JPH0741592A - 発泡体の製造方法 - Google Patents

発泡体の製造方法

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JPH0741592A
JPH0741592A JP18976893A JP18976893A JPH0741592A JP H0741592 A JPH0741592 A JP H0741592A JP 18976893 A JP18976893 A JP 18976893A JP 18976893 A JP18976893 A JP 18976893A JP H0741592 A JPH0741592 A JP H0741592A
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foam
weight
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pressure
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Osamu Takagi
脩 高木
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発泡倍率が高く、均一な気泡を有する発泡体
とすることができ、本発明は上記従来の問題点を解消
し、廃棄処理上の問題やフロンガスによる環境悪化のお
それもなく、発泡倍率が高く、均一な気泡を有する発泡
体を得ることができる発泡体の製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 セルロース繊維100重量部、動植物性糊料
30重量部、水300重量部、界面活性剤1重量部とを
混合してなる組成物に高温高圧下で炭酸ガスを含浸した
後、圧力を低下させることにより発泡させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は廃棄処理が容易であり、
公害のおそれのない発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチ
レン等の合成樹脂発泡体が各分野において多量に使われ
ている。しかし、これらは燃焼温度が高いので廃棄物を
焼却処理すると焼却炉を傷めるという問題がある。その
ため、合成樹脂にパルプや木材繊維を混合して発泡体と
し、燃焼熱を下げる技術が知られている。
【0003】例えば、特開昭55−23109号公報に
は、ウレタンフォーム100重量部にパルプ屑または木
材繊維10〜300重量部を分散させた包装材が開示さ
れており、特開平3−269025号公報には、パルプ
カスに発泡性樹脂を混合し、型内で加熱により発泡させ
る断熱材が開示されている。また、特公昭52−191
52号公報には、古紙を粉末糊料と発泡剤の混合水に浸
し、攪拌混合して水を絞った後、古紙の繊維が交差する
部分に糊料を付着させ、高周波加熱して発泡体を得る方
法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭55−23
109号公報及び特開平3−269025号公報記載の
ものでは、パルプ等を多量に混ぜると発泡性能が低下す
るのでその混合量には限度があり、発泡倍率の高い発泡
体は得られない。これらの発泡体は実質的にプラスチッ
クからなり、腐らないので土中に埋設したり焼却するこ
とは環境上好ましくない。
【0005】また、特公昭52−19152号公報記載
の方法によると、糊料を含む水を絞るので繊維と繊維と
の間には僅かの水と糊料が存在するだけであり、発泡剤
から発生するガスは繊維間から外へ逸散し、高倍率の発
泡体は得られず、気泡の大きさが不均一なものしか得ら
れない。
【0006】一方、ウレタン発泡体等のプラスチック発
泡体を製造する際に用いられているフロンガスは、オゾ
ン層破壊の危険があり使用が廃止される傾向がある。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解消し、廃棄
処理上の問題やフロンガスによる環境悪化のおそれもな
く、発泡倍率が高く、均一な気泡を有する発泡体を得る
ことができる発泡体の製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明発
泡体の製造方法は、セルロース繊維100重量部、動植
物性糊料10〜100重量部、水100〜1000重量
部及び界面活性剤0.1〜20重量部よりなる組成物に
高温高圧下で無機ガスを含浸した後、圧力を低下させる
ことにより発泡することを特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の本発明発泡体の製造方法
は、セルロース繊維100重量部、固形分濃度が20〜
80重量%の合成樹脂エマルジョンもしくはゴムラテッ
クス50〜200重量部、水100〜400重量部及び
