまた支え突起形成部位とビス取り付け穴形成部位とが接近する位置にある ため、これらの部分におけるシャーシ基板Ａの強度が低下する傾向にあり、シャ ーシ基板Ａの必要強度を維持するため該基板全体を小型化することが困難となる 問題があった。

【０００６】 そこで本考案は、必要強度を維持しながらシャーシ基板のコンパクト化を図る ことが可能な移動体ガイド軸の固定構造の提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

すなわち本考案は、移動体の移動方向のガイドを司るガイド軸の端部が、シャ ーシ基板に切り起こした舌片と、シャーシ基板に螺着したビスとによって両側か ら挟持された状態で、ビス頭部によりシャーシ基板側に押さえこまれている移動 体ガイド軸の固定構造であって、螺着状態にある上記ビスの頭部を下から支える 支え突起が、当該ビスを螺着するためにシャーシ基板に設けられているビス取り 付け穴から上記ガイド軸とは反対側に切り起こし形成されていることを特徴とす る。

【０００８】 上記の構成によれば、支え突起がビス取り付け穴から切り起こされているので 、ビス取り付け穴をあける際にこの穴となるシャーシ基板部分を利用して支え突 起を形成でき、シャーシ基板にビス取り付け穴とは別個に支え突起形成用の穴を 設ける必要がなくなり、その分シャーシ基板の強度低下を防止できる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。

【００１０】 図１はＣＤプレーヤにおけるシャーシ基板１を示し、該シャーシ基板１の上に ターンテーブル２が図示しないモータによって図３の従来構造と同様に回転可能 に装備され、このターンテーブル２にセットされたコンパクトディスクの記録ト ラックをピックアップ３が摺動自在に走査するように構成される。また、上記シ ャーシ基板１にはターンテーブル２の両側に平行に位置する２本のガイド軸４， ４が固定されて、これらのガイド軸４，４にわたって上記のピックアップ３が摺 動自在に嵌合され、これらのガイド軸４，４によってピックアップ３のターンテ ーブル２ないしコンパクトディスクの半径方向への移動がガイドされる。

【００１１】 その場合、上記各ガイド軸４，４のシャーシ基板１に対する固定は図２に示す ように、ガイド軸４の端部の片側においてシャーシ基板１に舌片５を切り起こし て、この舌片５にガイド軸４の片側を当て付けて支持させ、かつガイド軸４の反 対側においてシャーシ基板１にビス取り付け穴６をあけると共に、このビス取り 付け穴６の開設時に該穴６からガイド軸４とは反対側に支え突起７を切り起こし 、上記ビス取り付け穴６にタッピングビス８を螺着し、上記の舌片５とこのタッ ピングビス８によってガイド軸４を挟み付け、かつビス頭部８Ａによってガイド 軸４を押えこみ、かつまた該ビス頭部８Ａをガイド軸４とは反対側において上記 の支え突起７によって下方から支えるようになされている。

【００１２】 これによれば、ガイド軸４をタッピングビス８で押えこんだ際の当該タッピン グビス８の傾きが支え突起７によって阻止されることになるが、本考案では支え 突起７を上記のようにビス取り付け穴６からガイド軸４とは反対側に切り起こし て形成しているため、ビス取り付け穴６をあける際にこの穴となるシャーシ基板 部分を利用して支え突起７を形成できることになって、支え突起７を形成するた めに専用の穴をシャーシ基板１にあける必要がなくなり、その分シャーシ基板１ の強度低下を防ぐことができるから、必要強度を維持しながらシャーシ基板１の 小型化を図ることが可能となる。

【００１３】 なお、以上の実施例はＣＤプレーヤにおけるガイド軸４の固定構造を説明した が、ＣＤプレーヤに限定することなく広い範囲のガイド軸の固定に本考案は適用 できる。

【００１４】

【考案の効果】

以上の記載によって明らかなように、本考案によれば、支え突起がビス取り付 け穴からガイド軸とは反対側に切り起こして形成されているので、シャーシ基板 にビス取り付け穴とは別個に支え突起形成用の穴を設ける必要がなくなり、その 分シャーシ基板の強度低下を防止できるから、シャーシ基板の必要強度を維持し つつ当該シャーシ基板の小型化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例にかかるシャーシ基板の平
面図。

【図２】 上記シャーシ基板におけるガイド軸固定部
分の斜視図。

【図３】 従来例におけるシャーシ基板の使用状態の
説明図。

【図４】 上記従来例におけるガイド軸固定部分の斜
視図。

【符号の説明】

１ シャーシ基板 ３ ピックアップ ４ ガイド軸 ５ 舌片 ６ ビス取り付け穴 ７ 支え突起 ８ タッピングビス

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動体の移動方向のガイドを司るガイド
   軸の端部が、シャーシ基板に切り起こした舌片と、シャ
   ーシ基板に螺着したビスとによって両側から挟持された
   状態で、ビス頭部によりシャーシ基板側に押さえこまれ
   ている移動体ガイド軸の固定構造であって、螺着状態に
   ある上記ビスの頭部を下から支える支え突起が、当該ビ
   スを螺着するためにシャーシ基板に設けられているビス
   取り付け穴から上記ガイド軸とは反対側に切り起こし形
   成されていることを特徴とする移動体ガイド軸の固定構
   造。