界面活性剤0.1〜20重量部よりなる組成物に高温高
圧下で無機ガスを含浸した後、圧力を低下させることに
より発泡することを特徴とするものである。
【0010】又、請求項3記載の本発明発泡体の製造方
法は、請求項1又は2記載の組成物を粒状に成形して得
られた粒状物の表面に0.8g/cm2 以上の無機質粉
末を付着させ、次いで高温高圧下で無機ガスを含浸した
後、圧力を低下させることにより発泡することを特徴と
するものである。
【0011】以下に本発明の詳細を説明する。本発明発
泡体の製造方法の第1の特徴は、高温高圧下で上記組成
物に含浸された無機ガスが低圧下におかれて膨張する際
に、水と界面活性剤によって繊維間に形成される膜によ
り、組成物外への逸散が防止されるので高倍率に発泡さ
れ、更に界面活性剤の作用により均一な大きさの気泡を
有する発泡体が得られることである。
【0012】第2の特徴は、上記の発泡条件となるよう
に水の量が調整されていることである。使用される水の
量は、セルロース繊維100重量部に対し100重量部
以上であり、請求項1記載の発泡体の製造方法において
は1000重量部以下、請求項2記載の発泡体の製造方
法においては400重量部以下である。
【0013】水の量が100重量部未満であると、セル
ロース繊維と動植物性糊料又は合成樹脂エマルジョンも
しくはゴムラテックスが充分湿潤しないので良好な発泡
が行われない。水の量が上記の範囲を超えて多くなる
と、一旦発泡しても固化する前に気泡が収縮してしまう
ので高倍率の発泡体が得られない。
【0014】水の量が上記の範囲に調節された場合に
は、無機ガスの膨張に伴い水と界面活性剤による膜が形
成されて無機ガスを囲んで逸散を防止する。又、生成さ
れた気泡が収縮することもない。更に、水が蒸発して組
成物の粘度が高くなり、発生した気泡は発泡組織内に保
持される。更に加熱すると水分が少なくなり、動植物性
糊料又は合成樹脂エマルジョンもしくはゴムラテックス
が繊維の交差部分を取り巻いて繊維同士が強固に接着さ
れるとともに、繊維は発泡状態のまゝ固定される。
【0015】本発明におけるセルロース繊維とは、木
材、竹、藁、綿などをグランド法、亜硫酸法、クラフト
法、ケミカル法等のパルプ製造法により得られたパルプ
及びその際生じるパルプ屑、並びに新聞紙や段ボール紙
などの古紙を指し、これらは単独もしくは混合されて用
いられる。又、使用目的により他の繊維が混合されても
よい。
【0016】パルプはビーター、ジョルダン、パルパ
ー、リフィナー等の機械により叩解した後、古紙は予め
水と混合した後、又は水と本発明組成物の他の成分と一
緒にミキシングロール、ニーダー、混練用押出機、攪拌
機、或いは叩解機等で均一に混合して用いる。
【0017】本発明で用いる無機ガスとしては、空気、
窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等が
挙げられる。特に炭酸ガスは水への溶解度が高いので好
ましい。無機ガスの使用量はセルロース繊維100重量
部に対して1〜40重量部が好ましい。
【0018】本発明で用いる界面活性剤は水溶性のもの
である。例えば、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、アルキルアリル硫酸エステル塩等の陰イオン性界
面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソルビタン脂
肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、アルキルアミ
ン塩、第4級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤
等が挙げられる。
【0019】界面活性剤の使用量は、セルロース繊維1
00重量部に対し0.1〜20重量部である。0.1重
量部未満ではセルロース繊維間に形成される膜の強度が
弱く破れ易いので高倍率の発泡体が得られない。20重
量部を超える量を使用してもその効果は増加しないばか
りか、動植物性糊料又は合成樹脂エマルジョンもしくは
ゴムラテックスによるセルロース繊維同士の接着を阻害
する場合がある。
【0020】請求項1記載の発泡体の製造方法に使用さ
れる動植物性糊料には、例えば、澱粉、小麦粉、米粉、
アルギン酸塩、膠、ゼラチン、セルロース誘導体等があ
る。冷水で糊化するものも、また、冷水では糊化しない
が温水で糊化するものも使用できる。動植物性糊料の使
用量は、セルロース繊維100重量部に対し10〜10
0重量部である。10重量部未満ではセルロース繊維同
士の接着力が不充分となり、乾燥された発泡体は粉化し
易い。100重量部を超えると発泡倍率が低下する。
【0021】請求項1記載の方法により発泡体を製造す
るには、上記組成物に高温高圧下で無機ガスを含浸させ
る。含浸の方法としては、例えば、耐圧容器に上記組成
物を入れて高温にし、そこで高圧の無機ガスと接触させ
る方法、押出機内に上記組成物を入れ、高温で混練しな
がら押出機シリンダーの途中から無機ガスを圧入する方
法などがある。
【0022】このときの温度は60℃未満では発泡時に
水が蒸発し難く、一旦発泡しても気泡が収縮する。又、
200℃を超えるとセルロース繊維が劣化するおそれが
あるので、60〜200℃の範囲が好ましい。又、圧力
は含浸させる無機ガスの種類や含浸量により異なるが通
常3〜300kg/cm2 が好ましい。無機ガスを含浸
した組成物は耐圧容器内の圧力を減じるか、または押出
機から低圧域へ押し出すことによって発泡する。
【0023】請求項2記載の発泡性組成物に使用される
合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリエチレン、ポリアクリル酸エステル、エチレン
酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン等のエマルジョンがあり、固形分が20〜80重量
%のものに限定される。ゴムラテックスとしては、スチ
レンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴ
ム、イソプレンゴム、天然ゴム等のラテックスがある。
その固形分は20〜80%のものに限定される。
【0024】合成樹脂エマルジョンもしくはゴムラテッ
クスの使用量は、セルロース繊維100重量部に対し5
0〜200重量部である。50重量部未満ではセルロー
ス繊維同士の接着力が不充分で、乾燥された発泡体は粉
化し易い。200重量部を超えると発泡倍率が低下す
る。
【0025】請求項2記載の方法により発泡体を製造す
るには、組成物の配合量を前記のとおりとする以外は請
求項1と同様にして行われる。
【0026】請求項1及び2記載の方法で使用する組成
物には必要に応じて充填剤、着色剤、難燃剤、防虫剤、
撥水剤、防鼠剤、防黴剤など、通常は紙に添加される添
加剤を併用してもよい。
【0027】そこで、請求項3記載の発泡体の製造方法
では組成物を粒状物とし、該粒状物表面に無機質粉末を
付着することにより粒状物に流動性を付与し、型の形状
に沿って供給し、発泡終了前に型内で発泡圧力により粒
状物同士を圧接して接着せしめ、発泡成形体とするもの
である。
【0028】請求項3記載の発泡体の製造方法に用いる
無機質粉末は、粒状物とした発泡性組成物の流動性を付
与させるためのものであって、例えば、タルク、炭酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、ゼオライト等が挙げら
れ、その平均粒径は100μm以下であることが好まし
い。
【0029】無機質粉末の使用量は、発泡性組成物の粒
状物表面の接着性、大きさ、形状により異なるが、該粒
状物の単位表面積当たり0.8g/cm2 以上が必要で
あり、好ましくは3g/cm2 以下である。0.8g/
cm2 未満では該粒状物同士が接着して粒状物のままで
発泡することはできない。3g/cm2 を超えると発泡
後の粒状物同士を接着させることは困難である。
【0030】
【作用】本発明による発泡体の製造方法によると、水と
界面活性剤によって繊維間に形成される膜により、組成
物中に含浸され低圧下で膨張するガスの逸散が防止され
るので、高倍率に発泡され、更に界面活性剤の作用によ
り均一な大きさの気泡が形成される。
【0031】請求項1記載の発泡性組成物では、水の量
がセルロース繊維100重量部に対し100重量部以
上、1000重量部以下であり、請求項2記載の発泡性
組成物では100重量部以上、400重量部以下である
から、組成物中に含浸された高圧の無機ガスは低圧下で
充分に膨張し、それによって形成された気泡は収縮する
ことなく発泡構造を維持したまゝ、水が蒸発して組成物
の粘度が高くなり、更に加熱すると水分が少なくなって
動植物性糊料又は合成樹脂エマルジョンもしくはゴムラ
テックスが繊維の交差部分を取り巻いて繊維同士を強固
に接着し、繊維を発泡状態で固定する。
【0032】請求項3記載の発泡体の製造方法では、上
記発泡性組成物からなる粒状物表面に0.8g/cm2
以上の無機質粉末を付着することにより粒状物に流動性
を付与しながら充分に発泡させるので、高倍率で均一な
発泡構造の発泡体が得られる。
【0033】
【実施例】
(実施例1〜6)セルロース繊維として新聞紙の古紙、
動植物性糊料としてアルファー化澱粉(松谷化学社製
商品名:サイザリンP)、水、界面活性剤としてラウリ
ル硫酸アンモニウムを表1に示す割合で用いた。各々の
配合物をらいかい機で均一に混練して得た発泡性組成物
を50mm二軸押出機に供給して120℃に加熱し、押
出機シリンダーの途中から炭酸ガスを60kg/cm2
の圧力で圧入することにより組成物中に含浸し、押出機
先端に取り付けた直径5mmの口金から常温常圧下に押
出して発泡させた。続いて100℃の空気中で20分間
乾燥させた。得られた発泡体の密度、平均気泡径及び気
泡の均一性を表1に示す。
【0034】(比較例1〜6)実施例1〜6で用いたも
のと同じ材料を使用し、表1に示す配合とした以外は実
施例1〜6と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体
の密度、平均気泡径及び気泡の均一性を表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表1及び表2から判るように、実施例1〜
6のものはいずれも充分に発泡されているので発泡体の
密度が小さく、気泡の大きさが均一で、繊維同士の接着
が良好である。一方、比較例1〜6のものはいずれかの
成分の量が本発明の範囲から外れているので、充分に発
泡されないか、気泡が不均一である。又は繊維間の接着
が不十分である。
【0038】(実施例7〜15)セルロース繊維として
クラフトパルプ100重量部、動植物性糊料としてアル
ギン酸ナトリウム50重量部、水300重量部、界面活
性剤としてラウリル硫酸アンモニウム1重量部をらいか
い機で均一に混練した発泡性組成物を直径約3mmの粒
状にプレス成形し、その表面に平均粒径50μmのタル
ク粉末、平均粒径20μmの炭酸カルシウム、平均粒径
6μmのアルミナをそれぞれ表3に示す量で付着させ
た。
【0039】該粒状物を耐圧容器に入れ、温度90℃、
圧力40kg/cm2 で炭酸ガスを圧入し、4時間放置
して炭酸ガスを含浸させた後、該耐圧容器内の圧力を大
気圧まで減ずることにより粒状の発泡体を得た。
【0040】二次成形として、該粒状発泡体に5%アル
ギン酸ナトリウム水溶液をスプレー塗布し、5cm×5
cm、深さ5cmのポリプロピレン製の容器に満たし、
直径1mmの孔を多数設けたポリプロピレン製の蓋をし
て、出力1kwの調理用電子レンジで5分間加熱し、乾
燥させるとともに粒状発泡体同士を接着させ、該容器の
形状に成形した。粒状物の発泡状態、二次成形性、二次
成形物の見かけ密度を調べた結果を表3に示す。
【0041】(比較例7〜10)実施例7〜15で用い
たものと同じ材料を使用し、無機質粉末の付着量を表3
に示す量とした以外は実施例7〜15と同様にして粒状
物を発泡させた。粒状物の発泡状態を調べた結果を表3
に示す。
【0042】
【表3】
【0043】表3から判るように、実施例7〜15のも
のはいずれも粒状物が均一に発泡され、二次成形におい
て粒子同士は完全に接着して容器内部の形状どおりに成
形されている。一方、比較例7〜10のものは粒状物表
面に付着される無機質粉末量が本発明の範囲から外れて
いるので、耐圧容器内部で充分に発泡する前に粒状物同
士が接着し、粒状体のまま発泡することができず、二次
成形することもできなかった。
【0044】(実施例16〜21)セルロース繊維とし
て新聞紙の古紙、合成樹脂エマルジョンとしてエチレン
酢酸ビニル共重合体のエマルジョン(住友化学社製 商
品名:スミカフレックス753,固形分50%)、水、
界面活性剤としてラウリル硫酸アンモニウムを表4に示
す配合で用いた。各々の配合物をらいかい機で均一に混
練した発泡性組成物を50mm二軸押出機に供給して1
20℃に加熱し、押出機シリンダーの途中から炭酸ガス
を60kg/cm2 の圧力で圧入することにより組成物
中に含浸し、押出機先端に取り付けた直径5mmの口金
から常温常圧下に押出して発泡させた。続いて100℃
の空気中で20分間乾燥させた。得られた発泡体の密
度、平均気泡径及び気泡の均一性を表4に示す。
【0045】(比較例11〜16)実施例16〜21で
用いたものと同じ材料を使用し、表5に示す配合とした
以外は実施例16〜21と同様にして発泡性組成物を作
製して発泡体を得た。得られた発泡体の密度、平均気泡
径及び気泡の均一性を表5に示す。
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】表4及び表5から判るように、本発明によ
る実施例16〜21のものはいずれも充分に発泡されて
いるので発泡体の密度が小さく、気泡の大きさが均一
で、繊維同士の接着が良好である。一方、比較例11〜
16のものはいずれかの成分の量が本発明の範囲から外
れているので、充分に発泡されないか、気泡が不均一で
ある。又は繊維同士の接着不充分でくずれ易い。
【0049】(実施例22〜30)セルロース繊維とし
てクラフトパルプ100重量部、ゴムラテックスとして
スチレンブタジエンゴムラテックス(ファイアーストー
ン社製 商品名:FR−S2000,固形分40%)1
00重量部、水300重量部、界面活性剤としてラウリ
ル硫酸アンモニウム1重量部をらいかい機で均一に混練
して発泡性組成物を得た。これら発泡性組成物を直径約
3mmの粒状にプレス成形し、その表面に平均粒径50
μmのタルク粉末、平均粒径20μmの炭酸カルシウ
ム、平均粒径6μmのアルミナをそれぞれ表6に示す量
で付着させた。
【0050】該粒状物を耐圧容器に入れ、温度90℃、
圧力40kg/cm2 で炭酸ガスを圧入し、4時間放置
して炭酸ガスを含浸させた後、該耐圧容器内の圧力を大
気圧まで減ずることにより粒状の発泡体を得た。
【0051】二次成形として、該粒状発泡体に上記スチ
レンブタジエンゴムラテックスをスプレー塗布し、5c
m×5cm、深さ5cmのポリプロピレン製の容器に満
たし、直径1mmの孔を多数設けたポリプロピレン製の
蓋をして、出力1kwの調理用電子レンジで5分間加熱
し、乾燥させるとともに粒状発泡体同士を接着させ、該
容器の形状に成形した。粒状物の発泡状態、二次成形
性、二次成形物の見かけ密度を調べた結果を表6に示
す。
【0052】(比較例17〜20)実施例22〜30で
用いたものと同じ材料を使用し、無機質粉末の付着量を
表6に示す量とした以外は実施例22〜30と同様にし
て粒状物を発泡させた。粒状物の発泡状態を調べた結果
を表6に示す。
【0053】
【表6】
【0054】表6から判るように、実施例22〜30の
ものはいずれも粒状物が均一に発泡され、二次成形にお
いて粒子同士は完全に接着して容器内部の形状どおりに
成形されている。一方、比較例17〜20のものは粒状
物表面に付着される無機質粉末量が本発明の範囲から外
れているので、耐圧容器内部で充分に発泡する前に粒状
物同士が接着し、粒状体として発泡することができず、
二次成形することもできなかった。
【0055】
【発明の効果】本発明は以上の構成となされており、請
求項1及び請求項2記載の発泡体の製造方法によると、
繊維同士が強固に接着され、発泡倍率が高く、均一な大
きさの気泡を有する発泡体が得られる。又、押出機を用
いれば長尺製品を連続して製造することもできる。
【0056】請求項3記載の発泡体の製造方法では、発
泡性組成物の粒状物表面に無機質粉末を付着することに
より粒状物に流動性を付与し、型の形状に沿って供給で
きるので、高倍率で且つ均一な大きさの気泡を有する発
泡成形体が得られる。
【0057】又、本発明の発泡体の製造方法によると、
フロンガスを使用しないので環境悪化のおそれがなく、
得られる発泡体はセルロース繊維を主成分としているの
で焼却処理が容易であり、土中に埋めるとバクテリアの
作用により分解されるので公害のおそれがない。
【0058】更に、発泡性組成物を型の中で発泡させる
ことにより任意の形状の発泡成形体とすることができ、
このような発泡体は表面を塗装したり、紙や木と接着し
たり、刃物で切断することも容易にできるので、断熱
材、包装材、緩衝材、芯材などとして建築、車両、電気
機器等の分野で使用できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維100重量部、動植物性
    糊料10〜100重量部、水100〜1000重量部及
    び界面活性剤0.1〜20重量部よりなる組成物に高温
    高圧下で無機ガスを含浸した後、圧力を低下させること
    により発泡させることを特徴とする発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 セルロース繊維100重量部、固形分濃
    度が20〜80重量%の合成樹脂エマルジョンもしくは
    ゴムラテックス50〜200重量部、水100〜400
    重量部及び界面活性剤0.1〜20重量部よりなる組成
    物に高温高圧下で無機ガスを含浸した後、圧力を低下さ
    せることにより発泡させることを特徴とする発泡体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の組成物を粒状に成
    形して得られた粒状物の表面に0.8g/cm2 以上の
    無機質粉末を付着させ、次いで高温高圧下で無機ガスを
    含浸した後、圧力を低下させることにより発泡すること
    を特徴とする発泡体の製造方法。
JP18976893A 1993-07-30 1993-07-30 発泡体の製造方法 Pending JPH0741592A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7344593B2 (en) * 2001-03-09 2008-03-18 James Hardie International Finance B.V. Fiber reinforced cement composite materials using chemically treated fibers with improved dispersibility
JP2014194004A (ja) * 2013-03-01 2014-10-09 Fukuvi Chem Ind Co Ltd セルロース含有の発泡断熱材

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